平成25年度産業技術調査事業 産業技術人材の成長と ... - 経済産業省

平成25年度産業技術調査事業
産業技術人材の成長と育成環境に関する調査
調査結果概要
2014年3月
吉森 崇
(研究会座長・株式会社 東芝 セミコンダクタ&ストレージ社)
井上 隆秀(研究会座長・カリフォルニア大学)
小沼 良直(事務局・公益財団法人未来工学研究所)
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目次
1.調査の目的
2.調査の進め方
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3.Executive Summary
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4.国内のヒアリングの重要意見、わかったこと
5.特徴的なアンケート結果
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6.国内のアンケート・ヒアリング結果のまとめ
7.日本の技術者を取り巻く環境
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8.シリコンバレーからの示唆
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9.課題の整理と施策の方向性
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10.追記:今後の活動の方向性について
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1.調査の目的
我が国においては、以下のように技術人材を取り巻く環境が変化している。
・技術の高度専門化・細分化:技術の高度専門化・細分化が加速し、製品開発のバリューチェーン
の中で一人の技術者が取り扱う技術分野が狭く深くなっている。
・ビジネスサイクルの短期化:新興諸国の追い上げなどグローバル競争が激化し、特定の技術を
収益の基礎とするビジネスサイクルが短期化している。
その結果、①技術者が特定の分野で蓄積した知見やノウハウが通用する期間が短期化し、十
分に発揮する機会が得られないことや、②派遣技術者などの短期雇用、特定技術のアウトソーシ
ングなどに依存する傾向が増し、企業に技術ノウハウが蓄積されず、また、③安定的な雇用の下
で一定期間を通じて技術を身につける企業研修体制が崩壊し、技術者個人が新たな技術ノウハ
ウを身につける機会が失われている。
グローバルな競争の中で、オープン・イノベーションが鍵となっているが、これを支える人材の育
成環境が必要である。そのため、企業としても、以上のような実務環境を前提としながらも、新たな
市場の展開の先をみることができるような幅広い視点を有し、自ら有する技術・ノウハウに隣接、
または関連する分野の技術的知見を積極的に身につけられるような取組みを行うことが求められ
ている。
本調査においては、これらの状況を踏まえて、技術系人材の成長と育成環境について調査を行
ったものである。
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2.調査の進め方-1
2-1.本調査でフォーカスを当てた産業
半導体産業を中心として活動を進めた。理由は以下のとおり
典型的なグローバル競争前提のハイテク産業である。
我が国の当該シェアは下降を続けており、人員削減や人材の有効活用が実施に大きな課
題となっている
技術や産業構造の革新や製品サイクルが早く、技術人材の育成や有効活用も新たなスキ
ームが必要とされている
当該事業分野の浮沈が他の業界に及ぼす影響が大きい
2-2.調査の進め方と主な調査内容
国内アンケート調査
調査対象:電気機器、情報通信、機械、建設などの業種の技術者など約500名
うち回答264名 (回答率:52.8%)
調査内容:
・半導体業界に対する認識
・これまでのキャリアと今後の方向性
・企業での研修と自己学習状況
・今後の能力開発の方向性
・e-Learningについて
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2.調査の進め方-2
国内ヒアリング調査
調査対象:電気機器、情報通信、機械、建設などの業種に所属する管理職:5名
半導体部門に関係する団体および有識者:3名
調査内容:
・半導体業界に対する認識
・技術者の育成・活用に関する取組みや課題
・技術者の環境や意識についての海外との差異
