2014.12.25発行 - 工業市場研究所

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(株)工業市場研究所
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http://www.kohken-net.co.jp
2014 年 12 月 25 日
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平素より当メールマガジンをご利用いただきまして、ありがとうございます。
2014 年は、本号が最終号となります。
2015 年の配信スタートは、1 月 15 日(木)とさせて頂きます。
来年もよろしくお願い申し上げます。
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━━━━━━ HEADLINE ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆シェールガス:三菱ガス化学がカナダでシェールガス・LNG プロジェクト参画に
向けた子会社を設立(12 月 19 日)
◆石油製品:コスモ石油と東燃ゼネラル石油が千葉製油所における共同事業
に関する基本契約書を締結(12 月 19 日)
◆電池材料:帝人が自社開発による LIB 用セパレータの第 2 系列の稼働開始
(12 月 18 日)
◆不織布:東レがインドネシアにおける高機能ポリプロピレン長繊維不織布製造
設備の増強を発表(12 月 18 日)
◆電子材料:住友金属鉱山がタンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板
の生産設備を増強(12 月 18 日)
◆海外展開:三菱樹脂が上海に統括会社を設立(12 月 18 日)
◆樹脂製品:三洋化成工業が高機能な自動車内装用ウレタン系表皮材料を増
産(12 月 17 日)
◆微粒子:旭化成せんいがセルロースナノ微粒子「ナノアクト」の本格生産・販売
を開始(12 月 16 日)
◆価格改定
・日本製紙が印刷用紙・情報用紙の全品種と加工原紙を 2015 年 2 月 1 日出荷
分より値上げ
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◆マルチクライアント企画調査の参加企業募集◆
◇『老朽化インフラ向け化学材料の潜在ニーズに関する調査』
本調査では、老朽化インフラのマーケットのなかで使用される各種化学材料
の需要量を把握するとともに、化学材料に求められるニーズの変化などの情
報を収集・分析することで、老朽化インフラ市場の実態と各種化学材料の潜
在需要等を取りまとめるものです。
現在、企画調査の参加企業様を募集しております。
・価 格
: 30 万円(税別)【1 社当たりの参加費用】
・発 行
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・詳細・お申込みは、http://www.kohken-net.co.jp/topics/topics.php?id=59
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━━━━━━ WEEKLY NEWS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆シェールガス:三菱ガス化学がカナダでシェールガス・LNG プロジェクト参画に
向けた子会社を設立(12 月 19 日)
三菱ガス化学は、マレーシア国営石油会社である Petroliam Nasional Berhad
(以下、PETRONAS 社)が推進するカナダのブリティッシュ・コロンビア州における
シェールガス開発・生産プロジェクト及び同州西海岸で検討中の LNG プロジェク
トに参画することを決定したと発表した。また、本プロジェクトに参画するために、
新たに設立した子会社 MGC Montney Holdings Ltd.(以下、MML 社)より、石油
資源開発(以下、JAPEX 社)の子会社であり、本プロジェクトに対して 10%の権
益を有する JAPEX Montney Ltd.(以下、JML 社)への出資を行うことを併せて
発表した。
同社は、MML 社が JML 社へ 10%出資することで、JML 社が有する権益の
10%を取得し、同州西海岸においてシェールガスを LNG 化し輸出する事業
(Pacific Northwest LNG プロジェクト、生産量 1,200 万トン/年を予定)の LNG
(12 万トン/年を予定)の引取権を伴わせて取得する予定である。
