平成27年度 豊岡稽古堂塾記録集(PDF文書)

豊岡稽古堂塾 目次
日程表 ........................................................................................ 3
第1回 開講式 ................................................................................ 4
第2回 ソーシャルビジネスと地域活性化 ........................................................ 6
第3回 レゾナント・コミュニケーション ........................................................ 8
第4回 事業の作り方と伝え方 ................................................................. 10
第5回 データで見る豊岡市 ................................................................... 13
第6回 豊岡市の人口動態変化とビジネス戦略 ................................................... 15
第7回 知覚の冒険と理解のデザイン ........................................................... 17
第8回 発表(1) ........................................................................... 19
第9回 地域マーケティングの基礎 ............................................................. 24
第 10 回 事業戦略&事業パートナー ............................................................ 26
第 11 回 発表(2) .......................................................................... 28
第 12 回 ファイナンス・損益管理 .............................................................. 33
第 13 回 事業立ち上げのための資金調達 ........................................................ 35
第 14 回 発表(3) .......................................................................... 38
最終回 ソーシャルビジネスプラン 最終発表 .................................................... 44
様式1 受講申込書 ........................................................................... 49
1
事業概要
1
事業目的
ソーシャルビジネスプランを作るために必要な理論、理念、スキル等を民間の方と市職員が共に学ぶことに
より、戦略的に考え、効果的に実行する力を身に付けた将来の豊岡を担う人材を育成するとともに、民・官を
越えたネットワークを形成する。
2
事業内容
(1) 講義の内容
① 地域ビジネスの事業計画作成に関する講義・演習
② グループ(5人程度)でビジネスプランを作成・発表
(2) 講義の内容
年間テーマ:豊岡の暮らしをより豊かにする事業を考える
事業計画の作り方・伝え方、今後の人口推移、豊岡市のデータ、デザインシンキング、マーケティング戦略、
事業パートナー、管理会計、資金調達、コミュニケーション能力など
(3) 受講資格(選考により決定)
将来、各事業所や市役所を牽引する意欲がある 20 代~40 代の方。
1期(1年間)あたり 20 人(民間 10 人、市職員 10 人)
(4) 受講期間・回数等
平成 27 年5月~27 年 12 月 16 回
(5) 会場 豊岡稽古堂 3階
(6) 受講料 40,000 円
豊岡市立交流センター「豊岡稽古堂」
2
日程表
№
日
会場
1
5/13(水)
豊岡
稽古堂
2
5/21(木)
豊岡
稽古堂
3
6/ 5(金)
大会議室
4
6/17(水)
5
7/ 1(水)
6
7/17(金)
庁議室
豊岡、日本、世界の今後の人口
中嶋圭介(神戸市外国語大学准教授)
推移とその影響
7
7/30(木)
豊岡
稽古堂
「何のためか」(存在価値)を
考え抜くデザインシンキング
飯島ツトム(CO-WORKS 代表)
8
8/ 3(月)
庁議室
発表Ⅰ
松田一敬(前掲)
9
8/19(水)
庁議室
10
9/11(金)
11
9/28(月)
豊岡
稽古堂
豊岡
稽古堂
豊岡
稽古堂
豊岡
稽古堂
12 10/ 1(木)
庁議室
13 10/13(火)
豊岡
稽古堂
14 11/ 4(水)
豊岡
稽古堂
15 11/18(水)
豊岡
稽古堂
16 12/ 3(木)
豊岡
稽古堂
テーマ
講師(敬称略)
中貝宗治(塾長・豊岡市長)
開講(まちづくりの方向性と
山崎義人(師範・兵庫県立大学准教授)
進め方、稽古堂塾のねらい等)
真野 毅(師範・豊岡市副市長)
暮らしをより豊かにする
事業の考え方・先行事例
感情の共鳴による
コミュニケーション・協働
関 幸子
事業計画の作り方と伝え方
松田一敬((同)SARR 代表執行社員)
データで見る豊岡市
豊岡市職員
地域ビジネスのための
マーケティングの基本
事業戦略の検討と
事業パートナーづくり
発表Ⅱ
(㈱ローカルファースト研究所代表取締役)
佐々木繁範
(ロジック・アンド・エモーション代表)
臼井冬彦(臼井事務所 代表)
西本 凌(関西学院大学教授)
松田一敬(前掲)
持続可能な事業のための
管理会計
事業立ち上げのための
資金調達等
臼井冬彦(前掲)
㈱地域経済活性化支援機構
松田一敬(前掲)
関 幸子(前掲)
発表Ⅲ
グループワーク
―
(内容変更あり)
最終発表・閉講
松田一敬(前掲)
「豊岡稽古堂」:豊岡稽古堂3階
「大会議室」:市役所本庁舎2階
「庁議室」:市役所本庁舎3階
3
第1回 開講式
第1回
豊岡稽古堂塾 開講式
日時:平成 27 年5月 13(水)
18:30~21:00
場所:豊岡稽古堂3階
豊岡市長
1954 年、豊岡市生まれ。1978 年、京都大学法学部卒業後、兵庫県庁に入庁。1991 年、
兵庫県議会議員に当選、以後3期務める。2001 年、豊岡市長に就任。2005 年に市町合
併による新「豊岡市」の市長に就任。現在3期目。
「コウノトリも住める豊かな自然環
境と文化環境は、人間にとってこそすばらしいものに違いない」という信念のもと、
環境を良くする行動によって経済が活性化する“環境と経済の共鳴”の具体例を積み
塾長:中貝 宗治
重ねるなど独自の施策を展開している。コウノトリをシンボルに豊かなまちづくりを
進める“豊岡の挑戦”は、全国から注目を集めている。
豊岡市副市長
1956 年、香川県生まれ。大学卒業後、京セラ株式会社入社。海外営業を担当後、社内研
修生として米国ビジネススクールへ留学。1987 年帰国後、M&A、J/V、ベンチャー企業
への出資等の事業戦略を推進。2001 年より米国子会社へ出向し、2003 年より Kyocera
Wireless Corp 社長。2008 年、Qualcomm Japan 社長に転進後、2009 年、公募で豊岡市
副市長に就任、現在2期目。民間企業出身の副市長として、公共セクターにおける民間
企業との協働を推進すると同時に、市役所内において参加型政策評価等の導入により
師範:真野 毅
職員の意識改革に取り組む。
兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科
准教授
1972 年、鎌倉生まれ。早稲田大学建築学科にて後藤春彦氏に師事。1997 年に修士課程
を修了し、(株)地域総合計画研究所・研究員として、総合計画や都市計画マスタープ
ランへの市民参加の業務に当たる。2000 年に復学し 2004 年に早稲田大学大学院理工
学研究科博士後期課程・修了 博士(工学)。NPO 法人小田原まちづくり応援団の設立
に携わる。2004 年 神戸大学大学院・COE 研究員、2008 年 兵庫県立大学自然・環境科
学研究所・講師 2013 年 同・准教授。2014 年より現職。共訳に「リジリエント・シテ
師範:山崎 義人
ィ」、共著に「まちづくり批評」「いま都市をつくる仕事」などがある。
4
■講義の内容
塾長式辞 豊岡市長 中貝宗治
1.豊岡稽古堂塾について
(1)稽古の意味は、古(いにしえ)に学ぶこと
(2) 豊岡を支える人材を育成すること
・まちを支える人であること
・自身のキャリアアップは当然であるが、まちのために貢献すること
(3)民と官が一緒に学ぶこと
2.地方創生について
地方創生とは、人口減少対策(緩和)を行うことである。“地方は貧しい”から“地方の暮らし
は豊かである”への転換、つまり「質的な転換」を追及することで成り立つと考えている。地方に
おける暮らしの豊かさとは、「つながり(人と人・人と自然等)」である。
塾生の自己紹介
・最近はまっていることを付箋に書いて、ホワイトボードに貼り付けて1分間の自己紹介
講義 「まちづくり ソーシャルビジネス 事始め」 師範 山崎義人
1.人間と環境のつながりが分離し、地域が機能しなくなったことを見直さなければならない
(1)人間が環境を認識すること
(2)環境を認識したうえで再構築し、創造すること
2.これからの公と私の関係
行政・市民・企業のそれぞれの空間をいかに埋め合わせるかという工夫がはじまっている
(1)行政組織を民営化する
(2)市民が NPO を組織して持続可能な形にする
(3)企業がソーシャルビジネスを行う
3.まちづくり
ビジョン・物語・展望を共有して、行政・市民・企業・まち(環境)全体をマネジメントする
4.小田原まちづくりの事例紹介
当時提案したことが、15 年後の現在もビジネスとして継続している。都市型観光が展開され、定
着している。
5.まちづくりの道程
新しい社会関係が形成され、地域課題を共有し、地域資源を発見する。そして、ビジョンを共有
する。ここまでは稽古堂塾の流れとも同じ。その後、提案したことを実現し、地域資本を情勢す
る。
講義 「民・官恊働によるまちづくり」 師範 真野毅
1.人生・仕事の結果 =
熱意(1~100)× 能力(1~100)× 考え方(-100~+100)
自己の利益だけを考える人がいると全体がマイナスになる。
2.工業社会から知識社会へ、マーケティングは製品中心から価値主導へ、民・官の協働社会へ
3.協働で大切なのは多様性である。多様な観点、経験を融合し、イノベーションを共創する。
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第2回 ソーシャルビジネスと地域活性化
第2回
なぜ今、地方創生なのか
ソーシャルビジネスと地域活性化
日時:平成 27 年5月 21(木)
18:30~21:15
場所:豊岡稽古堂3階
株式会社ローカルファースト研究所
代表取締役
法 政 大 学 大 学 院 政 策 科 学 研 究 科 修 士 課 程 修 了 。三 鷹 市 役 所 、財
団 法 人 ま ち み ら い 千 代 田 専 門 調 査 員 、内 閣 府 企 業 再 生 支 援 機 構
政 策 企 画 調 査 官 ( 非 常 勤 ) 等 を 経 て 2010 年 10 月 、 ロ ー カ ル フ