・e-Learningについて
・中小企業、ベンチャーにおける技術者に関する課題
海外ヒアリング調査
調査対象:
・アメリカ:シリコンバレーの有識者10名前後
・フランス:CTI(教育認証機関)
・イギリス:Royal Academy of Engineering(技術・技術者への施策実施機関)
調査内容:
・アメリカ:シリコンバレーの取組みの特徴、日米の技術者の育成環境の比較
・フランス:技術者の資格認証の取組み
・イギリス:Royal Academy of Engineeringの取組み
委員会での検討:4回開催
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2.調査の進め方-3
委員名簿
〔座長〕
・University of California, Center for Information Technology Research in the Interest of Society (CITRIS),
Director Global Outreach 井上 隆秀
・株式会社 東芝 セミコンダクタ&ストレージ社 統括技師長附 吉森 崇
〔委員〕
・一般社団法人半導体産業人協会 論説委員長 井入 正博
・一般財団法人 機械振興協会 経済研究所 情報創発部部長 兼 調査研究部研究主幹
・株式会社竹中工務店 技術研究所 新生産システム部長 梅國 章
・ソニー株式会社人事部門 RDS人事部 統括部長 千種 康裕
・日本電気株式会社 中央研究所 主席技術主幹 西 直樹
・富士通セミコンダクター株式会社 事業本部 専任部長 宮嶋 基守
・株式会社 IHI基盤技術研究所 所長 村上 晃一
〔オブザーバー〕
・一般社団法人半導体産業人協会 理事 事務局長 内海 忠
・一般社団法人電子情報技術産業協会 電子デバイス部 部長代理 清水 照秋
井上 弘基
〔経済産業省〕
・経済産業省 産業技術環境局 産業技術政策課 課長補佐(技術戦略担当) 塩瀬 隆之
・経済産業省 産業技術環境局 産業技術政策課 技術戦略専門職 干臺 俊
〔事務局〕
・公益財団法人未来工学研究所
・公益財団法人未来工学研究所
・公益財団法人未来工学研究所
・公益財団法人未来工学研究所
主席研究員 小沼 良直
アクティブシニア 今村 努
アクティブシニア 佐藤 健生
主任研究員 林 隆臣
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3.Executive Summary
我が国の半導体事業を中心に調査・ヒアリングを実施したところ次のような事実が認
知された
技術者の自己成長意識が低い、会社任せの姿勢
キャリア変更の障害が数多く存在(余裕がない、年齢問題)
技術者の育成・活用手段についても十分整備されているとは言えない
半導体は今のままでは90%が技術者が国際的な競争力を失うと認識しているが、一方で
80%の技術者は現在の技術領域・隣接領域で活躍したいと考えている
その他、日本企業の技術者の育成環境には課題が多く存在している
技術人材の育成・活用環境の先進地域である米国シリコンバレーからは 以下のよう
なメッセージを頂いている
米国技術者の基本スタンスは個人を磨き戦う姿勢であり、企業帰属は手段
シリコンバレーは、起業しやすい環境を構築し、世界中から人材が集まり、技術者の成長基
盤も作り上げてきた
長期戦略、新興企業の育成、世界中からの人材の集積、技術者の成長基盤など、日本企業
が成し得なかった多くの取組みがシリコンバレーでは行われてきた
我が国の技術者の育成・活用の課題・施策をカテゴリ毎に整理
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4.国内のヒアリングの重要意見、わかったことー1
半導体業界の現状から示された課題
行き場を失った技術者たちに対して、活用の道筋を示せない
終身雇用の中、育成もキャリアも会社が面倒をみていた実態
→本人も企業も危機的状況に対応しきれない
→企業側の問題もあるが、本人の意識の問題も大きい
戦略面での敗因や立て直す方策も見いだせていない(戦略家不在、弱い企画力)
日本企業における人材流動化・キャリア形成の問題
専門性の問題→専門領域のシフトや新たな技術領域が生まれた際に対応しきれない
→技術者自身も能力開発に向けての目的意識が低い
中堅・ベテランのための勉強の場が必要、専門性の高い生涯教育の場が日本には少ない
大企業出身者はブランド志向、安定志向が強く、中小企業やベンチャーに向く人が少ない
転職市場における年齢制限の壁が日本では高過ぎる
