第7章「酸化ストレス・炎症体質」とは

第7章「酸化ストレス・炎症体質」とは
目次
活性酸素(酸化ストレス)はどんなときに発生するのか?
2
その1 有害物質
5
毒素はだれでも必ず溜まるのです
7
日常生活で蓄積される有害ミネラル
8
有害ミネラルが起こす問題
9
主な有害ミネラル
10
毒素の”片頭痛治療”への悪影響
13
食品添加物と上手に付き合いましょう
13
食事を大切に考えるようにしましょう。
16
有害物質をとらないために
16
その2 腸内環境
30
解剖と生理・
31
消化と吸収と排便について
31
腸内環境がとっても大切・・免疫機能の面から
34
腸内環境の改善し病気の予防する!
42
その3 デトックスとは
57
-1-
デトックスは日常生活の習慣でできるのです
58
体内毒素は排泄からデトックスされます
58
「水分補給」について
62
「食物繊維」について
73
デトックス効果が高い食べ物
87
断食の危険性!と小断食の勧め!
91
その4 生理活性物質
92
脂肪酸由来物質(エイコサノイド)のバランスの乱れを正す
92
その5 脂質以外の要因
111
・インスリン過剰分泌をさせないことが「鍵」!
111
・インスリンの過剰分泌を抑える食事法とは?
113
・(食後の血糖値を上げすぎないための)、正しい食事方法とは?
114
◎咀嚼に時間をかける
114
◎滞胃時間をかける(胃から十二指腸までの移動時間)
116
◎消化吸収に時間をかける
117
片頭痛体質改善のための「3つの約束」
121
1、悪い植物油(市販のサラダ油など)や加工油(マーガリンなど)をとらない。
とるのはシソ油(エゴマ油)とエクストラバージンオリーブ油だけにする
2、毎日の朝食は「万能健康ジュース」だけにする
3、食事ごとに「ラブレクラウト」をとる
-2-
第7章
頭痛体質・・
「酸化ストレス・炎症体質」とは
片頭痛は、遺伝素因である「ミトコンドリアの働きの悪さ」に、”環境因子”として、生
活習慣(とくに食生活)が原因で、エネルギーを生み出す際に生する活性酸素によって自
分のミトコンドリアを傷つけることによって「さらに、ミトコンドリアの働きを悪く」さ
せて「酸化ストレス・炎症体質」を形成することにより引き起こされる疾患です。
それでは、「酸化ストレス・炎症体質」は、後天的にどのようにして作られてくるのでし
ょうか?
細胞内小器官である「ミトコンドリア」は私達に生きるエネルギーを与えてくれますが、
反面、活性酸素を最も多く発生する細胞内小器官でもあります。
ミトコンドリアを増やすと、体全体のエネルギー発生量を増やすことができます。ミト
コンドリアを増やし、活性化させると、エネルギー合成時に発生する活性酸素の消去する
機能も高まります。しかし、弱ったミトコンドリアの活性酸素を消去する機能は低く過剰
の活性酸素が発生し、その活性酸素によってミトコンドリアがさらに弱っていくという悪
循環が始まります。
活性酸素(酸化ストレス)はどんなときに発生するのか?
114)
片頭痛や美容の”大敵”といわれる活性酸素は、どんなときに発生するのでしょうか。
活性酸素は、「呼吸をする」、「食事をとる」
、「運動をする」など、ごく普通の生活を
しているときに発生します。酸素を取り込み、エネルギーを作る過程で必ず発生するか
-3-
らです。そのほか、白血球が細菌を殺傷するとき、生理活性物質が作られるとき、有害
物質(過酸化脂質、残留農薬、食品添加物、抗がん剤、アルコール、タバコ、大気汚染
物質など)を解毒するとき、とまっていた血液が再び流れ出すとき(再濯流)、紫外線
や電磁波(レントゲンなど)を受けたとき、強い精神的ストレスを受けたときなど、さ
まざまな要因により発生します。
体には発生した活性酸素を除去する機能が備わっており、通常は活性酸素が生成され
るとただちに除去されます。ところが、”何らかの原因によりバランスが崩れて”活性酸素
が過剰に発生すると、除去できないことが起きてきます。
このようにバランスが崩れて活性酸素が発生しやすくなり、それが体の組織を傷つけ
て機能障害を起こしやすい状態を「酸化ストレス」といいます。
活性酸素を除去する能力(抗酸化作用)は、加齢とともに減少します。抗酸化酵素の活
性は 20 代をピークに 40 代より低下が顕著になり、50 代では最大時の 50 %、70 代では 10
%程度にまで抗酸化酵素の活性が低下するといわれています。ただし、50 代以降は生活習
慣の違いにより非常に大きな個人差が生じる点は見逃せません。
また、高脂肪・高タンパク質食品に偏った食生活を続けると、カロリーのとり過ぎと
あいまって、「SOD」(スーパーオキシドディスムターゼ)や「GPO」(グルタチオ
ンペルオキシダーゼ)、「カタラーゼ」といった、抗酸化酵素”の活性に必要不可欠なマ
ンガン、鉄、銅、亜鉛、セレンなどのミネラル元素の不足を引き起こします。結果、活
-4-
性酸素の発生が抗酸化作用より常に優位な状態、いわゆる「酸化ストレス」になります。
偏食や過食は活性酸素の発生を加速し、片頭痛のみならず、がんや認知症などの疾患
にも悪影響を及ぼします。カロリーのとり過ぎは活性酸素の発生量を増加させ、逆にカ
ロリーを制限することは活性酸素の発生を減少させ、老化の進行を抑制します。
このようにして、片頭痛は、遺伝素因である「ミトコンドリアの働きの悪さ」に、”環境
因子”として、生活習慣(とくに食生活)が原因で、エネルギーを生み出す際に生する活
性酸素によって自分のミトコンドリアを傷つけることによって「さらに、ミトコンドリア
の働きを悪く」させて「酸化ストレス・炎症体質」を形成することにより引き起こされる
疾患です。38)
繰り返しますが、「酸化ストレス・炎症体質」とは活性酸素の発生が除去しきれないほど
発生してしまう状態のことで、これらが元で細胞が傷つけられ、さまざまな病気(炎症)を
引き起こしてしまう状態のことをいいます。
ぼろぼろに錆びた金属にたとえられる、「錆び体質」といわれるものです。
「酸化ストレス・炎症体質」は片頭痛発症の根底にある体質ということだけでなく、ほ
とんどの現代人が抱える、さまざまな慢性病や生活習慣病の根底にある慢性病の源となっ
ているものです。
-5-
「酸化ストレス・炎症体質」は
長い間の生活習慣などにより起こ
り、特効薬を飲んだからといって
直ぐに治るようなものではありま
せんし、特効薬などもありません。
「酸化ストレス・炎症体質」を
改善するためには、その根底にあ
る次のような問題を解決する必要
があります。
1)毎日の食事とともに摂取される有害物質をとらない
2)乱れた腸内環境を整える
3)解毒(デトックス)および解毒代謝能力を向上させる
4)生理活性物質(エイコサノイド)のバランスの乱れを正す
これらの根本的原因を解決しない限り「酸化ストレス・炎症体質」を改善することはで
きません。ここでは、それぞれの問題がどのようにして引き起こされ、これに対する解消
方法について説明します。
この部分を解決しないことには、片頭痛を根本的になくしてしまうことは不可能です。
このような知識は、片頭痛を根本的に改善させるための基本事項となるものです。
その1
有害物質
まず、日常の生活習慣が原因となる「有
害物質(毒素)」があります。115)
毒素というのは普通に生活していて入ってくるものなのです。PM 2.5 などの大気汚染
が話題になっています。すぐには健康被害になる濃度ではないと言いますが、もしそれが
-6-
身体に溜まって蓄積していったらやがて身体に悪い影響になるかもしれません。
土壌からはダイオキシン、タバコの副流煙、ピアスや化粧品やシャンプーにも毒になる
成分があるのです。水銀は予防注射に使う有機水銀や歯の詰め物に使われています。また
毎日口にする飲食物からの有害ミネラルや残留農薬だってありますし、食物添加物を口に
しないで生活するなんて不可能です。私達の身の周りは毒がいっぱいなのです。
体内に毒素がたまると
毒素がたまると健康に良くないことはイメージできると思います
が、片頭痛にだって悪い影響になるのです。元気な身体を保つために
は、必要な栄養をきちんと補給して代謝の良い状態にすることです。
しかしせっかくバランスよく食べても、体内にたまった毒素が悪影響
して、栄養の吸収を阻害したり、細胞まで栄養が届くことを邪魔した
りということもあるのです。
ある場合は、褐色脂肪細胞の働きが弱くなってカロリー消費が低下してしまうこともあ
ります。体内の毒素が”ミトコンドリアの働きを悪くして”片頭痛に悪影響をするのです。
-7-
それに、そもそも皆さんは片頭痛を治したい理由には、付随して、キレイになりたいか
ら、元気でいたいから、健康でいたいから、いつまでも若々しくいたいから、そういった
理由があります。体内の毒素というのは、そういった美容や健康や片頭痛・アンチエイジ
ングに悪い影響を与えるのです。
慢性の疲労感を感じたり、肌荒れ、にきび、吹き出物、シミ、しわ、などの肌のトラブ
ルを引き起こしたり、セルライト、むくみの問題が出やすくなったり、女性では生理痛、
生理不順の原因にもなったり、その他、アレルギー、肩こり、腰痛、頭重感、冷え、便通
異常(便秘・下痢)など、いろんな問題が起こってくるのです。
毒素はだれでも必ず溜まるのです
「有害物質なんて自分には関係ない。」そう思っている人もいらっしゃると思いますが、そ
んなことはありません。毒素の影響というのは誰にだってあるものなのです。 ひと言で毒
素といってもいろいろあるのですが、「体外毒素」と「体内毒素」大きく二つの分類されま
す。
体外毒素
水銀やカドミウムなどの有害ミネラルや、あるいは最近
では食品添加物が問題視されますが、食べ物などから身体
に入ってきてしまう、本来人間の身体には存在しない毒素
のことを、「体外毒素」といいます。
そんなのは公害がある地域に住んでいる人だけの問題で
しょ。と思いますか?そんなことはありません。冒頭に書
いたように日常生活の中で身体に入ってきてしまうのです。食品添加物を全くとらない人
はいないはずです。それこそ無人島で自給自足の生活をするくらいのつもりじゃないと無
理でしょう。
また有害ミネラルとは水銀、ヒ素、アルミニウム、鉛、カドミウム、ニッケル、スズな
どの重金属ですが、残念ながら、毛髪検査を受けると水銀、ヒ素、アルミはほとんどの人
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から検出されます。
それに、仮に体外毒素を身体に全く入れないことに成功できていたとしても「体内毒素」
というものだってあります。
体内毒素
これは人間が生活をした結果代謝産物として身体の中にできた老廃物のことです。例え
ば疲労物質の乳酸や、尿酸、尿素、アンモニアなどもそうですし、腸内で発生するインド
ール、スカトール、硫化水素などのニオイの成分も体内で発生する毒素です。
いくら体外毒素を身体に入れないよう気をつけて生活していても体内毒素は自分の身体
の中で毎日できていきます。
日常生活で蓄積される有害ミネラル
毒素には身体の中で発生する「体内毒素」と、外から入ってくる「体外毒素」があると説
明しました。体外毒素はダイオキシンや大気汚染物質、残留農薬や食品添加物などの「有
害化学物質」と、「有害ミネラル」があります。
有害ミネラルは身体に入ってくると排出しにくい特徴があるのです。
日常生活で蓄積される有害ミネラル
現代社会では、環境汚染など様々な要因から私たちが知らないうち
に体内に有害重金属や有害化学物質などが入り込み蓄積され、人体に
悪い影響を及ぼすことがあります。
例えば水俣病は
水銀が、イタイイタイ病 カドミウムが、どちらも有害ミネラルが大量
に身体に入り込んでしまった公害問題なのですが、そういった公害訴訟になるほどでなく
ても、日常生活の中ですこしづつ入ってくる有害ミネラルだってあるのです。
あなたの近くでタバコを吸う人がいて煙草臭いと感じた時には、カドミウムが入ってき
ているわけだし、缶詰や缶ジュース飲めば、アルミニウムや鉛やカドミウムが入ってくる
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のです。
魚介類から水銀が入ってきたり、野菜の残留農薬からヒ素が入
ってきたり、有害ミネラルは食べ物に含まれていたり、水道や地
下水にだって有害ミネラルは含まれるのです。
もちろんそれらはごくごく微量です。すぐに人体に影響が出る
ことはないです。でも、それらの有害ミネラルは身体に蓄積され
やすいのです。「出すこと」がうまくできていなければ、いずれ
身体の中で悪影響を起こす量になってしまうことだってあるので
す。
その量が極端に多ければ、中毒症状 を起こすわけですが、そこまでいかないまでも、生
理機能や代謝機能を阻害し、体調不良や精神の不安定が起こり始めたりするのです。
有害ミネラルが起こす問題
例えばアメリカでは、異常な犯罪行動と体内の有害ミネラルの蓄積に強い相関関係があ
るというデータが数多く示されています。日本でも、いわゆる問題児、学習不能、注意欠
陥多動性障害(ADHD)などと有害ミネラルの関係を示すデータ
が示されています。
また、具体的な病気ではないが、なんだかいつも疲れやすい、
寝つきや寝起きが悪い、うつ傾向がある、気力が沸かない、イラ
イラして甘いものを食べるのがやめられない、集中力が続かない、
些細なことで腹を立ててしまう、などの問題があります。
そんな人が、毛髪ミネラル分析を受けると、有害ミネラルの 鉛 が高レベルで、検出さ
れたという報告もあります。鉛は、うつや感情のコントロールに関係したりするのです。
もし、そのような状態で片頭痛を治療していたとしても、きっとイライラでうまくいかな
いのではないでしょうか? もしかして、あなたが食べ物の誘惑を断ち切れないイライラの
原因は有害ミネラルなのかもしれません。
またイライラだけでなく、有害ミネラルが体内の酵素に悪影響を与え身体の器官や組織
の働きを低下させたり、そのことによって代謝や血流やリンパの流れが低下したり、片頭
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痛治療への悪影響を起こすこともあります。
身体と心の健康にも、片頭痛にも、有害ミネラルは悪影響を与えるのです。
主な有害ミネラル
主な有害なミネラルは下記のようなものがあります。
【Cd】 カドミウム
カドミウムは、貧血、呼吸障害、胸痛、肝臓障害、肺がんなどを引き起こす因子になり
ます。たばこと深い関係がある重金属です。
<主な進入経路>、たばこや煙草の煙、排気ガス、電池、缶詰、食品汚染、環境汚染など
です。
【Hg】 水銀
水銀は、常温では液体の金属です。身体に入るとうつ状態や情緒不安定、記憶力喪失な
どを引き起こす因子になります。
<主な進入経路>、魚介類や水産加工食品、古い水道管、歯科用アマルガム、農薬などで
す。
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【Al】 アルミニウム
アルミニウムは、土、水、空気、動植物、飲食物など私達の生活の至るところに存在し
ています。昔は無害と思われていましたが脳や神経系に異常を起こすことがわかってきて
います。アルツハイマーの因子とも言われます。
<主な進入経路>、缶ジュース等のアルミ缶、煙草、着色剤などの食品添加物、調理器
具、食器類などです。
【Pb】 鉛
鉛は、強い毒性を持っていて、腹痛、嘔
吐など様々な中毒症状を起こします。また
情緒不安定、うつ、貧血や免疫系の抑制、
腎臓への影響なども引き起こす因子になり
ます。
<主な進入経路>、排気ガス、たばこ、缶
詰、古い水道管、塗料、絵の具、野菜など
の食品などです。
【As】 ヒ素
ヒ素は、 毒薬としてく知られるように、
強い毒性があり、感覚異常、頭痛、情緒不
安定、神経痛、皮膚がんなどを引き起こす
因子になります。
<主な進入経路>、排気ガス、殺虫剤、除草剤、魚介類やかまぼこなどの食品、残留農薬、
井戸水、ビール、ワインなどです。
【Be】 ベリリウム
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ベリリウムは、硬度の高い軽金属で、加工中の粉塵を吸い込んだ場合、慢性肺疾患や食
欲不振、呼吸困難などを引き起こす因子になります。
<主な進入経路>、電気関係の部品工場です。
その他にも有害な金属は様々ありますが、通常であれば、これらがいきなり大量に身体
に入り、中毒を起こすことはないでしょう。(大量に入ることあ
ったとしたらそれは事件になってしまいます。)極微量に入って
きて、尿などに混ざって体外へ排出されます。
しかし、栄養の偏りなどで体の解毒機能が弱まったり、汗と
いっしょに体外へ排出できなかったりすると、健康的な影響が
及ぶようになってしまうのです。
体内のミネラルは毛髪でわかります。毛髪を見ることで、有
害金属の体内蓄積度や、必須ミネラルの過不足が分かるのです。
また、有害ミネラルだ
けでなく、有害化学物質もありますし、人間の体内で発生する体内毒素(老廃物)もあり
ます。それらをスムーズに体外に出すような生活習慣を身につけておいたほうがいいわけ
です。
毒素の”片頭痛治療”への悪影響
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毒素は体内での栄養の吸収を阻害したり、細胞の活動を停滞させたりします。新陳代謝
の低下につながってしまうのです。
水銀や鉛などの有害ミネラルは、体内で酵素と結合しやすい特徴が
あります。酵素は体内の様々な器官や組織を活発に働かせる代謝に欠
かせない存在です。脂肪を燃焼させる(脂肪をエネルギーに変えて使
ってしまう)ということももちろん酵素の働きが必要です。酵素の働
きが有害ミネラルによって阻害されたらもちろん脂肪だって燃えにく
くなってしまいます。
また水銀は褐色脂肪細胞の働きを低下させてしまうとも言われます。褐色脂肪細胞は熱
を作ってエネルギーを放射する細胞です。この細胞がどれだけ活性化しているかというこ
とが、ミトコンドリアの働きをよくさせることによって、体温や基礎代謝に影響するので
す。体温が高いということはそれだけ熱を作るためにエネルギーをた
くさん使うということですから痩せやすいということなのです。しか
し水銀はその褐色脂肪細胞の働きを鈍らせてしまうのです。片頭痛に
悪影響を及ぼします。
それと毒素は自律神経の働きにも影響を与えます。もし自律神経が
乱れてしまったらやはり代謝やエネルギー消費が落ちてしまいます
し、毒素が溜まっているということは、便秘になっていたり、血行が
悪くなっていたりする場合が多いわけですから、様々な片頭痛治療への悪影響が考えられ
るのです。
ですからできれば片頭痛治療の前に毒素の影響や憂いを取り除いてしまいたいところで
すが。でも、片頭痛治療を始める前にデトックスをしなければいけないと考えるとそれも
またハードルが高いです。
このような毒素が、「酸化ストレス・炎症体質」の形成に関与しているということにほか
なりません。このような片頭痛体質の根底に関わっています。この点は追々説明していく
ことにします。
食品添加物と上手に付き合いましょう
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現代社会の食生活で欠かすことのできない、そして知らずのう
ちにどんどん身体に入ってくる「食品添加物」のことについてで
す。
食品添加物とは
そもそも食品添加物とは、食品の製造や加工や保存の過程で使
われる保存料、甘味料、着色料、香料等のことをいいます。
食品添加物は人工的なものと自然のものがあり、古くから肉や魚を燻製にしたり、塩漬
けにして長持ちをさせるためにも使われてきました。大豆から作った豆乳に”にがり”と
いう凝固剤(添加物)を加えると豆腐になりますし、ハムやソーセージや多くの加工食品
に食品添加物が使われています。祝い事に使う紅白まんじゅうの食紅だって添加物ですし、
私たちの食生活に欠かすことができないものなのです。
しかし、食品が長持ちするようになったり、見た目も味も良くなり、価格も安くすること
ができる。そのような便利なものであるがゆ
え、販売者の都合で使われ消費者の健康が脅
かされる危険があります。
かといって、もちろん全く安全だからどん
どん摂っていいというわけではないのですか
ら、とり過ぎにならないよう賢く食品を選ぶようにすることが、食品添加物と縁を切るこ
とができない現代人のするべきことです。
食品添加物と上手に付き合う
何が危険とか、これを食べちゃいけない、ということでなくそれをとり過ぎてしまう事が
良くないのです。食品のラベルを見て食品添加物が多い、少ないと見てわかる人であれば
少ない食品を選んで使うに越したことはありませんが、食品添加物が多くなりがちな食事
の習慣をしていたら見直すようにするのがいいです。
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• インスタント食品をよく食べる
• 忙しくてお弁当や惣菜など買ってそのまま食べる食事が多い
• スナック菓子が大好き
• ファーストフードが大好き
• 清涼飲料水が大好き
• 料理でハムやソーセージなど加工肉を使うことが多い
• おでんなど練り製品を食べることが多い
• パンにジャムをたっぷり塗って食べる
こういった食事はわりと食品添加物が多いです。こういう食品を使うときは、例えばお
でんのネタを買うときにちょっとラベルを見てよくわからないカタカナや化学物質のよう
な名前が少なめのものを買うようにするとか
また、なるべくお弁当や惣菜じゃなく、素材を買ってきて料理をするようにするとか、
そのほうが片頭痛治療のためにもいいです。イチバンよくないのは単調な食生活になって、
いつも同じ物ばかり食べることです。同じ添加物ばかりが増えてしまいます。
また、特売の調味料など、あまりにも安すぎるものはちょっと疑ってかかることも必要
と言われます。食品添加物というのは食品のコストを下げ
るためにも使われるのです。
もちろん私だって上に書いたようなものを食べないわけ
じゃないです。忙しい時はスーパーの惣菜やインスタント
食品で食事にすることだってあります。外出したらファー
ストフードを食べることだってないわけではないです。で
も、いつもそういう食事になってしまわないよう配慮する
ことが大切です。
偏った食生活にならないよう気をつけたり、手間を掛け
ない日もあれば手間を掛ける日もつくるよう努めたり、やはりバランスが大事です。
食事を大切に考えるようにしましょう。
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現代の日本はいつでも簡単に食べ物が食べれる便利な時代で
す。便利なことはいいことですが、便利だからゆえに有り難み
が感じられなくなることもあります。昔は食事の時に食べ物や
お百姓さんに感謝をしながら食べなさいと教わったものですが、昨今ではそういう家庭も
少なくなっているのではないでしょうか ?
簡単に食べれるからついつい食べすぎちゃ
う。それが当たり前になってしまってダイエッ
トで食事を減らしたりするとストレスに感じて
しまう。そういった食に対する意識の変化が現
代社会で肥満と病気を増やしているのではない
でしょうか。
栄養はもちろん、味と香り、そして彩りや旬など食事を大切にすることと、現代社会の利
便性を両立させることががなにより大切ではないかと私は考えます。
「酸化ストレス・炎症体質」を改善するためには、まず、「毎日の食事とともに摂取される
有害物質をとらない」ことが重要になってきます。この点に関しては、分子化学療法研究
所の後藤日出夫先生は以下のように述べています。38)
毎日の食事とともに摂取される有害物質をとらないために念頭におくべきこと
有害物質は「酸化ストレス・炎症体質」の誘因物質となります・・・
食事とともに摂取される有害物質には、食品添加物のように食品にあらかじめ分かるも
のもありますが、多くの場合、有害物質が含まれていることを知らずに、日常の食事を通
して摂取しています。
むしろ、食品にその内容物が表示されているもののほとんどは実際に問題を起こすよう
なものはないと考えた方がいいのかもしれません(アレルゲンの表示は別として)。
日常の食事から摂取される有害物質には次のようなものがあります。
・DDT、PCB、有機水銀、カドミウム、ダイオキシン類などの環境汚染物質
・タール系色素、亜硝酸塩、臭素酸カリウムなどの食品添加物
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・OPP、TBZ、イマザリルなどのポストハーベスト農薬
・有機塩素系農薬、有機リン系農薬、燻蒸剤、除草剤などの残留農薬など
・ヒジキ、ワラビ、ふきのとうなどの天然食品、カビ類、調理法により生成する発がん物
質など
これらの有害物質は大別すると次の二つに分類されます。
①食べるとただちに細胞などを傷つける細胞毒性が強い有害物質
②長い時間をかけて体に毒が溜り、やがて毒性が発現す残留(蓄積)性有害物質
①の細胞毒性が強い有害物質は、毒性試験での因果関係がはっきりしていますし、食品
への表示義務があるものが多いためあらかじめ分かります。しかし、②の残留(蓄積)性
有害物質の多くは、食べてもすぐにその悪影響が現れることがないので厄介です。知らず
知らずのうちに体が毒されていき、あるレベルになると突然に毒性を発現すのがほとんど
だからです。
そのため、仮にその毒性が現れたとしても、その因果関係が明らかとされることはなく、
多くは「原因不明」とされるか、
「遺
伝的体質」とされるか、別の病名
が付けられることになります。
「酸化ストレス・炎症体質」の
誘因物質となる①の細胞毒性が強
い有害物質の代表的なものとして
として無機ヒ素やベンゾピレン/多
環芳香族炭化水素、カビ毒などが
あり、②の残留(蓄積)性有害物
質の代表的なものとして、メチル
水銀、ダイオキシン類、PCB、
カドミウムなどがあります。
これらの有害物質による病気は間違った病名がつけられることも多く、得てして難治性
慢性病として扱われがちです。また、さまざまな生活習慣病の隠れた発症原因となってい
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ると考えられます。
①細胞毒性の強い有害物質への対応!