ァ ー ス ト 研 究 所 を 設 立 。同 代 表 取 締 役 の ほ か 、内 閣 府 経 済 社 会
総合研究所客員研究員、一般社団法人震災復興ワークス理事
長 、 NPO 法 人 地 域 産 業 お こ し の 会 理 事 、 東 洋 大 学 客 員 教 授 。 ま
ちづくり、中心市街地活性化事業、地域ブランド・産業創出、
地 域 産 業 政 策 、 中 小 企 業 再 生 、 SOHO 等 の 創 業 支 援 、 NPO の 育 成
支 援 、次 世 代 育 成 支援子 育 て 政 策 、地 域 ネット ワ ー ク 形 成 、図
書 館 振 興 な ど 幅 広 い 分 野 で 活 躍 。2003 年 、内 閣 官 房 よ り「 地 域
産 業 お こ し に 燃 え る 人 」の 称 号 を 授 与 、2005 年 度 日 経 ウ ー マ ン・
講師:関 幸子
オ ブ ・ ジ ・イ ア ー な ど 受 賞 多 数 。著 書 に「 21 世 紀 の 地 域 産 業 振
興 戦 略 」( 共 著 、新 評 論 、2000 年 )、「 イ ン キ ュ ベ ー タ と SOHO」
( 著 作 編 著 、 新 評 論 、 2005 年 ) が あ る 。
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■講義の内容
・人口減少問題と地方創生の目的等を説明
・ソーシャルビジネスの考え方、機会の捉え方を説明、具体的な事例を紹介
人口問題
・人口が少なくなることが問題ではなく、急激に減少することが問題である
・自治体の7割が5万人未満であるが、豊岡はそうではないので地方の中核になれる可能性がある
・首都圏の高齢者が増加、生産労働人口の減少による税収減少
・地方と都市では社会構造が違うため地域ごとの戦略が必要(規制緩和・権限移管・新制度等)
まち・ひと・しごと創生法
<しごとの創生>
・豊岡は農林水産業・観光産業の可能性が高い(サービス産業は人口の多い場所で成立しやすい)
<ひとの創生>
・地方と都市の人材交流
・地元の良さを知る機会を与え、帰って来なければいけない理由・残らないといけない理由を作る
・金銭的なインセンティブよりも「ひと」をインセンティブとする
・子どもの数を 0→1 ではなく 1→2,3,4 にするほうが良いという方針で国は動いている
ソーシャルビジネスの考え方
様々な社会的課題(高齢化・環境・子育て・教育)を市場として捉え、その解決を目的とする事業
3つの要件
(1)社会性
社会が大きく変化するときに公共サービスが及ばないところを補う。「誰が」発見するか
(2)事業性
NPC(Non Profit Company)という組織が必要であり、一番近いのがまちづくり会社である
(3)革新性
・社会構造の理解が不可欠、住民が自主的に動き出すことが必要
・官と民が一緒に創る(活動領域・サービス領域、ノウハウ・手法、人材、資金、時間の共有化)
・最小の経費で最大の効果を生み出し、税金が2回転以上する、補助金は最大限活用する
・自治体は最初の客になること・前払金や支度金を支払うこと
ソーシャルビジネスの機会
・社会変化、小さい政府への流れ、成熟した市民層の出現、多様な事業体の出現、CSR と SRI
例)マイナンバー性の導入、首都圏の高齢者を地方で受け入れること、子育て支援等
事例
(1)シニア SOHO(small office home office)普及サロン三鷹のパソコンクラブ
(2)三鷹市のホームページ作成から、子育て中のお母さんが NPO を設立
子育てコンビニの活動子会社化して他自治体・中小企業のホームページ作成等へ展開
(3)福島復興ソーラー株式会社へ東芝が CSR 事業として出資
(4)高知県高知市赤岡青果市場の農産物の販売手法
(5)ソーシャルキャピタルとの連携で地域の人が地域に出資できる仕組み
7
第3回 レゾナント・コミュニケーション
第3回
イノベーションを実現するチームづくりと
レゾナント・コミュニケーション
日時:平成 27 年6月5(金)
18:30~21:30
場所:本庁舎大会議室
ロジック・アンド・エモーション
代表
リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント
1963 年 福 岡 県 北 九 州 市 生 ま れ 。 1987 年 同 志 社 大 学 経 済 学 部 卒
業 、日 本 興 業 銀 行 に 入 行 。1990 年 ソ ニ ー 株 式 会 社 に 入 社 。盛 田
昭 夫 会 長 の 直 属 ス タ ッ フ と し て 企 業 外 交 を 補 佐 、そ の 間 に ス ピ
ー チ ラ イ テ ィ ン グ を 学 ぶ 。 1995 年 か ら 97 年 ま で ハ ー バ ー ド ・
ケ ネ デ ィ・ス ク ー ル に 留 学 、公 共 経 営 学 修 士 号 を 取 得 。帰 国 後 、
2001 年 ま で 出 井 伸 之 社 長 の 戦 略 ス タ ッ フ 兼 ス ピ ー チ・ラ イ タ ー
を 務 め る 。ソ ニ ー で は 計 100 本 以 上 の ス ピ ー チ ・ サ ポ ー ト を 手
が け る と と も に 、 IT 戦 略 会 議 の 議 長 補 佐 と し て 、 IT 国 家 戦 略
の 策 定 に も 携 わ る 。 そ の 後 、 数 社 に て 経 営 改 革 に 携 わ り 、 2009
年 に 経 営 コ ン サ ル タ ン ト と し て 独 立 。リ ー ダ ー シ ッ プ と コ ミ ュ
ニ ケ ー シ ョ ン を 専 門 と し 、経 営 者 や リ ー ダ ー の 組 織 求 心 力 と 影
響力の向上を実現するためのメッセージ発信を支援。著書に
講師:佐々木 繁範
『思いが伝わる、心が動く
ス ピ ー チ の 教 科 書 』( ダ イ ヤ モ ン
ド 社 2012 年 )、『 な ぜ 、優 れ た リ ー ダ ー は「 失 敗 」を 語 る の か 』
( PHP ビ ジ ネ ス 新 書 2015 年 )
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■講義の内容
・ソーシャルネットワーク時代のコミュニケーションで大切な共感・非言語・自己開示について説明
・共感しながら人の話を聴き、人に伝わるスピーチの方法を演習
自己紹介と講義中の呼び名
・各自が講義中に呼ばれたい名前(愛称)を発表し、簡単に自己紹介
イノベーションを実現するチームに求められること
・心からやりたいことに取り組む
・自分らしさ、自分たちらしさ、地域らしさを認め、活かす
・人の役に立つ大目的を見出す
・互いを尊重し、信頼し合う
・互いの強み・弱みを認め、補完し合う
・失敗を恐れずに挑戦し、経験から学習する
求められるレゾナント・コミュニケーション
共鳴がおこるようなコミュニケーションをとることで様々なイノベーションがおこる
必要な要素
(1)共感:相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の心で感じる
(2)非言語:身体が発するメッセージを自覚し、良いマインド・ステイトを心がける
話し手も聴き手も態度でメッセージを出している
非言語情報から直感的に相手の感情を察知し、自分に影響を与える
(3)自己開示:相手を信頼し、まず自分から心を開く
共感しながら、人の話しを聴く
・相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の心で感じようと努める
・評価しない、判断しない
・相手の関心に、関心を持つ
・身体で話しを聴く(視線、うなずき、あいづち)
「そうなんですね」「いいですね」「そしてどうなったのですか」
演習
・2人1組で最近あった良いことを話し、聞き手は次の2パターンで聞く
(1)相手の話しを共感しながら聴く
(2)最悪の非言語(態度)で聴く
ストーリを語る
・心を開く
・失敗や壁を乗り越えた経験と、そこからの学び
・大切な価値観、実現したいこと
スティーブジョブズ・スタンフォード大学卒業式のスピーチを視聴
演習
・2人1組×2回(練習)、3人1組×1回(本番)で自分の失敗から得た教訓を語る
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第4回 事業の作り方と伝え方
第4回
事業の作り方と伝え方
日時:平成 27 年6月 17(水)
18:30~21:30
場所:豊岡稽古堂3階
合同会社 SARR
代表執行社員
慶應義塾大学経済学部卒業後、山一證券㈱ロンドン現地法人にて
中東、アフリカ、東欧諸国等を担当。2000 年、国内初の地域密
着型ベンチャーキャピタルである北海道 VC を設立する一方、札
幌 BizCafe 設立に参加。地元 IT 企業の株式公開に繋げる。同
年、国立大学発ベンチャー第 1 号(北大)の設立に関与する等、
大学発ベンチャー支援の国内の草分け。製薬企業向けマイルスト
ーン契約の締結等、知財の事業化の実績を積む。
2011 年に合同会社 SARR(Science & Research for
Reconstruction)設立。起業家教育等を行っている。
INSEAD(欧州経営大学院、フランス)にて MBA 取得、小樽商科大
学大学院商学研究科修士課程修了(修士(商学)
)
、北海道大学大
講師:松田 一敬
学院医学研究科博士課程修了(医学博士)
文部科学省科学技術・学術審議会委員、認定 NPO 法人地域産業お
こしの会副代表、内閣官房地域活性化伝道師などを務める。
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■講義の内容
・豊岡稽古堂塾の講義プログラム全体の構成と意図することの説明
・ビジネスプランの考え方と作り方、事例の説明。それを1分間で伝えられるようにする演習
今後の稽古堂塾の進め方
・デザイン思考、パートナーシップ、マーケティング、会計、資金調達、契約、法律等を講義
・全てのプログラムは、ソーシャルビジネスプランを作るためにあるので一つ一つ消化すること
起業家度
・日本は起業家度が低い
・大学生、中高年、社会経験者等の起業家を増やすことで日本全体が元気になる
・テクノロジーを冠としたビジネスを応援し、日本人の起業家を海外へ連れて行っている
・IOT がキーワードになっている
・日本はかつて(高度経済成長期)すごかったということを決して忘れない
情報化社会
・クラウドファウンディングで資金を集め、ネット上でものづくりまでできるような時代になった
・何がビジネスになるのかを考えるときに既成概念を捨てること
・今後は、お金の売り方や決済の方法が変わる(為替の手数料なしに送金できるようになる)
・技術の進歩やインフラの進歩によって可能になったビジネスがある
ビジネスの考え方・作り方
(1)プラン名、自分は何者か(2)何をやるか(3)なんでそれをやりたいか
(4)どうやってやるか(5)どこでやるか(6)ターゲットは
(7)チームメンバーは(8)自分がやれる理由はもしくは想いは
・ビジネスのマネジメントで最も大切なのは、ステークホルダーとのコミュニケーションである
エレベーター・ピッチ
・自分の商品やアイデアを買ってほしい人にエレベータの中で売り込むために開発された
・Pain:痛み、苦しみ、困っていることが人を動かす
・各自のソーシャルビジネスプランを1分間で紹介する
以下、→は講師および師範のコメント
大槻)訪問看護ビジネス
ヘルスの本質を伝える
→何を解決したいのか、どうやってやるのかがうまく伝わらない
三江)地域の食材を使用したレストラン
→銀行員としてやりたいのか、個人としてやりたいのかわからない
藤原)介護に関係する人に介護に特化した情報を集約したフリーペーパーの作成
→フリーペーパーがないことでどんなことに困っているか(Pain)がわからない