技術者の環境や意識に関する海外との比較
シリコンバレーは社会全体で人を融通し合っている。日本は会社への帰属意識が強い
海外は欧米もアジアも自己のキャリア意識が強い。日本人は弱い
アメリカはベンチャーでチャレンジできる土壌があるが、日本では失敗を恐れる傾向が強い
(ベンチャーにおける成功の考え方も違う)
日本は組織の中でキャリアを磨くが、アメリカでは個人が能力を高める。
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4.国内のヒアリングの重要意見、わかったことー2
必要と思われる仕組みや取組み
技術者自身の意識改革が必要(自己成長するための)
技術者が動きやすいインフラ整備が必要(学びの場、流動化しやすい環境)
採用する側の価値観を変える(年齢に対する見方など)
技術者の身分保障ができるセーフティネットの構築
人材流動化に向け、マッチングできる環境と人材の整備
インベスター機能、ベンチャーキャピタルの強化(マーケット、技術の専門性があり、資金を
準備し、経営のフォローや人脈紹介もできるファンド機能が必要)
リーダー人材、マネジメント人材、戦略家の育成も必要
その他
e-Learningを広げるにしても本人のモチベーションが問題
一企業の中でできることは限界がある
基本的にはものづくりの産業全体を活性化させないと、受皿も無く、技術者の活動環境の劣
化は止まらないのではないか
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5.特徴的なアンケート結果-1
質問:もし、事業活動の低調が継続した場合、日本の半導体業界が総合的な競争力を失い、
国際競争に勝ち残れなくなる迄にどの程度時間があると考えますか
国際競争に勝
ち残れない事
はない
11.1%
既に決定的
16.1%
5~10年
10.3%
3~5年
24.5%
3年以内
37.9%
約90%の回答者が10年以内にこのままでは半導体産業の競争力を
失うのではないかと危惧している
(n=261)
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5.特徴的なアンケート結果-2
質問:今後のキャリアの方向性についてお聞きします。
0%
合計
(n=252)
エレクトロニクス関連
(n=203)
非エレクトロニクス関連
(n=28)
サービス業
(n=1)
その他
(n=20)
今の分野で働く
20%
40%
60%
80%
21.0%
55.6%
22.7%
53.2%
100%
8.7% 14.7%
9.4% 14.8%
14.3% 7.1% 10.7%
67.9%
0.0%
100.0%
60.0%
隣接した分野へ移る
15.0% 5.0%
別の分野へ移る
20.0%
わからない
前頁の結果と合わせると半導体では約90%の人が将来に不安を覚えているが、一方で60%
の人が今の分野で働きたいという希望を持っている
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6.国内のアンケート・ヒアリング結果のまとめ-1
半導体業界の現状から示された課題
行き場を失った技術者たち:専門性の幅の狭さ、強過ぎる企業依存度、海外への人材流出
戦略の失敗:戦略立案できる人材の不足も大きな課題
日本企業における人材流動化・キャリア形成の問題
終身雇用の影響:
長く同じ会社にいる方が処遇面で有利であり、人材流動化を妨げる
企業への依存度が強く、自分のキャリアも会社任せの者が多い
新卒採用は一から育て、中途採用は「即戦力のみ」という二極化
→自己の能力開発も会社が提供するメニュー中心になりやすい
→「即戦力」が転職の必須条件となり、転職のハードルが上がる
社内における人材流動化の問題:育成よりも業務都合優先で異動が決まりやすい
→希望通りの異動が実現しにくく、キャリアを考える意欲が低下
→異動させながら育成するという土壌になっていない
高齢者の活用の問題:ポストオフなどで高齢者が有効活用されにくい
→高齢者のモチベーション低下にもつながりやすい
転職における阻害要因:年齢制限の壁
→能力があっても転職できない
→転職しづらいことが企業への依存度を強くする要因にもなる
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6.国内のアンケート・ヒアリング結果のまとめ-2
今の時代に求められる人材像
イノベーションを創出できる人材(幅広い知識と交流、失敗を恐れずチャレンジできる)、
変化に対応できる柔軟な専門性、戦略を立てられる人材、グローバル化に対応できる人材、