本プロジェクトのオペレーターである PETRONAS 社は、LNG 事業において豊富
な経験を有しており、今回同社が参画する鉱区においても、既にシェールガスの
開発・生産・販売を開始している。今後増産される予定のシェールガスは、新設
されるパイプラインで同州西海岸プリンス・ルパートまで輸送され、建設予定の
LNG プラントで LNG 化のうえ輸出される計画である。
本プロジェクトへの参画によって、三菱ガス化学は、シェールガス開発・生産・
販売による収益獲得とともに、競争力を持つ LNG を原燃料として同社の国内工
場に供給することにより、同社国内事業の競争力強化を図るとしている。
◆石油製品:コスモ石油と東燃ゼネラル石油が千葉製油所における共同事業
に関する基本契約書を締結(12 月 19 日)
コスモ石油および東燃ゼネラル石油は、両社の千葉製油所(コスモ石油千葉
製油所の処理能力:220,000 バレル/日、東燃ゼネラルグループの極東石油工
業合同会社千葉製油所の処理能力:152,000 バレル/日)の効率化および最適
化を目的とした共同事業について、両社で基本契約を締結したと発表した。
共同事業の主な決定事項は、(1)2015 年 1 月に両社で共同事業会社「京葉
精製共同事業合同会社」を設立する、(2)両製油所を結ぶパイプライン敷設を
正式合意、(3)共同事業会社は、パイプライン完成に先行して両製油所の生産
計画を一体的・総合的に立案し、生産効率の向上を目指す。また、常圧蒸留装
置を含めた設備の最適化についても併せて検討する、(4)パイプライン完成後、
共同事業会社へ精製設備を一元化し、パイプラインを活用することで、年間
100 億円程度の収益改善を見込む。
コスモ石油および東燃ゼネラル石油では、引き続き両製油所が「国際競争力
を持った国内トップクラスの製油所」となる事を目指し、協議を進めていくとして
いる。
◆電池材料:帝人が自社開発による LIB 用セパレータの第 2 系列の稼働開始
(12 月 18 日)
帝人は、自社開発による革新的セパレータ「LIELSORT(リエルソート)」の需要
の増大に対応するため、韓国にある生産会社に第 2 系列を増設し、12 月 24 日
より稼働を開始すると発表した。
帝人は、ポリエチレン基材に、耐熱性に優れるメタ系アラミド「コーネックス」、お
よび電極との接着性や耐酸化性に優れるフッ素系化合物、それぞれをコーティ
ングした 2 種類の革新的な LIB 用セパレータを開発し、韓国に設立した生産会
社テイジン・リエルソート、および販売会社テイジン・エレクトロニクス・コリアを通
じて、「LIELSORT」のブランド名で展開している。
今回の生産増強は、修正中期計画に掲げた「発展戦略」の一環となる取り組
みで、今後は、エンドユーザーのニーズを先取りするとともに、電池性能を向上さ
せる技術革新を進めることで、次世代 LIB 用セパレータのデファクトスタンダード
化を図り、2020 年には 200 億円の売上を目指すとしている。
◆不織布:東レがインドネシアにおける高機能ポリプロピレン長繊維不織布製造
設備の増強を発表(12 月 18 日)
東レと Toray Advanced Materials Korea, Inc.(以下「TAK」)は、インドネシアに
おける高機能ポリプロピレン長繊維不織布(以下「PP スパンボンド」)事業子会
社、P.T. Toray Polytech Jakarta(以下「TPJ」)において、年産約 18 千トンの生
産設備を増設することを発表した。
増設後の TPJ の生産能力は年間約 37 千トンとなり、増設後の東レグループ
全体での PP スパンボンドの生産能力は年間約 153 千トンとなる。増設設備の稼
動開始は 2016 年 9 月を予定している。
東レグループは、韓国、中国、インドネシアの 3 拠点からの PP スパンボンドの
供給体制を拡充し、グローバルな衛材メーカーとの関係を強固に構築すること
で、成長著しい中国や ASEAN をはじめとする新興国市場や成長分野への拡販
を推進していくとしている。
◆電子材料:住友金属鉱山がタンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板
の生産設備を増強(12 月 18 日)
住友金属鉱山は、情報通信端末用 SAW フィルターのチップに用いられるタンタ
ル酸リチウム基板及びニオブ酸リチウム基板の生産設備を増強すると発表し
た。
SAW(Surface Acoustic Wave)フィルターは、特定の周波数帯域の電気信号を
取り出すデバイスで、情報通信端末に組み込まれている。近年は、スマートフォ
ンやタブレット端末などの急速な市場の伸びに加え、通信の高速・大容量化によ
る 1 台あたりの使用個数の大幅増加により、需要が急速に拡大している。