有害物質が含まれていると思われる食品は食べないのが一番ですが、そうなると食べる
ものがなくなってしまうというのが現状です。とはいえ、一般に細胞毒性の強い有害物質
は毒性が明確にされているものが多く、それらを含有する食品には表示義務もありますの
で、注意することである程度回避することが出来ます。
注意したいのは「カビ毒」で、リンゴの腐敗菌であるパツリンや現存する天然物では発
がん性が最も強いアフラトキシンなどがあります。アフラトキシンは穀類、豆類、ナッツ
類、落花生、そば、生コーヒー豆、香辛料、ナチュラルチーズなどでの汚染例があります。
カビそのものは加熱により殺菌できるのですが、
カビ毒の多くは、調理時の温度ではほとんど分解
されることはありません。「カビの生えたものは食
べない」のが鉄則です。
バーベキューなどの際にできるこげには発癌性
があることはご存知と思います。
バーベキューや燻製の際には黒煙やこげなどに
発がん性の強いベンゾピレンやヘテロサイクリッ
クアミンという有害物質が含まれていますので、
少なくとも直火で調理された魚肉類や野菜類のこ
げは極力食べないことが大切です。
また、健康に良いと思っている魚とたっぷりの
野菜(硝酸塩を含む)の食べ合わせは、消化器官のなかでニトロソアミンという発がん物
質を生成させます。
だからといって野菜をとらないことは健康維持のためには好ましいことではありません
ので、まず、加工食品など亜硝酸塩の添加が明らかな食品(その旨表示されています)を
食べるのは極力控えることが必要です。
亜硝酸塩は肉や魚の発色剤として用いられる他に、ソーセージやハム、チーズ、イクラ、
スジコ、タラコ、干しブドウなどのドライフルーツなどの加工品にも用いられています。
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魚肉ソーセージには第二級アミンと亜硝酸塩がたっぷり含まれていますので、古くなっ
た魚肉ソーセージには既にニトロソアミンが含まれている可能性があります。気をつけて
ください。
後編で紹介します「ラブレクラウト」は魚・肉類と亜硝酸塩の反応を抑制するように作
られていますので、魚・肉類やハム・ソーセージを食べるときには必ず一緒にとるように
すると良いでしょう。
・ヒジキと玄米の「無機ヒ素」には要注意!
健康によいと思われているヒジキには、発がん性の強い「無機ヒ素」を含んでいます。
「ヒ素」といえば昔から人に気づかれずに殺す時に用いられていきた毒です。殺鼠剤と
しても使われていますし、「森永ヒ素ミルク事件」や「和歌山毒物カレー事件」で使われた
ことでも有名です。
これらの事件にかかわった毒物と同じような「無機ヒ素」がヒジキには含まれているの
です。それも、決して少ない量ではありません。
ですから、よほどヒジキが好きでない限り好
んで食べるのは避けるようにした方が賢明で
す。特に妊婦や授乳をしている場合には厳禁で
す。
ヒジキ以外の昆布や海老・カニにもヒ素は含
まれていますが、それらは無毒な「有機ヒ素」
ですので全く健康上の問題はありません。
ヒジキに含まれる有毒な「無機ヒ素」は水戻しによりある程度は少なくすることはでき
ますが、乾燥ヒジキを粉砕してふりかけのようにしてとることは危険ですので是非とも避
けてください。
参考までに、体重50 Kgの人の週間許容摂取量は一日水戻しヒジキで4.7gですので、一
度の食事で容易に許容量を超えてしまいます。
「ヒ素」は胎盤通過性もありますので、特に妊婦の方は胎児への影響を十分に注意して
ください。
ニンニクやタマネギ、ネギなどに含まれるイオウ化合物は体内でヒ素と結合し、ヒ素の
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細胞毒としての作用を抑制したり、排泄させる働きがあります。
「ヒジキは実際にはほとんど消化吸収されることは無いので気にすることはない」とい
う人もいますが、無機ヒ素は水溶性ですので、摂取すれば必ず吸収されることになります。
また、「無機ヒ素」は米にも含まれます。とくに米の中でも私達が主食とするジャポニカ
種には無機ヒ素の含有割合が高く、総ヒ素の60%程度が毒性の強い無機物であるといわれ
ています。「ヒ素」はヌカの部分に多く含まれますので、玄米を常食とする際には特に注意
が必要です。
玄米には「カドミウム」を多く含むものもありますので、
「ヒ素」と同時に「カドミウム」
についても注意が必要です。
お米が「無農薬」であるかないか以上に、「ヒ素」や「カドミウム」が含まれているかど
うかの方が大問題なのです。
現在、農林水産省ではこのカドミウムとヒ素の問題を如何に解決するか、チームを設け
研究が進められています。
・輸入農作物の残留農薬は要注意!?
輸入の果物や野菜、穀類(小麦など)なども、気になるところです。
これらの農作物にはポストハーベスト(収穫後の農薬)といって、長期移送や貯蔵中に
品質不良を起こさないように特別な農薬が使用されています。
これらの農薬には驚く量の農薬が使用されている可能性があることや、国内で認可され
ていない農薬も使用されていますので、特に注意が必要です。
- 21 -
ポストハーベスト農薬が使用されているものは極力とらないこと、または少なくとも継
続してとらないことが大切です。
野菜などの残留農薬は水洗や煮こぼし等である程度は除去することは可能ですが、果物
む
には浸透性の高い農薬も使用されていますので皮を剥いたからといって安全が確保される
わけではありません。
小麦に含まれる残留農薬は意外なほど多く、パンを食べたり、ケーキを食べたりすると
きにも影響が及びます。
また、ポストハーベスト農薬や輸入農産物の残留農薬量が基準内の合格品であるとして
も、輸入量の多い小麦やトウモロコシ、ジャガイモなどの農産物については基準自体に大
きな問題が有ることを知っておかねばなりません。
例えば、小麦の残留農薬基準はスミチオン: 10ppm、レルダン:10ppm、マラソン:8ppm
と決められているのですが、玄米ですと各々は0.2ppm、0.1ppm、となっています。
小麦には玄米の50倍~100倍の緩やかな基準が設けられているのです。
また、トリクロルホンという有機リン系農薬の残留基準は0.1ppmと定められているので
すが、この量の小麦を使った食パン一枚でアレルギーの子どもが症状を増悪させる用量に
相当します。
こうしたことから、実際に小麦アレルギーや大豆アレルギーの幼児・子どもの中には、
輸入品の残留農薬などにより症状を増悪させている場合が多いのではないかと思っていま
す。
小麦や大豆のタンパク質にアレルゲンの反応が出ないのに、パンや納豆を食べるとアレ
ルギーが酷くなるか方は特に輸入農作物の残留農薬のことを疑ってみてください。
また、スミチオンやレルダン、マラソンといった有機リン系農薬は脳の酵素の働きを阻
害しますので、学習障害、記憶障害、うつ、視力障害、低体温、筋肉硬直などの原因とな
る可能性もあります。
なお、慢性中毒としては自律神経症状、中枢および末梢神経症状、精神症状に現れると
いわれています。
このように、意外と怖いのが輸入穀類や豆類に含まれる有機リン系残留農薬です(サリ
ンと同じような作用があります)。
ところが多くの場合、有機リンは低用量の暴露や摂取に気づくことはなく、片頭痛の隠
れた要因となることは勿論のこと、自律神経失調症、メニエル症候群、更年期障害、うつ
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病、パニック障害、不安神経症などといった診断を受けることがあるといわれています。
・細胞毒性の強い有害物質のまとめ!
食品に含まれる細胞毒性の強い有害物質の中で、既に何らかの健康上の問題を起してい
るものとしては、次のようなものが考えられます。
①ポストハーベスト農薬をはじめ輸入農作物の残留農薬、中でも「有機リン系農薬」
②ヒジキや玄米に含まれる無機ヒ素
③発色剤として用いられる亜硝酸塩
これらの有害物質をはじめ、食品に含まれる細胞毒性の強い有害物質への対応を簡潔に
まとめますと、次のようになります。
・カビの生えたものは絶対に食べない
・タンパク質のコゲや亜硝酸塩を含む古いハム・ソーセージ、ドライフルーツなどは極
力とらないようにする
・肉や魚介類とともに野菜や漬物を食べる場合はビタミンCを含む食品または「ラブレ
クラウト」を摂る
・ポストハーベスト農薬を使った輸入農作物は継続的にとらない
・輸入穀類を使用した食品(加工食品を含む)のとり過ぎは極力避ける(小麦、大豆、
トウモロコシなど)
・ヒジキや玄米を食べる場合はヒ素やカドミウムの有毒性も考慮する
・臭素酸カリウムを使用したパンの摂取は極力避ける
②最も危険な残留(蓄積)性の高い有害物質!
ここまでお読みになり、「こんなに危険なものを食べていたなんて!?」と驚かれた人も多
いはず。でも、食品に含まれる有害物質の本当の怖さはここからです。
食品に含まれている残留性の高い有害物質として、PCB、DDT、ダイオキシン類、
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メチル水銀、カドミウムなどの環境汚染物質があります。これらの有害物質は食品ととも
に極少量をとったからといって直ちに症状が現れるものではありません。
しかし、これらの有害物質が一旦摂取されますと、解毒・排泄されることなく、体内
に長期間にわたって蓄積されます。
体には蓄積された有害物質はある量に蓄積されるまで症状として現れることはありませ
いき ち
い きち
ん(その限界量を閾値といいます)が、閾値を超えるとさまざまな病気を引き起こすこと
になります。
このように、残留性の高い有害物質は摂取したからといって直ぐに病気になるわけでは
ないので、その因果関係を正確に知ることは難しく、多くの場合は遺伝的な体質や原因不
明の病気として扱われことになります。
PCB(ダイオキシン類)が原因であった「カネミ油症」、メチル水銀が原因であった「水
俣病」、カドミウムが原因であった「イタイイタイ病」などのように、症状が現れていても
長い間、原因不明の奇病(風土病)とされていたのが現実です。
これらの環境汚染物質は化学的に安定であるため自然界で分解・浄化されることはなく、
植物やプランクトンなどに含まれる極微量の汚染物質が食物連鎖を通じて濃縮されていき
ます。
食物連鎖というのは、小さく弱い生き
物が大きく強い生き物に食べられ、その
大きく強い生き物がさらに強い生き物へ
食べられるというように、次々に繰り返
される生物が生きていくための営みをい
います。
自然界において、体内に代謝や排泄が
なされない有害物質が取り込まれますと、
食物連鎖で一段階上がるごとに約10倍の
濃度に濃縮されます。このため食物連鎖
が高次の生き物になるほど有害物質の濃
度は高くなります。
例えば、わずかな有害物質を含むプランクトンを食べた小魚はプランクトンの約10倍の
濃度の有害物質を含むようになり、その小魚を食べたイワシはその約10倍の濃度の有害物
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質を含み、そのイワシを食べたブリはその約10倍の濃度の有害物質を含む、また、そのブ
リを食べたイルカはブリの約10倍の濃度の有害物質を含むということになるのです。
日本では、環境汚染や公害はすでに過去の出来事であり、PCBやメチル水銀など心配
する必要はないと考える方も多いかと思いますが、そこが環境汚染物質の恐ろしいところ
なのです。
例えば、日本では40年以上にも前に製造や使用が禁止された有機塩素系殺虫剤の DDT
は、今でも中国やインドでは製造されています
自然界で分解されず、気化することはないものの、極粉末になり大気中に気散し、それ
が大気流に乗って移送され、北極圏などの上空で冷却・凝縮し、落下してその周辺の海洋
を汚染してしまいます。
その海域で極めてわずかに汚染されたプランクトンから食物連鎖が始まり、おもに魚介
類を通して人にまで汚染が及ぶことになるのです。
PCBもDDTと同じように自然界で分解されることなく、全世界に汚染が拡がってい
ま
るのです。環境にばら撒
かれたDDTの98%、P
CBの88%が大気中に気
散するといわれていま
す。
また、国内でもPCBは
回収された機器類からの
PCB漏れ、工場跡地に
おける土壌のPCB汚染
事故は現在でも散発しています。
過去の「つけ」だけでなく、現在も継続されているまたは悪化が進行しているのが世界
規模での環境汚染なのです。
私達日本人が今日被害を被っている三大環境汚染物質といえば、「メチル水銀」、「ダイオ
キシン類」、「カドミウム」があります。
では、これらの環境汚染物質がどのように恐ろしいのかについて、順を追って説明する
ことにします。
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・毎日の食卓にメチル水銀が!・・環境汚染物質として
その1
「メチル水銀」は最も毒性の強い有機水銀の一種です。単に、「有機水銀」といわれるこ
ともあります。
水俣病の原因物質として、その恐ろしさについてはご存知の方も多いはず。日本では公
害もなくなった現在に、なぜ「有機水銀」が問題となるのかと疑念を持つ方もおられるで
しょうが、そこが環境汚染物質の恐ろしいところなのです。
日本では40年前には有機水銀が稲のいもち病への農薬として使用されていました。また、
水銀は蛍光灯、体温計、乾電池、スイッチ、自動車、パソコンなどの電気製品、歯科用ア
マルガム、ネックレス、ネオン、ワクチン、化粧品などさまざまな用途に使われています。
これらの水銀を用いた工業製品の廃棄物を焼却しますと水銀は気体となり大気を汚染しま
す。
ところで、水銀は自然界の
中で無機水銀になったり、有
機水銀になったり、金属水銀
になったり形態が変わる性質
をもっています。日本は火山
の多い国ですので海底火山な
どからも有機水銀は生成され
ることはあります。ですから、
もともと日本は水銀の悪影響
を受けやすい国なのです。
こんにち
とは言っても、今日、一番の問題となっているのは石炭火力発電所からの排気に含まれ
る水銀が世界中の環境を汚染していることなのです。石炭には微量の水銀が含まれていま
す。勿論、日本では環境を汚染するほどの排気を出す石炭ボイラーを使っているところな
ど皆無だと思います。
しかし、重金属汚染のなかでも水銀が厄介なのは、公害対策がなされていない石炭ボイ
ラーの排気に含まれる水銀が、中国やインド、インドネシアなど発生源の国だけでなく大
気を通して、全世界に汚染が拡大してくることなのです。
とくに水銀対策などが不十分な開発途上国からの汚染は深刻な問題であり、アメリカ環境
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保護庁の調査では石炭火力発電所から排出される水銀の3分の1はアメリカ国内に蓄積さ
れ、3分の2は大気を通じて地球上を循環しています。そして、中国、インドの石炭火力発
電所からの水銀が世界の環境汚染の50%をこえると指摘しています。
メチル水銀は食物連鎖により生体濃縮がおこりやすく、大型魚類や海棲哺乳類、水底棲
息魚には高濃度に濃縮されることがあります。
また、メチル水銀は体内へ吸収されやすく、かつ蓄積もされやすく、人体での半減期は7
0日程度なのですが、脳では7~20年といわれています。
なお、メチル水銀は血液脳関門を比較的容易に通過できますので、神経障害などへの悪
影響が懸念され、とくに胎児、乳幼児の神経組織はメチル水銀の影響をこうむりやすく、ア
メリカで増加中の自閉症の原因は石炭火力発電所から排出される水銀にあるという報告も
あります。
しかし、日本での水銀問題は、汚染された魚介類を食べることが最大の原因となってい
ます。そのため、耐容週間摂取量や魚介類に含まれる有機水銀の暫定規制値が定められて
いのですが、もし妊婦さんが週に25gのマグロを食べたとすると、最大値のものであれば、
耐容週間摂取量を越えてしまうことになります。
刺身一切れ食べただけで一週間の許容量を越えてしまうということです。
・毎日の食卓にカドミウムが!・・・環境汚染物質として
その2
カドミウムの問題は、日本国内で過去起こした「つけ」によるところが大きいといえま
す。カドミウムの環境汚染は亜鉛の精錬やカドミウムを扱う工場の廃棄物などにより河川
や土壌の汚染が拡がりまし
た。そして、その地域の水
系の汚染とともに、水域に
生息する貝類やその地域で
生産される農産物にまで汚
染が広がりました。
カドミウムの毒性につい
ては過去イタイイタイ病が
大きな社会問題となりましたのでご存知の方も多いと思います。
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イタイイタイ病の病名の由来は、患者さん達が「痛い!痛い!」と泣き叫んでいたことか
らといわれています。重度の痛風と骨粗鬆症が一緒になったような病気です(実際はもっと
複雑な病気ですが)。
カドミウムは人体に取り込まれますと、肝臓や腎臓、筋肉に蓄積されやすく、体内取り
込まれると30年間残留するといわれています。
そのため、いったん、蓄積量が個人の許容量をこえてしまうと長期間にわたりその悪影
響を受けることになります。
現在、国内においてはこのような公害による汚染はありません。しかし、カドミウムは
ウッド合金、顔料、ニッカド電池、自動車のメッキ材料など広い用途に使用されており、
それらの廃棄物からの汚染は継続しています。
土壌中に蓄積されたカドミウムはアルカリ性では
難溶ですが、酸性になりますと溶出し、農作物に吸
収されるようになります。日本国内の土壌の大半は
中性~酸性ですので汚染が拡がりやすいといえま
す。また、近年では、中国などからの大気汚染によ
る酸性雨が日本の土壌をより酸性化している可能性
もあります。
日本人が摂取する食品からの総カドミウムの9割
は穀類や野菜などの農作物により、その中でも5割
が主食の米から摂取されます。
米にはカドミウムの国内基準値が設けられていま
すが、決して安全といえるレベルとはいえず、米以外の農作物については基準値も設けら
れていません。
米などに含まれるカドミウムやヒ素については現実にさまざまな病気への悪影響や健康
上の悪影響は考えられ、カドミウムやヒ素を多く含む食品は食べないことが一番なのです
が、その実態を正しく知ることはできません。
そのため、現実的には次のようなことが必要となります。
①玄米を常食とする場合はカドミウムやヒ素に注意を払う
②カドミウムを含む可能性のある食品はニンニクやタマネギ、ニラ、ネギなど硫黄を含
- 28 -
む野菜類と一緒にとり排泄を促進する
③貝類や頭足類の内臓は極力とらない
・毎日の食卓にダイオキシン類が!・・・環境汚染物質として その3
ダイオキシン類は魚を食べる機会の多い日本人には特に気をつけなければならない有害
物質です。ダイオキシン類はベトナム戦争時、アメリカにより散布された枯葉剤に含まれ
ていた不純物ですが、催奇性などでその恐ろしさが知られるようになりました。
ダイオキシン類は塩素を含む物(塩化ビニル樹脂、難燃化された樹脂、漂白剤、薬剤など)
が低温(300℃程度)で燃焼する時に生成され、おもに一般の生活ごみの焼却や産業廃棄物
の焼却による排ガスとして環境中に放出され、環境汚染をひきおこしました。
ダイオキシン類
は大気に飛散
し、土壌を汚染
し、野菜などの
農作物への直接
の汚染も起きま
すが、現実的に
は汚染された土
壌から雨水などとともに河川や海底に流出・蓄積され、食物連鎖により生体濃縮された魚
介類を摂取することが問題となります。特に、水底棲息魚や大型魚類を食べることにより
人体に取りこまれます。
ダイオキシン類は脂溶性が高いため脂身や内臓、皮などに多く蓄積されます。天然マグ
ロの大トロでは高濃度のダイオキシン類が検出されますが、同じマグロでも赤身ですとダ
イオキシン量は少なくなります(同じ魚であれば脂肪分あたりのダイオキシン類濃度はど
この部分でもほぼ同じため)。また、ダイオキシン類は体内で代謝されにくいため肝臓など
に溜まりやすく、あんこう肝、イカのワタには際立って高い値のダイオキシン類が検出さ
れます。
ダイオキシン類は、発がん性、生殖毒性、肝毒性、免疫毒性(自己免疫性疾患、クローン
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病、花粉症、アレルギー疾患など)、ホルモン作用障害(甲状腺ホルモン代謝異常、男性の
女性化など)、中枢神経毒性、糖尿病、片頭痛、・・・・、など多岐にわたって健康を阻害
することが明らかにされています。
日本人の食品から取り込まれるダイオキシン類は90%以上が魚介類となっています。
ダイオキシン類の体内での半減期は約7.5年と長く、通常は体外への排泄はほとんど起き
ないのですが、母乳として脂肪分とともに対外に排出されます。
そのため、乳児へも深刻な被害がおよぶことになります。
厚生労働省の公開データによると、生まれた時点での新生児アトピー疾患の割合は6.7%
であり、1年の母乳哺育ではアトピー疾患は8%に増加し、人工乳哺育ではアトピー性疾
患が5.5%に減少していくことが示されています。母親の生活環境、食習慣、年齢などの違
いにより一人ひとりでダイオキシン類の蓄積量は大きく違っていると思いますが、出産を
予定する際には細心の注意が必要です。
・残留性の高い有害物質のまとめ!
このように、残留性の高いDDT、PCB、メチル水銀、カドミウム、ダイオキシン類
など有害物質は、食物連鎖の結果として魚介類に含まれることになります。そのほとんど
が脂溶性なので脂分とともに存在し、解毒代謝にかかわる内臓に蓄積されやすいことから、
魚介類の脂身や内臓は極力食べないことが大切です。
すいていせいそくぎょ
魚介類の中でもキンメダイやアナゴなどの水底棲息魚、マグロやブリなど大型魚類、イ
かいせい
ルカ、鯨など大型海棲哺乳類、アン肝、ホタテうろ、イカのワタ、カニミソなどの内臓類
は嗜好品程度にとどめておき、種類が違うからといってもこれらのものを継続的に食べな
いように気をつける必要があります。
一方、魚介類は現在の食生活で不足しがちなEPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸の
おもな摂取源ですので、イワシ、サンマ、サバなどの小さな青魚、いわゆる“手先から肘
までより小さな魚”を目安に摂取すれば安全・健康の両面から最適ではないかと思います。
ここで紹介した有害物質は、ほとんど解毒代謝されないにもかかわらず、解毒にかかわ
る酵素、補酵素、ビタミン、ミネラルなどは大量に消費します。
したがって、健康であり続けるにはこれらの有害物質を含む食品を極力とらないように
- 30 -
すること、腸内環境を整え腸内細菌を健全にすることによって、体内で発生する有毒物の
解毒負荷を軽減することが「酸化ストレス・炎症体質」改善のために重要となります。
その2
腸内環境
次に、「酸化ストレス・炎症体質」改善のために腸内環境を整え腸内細菌を健全にするこ
とによって、”体内で発生する有毒物の解毒負荷を軽減すること”が重要となります。
解剖と生理・・まず、基礎的知識を整理しておきましょう
消化と吸収と排便について
115)
食べ物を食べるとどのように消化され、栄養が吸
収され、最終的に便になるのか、そのプロセスについ
て説明しましょう。
(1)口から入った食べ物は、だ液や胃液に含まれ
る消化酵素の働きで吸収しやすい物質に分解されま
す。この過程を消化といいます。
「よく噛んで食べる」ということは、食べ物を細か
く砕いてだ液や胃液が混ざりやすくすることで、消化
を助けることになります。
さらに、小腸の入口(十二指腸)で、胆汁やすい液
と混ざり合って消化されます。便が黄褐色なのは胆汁
の影響です。
(2)小腸で吸収される
小腸は全長 6 ~ 7m とも言われますが、細い官がクネクネと続くのが小腸です。栄養分と
- 31 -
水分の約 90 %がここで吸収されます。
<小腸での水溶性食物繊維の働き>
水溶性食物繊維は特有の粘り気があ
るため、小腸ではそのヌルヌルが栄養
素を包み込んで体内への吸収を緩やか
にする効果があります。食後の血糖値
の急激な上昇を抑えてくれる効果があ
るのはそのためです。
また、乳酸菌などの善玉菌を増やす効果もあり、腸内環境の改善に効果的です。
(3)大腸で便を作る
大腸の主な仕事は、食べ物のカスから小腸で吸収できなかった水分を吸収することと、
肛門に運んで行くことです。この過程でだんだん便の形ができていくわけですが、この運
ぶ作業はけっこう大変なのです。腸官をクネクネのばしたり縮めたりしながら(蠕動運動)、
少しずつ便を移動させていくのです。
大腸が蠕動運動をしていくためには、「カスが来たぞ!」という刺激が必要なのです。この
刺激は便になる食物のカスが一定量ないと起こりにくいのです。ですから、ダイエットな
どで、食べ物の量が減っていると、カスの量が少ないですから、腸の蠕動運動が起こりに
くくなってしまうのです。
<大腸での不溶性食物繊維の働き>
不溶性食物繊維は水分を吸収して数倍から十数倍に膨らみま
すので、「カスが来たぞ!」という刺激を大きくして、腸の蠕
動運動を高めます。
また大腸内を通過するときに、例えば水銀やカドミウムのような有害金属や、発ガン物質
のダイオキシンをはじめとする有害物質を吸着し、便と一緒に排泄してくれる働きもあり
- 32 -
ます。
(4)直腸から脳に「便が出るぞ」とサインを送る
大腸がせっせと蠕動運動をして運んできた「食べ物のカス」は、最後に直腸に押し出さ
れます。すると直腸の壁が便に刺激されて、脳に「便が来たよ」という信号が送られるわ
けですが、この信号がいわゆる「便意」なのです。
そして、この便意というのは、直腸に便が満タンになったから感じるのではなく、便の
到着を知らせるシグナルです。だから、便意を感じても放っておいたり、「出ない」 とあ
きらめてしまったりすると、「便が来たぞ!」 というサイ
ンも何となく消えてしまいます。そして次の便が直腸にく
るまで、直腸に便が残ったままという状態になるのです。
そして、こういったことを繰り返すうちに、便意その
ものを感じにくくなってしまって便秘体質になってしまう
のです。
<便がスムーズに排出されず滞留すると>
腸内に便が長い時間滞留すると、悪玉菌が繁殖し、毒素を体中に撒き散らしてしまうの
です。お腹が張ったり、肩こりや腰痛になったり、肌荒れや吹き出物が出たり、イライラ
したり、体臭や口臭がきつくなったり、ということが起こります。
また、毒素が免疫力を低下させるので、アレルギーになったり、老化が早められることに
もなりますし、腐敗が進むとフェノールアミン、インドールなどの発がん性物質を生成す
る原因にもなってしまいます。
腸内で悪玉菌が増えてしまう要因は、「肉などの動物性の食べ物の摂り過ぎ」や「運動
不足で便を押し出す腹圧が弱くなること」や「ストレスによる自律神経の乱れ」などが要
因と言われます。
また悪玉菌が増えると、食べ物のカスの腐敗が進むので、有毒ガスや有害物質が発生し、
- 33 -
腸の蠕動運動を妨げるので、さらに便が出づらくなるという悪循環に
なってしまうのです。
そんなことにならないためにも、しっかり食物繊維をとって、腸
内環境をよくすること、便をスムーズに排出するようにするべきなの
です。
排便までの時間
理想的な排便ってどういうものか、まずは、食べ物を食べてから便として排泄されるま
での時間は 24 ~ 72 時間と言われます。
もちろんこれは個人差があって、その差は食事や生活習慣によって変わると言われます。
ちなみに国別での統計データを見てみると、日本人の場合、排便までの時間が平均で 34 時
間から 44 時間(一日半から二日)、アメリカ人は 70 時間(約三日)
、イギリスでは実に 104
時間(四日以上)なのです。
ところが、食物繊維を多く食べるインドやアフリカでは欧米諸国よりずっと短く、10 時
間程度なのです。つまり、食物繊維を多く食べる国は排便までの時間が短く、肉食を主と
する欧米では時間が長いという傾向があるのです。
腸内環境がとっても大切・・免疫機能の面から
116)
人生は腸で決まる!?
