津波災害警戒区域の指定について (PDF形式:910KB)

津波災害警戒区域の指定について
県では、津波防災地域づくりに関する法律第8条に基づき、瀬戸内海沿岸の「津
津波浸水想定」を平成25年12月に公表しており、今後は、市町等による警戒避
難体制を特に整備すべき区域として、同法第53条に基づく、
「津波災害警戒区域」
を指定することとしています。
このたび、指定の趣旨や内容等について、地域住民や関係団体等に周知を図るた
め、以下のとおり、
「津波災害警戒区域(案)
」を事前公表します。その後、今年度
中を目途に、必要な手続き等が整った市町から順次指定を進める予定です。
事 前 公 表
内容
「津波災害警戒区域(案)
」
〔区域〕津波浸水想定の区域(浸水深1㎝以上)と同一
〔表示〕10mメッシュごとに基準水位(1
0㎝単位)を記載
期間
平成27年1月7日(水)から2月6日(金)
○ 津波災害警戒区域(イエローゾーン)とは
◆ 最大クラスの津波が発生した場合に、住民の生命・身体に危害が生ずるお
それがある区域で、津波災害を防止するために警戒避難体制を特に整備す
べき区域
◆ 指定に当たり、「基準水位」も併せて公表
○ 津波災害警戒区域(イエローゾーン)指定のねらい
◆ 「区域指定」により、市町ではハザードマップの作成等が、避難促進施
設では避難確保計画の作成等が義務付けられるなど、避難対策がより確
実なものになる
◆ 「基準水位」の公表により、効率的な避難対策が可能となる
Ÿ 津波から避難する上での有効な高さが想定でき、避難施設などの効率
的な整備の目安になる
津波災害警戒区域
津波浸水想定(
公表済)
津波浸水想定
(都道府県知事が設定)
津波浸水想定では
浸水深しか表示
されません
1階や2階は避難場所に指定
して大丈夫?
避難場所の高さが明確化
津波災害警戒区域
では、基準水位が
表示されます
津波
※基準水位
津波が建物等に衝突した際の
せり上がりを考慮したもので、
地盤面からの高さ(水深)
警戒区域を指定すると
浸水深
市町
○ご意見等はこちらまでお願いします。
河川課水政班、計画調整班
TEL:083‐933‐3770
FAX:083‐933‐3789
Mai
l
:a18600@pr
e
f
.
yamaguc
hi
.
l
g.
j
p
浸水深
津波
(
都道府県知事が指定)
法律に基づく行為
として権限が付与
・津波ハザ
ート
゙
マップ
・避難ビルの指定
・避難訓練の実施
・施設管理者への
助言・勧告
避難促進
施設
津波避難
建築物
施設管理者が
避難確保計画
を作成
防災用備蓄
倉庫等に係
る容積率が
緩和
高齢者、障害
者、乳幼児等
の避難を促進
※推進計画
が必要
住民等
宅建業法上、
取引時に、
警戒区域に
ついての説
明を受けら
れる(重要事
項説明)
警戒区域内に土地利用規制はありません
津波浸水想定図(
H2
5
.
1
2
.
2
4
公表)
津波災害警戒区域区域図(
案)
区域指定範囲は、浸水想定区域と同じです。
○ 津波災害警戒区域の指定に関するQ&A(H
2
7
.1
.
7
)
Q1.津波防災地域づくりに関する法律ができたきっかけは。
A1. 平成23年3月に発生した東日本大震災を教訓に、最大クラスの津波が発
生した場合でも「なんとしても人命を守る」という考えのもと、ハード・ソ
フトの施策を組み合わせた多重防御による津波防災地域づくりを推進して
いくことを目的として、平成23年12月に施行されました。
Q2.津波浸水想定と津波災害警戒区域の違いは。
A2.津波浸水想定とは、
最大クラスの津波が発生した場合に想定される浸水の区域・水深のこ
とであり、警戒避難体制の整備や土地利用の規制といった各種施策を効
果的に組み合わせるための基礎情報であり、都道府県知事が設定するも
(防災危機管理課ウェブサイト
のです。
h
t
t
p
:
/
/
w
w
w
.
p
r
e
f
.
y
a
m
a
g
u
chi.lg
.jp/cms/a109
00/b
ousai/tsunami-soutei.html)
津波災害警戒区域とは、
最大クラスの津波が発生した場合の当該区域の危険度・安全度を津波
浸水想定や基準水位により住民等に「知らせ」、いざというときに津波か
ら住民等が円滑かつ迅速に「逃げる」ことができるよう、津波避難訓練
の実施、津波ハザードマップの作成、避難施設の確保等の警戒避難体制
を特に整備すべき区域として、都道府県知事が指定するものです。
Q3.最大クラスの津波とは。
A3.