奥田)教員向けのライフサポートプログラムを作り、豊岡に帰ってくる子どもを増やす
→理屈が通っていない、Pain の説明がない、聴いている人を見る、動く
浮田)廃材を使って家を建て、民宿やカフェを運営する
→なぜやるのかがわからない
岡)森林所有者と消費者をつないで木を買ってもらう仕組みをつくる
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→もったいない。筋立てと準備をもっとすれば良くなる
太田)豊岡のことを知り、気づき、伝えられる子どもを育てる学校を作る
→How がない
佐伯)不揃い野菜の販売で農家に活気を
→How、Where がない
菅村)市民後見、高齢者
→すっきりしていた。よかった。
田結庄)海沿いに人を呼び込むイベントを企画して魅力を伝える
→迷いが出てしまっている
西岡)買い物弱者のための乗り合いバスの運行
→1分間でまとめる訓練が必要
袖長)空き家、空き土地の管理フォロー
→着眼点は良いので、How までまとめる
谷垣)海水浴場の Web サイト作成
→How はないが、自治体と海水浴場が話しを聞きたいと思わせられたので合格
岡本)隣の芝生は青い
日本の起業を応援する
→具体的に何を提供するかわからない
中島)地区単位の発電所の設置
→1分間でまとめること
吉田)スポーツ選手が輝ける職場づくり
→まとまっていた
山川)移住、定住の組織づくり
→よかった
野口)フリーペーパー等の広告事業
→どうやってビジネスにつなげるかわからない
→札幌のエコチルがフリーペーパーの事業を行っているので参考にできる
札幌だけで 10 万部、東京等で 100 万部程度出版している例があるので可能性がある
宇野)相互買い物支援サービス
→よかった。自動運転カーの取り組みを行っているところもある
原田)介護保険を使うほどではない独居老人の見守り、安否確認
→ヤマト運輸が行っているサービスを参考にできる
松野)水草の有効利用
→How がなかったがよかった
宮垣)民泊のまち但東の実現
→よかった
講評のまとめ
・1分間しかないので余計なことは言わない
・一般論は語らない
・どんなことに困っているのか(Pain)を語る
・聴衆を見て、動き回りながら話すと注意を向けられる
・どのようにするのかまで1分でまとめる
・理屈として通っていることを言う
・次回までに1分間ビデオを撮って自分で見ること
・講義が終わるごとに、毎回1分間ピッチをビデオで撮ること
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第5回 データで見る豊岡市
第5回
データで見る豊岡市
日時:平成 27 年7月1日(水)
18:30~20:00
場所:豊岡稽古堂3階
豊岡市環境経済部エコバレー推進課環境経済係
係長
建 設 課 、財 政 課 、総 務 課 、コ ウ ノ ト リ 共 生 課 を 経 て 現 在 に 至 る
講師:若森 洋崇
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■講義の内容
・ソーシャルビジネスの立案に向けてヒントとなる、豊岡市の人口・経済、保険・福祉、教育・文
化、治安・消防、財政の各データを紹介、戦略体系図の作成手順と事例を紹介
人口・経済
(1)人口
・人口の推移、国の人口構造、年齢別人口の推移、東京圏の高齢化、日本版 CCRC、生産年齢人口と従属人口
(2)経済構造
・実質 GDP の推移、主な業種の市内 GDP の推移、市内民間消費支出額の推移、移出入額の推移、域外市場産
業の特徴、特化係数、付加価値額が多い産業、基盤産業・非基盤産業の関係、市民所得の推移、課税対象
所得、課税対象所得+年金給付、従業者数、産業別従業者数、市内事業所数、主な業種の従業員の推移、
有効求人倍率の推移、主な産業の新規求人数、労働市場の状況
(3)主な産業の状況
・農家数、経営耕地面積、漁獲高、製造業、製造業分類別出荷額、建設業、住宅新築数、卸売・小売業、介
護事業、観光業、
保険・福祉
(1)高齢者福祉
・高齢者数の推移、高齢者数の推計、高齢化率の推計、要支援・要介護認定者数の推移、要支援・要介護認
定者数の推計、居宅・施設サービス利用者数の推計
(2)社会福祉
・生活保護人員等の推移、生活保護率の推移、生活保護費の推移
(3)医療
・医療施設・医療従事者、主要死因別志望者数、医療費(国民健康保険)
教育・文化
(1)学校教育
・小・中学校の児童・生徒数、高等学校の生徒数、中学校卒業生の進路、高等学校卒業生の進路状況
(2)文化・スポーツ
・図書館、文化会館使用状況、文化施設入場者、体育施設利用状況
治安・消防
・刑法犯罪の状況、交通事故件数、火災発生状況、救急車出動状況
財政
(1)平成 27 年度予算
・27 年度予算、一般会計予算の比較、27 年度予算収入、地方交付税とは、企業からの税収、27 年度予算支出
(2)平成 25 年度決算(類似団体比較)
・財政力、財政構造の弾力性、人件費・物件費の状況、給与水準(国との比較)、定員管理の状況、
将来負担の状況
(3)財政見通し
・財政の危機、6 年後(H33 年度)の財政、財政収支見通し、年度末基金残高の見通し、建設事業費比較、地
方債現在高の見通し
(4)行政改革
・第2次行政改革の取り組み結果、第3次行革の柱
戦略体系図
・戦略的とは、戦略体系図の作成手順、戦略体系図の例
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第6回 豊岡市の人口動態変化とビジネス戦略
第6回
豊岡市の人口動態変化とビジネス戦略
日時:平成 27 年7月 24 日(金) 18:30~21:30
場所:豊岡稽古堂3階
神戸市外国語大学准教授
豊岡市(旧日高町)生まれ。神戸市外国語大学英米学科卒、シラ
キュース大学行政大学院 国際関係学修士。大学院在学中の 2002
年より 2014 年 1 月まで、米国ワシントン DC 所在の CSIS 戦略国
際問題研究所・地球高齢化研究部にて研修生、研究助手、研究
員、部長補佐&主任研究員、非常勤研究員を歴任。2014 年 2 月
より、米国地球高齢化研究所 上級研究員(非常勤)を務める。
2011 年 3 月に帰国。同 4 月に神戸市外国語大学 外国語学部 法
経商コース 専任講師に就任。2013 年 4 月より同准教授。専門
は、地球規模で進行する人口動態変化(地球高齢化、またはグロ
ーバル・エイジング)が、財政、経済、社会、ビジネス、国際関
係などに与える影響分析と政策提言。2015 年 5 月より豊岡市地
講師:中嶋 圭介
方創生戦略会議委員。
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■講義の内容
・豊岡市の人口動態と特徴、人口動態とビジネス戦略について説明
・講義を踏まえて「何がビジネス化できるか」についてのワークショップで意見交換
豊岡市の人口動態
(1)人口高齢化・人口減少の要因
・20-24 歳層の若者の人口が少ない(進学や就職で転出し、帰って来ない)
・社会増減:転出数>転入数、自然増減:死亡数>出生数、毎年 700 人程度減少
・合計特殊出生率は但馬で最も高い
・第3子以上の出産がおよそ 20%だが、出産年齢女性数(母数)が減少
(2)人口減少対策の考え方
・出生率引上げ余地の把握、複数出産の阻害要因を特定・解消、複数出産促進
・結婚促進、豊岡で学ぶ魅力 UP、定住・移住促進
・若者の行動は就職ありき。圧倒的多数の学生は地域ありきで就職先を決めていない
・豊岡らしい雇用、豊岡らしいライフスタイルとは何かで勝負するしかない
・女性ほど仕事のバリエーションを求めているが豊岡では難しい
人口動態変化とビジネス戦略
(1)供給(生産)面への影響
・労働力の減少・高齢化に伴う中高年齢層の適材適所の人事配置の必要性
・貯蓄世代が減り消費世代が増えることで金融資産が目減りし、お金の調達が困難になる
・40-60 歳が主力の日本企業と国際社会の若手起業家とでは技術進歩に格差がある
(2)需要(消費)面への影響
・高年齢世代で新たなビジネスチャンス、あらゆる商品で高齢化対策を実施
・ターゲット層を拡大・シフト
・人口動態変化の影響が大きい事業を縮小、多角化を進める
ワークショップ
講義を踏まえて「何がビジネス化できるか」についてグループで意見交換し発表
1:藤原・西岡・吉田 2:中島・松野・宇野 3:大槻・太田 4:奥田・谷垣・岡
1)商店街の空き店舗を若者に貸し出す
2)専門性の高い研究施設(製薬など)をつくる
中高一貫校の中3、高1の生徒を強制的に都市部で一人暮らしさせる
3)地域ならでは昔ながらの遊びや食を提供できるおばあちゃん(おばちゃん)の子守ビジネス
4)ワーキングスペースの提供
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第7回 知覚の冒険と理解のデザイン
第7回
知覚の冒険と理解のデザイン
~デザイン思考で開く新領域の開発~
日時:平成 27 年7月 30 日(木) 18:30~21:00
場所:豊岡稽古堂3階
CO-WORKS 代表
1950 年生まれ。コンセプター、環境プランナー。
東京都立航空工業高等専門学校航空機体工学科卒 東京デザイナ
ー学院工芸工業デザイン科卒
CO-WORS 代表・一般社団法人イノベーションデザインラボ理事・
環境を考えるプランナーの会。
家電産業、自動車産業、様々な分野の企業の開発アドバイザーを
務める一方、地域ブランド創出事業、NPO/NGO などのブランディ
ングを行う。また、地域開発の基本構想策定に環境開発及びデザ
インの側面から参画している。プロダクト・デザイン、コミュニ
ケーション・デザイン、ブランディングの経験を統合した社会全
体の価値を総合的にあげていくソーシャル・ブランディングを提
唱、新標準の事業コンセプトの創出を行っている。現在イノベー
講師:飯島 ツトム
ション・デザインのコンセプトを事業開発で展開中。
17
■講義の内容
・デザイン思考で考える上で大切な「知性・理性・感性・悟性・聖性、まなざし・ふるまい・ねぎら
い」について具体的な事例を用いて説明
・講義を踏まえて講師と師範の討論、質疑応答
デザイン・シンキング
・色や形ではなく、問題解決に至る道筋を考え、実験し、感じるというプロセス
・逆転の発想や新たな発見に導き、生き方(ライフスタイル)をデザインする、し続ける思考法
・「感性」は右脳と左脳の中間に位置している一段上の判断力
時代感
(1)モバイル :スマートフォンの普及
(2)ソーシャル:ソーシャルメディアの普及
(3)オープン :オープンイノベーション:寄って集って解決する(アイルランド、P&G)
(自社技術だけではなく他社や大学などが持つ技術やアイデアを組み合わせ、革新的なビジネスモデルや
革新的な研究成果、製品開発につなげるイノベーションの方法論)
(4)WEB はどう変わるのか
・2005 年~コーポレートサイトはポータルサイトとしての機能がメイン
・2010 年~コーポレートサイトは自社の情報をメインで伝えるポータルサイトとして拡充
ソーシャルメディアを顧客とのコミュニケーションを支援するツールとして導入
・2015 年~自社サイトや SNS は「メディア」のようになり、お客様との「コミュニケーションプラ
ットフォーム」へと進化
デザイン思考で解釈を変える
(1)事例
・Beauti&Co、nest、東海バネ工業、brother、MORIYAMA
・感性に基づいて仕事をすると副産物がたくさんある
(2)デザインにできること
・デザイン=コンセプトとそのシンボリックな表現
・コンセプト=いのちの流れを見極めて、ものごとに意味と秩序を与えること
・デザイニング=現実世界でのソリューション(モノ・コト・サービス)を体系化し集約すること
(3)モノ・コト・サービスをデザインする
・User Interface(接点) + User eXperience(経験)
・日本語には感情を表す言葉が多く、日本人の細やかさを表している