その言葉に思わず、ドキっとされた方も多いと思います。実は私たちの健康と腸内の環
境は本当に深くつながっているのです。特に近年、腸の免疫機能が注目されています。と
いうのも腸管に体の中で最も重要で最も大きな免疫器官があるからです。
腸は、毎日の食べ物や飲み物などを栄養を吸収してくれる大切な場所です。吸収された
栄養は、その人の血液の質や体質を決定するようになります。つまり、人の生命維持にか
かわる最も大切な器官なのす。また、腸は体の内側にある器官でありながら、外界と直接
- 34 -
接しているという特徴があります。というのも、腸は体に必要な栄養素だけを吸収し、細
菌やウイルスなど害のあるものは排除するという体を守る役割も果たさなくてはなりませ
ん。
一般的に腸の粘膜のヒダが健康なピンク色で、ポリープや宿便がない人は、肌にもハリ
があり、若々しく、健康な場合が多いようです。逆に腸がかたく、狭く、便の停滞がある
人は見た目も年齢よりも老けて見え、 実際にも生活習慣病を抱えている場合が多いという
ことも納得できると思います。では、腸と免疫の関係をもう少し深く調べて見ましょう。
腸の役割ってそもそもナニ?
腸は「第二の脳」と呼ばれます。腸内に入っ
てきた物質を良いか悪いかを判断する以外に、そ
れをパターン化して記憶する仕組みのほか、実は
脳内の神経伝達物質「セロトニン」の95%が腸で
作られているという報告もあります。またさまざ
まなホルモン(ペプチド性ホルモン=脳内ペプチド)を生産し、多くの血管や神経が集まっ
ている腸の状態は全身に影響します。みなさんも経験があると思いますが、子供のころ試
験前や発表会などの前に緊張のあまり、急な腹痛や下痢に襲われたりしたことが。このよ
うに頭で考えることと腸の活動は密接につながっているのです。つまり腸が「第二の脳」
- 35 -
と呼ばれる理由になるのです。.
先ほども述べましたが、皆さんは我々日本人と欧米人との間で腸の長さに違いがありま
す。個人差はあるものの、日本人の大腸の長さが約1.5m、欧米人で約1m。そう、我々
の方が1.5倍も長いのです。昔から欧米人は、肉中心の脂肪分が多い食事でしたが、日本
人は野菜や穀物中心の繊維が多い食事だったことに関係があるといわれています。
腸は、栄養分を吸収する小腸と水分を吸収する大腸の2つに分かれます。小腸は、約6
m。内側は、縦毛(じゅうもう)とよばれる無数のヒダに覆われそこから栄養分を吸収し
毛細血管を通じてその栄養素を全身へ送る役目をもっています。大腸は、約1.5m。小腸
で吸収仕切れなかった食べ物のカスや水分が吸収され最終的に便となり排泄されます。 便
秘などで排泄がたまると食べ物に含まる添加物などの影響で、腸内の腐敗が進みます。こ
れが大腸の粘膜に接し続けるとがんなど様々な病気の原因になるといわれています。
便は通常7,8割が水分、残り2,3割が食物繊維や消化されなかった食物や腸内細菌など
の死骸などが含まれています。 理想的な便は色
が黄土色~こげ茶色でバナナのような形と熟し
た際の硬さを持ったものが良いといわれていま
す。.
食物繊維が多く含まれている野菜類や海草、
きのこ類などなどが、ある程度消化されないで
カサとなって出てくることで良い便となり、ス
ムーズな排泄が出来るのです。
逆に悪い便は、2種類あります。1つは水分
90 %以上の下痢状の便です。もうひとつはコロ
コロ丸くて硬い便です。これは、水分が 50 %以
下でもっとも悪い便です。
最悪の理由は、本来、排出すべき便を長時間、腸内に留めている結果、水分が減少し、
硬くなるからです。普段から肉食が多い人はこの2つのタイプの便になることが多いよう
です。最近、便秘をする人が非常に増えています。特に女性は悩みが深く、子供も増加傾
向にあります。このままでは腸の健康がどんどん損なわれてしまう危険があります。
- 36 -
では、なぜ便秘になるのでしょうか?便秘には多くの原因がありますが、まず見直すべき
は、食事の内容であり、特に動物性たんぱく質の取りすぎと食物繊維不足です。大腸の長
さの違いにもあるように、私たち日本人は、草食向きに出来ている長い腸のため、ただで
さえ便がたまりがちなことに加え、急速に変化した食生活がさらに追い討ちを掛けていま
す。
便秘の理由ワースト3
食生活に問題あり ・・・お肉や加工食品ばかり、過剰なダイエット
睡眠不足・運動不足
・・不規則な生活、運動もしない怠惰な習慣
精神的なストレス ・・・仕事場、学校、子育てなど家庭での悩み
また、大腸がんが、特に日本の女性に増えていることが大きな問題です。特に肉や加工食
品ばかりとり続けると腸や体内が酸化してきます。老化を早める原因である酸化は食べ物
が大きく関わってくるのです。大腸に送られた食物のカス
は煽動運動によって結腸、直腸に運ばれます。それが直腸
に達した際にその刺激が脊髄を通して大脳に伝わり、便意
がもよおされる仕組みなっています。慢性的な便秘の場合、
便意をがまんすることを繰り返したために直腸から脳に伝
わる刺激が弱くなったりします。また、睡眠不足、運動不
足や精神的なストレスなどの原因も多く見られ、便秘薬へ
の過度な依存も良くありません。もちろん、大腸の病気の
影響も考えられますので、便に血が混じったり、激しい腹痛を伴う場合は早めに医師に相
- 37 -
談しましょう。.
腸は人の体で最大の免疫器官
先ほども記載しましたが、腸は人の生命維持にかかわ
る最も大切な器官で、腸の粘膜の表面積は実に全身の
皮膚のおよそ 200 倍ともいわれています。 腸は飲食物に含まれる栄養分を吸収する一方で
細菌やウイルスはその感染を防ぐため吸収せず便として体外に排出しなければなりません。
従って血液中を流れるリンパ球といわれる免疫細胞の多くが腸に集まっており、それら免
疫細胞が腸の粘膜やヒダに集まってバイエル板と言うリンパ組織を形成しています。また、
人の体の全免疫システム全体の 70%が腸に集中してと言われています。
腸内の免疫の主な働きは 3 つ
腸内に入ってきたものを免疫細胞が認識
免疫細胞が腸内に入ってきたものの無害、有害を判断
無害なものは受け入れ、有害な場合は免疫細胞が攻撃
なぜ腸管にこれほど多くの免疫システムが集まるのでしょうか?日々、口に入れられる
飲食物にも必ず多くの細菌やウイルスなどが含まれています。それらの有害物質は腸の粘
膜から最も侵入しやすいとされています。また、正常な人でも毎日 3,000 ~ 4,000 個発生す
ると言われているがん細胞が生じる場所もほとんどが腸内の粘膜からといわれています。
そのような病原菌や有害菌などの外敵を素早く感知し、攻撃し、排除するため、免疫細胞
が 24 時間 365 日、常に腸を守り続けなければなりません。つまり腸が人の体で最大の免疫
器官である理由がここにあるわけです。そしてこの腸内の免疫と腸内細菌は密接な関係を
もっています。
とっても大事な腸内細菌って何?
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人の腸の中には、約 500 種類、100 兆個の細菌が住み着いています。その細菌は「腸内細
菌」といわれるています。腸内細菌の種類は、乳酸菌を代表とする善玉菌と有害菌であ
る悪玉菌が存在しますが、さらに詳しく分けると、腸内の環境状態によって「善玉菌」にも「悪
玉菌」にもなったりする「日和見菌」という 3 種類に分類できます。 健康な人の腸内環境は
善玉菌と悪玉菌それぞれが上手く保たれています。小腸から大腸にかけては、これらの腸
内細菌がびっしり存在し、まるで草むら(フローラ)のようであることから、腸内フローラ
とも呼ばれています。腸内フローラのなかの細菌は、さまざまな働きで、人の健康に多大
な影響を与えているのです。
それぞれの代表的な例をあげてみましょう。
腸内細菌の 3 種類
善玉菌とは
腸内を酸性にし、病原菌をやっつけてくれたり、免疫力を高めてくれます。
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食べ物の消化・吸収を促進し、ビタミン合成、腸管運動を促進などの働きをします。
・乳酸菌、ビフィズス菌など。
悪玉菌とは
腸内をアルカリ性にし、腸内を腐敗したり、発がん物資や毒素のある有害物質を作り出し
ます。糞便・ガスの形成はもちろん体の抵抗力を弱め、下痢や便秘を引き起こします。
・ウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌、バクテロイデスなど。
日和見菌とは
食べ物や体調によって善玉・悪玉どちらにも傾きます。
例えば、バイテロイデスという菌は、ビタミンを合成したり、病原菌感染を防ぐという有
用な働きを持つ反面、腸内の腐敗、発ガン物質の生産、腹部を膨張させるといった悪さも
します。
腸内細菌の主な役割は何?
有害なものが腸に感染するのを防ぐ
腸内に住み着いて壁面を覆うことにより侵入した病原菌や有害菌の増殖を防ぎ、感染か
ら私たちを守っています。
免疫の働きを活性化する
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腸の免疫の仕組みを刺激して免疫の働きを活性化する。
消化を促進する
消化を助ける酵素を分泌して腸の働きを活発にし、消化を促進する
また、コレステロールや中性脂肪などの脂質の消化、吸収をコントロールしたり、余分な
脂質の排泄を促進する
これら非常に大切な腸内細菌ですが、常に一定の状態ではなく、様々な要因で変動しま
す。健康な状態では、善玉菌が増え、悪玉菌が減り、悪くなると勢力はその逆になります。
では、悪玉菌優勢になるとなぜ人体に悪い影響を与えるのでしょうか?
腸が悪いと体調も悪い!?
日本人の腸はもともと「低脂肪・ 高繊維」の食事に適応してきたのですが、近年急速に
「高脂肪・低繊維」の食事へと変化してきました。また加工食品やインスタント食品など
栄養バランスの悪い食事も多く摂取するようになってきました。このように腸に入ってく
るものの量・質・内容の変化により、腸内細菌のバランスに乱れが腸の免疫の乱れの大き
な原因となります。また、老化、ストレス、睡眠不足、過労、抗生物質の服用等などで腸
はダメージが溜まり、結果として善玉菌が減り、悪玉菌が増えるといった悪循環に陥りま
す。特にストレスは腸の免疫の乱れの大敵で、腸内細菌のバランスが崩れやすくなります。
そして、腸内の免疫細胞が有害物質やウイルスなどを感知できなくなり、外敵が有害な
のか無害なのかの仕組みにエラーが発生したり、逆に無害なものまで攻撃してしまうとい
う異常などが発生したりすることで免疫力は弱っていきます。
腸が元気で体も元気
このように腸内細菌は腸内の免疫に非常に大きな役割を果たしており、体に良いものと
悪いものを区別し、有害なものは排除するといった仕組みは腸内の細菌によって調整され
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ているといわれています。つまり腸内細菌のバランスが保たれることによって免疫の仕組
みが正常に働くのです。
逆に細菌の中の善玉菌と悪玉菌のバランス
が崩れ、悪玉菌が増えると、免疫機能が低下し
て病魔に侵されやすくなるわけです。理想的な
腸内環境は、乳酸菌などの善玉菌がおよそ 90
%、大腸菌などの悪玉菌が 10 %というバラン
スだと言われています。
従って、腸内細菌を健常な状態に維持するこ
とは、健康を維持していくうえでも、病気の予
防や老化防止などに役立つで上でも大変重要な問題です。その為には善玉菌をできるだけ
多くし、日々、腸内細菌のバランスを整えてあげる必要があるのです。「腸内細菌」が病気
になると、私達も病気になるのです。「腸内細菌」に元気でいてもらわなければ困ります。
腸内環境の改善し病気の予防する!
腸内環境の改善することがなぜ、病気の予防になるのでしょうか。腸内環境を改善する
ために、腸の粘膜を修復して、健康に戻す役割をしているのが酪酸や酢酸で、酪酸は酪酸
生産菌によって産生されます。酪酸生産菌はビフィズス菌の餌になるオリゴ糖を産生する
ので、ビフィズス菌の発育を助けることになり、善玉菌のネットワークによって腸内の有
害物質発生やがん細胞の増殖を抑えるメカニズムが考えられ、このように善玉菌の働きで
腸内環境をよくなると病気の予防につながるのです。
●漢方薬も腸内環境が効果を左右する
漢方薬は腸内細菌によって活性化を高める作用が分かってきました。高麗人参は、サポ
ニンが主成分ですが、有効利用するためのサポニナーゼという酵素は、人間は持っていま
せんが、腸内細菌には持っているものがあります。大黄、十全大補湯という漢方薬も、す
べて腸内細菌によって活性化されます。漢方薬に対する酵素を持った腸内細菌がいるかど
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うかにかかっています。やはり腸内環境に見合った効果として表れるのです。
●腸内環境の中で、大腸が人の臓器の中で最も病気の種類が多い
大腸の腸内環境は、栄養の偏りや便秘、ストレス、喫煙、飲酒、薬などが原因となって、
人に有害な菌が増え、病気の発生源になっているのです。大腸が、第二の脳と呼ばれる分
けです。ですから腸内環境を改善し病気の予防に重要なのです。
人間の体には、病原生物やウイルスが侵入しても、白血球により何重にもの自衛システ
ムを持っています。比較的大きな微生物に対応するマクロファージ、その防衛線を破って、
侵入した異物のうち、細菌よりも小さいウイルスや異物を攻撃するのが、NK細胞やT細
胞です。これらのマクロファージやNK細胞、T細胞はすべて白血球です。
●乳酸菌やビフィズス菌が
NK細胞は、がん細胞やウイルスに感染した細胞に対応し攻撃します。T細胞は、がん
化する前の細胞やウイルスに対応し攻撃します。また、NK細胞やT細胞をコントロール
しているのが、Th1細胞です。花粉症などに関係しているといわれています。乳酸菌や
ビフィズス菌をとると、Th1とTh2のバランスをTh1側を優勢にして、がんを攻撃
する細胞を活発にするというわけです。実際にNK細胞とT細胞が活発に活動していると、
がんや病気になりにくいいのです。
その情報が、Th1細胞やTh2細胞のバランスをTh1側にシフトするよう調節する
のです。Th1細胞がコントロールするNK細胞とT細胞に活発にするのです。乳酸菌は、
腸に行く前に死んでしまっても菌体成分に変わりはないため、生きている乳酸菌とかわり
がない効果が考えられるのです。
●人間の体を単純化すると土管を縦に置いた形
上に、口があり、下には大腸などの排泄器官があり、土管の本体部分には、内臓や骨、
筋肉などの体の部分で、中の空洞は消化器官で食べ物を消化し栄養素を吸収し排泄します。
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大腸の腸内環境では、腸内細菌が繁殖して、便を作ります。
ただし、土管は、つながっているように見えても、部位
ごとに、消化器官内の気体の成分はまったく異なります。
体内に入る前の空気は、窒素78%と酸素21%がほとん
どで、ほかにはアルゴンや二酸化炭素、水素などが含まれ
ています。食べ物と一緒に胃に入ることで、窒素79%、
酸素17%と酸素の量がわずかに減ります、二酸化炭素が
4%増えるのは、ピロリ菌の活動によるものと考えられま
す。
大腸では、さらに組成が大きく変化して、窒素が50~70%、二酸化炭素が5~29
%、水素が0.1~4.7%酸素0。1~2.7%、メタンガス0~2.6%になり、酸
素が極端に少なくなるのとは対象に、二酸化炭素が多くなり、メタンガスが発生していま
す。この、腸のなかでは、この地上で最も嫌気度が高く酸化されにくい空間です。ここに
常在する腸内細菌も99%が嫌気性菌です。
食べ物が、口から入り、咀嚼され、消化液(おもにデンプン分解酵素)を含んだ唾液と
混ぜられ、食道から胃に入ります。胃液(たん白質分解酵素)が分泌され、細菌やウイル
スを殺菌し、十二指腸へ運ばれます。胆嚢からの胆汁酸(脂肪分を乳化する)と膵臓からの
膵液(デンプン、たん白質、脂肪の三大栄養素を分解する酵素を含む)が、ここで分泌され、
食物に含まれる乳酸菌も殺菌されやすく、減少します。
小腸では、食物を消化し、栄養素を吸収します。長さ6~7mで、表面積はテニスコー
ト1面にも及びます。新陳代謝が活発で、人間の体では、最も病気の少ない部位です。小
腸下部に当たる回腸と呼ばれる部位では、小腸の
腸内環境は、腸内細菌が急激に増えていきます。
その種類は、乳酸菌、連鎖球菌の優勢で、1gあ
たり1000~10万個といわれています。
小腸には、繊毛と呼ばれる突起が無数にあり栄
養素を効率よく吸収していますが、その繊毛の少
ない部分にパイエル板と呼ばれる免疫組織があり、体内入った食べ物や細菌をパイエル板
からとりこまれ、免疫に関す細胞にチェック受けるといいます。乳酸菌も取り込まれ、マ
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クロファージによって食べられしまいます。乳酸菌を食べたマクロファージは、サイトカ
インという免疫情報を伝達するたん白質を出します。
回腸では、胆汁の回収がありますが、脂肪の摂取が多いと、胆汁酸が分泌過多になると、
大腸にも流れていき、悪玉菌によって、発がん促進物質が産生されることもあります。
大腸では、栄養素を吸収した後の便から水分を吸収し、排泄します。大腸の腸内環境で
は、棲息する腸内細菌の種類は500~1000種類、便秘によって、便が長期に留まる
と、腸内細菌が産生した物質が大腸に直接働きかけ、大腸がんやポリープ、潰瘍性大腸炎、
大腸カタルなどを起こす原因になります。さらに、発がん物質や有害物質が吸収され血液
とともに全身を廻ることになります。
●脂肪過多の食生活では
脂肪の消化には、胆汁酸の働きが必要ですが、胆嚢から分泌され胆汁は、回腸で回収さ
れ、胆嚢に戻って再利用されす仕組みになっています。脂肪が多すぎると、回腸で回収で
きずに大腸で、悪玉菌クロストリジウムなどによってデオキシコール酸やリトコール酸に
変換され、がんの発生を促進させる物質となってしまいます。 大腸を健康に保つためには、
乳酸菌やビフィズス菌を含む食品を多く摂り、塩分を控えめにし食物繊維の多い和食をと
り、適度の運動をすることが大切です。
大腸がんが発生するには、発がん物質に加え、がんを促進する酵素が働くのが分かって
います。βグルクロニダーゼやアゾレダクターゼという物質です。これら酵素の活性をお
さえる乳酸菌と期待されているのが、LGG(ラクトバチルス・ラムノーザス・GG)で
す。
ストレスから腸を守る!
●ストレス社会が腸を攻撃しています。
ストレスから腸を守るにはどうしたらよいでしょうか。 ストレス要因によって生ずる疾
患がストレス関連疾患と呼ばれています。なかでも増え続けているものが、過敏性腸症候
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群(IBS・イラついた腸の意味)です。
この腸の疾患が近ごろ急増しつつあるようです。患者数は1200万人にも及ぶそうで
す。なぜこうのような疾患が増えるのでしょうか。
●過分製腸症候群
ストレスかあると、男性は下痢になりやすく、女性は便秘になりやすいといわれます。
どちらかといえば、男性に多いようです。ストレスが加わると、腸内環境が悪化して善玉
菌が減り、大腸の粘膜も傷つきます。腸粘膜が痙攣を起こすと水分に吸収がうまくいかず、
腹痛や下痢を起こしやすくなります。その下痢がいつ起きるかという、ストレスがたまっ
て、また下痢を起こす悪循環がおこる病気です。肉好きやアルコール好きの人のほか、う
つ病の症状のある方に多く見られるようです。
●現代はストレス社会
日常生活の中で実に多くのストレス心身が脅かされています。過剰のストレスを感じる
と、自律神経のバランスが崩れて、交感神経が長期にわたって緊張した状態になってしま
います。交感神経は緊張状態になると顆粒球を増やし、顆粒球はその役目を終えると活性
酸素を放出することが知られています。
体内にはこの活性酸素を消す抗酸化物質(スカベンジャー)が備えられています。加齢と
ともにこの抗酸化物質が衰え始め発生する活性酸素の量に追いつかなくなって、生活習慣
病をはじめとするガンなどの病気を引き起こす要因を考えられています。ストレスの多い
現代社会は、私たちの体に活性酸素を発生させる最悪の状態にあるといっても過言ではな
い状です。
さまざまな、ストレス要因から、うつ病が増加している昨今ですが、国内のうつ病の人
数は1000万人以上ともいわれています。このうつ病も腸の不調が引き金になって気分
が落ち込み不眠症を伴うこともあります。そのストレスから腸を守るためにはどうしたら
良いのでしょうか。
●最大の免疫器官と神経細胞
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腸には脳と同じような多くの神経細胞が分布しています。生命の誕生のなかで脳が腸よ
りも先にできたということですが、脳の神経が腸に似ているという事実も重要です。腸と
脳の関係を理解することが腸を守ることに重要のことと思れます。腸は第二の脳であると
アメリカの神経生物学者マイカル・D・ガーション博士が語っています。
腸の免疫は70%でこの腸管免疫は体で最大の免疫の免疫器官で、この腸がストレスに
よって脅かされて過分性腸症候群に陥っている人の割合は10~20%の割合で5人に1
人という実状です。
脳には考える力が備わっているのに対して、腸は感じる力を備えているのです。その賢
い感じやすい腸がストレス受けるとその機能が失調して、下痢や便秘を引き起こすのです。
つまり、脳と腸の情報交換の調整が崩れた状態が過敏性腸症候群ということができます。
●ストレスから腸を守るには
日常のライフスタイルを見直すことが、腸の疾患の改善に重要といえます。頑張りすぎ
ず、早起きや朝ごはんを大切に、睡眠不足、過食や早食いを避けること、すなわち不規則
に生活、不摂生を避けライフスタイルを改善することです。
そして頭をかっらぽにし気
分転換は腸の働きによい方法といえるのです。
●腸をいたわる食生活
ストレスから腸を守るために、腸を傷つけず腸にやさしいい食事は、主食はご飯(玄米な
ど)、副食は野菜、豆類、大豆製品、魚に海藻類などの和食が中心になります。
野菜は温野菜、魚は煮魚、消化吸収を良くするために小食にし良く噛んで胃腸の負担を
軽くして消化を助けること心がけましょう。そして腸年齢を若く保つ日ごろから、快便を
保つこと。これは腸のデトックス(解毒)作用があり体にたまった毒素を便から排泄する。
次に食品添加物を避ける。保存料などは腸管粘液を傷つけやすいのでできるだけ避ける
こと。ビフィズス菌などの善玉菌を増やして、腸内の免疫力を高めること。
睡眠を十分にとること。ストレス対策(ストレス解消)を実行することです。節度ある規
則正しい生活を送ることが健康な腸を維持すること最も大切な方法です。
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乱れた腸内環境を整えるためには・・38)
「健康と美容にヨーグルト」
皆さんも「健康と美容にヨーグルト」という認識があると思います。「生きたまま腸まで
届く乳酸菌」というような、いかにも大腸まで乳酸菌が届いて活躍するといった宣伝文句
を見ることもありますが、そ
れは本当のことなのでしょう
か?
じつは、腸内細菌はそんな
に簡単に操作できるようなも
のではないのです。
ひとくちに腸内細菌といって
も、どこに住んでいる細菌か
で性質も役割も異なります。
腸の粘膜やその近くに定住する「常在細菌」と、腸管内容物(食べた物)に生息する「管
腔内細菌」(以下「腸内細菌」と記述)の2つに大きく分けられます。
常在細菌は、特に小腸に多く生
息する細菌です(大腸にも生
息)。これは出産時に母親から
引き継がれ、乳児期・幼児期の
食習慣や生活環境(細菌類への
接触)などの影響を受けながら
形成されます。そして少年期に
はほぼ定まり、その後は大きく
構成を変えることなく、ほぼ生
涯にわたって引き継がれます。
しかし、抗生物質の長期間摂
取や食習慣の著しい変化(糖質制限食など)、過激なストレスなどによって、常在細菌の構
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成が変化してしまうことがあります。この菌交代現象が起きると、今まで保たれていた腸
内細菌叢の免疫的な働きが乱され、悪玉菌が優勢となることに加えて、腸内でビタミンや
ホルモンがうまく作られなくなったり、さらに腸の炎症を起こしたり、病原菌などの感染
を受けやすくなったりします。
一旦、常在細菌の菌交代が起きると元の状態には戻りません。健全な常在細菌を抗生物
質などで損なうことは絶対に避けるべきです。運悪く悪化させてしまった常在細菌を復活
させるには、生き残った善玉菌の好むエサを摂取して増殖させる必要があります。いずれ
にせよ、気長に常在細菌の健全化を図っていくしかありません。
・動物性乳酸菌より植物性乳酸菌を!
