NEDO 省エネルギー技術フォーラム 2015 国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業 <省エネルギービル実証事業(中国・上海)> (株)安井建築設計事務所 パシフィックコンサルタンツ(株) 三機工業(株) 実証事業期間:2014年2月~2016年3月 1.実証事業の背景、目的、目標 1.1.背景 ● 中国は近年の高度経済成長に伴い、エネル ギー消費量、二酸化炭素排出量共に世界第1位 ● 消費エネルギーの約70%を石炭に依存して おり、地球温暖化やPM2.5に代表されるような 環境問題が顕在化 ● 第12次五ヵ年計画において、建築分野での 省エネルギー対策を積極的に推し進める方針が 示されており、建築分野での省エネ意識は高い 2 1.実証事業の背景、目的、目標 1.2.目的、目標 <目的> ●中国科学院上海高等研究院が建設予定の研究施設を 対象に、日本の先進的な省エネ技術・機器を導入 ●これをモデルビルとし、日本の技術・製品の中国で普及・ 展開を図る <目標> ●中国各地で計画されているスマートシティ開発計画等に 中国科学院および関連機関と共同で参画 ●中国最高の国家研究機関である科学院との共同により、 川上情報取得と計画段階での日本製品のスペックイン 3 2.実証事業体制、実証事業内容 4 2.1.実証事業体制 中国側 日本側 中国科学院 NEDO 基本協定書 MOU 委託 (株)安井建築設計事務所 パシフィックコンサルタンツ(株) 三機工業(株) 上海高等研究院 附属協定書 I/D 2.実証事業体制、実証事業内容 5 2.2.実証事業内容 (1)実施スケジュール 2013年度 実施可能性 調査 実証事業 MOU・ID 建物設計 建設工事 実証運転 フォローUP・ 普及活動 2014年度 MOU ID 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2.実証事業体制、実証事業内容 6 2.2.実証事業内容 (2)実証サイト 建物名称 幹細胞再生医学研究棟 住所 敷地面積 延床面積 施設規模 上海市浦東新区 43,000㎡ 16,000㎡ [3棟合計 約61,000㎡] 地上5階 地下1階 階構成 1階 2階 3階 4階 5階 設計 中科院上海中科建築設計院 (対象施設) 事務室、会議室、実験室 実験室 実験室 実験室 動物飼育室、実験室 2.実証事業体制、実証事業内容 7 2.2.実証事業内容 (2)実証技術内容 技術の分類 空調 省 エ ネ 化 照明 / コン セント 創エネ ICT 省エネ手法 仕 様 地中熱利用 構造杭を利用して地中熱を採熱し、取り入れ外気の予冷・予暖 高効率熱源機器 高効率INVターボ冷凍機により部分負荷時、低外気温時の高効率化 大温度差送水 冷水⊿7℃、再熱水⊿10℃送水による搬送動力の低減 顕熱潜熱分離空調 デシカント空調機による顕熱潜熱分離空調 変流量制御 冷水/再熱水/冷却水をINVによる変流量制御により搬送動力の低減 LED 高効率なLEDを採用 LOE(LightOverEthernet) イーサーネットケーブルによる直流給電、個別照明制御、計測 スマートタップ スマートタップによる個別コンセント制御、電力量計測 太陽光発電 太陽光発電 約85kW 排熱回収ヒートポンプ ターボ冷凍機排熱を回収し、再熱熱源として利用 動物飼育室排熱回収 動物飼育室の排熱をコンタミのない湿式全熱回収装置で熱回収 BEMS IEEE1888を用いたマルチベンダー環境な次世代BEMS 2.実証事業体制、実証事業内容 8 2.2.実証事業内容 (2)実証技術内容~空調熱源の省エネルギー INVターボ冷凍機により大幅な冷房エネルギーを削減し、 冷却水排熱・地中熱等の未利用エネルギー活用 FCUへ 地中熱コイルユニット 夏17℃ 冬22℃ 冷却塔 夏25℃ 冬10℃ デシカント空調機 処理外気 夏35℃ 冬0℃ 外気 外気(予冷、予暖後) 潜顕分離空調 地中熱利用 動物飼育室再熱 排熱回収水熱源ヒートポンプ240kW×2台 排熱 回収 INVターボ冷凍機 500USRT×3台 地中熱(杭利用) 冷水 高効率熱源 変流量制御& 大温度差送水 温水 地中熱 冷却水(往) 冷却水(還) 2.実証事業体制、実証事業内容 9 2.2.実証事業内容 (2)実証技術内容~次世代型BEMS 多様なエネルギーシステムの最適な制御と運用を、容易に 連携できるオープンな国際通信規格IEEE1888を用いたBEMS データ蓄積& 共有サーバ 省エネ評価& 見える化 Webサーバ IEEE1888 Storage Server IEEE1888 Application Server 中国側 中央監視設備 (BAS) Multi Gate Way Ethernet Ethernet IEEE1888通信 消費電力 空調・熱源設備 監視制御管理(BAS) 合計 熱源 最適化 制御 冷却水ポンプ 空調・熱源最適制御 計測管理(EDS) 冷却塔ファン 小 INVターボ 冷凍機/ 排熱回収 ヒート ポンプ 冷温水/ 冷却水 変流量 INV制御 熱源制御/計測 目標 冷凍機 デシカント 空調機 制御 風量・水量 地中熱 利用制御 空調制御/計測 LOE, Smart Tap Server 大 動物飼育 室空調 排熱回収 LOE Smart Tap 太陽光 発電 電力 計測 照明 コンセント 創エネ 系統電力 3.成果、実績、展望等 10 3.1.成果 FS時の試算において、合計約40%削減を計画 4.50 二酸化炭素排出量[千t-CO2J/年] 4.00 3.50 40% 3.00 スマートタップ LOEおよびLED 2.50 2.00 BEMS 100% 1.50 1.00 動物飼育室排熱回収装置 合計 約40% 削減目標 除湿空調機 INVターボ&熱回収HP 60% 地中熱利用 太陽光発電(PV) 0.50 一次エネルギー消費量 0.00 一般システム 提案システム 3.成果、実績、展望等 3.2.実績等 第8回 日中省エネルギー・環境総合フォーラム調印 省エネ・環境ビジネスのモデルプロジェクトとして、 日中の政府にて指定され、2014年12月に北京にて 開催されたフォーラムにて調印 11 3.成果、実績、展望等 3.3.今後の展望 省エネルギー機器全体を統括するBEMSを ビジネスの核とし、省エネコンサルティング事業から 開始し、日本製品を活用した設計・設置業務に つなげて行く展開を計画 中国科学院上海高等研究院の関連会社と、 協業体制について協議中 まずはモデルビルとして、本実証事業を成功に導き、 省エネ効果の実証と共に、カウンターパートとの 信頼関係を築く事が最も重要 12
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