・MIMOSYS(ライフログ・アプリ):声で感情を測り履歴を集積共有し、主観と客観を観想する
デザインから考えるローカルモデル
(1)CHUO LINE MALL PROJECT(JR)
・暗い、危険な高架下を回廊空間としてデザイン「歩く価値を最大化する」
・みんなで歩く、達人と一緒に歩く、ローカル目線で歩く(武蔵野のあかり)
「制約の中で生きることの全体性を獲得する」
「世界をより良くするための価値創造 専門領域を超えてつながり合い、理解し合い、支え合う」
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第8回 発表(1)
第8回
ソーシャルビジネスプラン発表(1)
日時:平成 27 年8月3日(月)
18:30~21:00
場所:豊岡市役所本庁庁議室
合同会社 SARR
代表執行社員
慶應義塾大学経済学部卒業後、山一證券㈱ロンドン現地法人にて
中東、アフリカ、東欧諸国等を担当。2000 年、国内初の地域密
着型ベンチャーキャピタルである北海道 VC を設立する一方、札
幌 BizCafe 設立に参加。地元 IT 企業の株式公開に繋げる。同
年、国立大学発ベンチャー第 1 号(北大)の設立に関与する等、
大学発ベンチャー支援の国内の草分け。製薬企業向けマイルスト
ーン契約の締結等、知財の事業化の実績を積む。
2011 年に合同会社 SARR(Science & Research for
Reconstruction)設立。起業家教育等を行っている。
INSEAD(欧州経営大学院、フランス)にて MBA 取得、小樽商科大
学大学院商学研究科修士課程修了(修士(商学)
)
、北海道大学大
講師:松田 一敬
学院医学研究科博士課程修了(医学博士)
文部科学省科学技術・学術審議会委員、認定 NPO 法人地域産業お
こしの会副代表、内閣官房地域活性化伝道師などを務める。
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■講義の内容
・ソーシャルビジネスプランを 30 秒、2分で2回発表
・自己表現能力(自分の言いたいことをいかにうまく伝えられるか)の訓練
ソーシャルビジネスプラン
(1)1回目:30 秒で発表(→は講評)19:00〜19:30
西岡)独居老人のサポート
→なんでやりたいのかを具体的に話せればもっと良い
宮垣)農家民宿
→言いたいことは伝わったが時間を短く
松野)外来種の水草活用
→良い
岡)山の整備(所有者でファンド設立)
→活用しなければいけない
藤原)城崎温泉へヘルパーの派遣
→なんでヘルパーを派遣するのか
太田)豊岡を愛する人を発掘し育成する
→もうちょっとしっかり伝えてほしい
浮田)豊岡のファンを増やす
→具体的な話がない、何を使って何をやりたいのか
大槻)おばあちゃんがいるから田舎へ帰ろう(認定おばあちゃんが子育て支援)
→ちゃんと伝わっていた
吉田)空き店舗の活用仕組みづくり
→どうやるのか聞きたくなるのでオッケー
中島)太陽光発電の普及と認知
→ビジネスを成り立たせることが目的なのか地域がエコになるのが目的なのかぼける
鎌田)定住者を増やす
→時間の長さで優先順位を決めてしゃべること
菅村)市民後見人の育成
→素晴らしい
袖長)空き家管理(解体せずに残す)
→やりたいことは伝わったのでオッケー
谷垣)Web を使った観光客の誘致
→オッケー
岡本)ファーストクラスパーソナルシステム(会社同士の交流の仲介)
→よくできました イノベーター甲子園(企業研修のあり方)しっかりできると面白い
佐伯)地域売店、囲碁ができるスペースの提供
→物理的に作るのか?
山川)移住受け入れ組織の立ち上げ 空き家に仏壇預かりシステム
→おもしろい
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(2)2回目:2分で発表(→は講評、次回までの課題)20:00〜
岡)タイトル「お木使いしましょう」
・森林整備のための会社設立、市民、観光客からの投資
・木を使った水上飛行機の作成、学校の机に利用
→2分になってぼけた
大槻)タイトル「おばあちゃんがいるから田舎へ帰ろう(認定おばあちゃんが子育て支援)」
・60〜70 歳の認定おばあちゃん制度
・元保育士(退職者)を活用しておばあちゃんを育成
・都市部の核家族世代に PR して安心できる子育て環境の提供
・古民家を再生して事業、既存事業の訪問看護も利用
→細かいパーセント等の数字は出さなくてもよい
浮田)タイトル「コウノトリマスク」
・ゆるキャラに変わる新しい PR 活動
・自撮り棒の代わりにコウノトリマスクが記念撮影
・SNS で情報発信
→次回までにマスクのデザインと SNS のモックと youtube を作ってくる
太田)タイトル「ええんだで(肯定)」
・人材発掘と育成、総合サポート
・キーワードは“豊岡愛”
・18 歳までの子供に地域の良さを学んでもらい、地域人をつくる
→具体的に何をやるかを来月までに考えてくること
袖長)タイトル「将来の U ターンを狙った空き家管理」
・解体することなく建物を残す
・建物診断、残すための処置の提案、日々の巡回、郵便物の処理、除草などの定期的な管理
・所有者への情報提供
→聴衆の目を見て、動き回りながら話す。具体的な数字を入れると説得力が高まる
鎌田)タイトル「若者と一緒に考えよう」
・都会への流出に歯止めをかける、生産年齢人口の減少を阻止、定住者を増やす
・若者を呼び込み、豊岡での思い出を植え付ける
・まちづくりや農業に関心のある学生に豊岡の企業で働いてもらう
・行政主催の報告会を開催して資金援助
→わかりやすいキャッチを作るともっと良い
谷垣)タイトル「インターネットで観光客と観光地をつなげてチャリンチャリンいわすぞ」
・Web を使った観光客の誘致
・地域の衰退を阻止したい
・観光サービス(駐車場など)の値上げ等でサービス提供のための資金を集める
→1ヶ月で具体的な画面イメージを作ってくる
西岡)タイトル「元気な独身女性の生きがい創出」
・既存の教室や施設を利用してサークルのような組織を作る
・各施設へは送迎つきで、帰りにスーパーで買い物をしてもらう
→元気な独身女性にヒアリングを行ってニーズがあるのか、お金を払ってくれるかを調べてくる
菅村)タイトル「最後までいきいき豊岡」
・豊岡で老後も安心して暮らせる社会をつくる
・市民後見人、老人ホームに入るときの保証・支援
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・非営利組織(NPO 法人)の設立
・裁判所の受けも良い
・財源は会費収入、講師料収入、法人で後見人になって収入を得る
・時間とお金がある60代の若者が後期高齢者を支える
・60 代の若者のやりがい創出
→後見人とは何で、どのような課題があるか(穴があるのか)
自分も投資したいと思わせるように次回までに準備する
中島)タイトル「太陽光発電の普及と市民出資」
・エネルギー自給率を高める、電気の地産地消
・財源は電気の売電マネー
・太陽光発電はできる人、やった人は得をし、やっていない人は売電している人たちのために負
担をしている
・できない人は市民出資ですべての人が恩恵を受けられるようにする
→具体的なエビデンスの準備、市民出資に手をあげてもらえるように具体的にプランを詰める
藤原)タイトル「城崎温泉ヘルパー」
・旅行をあきらめていた人に旅行に来てもらう
・旅行は最高のリハビリ
・既存のヘルパー事業を利用し、入浴介助等を行う
→旅館へのヒアリングをすること
岡本)タイトル「ファーストクラスパーソナルシステム」
・企業の優秀な人材の交流、企業と人材の育成
・受け入れ先と派遣元をつなげる仲介ビジネス
・海外企業からの人材派遣も視野に入れる
・新しい価値を生み出す
→ビジネスプランとしては少しぼける。実現するには具体的にどうしたらよいか
どうして新しい価値を生み出すのか論理的なつめがあまい
次回までに考えられるものをチャートにする
佐伯)タイトル「地域売店」
・高齢者が買い物にいくのに苦労しているので地域に小規模な売店を作る
・食料品、日用品を中心に、地元の惣菜を販売、余った野菜等を買い取って販売
・店の商品券を使ってブツブツ交換
・囲碁ができるスペースを提供
・1)生活基盤 2)運動機会 3)娯楽で生きがいを提供
・財源は投資家、地域からの出資
・売店は使用者と所有者が一緒になるようにする
→店舗の場所、置く商品、市場の規模を数字で出す、収支計算もしてくる
松野)タイトル「自然利用の企業が集まるまち」
・お金をかけて駆除している外来種の水草を有効利用
・千葉県の水質悪化事例から、水が飲めなくなることも考えられる
・複数分野の企業とのコラボ
・サプリになるのか車のボディの一部になるのかわからないが、水草から新たな技術の創出
→使える技術を具体的に調べてくる
開発に至るまでにかかるコスト、どんな水草が必要なのか
市にはどのような許可が必要なのかを調べてくる
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ミドリムシをバイオエネルギーに利用しているところもある
宮垣)タイトル「農家民泊」
・農家(集落内で数軒)で都市部の住民を受け入れる
・農作業、田舎暮らし体験で但東と都市部をつなげる
・数千円の宿泊料
→具体的に民泊をするにはどうやればよいのか
受け入れ可能な軒数と興味がある軒数はどのくらいあるのか
どのようなオペレーションが必要で、どのような補助が必要か
運営主体はどこか(内部か外部か)もう少し具体的に
吉田)タイトル「古くなった空き店舗の活用」
・家賃収入で固定資産税をまかなえる等のメリットを所有者に伝える
・豊岡出身の実業家に「空き家で何かやらない?」と声かけ
・地元金融機関の協力
→(全体に言えることだが)これをすればよくなります。は伝えられるようになったが、
どうやってやるかがない
山川)タイトル「移住受け入れ組織の立ち上げと運営」
・移住者への住居の提供とスモールビジネスの提供
・空き家の活用
・地域が望む人と移住者のマッチング
・空き家の管理業(所有者からの委託料)
・移住者による運営と地域貢献
・ターゲットは 40 歳以下(最初は観光客をメインターゲットとする)
・観光協会との協力
→事業主体が誰かを考えてくる
総評:次回発表までの1ヶ月が1番大変
以下に具体的にプランを考えられるかで、今後の講義の充実度が変わる
しっかり準備すること
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第9回 地域マーケティングの基礎
第9回
地域マーケティングの基礎
日時:平成 27 年8月 19 日(水) 18:30~21:00
場所:豊岡市役所本庁庁議室
臼井事務所代表
京都大学法学部卒業後、21年間クボタに在籍。農業機械の海外
部門、新規事業関連部門に従事。その間、米国ワシントン大学の
経営大学院にてMBA取得。米国シリコンバレーに 7 年半駐在
し、ベンチャー立ち上げ、戦略提携、投資活動などに参画。クボ
タ退職後、米国半導体企業 C-Cube Microsystems ならびに 3 次元
機械設計ソフトウエア企業 SolidWorks の日本法人の代表取締役
を歴任。2009 年に北海道大学大学院観光創造専攻を修了し、神
戸夙川学院大学の産官学地域連携センター長。2010 年 4 月に北
海道大学観光学高等研究センター特任教授に就任。2013 年 4 月
から大阪府立大学経済学研究科 観光・地域創造 非常勤講師。
2014 年 4 月から臼井事務所代表。北海道大学観光学高等研究セ
ンター客員教授。
講師:臼井 冬彦
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■講義の内容
・マーケティングとは何か、STPマーケティングについて説明
・STPと顧客視点の価値についてワークショップ
マーケティングってなに?