先にも述べましたが、「乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を生きたままとってより健全
うた
な腸を作る」などと謳われていますが、現実には常在細菌に直接作用し得るものでは全く
ありません。免疫系の殺傷対象となることはあっても、腸粘膜に定住するなどは起こりえ
ないことなのです。
乳酸菌飲料や乳製品を常食としている人達が、多量の乳酸菌飲料をとり続けることによ
って、健全な腸内細菌を維持することは可能かもしれません。
おも
しかし、乳製品が主で
ない食習慣の異なる日
本人がほんのわずかな
量(100g程度・数回)
の動物性乳酸菌飲料を
とったからといって腸
内細菌が健全になるな
どを期待するのはあま
りに無理があります。
また、基本的には個々
人に特有な常在菌にとって、他人の腸内細菌や動物由来の腸内細菌などが人の腸内で共生
できるものではありません。
むしろ、私達日本人には動物性乳酸菌ではなく、伝統的に摂取し続けてきたヌカ漬け、
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漬け物などの植物性乳酸菌の効果の方に期待が持てると私は考えています。
ただし、生き残りやすいといわれる植物性乳酸菌であっても乳酸菌飲料として少量を摂
そう
取したからといって、腸内で細菌叢を形成することは非常に困難なことだといえます。
漬物や発酵食品は、すでに小腸では消化されない食物繊維の中に細菌叢を形成した状態
のまま食べることになりますので、乳酸菌飲料では到達し得ない大腸にも容易に到達する
ことが出来ます。
いずれにしろ、小腸での腸内環境を整えるには、腸内粘膜に善玉菌を定住させる可能性の
少ない乳酸菌飲料に期待するより、常在細菌が好むエサを供給し善玉菌を選択的に増殖さ
せることの方が役立つ方法なのかもしれません。
小腸常在細菌のエサとなるのは、おもに消化過程の糖質(ブドウ糖など)やタンパク質
(アミノ酸)、およびペクチンなどですので、それらの栄養素をバランスよくとることが大
切です。ただし、アミノ酸は悪玉菌を優勢にしますのでとり過ぎに注意が必要です。
・内容物に生息する腸内細菌の育て方!
小腸では腸の内容物に生息する腸内細菌の数は少なく、おもに腸の粘膜に生息する常在
細菌の健全性が重要でした。
しかし、内容物が盲腸にま
で達すると、腸内細菌の数が
急激に増加し、大腸では常在
細菌以上に、内容物(糞便)
に生息する腸内細菌が健全か
どうかが重要となってきます。
大腸の腸内細菌は、善玉菌
によるビタミン類やホルモン
類の合成、酢酸などの栄養素
の産生といった有益な働きが
あります。
それと同時に、大腸の後半の部分では、悪玉菌がアンモニアや硫化水素を産生しますの
で、いかにこれらの発生を抑制するかが重要となります。
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盲腸以降の腸内内容物に生息する善玉菌は、小腸で消化・吸収されることなく大腸に到達
した未消化糖質、いわゆる炭水化物のカスをエサとして増殖します。そして、善玉菌はそ
のカスから酢酸やプロピオン酸、酪酸などといった栄養素を作りだして私達にエネルギー
を供給してくれるのです。
また、善玉菌は、悪玉菌が作る有毒物
のアンモニアや発がん物質をエサとして
増殖しますので、炭水化物のカスには体
内毒素や発がん性物質の生成を防ぐ作用
があります。
芋類や穀類、豆類などの植物性食品は、
小腸で栄養素として消化吸収されたあと、
大腸では善玉菌のエサとなり酢酸などの
栄養素となるとともに、元気になった善
玉菌は悪玉菌が作り出す有害物質や発が
ん物質まで食べてくれるというわけです。
この善玉菌のエサとなる炭水化物のカスが、いわゆるオリゴ糖やポリデキストリンとい
ったものなのです。オリゴ糖やポリデキストリンは、酵素反応により人工的にも作られま
す。天然のオリゴ糖やポリデキストリンが含まれる食
品には、ゴボウ、キクイモ、タマネギ、ニンニク、ヤ
ムイモ、大麦、ライ麦、大豆などがあります。
ところで、市販の乳酸菌飲料の乳酸菌が大腸まで届
くというのは大いに疑問です。なぜなら、乳酸菌が生
息している栄養素のほとんどは小腸で消化吸収されて
しまい、すみかを奪われた細菌が単独で大腸まで生き
延びていくのは至難の業だからです。
発酵食品(味噌、漬け物など)には食物繊維というすみかがあるため、乳酸菌が胃や小
腸の荒波を乗り越えて大腸まで細菌叢として到達できるのです。食物繊維やオリゴ糖、ポ
リデキストリンには、このような善玉菌のすみかとしての働きもあるのです。
・大腸悪玉菌が好きなエサ!
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では、大腸悪玉菌はどのような環境で優勢になっていくのでしょうか。
悪玉菌も善玉菌と同様に未消化物などの分解をおこないますが、悪玉菌は生成物そのも
のが人体に有害であることや、人体に必要なものを消費してしまうために悪玉菌と呼ばれ
ています。
善玉菌の多くは炭水化物のカスを発酵し、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの有益な物質
を生み出すのですが、悪玉菌の多くはタンパク質を分解(腐敗)・合成し、アミン類やアン
モニア、硫化水素、インドール、スカトール、フェノール類などさまざまな有害な物質を
生成します。
この悪玉菌のエサとなるのは、食物の未消化タンパク質だけでなく、胃や十二指腸など
から分泌される消化酵素、さらに腸細胞などが新陳代謝により脱落した細胞などのタンパ
ク質です。また、唾液や消化液、腸液に含まれる尿素も同時に悪玉菌のエサとなります。
こうしてみると、食物の未消化タンパク質を除けばすべて体の中で作られるものばかり
ですので、断食をしていても悪玉菌の増殖は続きます。私達にできる悪玉菌への「兵糧攻め」
は、食物からの未消化タンパク質を減少させることだけです。
ところで、一般的に動物性タンパク質の消化・吸収率は比較的に高く、ほとんどは小腸で
吸収されます。しかし、食べ過ぎはタンパク質の消化を悪くします。乳糖不耐症の人では、
牛乳を摂ると未消化タンパク質は増えます(乳糖不耐症でない成人でも、牛乳のとり過ぎ
は未消化タンパク質を増やします)。
また、コラーゲンやゼラチンなどを多く含むもの、乾燥・燻製・こげなどタンパク質が
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変質したもの、魚卵などの外皮、脂を多く含むタンパク質などはとくに小腸で消化吸収さ
れずに未消化タンパク質として大腸に達し、そのほとんどが悪玉菌のエサとなります。
大豆などのでんぷんに含まれるタンパク質の消化・吸収はあまり良くありませんが、同時
に善玉菌の好むエサも多く含むことから、有害物質の生成は抑制されます。
なお、大腸内容物が酸性であると悪玉菌の増殖は抑えられますので、乳酸菌やビフィズ
ス菌など酸を生成する菌の増殖を促すことが推奨されるのです。
勘違いしないでほしいのは、「悪玉菌は少なければ少ないほど良い」というわけではない
ということ。善玉菌は悪玉菌が作り出すアミノ酸を体の成分として増殖しますので、必ず
ある割合の悪玉菌も必要となります。善玉菌も悪玉菌なしでは生きてはいけないと言うこ
とです。
・乳酸菌が大腸まで届くには、大きな旅客船のような食物繊維蛾が必要!
「生きて腸まで届く乳酸菌」というふれこみで、乳酸菌飲料が多く市販されていますが、
そう易々と乳酸菌が大腸までたどり着くことができる乳酸菌飲料などはありえません。
乳酸菌飲料に含まれる乳酸菌はその中に含まれる栄養素とともに存在していますが、飲
食後は、胃酸にさらされ、胆汁にさらされ、ほとんどの乳酸菌は死滅してしまいます。
小さなボートで太平洋(盲腸までの道のり)に漕ぎ出したところで、暴風や豪雨にあった
ようなものなのです。もし、暴風雨を切り抜けられたにしても、小腸では栄養成分が消化
・吸収されてしまいます。このことは、ボートがなくなったのと同じですから、今度は単
独で太平洋を泳いでわたらなければならないのです。
細菌叢さえ作ることもできず、他の腸内細菌に襲われ、免疫にも襲われ、盲腸まで生き
て辿り着くことができる菌はほとんどいません。
一方、「すぐき漬け」や「ラブレクラウト」、キムチ、ヌカ漬けなどの発酵食品は、小腸
では消化吸収されることのない大きな旅客船のような食物繊維に細菌叢を作って生息して
います。そのため、これらの発酵食品に生息する乳酸菌は胃酸や胆汁にも守られ、沈没も
することなく盲腸まで届くことができるというわけです。
こういったことから、発酵食品は大腸の腸内細菌の健全化には有効に作用することがで
きるのです。しかし、単独の乳酸菌飲料にはいくら多くの乳酸菌が含まれていても、旅客
船のような乳酸菌を運搬するものが無いかぎり盲腸まではたどり着くことはできません。
- 53 -
・腸内細菌、健全化のための7カ条!
以上、腸内環境を健全に保つために、また乱れた腸内環境を整えるために、実践したい
7項目を以下に示します。
・抗生物質や抗生物質を含む食品、防腐剤や抗菌剤を使用した食品を極力とらない(小
腸常在細菌)
・発酵食品(味噌、酒かす、納豆、漬物、キムチ、ラブレクラウトなど)を努めてとる(小
腸常在細菌&大腸内細菌)
・食物繊維や難消化性糖質(オリゴ糖など)を充分にとる(大腸内細菌)
・高脂肪高タンパク質食品をとリ過ぎず、摂取する場合はかならず食物繊維や難消化性
糖質と一緒にとる(大腸内細菌)
・大腸内糞便はなるべく早く排泄する(少なくとも一日一回以上の便通を)、(大腸内細
菌)
・空腸内細菌にダメージを与えるため、多量または高濃度(10%以上)のアルコール
をとらない(小腸常在細菌)、
・お腹を冷やさない、冷たいものをとり過ぎない(小腸常在細菌&大腸内細菌)
腸内環境を健全に保ち続けることは、いかなる病気を治すためにも、また、健康であり
続けるためにも、絶対に必要です。
「酸化ストレス・炎症体質」改善のカギを握るビタミン「ビオチン」とは?
腸内細菌の重要性についてはすでに述べたのですが、最後に「酸化ストレス・炎症体質」
の改善にとって〝鍵〟となる、腸内細菌が産生するビタミン類のひとつ「ビオチン」につ
いて解説します。
ビオチンはオメガ-6調整系(γ-リノレン酸)の経路
で、リノール酸がγ-リノレン酸に変換される際の実質的
に代謝を支配する補酵素として働きます。
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そのため、ビオチンが不足するとリノール酸からγ-リノレン酸の変換は抑制され、リ
ノール酸は余剰となり遊離脂肪酸濃度が高まると同時に、「良性」の生理活性物質の生成が
抑制されてしまいます。このようなことから、
「酸化ストレス・炎症体質」の改善にとって、
最も重要なビタミンということもできます。
ビオチンは「ビタミンB7」とも呼ばれ、古くは皮膚の炎症を防止することから、ドイ
ツ語で皮膚をあらわす〝Haut〟の頭文字をとって「ビタミンH」ともいわれていまし
た。現在では、脂肪酸の合成やエネルギー代謝、およびアミノ酸の代謝に重要な役割を果
たす補酵素として、さらにはミトコンドリアのエネルギー代謝活性に直接かかわる重要な
補酵素として知られています。
このように重要なビタミンであるにも
かかわらず、多くの食品に幅広く含まれ
ていること、腸内細菌によっても合成さ
れることなどから〝あまり不足すること
のないビタミン〟として、今日まであま
り重要視されてきませんでした。
しかし、欧米型の食生活が一般化した
こと、また抗生物質の過剰摂取などによ
って腸内細菌叢の健全性が乱されるよう
になると、内臓(肝臓やすい臓など)の働きや皮膚にさまざまなトラブルがあらわれるよ
うになり、その原因として「ビオチン欠乏症」が疑われるようになりました。
「ビオチンは食べ物からとれるのだ
から、積極的にとればいいのではな
いか?」と考える人がいるかもしれ
ません。しかし、たくさんとったか
らといって簡単に改善されるわけで
はないのです。
体内でビオチンを生成する善玉菌にアシドフィルス菌があります。健常者の腸内ではア
シドフィルス菌が優勢な状態を保っているのですが、ビオチン欠乏症の人は、ビオチンを
エサにする悪玉菌が優勢な状態になってしまっています。この状態でいくらビオチンを含
む食品を積極的にとったとしても、それは悪玉菌のエサを増やすだけなのです。そのため、
- 55 -
長期にわたってビオチン不足が継続するという厄介な状態になってしまいます。くれぐれ
も「抗生物質」や「過剰なストレス」、「食生活の大きな変化(糖質制限食など)」には注意
してください。
ビオチン不足を解消するには?
ビオチンは酵母、レバー、大豆、卵黄、小麦などに多く含まれています。ただし、利用効
率は食品によって異なり、たとえば、小麦中のビオチンはほとんど利用されないといわれ
ています。これは、人によってビオチン
を有効に作用させるために必要なビオチ
ニターゼという酵素の活性が異なるため
です。
また、生卵白に含まれるアビジンという
物質は、ビオチンとの結合性が強くビオ
チン
の吸収を阻害します。ビオチン欠乏症が疑われる場合
には、生卵の摂取は控えたほうがよいでしょう。加熱
したものなら問題ありません。
要するに、ただ単にビオチンを摂取すれば状態が改善
されるというわけではありません。少なくとも「ビオ
チンとアシドフィルス菌」や「ビオチンと酪酸菌」な
どの組み合わせによって、ビオチンを補給しつつ、悪
玉菌への対抗措置もとならなければなりません。
また、乳酸菌やビフィズス菌の中にもビオチンをエサとする細菌がいます。腸内細菌常在
菌の健全化のためには、腸内に生き残っている善玉菌を増殖させる
ことが大変重要になります。
ビオチン産生菌(アシドフィルス菌)はリンゴペクチンを好むこと
から、リンゴの継続的摂取にも改善が期待できるかもしれません。
最後に、そのリンゴを含む「万能健康ジュース」、そして「ラブレクラウト」は、腸内細
菌の健全化のためにも有効であることをあらためて申し上げておくことにします。
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その3
解毒(デトックス)および解毒代謝機能
「有害物質」を排除することをデトックスと呼びます。
「酸化ストレス・炎症体質」を改善させるためには、解毒(デトックス)および解毒代謝
機能を向上させることが大切になってきます。
デトックスとは
115)
デトックスとは身体の中の毒素を外に出すということです。不要なものは出してしまうこ
とが大事なことです。ちなみに便秘になると不快感を感じます。イライラしたり身体が重
く感じたりしますが、快便の時は爽快じゃないですか。またサウナや岩盤浴で汗をたくさ
んかいた時も気持ちいいです。老廃物や毒素を出した時には爽快感を感じるのです。
もちろん毒はなるべく身体に入れないほうがいいのですが、現実的にはとても難しい
ことです。だからなるべく出してしまうために「デトックス」が必要なのです。
体内の毒素や老廃物を外に出すこと。これは必要なことなのです。
デトックスは日常生活の習慣でできるのです
117),118),119).120),121)
デトックスというと、「腸内洗浄」とか 専門医の治療として行うちょっと大掛かりなデ
トックスをイメージされる人もいらっしゃるでしょう。もちろんそういったこともデトッ
クスです。
しかし、人間は本来自分でデトックスをする能力があります。なのにその能力をちゃん
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と引き出している人と、引き出
すどころか邪魔してしまってい
る人がいらっしゃるわけです。
そしてその差というのはちょっ
とした日常の生活の中にあるの
です。
身体に悪影響な毒素ってどん
なものであって、それをなるべ
く外に出しちゃう生活をするに
はどうしたらいいのでしょうか。
体内毒素は排泄からデトックスされます
デトックスのためには、便による排泄、尿による排出をスムーズに行うことが大事なの
です。毒素が何から排出されるかの割合といいます
・・
• 髪からが1%
• 爪からは1%
• 汗からは3%
• 尿からが20%
• 便からが75%
と言われます。便と尿からがほとんどなのです。排出しなければいけない毒素の殆どは
人間が自らつくる「体内毒素」であって、それは尿と便から外に出されるのです。
ですから排泄をスムーズに行うことはとても大切なことなのです。もちろん「便秘にな
らないようにする」ということは非常に重要なことなのですが、便秘になっていなければ
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それだけでいいというものでもありません。便と一緒にできるだけ毒素を多く出しちゃい
たいのです。
そのためにも「水分補給」と「食物繊維」が大切な役割をします。
便秘の解消や予防という意味でも「食物繊維」と「水分補給」は大切ですが、それだけ
でなく、デトックスを効率良く行う意味でも「食物繊維」は効果があります。
有害ミネラルは汗でデトックス出来ます
有害ミネラルは本来人の身体にあるべきでないものが食べ物などを介して入ってきてし
まう「体外毒素」です。そして有害ミネラルは身体に入ってくると排出しにくい特徴があ
るのです。ですから、しっかりデトックスをする意識がないと身体の中で蓄積されやすい
毒素なのです。
それとは別に、有害化学物質だってありますし、身体の代謝活動で生じる、尿素、尿酸、
アンモニアなど人の体内で作られる「体内毒素」もあります。それらの毒素をどうやって
デトックスしたらいいのでしょうか?
体内毒素は排泄、体外毒素は汗
毒素には「体内毒素」、「体外毒素」大きく分けて2つありますが、体内毒素は排泄をス
ムーズに行うことが効果的で、体外毒素のデトックスは汗をかくことが効果的であると言
われます。
排泄をスムーズに行うことというのは、便による排出、尿による排出をスムーズに行う
ことです。便秘などしないように快便を心がけることなどが大切なことなのですが、今回
は「汗でデトックス」の話しをしましょう。
汗というのは体温上昇を防ぐために身体の水分を蒸発させて気化
熱で体を冷やすためのものです。決して、毒素を出すために汗が出
るわけではないのです。
毒素を排出するための器官は腎臓です。身体で作られた老廃物な
どを尿にして身体の外へ出してくれるわけですが、しかし、そもそ
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も人間の身体に存在し得ないもの、有害ミネラルを濾過する機能は腎臓にはないのです。
ですから有害ミネラルは外に出しにくく溜まりやすいのです。
しかし、有害ミネラルは脂肪に多く溶け込んでいるので、汗をかくことによって皮脂と
一緒に排出することができるのです。汗は本来毒素排出のためのものではないのですが、
有害ミネラルを出してくれる働きを利用して、デトックスのために効果的に汗をかくよう
にするのはいいことなんです。
よく、岩盤浴はデトックス効果があると宣伝されていますが、それはサウナでも、家庭
のお風呂でも、運動の汗でも同じです。
手軽にできるデトックスはお風呂です
沢山汗をかくのはいいことです。ですから岩盤浴やサウナに
行くのもいいことでしょう。でも、お金も時間もかかります。
手軽とはいえないです。ですからやはり一番手軽にできる家庭
のお風呂で少し余分に汗をかくよう工夫をするのがいいでしょ
う。
一年中シャワーという人もいるでしょうが、シャワーには水圧でマッサージする効果は
あっても体を温める効果というのはほとんどありません。あまり汗をかきません。ですか
らなるべく湯船に浸かるようにしたほうがいいのです。
身体を芯から温めて汗を出すにはぬるめのお風呂がいいのです
熱いお風呂のほうが汗をたくさんかくと思うかもしれませんが、熱いお湯は身体の表面
だけを急劇に温めてしまって体の芯まで温まりにくいのです。だから風呂から上がったあ
とも冷めるのが早いです。
体温より少し高いくらいの 38 度~ 40 度くらいのぬるめのお湯に長くゆっくり浸かったほ
うが体の芯が温まり代謝も上がって湯冷めもしにくくなります。
二種類の汗
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熱いお湯だったり、肩まですっぽり浸かると上半身が先に温まってしまってのぼせて短
時間しか入っていられません。それでは汗腺から汗が出るだけです。実は汗には2種類あ
るのです。汗腺から出る少しベタベタした汗、この汗からは毒素はあまり出ないのです。
皮脂腺からでるサラサラに汗、のほうがデトックスに有効なのです。そして皮脂腺からの
汗を出すためには少しぬるめののお湯で時間をかけるほうがいいのです。
お風呂の前にコップ一杯の水を飲もう
デトックスを意識して半身浴をするのは沢山汗をかくことがポイン
トです。ですからお風呂に入る前にコップ一杯の水を飲むのがいいで
す。水を飲んだ時と飲まない時で半身浴して比べてみてください。飲
んだ時のほうがたくさん汗をかきます。
これからだんだん暖かくなる季節です。夏だとついシャワーで済ませてしまうってこと
が多いと思いますが、デトックスのためには少し時間をかけて半身浴を楽しむのもいいこ
となのです。
運動で汗をかいてデトックス
それと、運動の汗もいいのです。半身浴やジョギングをすると毛穴の中の皮脂腺が刺激
されて、皮脂といっしょに体外毒素が排出されやすいのです。
スロージョギングは、片頭痛治療だけでなく汗をかいてデトックスするにも最適です。
スロージョギングはとにかくゆっくり走るようにするのです。それこそ「恥ずかしいと思
うくらいゆっくり走る」くらいでいいのです。
なぜゆっくり走るのがいいのかというと、本格的に身体を鍛えてい
る人でない限り、普通のジョギングで走ってしまうと大抵の人は、ハ
ァハァゼイゼイと、息が切れてしまって筋力などはまだ余力があるの
に、心肺機能のほうが先に限界がきてしまって長く走れないと思いま
す。でも、スロージョギングはニコニコペースでやるので心肺が限界
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になることはないです。ですから長い時間走れるのです。
呼吸が荒くならないということはそれだけ活性酸素の発生が抑えられるということです。
ジョギングの欠点である活性酸素のダメージもスロージョギングなら最小で抑えられるの
です。
そして、ウォーキングとと比べてスロージョギングは使う筋肉も全く違いますし、運動
量はすごく上がるのです。だから消費カロリーも 1.6 倍になるのですが、もちろん汗もた
くさんかけるのです。
春になって暖かくなってくると運動もしやすくなりますし、汗をかくことも気持ちよく
感じるようになります。運動の前や最中も十分に水分を補給して、しっかりを汗をかく意
識で運動するのもいいです。
「水分補給」について
※
115)
片頭痛治療上の水分補給の重要性
イスラム教にラマダンという断食の習慣がありますが、この時期に片頭痛が増えること
が知られており、飢餓や脱水が頭痛に関連することが以前から指摘されています。
また、読売新聞社のサイト「ヨミウリ・オンライン」内の「大手小町」に設置された「発
言小町」という人気掲示板には、片頭痛でお悩みの方々が「片頭痛予防として”水分補給
”」がいかに重要かについて多数意見を寄せられております。81)
また、鹿児島の田村脳神経クリニックの田村正年先生は、慢性片頭痛に対する「片頭痛
予防薬の多剤併用療法」を提唱されておられますが、この治療を行う際には「水分補給」
を厳重に行わないと効果がないと注意を促しており、こうした点を考えるなら、片頭痛慢
性化とデトックスの関連を示唆するように思えてなりません。82)
水で老廃物をデドックスする体の仕組み!
デトックス(detox) とは、体内に溜まった毒素を排出させるという健康法です。
この呼び名は、detoxification 、つまり「
(体内から毒素や老廃物を)取り除く」
、「解毒」
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の短縮形です。
ストレスが続いて血圧や血糖が上がるなど、新陳代謝が低下することで体に必要な栄養
素などが届きにくく、老廃物などの不要なものが、排出しにくい状況になってしまいます。
つまりデトックスができにくい状況になってしまいます。
毎日の食生活で取り入れる食べ物(たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・水)で私達
の体が維持されています。その人間の体の 70 %前後は水でできていますが、水の使い方で
体の中の老廃物や汚染物質を流しだすことに大きなヒントがあるのです。
人の体は、日々代謝を行い古いものと新しいものとに交換しています。 細胞の数で 5000
億個の細胞が入れ替わるといいます。
その結果、不要物としてたんぱく質や核酸が分解されて出てくる老廃物や、生命維持や
代謝によって出てくるものなどの有害物質なのです。
体の不要物質は、血液によって回収されますが、血液の循環がスムーズに行われないと
回収されずに臓器や細胞の働きを邪魔することになります。
●尿を出しましょう!!
尿は体の老廃物を排泄したり、病気を教えてくれたりと人間の体にとって大切な役割を
しています。体に毒素をためず健康体にするためにも、毎日の生活においての解毒(デド
ックス)を心がけが必要です。
基本のデドックス・・・多くの解毒(デドックス)の中でも基本ともいえるものが、水を
飲むということ。あらゆる代謝は水のある環境下で行われるので、水を飲むことで代謝が
スムースになり、細胞が解毒(デトックス)されていきます。
特に、尿から有害物質を排出するためには、尿の濃度を薄く保つことが必要で、水分が
不足して尿の濃度が高まると、有害物質が溶けずに体内残ってしまいます。
水をコップでこまめに意識して飲むことです。目安は 1 日 1 から 2 リットルほどです。
ただし、病気で医師にかかっている場合は、水分摂取の注意があるかもしれませんので、
医師とご相談してください。
●体のなかの様々な化学反応の媒体
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浸透圧バランス、pH 調整、血液循環などの、体内で起こるほとんどの作用に水が関係し
ています。体温を調節や、栄養素を運んだり、不要なものを排出するのも、水が大きく関
わっています。
命の源とも言える働きをしているのです。
大量の水が自分の中を流れ、あらゆる機能を支えていることを考えると、いきいきした
体をつくるのに、水の質が体の良し悪しを左右すことになります。
そのためにもよい水
を取りましょう。
ストレスが多い環境下では体内で活性酸素が発生しやすく、様々な病気の80%は活性
酸素が関与しているともいわれています。その活性酸素を消してくれるといわれる水素水
が話題になっていますが、世界に奇跡の水といわれる名水もこの水素が多く含まれている
そうです。
☆水の可能性に期待して、老廃物のデトックスを心がけましょう!
