上げ潮はほとんどの舟を 持ち上げる

Cyclical Outlook and Investment Themes
December 2014
Your Global Investment Authority
サーミル・H・パリーク、CFA
マネージング・ディレクター
ダニエル・J・アイバシン
グループ最高投資責任者(グループ CIO)
上げ潮はほとんどの舟を
持ち上げる
2015年のグローバルなマクロ経済見通しを検討するにあ
たり、最近3カ月間で40%も下落した原油スポット価格の動
向が極めて重要になります。過去30年間において原油価
格が今回と同程度かそれ以上に下落した事例では、深刻
な景気後退(1991年、2001年、2008年)
または世界経済の
成長加速(1993年、1998年)のきっかけとなったケースが
ありました。それでは、今回の原油価格の下落は2015年の
グローバルな経済成長にどのような影響を及ぼすので
しょうか。
この疑問に答えるためには、現在の原油の下落相場を牽引し
ているのは需要と供給のどちらであるのかをまずは見極める
必要があります。
一般に、需要牽引型の原油の下落相場は、実体経済のストレスやマクロ経済の下振れリスクの
PIMCOの経済予測会議について
PIMCOの投資プロセスは、長期経済予測会議
(セキュラー・フォーラム)
と短期経済予測会議
(シクリカル・フォーラム)により支えられてい
ます。1年に4回、世界各地からPIMCOの投資
プロフェッショナルがニューポートビーチに
集まり、グローバルな市場と経済の状況を議
論し、この 先 の 投 資 に 重 要 な 意 味を持 つと
PIMCOが考えるトレンドを見出します。長期的
なファンダメンタルズに徹底的に注目すること
によって、投資の機会やリスクを特定して長期
的な投資戦略を実行する際の視座となる重要
前兆になり、供給牽引型の原油の下落相場は、高い生産性の成長やマクロ経済の上振れリス
クの前兆になる傾向があります。
また、前者の発生頻度が後者を大きく上回るため、金融市場
の参加者には、原油価格の下落を実体経済のストレスやマクロ経済の下振れリスクを結び付
けて考える傾向があり、その結果、
ストレスや下振れリスクを示すその他の指標との条件付相
関が場合によっては不必要に高まります。
とは言うものの、今月開催されたPIMCOの短期経済予測会議(PIMCOの投資プロフェッショナ
ルが四半期に一度集結してグローバル経済の見通しを検討する会議)では、今回の原油の下
落相場はほぼ供給牽引型であるという結論が示唆されました。今回の会議では、
グレッグ・シェ
アナウを始めとするPIMCOのエネルギー市場のスペシャリストが、議論およびPIMCOの見解
の柱となる調査資料で、原油価格の下落のうち70%が供給の伸びの上振れに起因し、需要の
減少の30~40%程度が、経済成長の減速ではなく、高燃費車の普及などエネルギーの生産性
の改善に起因すると発表しました。
なマクロ経済見通しが形成されると考えてい
2014年の米国の原油生産量は、事前の予想を大きく上振れしました。予想の上振れは初めて
ます。年1回開催される長期経済予測会議では、
のことではなく、事実、過去数年間も同様でしたが、2014年は、生産の増加量が重要な水準を
グローバル経済の構造変化やトレンドに合致
超え、2012~2013年の「アラブの春」による一時的な生産停止の揺り戻しが生じたため、原油
したポートフォリオを構築するために、向こう
価格に与える影響が最も大きくなりました。需要面では、2014年は中国と欧州の実需が鈍化し
3~5年間の見通しに注目します。年3回開催さ
て価格の下落要因になったことを示す証拠が確認されますが、世界的には需要は依然として
れる短期経済予測会議では、向こう半年から
拡大傾向にあり、2014年の下落相場が主に供給牽引型であるという見方を強めています。
1年間の見通しに注目し、ポートフォリオのポジ
ション構成に影響する金融、財政政策、市場リ
スクプレミアム、相対的なバリュエーションの
潜在的な変化を見出すことを念頭に、主要な
先進国およびエマージング諸国の景気サイク
ルの動向を分析します。
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PIMCOでは、
グローバルな経済成長率は2014年の前年比+2.5%程度から2015年には同
+2.75%に上昇すると予想しており、
これは緩やかな上げ潮、つまり上昇トレンドと言えるで
しょう。