(1)定義
American Marketing Association 2004
・組織的な活動であり、顧客に対し価値を創造し、価値についてコミュニケーションを行い、
価値を届けるための一連のプロセスであり、さらに組織や組織のステークホルダーに恩恵を
もたらす方法で顧客関係を管理するための一連のプロセスを言う
講師の定義
・作ったものを売るための仕組みではなく、消費者が欲するものを継続的に供給するように考え
実行する仕組み、プロセス
・「持続的に売れる仕組み」
・企業が、お客様にとっての価値(商品、サービスなど)を作り出し、それをお客様とやり取り
するコミュニケーションとその一連のプロセス
(2)概念
セールス vs マーケティング ≒ プロダクトアウト vs マーケットイン
(3)基本プロセス
分析(外部・内部環境の分析、市場機会の発見)
→立案(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)
→展開(マーケティングミックス 4P)→分析…
マーケティングで何が役に立つの?
(1)情報入手とその整理(2)思考(3)結論
分析フェーズ
(1)PEST(politics 政治、economy 経済、society 社会、technology 技術)
何かのテーマを与えられ、どこから分析の手を付けていいか迷う時に、まず、この4つの要素を
考えてみる
(2)3C 分析(company 会社そのもの、customer その会社の客、competitor 競合会社)
自社、顧客、競合に商店を当てた分析のため、より具体的な分析が可能
(3)SWOT(strength 強み、weakness 弱み、opportunities 事業機会、threats 脅威)
マクロな要素だけでなく、3C 分析に含まれる要素も分析できるため、汎用性の高いツール
立案フェーズ
(1)セグメンテーション(2)ターゲティング(3)ポジショニング
展開フェーズ
(1)Product 製品・サービス(2)Price 価格(3)Place 流通(4)Promotion プロモーション
まとめ
・ビジネスは持続可能な仕組み・プロセスが必要
・そのためには継続的な循環システムが必要
・全社的な取り組み方が必要
・現場から乖離せず、プロモーションに傾斜せず、短期・中期・長期的に会社の競争優位性を気づ
いていくマネジメント手法
大事なことは、整合性と論理性(上から下、下から上、横同士)、プロセスは循環する
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第 10 回 事業戦略&事業パートナー
第 10 回
事業戦略&事業パートナー
日時:平成 27 年9月 11 日(金) 18:30~21:00
場所:豊岡稽古堂3階
関西学院大学経営戦略研究科教授
1985 年、新日本製鐵入社。1989 年より、京セラにて、経営指
導、M&A、VB/VC 投資、三田工業保全管理人代理、経営企画に従
事。2000 年、リップルウッド(再生ファンド)に参画。
その後、(株)ナカノス(現(株)ミツカン)代表取締役社長、
(株)デジタルガレージ(JASDAQ)取締役 COO、など大企業およ
び新興企業の Chief Operating Officer を 5 社歴任。実務派経営
者として、受任業態も素材、電子部品/機器、食品、広告、イン
ターネット/メディア、コスメ、アパレル、通販と幅広く、新規
事業開発、VB 投資、戦略的提携(含 M&A)、企業再生に基軸を置
く。MIT アントレプレナーシップフォーラム、新興/公開企業、
他でのメンタリング、経営助言、社外取締役を手掛ける。
講師:西本 凌
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■講義の内容
・ソーシャルベンチャーとは何か、事業戦略、リーンスタートアップ、事業パートナーについて事例
紹介を含めて説明
SV(ソーシャルベンチャー)とは?
(1)ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)
・儲けなれければならない。アメリカでは社会企業家の年収は 1000 万円でも低いとされる。
・社会起業家と起業家は分けて考える必要はない。
(2)事例紹介
・病児保育のフローレンス、篠山市の古民家再生(ノート)、徳島県上勝町の葉っぱビジネス、
大分県大山町の梅、茨城県つくば市のみずほの村市場、株式会社マイファーム
事業戦略
(1)概念
・誰にどんなサービスをどんな事業システムで提供するのか
・課金のシステムが明確になっていないとビジネスモデルとはいえない
(2)古典的な事業戦略
・フレデリック・テイラー、ボスコンモデル、SWOT 分析、M・ポーターの競争優位等
(3)古典的な事業戦略では説明不可能なビジネス形態
・ロングテール(Amazon 他)、フリーミアム(Google,DeNA 他)、市場プラットフォーム
(4)インターネットビジネスの形態
・e コマース(物販)、広告、ユーザー課金
(5)ブルーオーシャン戦略
・LG エレクトロニクス、任天堂(Wii)
・事例研究とその蓄積を行うことで自ずと戦略やビジネスモデルの原則のようなものが頭に浮かぶ
(6)マーケティングミックス
・4P(製品 Product, 価格 Price, 流通 Place, 販促 Promotion)
+ 2P(顧客情報 Personal data, 顧客関係 Personal relation)
(7)リーンスタートアップ
・小さな失敗を重ねて育てる、アーリーアダプターによる検証を繰り返す
・自分で動いて情報を収集する
事業パートナー
・心の許せる、共感できる周囲から。日頃のネットワーキング努力。オープンイノベーション等
・パクられるような事業モデルであれば、それはそれで Good
132 億円集めたビジネスプラン(ライフネット生命)
・事業理念は絶対に正しいという志。しかし、現実の壁は途方もなく高い
・顧客の素顔をリアルにあぶりだす(ターゲティング)
・ロジカルでラッショナルな顧客層(ローラ)をターゲットとした
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第 11 回
発表(2)
第 11 回
ソーシャルビジネスプラン発表(2)
日時:平成 27 年9月 28 日(月) 18:30~21:30
場所:豊岡稽古堂3階
合同会社 SARR
代表執行社員
慶應義塾大学経済学部卒業後、山一證券㈱ロンドン現地法人にて
中東、アフリカ、東欧諸国等を担当。2000 年、国内初の地域密
着型ベンチャーキャピタルである北海道 VC を設立する一方、札
幌 BizCafe 設立に参加。地元 IT 企業の株式公開に繋げる。同
年、国立大学発ベンチャー第 1 号(北大)の設立に関与する等、
大学発ベンチャー支援の国内の草分け。製薬企業向けマイルスト
ーン契約の締結等、知財の事業化の実績を積む。
2011 年に合同会社 SARR(Science & Research for
Reconstruction)設立。起業家教育等を行っている。
INSEAD(欧州経営大学院、フランス)にて MBA 取得、小樽商科大
学大学院商学研究科修士課程修了(修士(商学)
)
、北海道大学大
講師:松田 一敬
学院医学研究科博士課程修了(医学博士)
文部科学省科学技術・学術審議会委員、認定 NPO 法人地域産業お
こしの会副代表、内閣官房地域活性化伝道師などを務める。
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■講義の内容
・ソーシャルビジネスプランを5分で個人発表
ソーシャルビジネスプランを考える上でのヒント(海外出張から帰国して感じること)
・日本には排他的な国民性がある(ビジネスにおいては最大の敵)
・シリコンバレーで最先端のビジネスを行っている人はアメリカ以外の国籍が多数
・異文化や異質なものを取り入れることでイノベーションが生まれる
・海外でいろいろなものを見て触れることも大切
ソーシャルビジネスプランの発表
(1)1人5分で個人発表(→は講評)19:15〜21:30
■グループ1
浮田)「豊岡に行きたくなっちゃうプロジェクト」
SNS 上にある豊岡に関するあらゆる情報を集約して発信する「情報の卸問屋」機能
(1つのアカウントをフォローするだけであらゆる豊岡の情報を入手することができる)
情報発信は「コウノトリマスク」が行う(ゆるキャラに変わる新しいキャラクター)
マスクは豊岡のカバン屋に作ってもらう(参考:プロのマスク制作費は 5 万円)
コウノトリマスクをかぶって町を歩き、観光客に記念撮影等を行う
→
コウノトリマスクは面白いが、なぜアグリゲート(集約)型として機能するかの論理が弱い
どうせなら徹底的にやるくらいのノリが大切(面白いので共感する人は多い)
12 月の発表までにいいね!が 1 万人いますという状況になればオッケー
11 月 4 日から片岡愛之助さんにかぶってもらうように市役所職員に動いてもらう
マスクを安く作れる方法を考える
コウノトリマンのキャラクター設定も必要ではないか
アメリカかどこかでは町中で豚鼻を作って歩いている
谷垣)「ウェブを使った魅力ある観光地への集客」
海水浴場を紹介するウェブサイトの構築(海水浴場のホームページはほとんどない)
資金はサービスの値上げから捻出する
海水浴に来る前に何が必要か、何にいくらかかるのか等の情報提供
特にお母さんが、家族で海水浴場に行った時の過ごし方具体的に紹介する
ターゲットは観光業、観光協会、観光客
既存の海のポータルサイトへのアクセスはほとんどが大阪だが、実際は県内が多いので、ポー
タルサイトは見ているがよくわからないので集客に結びついていないのではないか(想像)
→
言いたいことはわかる、必要なのもわかるが、どうやってお金を稼ぐのか
(お金を払う人のメリットは何か)
まずは手弁当でアクセスを稼いでから出資を募るのか、最初から出資を募るのか
海水浴場にウェブサイトがないのはなぜ?をもう少し分析したほうがよい
“ないから作る”のでは弱い(ない理由があるはず)
なぜ SNS ではなくホームページなのか
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岡本)「企業間の人材交流支援事業」
様々な企業が人材を受注発注することができるポータルサイトを開設する
企業の求人情報と派遣可能な人材の情報を掲載する
求人している企業で実現可能な事業を掲載し、適合性の高い人材交流を図る
→
具体的に何をするのか?掲載内容は?数字も入れること
求人情報誌との違いは?