●食生活に気をつけましょう。
沢山尿を出すために、食物繊維やカリウムは、便や尿を出やすくするので、たっぷり取
ることをおすすめします。
カリウムの多い食材には、ほうれん草やトマト、リンゴ、に
んにく、人参、海藻など・・・。
●要注意!食品添加物の現実
食品添加物には、保存剤、殺菌剤、漂白剤、小麦粉改良剤、合成着色料、合成着香料、
乳化剤などがります。普通の食生活をしていても、私たちは 1 日に 80 種類以上の食品添加
物を食べています。
食品添加物の怖さとして、その発がん性が取り上げられています。
使用されている食品添加物の組み合わせによる害は測定されていません。
仮に、食品
添加物自体は、発がん性がないとしても活性酸素となると話が違います。いま、私たちが
口にする食品は、食品添加物のお世話になっていないものが無い程です。
そうした食べ物からも活性酸素が生まれるのです。食品添加物には亜鉛を消費するもの
が多く、亜鉛不足は、活性酸素を打消すSODの効果を弱めます。その結果体内に発生す
る活性酸素の増加が大量に増加することになります。そのような体内を水でデドックスを
しましょう!
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具体的には
まず、大切なことは「水分を十分に補給」して、毒素を尿や汗から排出させることです。
体内の約 60 %は水分なのです。片頭痛治療にとって、健康にとって、美容にとって、ア
ンチエイジングにとって、水分は大事な働きをします。
冬の寒い季節は水が飲みづらいってこともあると思いま
す。春になって暖かくなって水分補給がしやすくなるとい
うことも「春の片頭痛治療のチャンス」と言えるでしょう。
あまり水を飲まないという人がいます。あるいはジュー
スやビールや味がついた飲み物なら飲めるけど普通の水は
飲むのが苦手と思っている人もいらっしゃるでしょう。そ
れはあまり良くないことなんです。健康のためにも片頭痛治療のためにもきちんと水分を
補給するようにした方がいいのです。
身体の半分以上は水分なのです
人間の身体はタンパク質でできているといわれます。筋肉も臓器もタンパク質ですし血
液だって骨だってベースはタンパク質です。でも身体に中で一番多いものはタンパク質で
はなく水分なのです。
水分は身体の 50 ~ 60 %もあるのです。体重が 60 kgの人なら、約 30 ~ 36 Kg は水な
のです。
どんどん失われていく水分
そしてその水分は、尿や便や、汗をか
い たり呼吸をしたりすることで 昼夜問
わずどんどん失われていきます。1日に
平均 2.5 リットルほどは身体の外に出ていくのです。ですから当然、補給をしなくてはい
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けないわけですが・・
例えば水分が不足することで便秘になりやすくなりますし、血液がドロドロになって脳梗
塞などの血管障害が起こりやすくなったりします。
血流が悪くなると栄養を全身に運べなくなり栄養障害になったりすることもあります
し、神経障害になったり、免疫力が落ちて病気をしやすくなったり、健康面での問題を起
こすことにつながるのです。
水分が不足すると老けるのも早い
また、水分の不足は老化にも影響をします。「若い」ということを、「みずみずしい」と
表現したります。本来は 1 日に 2.5 リットル出て行く水分なのに、きちんと補給していな
ければ当然身体は水分の放出も減らします。ということはいつまでも古い水が体内に残っ
ているということになります。清流が滞
りなく流れる川と流れが淀んだ川を想像
してみてください。そのような違いがあ
なたの体内で起こってしまうのです。流
れが滞っていたらみずみずしくはないで
す。
また年をとるに従って身体の保水量が
減ります。つまり水分不足の状態になっていくのですが、その身体の乾燥が老化の原因に
もなるのです。これは身体だけでなく脳にとっても言えることで、脳の水分の不足はその
まま老化現象となって現れます。脳だってみずみずしく保って、若さをキープしたいもの
です。
片頭痛治療と水分
片頭痛治療・ダイエットにとっても水分補給は大事なことです。
ダイエットの時に水分を控える人がいらっしゃいます。ボクサー
が減量中に水分を制限したり、サウナスーツで汗を大量に出すイ
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メージがあったりします。でもそれは計量のために一時的に体重を落とすだけでダイエッ
トではありません。計量が済んだボクサーは水を飲んですぐに体重をもとに戻すのです。
そんなことを真似してもダイエットは出来ないのです。
ダイエット・片頭痛治療で大事なことは代謝を活発にすることです。身体の細胞に栄養
やエネルギーや必要なものを届け、不要なものを回収して体外に出すことをスムーズに行
わないといけません。しかし水分不足で血流が悪いような状態では代謝は停滞してしまっ
て片頭痛治療の妨げになってしまいます。
水分を控えるのではなく、ダイエット・片頭痛治療の時こそしっかり水分補給をするべ
きなのです。
飲み方にも注意しないといけません
もちろん、水分が大事だからといって飲み過ぎもよくない
です。特に一度にたくさん飲むのはよくありません。水中毒
という体内のミネラル濃度不足になり、体調を崩したり、極
端な場合命を落とすこともあるのです。きちんと適切な飲み
方をしないといけないのですが・・
正しく水分補給することはダイエット・片頭痛治療のため
にも、健康のためにも、美容のためにも、もちろんダイエッ
トにも良い効果があるのです。
体内の水分の役割、血流と体温調整について
人間の身体の半分以上、60 %ぐらいは水分です。毎日 2.5 リットル
もの水分が呼気や汗、便や尿で失われるのですからきちんと補給しな
いと体内の水分が不足してしまいます。では不足してしまうとどうな
るか?水分が人間の体内でどんな働きをしているのでしょうか。
体内の水は、大きく「細胞内液」と「細胞外液」に分けられます。
細胞内の水分は体内の水分の約 3 分の 2 を占めています。残りの 3 分
- 67 -
の 1 の細胞外液というのは体内を循環する血液とリンパ液、細胞と細胞の間に存在する細
胞間液があります。
その「細胞外液」が行っている役割について説明します、大きく下記の 3 つがあります
1.摂取した栄養素を身体全体に運ぶ
2.体内の老廃物を体外に排出する
3.体温の調節をする
これらは、片頭痛治療やダイエットや美容や健康にとても大切な働きをしています。
血液の流れ(栄養の運搬と老廃物の排出)
血液は、体の隅々まで酸素、栄養、ホルモンなどを運ぶ重要
な役割があるのと同時に、老廃物や不要な物質を運び出して体
外に排泄する大切な働きをしています。
その血液の半分以上は血漿という液体で、血漿のほとんどが
水でできています(血漿の 91 %は水分です)。血漿にはナトリ
ウムイオン、塩化物イオン、タンパク質などさまざまな成分が
溶けていて、体に必要な栄養や酸素はこの水分にのせて運ばれているのです。
そして血液は循環の過程で、腎臓を通過してクリーニングをされているわけですが、も
しクリーニングができなくなると、体内に老廃物が溜まってしまうのです。(ですから腎臓
の病気になると、人工透析が必要になるわけです)
腎臓は血液の中の不要なものを大量の水(1日に 170 ~ 180 リッ
トル)とともに濾過して、不要物を尿として体外に出す働きをし
ています。
また腎臓は体内の水分調節にも関係しています。水分の補給が
少なければ、尿を濃縮し水の排出を減らし、多ければ尿の量を増
やして体内の水分量のバランスを調節しています。
健康な人の尿の量は、約 1.5 リットル/日 程度と言われますが、最低でも 500 ml の尿を
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排出できないと、体内の老廃物を外に出しきれないと言われます。
水分摂取が足りなくなると血液中の水分量も減ります。いわゆる「血液がドロドロにな
る」という状態ですが、そうなってしまうと運搬する力が落ちてしまうのです。つまり
• 身体に十分な栄養が行き渡らなくなる
• 体内の老廃物を体外に出すことができなくなる
ということになってしまうのです。
体温調節
人間の平熱は 36~37℃ ですが、もし体温が1~2℃くらい上
がったり下がったりするだけで体調が崩れてしまったり、場合によっ
ては死に至る危険性もあります。体温調節はとても重要なことですが、
体内の水分は体温を調節するために大切な役割を持っています。
水というのは熱しやすく冷めにくいという特徴があります。鉄など
をイメージしてみてください。熱しやすく冷めやすいです。それに比
べて水は温度の変化が緩やかです。これは比熱容量が高いというこ
となのですが、その水分が身体の 60 %を占めているということは体
温が安定しやすいということなのです。もし極端に水分量が少なか
ったとしたら外気温の変化に応じて体温が変化しやすくなってしま
うでしょう。
また水分には蒸発するときに周囲の熱を奪う特徴があります。い
わゆる気化熱のことです。打ち水をすると涼しくなるのは水の気化
熱を利用しているのです。そして人間はこの特徴も使って体温調節
をしています。「汗をかく」という機能のことです。
暑いときや運動をすると汗をかいたり息が荒くなったりします。それは体内の水分を蒸
発させて体温の上昇を防いでいるわけです。
人間は1日に汗として約 600 ミリリットル、呼気から約 300 ミリリットルの水分を蒸発さ
- 69 -
せているのです。これは身体の余分な熱を、水の気化熱として外へ出しているということ
なのです。
ですから、水分補給が不足してしまうと、余分な熱を捨てることができなくなって体温
が上がってしまいます。熱中症というんはそういう状態で起こるのです。だから熱中症の
予防のためには水を飲みましょうと言われるのです。
水に関する迷信っていまでも色々あると思います。
例えば、水を飲むとむくんだり水太りになる・・・
むくみの原因は水の飲み過ぎではなく、むしろ水分不足が原因するのです。
水はカロリーがないのですから水を飲んで太ることはありません。
もちろん水を飲めば体重は増えます。
しかしそれは太ったのではありません。体重の増減だけで太った
痩せたと思い込んでしまう誤解からダイエット中に水を飲まない
という間違いが起きるのであって、「肥満=太る=脂肪が増えるこ
と」なのです。水分不足になるとむしろ脂肪は落としにくくなる
のです。
また水分が不足すると、片頭痛治療や美容や老化にとってよく
ありません。キレイになるためにダイエットをしていたり、美容やアンチエイジングのた
めにエステに通ったりサプリメントを使ったりいろんなことをされます。なのに水分補給
が不足しているっていう人も多いのです。+αのことをする前にまずは根本である「水分
補給」を正しくする必要があります。
体内の水分の役割
水分が片頭痛・ダイエットに与える影響
<代謝>
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血液の流れのところで、身体の組織に酸素や栄養やホルモンなどを運ぶのも、水分の大
切な役割と書きましたが、つまり代謝という化学反応をするのに水分は必要不可欠なので
す。
十分な水分補給をして血液をサラサラに保ち、身体の各器官の細胞に必要な栄養やホル
モンを届けることは代謝をアップさせるのに大切なことです。もちろん、落としてしまい
たい脂肪がエネルギーとして使われるということだって代謝なのです。ですから、水分が
足りずドロドロ血液ではダイエットだってスムーズにいかなくなってしまうのです。
<便秘>
便秘は片頭痛治療、ダイエットにとってよくありません。片頭痛治療、ダイエットの時
には食事量が減るため便秘になりやすくなりますが、スムーズ
に排便されず毒素が体内に増えてしまうと代謝が低下してしま
います。腸内環境を整えるためには食物繊維が有効ですが、そ
れだけでなく水分も大切なのです。水分が足りないと便が固く
なって出づらくなってしまいます。
<セルライト>
セルライトが気になる人もいらっしゃるでしょう。セルライトは皮膚の下で脂肪と老廃
物が合わさって固まってしまいデコボコの塊になってしまうものです。つまり血行や代謝
が低下するとできやすくなるのです。ですから十分な水分補給ができているかということ
が影響するのです。
<食べ過ぎ防止>
水を飲むことによって、満腹中枢が刺激されます。食べ過ぎ防
止にも役に立ちます。食事中には水を飲むことも片頭痛治療、ダ
イエットのためにはいいことです。
それと、水を飲むと舌の味を感じる「味蕾」と呼ばれる部分が発達して、淡泊で低カロリ
- 71 -
ーのものを好むようになることも片頭痛治療、ダイエットに好都合と言えるでしょう。
水分をしっかりとっておくことは片頭痛治療、ダイエットのために必要なのです。「水
太り」 という言葉がありますが、水を飲んで太ることはありません。水にカロリーは無い
のです。
また、水を出しただけで痩せるわけではありません。サウナなどでたくさん汗をかくと、
それだけ水分が外に出るわけだから体重は落ちます。だから、汗をかくとダイエットがで
きると勘違いしがちなのですが、それは、脂肪が減ってダイエットができているわけでは
ありません。
汗をかくことは悪いことではありません。デトックスが促進されますので良いことです。
でも汗として水分を出したらその分補給しないといけないのです。体内の水分量を保って
おくことがダイエットのためには大切だということです。
美容と老化防止
人間の老化と水には深いつながりがあります。生まれたて
の赤ちゃんの体内の水分量は、約 80 %あります。でも、20
歳を超えるころには約 60 %まで減少して、さらに年齢を重
ねると体内水分量は徐々に減っていき 50 %を下回ってしま
うのです。
年をとると新陳代謝が悪くなるといわれます。だから、歳をとると片頭痛治療、ダイエッ
トがしづらくなるわけですが、これは、運動不足などで筋肉量が減ることも大きな要因で
すが、体内の水分量が減ることも代謝を悪くする要因なのです。
加齢によって体内の水分は減るわけですが、体内を循環している水分(血液やリンパ液
なの)や細胞内の水分の量はあまり変化しません。細胞間の水分が減少するのです。
その細胞間の水分が減少すると、血管と細胞の間で、栄養や老廃
物の受け渡しができなくなってしまいます。ですから、細胞はだ
んだん元気を失って、老化していくのです。
水分不足でシワも増える
また細胞間の水分量の減少はシワ等が
できやすくなる原因になります。細胞間の水分が減少するのはヒ
- 72 -
アルロン酸やセラミドやコラーゲンの減少が保水力を弱めるからです。ですからタンパク
質やビタミンなど、栄養素の補給も大切なのです。
ただ水を飲む習慣がなければ、それだけ水分量の減少は加速してしまいます。水分を摂
取することと片頭痛治療や老化や美容にも深いつながりがあ
るのです。
ということで、ここまで書いてきたように、水分補給とい
うのは片頭痛治療やダイエットや老化防止にもとても大切な
ことなのですが、健康のためにだって欠かすことは出来ない
ものです。
片頭痛治療をしていると、「そんなに水を飲まなきゃいけな
いんですか?」と驚かれることがよくあります。なぜ水を飲まなきゃいけないの?という
質問もよく受けます。それだけ「水分補給」が大切という意識が低い人が多いのだと思う
のです。
「食物繊維」について
115)
食物繊維は、片頭痛治療においては、デトックス面で重要な役割を担っています。健康
を維持するためにもとても大切です。
1 日の食物繊維の摂取目標は「20 ~ 25 グラム」と言われますが、現代の日本人の食生活
では圧倒的に足りていません。昔に比べて摂取量は減少してしまっています。
食物繊維が不足すると糖尿病や動脈硬化など、生活習慣病のリスクが上がってしまいま
す。また食物繊維は片頭痛治療、ダイエットのために大事な働きをします。
食物繊維とは人の消化酵素で消化されない、難消化性成分の総称です。昔は身体に必要
なものとは思われておらず「食べ物のカス」だと考えられていました。しかし現在では健
康のためにとても有益なことがわかっていて、六大栄養素として重要視されています。
いろんな良い効果が期待できます。
• 便秘の解消や予防をする。
- 73 -
• 便が出やすくなることで、大腸がんの予防を期待できる。
• 食べ過ぎによる肥満予防を期待できる。
• 血糖値の上昇を穏やかにする。片頭痛予防
• デトックスが期待できる。
• 腸内の有用菌を増やし腐敗菌を減少させ腸内環境を整える。
• コレステロール値を下げる。
などなど・・
食物繊維は片頭痛治療・ダイエットに役立つ
食物繊維は健康のために役立ちますが、片頭痛治療・ダイエットにとっても欠かすことが
出来ない大切な栄養素です。
まず食物繊維の多い食べ物ってよくかまないと食べれ
ないものが多いです。よく噛むことは満腹感を早く感じ
させてくれる片頭痛治療・ダイエット向けの食べ方です。
食べた繊維は胃や腸の中で膨らむのですが、それも片頭
痛治療・ダイエットのために役立つことです。
さらに、血糖値を緩やかに上げてくれる効果がありま
すので、食物繊維の多い食べ物を献立に加えると太りにくい食事になります。
食物繊維そのものが低カロリーということも嬉しいですし、食物繊維はダイエットにと
って都合がよいことがいろいろあるのです。
片頭痛治療・ダイエット中の便秘
それと、片頭痛治療・ダイエット中はどうしても便秘になり
やすいです。それは食べる量が減るので、出すものの量も減っ
てしまうからです。だから腸の動き不活発になってしまうので
すが、便秘になって排便の数が減るとそれだけ老廃物を長く体
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内に留めることになるし、その毒物が大腸ガンの原因にもなります。また毒素が腸から体
内に吸収され、さまざまな悪影響を及ぼします。にきびや吹出物、肌あれといった皮膚の
トラブルは、便秘につきものですし,腹痛になったり
ガスが溜まってお腹が張ったり、苦
しい思いもします。
さらに、便秘の時は悪玉菌が多く繁殖している状態で、この悪玉菌が出す毒素のため、
身体が 「なんか病気なのかな」と思ってしまい、身体は省エネにになって脂肪を溜め込み
やすく、落としにくくなるのです。
便秘は片頭痛治療・ダイエットの大敵と言われます。
いろんな効果がある食物繊維ですが、もちろん種類があってそれぞれ特徴が異なります。
水溶性と不溶性
ひとことで食物繊維といってもいろんな種類があります。大きく分けると水に溶けやす
い 「水溶性」 と、水に溶けにくい 「不溶性」 に分けられます。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維はコレステロールや血糖値の改善に効果が
あります。
水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維で、腸内で水分を抱え込んでヌルヌルとしたゲ
ル状成分となり、有害成分を吸着して排泄させる効果があります。
特有の粘り気があるため、胃から小腸へと移動する時間がかかり、小腸では、そのヌル
ヌルが栄養素を包み込んで体内への吸収を緩やかにする効果があります。
特に、ブドウ糖の吸収を緩やかにする働きがあるので、食後の血糖値の急激な上昇を押
さえてくれる効果があり片頭痛・糖尿病に効果的なのです。
また、コレステロールの吸収を抑える働きもあることから生活習慣病の予防が期待出来
ます。その他、乳酸菌などの善玉菌を増やす効果も知られており、腸内環境の改善に効果
的なのです。
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◎糖尿病が気になる人
◎コレステロール値が気になる人
◎血圧が気になる人
◎太りすぎが気になる人
◎便秘気味の人
こんな人は、水溶性の食物繊維をしっかり摂るのがいいです。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は便秘や片頭痛治療・ダイエットに効果があります。
不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維です。水分を吸収して数倍から十数倍に膨らみ、
腸壁を刺激して腸の蠕動運動を高めます。便秘解消、腸の病
気の予防などの効果があります。
大腸内を通過するときに、水銀やカドミウムのような有害
金属や、発ガン物質のダイオキシンをはじめとする有害物質
を吸着し、一緒に排泄する働きもあります。
また、よく噛まないと食べれないので咀嚼回数が増えますし、胃の中で膨らむので、食
べすぎを防ぐことができ、余計なカロリー摂取を防ぐことができます。
◎食欲が旺盛で太り気味の人
◎油っぽい食事が好きな人
◎便秘気味の人
◎食品添加物が気になる人
◎痔疾が気になる人
こんな人は、不溶性の食物繊維をしっかり摂るのがいいのです。
また水溶性と不溶性の食物繊維は両方をバランスよく摂ることが効果的と言われます。
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片頭痛治療・ダイエットのためには食事の前半に食物繊維を
食べたものが消化され、吸収され、排便されるまでのプロ
セスのいろんな場面で食物繊維が活躍するのですが、「水溶性
食物繊維は特有の粘り気があるため、小腸ではそのヌルヌル
が栄養素を包み込んで体内への吸収を緩やかにする効果があ
ります。
このことを食生活に活かせば片頭痛治療・ダイエットにも効果的な食事ができますし、
糖尿病など生活習慣病の予防にもなるのです。
まずは、血糖値を急上昇させると太りやすくなり、片頭痛にもよくありません、という
ことを説明しましょう。
水溶性食物繊維は血糖値を緩やかにします
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の二種類があり
ます。名前の通り、水に溶ける食物繊維と水に溶けない食物繊維
です。
この記事に書いた血糖値の上昇を抑える効果というのは「水溶性
食物繊維」にあります。水溶性食物繊維は水に溶けるとゲル状の
ネバネバになり、胃や腸の中で食べ物を包み込んでしまうのです。
ですから、ご飯を先に食べるよりも、ごはんより先に食物繊維
を摂っておいたほうが糖質がブドウ糖に分解・吸収されるスピー
ドを緩やかにして、血糖値の急激な上昇を抑えられるのです。
また、血糖値だけでなく、脂質の吸収も抑えてくれるので、コ
レステロールや中性脂肪の改善にも効果があります。
それと、水溶性食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、善玉菌
優位のよい腸内環境を作ってくれるという効果もあるのです。
水溶性食物繊維を多く含む食品は、エシャロット、納豆、おく
ら、海藻類、にんにく、切り干し大根、ごぼう、きな粉、梅干し、なめたけ、いんげん豆
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などがありますが、「ネバネバしたものは水溶性食物繊維が多い」、と覚えておくといいで
しょう。
水溶性食物繊維の多い食品(簡単!栄養 and カロリー計算)
例えば食前のサラダにエシャロットを加えるとか、ごぼうなどの根菜類を副菜にして先
に食べるとか、オクラ納豆をごはんにかけるとか、味噌汁にわかめを入れるとか、etc
水溶性食物繊維を増やすことで、血糖値の上がり方を緩やかにすることができます。そ
してそれは太りにくい食事ということでもありますし、習慣にして長い期間でみたときに
糖尿病や生活習慣病の予防に大きな影響があるのです。
もちろん、かといってご飯に納豆かけたら絶対に太らないということではありません。
食べ過ぎてしまっていては、あるいは運動不足や不規則な生活や、太る原因は様々ありま
す。でも、食物繊維は食事の量を無理なく抑えてくれる効果もあるのです。
食物繊維の片頭痛治療・ダイエット効果
「食べる順、まず野菜がおすすめ、血糖値抑制に効果」
血糖値のコントロールができるということは糖尿病の予防に効果があるということです
が、もちろんこれは片頭痛治療にだって効果があるってことです。血糖値が緩やかに上が
るならインスリンの分泌も少なくて済みます。つまり脂肪になりにくい食事をすることが
できるということなのです。片頭痛抑制にも大切なことです。
血糖値上昇の抑制
水に溶けてネバネバになった水溶性食物繊維が胃や腸の中で食べ物を包み込んで消化・
吸収を緩やかにしてくれるということでした。
だから糖質の分解を緩やかにすることができるのですが、血糖値だけでなく、脂質の吸収
も抑えてくれるのでコレステロールや中性脂肪の改善にも効果があるのです。
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前回書いたように、なるべく直前に水溶性の食物繊維をとるよ
うにしましょう。
でも、必ずしも水溶性食物繊維だけが効果があるわけではあり
ません。不溶性の食物繊維を直前に食べることだって効果がありま
す。むしろ水溶性に限定して考えるのではなく、どちらの食物繊維
も合わせて食前に食べるようにしたほうがダイエットへの効果が早
く感じられると思います。
食べる量を無理なく抑えることができる効果
不溶性食物繊維の特徴は水に溶けず水を含んで大きく膨らむことです。また、食物繊維は
野菜類に多く含まれます。生のままサラダで食べるのならよく噛まないと食べれないもの
が多いです。その、「膨らむこと」と「咀嚼の回数が増えること」が食事の量を無理なく抑
えてくれる効果につながります。
咀嚼と満腹感
昔から食事のマナーとしても食べ物の消化をよくするためにも「よく噛んで食べましょ
う。」と言われますが、それだけではなく咀嚼(そしゃく:
よく噛む)の回数が増えると満腹感を感じやすくなるのです。
それは噛むことによって「脳内セロトニン」というホルモン
が分泌されるからなのです。同じ物を食べても噛む回数が多
いだけで満腹になりやすいのです。
また、セロトニンの刺激が強くなると交感神経によって
エネルギー消費も大きくなり、特に内臓脂肪が燃焼しやすくなるという報告もありますし、
また、咀嚼はセロトニンというストレスに対抗するホルモンの分泌も増やすので、空腹に
対してのストレスを和らげてくれる効果もあります。
食事時間と満腹感
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よく噛むということは必然的に食事の時間がゆっくりになります。食事の時間は満腹感
の感じ方に関係するのです。満腹感というのは脳の満腹中枢に、血糖値の上昇の信号や、
脂肪細胞が分泌するレプチンという物質の刺激や、胃壁の拡張の刺激などが届けられ、「も
うおなかいっぱい」、と感じることができるのですが、ものを食べてから満腹を感じるまで
20 ~ 30 分ほど時間差があるのです。
早食いは太りやすいと言われます。それは食事時間の短い人は満腹感を感じる前にどん
どん食べてしまうので食事量が増えてしまうからです。ゆっくり時間をかけて食事をした
方が少ない食べ物の量で満腹感を感じやすいのです。
胃壁の拡張と満腹感
満腹中枢に届けられる信号のひとつに、胃壁の拡張があります。
これは食べ物が胃に入ってきて満たされたことを脳に伝える仕組
みですが、不溶性の食物繊維は胃や腸の中で数倍~数十倍に膨ら
むのです。実際は食品に含まれる食物繊維は微量なので、膨らん
だ分で胃壁を拡張する量になるかというと微妙なのですが、食事
の前半に野菜をたくさん食べることは確実に穀類などの糖質の摂
取量を減らすことにつながります。そして食物繊維は胃の中での滞留時間が長いので腹も
ちは良くなります。
キャベツダイエット
上記の効果を考慮すると、「キャベツダイエット」は効果的といえます。私も食事の最初
にキャベツをよく食べます。
キャベツには食物繊維も多く含まれますし、特にダイエッ
トに効果的とされる水溶性のビタミン(CとB群)が多く含
まれています。だからキャベツはなるべく生で食べるのが良
いと言われるのです。キャベツにはミネラルも多く食べ物の
消化を助けますし、よく噛まないと食べれないですし食前に
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生で食べるのにもってこいなのです。
私は約8分の1に切ったキャベツを味噌をつけて食べます。小さく切らず大きいまま食
べるのは咀嚼の回数を増やすためです。食事の最初に水や汁物を摂りながら 10 分ぐらいか
けてキャベツをよく噛んで食べ、ちょっと一呼吸おいてからおかずやご飯を普通どおり食
べますが、キャベツを食べない時はごはん一膳では満足できずお代わりしたくなっちゃう
んですが、キャベツを食べると一膳で十分満足ができます。
便秘解消の片頭痛治療・ダイエット効果
便秘になってしまうと片頭痛治療・ダイエットにマイナス要因なので、これは積極的な
片頭痛治療・ダイエット効果というより予防です。しかし便秘
は片頭痛、ダイエットだけでなく美容や健康にも悪い影響を与
えます。便秘にならないためにも食物繊維をしっかり摂ること
は大事です。
ダイエットすると便秘になりやすくなるのは食べ物の量が減っ
て大腸の蠕動運動が緩慢になってしまうから、水分が不足して
便が硬くなってしまうから、などいくつか理由がありますが、
不溶性食物繊維は溶けずに膨らむので、便のかさを増してくれ
る、だから大腸が刺激されて蠕動運動を高めてくれるというこ
とを述べました。
便秘で老廃物が長く体内に留まると毒素が発生し、それが血液で運ばれ身体全体に流れ
ていきます。毒素は皮膚からも出てくるのです。だから便秘になるとニキビや吹き出物が
できやすくなるのです。
そしてそのような体内に毒素がまわってしまうと代謝が低下してしまいます。脂肪が燃
えにくい身体になってしまうのです。便秘になってしまったことがダイエットの失敗につ
ながることも多いのです。
理想的な排便になるよう、食物繊維をしっかりとることを意識しましょう。便秘に関し
ては特に水溶性と不溶性のバランスが大事とも言われます。理想的な割合は
不溶性食物繊維2:1水溶性食物繊
と言われています。
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食物繊維をしっかり摂れる食生活
食物繊維ってどのくらい摂ったらいいか、十分とるためにどう
いう食事にしたらよいのでしょうか。
食物繊維が不足したからといって欠乏症で病気になるってこ
とはありませんが、より良い健康状態を保つために、生活習慣病
の予防のため、片頭痛治療、美容やアンチエイジングやダイエットのために積極的に摂る
ようにした方がいい栄養素です。
食物繊維をしっかり摂ったら
• 便秘になりにくくなる
• 大腸がんになりにくくなる。
• 肥満・糖尿病になりにくくなる。
• 動脈硬化・高脂血症になりにくくなる。
• 高血圧・虚血性心疾患になりにくくなる。
• 片頭痛改善で若さを保てる
そういった良いことがあるわけです!