発生頻度は極めて低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす津波で、
現在の科学的知見を基に、過去に実際に発生した津波や今後発生が想定され
る津波から設定したものであり、住民避難を柱とした総合的防災対策を構築
する上で対象とする津波です。
Q4.津波災害警戒区域の指定範囲はどのように決定されたのか。
A4. 平成25年12月24日に公表した「津波浸水想定」の浸水区域を基本と
しています。
Q5.津波災害警戒区域と津波災害特別警戒区域の違いは。
A5.津波災害警戒区域(イエローゾーン)とは、
最大クラスの津波に対応して、避難訓練の実施、津波ハザードマップ
の作成、避難施設の確保等の警戒避難体制の整備を行うことにより、住
民等が平常時には通常の日常生活や経済社会活動を営みつつ、いざとい
う時には津波から「逃げる」ことができるように都道府県知事が指定す
る区域で、建築物の建築や開発行為が制限されることはありません。
津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)とは、
津波から逃げることが困難な特に防災上の配慮を要する者が利用する
社会福祉施設、学校、医療施設の建築とそのための開発行為に関して、
居室の床面の高さや構造等を津波に対して安全なものとするために都道
府県知事が指定する区域です。
レッドゾーンは、津波災害特別警戒区域のうち特に危険な地域として、
住宅などの建築とそのための開発行為に関して、居室の床面の高さや構
造等を津波に対して安全なものとするために市町が条例で指定する区域
です。
Q6.津波災害警戒区域を指定する目的は。
A6. 「津波災害警戒区域」いわゆるイエローゾーンを指定することにより、津
波災害が懸念される市町における、避難訓練の実施、津波ハザードマップの
作成、避難施設の確保等の警戒避難体制の整備など、避難対策をより確実な
ものにして頂くことを目的としています。
さらに、区域指定と併せて公表する「基準水位」により、津波から避難す
る上での有効な高さが想定でき、避難施設などの効率的な整備の目安となる
など、津波災害に対する、より効率的な避難対策が可能となります。
Q7.基準水位とは何か。
A7. 基準水位は、津波浸水想定の浸水深に、津波が建物等にぶつかった時のせ
り上がりを加えた水位であり、指定避難施設の指定や特別警戒区域における
建築等の許可に際して用いられる基準です。
なお、津波浸水想定の浸水深さや基準水位は地盤面からの高さ(水深)で
表示します。
Q8.津波災害警戒区域に指定されるとどうなるのか。
A8.
市町において、①津波ハザードマップの作成・周知、②避難訓練の実施、
③避難場所や避難路の確保等が図られます。
市町の地域防災計画で「避難促進施設」に位置付けられた「社会福祉施設、
学校、病院」などの施設においては、①「避難確保計画」の作成、②避難訓
練の実施など、それぞれの役割として、取り組んでいく必要があります。
また、宅地建物取引業者においては、宅地建物取引業法に基づく「重要事
項説明」として、取引対象となる物件が区域内に位置する旨を説明する必要
が生じることとなります。
Q9.津波災害警戒区域に指定された地域は、住宅等の建築が制限され
るのか。
A9.
建築や開発行為が制限されることはありません。
Q10.津波災害警戒区域に指定されると地価が下がるのではないか。
A10. 今回指定する「津波災害警戒区域」は、平成25年12月24日に公表し
た「津波浸水想定」の浸水区域を基本としており、県民の皆さんに対しては、
既に、最大クラスの津波が発生した場合には浸水する危険性があることを情
報提供させていただいております。
また、建築や開発行為に関する規制は発生しません。
なお、津波災害警戒区域の指定によって地価が下がったという事例は聞い
ておりません。
Q11.津波災害警戒区域に指定された場合、住民にメリットはあるのか。
A11.
津波災害警戒区域を指定する目的は、最大クラスの津波が発生した際に、
住民の生命・身体を守ることが目的です。
区域指定により、基準水位の公表やハザードマップの公表、避難確保計画
の作成等の警戒避難体制が整備されることになるため、津波災害による被害
を軽減することができます。
Q12.津波災害警戒区域に指定されなかった地域は、安全ということ
か。
A12. 最大クラスの津波は、現在の科学的知見を基に、過去に実際に発生した津
波や今後発生が想定される津波から設定したものであり、これよりも大きな
津波が発生する可能性が全くないというものではありません。
また、局所的な地面の凹凸や地震による地盤変動や構造物の変状など、計
算条件との差異により、区域外でも浸水が発生したり、浸水深がさらに大き
くなったりする場合があるため、指定区域外においても注意が必要です。
Q13.今後、津波災害特別警戒区域の指定は行うのか。
A13. 津波災害特別警戒区域の指定については、市町における津波災害に対する
防災・減災に向けた「まちづくりの方針」を踏まえて検討する必要があるこ
とから、今後、市町と協議してまいります。
Q14.今後、日本海沿岸の津波災害警戒区域の指定は行うのか。
A14. 現在、日本海沿岸の津波浸水想定の検討を進めており、平成26年度中に
公表する予定であり、平成27年度中には津波災害警戒区域の指定を行うこ
ととしています。