■グループ2
宇野)「ローカル総合物流システム(田舎の船着場)」
“お買い物”と“人を運ぶ”をミックスさせる
元気な一人暮らしの高齢者がターゲット(日常生活に必要なサービスが提供できていない)
生活に必要なものを1ヶ所に運び受け取ってもらう
→
聞いていても何をするのかわからない
バスなのかトラックなのか、トラックなら何トンなのか等具体的に説明しないとわからない
一般論は人によってイメージが違うので言わない
原田)「独居老人の見守り支援サービス」
高齢化により区の存続が危ぶまれている
現状では民生委員が複数地域を担当している等脆弱な部分がある
デイサービスに行くのではなく地域で過ごしたいという高齢者のニーズに応える
資本は会費と企業からの協賛金
区の会館を使用してイベントを企画する
地域の若者や防災に興味ある人、高齢者の見守りに興味がある人を活用
日通などの協力も得る
→
聞いている人は何がしたいのかわからない
どういう見守りが大事なのかの話がない
(人間が話すことなのか、安否確認なのか、外に連れ出すことなのか)
ベースの分析がないので、統計的なデータ等を元に話す
独居老人が1人でいることのペインは何か
(孤独死を防ぎたいのか、医療費の出費を防ぎたいのか、認知症になるのを防ぎたいのか)
具体的なデータをもとにそれが必要なのかを話さないといけない
独居老人にもいろんなタイプがあるはずなのでより具体的にイメージすると良い
■グループ3
大槻)「シェアハウスからコレクティブハウスへ」
訪問看護事業を立ち上げたが人材確保に困っている
U ターン者を確保するためにお洒落なシェアハウスが必要と考えている
小規模多機能施設を建設予定の土地(600 坪)の一角にシェアハウスをつくる
→
看護事業の延長としてやるのか?本当に田舎でシェアハウスにニーズがあるのか?
30
太田)「人材発掘と育成プロジェクト」
リーダーの育成
サークル以上学校未満の集合体をつくり総合サポートを行う
キーワードは“豊岡愛”
→
具体的にどういうプログラムで誰が対象なのか、誰が教えるのか
抽象論には時間を使わない
応援したい、共感してもらえるような話し方をすること
自分がやっていることの延長線上で、具体的なビジネスプランに落とし込む
山川)「移住受け入れ組織の立ち上げ」
若者主体
空き家・空き地の活用(竹野浜地域だけで 100 軒以上)
移住希望者とのミスマッチを解消したい、雇用創出も行う
1.仏壇管理ビジネス(空き家を提供してもらえるようにするため)
仏壇管理費をもらう
2.ゴミ処理(行政が絡むことで処分費を下げ、安心感を与える)
お試し住宅の整備で短期滞在(1週間〜2週間)の受け入れ
3.ゲストハウス(旅行者をターゲットにする)
外国人旅行者が増え、素泊まりプランを求めているが既存の民宿は受け入れてくれない
4.空き家を移住希望者に貸し出す
空き家の権利を譲渡してしまうとまた同じ状況(空き家)が生まれる
→
やった方が良いのはわかるが、数字がないと実現可能性があるのかわからない
全て数字が絡むので数字を作ってくる(実現可能性がはっきりしてくる)
どんな設備投資が必要でどんなリターンがあるのか
数字を出せば悩みが出てくる
奥田)「U ターンの活性化・魅力ある企業・人材発掘プロジェクト」
企業と人をつなぐパイプ役
インターンシッププログラムの提案
豊岡を研究する学生・研究者の受け入れ(産学連携)
豊岡の企業で働く社会人教育
→
具体的に何をやるのかわからない
どんなカリキュラムにするのか等
自分が(教師の立場として)できることを考えてみる(近場から具体的にイメージする)
抽象的な言葉を使うとわからなくなる
■グループ4
岡)「お木使いしましょう」
ファンドを利用して森林整備(会社設立)
木を使った車やボートの製作、学校の机に利用して森林組合等に貸し出し
(木の車は 400 万円くらいで実在する、木のボートも実在する)
31
市民、観光客からの投資・寄付を募る、メンバーは森林に興味がある人
→
ファンドでやりたいことは何?
聞いている側が何をしたいのかわからない
山の整備をすることが目的か、木の車やボートを作って親しんでもらうことが目的か
目的と手段がごっちゃになっている
木を切り出すための資金集め(客寄せパンダ)として木の車やボートを作りたいのか
理路整然と話をするように1つ1つ落とし込むこと
既存の取り組みとの違いは何か?独自性はあるのか
中島)「太陽光発電設備の市民出資事業」
電力の売電により外部マネーを稼ぎ、出資者へ配当し、配当金は地域で消費する
目的は豊岡のエネルギー自給率を高めること、環境経済のアピール
資金・土地がないためにできない人がたくさんいる
投資目的だけでなく単に太陽光発電で環境に配慮したいと思っている人もいる
これらの人から出資を募る
→
自分ができるプランを具体的に考える
(数字として成り立つのかを検討する、どのパネルを使うのか、どこに設置するのか等)
■グループ5
袖長)「シェアハウスで空き家対策と人口減少対策」
シェアハウスは維持費、改修費を抑えることができる
改修費 1000 万円、繕費 150 万円/年、家賃 3 万円(入居率 70%)収益:100 万円/10 年
空き家で管理する出費を抑えることができるのが貸し手のメリット
ワーキングスペースを共有することで人材交流、事業開拓等も生まれる
→
目的は何か?(シェアハウス、ゲストハウスは手段である)
何をやりたいのかがつかめない
空き家が持つ問題(仏壇やごみ等)を具体的に説明しないと説得力がない
感覚的にはニーズがあることはわかるが話を聞かせて納得させることが必要
三江)「レストランの経営」
地域で取れる食材を供給(生産者と協力)
ターゲットは都市部の 50〜70 代
(メディア等で、60 歳前後で田舎暮らしをすることが良いと洗脳されるている)
→
何が目的なのか(どこに行っても地域で地域の食材を出す店はあるが違いは?)
農家が作った作物なのか、素人が作った作物なのか等、具体的に
次回までに考えること
1)具体的なプランを詰めること
2)数字を入れること
32
第 12 回 ファイナンス・損益管理
第 12 回
ファイナンス・損益管理
日時:平成 27 年 10 月1日(木)
18:30~21:00
場所:豊岡市役所本庁庁議室
臼井事務所代表
京都大学法学部卒業後、21年間クボタに在籍。農業機械の海外
部門、新規事業関連部門に従事。その間、米国ワシントン大学の
経営大学院にてMBA取得。米国シリコンバレーに 7 年半駐在
し、ベンチャー立ち上げ、戦略提携、投資活動などに参画。クボ
タ退職後、米国半導体企業 C-Cube Microsystems ならびに 3 次元
機械設計ソフトウエア企業 SolidWorks の日本法人の代表取締役
を歴任。2009 年に北海道大学大学院観光創造専攻を修了し、神
戸夙川学院大学の産官学地域連携センター長。2010 年 4 月に北
海道大学観光学高等研究センター特任教授に就任。2013 年 4 月
から大阪府立大学経済学研究科 観光・地域創造 非常勤講師。
2014 年 4 月から臼井事務所代表。北海道大学観光学高等研究セ
ンター客員教授。
講師:臼井 冬彦
33
■講義の内容
・財務会計と管理会計、損益計算書と貸借対照表について説明
経営者の仕事・役割
・人、モノ、金、情報を獲得し、配分し、継続すること
・売ること、金が回ることの両方が見れること
会計について
(1)財務会計
・過去の事実を外部(投資家、外部関係者)へ報告:正確さ、基準への合致が求められる
(2)管理会計(今回はこちらがテーマ)
・現在および未来の予測を内部(経営者)へ報告:迅速さ(合目的性)が求められる
・経営者が自社の今後を考えるための会計
財務諸表
(1)損益計算書(“年収”はいくらの計算)
・一会計期間における事業の損益状況
(2)貸借対照表(“資産”はいくらの計算)
・会計期間末日時点でのすべての資産、負債、株主資本などを記載したもの
・(左側)資産 =(右側)負債+純資産
(3)資金収支表
・減価償却は価値がなくなれば早く切る
・出資金にもコストはかかる、補助金も同様と考える
・キャッシュフローこそがすべて
損益管理(今回の考え方)
・コスト = 固定費 +
変動費(仕入額:販売額に応じて仕入れを増やさないといけない)
・限界利益額(粗利) =
売上額
限界利益率(粗利率)=
− 変動費
・損益分岐点(赤字黒字の分岐点)=
・利益 = 売上額 —
変動費
限界利益額 ÷ 売上額
固定費 ÷
限界利益率
コスト(原価+経費):一般的な考え方
売
上
額
・利益 = 売上額 —(仕入:変動費+経費:固定費):今回の考え方
まとめ
・自社の損益は固定費と粗利率でわかる
・売上額の変化と利益額の変化は同じではない
・限界利益率の低いビジネスでは、値上げの影響度が大きい(限界利益率の急低下)
・固定費を下げるのは大変
・キャッシュフローこそがすべて
経営者が知っておかなければいけない(コントロールしなければいけない)数字
1. 粗利率 2.固定費
34
粗
利
固定費
利益
第 13 回 事業立ち上げのための資金調達
第 13 回
日時:平成 27 年 10 月 13 日(火)
18:30~21:30
場所:豊岡稽古堂3階
事業立ち上げのための資金調達等
講師:西本 凌
関西学院大学経営戦略研究科教授
第 10 回参照
資金調達と中小企業支援施策
マイクロ投資プラットフォームセキュリテ
講師:九川 謙一
株式会社地域経済活性化支援機構
地域活性化支援部
大 学 卒 業 後 に 東 京 商 工 会 議 所 に 勤 務 。 2014 年 4 月 か ら
株式会社地域経済活性化支援機構に勤務。専門家派遣チ
ームで金融機関へ取引先支援のアドバイスを行ってい
る。
35
■講義の内容
■西本凌氏「事業立ち上げのための資金調達等」
・ワークショップで、先行事例(フローレンス)の成功要因・リスク・将来の課題等を多面的に分析
・合同会社のメリット、知財(知的財産権)戦略について説明
■九川謙一氏「資金調達と中小企業支援施策」「マイクロ投資プラットフォームセキュリテ」
・経営資源、身近な支援施策、資金調達、創業の心得を説明
・ソーシャルビジネスの先行事例(ミュージックセキュリティーズ株式会社)を紹介