摂取の目標は20~25 g/日
食物繊維をこのくらいは摂っておこうという目標値があります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2010 年版)によると、食物繊維の目標量は、18
歳以上では 1 日あたり男性 19 g以上、女性 17 g以上とされています。
しかし、その算定基準のひとつに、「食物繊維摂取との関連がもっとも明らかな生活習慣
病は心筋梗塞であり、24 g/日以上摂取で死亡率の低下が、12 g/日未満摂取で死亡率の上
昇が観察されている」、という記載があることから、1日に 20 g~ 25 gを目標にしよう
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と言われる場合が多いです。
ところが、現状日本人がどのくらいの食物繊維を摂れているかというと、全然足りてま
せん。
厚生労働省の目標値に達しているのは 60 ~ 69 歳の女性のみで、特に若年層の食物繊維不
足が目立ちます。
また摂取量の推移を見ると年々減ってきていることがわかります。
これは近年の日本人の食生活の変化が影響しているのです。例えば、「加工食品やインス
タント麺、またファーストフードが増えている」、「甘いものをたくさん食べるようになっ
た」
、
「肉類や揚げ物が中心の食事になっている」
、などの問題が指摘されるわけですが、
『和
食離れ』が食物繊維を不足させている原因と言っていいでしょう。
特に若い人たちは洋食や外食を好む傾向があります。年輩の人は、ごはんと味噌汁、そ
して野菜を使った煮物のおかずなどを好む傾向がありますが、その違いが年代別の食物繊
維の摂取量の違いになっているといえるでしょう。
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おふくろの味には繊維がいっぱい
食物繊維を増やすにはサラダを食べればいいと思っている人も多いでしょう。食物繊維と
いえば野菜と思いがちです。もちろん野菜には食物繊維は多
いです。でも、そればかりではないのです。
昔の日本人は必要とされる量を充分にとれていたのです
が、その多くは野菜よりも穀類からとっていたのです。
また、野菜以外でも海藻や芋、豆類などにも食物繊維は多く
含まれています。むしろ一般的な野菜サラダよりずっと多いのです。
つまり、昔ながらの「日本の食事」を食べていれば、食物繊維を増やすことが出来るとい
うことなのです。
1日1回は和食を食べるようにしましょう。
納豆、おから、大豆、ひじき、海苔、切り干し大根など
和食の素材には食物繊維がたっぷりです!
ごぼうなどの根菜類、さといもなどの芋類、しいたけな
どのきのこ類を使った副菜、いわゆる「おふくろの味」の料理には、レタスやキュウリを
使った野菜サラダより多くの食物繊維をとれるのです。
穀類は精製度の低いものを増やそう
昔の日本人は穀類から多くの食物繊維を摂っていたのですが、昔は穀類の精製度が低く、
現在は精製度が高いものが増えているということも食物繊維が減った原因になっています。
米、小麦、そばなど、主食の穀物に含まれる食物繊維は、精製することで減ってしまう
のです。玄米は白米より食物繊維たっぷりでビタミン・ミネラルも豊富ですし、普通の食
パンより全粒粉の食パンのほうが食物繊維が多いのです。
ですから、白米だけでなく胚芽米や玄米や雑穀などを、白いパンより全粒粉のパンやラ
イ麦パンなど精製度の低いものをとる機会を増やすのもいいことです。
精製度の目安は「色」で見分けることができます。ごはん、パンなども「色の白いもの」
ほど精製が進んでいることが多いのです。食物繊維をたくさん摂りたい時には、精製度の
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低い色の黒い穀物を食べるようにしましょう。
野菜を増やそう
野菜を増やすことは食物繊維を多く摂ることにもなります。
食前のサラダなどは糖質や脂質の摂取量を減らすことにもつな
がりますし、積極的にとるようにしましょう。
ですが、上にも書きましたが、野菜サラダをとるばかりが食
物繊維の摂取ではありません。
「副菜を充実させる」という意識で献立を考えるのがいいのです。
今夜のおかずは何にしようか?と考えるとき、たいていは「メインのおかず」のことを考
えます。ハンバーグにしようか、焼肉にしようか、それとも魚料
理にしようかな・・、というように・・・。
あまり「副菜」のことまで考えない。副菜はおまけ、みたいに思
っている人が多いと思いますが、実は副菜こそが食物繊維やビタ
ミン・ミネラルをしっかり摂るのに大事なメニューなのです。
副菜を増やして食物繊維が豊富な、野菜類、海藻類、豆類、きのこ類 など積極的に食
べるようにしましょう。
具だくさん料理を食べるのもいいでしょう。味噌汁はヘルシーな献立のひとつですが、
野菜、きのこ、海藻などの食材を多く使った具だくさんみそ汁や鍋物もおすすめです。鍋
に入れる食材を増やすだけで手軽に食物繊維を増やせます。
サプリメントも利用しましょう
もちろん普段の食事から必要な栄養が摂取出来ればそれに越したことはありません。で
も、野菜そのものの栄養素が昔よりも落ちているということもあるわけですしなかなか現
状は難しいことです。
例えばサラダで食物繊維を摂ろうとしても、100 g中に含まれる食物繊維は、キャベツ
1.8 g、ニンジンが 1.8 g、レタスは 1.0 gほどなのです。20 g/日を目指すのってけっこ
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う大変だったりするのです。1日1~2回が外食になってしまうような食生活では目標を
クリアするのは非常に困難といえます。
ですからビタミン・ミネラル同様に、食物繊維を十分とるためにはサプリメントを利用
することが有効な手段なのです。食物繊維のサプリメントを使う時の注意を書いておきま
しょう。
どうせサプリメントでとるのであれば水溶性と不溶性の食物繊維のバランまで考えたい
ものです。普通の食事でそのバランスまで考えるのは大変ですからです。良いバランスは
前回書きました。
「不溶性食物繊維2:1水溶性食物繊」 が良いバランスですから、そのバランスになっ
ているサプリメント、あるいは特に不足しがちなのは水溶性ですから水溶性が少し多めの
ものを選びましょう。
それと、普通の食事で食物繊維が過剰摂取になることはほぼありませんが、間違えたサ
プリメントの利用とか、ダイエットのためにこんにゃくゼリーの食べ過ぎなどで過剰摂取
になることはあります。
過剰摂取になるとお腹をこわしてしまったり、ビタミン・ミネラルなど必要な栄養の吸収
が阻害されてしまうことがあります。サプリメント等は使用方法をよく読んで間違いがな
いように使いましょう。
デトックス効果が高い食べ物
排泄をスムーズに行うこと、デトックスを助けてくれる食べ物のことについて述べます。
■腸内で毒素を吸着して排出する食材 としては
ごぼう、オクラ、レンコン、こんにゃく、トマト、海藻、玄米
などがあります。
キレート効果
また、包み込むだけなく、外に出したい毒素と化学的に結合して、体外への排出を促し
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てくれる、「キレート作用」 がある食品もあります。
包み込むだけだと、またもとに戻ってしまうこともありますが、キレート結合された有害
ミネラルは体内で再吸収されることなく尿や便などから排出され、効果的なデトックスが
できます。
たとえば、魚介類や緑黄色野菜に含まれる亜鉛やセレンは 水銀 や ヒ素 に対してのデ
トックスを促進しくれることでよく知られますが、ビタミン A、C、E、や含硫アミノ酸(に
んにくやたまねぎに含まれるイオウを含んだアミノ酸)などもデトックス効果が高いと言
われます。
■血液中の毒素をキレートする食材
にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、ねぎ、ほうれんそう、大豆、りんご
などが
あります。
■肝臓での解毒機能を強くしてくれる食材
たまねぎ、キャベツ、ブロッコリー、にんにく、ダイコン、わさび など
活性酸素除去のために
それと、体の中で作られてしまう体内毒素の中で、しっかり対処しておきたいものの一
つに、「活性酸素」 があります。活性酸素は体を錆びさせる、と最初に述べたことがある
と思います。錆びるとは酸化するということで、活性酸素の影響で老けたり、しみやしわ
ができたり、ガンなどの病気の要因になったりするのです。生活習慣病の発生の 90 %に関
係すると言われます。片頭痛の場合頭痛発現の引き金となる重要なものです。
で、活性酸素は運動したり、ストレスを感じた時などに発生しやすかったりするのです。
みなさんは片頭痛治療をしてキレイに健康的になりたいわけですから、活性酸素について
はちゃんと意識をするほうがいいです。
その活性酸素の酸化に対抗するために、ビタミンやファイトケミカルなどの抗酸化作用
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の強いものを食べるようにしたらいいと一般的に言われます。
■体内の活性酸素を除去する食材
βーカロテン : ニンジン、小松菜、ほうれん草、かぼちゃ、ニラなど
ビタミンC : ブロッコリー、小松菜、ピーマン、トマトなど
ポリフェノール : 赤ワインなど
リコピン : トマトなど
スルフォラファン : ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーなど
メラノイジン : みそ、しょうゆなど
デトックスを考えるとき、何を食べるかということはとても大切なことです。
一つには、なるべく毒素を身体に入れない食事をする。という考え方が大事です。食品
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添加物の多そうなもの、加工食品やコンビニのお弁当や、そういったものはなるべく少な
く済ませられるようにするとか、また、残留農薬などが少なくなるよう、野菜はよく洗っ
て食べるなど、毒素が身体に入らない配慮をすることは大事です。
しかしあまり神経質になりすぎることもよくないです。上に書いてあるような食物繊維
が多い食材、キレート効果のある食材を、なるべく増やすようにする、水分補給をしっか
りするなど、できる範囲の努力をしましょう。
デトックスとダイエット・片頭痛治療の関係
今回はデトックスが片頭痛治療にどのように影響するのか書いていきましょう。
さてどうしましょう?
カンタンです。ダイエット・片頭痛治療をしながらデトックスもしたらいいのです。
片頭痛治療しながらデトックス
「お水をしっかり飲みましょう。」
「半身浴や運動で汗をたくさんかきましょう。」
「食物繊維やキレート効果の高い食べ物(主に野菜)を積極的に食べましょう。」
というようなことがありました。これらは、ダイエット・片頭
痛治療をするにも良いことばかりじゃないです。
水分を多く飲むこと、出すことは新陳代謝を活発にしますし、
水を飲むことで満腹中枢を刺激して食欲を抑える効果もあります
し、汗をかくために運動するならそれだけカロリーの消費が高く
なります。
野菜を多く食べることは、食事全体のカロリーが下がることが
期待できますし、食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルなど不足している栄養素を補
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えることになりますし、片頭痛治療のためにはとても良いことです。
デトックスで活性酸素の悪影響を軽減させることも、ダイエットと同じぐらい大切なこ
となのです。
つまり、デトックスをしないと痩せられないということでなく、正しく片頭痛治療を行
うことが、デトックスにも良いことであり、デトックスやアンチエイジングや健康を意識
して食事や生活をすることが、正しい片頭痛治療になる、ということなのです。これらは
ひとつにつながっているのです。
良くないダイエットはしないようしましょう
ただなんでもいいからダイエットすればいいわけじゃないのです。例えば闇雲にカロリ
ーを抑えることだけ考えて食事を減らして便秘になったり、体重計の値だけを気にして水
を飲まなかったり、運動だけで治療したり、偏った治療ではデトックスにもならないし、
体調や健康を崩し、かえって老化を進めてしまうことになりかねません。
ですから、くれぐれも無茶な食事制限はやめましょう。
そして、なるべく健康的な食生活をするよう心がけるのがいいです。
・断食の危険性!と小断食の勧め!
38)
健康のためにと「断食」を勧める健康法があります。その目
的は、体にたまった毒素を抜くこと、ホルモンなどのバランス
を整えるためといわれています。
断食をすると、体内に蓄えられているグリコーゲンや体脂肪、
筋肉などからエネルギーを作り出すようになり、通常は食べ物
の消化吸収などに向けられているさまざまな代謝が、生命を維
持するための最小限の代謝を重視するようになります。
過食や偏食により狂ってしまった体内のさまざまな代謝を
「ゼロ調整」し、人間本来の生命力を回帰する方向へと向かうわけです。
しかし、断食を始めると腸内に善玉菌のエサが全くなくなり、胃液や腸液などの分泌物
- 90 -
や腸細胞の脱落物など悪玉菌のエサばかりとなるため、腸内環境は劣悪な状態になり、ア
ンモニアや硫化物などが異常に発生します。
また、断食中には日常の代謝にかかわることのない皮下脂肪などに貯蓄されているダイ
オキシン類などの残留性有害物質も体脂肪の消費にともない血液中に溶出されることにな
りますので、断食中にそれらの有害物質により体調を崩すこともあります。このように断
食にはよい面と悪い面の両方があるということを知っておいてください。
断食でもっと大きな問題なのは、じつは断食後の胃や腸の機能回復です。腸の細胞は、
糖質やタンパク質など栄養分のとり方によって、数日のあいだに消化吸収能の異なる細胞
へと変化します。
外から栄養分をとらなければ、腸の消化・吸収能は退化し、数日後には通常の食事から
の栄養分をほとんど処理できない腸へと変化します。もしこのような状態で通常の栄養分
を摂取すると、消化不良による下痢などのほか、腸細胞を傷つけ、さまざまな炎症性の疾
患を起こすことになります。そのため、断食の効果如何にかにかかわらず、断食ではどの
ようにして元の健全な消化器官に回復させていくかが重要となるのです。
よく断食業(断食を商売としている業者)で“体内毒素、宿便を取り除く”などの表現
を耳にしますが、腸管壁にこびり付いた宿便などはあり得ないことです。腸管壁は腸の内
容物が直接腸管壁に接触し傷つけないように粘液などで保護されていますし、消化管壁の
細胞は数日間で脱落し更新されていますので腸管壁に内容物がこびり付くなどはありえな
けいしつ
いのです(便秘や憩室症で腸内容物の滞留が長くなることはありえますが)。
断食は必ず、腸内環境の悪化を招きます。そして、毒素の排出というより新たに毒素を
発生させることになります。
「断食」は一般の方が、ダイエット目的などで安易に行うものではありません。数日を
こえる断食は必ず信頼のおける専門医・施設で行ってください。少なくとも「宿便を取り
うた
除く」や「数日で体内毒素が抜け始める」と謳う施設には充分に気をつけてください。
私がお勧めしたいのは「小断食」。毎朝は「万能健康ジュース」だけの食事とし、週に一
度、または月に一~二度は、三食とも「万能健康ジュース」の“小断食デー”を設ける。
これが家庭でできる安全な体内代謝回復法かつ健全なダイエット法です。また、日々の食
事で有害物質を摂取しがちな肝臓を救ってあげる「救肝日」のもなります。
- 91 -
その4
生理活性物質
脂肪酸由来物質(エイコサノイド)のバランスの乱れを正す
38)
ここでは、生理活性物質としての脂肪酸由来物質(エイコサノイド)について限定して
述べることにします。
その原料となるのが穀類や豆類、野菜類に含まれるリノール酸やα-リノレン酸、およ
び魚介類に含まれるEPAやDHAなどです。
この点を説明する前に、具体的な面から大雑把な説明をしておきましょう。
生理痛に関連して、プロスタグランジンの原料となる脂肪が多くなる食事について指摘
されています。、まず、このたたりから述べてみます、
あまり自覚がない女性も多いですが、女性は脂肪分が多いものが好きなんです。
たとえばケーキです。
これにはたくさんの脂肪分が含まれているので、1個食べただけでも相当な脂肪分を体
に入れることになります。このほか日常的に食べるものでも脂肪分が多いのが菓子パンや
サンドウィッチなどのパン類です。
菓子パンにもサンドウィッチにも油が多い食品が使われているので脂肪分がとても多い
のです。
しかも、こういいった食事に含まれている脂肪は質が悪いです。
良質な脂肪としては、魚に含まれる油やアーモンドに含まれる脂分が有名です。
これらの良質な脂肪は体にも必要なものなので適量を食べるのが望ましいですが、市販
のケーキやサンドウィッチ・菓子パン等に含まれる脂肪分はたいていが天然の脂肪分では
なく合成された質の悪い脂肪分なので、体に必要な脂肪分とはとても言えない成分になり
ます。ですから、市販のパン類全般を常食し、間食はケーキのようなクリーム系の脂肪分
が多い食事が多い現代女性の食事中の脂肪分は過剰になっています。
- 92 -
といっても脂肪分も多く食べても、体の中できちんと消費されるか、食物繊維が絡め取
って便と一緒に体外へ出れば問題ありません。
でも、パン類中心の食事はサラダを食べていた
としても食物繊維が圧倒的に少ないので体外に
出す量も少なく、実際は過剰になって中性脂肪
としてたまってしまっているのが現状です。
そして、体の中で消費されずにたまって脂肪
分は、プロスタグランジンの原料になります。
体の中には脂肪分があまっていますから、プロ
スタグランジンも多くつくられてしまいます。そのため、多く作られたプロスタグランジ
ンは、生理のときに必要以上に出すぎて、子宮内膜に収縮しなさいと命令をたくさん送っ
てしまい、生理痛がひどくなってしまうのです。ですから、脂肪分の多い食事にならない
ように調整すると、生理痛をやわらげることにつながります。
こうしたことを予備知識として、さらに述べていくことにします
生理活性物質(エイコサノイド)について詳しくは後ほど説明しますが、まずは植物油
に関する認識の間違いについて一言加えておきます。
・植物油が健康にいいという非常識!
半世紀ほど前、「動物性脂肪のとり過ぎが動脈
硬化や心臓病を引き起こし、植物油がコレステ
ロールを下げる」という実験結果がアメリカで
発表され、これを機に、「植物油は健康に良い」
という神話が先進諸国に広まったのです。
しかし約30年前、アメリカの国立ガン研究所が、「植物油にはコレステロール値や心臓病
の発生確率を下げる効果はなく、むしろガンの発生確率を高める」と発表、アメリカ食品
医薬局(FDA)も、「植物油が心臓病の予防や治療に効果がある宣伝するのは違法だ」と
- 93 -
の警告を発しています。
それほど危険なものなのに、いまだに「植物油
は健康によい」と信じられているのは、先進国で
はここ日本だけです。
健康に良いと信じている植物油が本当は健康を
害する張本人であることを知っている方は非常に
少ないのではないでしょうか?実は、片頭痛以外にも、花粉症、アレルギー疾患、糖尿病
をはじめ癌や認知症までどんな生活習慣病や慢性病の根本原因である「酸化ストレス・炎症
体質」を決定づけるのはこの植物油のとり方なのです。
油脂の主成分である脂肪酸には、
①体のエネルギー源となる、
②体を構成する細胞の細胞膜の重要な構成成分となる、
③生理活性物質(エイコサノイド)の原料となる、
などの働きがあります。
多くの人は「牛脂やラード」など動物性脂は健康を害すると信じているようですが、こ
れら動物性脂に多く含まれる飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など)は、①体
のエネルギー源となると、②体を構成する細胞の細胞膜の重要な構成成分となる働きだけ
であり、③生理活性物質(エイコ
サノイド)の原料としての働きは
ありません。
したがって、肥満の人がこれら
の動物性脂をとり過ぎることによ
って健康を害する可能性はありま
すが、直接「酸化ストレス・炎症
体質」に影響を与えることはあり
ません。
しかし、植物や魚類の油分に多
く含まれる多価不飽和脂肪酸は、
①と②の働きに加え、
- 94 -
③生理活性物質(エイコサノイド)の原料としての重要な働きがあります。
この多価不飽和脂肪酸のとり方で、「酸化ストレス・炎症体質」が決定づけられ、片頭痛
になったり、花粉症になったり、アレルギー疾患になったり、パニック障害になったり、
癌になったり、認知症などの根本的原因となるのです。
また、飽和脂肪酸(パルミチン酸)や一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)は必要に応じ体
内で互いに変換されます。オリーブ油のオレイン酸が牛脂に含まれるパルミチン酸に変換
されることも、牛脂に含まれるパルミチン酸がオリーブ油に含まれるオレイン酸にも変換
されるということを覚えておいてください。
・
「オメガ-3」
、「オメガ-6」って何?
不飽和脂肪酸はよく似た分子構造をしているのですが、分子を構成する二重結合の位置
の違いにより体内で全く異なった代謝のされ方をします。
- 95 -
脂肪酸の分子鎖末端を「オメガ- end(エンド)」といい、この末端から数えて3番目に二
重結合があるものを「オメガ-3系不飽和脂肪酸」と呼び、6番目に二重結合があるもの
を「オメガ-6系」、9番目にあるものを「オメガ-9系」などと呼び分類しています。こ
の位置の違いにより全く異なった経路の代謝が起きますが、「オメガ-9系」からは生理活
性物質は合成されません。
植物油に多く含まれる「リノール酸」や肉などに含まれる「アラキドン酸」は「オメガ
-6系」
、野菜やシソ油に含まれる「α-リノレン酸」や青魚などに含まれる「EPA」、
「D
HA」は「オメガ-3系」の不飽和脂肪酸です。
この「オメガ-3系」と「オメガ-6系」の不飽和脂肪酸を原料として生理活性物質(エ
イコサノイド)は合成されますが、「オメガ-3系」から「オメガ-6系」への変換や「オ
メガ-9系」への変換、また「オメガ-6系」から「オメガ-3系」や「オメガ-9系」
への変換といった系統間にまたがる変換は起こりません。
そのため不飽和脂肪酸の生理作用への影響は、オメガ-何系の不飽和脂肪酸を摂取する
かが重要となります。
結論から先に言いますと、植物油に多く含まれるこの「オメガ-6系」の不飽和脂肪酸
のとり過ぎと、植物油の加工・精製工程で副生される「トランス脂肪酸」という有害物質
をとることが「酸化ストレス・炎症体質」を作り出す最大の原因ということです。
「穀類や豆類に含まれている油が悪い・・??」と思われる方もおられるでしょうが、
- 96 -
そうではなく、正確には穀類や豆類から作られた加工・精製植物油のとり過ぎが悪いとい
うことです。
「酸化ストレス・炎症体質」を悪化させる油の要因を簡潔に纏めますと、次のようなも
のがあります。
・オメガ-6系植物油(リノール酸)のとり過ぎ
・トランス脂肪酸など自然界に存在しない有害な油脂の摂取
・高脂肪・高タンパク質食品に含まれるアラキドン酸(オメガ-6系)のとり過ぎ
・EPAやDHA、α-リノレン酸などオメガ-3系不飽和脂肪酸の摂取不足
この他に油以外の要因としては、次のようなものがかかわっています。
・暴飲暴食や食事の取り合わせの悪さ(インシュリンの過剰分泌)
・乳・乳製品の摂りすぎ
・腸内細菌の乱れによるビタミン類の生成不足
先進国の中で、「植物油は健康に良い」と未だ信じられている唯一の国、日本。その植物
油が「錆び体質」の最大の原因であることを知ることが、片頭痛をはじめさまざまな生活
習慣病や慢性疾患の体質改善の第一歩といえます。
・3 種類の生理活性物質が作られる道のり!