この上向きの予想は、供給牽引型の原油価格の下落が世界の大半の国にとって基本
的に交易条件の改善につながるという見方に基づくものです。また、オイルマネーが生産国
から消費国に徐々に移転する結果、通貨の流通速度が加速することも、2015年の経済成長
を押し上げる要因になるでしょう。
DECEMBER 2014 | CYCLICAL OUTLOOK AND INVESTMENT THEMES
長期的なニュー・ニュートラルというテーマに基づいて、
グロー
バルな金利とリスク資産について議論した上で、中立的な政策
金利が長期的に低水準で推移するという見通しは市場価格に概
ね反映されたという結論に至りました。
インフレに注目すると、来年は、原油価格の下落が世界的にインフ
この問題が特に重要なのは米国です。PIMCOでは、米連邦準備制度理
レ率を押し下げる方向に働くことは明白です。ほとんどの先進国では、 事会(FRB)は来年半ば、6~9月の間に政策金利を引き上げるという基
2015年初頭に総合インフレ率がマイナスに陥り、2015年末から2016
本シナリオを維持しており、
このシナリオは、市場価格や米国とその他
年初頭になってようやくコアインフレ率がプラスを回復する可能性が
の主要先進国の経済成長が来年は二極化するという見通しに、幅広く
高いでしょう。
反映されています。
2015年はグローバルな経済成長が上振れする見通しですが、原油の
問題解決のヒントを得るために、今回の短期経済予測会議ではベン・
純消費国と純生産国の成長のダイナミクスは大きく異なるでしょう。主
バーナンキ前FRB議長をお招きし、米国の経済と金融政策についての
要国の中では、原油価格の下落は、
日本、ユーロ圏、中国、インド、米国
基本的な見方を伺いました。PIMCOの投資プロフェッショナルは、バー
にとっては大きなプラス要因になるのに対し、ロシアとロシアほどでは
ナンキ前議長との白熱した質疑応答を通じて、来年の経済成長やイン
ないもののブラジルにとってはマイナス要因になるでしょう。
フレ率のさまざまなシナリオに対する経験豊かな政策担当者の政策
2015年にグローバルな経済成長が加速するとPIMCOが考えるもう1つ
の理由は、世界の主要国の財政、金融政策が概ね経済成長を後押しす
反応関数について理解を深めるために、多様なマクロ経済シナリオを
検討しました。
る方向にやや傾いていることです。日本と中国では財政、金融政策の
バーナンキ前議長は、家計の資金繰りや信頼感が改善していることや、
両方が、ユーロ圏では特に金融政策が、金融引き締めに向かうとみら
景気回復が自律的なものとなり広範に及びつつある様子が徐々に確
れる米国では財政政策が、経済成長を小幅に押し上げる方向に作用す
認されるようになったことを反映して、米国経済は2015年に緩やかに
るとPIMCOではみています。
PIMCOでは、来年の大きな問題として、足元の
原油価格の下落に起因して総合インフレ率が
来年初頭にマイナスに陥るという理由だけで、
現在の経済成長予想に織り込まれた金融、財
政政策の基本シナリオを変えるべきかどうか
を検討しています。
成長にするというPIMCOの見解に賛同しました。産出ギャップは縮小
しているものの、労働市場にはスラック
(需給の緩み)が残り、家計の回
復が依然として初期段階にあることから、景気拡大には持続余地があ
るようです。また、バーナンキ前議長が示唆したように、金融政策当局
は慎重姿勢を保つ可能性が高く、適切な金融政策の道筋を決定する上
で、来年は米国における総合インフレ率の低下を重視せず、実質GDP
成長率の水準とモメンタム、
コアインフレ率のターゲットに向けての進
捗状況に引き続き注目するでしょう。
会議では、米国における
「実質GDP成長率」
と
「コアインフレ率」の水準
とモメンタムの見通しを議論した結果、来年はFRBの意思決定の枠組
みにおいて重要なこの2つの指標が、金融政策の引き締めを後押しす
る可能性が高いという結論に至りました。
このため、足元の原油価格の
下落によって総合インフレ率は2015年初頭にマイナスに陥る公算が
大きいものの、FRBは2015年半ば、具体的には6~9月の間に政策金利
を引き上げる方針を変えないとPIMCOでは予想しています。
CYCLICAL OUTLOOK AND INVESTMENT THEMES | DECEMBER 2014
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米国では、来年は金融政策が引き締められる見通しであるのに対し、 過去の事例を見ると、コモディティの価格サイクルにおいては、いくつ