フローレンスの事例
(1) 成功要因
① 創業者の動機、意志力、共感伝染力、経営経験、行動力(実態リサーチ、気づき)
② 創業者のネットワーク活用
③ 駒崎氏およびフローレンスの露出、認知拡大、ネットワーク強化
④ 需要大供給小のマーケット、病児保育の希少性、社会問題の解決
⑤ 施設型・行政依存型から非施設型・保険共済型へのイノベーション
⑥ ポジティブなしたたかさ・非情さ、業務の標準化、信頼性確保、人材確保システム
ベインによる潜在顧客の価格感度調査
⑦ B 向けのまきこみ
⑧ ノウハウの共有
(2)リスク、将来の課題
① 苦情、クレームを越えた人的生命に関わるリスク
② 中長期のビジネスモデル
②競合
④中長期の政府支援
(3)将来の構想(独自の思いによる議論)
① NPO のコンソーシアム化(実質的経営権掌握)による経営の安定化
-
Risky 事業への継続的挑戦&事業のモデル化
-
政府への発言権強化
-
赤字事業の補助金取得+黒字化ノウハウ+他組織・自治体へのオープン波及
-
組織・事業・発言権の規模拡大
合同会社のメリット・事業ストラクチャー
※詳しい説明は割愛(資料参照とのこと)
(1)設立費用が株式会社よりも安い
(2)ランニングコストが安い
(3)利益分配や経営の自由度が高い
(4)個人事業主よりも資金調達の幅が広い
(5)株式会社と税制が同じため節税ができる
(6)株式会社への移行も可能
知財(知的財産権)戦略
(1)特許権
・特許出願(100)→審査請求(65)→特許(33)→製品搭載(15)くらいの割合
(2)ビジネスモデル特許
・自然法則を利用していること(IT のソフト、ハードを使用していること)
・費用:80~100 万円 権利の期間:20 年間
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(3)著作権
・All Rights Reserved > Some Rights Reserved :全てではなく一部は使用に許可が必要
(4)ブラックボックス化戦略
・誰にも真似されたくない、知られたくない技術は特許申請すべきではない
(5)特許請求の範囲
・特許請求の範囲は広く取得すること
例)×「断面が四角形の鉛筆」▲「断面が多角形の鉛筆」●「断面の一辺が直線である鉛筆」
経営資源
・ヒト、モノ、カネ、ジョウホウの充実度と磨き続けることが競走上の重要なポイント
・究極的には「タダ」で入手できる経営資源を見つけられると強い味方になる
中小企業支援施策
・経済産業省、内閣府等、把握しきれないくらいたくさんあり、日本は恵まれた環境にある
・支援制度による分類:融資・リース・保証、補助金・税制・出資、情報提供・相談、
セミナー・研修・イベント、法律等に基づく支援
・テーマによる分類:技術力の強化支援、創業・ベンチャー支援、経営革新支援、
新たな事業活動支援、知的財産支援、再生支援、雇用・人材支援、
海外展開支援、取引・官公需支援、経営安定支援、小規模企業支援、
税制、事業継承、商業・物流支援等
・気になる支援制度があれば直接出向いて確認、相談すること
ソーシャルビジネスの先行事例
・経済産業省のソーシャルビジネス 55 選が参考になる
資金調達
・経営指標で業種の傾向をチェックし、資金計画および返済計画を立てる
・資金調達先:親兄弟や知人、政策金融機関、地方自治体、民間金融機関、ビジネスコンテスト、
NPO バンク、クラウドファンディング
創業の心得~10 カ条(抜粋)
・自社の強みを明確にする
・創業前に取引先を確保しておく
・資金繰りには余裕を持たせる
・自己資金を用意する
・できるだけ創業資金を節約する
まとめ
・外部に情報発信・連携して、理解者、支持者、ファン、同志を増やすことが重要
先行事例(ミュージックセキュリティーズ株式会社)
※詳しい説明は割愛(資料参照とのこと)
・高感度な出資者が多く、広範囲に認知されている
・マーケティングの優良事例として紹介
37
第 14 回 発表(3)
第 14 回
日時:平成 27 年 11 月4日(水)
18:30~21:00
場所:豊岡稽古堂3階
ソーシャルビジネスプラン発表(3)
講師:松田 一敬
合同会社 SARR
代表執行社員
第4回参照
講師:関 幸子
株式会社ローカルファースト研究所
第2回参照
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代表取締役
■講義の内容
・グループごとにソーシャルビジネスプランを発表、講師2人および山崎師範による講評
以下に発表内容と講評内容を記載する。“→”は発表者の返答内容
グループ1 「ヒトとコトをつなぐ マチの魅力発信マーケティング」
(1)事業内容(何をやりたいか)
・観光客が豊岡市内にもっとお金を落としてくれる仕組みを作りたい
(2)ペイン(何でやりたいか)
・豊岡ってどこ?と聞かれた時なんと答えるか…城崎、コウノトリ…
西日本で唯一スカイダイビングができるまちだが、知られていない
・観光事業者がうまく宣伝、発信できていない
(3)方法(どうやってやるか)
・アクティビティ事業者を紹介、販売する Web サイトを立ち上げる
(4)場所(どこでやるか)
・最初は豊岡市内のアクティビティ事業者が対象、その後但馬全域に広げる
(5)ターゲット
・大阪、兵庫県南部を中心に近畿地方
(6)メンバー
・Web 製作ができるメンバー
・観光業者
・カード会社
(7)やれる理由
・?
(8)資金
・アクティビティ事業者5%と利用者10%の手数料収入
講評
・聞いている人がパッとイメージできるようにしたほうがよい
文章ではなくフェーズごとに具体的なイメージを用いてプレゼンすると良い
・アクティビティポータルをやることと情報発信をするためのベースをつくることが混在している
・ターゲットが不明確
・資金はこれでは足りないのではないか
・コウノトリマスクはあったほうがよい
・お客様を獲得することが非常に難しいビジネス(営業が大変)
・インターネットで販売するのであればクレジット決済はマスト
・SNS、雑誌媒体との組み合わせが必要
・豊岡と但馬はマーケットカテゴリが違うので分析を分けなくてはいけない
グループ2 「最後まで見守りたい」
(1)事業内容(何をやりたいか)
・見守りと任意後見をセットにしたい
(2)ペイン(何でやりたいか)
・自分の意思で最後まで地域で暮らすためには、近くに頼れる存在が必要
・半数以上の高齢者が最後を自宅で迎えたいと考えている
39
・独居老人は増加していく
・現状は見守りと任意後見が途切れてしまっている
・実際、弁護士や社会福祉協議会に問い合わせがあり需要があることは確実
(3)方法(どうやってやるか)
・見守りと任意後見が途切れずに行えるようにする
・「見守り」:月に1回の訪問と地域との交流 費用:2 千円/月
・「任意後見」:主に資産管理 費用:2 万円/月
(4)場所(どこでやるか)
・?
(5)ターゲット
・日常生活に不安を抱えている高齢者で自分の意思が伝えられる人
(6)メンバー
・最初は1人(見守り+後見)
その後、見守りは1人につき 30 人、任意後見は1人につき 60 人程度対応可能
(7)やれる理由
・?
(8)資金
・5年後に収支が黒字になる計画
(9)競合
・総合警備、郵便局、宅配会社、家族(安否確認がメイン)
・社会福祉協議会、弁護士、家族(財産の使い方については弱い)
講評
・信託とのバッティングはあるのか
→ありそう
・なんで他ではこのビジネスをしていないのか
→任意後見の制度が浸透していない、元気なうちはまだいいという意識が働いている
・非常に面白いしビジネスとしての可能性が高い
・月2万円を支払って資産管理とは、具体的に何をするのか
→介護サービスとの契約締結、高額商品の購入等
・意思を持った老人が今後増えてくるので需要は多くなる
・包括ケアセンター、生命保険、銀行と組んで、全部の調整役をするというプレゼンにしてほしい
・銀行か保険会社が本気でやってほしい
グループ3 「ゲストハウスで人をつなぐ」
(1)事業内容(何をやりたいか)
・ゲストハウスの運営を母体に人の交流を行いたい
(2)ペイン(何でやりたいか)
・豊岡にどんな就職先があるのか、どんな生活スタイルがあるのか等、知り合いがいなければ
具体的なことがわからない
(3)方法(どうやってやるか)
・豊岡市中央町にある“らいちのじいちゃんち”をゲストハウスにする
・ゲストハウスをきっかけとして豊岡にいる人にコンタクトをとれる、就業体験ができる
・ゲストハウスに訪れた人の情報等をデータ化する
(4)場所(どこでやるか)
40
・らいちのじいちゃんち
(5)ターゲット
・?
(6)メンバー
・まずはグループのメンバーが紹介者
(7)やれる理由
・?
(8)資金
・?
講評
・らいちのじいちゃんちの写真が必要
・具体的に何をするのかわからない、らいちのじいちゃんちで何をするのかも重要
・データ化とは?具体的に何をするのか?
・思いは伝わるが、ビジネスモデルになっていない(何を誰にどうやって売るのかわからない)
グループ4 「里山テーマパーク」
(1)事業内容(何をやりたいか)
・手入れされていない里山に人を入れ、シカ被害を防ぎたい
(2)ペイン(何でやりたいか)
・人が里山に入らなくなったために、農作物のシカ被害等に困っている
(3)方法(どうやってやるか)
・地元木材を利用した宿泊施設の建設
・ロケット花火でシカを捕まえることができるハンティングゾーンの設置
獲物は食べることもできる
・里山で遊べるエリアを作る
(4)場所(どこでやるか)
・手入れされていない里山
(5)ターゲット
・宿泊:時間に余裕のあるお金持ちの熟年夫婦
・ハンティング:若者
・里山:ファミリー
(6)メンバー
・?
(7)やれる理由
・?
(8)資金
・クラウドファンディング
(9)その他
・里山遊び、ハンティング等オールマイティにこなせる人材を育成するために研修制度を設ける
講評
・里山テーマパークを作ることで問題が解決できるという論理がわからない
→人のエリアを里山に広げることができる
・1つのテーマパークでターゲットが複数あるが、一気に全部やることは可能なのか?