先に述べましたように、「酸化ストレス・炎症体質」は、次のような3種類の生理活性物
質(エイコサノイド)の働きによりコントロールされています。
①炎症を悪くするもの
②その炎症を調整するもの
③それら両方の働きを抑制するもの
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そして、そのバランスが色々な場面において臨機応変に、非常に精密にコントロールさ
れ、体の機能を調整しているのですが、このバランスが狂ってしまった状態が「酸化ストレ
ス・炎症体質」でもあります。
これら3種の生理活性物質が作られる道のりは、一般的に、次のように言われています。
①炎症を悪くするオメガ-6炎症系経路(アラキドン酸カスケード)
②その炎症を調整するオメガ-6調整系経路(γ-リノレン酸経路)
③それら両方を抑制するオメガ-3抑制系経路(EPA経路)
①炎症を促進するオメガ-6炎症系経路(アラキドン酸カスケード)
この経路で作られる生理活性物質は炎症を悪くする、いわゆる「錆び体質」を誘発する
ものですから、この経路での代謝をいかに抑制するかが重要です。
この経路の出発物質は「アラキドン酸」ですが、この「アラキドン酸」はおもに 3 つの
経路、
①「リノール酸」が体内で変換されて「アラキドン酸」となり生成される、
②動物性の高脂肪高タンパク質食品から直接摂取される、
③体を構成する細胞膜の新陳代謝により生成されます。
しかし、その大部分の「アラキドン酸」は、体を構成する細胞膜の新陳代謝や炎症によ
り破壊された細胞膜から供給されます。
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「アラキドン酸」は細胞膜の重要な構成成分の一つで、細胞の柔らかさや電気信号の伝わ
りやすさにかかわっています。通常、細胞は新陳代謝(細胞の破壊と再生の繰り返し)さ
れていますので、「アラキドン酸」は常に生成され、新たな細胞膜として再利用されていま
す。体に炎症がおきますと、破壊される細胞が多くなりますので遊離した「アラキドン酸」
の量は増加することになります。遊離したアラキドン酸はアラキドン酸カスケードという
代謝経路を経て、炎症性の生理活性物質(エイコサノイド)に変換されます。
炎症性の生理活性物質としては、2系のプロスタグランジン(PG)、2系のトロンボ
キサン(TX)および4系のロイコトリエン(LT)などがあります。
これらの生理活性物質が生成する過程で強力な活性酸素であるヒドロキシラジカル(・
OH)が生成されます。ということは、この経路から片頭痛発症にかかわる、「炎症性の物
質」や「活性酸素」が作り出されるということです。
そのため、この経路が活性化されますと、炎症作用が高まり、活性酸素の発生も増加し
ますので「酸化ストレス・炎症体質」を益々悪化させることになります。
アラキドン酸から合成される生理活性物質(エイコサノイド)には多くの種類があり、
その各々は異なった働きがあります。
たとえば、プロスタグランジンE2は胃粘膜を保護するという私達の健康にとって好ま
- 99 -
しい作用がりますが、炎症を起こせば発
熱を起こし、ブラジキニンという生理活
とうつう
しゅちょう
性物質とともに疼痛を起こし、腫 脹(は
ひど
れ上がる)を酷くするなどの炎症促進作
用を示します。
因みに、片頭痛の痛みはこのプロスタ
グランジンE2やブラジキニンなどの発痛物質により引き起こされることになります。
また、この経路で生成されるトロンボキサンA2は、血管を収縮させるとともに血小板
を凝固させ、片頭痛発症の引き金となる生理活性物質です。
このように、トロンボキサンA2は非常に悪い生理活性物質のようなイメージがありま
すが、一方では怪我などで血管が破れ止血する際には必要不可欠な物質でもあります。
同じ生理活性物質であっても、その場面によって、人にとって好都合にも不都合にも働
くのですが、この経路で合成される生理活性物質は、片頭痛をはじめ多くの疾患に対して、
炎症性、血管収縮、血栓促進、免疫力低下、アレルギー病状増悪、癌化促進などの好まし
くない作用が多くあることから、一般的に「炎症性」または「悪性」として扱われます。
このオメガ-6炎症系経路(アラキドン酸カスケード)の代謝活性を抑制するためには、
次のことが重要です。
・オメガ3系の油(α-リノレン酸、EPA,DHAなど)をとる
・軽い空腹感を作る(グルカゴンや副腎皮質ホルモンの分泌を促す)
・血糖値が上がり過ぎない食事をする(インスリンの過剰分泌を抑える)
・アラキドン酸の多い食品をとり過ぎない
また、副腎皮質ホルモンやアスピリンの服薬はこの代謝を非常に効果的に抑制すること
ができますが、いずれも副作用が強く体質改善には用いることはできません。
これら以外には、効果のほどは定かではありませんが、以下のものが有効であったとい
う報告があります。
・共役リノール酸(牛乳・乳製品に含まれる)をとる
- 100 -
・エクストラバージンオリーブ油(有効成分:オレオカンタール)をとる
・ゴマ(有効成分:ゴマリグナン)を摂る
・赤ワイン(有効成分:レスベラトール)
「酸化ストレス・炎症体質」が改善されれば、炎症細胞からのアラキドン酸の生成が抑
制され、さらに炎症体質が改善されるという、良い循環が起きるようになります。
②炎症を調整するオメガ- 6 調整系経路(γ-リノレン酸経路)
この経路の生理活性物質は炎症作用が強くなりすぎないように調整するものですから、
この経路をいかに活性化させるかが「酸化ストレス・炎症体質」の改善に重要となります。
この経路の出発物質は「リノール酸」ですが、体内酵素により「γ-リノレン酸」(正確
にはジホモγリノレン酸)に変換された後に、プロスタグランジン1系、トロンボキサン
1系、ロイコトリエン3系の調整系生理活性物質を生成します。
いわゆる、先の「オメガ-6炎症系経路(アラキドン酸カスケード)」で生成する生理活
性物質が炎症作用を「活性化する働き」であったのに対し、この「オメガ- 6 調整系経路
(γ-リノレン酸経路)
」で生成する生理活性物質は生理作用全体をバランスさせるために、
炎症作用を「調整する働き」をします。
- 101 -
例えば、免疫系への作用としては、白血球の中でも抑制や調整作用のあるレギュラトリ
ーTリンパ球という白血球を活性化させ
免疫系の過剰な暴走を抑制しアレルギー
疾患などを改善します。
また、アラキドン酸カスケードの引き
金である脂質分解酵素の働きを阻害し、
炎症性の生理活性物質の生成を抑制する
などの作用があります。
この経路を活性化することにより、「ア
ラキドン酸」の代謝は抑制されるととも
に傷害性の強い活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」の発生も抑制されますので「酸
化ストレス」の状態を改善することができます。
また、この経路で生成する生理活性物質は炎症を引き起こすヒスタミン(片頭痛の痛み
の原因物質の一種)の放出を抑制するなどの抗炎症作用を示すことや血管拡張、血栓抑制、
免疫力増強、アレルギー症状寛解、癌化抑制、血糖調整などの作用があることから、この
代謝経路で生成される生理活性物質は「良性」として扱われています。
この経路の代謝を活性化するためには、次のことが重要です。
・オメガ-6系の植物油(リノール酸)をとり過ぎない
・トランス脂肪酸を摂取しない(精製植物油、マーガリン、ショートニングなど)
・腸内細菌を健全に保つ(ビオチン不足を起こさない)
・過剰ストレスを避け、アルコール、タバコ、牛乳・乳製品のとり過ぎない
・ビタミンC、ビタミンB3(ナイアシン)の不足を起こさない
リノール酸は通常の食事をしているかぎり穀類や豆類から充分に摂取することができま
すので、さらなる植物油の摂取はリノール酸のとり過ぎになるということです。
また、マーガリンや精製植物油に含まれている「トランス脂肪酸」はリノール酸がγ-
リノレン酸への変換を抑制し、「良性」の生理活性物質の生成を妨害します。
特に「トランス脂肪酸」は、「遊離脂肪酸」として体の組織を傷害するとともに「活性酸
- 102 -
素」も発生させやすく、一般に市販されている加工・精製植物油には注意が必要です。
昔ながらの圧搾製法で造られた植物油はトランス脂肪酸を含みませんのでとり過ぎでな
ければ健康上の問題となることはありません。
加工・精製植物油植物油は、パンやクッキー、ケーキ、マヨネーズ、ドレッシング、チ
ョコレート、レトルトカレー、・・・・・・などにも含まれます。
また、リノール酸は体内で非常に酸化されやすく過酸化脂質の生成原因ともなりますし、
天ぷら等で加熱されたリノール酸はヒドロキシルノネナールという有毒な物質を生成しま
すので、天ぷら油のリサイクルは絶対に行はないことが重要です(特に、アルコールの代
謝の悪い下戸の方や子どもは気をつける必要があります)。
③炎症経路を抑制するオメガ-3抑制系経路(EPA経路)
この経路の代謝はオメガ-6系経路の代謝と競合しますので、結果的にオメガ-6炎症
系経路の代謝を抑制することになります。オメガ-6系の生理活性物質はかなり生理作用
の強いものばかりですので、その作用を鎮めるのがおもな役割ということもできます。
オメガ-3系の経路は「α-リノレン酸」からスタートし、体内酵素により「EPA」
に変換されます。EPAはさらにDHAに変換されますが、DHAは必要に応じてEPA
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にも変換されます。
この「EPA」からオメガ-3系の抑制系の生理活性物質である3系プロスタグランジ
ン、3系トロンボキサンおよび5系ロイコトリエンが作られます。
このオメガ-3系EPA経路を活性化することにより、炎症性のアラキドン酸カスケー
ドの代謝を抑制し、「酸化ストレス」を弱めることができます。このようなことから、この
経路で産生される生理活性物質は「良性」として扱われています。
「酸化ストレス・炎症体質」の改善ためにはこのオメガ-3系EPA経路の代謝を活性
化させることも重要となります。
そのためには、次のことが重要となります。
・オメガ-3系の油分(α-リノレン酸やEPA,DHAなど)の摂取量を増やす
・トランス脂肪酸を摂取しない(精製植物油、マーガリン、ショートニングなど)
「α-リノレン酸」を多く含むシソ油(エゴマ
油)や亜麻仁油は、そのほとんどが工業的に造ら
れたものではなく、圧搾製法で造られた植物油で
すので「トランス脂肪酸」は含まれません。
青魚に多く含まれ、また同時に、体内でα-リ
ノレン酸からも変換される「EPA」は体内での
アラキドン酸の生成を抑制し、アラキドン酸が炎
症性の生理活性物質を生成することを抑制する作
用があります。オメガ-3系脂肪酸は、今日の平均的な食生活でむしろ不足しがちな脂肪
酸ですので、積極的にとることをお勧めします。
・自然界に存在しない有害なトランス脂肪酸!
トランス脂肪酸は構造がトランス型(直鎖状の構造)になった脂肪酸のことをいいます。
- 104 -
トランス脂肪酸は自然界に存在しない有害物質
が、工業的に油脂を精製したり、加工している時
にできてしまったというものです。
昔ながらの圧搾法による植物油や、天然の植物、
あぶら
魚や家禽などの油脂分に含まれる脂肪酸は全てが
シス型(折れ曲がった構造)という構造をしてい
ます。
はんすう
くさ
牛などの反芻動物は胃の中で草や藁(わら)を消
化する際にバクテリアによってトランス型(直鎖
状の構造)をした構造の脂肪酸ができますが、こ
れはバクセン酸や共役リノール酸(ルーメン酸)
という構造も明らかな、人体に害を及ぼすことのない脂肪酸です(むしろ、健康サプリメ
ントとして利用されている)。
工業的に副生される有害なトランス脂肪酸は、おもに次の2つの生成過程を経て生成
されます。
①植物油からマーガリンやショートニングを作
ることや揚げ油として「持ち」の良い油を作る
ために、植物油に水素を添加するなどして、油
を加工する際に副生物として生成されます。
本来、室温で液状であった植物油に水素を添加することにより、マーガリンやショー
- 105 -
トニングのように常温でも固形油脂状にすることができ、長時間の使用に適した酸化劣
化の少ない揚げ油を製造することができます。からっと揚がる油もこのようにして造ら
れます。
ショートニングの中には50%を超えるトランス脂肪酸を含
むものあるといわれています。また、これらのマーガリンや
ショートニングを使用したビスケット、パン、ケーキ類など
の加工食品にも有害なトランス脂肪酸は含まれることになり
ます。市販のフライドポテト、フライドチキンなどに使用さ
れる揚げ油の中にも有害なトランス脂肪酸は多く含まれてい
ますので、これらの揚げ物にもトランス脂肪酸は含まれることになります。
②植物種子などを圧搾して製造した植物油は、その植物油に含まれる不純物などにより
腐敗や変色などの品質劣化をおこすため、市販されているほとんどすべての植物油は工業
的に精製・脱臭されています。脱臭工程では高温・高真空下で水蒸気を吹き込むなどの処
理がおこなわれますが、この精製・脱臭工程でトランス脂肪酸が副生されます。
市販のサラダ油などのほとんどの精製植物油には有害なトランス脂肪酸が含まれていま
す。
・ダイオキシン類にも似た、トランス脂肪酸の有害性!
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植物油とともに体に取り込まれた有
害なトランス脂肪酸はある程度はエネ
ルギーに転換(異化)されます。しか
し、生理活性物質など体の重要な構成
成分となることは起こりえません。体
のもとなる細胞や生理活性物質の生成
などの代謝は非常に緻密に特定された
構造のものだけが酵素反応にかかわり
ますので、自然界にあるシス体とは異なり自然界に存在していないトランス体が体の一部
となることはありません。
しかし、体は無理にでも代謝し続けようとしますので代謝酵素を誘導し続け、補酵素や
ビタミン、ミネラルを無駄に消費してしまうことになると考えられます。人間が新たに作
り出したダイオキシンやPCBのような残留性環境汚染物質を代謝できないのと同じよう
なことが体内で起きるのです。
代謝されない脂肪酸は遊離脂肪酸として血流を通して全身の組織・器官に達し、他の重
要な代謝にかかわる酵素の働きを妨害するとともに、脂肪酸毒として組織・器官に傷害(又
は障害)を与えることになります。
実際には、血液中に放出された遊離脂肪酸は血液中のたんぱく質(アルブミン)と結合
いきち
し、その毒性の悪影響が抑制されるのですが、許容限界量(閾値)を超えてしまうと脂肪
酸毒として作用することになります。片頭痛や花粉症、アレルギーなどの症状が現れてい
いきち
る場合は既にこの閾値を超えた状態であると考えられます。
また、トランス脂肪酸はエネルギーに転換されることはあるにしても代謝速度は遅く、
一部は血流中や組織・器官の細胞内、脂肪組織(皮脂、内臓脂肪、皮下脂肪)などに遊離
脂肪酸として蓄積されると考えられます(一部は母乳としてや皮脂腺などを通して排出さ
れると思われます)。
トランス脂肪酸は、一般的な急性毒性や亜急性毒性的なリスクの心配はほとんどありま
せんが、心臓病や脳梗塞を始め多くの病気の原因物質として疫学的にも世界的に証明され
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ている有害な物質なのです。心臓病や脳梗塞の影響が明らかなことから、日本を除く先進
国ではトランス脂肪酸に対し何らかの規制や含有量の表示義務などが課せられています。
しかし、日本ではこのような規制などは全
くないため食品に含まれるトランス脂肪酸の
量さえ知ることさえ出来ないのが現状なので
す。マーガリンやショートニングなどの硬化
油や硬化油を使用した菓子類などの食品や市
販の精製植物油、マヨネーズ、ドレッシング
などには必ずトランス脂肪酸が含まれていま
す。これらの食品を極力摂取しないこと。
家庭で植物油を使用する場合はエクストラバージンオイルや圧搾法による植物油を用い
ることにより、トランス脂肪酸の摂取は避けられます。
・植物油(リノール酸)の摂取を控え、オメガ3系脂肪酸を摂る(オメガ6/オメガ3比を
1.0以下に)!
植物油のとり方が生理活性物質のバランスを整えるために重要な要因であることは理解
できたところで、どの程度の割合が最も良いのかということをご説明します。
オメガ6系リノール酸は穀類や豆類、芋類、野菜類などに多く含まれていますので、通
常の食生活をするかぎりにおいて摂取不足を起こすことはありません。
むしろ植物油をさまざまな形で摂取する機会が多い今日では、オメガ-6系脂肪酸のと
りすぎが問題となります。一方、オメガ-3系の
油分は魚介類を除く食品には極少量しか含まれて
いませんので、魚をあまり摂らない食生活では不
足しがちな油分といえます。
オメガ-6系脂肪酸のとりすぎは「良性」の生
理活性物質を抑制し、「悪性」の生理活性物質を
活性化させます。オメガ-3系脂肪酸の摂取量が少ないと炎症をより悪化させます。
簡潔に言い換えますと、オメガ-6系脂肪酸のとりすぎが炎症体質を悪化し、オメガ-
- 108 -
3系脂肪酸をとると炎症体質は改善されるということになります。
これらのことから、摂取する「オメガ- 6 系油とオメガ- 3 系油の比」をもって炎症体
質や酸化ストレス体質にならないための油脂の摂取量の目安量を知ることができます。
いわゆる、オメガ-6系/オメガ- 3 系の比が大きな値を示すほど「酸化ストレス・炎症
体質」は悪い状態に向かい、逆に小さな値であるほど「酸化ストレス・炎症体質」は良好
な状態に向かうということなのです。
厚生労働省では実経済への影響を考慮し、望ましいオメガ-6/オメガ-3の比を4.0
としていますが、日本脂質栄養学会では健康であるためにはオメガ-6/オメガ-3の比は
2.0以下を提案しています。
「酸化ストレス・炎症体質」の改善のためには、厚生労働省のオメガ-6/オメガ-3の
比4.0は論外としても、日本脂質栄養学会の提案する2.0以下であることが好ましいように
思われます。
私は体質改善の開始当初は1.0以下を目標とし、体質が改善されてくれば2.0以下を維持
することを推奨しています。
そのためには、オメガ-3系のEPAやDHA含有量の高い青魚を積極的に摂取すると
ともに、植物油の使用に際してはα―リノレン酸含有量が高いシソ油(エゴマ油)を日常
的に用いることを推奨しています。
ただし、オメガ-3系の油のとり過ぎは免
疫系の活性を弱めますので、「酸化ストレス・
炎症体質」を改善するためには必須のオメガ
-3系の油であってもとり過ぎには注意が必
要となります。またオメガ-3系の油は血液
をさらさらにする効果はありますが、逆に出
血した時には血が止まりにくくなってしまうことがあります。内科医は EPA や DHA の摂
取を薦めても、手術の機会の多い外科医はそうでないかもしれません。
なお、エゴマ油(シソ油)は空気中での加熱安定性が良くありませんので、加熱調理用
としては適していません。ドレッシングやマヨネーズなど加熱しないものに限定するか、
そのまま頂くことが好ましいでしょう。
- 109 -
また、オリーブ油の主成分であるオレイン酸はオメガ-9系脂肪酸であり、生理活性物
質の代謝には直接関与することはありませんので、加熱用や菓子類の植物油として幅広く
利用することができます。
いずれにしろ、
「酸化ストレス・炎症体質」の改善には、マヨネーズ(卵黄、植物油、酢)
やドレッシング(植物油、酢)は有害なトランス脂肪酸を含まないシソ油やオリーブ油を
用いた自家製に変え、加熱用としてはエクストラバージンオリーブ油か圧搾法の植物油を
使用するなどの工夫が必要だといえます。
また、リノール酸をとり過ぎると体内でのリノール酸の代謝が遅延するため血中のリノ
ール酸濃度が高まり、トランス脂肪酸と同様に血中の遊離脂肪酸濃度を上げることになり
ます。血中や組織の遊離脂肪酸の濃度が高くなれば器官や組織の細胞を傷害するだけでな
く、その結果として発生する活性酸素などにより過酸化脂質などの過酸化物を生成しやす
くなります。そのため、体は常に酸化ストレスが増大した状態になってしまうのです。
片頭痛を起こしやすい体質、いわゆる活性酸素を生じやすく、血中の遊離脂肪酸濃度の
高い状態は、このようにして作られていくのです。
その5
脂質以外の要因 「酸化ストレス・炎症体質」を悪化させる要因
・暴飲暴食や食事の取り合わせの悪さ(インシュリンの過剰分泌)
・乳・乳製品の摂りすぎ
・腸内細菌の乱れによるビタミン類の生成不足
・
「酸化ストレス・炎症体質」の改善は、インスリン過剰分泌をさせないことが「鍵」!
「良性」の生理活性物質の出発物質であるリノール酸がγ-リノレン酸にうまく変換さ
れても、すぐにアラキドン酸へと変換されてしまっては、「良性」の生理活性物質は作るこ
とができません。
このγ-リノレン酸からアラキドン酸の変換を促進するのが「インスリン」です。逆に、
空腹時に分泌される「グルカゴン」や「副腎皮質ホルモン」はγ-リノレン酸からアラキ
ドン酸の変換を抑制し、「良性」の生理活性物質の生成を増加させます。
- 110 -
「過食」は「悪性」の生理活性物質を増やし、「空腹」は「良性」の生理活性物質を増
やすということなのです。
暴飲暴食時にはインスリンは多量に分泌されますが、食事法によって「インスリン」
や「グルカゴン」の分泌量を適正にコントロールすることもできます。
いわゆる「酸化ストレス・炎症体質」も食事法によってもコントロールすることができ
るということです。そしてこの食事法は、片頭痛体質の改善だけでなく、生理痛、糖尿病、
肥満、花粉症・アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患、高血圧・癌などさまざまな生
活習慣病の体質改善や健康・美容を維持するための最も共通した基本となる食事のとり方
だということができます。
そこで、誰にでもできる“正しい食事のとり方”をご紹介しましょう。
その“鍵”となるのが「インスリン」です。「イン
スリン」は「糖質」や「タンパク質」
をとった際に分泌されます。「脂質」はインスリ
ン分泌を促しません。
タンパク質の刺激によるインシュリンの分泌は、
糖質の時のように“一度にドッと”という分泌の
仕方ではなく、消化が終わるまでダラダラと長く
続きますので、無駄な分泌は少なく、食事量に見合ったインスリンが分泌されます。
なお、インスリンは血糖値が高くなった時に血糖を下げる唯一のホルモンですので、血
糖を必要以上に上げすぎないことが改善のポイントとなります。
そこで、
“一度にドッと”分泌し過ぎないためには、次のように食事を心掛けることです。
ⅰ、単品に近い食事のときは血糖上昇の緩やか食品を選ぶこと、複数の食品の食事では
- 111 -
血糖が上がりにくい組み合わせにする(インスリンを過剰に分泌させない)
ⅱ、食品の消化・吸収の速度が早くなりすぎないように食事をとる(滞胃時間、食べる順
そしゃく
番、咀嚼時間などで調整する)
ⅲ、血糖を上げない甘味料(難消化性糖質、オリゴ糖など)などを使用する
・インスリンの過剰分泌を抑える食事法とは?
糖質は消化されると、ブドウ糖や果糖、ガラクトース(乳糖の一成分)といった最小の単
位まで分解され、体内へ吸収されます。ブドウ糖はインスリンの分泌を強く促し、血糖値
もすぐにあがりますが、果糖やガラクトースはインスリンの分泌を強く促すことはありま
せん。
また、果糖やガラクトースは吸収後に直接エネルギーとして活用されたり、一旦中性脂
肪に変換されたりしたあと、必要に応じてブドウ糖として血液中に放出されるため、食後
すぐに血糖値が上がるということはありません。
食品にはさまざまな種類や量の糖質が含まれていますが、食品によって消化や吸収の速
度も異なってきます。
糖質の中でも消化されやすく、消化したあとにブドウ糖を多く生成するものは血糖の上
昇は大きく、消化速度が遅いものや消化したあとに果糖やガラクトースを多く生成するも
のは血糖をすぐに上げることはありません。
そこで、実際の食事においてどの食品がどの程度血糖値を上げるかを知るために「グリ
セミック指数(GI)」が用いられることがあります。GIはブドウ糖や食パンをとった際
の血糖上昇値を基準(100)として、それぞれの食品の数値を相対的にあらわしたもの
です。GI値の大きいものほど消化吸収が早く、また血糖の上昇も大きくなります。
また、調理法によってもGI値は大きく変わります。たとえば同じ白米でも、焼き飯に
するとカロリーは高くなりますが、消化吸収に時間がかかるため血糖の上がり方は緩やか
になり、お茶漬けにするとカロリーは低くなりますが、消化吸収が早いので血糖の上昇は
急激になります。
ですから、同じカロリーになるように計算された食事Aと食事Bを食べても血糖の上がり
方はまったく異なってきます。つまり、血糖値は摂取したカロリーで決まるのではなく、
さまざまな栄養素の組み合わせや調理の仕方などで決まるということです。
- 112 -
片頭痛を治すためには、インスリンの過剰分泌を抑制して〝錆び体質〟から脱却する必
要があります。そのためにGI値を活用して理想の食事を導き出せばよいのですが、それ
は簡単なことではありません。食事の組み合わせは無数にあり、またGI値も調理法や体
調(絶食、運動、休養などにより異なる体内グリコーゲンの蓄積状況など)によって変動
しますので、あくまで目安にしかならないと覚えておいてください。
また、タンパク質や脂質も消化吸収後すぐにブドウ糖に変換されることはなく、いった
んアミノ酸や中性脂肪などに変換されたあと、必要に応じてブドウ糖として血液中に放出
されることになります。
ただし、タンパク質は血糖値を食後すぐに上げる要因ではありませんが、インスリンの
分泌は強く促します。タンパク質のとり過ぎも「酸化ストレス・炎症体質」を悪化させる
要因にもなりますので、充分に注意してください。
健康であるための(食後の血糖値を上げすぎないための)、正しい食事方法とは?