他の先進国は反対方向に進む見通しであり、欧州中央銀行(ECB)
と日
かのボトムアップの「犠牲者」、つまり健全な財務基盤を持っていたに
本銀行は金融緩和を継続する可能性が高いようです。ユーロ圏では、 も関わらず苦しんだ企業が必ず存在しています。
もっとも、過去10年間
大きな産出ギャップがECBのターゲットをすでに大きく下回るコアイン
にコモディティ価格の上昇を背景とする設備投資ブームが幅広く長期
フレ率をさらに押し下げ、
日本では、インフレ期待が不安定であること
化したことを踏まえると、
コモディティ価格のボラティリティに関連する
が日銀の積極姿勢を強く後押しするでしょう。
目に見えるレバレッジと隠れたレバレッジの存在にはとりわけ注意が
それでは、PIMCOの2015年の短期経済見通し
において、何が最大のリスク要因になるので
しょうか。
PIMCOでは、
コモディティ価格の下落が金融面でグローバルな銀行に
与える影響に掘り下げて検討しました。過去10年間にわたって設備投
資を世界的に大きく増加させたコモディティのスーパーサイクルは、
最終局面を迎えた可能性が非常に高く、現状が数年間続く可能性があ
ります。過去を振り返ると、1994~2007年の中国を始めとするエマー
ジング諸国におけるコモディティ需要の上振れが、1999~2012年の実
質価格の上振れの要因となり、2004~2013年に設備投資を上振れさ
せる結果となりました。
しかし、2014年までには、一部の主要な工業用
原材料の生産量は需要の緩やかな伸びを凌駕し、
コモディティのスー
パーサイクルは最終局面を迎え、実質価格の下振れが将来の設備投資
を下振れさせる要因となりました。
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DECEMBER 2014 | CYCLICAL OUTLOOK AND INVESTMENT THEMES
必要です。PIMCOでは、コモディティ価格が急速かつ大幅に下落する
結果、一部の政府や政府機関のバランスシートに集中的な信用損失が
発生してシステミックな金融危機のきっかけとなり、その結果、金融は
逼迫化し、
グローバルな経済成長が将来的に縮小するというテール・
シナリオを描いています。
これは基本シナリオではないものの、コモ
ディティ価格が金融面でグローバルな銀行に与える影響が、特にエマー
ジング諸国においては不透明であることから、一定の注意が必要です。
2015年の世界経済成長見通し
(実質GDP成長率のレンジ)
米国
2.75% ~ 3.25%
英国
中国
2.5% ~ 3.0%
6.0% ~ 7.0%
欧州
日本
0.75% ~ 1.25%
BRIM
1.25% ~ 1.75%
1.5% ~ 2.5%
BRIMはブラジル、
ロシア、
インド、
メキシコを指す。
予測
実質GDP成長率
インフレ率
現在*
2014年第4四半期~
2015年第4四半期
現在*
2014年第4四半期~
2015年第4四半期
米国
2.4%
2.75% ~ 3.25%
1.7%
0.75% ~ 1.25%
欧州
0.8%
0.75% ~ 1.25%
0.4%
0.5% ~ 1.0%
英国
3.0%
2.5% ~ 3.0%
1.3%
1.0% ~ 1.5%
日本
-1.2%
1.25% ~ 1.75%
1.0%
0.75 ~ 1.25%
中国
7.3%
6.0% ~ 7.0%
2.1%
1.5% ~ 2.5%
BRIM**
1.8%
1.5 ~ 2.5%
6.7%
5.25% ~ 6.25%
世界***
2.5%
2.5% ~ 3.0%
2.1%
1.5% ~ 2.0%
*現在の実質GDP成長率およびインフレ率のデータは、2014年第3四半期までの12カ月間。
**BRIMはブラジル、ロシア、インド、
メキシコを指す。
***世界の予測値は上記のPIMCOの国・地域別予測値を加重平均した合計。
出所:ブルームバーグ、PIMCO試算。
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投資のテーマ
短期経済予測会議では、マクロ経済について
議論の上で結論を出した後、PIMCOのポート
フォリオ・マネージャーがグローバル市場の
さまざまなセクターについての見解をイン
ベストメント・コミッティー(IC)に報告しまし