住友金属鉱山は、SAW フィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基
板およびニオブ酸リチウム基板(以下、LT/LN 基板)を 100%子会社である住鉱
国富電子で生産しており、単結晶の育成からウェハー加工までの一貫した生産
技術及び高度なウェハー加工技術を有している。
SAW フィルターの市場が今後さらに拡大することを見込み、LT/LN 基板の生
産設備の増強投資を行うこととした。投資額は約 35 億円を計画しており、増強
工事は 2014 年 12 月より開始、2016 年 9 月に完成予定である。今回の設備投
資により、LT/LN 基板の生産能力は、現在の 12 万枚/月から 21 万枚/月に増
加する予定としている。
◆海外展開:三菱樹脂が上海に統括会社を設立(12 月 18 日)
三菱樹脂は、中国上海市に管理性公司「三菱樹脂(上海)管理有限公司」を
設立したと発表した。資本金は 200 万米ドル、従業員は 27 名である。
三菱樹脂グループでは、現在上海・蘇州・無錫エリアを中心にグループ会社 5
社を有し、各々事業の拡大を図っている。今後さらなる発展をめざし、以前より
上海市で輸出入、販売事業を行っている「三菱樹脂貿易(上海)有限公司」を社
名変更し、中国内グループ企業のリスクマネジメントの強化やコンプライアンス
経営の徹底など、事業支援の提供機能を追加した管理性公司「三菱樹脂(上
海)管理有限公司」を設立した。今後は、より管理体制の充実と強化を図ってい
くとしている。
◆樹脂製品:三洋化成工業が高機能な自動車内装用ウレタン系表皮材料を増
産(12 月 17 日)
三洋化成工業は、名古屋工場(愛知県東海市)および関係会社であるアメリカ
現地法人サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズ LLC(本社:米国テキサス
州)において、自動車インパネなどの内装に使われるスラッシュ成形用ウレタン
系表皮材料(ウレタンビーズ)の新製品「メルテックス LF」の増産体制を整えるこ
とを決定したと発表した。
「メルテックス LF」は、自動車業界における環境負荷低減ニーズに対応し、内
装表皮の薄膜化による省燃費化と、成形時の金型温度の低温化による省エネ
を実現した。ユーザーから高い評価を得ており、今後の需要増に対応するため、
設備を改造し、増産体制を整える。
現在、ウレタンビーズの生産能力は名古屋工場、サンヨーケミカル・テキサス・
インダストリーズ LLC 合わせて 8,000t/年、そのうち「メルテックス LF」の生産能力
は 600t/年である。今回設備を一部改造し「メルテックス LF」の生産能力を
3,000t/年に引き上げる。稼働時期はそれぞれ 2015 年 10 月(名古屋工場)、
2016 年 1 月(米国)を予定している。
自動車業界の環境負荷低減ニーズは今後もますます高まると予想される。同
社は国内、海外ともにシェアアップを図り、自動車の省燃費化などに貢献してい
くとしている。
◆微粒子:旭化成せんいがセルロースナノ微粒子「ナノアクト」の本格生産・販売
を開始(12 月 16 日)
旭化成せんいは、再生セルロース繊維「ベンベルグ」で培ったセルロース技術
を基に、セルロースナノ微粒子「ナノアクト」を開発したと発表した。
「ナノアクト」はセルロースの着色性と親水性を活かした着色ナノ微粒子であ
り、免疫クロマト診断薬等の発色剤として使用することで、高感度化、迅速判
定、判定ラインの多色化等が可能となる。従来の免疫クロマト診断薬は、採取し
た検体の抗原濃度が低い場合に発色ラインが十分確認できないといった問題
や、判定時間の短縮、一つの診断キットで複数の検体を同時に測定する際の識
別性を高めるといったニーズがあった。「ナノアクト」では、このような課題を解決
できることが明らかとなり、インフルエンザ診断薬の発色剤として採用されること
が決定した。
12 月 15 日より「ナノアクト」を使用したインフルエンザ A/B 型の同時診断薬キ
ットが国内診断薬メーカーであるアドテックが製造販売元、LSI メディエンスが販
売元として発売される。2015 年度以降も「ナノアクト」を使用した診断薬が国内
外の診断薬メーカーから順次、市場投入されることが見込まれており、数年内に
売上高 10 億円を目標としている。
旭化成せんいは今後、セルロースナノ微粒子ビジネスの展開を国内外で加速
するとしている。
◆価格改定
・日本製紙が印刷用紙・情報用紙の全品種と加工原紙を 2015 年 2 月 1 日出荷
分より値上げ
値上げ幅は、10%以上
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