バックリングの概念 千葉 豪 1次元1群中性子拡散方程式 単一の媒質・臨界状態であると仮定: Φ :中性子束[1/cm2/s] Σa : 巨視的中性子吸収断面積[1/cm] ν :核分裂あたりの平均中性子発生数 Σf :巨視的中性子核分裂断面積[1/cm] D :拡散係数[cm] ΣΦ:巨視的反応率[1/cm3/s] 毎秒・単位体積あたりに起こっている反応数 1次元1群中性子拡散方程式 単一の媒質・臨界状態であると仮定: 漏れ 吸収 核分裂による 生成 ΣΦ:巨視的反応率[1/cm3/s] 毎秒・単位体積あたりに起こっている反応数 拡散方程式の解 x 0 それではΦ(x)を求めましょう 拡散方程式の解 これを適当なパラメータに置き換える。 正?負?(臨界状態であることから決められる) それではΦ(x)を求めて下さい。 拡散方程式の解 ・境界条件を満足し、 ・全ての位置でΦ(x)>0となる、 関数は? 拡散方程式の解 拡散方程式の解 中性子拡散方程式: 原子炉の組成が与えられたら これらのパラメータが決まり、 Bが決まる。 この組成の原子炉が臨界で あるならば、原子炉の大きさX が一意的に決まる。 拡散方程式の解 中性子拡散方程式: この大きさの原子炉が臨界である ならば、原子炉の組成はこの式を 満足していなければならない。 原子炉の大きさXが与えられたら Bが決まる。 バックリング:湾曲 中性子拡散方程式: 材料バックリング Material buckling ଶ ଶ 幾何学的バックリング Geometrical buckling 材料バックリングはどんなときに大きい? 幾何学的バックリングはどんなときに大きい? 材料バックリング ・νΣf=Σaのとき、材料バックリングはゼロ →無限増倍率が1.0のときバックリングはゼロ ・νΣf>Σaのとき、材料バックリングは正 →無限増倍率が1.0より大きいときはバックリングは正 その媒質が無限に存在した場合、どの程度、核分裂 連鎖反応を行うことが出来るかの指標のようなもの 幾何学的バックリング ଶ ଶ ・Xが無限大のとき、幾何学的バックリングはゼロ →炉心からの中性子の漏れがないときバックリングはゼロ ・Xが小さくなるにつれて、幾何学的バックリングは増加 →炉心からの中性子の漏れが大きいときバックリングは大 その炉心からの中性子の漏れの量の指標 バックリング:湾曲 中性子拡散方程式: 材料バックリング Material buckling ଶ ଶ 幾何学的バックリング Geometrical buckling 原子炉が臨界であるということは、材料バックリングと幾 何学的バックリングが同一であることに他ならない。 バックリング:湾曲 中性子拡散方程式: 材料バックリング Material buckling ଶ ଶ 幾何学的バックリング Geometrical buckling では、原子炉が未臨界であるとき、材料バックリングと幾 何学的バックリングはどのような関係にあるだろうか? バックリング:湾曲 では、原子炉が未臨界であるとき、材料バックリングと幾 何学的バックリングはどのような関係にあるだろうか? バックリング 材料バックリング 炉心の大きさ 幾何学的バックリングの曲線はどう書けますか? バックリング:湾曲 では、原子炉が未臨界であるとき、材料バックリングと幾 何学的バックリングはどのような関係にあるだろうか? バックリング 材料バックリング 幾何学的バックリング 炉心の大きさ 臨界、未臨界、超臨界の領域を示して下さい。 中性子増倍率とバックリング 以下の式は、体系が臨界であるときのみ成り立つ。 臨界以外でも適用できるように、パラメータkを導入。 中性子増倍率 単一媒質、無限の大きさの原子炉における中性 子増倍率を書いて下さい。 中性子増倍率とバックリング 原子炉の大きさXが与えられた場合、以下の式が成り立つ。 この式を以下の式に代入: keffとk∞の関係を求めて下さい(keff=Ck∞の形で) 中性子が体系から漏れない確率 中性子が体系から漏れない確率 1次元平板体系以外でのバックリング 多次元の中性子拡散方程式 3次元直角座標のバックリングの導出 Φ(x,y,z)=Φx(x)Φy(y)Φz(z)と変数分離できると仮定 3次元直角座標 2次元円柱座標 1次元球座標
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