た。ICは、経済見通しとポートフォリオ・マネー
ジャーの金利、株式、
コモディティなど多様な
セクターについての見解を踏まえた最終的
な確認作業を行い、お客様のポートフォリオ
に取り入れる大きなテーマを決定しました。
以下では、最高投資責任者(CIO)
とその他の
ICメンバーが提示した大きなテーマをいくつ
かご紹介します。
この先数四半期にわたり、上記の大きなテー
マはPIMCOのお客様のポートフォリオにおい
て反映されると期待できるでしょう。
この間、
ジェネラリストおよびスペシャリストのポート
フォリオ・マネジメント・チームがそれぞれの
担当市場において、PIMCOの定評あるボトム
アップの銘柄選別と定量的な相対価値分析
を組み合わせることによって、
これらのテーマ
を取り入れた最善の投資機会を追求し続け
てまいります。
金利をアンダーウエイト
物価連動債に割安感
リスク資産をめぐる環境はさまざま
欧州と日本において投資機会を模索
米国の非政府機関系モーゲージ債を選好
米ドルをオーバーウエイト
エマージング市場に厳選された投資
機会が存在
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PIMCOでは、長期的なニュー・ニュートラルというテーマに基づいて、
グローバルな金利とリスク資産について議論した
上で、中立的な政策金利が長期的に低水準で推移するという見通しは市場価格に概ね反映されたため、高格付け債券
の価格上昇余地は、
リスク資産のヘッジ目的以外では、当面は限定的であるという結論に至りました。 このため、PIMCO
のポートフォリオでは、米国債、英国債、
ドイツ国債などの高格付け債券を中立的または小幅なアンダーウエイトとする
方針です。
この他国債関連では、最近アンダーパフォームした物価連動債(TIPS)に割安感があるとPIMCOではみています。総合
インフレ率(前年同月比)は向こう数ヵ月間にマイナスに陥る見通しですが、
この見通しはTIPSの価格に十分に反映され
ています。
また、
コアインフレ率は堅調に推移すると引き続き予想しています。
リスク資産に関しては、FRBの引き締めペースが緩やかになる見通しであることと、
日銀とECBが追加緩和を実施するこ
とがプラス要因になるとPIMCOではみています。
しかしここでも、FRBによる引き締め開始時期が近づくにつれて、市場
のボラティリティが上昇するリスクは大きいでしょう。
グローバルには、PIMCOでは引き続きユーロ圏の周縁国の債券を選好しています。
また、中央銀行によるサポートが予
想されることや、
日本では企業利益が改善傾向にあることと、欧州ではバリュエーションに割安感があることを踏まえ、
日
欧の株式にはアウトパフォームする余地があるとみています。一方、
日銀の政策にはどの程度の効果があり、ECBは現在
の高い市場の期待にどこまで応えることができるのか、引き続き注目しています。
米国では、経済成長がトレンドを上回り、住宅市場と労働市場の安定が続く見通しであることを踏まえ、非政府機関系
モーゲージ債をPIMCOでは引き続き選好しています。一方、政府機関系モーゲージ債(MBS)は割高であり、FRBによる
買い入れ終了が同セクターのマイナス要因になると予想しています。
また、
クレジットスプレッドが足元で拡大したこと
を受けて、投資適格社債とハイイールド債には厳選された投資機会が生じています。
PIMCOでは、経済成長の二極化、
また、
より重要な点として中央銀行の政策の二極化を根拠に、G10諸国の通貨に対して
米ドルをオーバーウエイトとする短期的な見方が引き続き優勢です。ユーロと円は対米ドルですでに大幅に下落したも
のの、短期的にはさらに下落すると予想しています。
このような通貨安政策は、経済成長を後押ししインフレ期待を強化
する主要な手段になり得るとみています。
来年1年間を通して、
コモディティ価格の下落、米ドル高、FRBの潜在的な政策変更が、エマージング市場全体のマイナス
要因になるでしょう。ボラティリティは高水準で推移する可能性が高いものの、長期的な投資家にとっては魅力的な投資
機会が提供されるでしょう。たとえば、信用力が高く米国との結び付きが強いメキシコの現地通貨建て債券の高い利回り
には、投資妙味があります。
CYCLICAL OUTLOOK AND INVESTMENT THEMES | DECEMBER 2014
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