自分で考えて自分で動ける人材(先行モデルがない時代)
日本企業における人材の成長の問題
上記のような人材に対する不足感、育成における阻害要因
イノベーションを創出できる人材は必要だが・・・失敗を恐れる傾向、交流の場にも参加しづらい
自分で考えて自分で動ける人材は必要だが・・・指示待ちになりやすい状況(管理強化等)
幅広い知識の必要性は認識しているが・・・どう能力開発すべきか、よくわからない
組織のフラット化→先輩が後輩を育てにくい土壌
年齢が高くなるほど薄れていく能力開発への意識
これらの問題を解消できる風土や仕組み作りが企業内において必要
教育における問題
小学校から大学まで受身主体の教育が続く→自分で考えて自分で動ける人材が育ちにくい
大学における専門性の幅の狭さ→同じ研究室で博士まで、学ぶ専門領域の狭さ
生涯教育→欧米と比較し、社会人になってから学び直しができる体制が整っていない
語学教育→欧米や新興国と比較して遅れている
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7.日本の技術者を取り巻く環境
日本の技術者の基礎データ
量的特徴:製造業において科学・技術人材の構成比が低い(米国:10.2%,日本:5.4%)
*数字は2000年時点での比較
労働市場の特徴:製造業の技術者の転入者の割合は高くないが増えつつある
技術者に対する雇用制度の変化:外部人材の活用は増えつつある
技術者給与の水準比較:技術者の賃金は米国よりも大きく劣る
技術者の意識の変化:近年組織・仕事に対する思いが減退している
日本の技術者を取り巻く環境に対する考察
技術者の高業績を実現するためには、以下の3つの条件が必要
①自信を持てる技術の早期獲得
②技術、能力を活かせる仕事との出会い
③良好な人間関係と自由闊達な職場文化
技術者の高業績へ向けて解決すべき課題は、以下の3つ
①女性技術者の処遇
②中高年技術者の処遇
③技術者の働き方になじまない短期の成果評価
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8.シリコンバレーからの示唆-1
シリコンバレーが育ててきたイノベーションの源泉力
1980年代の米国半導体業界の危機的な状況から、今日まで大きく躍進するに至った源泉
科学技術を産業創造に直結・展開しやすい環境を創ることに邁進
・“集積回路設計製造工学”を、連邦政府レベルで立ち上げる長期戦略を立案
・この長期戦略を実行に移すことができる柔軟な人材プールを構築
*人材プール:第1線の技術者だけでなく、マーケティング・販売・財務など各種のマネジメ
ントの現場経験者、投資家を含む→様々な形で事業育成を支援
インターネット革命への対応
・産業の中心がハードウェアからソフトウェアへ移行
→ハードウェア産業で働いていた人々が新興のWebサービス関連産業へ移動
(Amazon・eBay・ Google・FaceBookを筆頭にした新興企業群が台頭できる土台に)
世界中から人材が集まる環境
・国籍や出身・人種を問わず、チームに貢献できる能力のある人が集まる環境にある
技術者の成長基盤
・先端研究機関としてのStanford, U.C Berkeley 両校の存在
・公立教育システムとしてのCCCS (California Community College System)の存在
・学会システム:技術者の集う場としてのIEEE 等の学会活動の存在
→学際的な集まりのみならず、分野の先端を多分野の技術者や企業経営者、投資家等
に説明するキャリアプナンニング支援の場としての機能を事業の両輪として重要視
・米国技術者の基本スタンスは個人を磨き戦う姿勢であり、企業帰属は手段
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8.シリコンバレーからの示唆-2
市場とのつながり
・シリコンバレーで生きている技術者は、持っている技術レベルの高低に関わらず、誰もが
独立自営業のような感覚を持っている。技術変化が速いこと、企業の盛衰が速いこと、成
長分野にこそ大きな所得機会や、時代を先取りする技術開発に携わる機会があること等を
実感し、体験もしている
・皆がそのような意識を持っているため、人々が集まって市場の動きを話し合う機会は無数
にある
大企業と中小企業・ベンチャー企業の関係
・中小企業は状況の変化に迅速に対応しやすいが、大企業は既存事業中心で新しい変化
への対応が遅れがちになりやすい
→中小企業・ベンチャー企業らが大企業へ技術や事業を売却する戦略を取ってきた
→得た資金で新たな事業へチャレンジ