→最初にハンティングから初めて、収益が得られれば宿泊、里山遊びへと広げていきたい
41
・レジャーでの収益を目的とするのか、シカ被害を防ぐことを目的にするのか明確にしたほうが良い
・狩りができれば人がくるのではないかと感じた
グループ5 「豊岡の空き家に住もう!〜まちなかの空き家に暮らす〜」
(1)事業内容(何をやりたいか)
・まちなかの空き家を維持管理する風通し屋をしたい
・暮らしたい人への橋渡し役をしたい
・住宅再生をサポートしたい
(2)ペイン(何でやりたいか)
・空き家が増加・老朽化し、倒壊の危険がある
・解体に伴い、まちの景観が破壊されている
・空き家活用で若者の受け入れを進めたい
(3)方法(どうやってやるか)
・空き家の家主に代わって、建物を維持管理する「風通し屋」
・空き家に住みたい人へ提供する「橋渡し役」
・空き家を修繕し、現代の快適な住宅にする「再生サポート」
(4)場所(どこでやるか)
・豊岡のまちなか
(5)ターゲット
・空き家を持っている人、空き家に住みたい人
(6)メンバー
・?
(7)やれる理由
・?
(8)資金
・
講評
・聞きたいことが聞けずに終わってしまってもったいない。ペインは短く説明すればよい。
・建物を見せてもわからないので、位置図も必要
・建物はそのまま使うのか、リフォームするのか等具体的な説明が聞きたい
・目次はいらない
・タイトルは2回言わなくてよい
・なんでそれをやりたいのかのスライドは、イラスト・図・数値を用いないと伝わらない
・どうやってするのかのスライドは、他の事例(モデルケース)をしっかり分析すること
・「風通し屋」「橋渡し」のフレーズはよい
・不動産屋のプロとして事業をする前提でプレゼンをすること
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講評を受けて、3分で再度発表
グループ1 「アクティビティポータルでアクティビティを予約販売」
・サイトへの掲載は無料
・カード決済手数料は事業者負担
グループ2 「まちなかにかっこよくリーズナブルに住む」
・事業概要:例)社会福祉協議会からの紹介者(70 代)
最初に契約金 30 万円をいただく
見守りの費用として月に2千円いただく
後見の費用として月に2万円いただく
死亡で契約終了
・見守り回数を増やす、財産を預かって保証人になる等オプションも豊富に揃えることができる
グループ3 「アクティビティポータルでアクティビティを予約販売」
・ターゲット:大都市圏の大学生
・ゲストハウスに泊まることで体験が含まれる
・12 月に実施する予定
グループ4 「シカのハンティングワールド」
・人は怖いという意識付けをする
・ターゲットはゲーム好きな若者
・農会からの支援も募る
グループ5 「まちなかにかっこよくリーズナブルに住む」
・シェアハウスの運営、ホームページ開設、現地案内
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最終回 ソーシャルビジネスプラン 最終発表
最終回
ソーシャルビジネスプラン 最終発表
日時:平成 27 年 12 月3日(木)
18:30~21:30
場所:豊岡稽古堂3階
アドバイザー
松田 一敬
山崎 義人
中貝 宗治
真野 毅
44
■講義の内容
前回までの講義を参考に、各グループが立案したソーシャルビジネスプランを発表
タイトルと概要
○グループ1
【タイトル】
アクティビティポータル運営事業~観光客にもっともっとお金を落としてもらう仕組み作り~
【社会課題】
・様々なアクティビティを楽しむことができるにも関わらず知られていない
・旅行者の消費額が低い
【目的】
観光事業者が不得意とする情報発信を行い、お金を落としてもらう機会を増やす
【ターゲット】
但馬へ旅行や観光で訪れる人(年間 1,000 万人)
近畿圏に住み、車を所有している、日常的にインターネットを利用している人
【方法】
アクティビティポータルの運営
【費用】
アクティビティ予約者から購入額の5%、掲載事業者から購入額の 10%
【講評】
・机上のプランとしてはしっかり考えられているが、具体性に欠ける
・とりあえずやってみてはどうか
・年間を通じてどうプランニングできるかが大切
・1つ1つのアクティビティには集客が難しいかもしれないがトータルとして効果があるのでは
・体験型のツアーは来年1月ごろにプレスリリースする予定もある
・どういうコンテンツを集めるのか、泥くさい仕事が大切になるのではないか
○グループ2
【タイトル】
65 歳からのライフサポート~任意後見制度で自分らしく~
【社会課題】
・日常生活に不安を抱える高齢者、独居老人、認知症の高齢者人口は増加する
・近くに頼れる人がいないため、最期まで自分らしく生きることが難しくなる
【目的】
最期まで自分らしく生きることをサポートする
【ターゲット】
最期まで自分らしく生きたいと考える高齢者
【方法】
・任意後見制度を利用
自分で判断できる状態のときに本人の意思を聞き取り、判断できない状態になっても本人の意思
を反映するかたちでサポートする
・月1回の訪問、交流会の開催、ライフプランニング
・資産管理、介護サービス契約、介護施設保証人
45
【費用】
入会金 30 万円、2,000 円/月
後見開始後:20,000 円/月
その他、オプション料金あり
【講評】
・資産管理だけではなく、健康管理についても市と協力して考える必要がある
・延命治療について等慎重に議論すべき部分がたくさんある
・入会しやすい環境を作る必要がある
・運動と知的な活動によって認知症を予防できるが、高齢者自身に抵抗があるという課題がある
・高齢者自身が契約者となるパターンと、家族が契約者となるパターンがあるのではないか
・何が問題なのかが具体的にイメージできないのでもう少し説明が必要
○グループ3
【タイトル】
TSU・NA・GU プロジェクト
【社会課題】
地方の人口減
【目的】
豊岡への I・U ターン者を増やす
【ターゲット】
大学生
【方法】
・豊岡に興味のあるゲストと地元の人をつなぐ企画を提供する
・田舎暮らしのリアルな体験(農業・漁業・林業・観光)を提供することで、豊岡で暮らす魅力
を伝える
・ゲストが豊岡でのイベント等を手伝ったり自ら発信する機会を与える
・農業体験を体験してもらうだけではなく、農家の視点を見てもらう
・訪問介護を体験してもらうだけでななく、生きることに真剣に向き合う機会を提供する
・ゲストと高校生が交流する機会を提供する
【費用】
ゲストからの宿泊費、会議スペースの賃貸料
【講評】
・とにかくやってみたらどうか
・体験の提供と宿泊施設との関連性がよくわからない
・大学生をターゲットとしてビジネスになるのか、就職活動を考えている大学生は難しい
・実際に働いていて、都市の生活に疑問を持っている人へのアプローチも必要ではないか
・京セラの無限ラボで体験プログラムを提供している事業者と協力すれば面白い
・すでに地域づくりインターンがあるので、大学側にお金を出してもらうことも可能ではないか
・社会人の研修にも使えるのではないか
○グループ4
【タイトル】
宮垣さんを救え!~ハンティングワールドへようこそ~
【社会課題】
シカの頭数増加、狩猟者の減少と高齢化、里山へ人が入らなくなった
46
【目的】
シカによる被害を減らしたい
【ターゲット】
日常生活にストレスを抱えた、サバイバルゲーム好きの若者
【方法】
・ハンティングワールドの運営
参加者が BB 弾銃によりシカを追い込み、プロの狩猟者が捕らえる
・ハンティングワールドで狩猟に興味を持った若者を狩猟者として養成
【費用】
参加者から 15,000 円/人、シカ捕獲時の市補助金より 2,000 円
【講評】
・面白いプランだと思う
・シカを追い込んだ時の参加者の安全確保は大丈夫か
・追い込みは罠のほうが有効ではないか
・笑えるがリアリズムがない、簡単にはシカを追い込むことはできないのではないか
・プレゼン資料は、1ページあたりの情報量を減らしたほうが理解しやすい
・やりたい若者はいるのかを調査する必要がある
○グループ5
【タイトル】
豊岡の空き家に住もう~まちなかの空き家に暮らす~
【社会課題】
・まちなかの空き家が増加し、老朽化、倒壊の危険がある
・空き家取り壊しによる景観の悪化
【目的】
観光事業者が不得意とする情報発信を行い、お金を落としてもらう機会を増やす
【ターゲット】
但馬へ旅行や観光で訪れる人(年間 1,000 万人)
近畿圏に住み、車を所有している、日常的にインターネットを利用している人
【方法】
・オーナーに代わって空き家を維持管理する「風通し屋」
・空き家に暮らしたい人への「橋渡し役」
・空き家を現代の暮らしの家として「再生サポート」
【費用】
オーナーとの 10 年間の賃貸借契約 20,000 円/月
家賃 30,000~40,000 円/月
【講評】
・コンセプトはとても良いが、もう少しお金に換えられる仕組みがあればよい
・マーケットは大きくないように思うのでターゲットを絞る必要がある
・安く住みたい人と、ただでも貸したいオーナーとをうまく結びつけること
・まちなかだけにニーズがあるわけではないと思うので地域を限定しないこと
・プロフェッショナルがやればできるように思う
・風通し屋だけでもビジネスになるのではないか
・県立大学の学生は家賃が安ければうれしいので、県立大で借り上げることも可能ではないか
47
最優秀賞
☆グループ3
修了書授与・グループ写真撮影
集合写真撮影
48
様式1
受講申込書
平成 27 年度
豊岡稽古堂塾
受講申込書
(できるだけ Word 形式で作成し、メールで送付してください。
)
ふ
氏
り
が
性
な
名
別
生年月日
(昭和・平成)
住
〒
所
連 絡 先
年
月
日(
歳)
電話番号(携帯電話など平日昼間に連絡可能な電話)
E-mail:
名称
勤 務 先
所在地
〒
経歴(職歴等これまでに何をしてきたか、を記載してください)
仕事内容等(今、何をしているか、を記載してください)
今後の予定(今後、何をしたいか、を記載してください)
同グループ希望(同じグループになりたい人(仕事、受講動機等)があれば記載してください)
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男・女
受講動機(稽古堂塾で何を学びたいか、何を身に付けたいか、を記載してください)
ご記入頂いた個人情報は、豊岡稽古堂塾に関する事務のために使用し、それ以外の目的では使
用しません。
申込み・問合せ:豊岡市環境経済部 エコバレー推進課環境経済係 若森・谷垣
E-mail:[email protected]
FAX:0796-22-3872
〒668-0822
豊岡市中央町2番4号
50
℡:0796-23-4480(直)
編集:2015 年 12 月 25 日
51