日本においてできなかったこと
時代の流れを読んだ長期的戦略の立案
ベンチャーなど新興企業の育成
大企業による中小企業・ベンチャー企業の活用
世界中からの優秀な人材の集積、グローバル化
成長分野への人材のシフト(米国:ハードウェア産業→WEBビジネス産業)
学会などをキャリア・プランニング支援の場としても活用している取組み
終身雇用を大事にした結果として人材のダイナミックな流動化の阻害要因に
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9.課題の整理と施策の方向性-1
(1)技術者個人の育成を手助けする環境とサービス
企業人エンジニアを対象にした専門教育機能の拡充 (大学、学会、既存教育機関などとの連
携は当然視野にいれる)
注 特筆事項として技術以外のマーケティング(市場理解)、事業戦略策定、マネジメントの
教育拡充も技術教育と同等もしくはそれ以上の重みを持たせる
企業に入る前の教育課題として今回挙げられた弱点である’戦略策定能力’や ’脱受身姿勢’
については教育関係者との議論を実施することから始める
教育手段として先端e-learning技術の先行的取り込みとそれをベースにした教育サービスの組
み立て
教育内容の情報を一元的に入手できる良質な情報源の準備
個人の学習と成長に関するインセンティブの設定(企業の協力とそれを後押しする政策の双方
が必要)
(2)技術者の活動を活性化する環境とサービス、産業構造
企業人技術者の活動を活性化するための’場’の具体的な設計
(諸外国や既存活動の詳細調査を含めて)
日本の産業文化に合致しつつ、ベンチャー的な活動がさらに 活性化するための仕組みの提案
、およびそれらが興隆する ための政策含めたインセンティブプランの設計
技術人材のより高度で洗練された紹介サービスの拡充
インベスタの機能を洗練せしめる戦略の擁立と実行
技術の先行的取り込み
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9.課題の整理と施策の方向性-2
(3)技術者そのものの意識改革
前頁で挙げた’技術者の活動活性化の場’の増強が本件にも寄与すると考える
技術労働力ではなく高い専門技術者を派遣するという業態の会社が現れ、存在感と実力を上げ
るということも本件に寄与するものと思われる
注:欧州のように各種技術資格制度の整備に傾注すると言うやり方もあるが、日本の文化と
昨今の技術そのものの複雑性を考えると、一部の 専門領域を除いてその方向は効率があ
まり良くないのではないかと思 われる (今後の議論必要)
(4)グローバル化対応力に関するもの
企業内エンジニアのグローバル対応能力の定義・数値化・標準化と数値目標設定(政策として
のガイドライン必要か)
企業、および教育機関がグローバル対応の努力をするインセンティブプラン
(5)社会環境と制度、文化に関するもの
技術開発、技術者というものを一般の人に理解いただくための努力。皆に愛される解説者(政治
経済領域の池上彰氏のような存在)の輩出。
技術者個人の能力をアピールする機会を増やす(メディア露出含めて)
一つの会社に留まることで生涯賃金が最大化されるというシステムの変更(年金の課題含む)
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10.追記:今後の活動の方向性について
基本調査活動の継続について
以下のような活動を継続することが必要
各国の理科系人材育成・教育システムの継続調査
学生、企業エンジニア双方
e-learningの最新状況の調査
各国の個人エンジニアが次の活躍の場を探す必要が生じた場合の環境・制度、サービス調査
IEEE,英国のInstitute(例えば IET)など 技術者を支える母体活動の活動内容の調査
各国のいわゆる技術系企業に関するインベスタ機能の調査
女性とシニア技術者の継続的活用に関する調査とあるべき施策の検討
エンジニアという資格について何らかの資格制度の再整備と施策が必要かどうか(日・欧・米の
比較からスタート)
今後の進め方について
個々の課題を整理してベース部分から我が国の技術者の環境を変えているには大変な時間がか
かるため、本質的な議論と平行して短期で成果を出す工夫が必要
お手本とすべき米国シリコンバレーモデルをそのまま日本に持ち込むことは障害が大きいと推測
され、今後相互理解を含め、日本の改善モデルを模索し、合わせて相互補完のモデルについて
も検討すべき
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