「インスリンの過剰分泌を防ぐ→〝酸化ストレス・炎症体質〟からの脱却→片頭痛が治
る」という図式を実現するために、正しい食事のとり方を伝授します。
さて、インスリンを過剰に分泌させないにはどうしたらよいか? ごくシンプルに考えるな
ら、食べ物がゆっくりと消化吸収されればいいのです。つまり――
◎咀嚼に時間をかける
◎滞胃時間をかける(胃から十二指腸までの移動時間)
◎消化吸収に時間をかける
これができれば、血糖値が急激に上がることは理論上なくなります。しかも、ちょっとし
た工夫でそれが可能なのです。ではご説明しましょう!
滞胃時間を適正にする!
順番は逆になるのですが、先にこちらの説明をします。
食後の血糖の上昇を左右するのは、じつは食べ物が小腸で消化吸収されやすいかどうか以
- 113 -
上に、胃から十二指腸に送り込まれるまでの滞留時間(滞胃時間)にポイントがあります。
たとえば、栄養素では糖質(炭水化物)よりもタンパク質のほうが2倍長く時間がかかり
ます。一緒にとればその分、血糖の上昇が緩やかになります。
また、脂質に注目すると、一般の油脂に含まれる脂肪酸は分子が大きくなるほど胃の働き
を抑制して滞胃時間を延ばします。分子の大きい肉類の脂のほうが、分子の小さい魚の油
よりも胃の働きを抑制する効果が大きいのです。このように、油脂には血糖を上げやすい
(GI値が高い)食品と一緒にとると、血糖上昇を緩やかにする働きがあります(
「お茶漬
け」よりも「焼き飯」がその例)。
それは酢酸や乳酸のような分子の小さな脂肪酸でも同じです。酢の物や乳酸飲料、乳酸食
品などを食べると滞胃時間が延びることになります。
さらに、調理法によっても変
わります。たとえば卵の滞胃
時間は、半熟卵では約1.5時間、
生卵では約2.5時間、ゆで卵で
は約3時間となります。ジャ
ガイモの場合には、焼きジャ
ガイモにするとブドウ糖を飲
んでいるのと同じくらいの速
度で消化吸収されてしまいま
す。したがって、焼きジャガイモを食べるときにはサワークリームやバターなど、胃の働
きを抑える働きのあるものを一緒に食べたり、ステーキなどのタンパク質・脂質の豊富な
食品と一緒に食べたりすることで、適正な滞胃時間に調整することができます。
さらにジャガイモに関していうと、ゆでる、フレンチフライにするといった調理法によっ
てもGI値を下げることができます。
そしゃく
咀嚼に時間をかける!
そしゃく
咀嚼には食物を細かく砕くとともに、食物を選別(魚の骨など食べられない物を除く)
し、飲み込みやすくするだけでなく、次の効果が期待できます。
- 114 -
・消化液の分泌をよくする
・食欲の中枢神経を刺激し、食べ過ぎを抑制する
・あごの発達や歯を丈夫にする
・大脳を刺激し認知症を予防する
・集中力を高めストレスを緩和させる
・目のまわりの血行をよくし視力低下を予防する
・虫歯や肥満の予防をする
このようなことから、食べ物は大いに噛んでいただくことをお勧めします。
ところで、むかしから、消化吸収には「よく噛んで食べること」が推奨されていますが、
じつはやたらと噛めばよいというものでもないのです。
ほとんどの食べ物は空腸(小腸の前半)で消化吸収が終わります。ここまでの時点での
消化速度を見ると、食物繊維を多く含むもの、糖質を多く含むタンパク質(豆類など)、ア
ミロースの多い穀類(インディカ米など)、難消化性糖質など、もともと構造的に消化しに
くいものほど消化吸収がゆっくりで、つまり咀嚼の程度にはほとんど関係なく、食べ物に
よって最初からある程度決まっています。
そしゃく
咀嚼の程度ではなく、食べ物自体の消化吸収のしやすさで決まってしまうということな
のです。
ただし、アレルギー皮膚炎やアトピー性疾患などのようにア
レルゲンとして未消化物がとなる可能性が高い場合には、空腸
と内容物との接触時間をできる限り短くするためにもよく噛む
ごく
方が極わずかかもしれませんが好ましいのかもしれません。
そしゃく
いずれにしろ、咀嚼に時間をかけるということは、消化吸収ま
での時間を長くすること
になりますので、食後の血糖値の急激な上昇を抑えるためにも悪いことではありません。
そしゃく
また、咀嚼に時間をかけるようにするためには、調理の際に根菜類、肉類などは具材を
大きめに切ることや、具材を軟らかく調理し過ぎないこと、丼ものにしないことなどの工
夫をすると良いでしょう。
利き手と逆の手で食べると早食いを避けることもできます。
そしゃく
結局、食後の血糖の上昇を抑えるには、咀嚼に十分に時間をかけ(早食いをせず)、糖質
- 115 -
(炭水化物)だけの偏った食事にならないように、タンパク質、油脂(あぶら)分を考慮し
た調理・摂り合わせをし、滞胃時間が短くなり過ぎないようにすることが大切ということ
になります。
大切なのは、食べても直ぐに空腹にならず、胃もたれもなく、次の食事の時間の30分
す
程度前にお腹がやや空くように、糖質、タンパク質、脂質、食物繊維などを適正に組み合
わせることが血糖の上昇を抑える最良の食事法ということができます。
脂質を多くすると滞胃時間を長くすることができ、食後の血糖の上昇を抑制することは
出来るのですが、反面、滞胃時間が長くなりすぎると胃もたれなどを起こし、胃疾患や逆
流性食道炎などの可能性を高めることになります。
食物繊維を摂る!
食物繊維には消化吸収を遅らせる作用があります。特に玄米や全粒小麦などの食物繊維
の多い穀類、タンパク質と食物繊維を多く含む豆類は消化吸収を遅らせます。
たとえば、食物繊維を多く含む玄米(含有量約3%)は、食物繊維をわずかしか含まな
い精白米(含有量約0.5%)よりも消化吸収速度は遅く、食後の血糖上昇は緩やかになりま
す。
食物繊維にはいろいろな種類がありますが、その種類によって生理的な作用も異なって
います。特に水に溶ける食物繊維と水に溶けない食物繊維ではその作用が著しく異なりま
す。
水に溶けない食物繊維とし
て、セルロース(大豆、ゴ
ボウ、小麦ふすま、穀類な
どに含まれる)、ヘミセルロース(小麦ふすま、大豆、穀類、野菜類など)、リグニン(小
麦ふすま、穀類、完熟野菜類など)などがあります。
水に溶ける食物繊維としては、ペクチン(リンゴやみかんなどの果物、芋類、キャベツ
や大根などの野菜類など)、ヘミセルロース(コンブやワカメなどの海藻類など)、ガム質
(大豆やカラス麦などの麦類など)などがあります。
- 116 -
水に溶ける食物繊維は一般的に膨潤性が高く吸着作用があり、水に溶けると粘りけが強
くなりドロドロになるなどの特徴があります。
そしゃく
一般に食物繊維の多い食品は噛み応えがあるため、咀嚼に
そしゃく
時間がかかり咀嚼力が向上するとともに食事時間が長くなり
ます。
食物繊維は胃に入ると唾液や胃液を吸収して膨潤し容積を増し、小腸においてもさらに
水分を吸収して膨潤し、小腸内容物の容量を増やすとともに、ドロドロの状態にします。
内容物の容積が増すと、その中に含まれている糖質は希釈されますので、消化・吸収は
緩やかとなり、血糖の上昇も緩やかとなります。
一方、水に溶けない食物繊維は有害な物質と結合したり、有害な物質を吸着する作用が
ありますので、カドミウムやPCB、ダイオキシン類などの環境汚染物質やタール色素、
食品添加物などの有害物質の体内への吸収を防ぐことができます。
水に溶けない食物繊維は有害な二次胆汁酸や酸化コレステロールなども吸着し排泄する
ことができますので有害物質の排泄に
適しています。
しかし、摂りすぎは同時に有用なミネ
ラルや油溶性のビタミン類なども排泄
することは覚えておかなくてはいけま
せん。
食物繊維は体内の消化酵素では消化さ
れないため、小腸を通過し大腸に到達
します。
大腸では食物繊維の一部は腸内細菌によって発酵分解を受け(水に溶けない食物繊維は
発酵を受けにくく、水に溶ける食物繊維であっても海藻類はほとんど発酵されません)、酢
酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸のほか、炭酸ガス、水素ガス、メタンガスなど
に代謝されます。
生成された酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸の一部は腸内細菌自体の増殖に
も利用されます。
一般的に、小麦ふすまなど水に溶けない食物繊維は便の量を増す効果(便秘解消効果)
はありますが、血清コレステロール濃度を顕著に低下させるほどの効果は認められていま
- 117 -
せん。逆に、グアーガムやペクチンなどの水に溶ける食物繊維は血清コレステロール濃度
を効果的に低下させることはできますが、顕著な便秘改善効果は認められないことが多い
ようです。
食べる順番を考える!
全く同じ食事をとっても、食品の食べる順番によって食後の血糖が上昇程度は異なるこ
とをご存知でしょうか?
食べたものは胃などの消化器官内で一部は混合されますが、胃から先では原則的に「先
に入ったものは先に出て行く」ため、先に食べた順に、十二指腸、小腸へと進みます。
そのため、糖質(炭水化物)だけを先に食べると、食後の血糖は上がりやすくなります
し、逆に食物繊維の多い食品や脂質の多い食品などを先に食べると、食後の血糖上昇は緩
やかになります。
ご飯の前に酢の物を食べる、パン食には牛乳やヨーグルトを一緒にとる、でレッシング
のかかった野菜サラダなどを先に食べるといったことも、食後の急激な血糖上昇を抑える
のにはよい方法です。
「カロリーが同じであれば、食べてしまえば同じこと」にはなりませんので、日頃より消
化吸収速度を考えた食べ方(順序)に気を配ることも血糖の上昇を緩やかにするためには
大切です。
食べる順番の違いが、中性脂肪の溜まりやすさや基礎代謝にも影響を与えることにもな
ります(ダイエット効果に影響する)。
さ さ い
勿論、食事中は些細なことは気にせず、楽しく、美味しくいただくことが第一優先であ
り、大原則ではあるのですが。
・難消化性糖質、オリゴ糖などの甘味料を使用する!
砂糖や麦芽糖(水あめの成分)、ブドウ糖などの甘味料は血糖値を上げやすく、インスリ
ン分泌を強く促します。
果糖はインスリン分泌の刺激は小さいものの、中性脂肪になりやすく、内臓脂肪として
蓄積されやすいという特徴があります。
- 118 -
私のお勧めは、オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性
糖質です。甘味充分にあり、胃や腸の消化酵素によってブ
ドウ糖などへ消化されることがなく、インスリン分泌を促
進しないからです。
また、これらの難消化性糖質が大腸に到達し腸内細菌に
より発酵されるときに生成する酢酸などの短鎖脂肪酸がイ
ンスリン分泌を刺激することもありません。
そのため、オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性糖質を摂取しても血糖が上がること
や血中インスリン濃度が上がることはありません。
ところで、血糖を上げない甘味料といえばサッカリンやパルスイートなどの合成甘味料
もあります。これらの甘味料は安全性などに疑問が残されていることや、天然に存在しな
い化学物質であることから、私はお勧めしていません。
難消化性糖質であるフラクトオリゴ糖は、健常者がとっても血糖値ならびに血中インス
リン濃度に全く影響を与えることはありません。
難吸収性のキシリトールやソルビトールも同様な傾向を示します。また、吸収はされて
も体内で代謝されずにそのまま尿中に排泄されるエリスリトールも同様です。
難消化性糖質は小腸で消化・吸収されることなく大腸に達し、腸内細菌(善玉菌)のエサ
となります。
善玉菌であるビフィズス菌などの勢力が優勢になると、病原菌の増殖が抑制され、さま
ざまな感染症の発症が抑えられる可能性が高まります。また、難消化性糖質が醗酵・分解
されるときには、酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸が生成されますから、酸に
弱い腐敗菌や病原菌などの悪玉菌が抑制されることになります。
また、これらの短鎖脂肪酸は、全身のエネルギーとしての利用や、腸壁細胞の新陳代謝
ぜんどう
を促進し、大腸の蠕動運動(ミミズが這うように腸の収縮が連続する運動)を促進し、便
秘の改善にも寄与します。
また、悪玉菌が減少すれば、インドールやスカトール、フェノール、アンモニア、硫化物
など腐敗物質の生成が少なくなり、肝臓での毒性物質代謝負荷が軽減されることや発
癌・老化促進物質などの内因性有害物質の生成が抑制されることになります。
同時に、糞便や腸ガスの悪臭も改善されます。
また、フラクトオリゴ糖をとることより血液中の中性脂肪が低下し、血清コレステロー
- 119 -
ル濃度が低下するという報告もあります(プロピオン酸の作用)。
難消化性糖質を摂取すると、腸管内pHが低下しカルシウムや鉄などの金属イオン吸収
が促進されるという報告もあります。
オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性糖質は砂糖のような甘味料としての強い刺激は
ありませんが、甘味料としての役割は十分に備えていますので、砂糖との併用を含め日常
的に用いることが好ましいでしょう。ただし、急に摂取量を増やしたり、摂りすぎるとお
ゆる
腹が緩くなったり、ガスが多くなることがあります(健康上に悪いことではありませんが)。
片頭痛体質改善のための「3つの約束」
この点に関しては分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は、以下の3つを挙げておられま
す。
1、悪い植物油(市販のサラダ油など)や加工油(マーガリンなど)をとらない。とるのはシ
ソ油(エゴマ油)とエクストラバージンオリーブ油だけにする
2、毎日の朝食は「万能健康ジュース」だけにする
3、食事ごとに「ラブレクラウト」をとる
1、悪い植物油(市販のサラダ油など)や加工油(マーガリンなど)をとらない。
脂質などの影響
特に重要となる有害化学物質の影響や生理活性物質(エイコサノイド)のバランスを支
配する脂質などの影響について説明致します。
脂質のとり過ぎが活性酸素の発生原因に!
「酸化ストレス・炎症体質」の人は、体内で過酸化脂質が生成されやすく、これが活性
- 120 -
酸素を過剰に発生させる原因物質となっています。
過酸化脂質というのは、コレステロールや中性
脂肪が活性酸素によって酸化されてできたもので
す。これらは体内で作られるのですが、それ以上
に、そもそも過酸化脂質を多く含む加工食品など
を過剰にとる食習慣のほうに問題があると考えら
れます。
ポテトチップスなどのスナック菓子、インスタ
ントラーメン、ピーナッツ、マヨネーズ、マクロ
の缶詰(缶を開けたあと)、黒くなった古い油分には注意が必要です。また、新しいもので
もチキンフライなどの揚げ物を電子レンジで加熱すると、とがった部分や角の部分が過酸
化されることがあります。
さて、精神的なストレスを受けてア
ドレナリンが分泌されると、血糖値(血
液中のブドウ糖濃度)を高めるために
体脂肪が分解されます。このとき、体
脂肪から遊離脂肪酸が生成され、血液
中に溶け出して全身に送られます。
通常、体脂肪は空腹時のエネルギー不足を補うために分解されます。ところが、精神的
なストレスからアドレナリンが分泌されて遊離脂肪酸が生成されると、エネルギーとして
消費されることがほとんどありませんので、その後ストレスから解放されると、血中の遊
離脂肪酸濃度だけが高くなった状態になってしまうのです。この遊離脂肪酸は、血小板の
凝集を促進したり脳血管壁を傷つけたりしますから、これが活性酸素を発生させる原因と
なってしまいます。
遊離脂肪酸には細胞毒性(細胞を傷つける性質)が強いという特徴があります。通常
は血液中のアルブミンというタンパク質成分と結合して毒性が弱められた状態で存在し
ているのですが、遊離脂肪酸が毒性を発揮して細胞を傷つけるということは、アルブミ
ンとの結合可能な限界量(閥値)を超えてしまっているということです。
このような状態を招く原因は、間違った日々の食習慣なのです。特に、植物油(リノ
- 121 -
ール酸)やトランス脂肪酸を多くとり過ぎると、体内での
脂質代謝が充分に行われず、
血液中の遊離脂肪酸濃度が高い状態になることがわかって
います。
このような状態になれば、ストレスなどのわずかな刺激
であっても、片頭痛の引き金となる脳血管内の血小板凝集
が起きてしまいます。
低血糖にも注意が必要
ところで、皆さんは甘い清涼飲料水やお菓子を
よく召し上がりますか?
これらに含まれる糖質
は、私たちの体が短時間に分解・処理可能なレベ
ルを超える量が含まれているものが数多く見受け
られます。
体内でどのような変化が起きるかを見てみると、
清涼飲料水やお菓子を過剰に摂取すると急激に血
糖が上がり、その上昇を抑制するために、すい臓からインスリンが分泌されます。インス
リンには血中のブドウ糖濃度を調整してくれる働きがあることはご存知のとおりです。
清涼飲料水などの消化吸収のよい糖質を短時間でとると、体はたくさんの糖質が摂取さ
れたと認識してインスリンを過剰に分泌します。その結果、血糖値が必要以上に下がり過
ぎるという現象が起きます。これが低血糖です。
急激な血糖値の低下も、体がストレスを感じている状態です。そうなると、今度はそれ
を適正なレベルにまで戻そうと体が働き、アドレナリンなどのホルモンが分泌されます。
すると、体脂肪が分解されて遊離脂肪酸が血液中に放出されて濃度が高まり、これが活性
酸素を発生させて片頭痛の原因となるわけです。
スポーツドリンクや清涼飲料水などを大量に飲み続けることにより引き起こされる「ペ
ットボトル症候群」という現代病もこのようにして発症します。体がだるい、のどか渇く、
トイレに行く回数が増えるなどの急性糖尿病的な症状や、ひどい場合には血液が酸性にな
- 122 -
り昏睡状態に陥ることもあります。
清涼飲料水やお菓子のとり過ぎ以外にも、過激な
運動や無理な絶食なども血液中の遊
離脂肪酸の濃度を高めることにつながります。ご注
意ください。
精製・加工処理された植物油をとらない
片頭痛にはいろいろな症状の違いがあり、発症の原因もさまざまです。でも、どのよ
うなタイプの片頭痛の人にも共通した発症要因が
「酸化ストレス・炎症体質」です。
「それはなぜ?」はのちほど説明することにし
て、とりあえずここでは。どうすれば改
善できるのか・を解説することにしましょう。そ
の筆頭に挙げたいのが食習慣の見直し、
その中でも特に「食用油に気をつけること」です。
皆さんの中には、「植物油は健康によい」と思っている方も多いのではないでしょうか?
もしあなたが「植物油は健康によい」と信じているのであれば、「植物油のとり過ぎが、
じつは健康を害する最大の原因である」と認識を変えてほしいのです。
もちろん、植物油の中にも「よい植物油」と「悪い植物油」があるので一概にはいえな
いのですが、悪い油のとり過ぎが、片頭痛発症の引き金となる「活性酸素」と「遊離脂肪
酸」を発生させることにつがなっていることは確かです。よいものと悪いものを見極める
目を持つことが大切です。
私かお勧めする植物油は、昔ながらの製法「低温圧搾」
で造られたシソ油(エゴマ油)や亜麻仁油などのオメガー
3系脂肪酸を多く含む植物油と、エクストラバージンオリ
ーブ油、低温圧搾で作られたゴマ油やナタネ油などの植物
油です。これら以外の市販されているサラダ油など多くの
植物油は、いずれも「悪い油」といってもよく、多くとっ
- 123 -
てはいけないものばかりです。また、マーガリンやショートニングなどの脂もダメです。
こうした「悪い油」を原材料とするマヨネーズやドレッシング、植物性ヨーグルト、ケ
ーキ、ビスケット、クッキー、チョコレート……なども、できるだけ避けたい食品といえ
ます。加工食品の成分表を見ればわかるのですが、植物油が加えられていない加工食品は
まれにしかありません。これらの植物油のほとんどは悪い油です。注意してください。
危険な「トランス脂肪酸」について
悪い植物油というのは、工
業的に精製・加工されたもの
で、その製造過程で副産物と
して生成されるトランス脂肪
酸という非常に危険な有害物
質を含んでいます。トランス
脂肪酸は悪玉コレステロール
を増やし、善玉コレステロー
ルを減らす働きがあることが
わかっていて、動脈硬化や心
臓病につながるなど、健康被害の原因となります。海外で
は、加工食品にトランス脂肪酸がどれくらい含まれているかを表示する義務や含有量の制
限がある国もあるほどです。
このトランス脂肪酸をとることと、植物油の主成分であるリノール酸のとり過ぎが、片頭
痛やさまざまな生活習慣病を発症させる原因となる「酸化ストレス・炎症体質」の最大の
誘発因子となっています。ですから、悪い植物油を料理などに極力使用しないこと、こう
した植物油を使って作られた加工食品を極力とらないことが大切です。
ところで、今でもマーガリンが「健康によい」と信じている人は結構多いようです。
もし、料理にマーガリンを使う必要があるのであれば、ただちにバターに切り替えてくだ
さい。バターのとり過ぎも体にはよくないのですが、それでもマーガリンよりは健康上の
問題は少ないといえます。
- 124 -
マーガリンやショートニングを使用している市販のケーキやクッキー、お菓子類なども
極力とらないようにすることが、
「酸化ストレス・炎症体質」を改善するためには大事です。
市販の揚げ物を食べてはダメ’・
市販の揚げ物にも、油の”持ち”をよくするために、トランス脂肪酸を多く含む硬化油
という植物油が使用されています。硬化油を使用した鶏の唐揚げやポテトフライなどの揚
げ物類も極力とらないようにしたほうがよいでしょう。揚げ物を食べたい場合は家庭で作
るようにしてください。その際には、圧搾製法で造られたナタネ油やゴマ油、またはオリ
ーブ油を使うようにしましょう。
また、悪い植物油はドレッシングやマヨネーズをはじめ、多くの加工食品に使用されて
います。ですから、加工食品を手にとったら、必ず成分表を見るようにしたいものです。
「植
物油使用」と書かれているものは、いずれも悪い植物油が使われていると思ってください。
マヨネーズやドレッシングは、エクストラバLンンオイルやシソ油を使った自家製のもの
- 125 -
にすると、健康にもいいし、美味しく安心していただくことができます。
日常の調理には加熱用としてエクストラパーソンオリ
ーブ油を使い、ドレッシングやマヨネーズなどの非加熱
用途には、シソ油(エゴマ油)またはエクストラバLン
ンオリ-ブ油を用いるとよいでしょう。
また、穀類、種実類(ナッツ)、豆類、芋類など、天然
の植物に含まれる油分にはリノール酸が多く含まれてい
ますが、これらはよい油分であり、有害なトランス脂肪酸は含まれていません。
なお、リノール酸は必須脂肪酸です。摂取不足が気になるところですが、通常の食事(穀
類や豆類を含む)をしているかぎり、あえて植物油や植物油を含む加工食品をとらなくて
も摂取不足を起こすことはありません。
また、穀類や豆類を中心とした通常の食事では、リノール酸のとり過ぎを起こすこと
もありません。知らず知らずのうちに加工食品から摂取されるトランス脂肪酸やリノー
ル酸のとり過ぎ、ドレッシングやマヨネーズ、唐揚げなどからの直接的な植物油のとり
過ぎが問題です。
脂肪酸の種類
たとえばビタミンにもいろいろな種類があるように、脂質(油脂)にもいくつかの種
類があります。これらは。分子構造上・脂肪酸として次のように分類できます。
I.飽和脂肪酸……酸素などと反応しやすい「二重結合」を持たないもの
(ヤシ油や牛乳・バターに多く含まれる)
Ⅱ.一価不飽和脂肪酸……「二重結合」がひとつだけあるもの
(オリーブ油の主成分であり、ナタネ油や牛脂に多く含まれるオレイン酸など)
Ⅲ.多価不飽和脂肪酸……複数の「二重結合」を持つもの
(シソ油に多く含まれるa-リノレン酸や植物油に含まれるリノール酸、青魚
に含まれるEPA・DHAなど)
- 126 -
飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸は、おもに体を構成する細胞膜に使用されたり、中性脂
肪として体に必要なエネルギーとなっ
たりするものです。ただし、体をコン
トロールしている生理活性物質(私た
ちの生理活動に影響を与えるホルモン
様物質)の合成に使用されることはあ
りません。
一方の多価不飽和脂肪酸には、細胞
膜の構成やエネルギーの供給源となる
ほかに、「酸化ストレス・炎症体質」を
決定する生理活性物質の原料になると
いう重要な役割があります。
最近注目されているのが、多価不飽和脂肪酸の中の「オメガー3系脂肪酸」です。シソ
油(エゴマ油)、亜麻仁油の主成分であるalリノレン酸をはじめ、青魚に含まれるEPA
(エンコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などが代表です。サプリメン
トとしても発売されていますから、皆さんもご存知のことでしょう。
多価不飽和脂肪酸には、このほかにもリノール酸やアラキドン酸などのオメガー6系
脂肪酸のグループがあります。体内でEPAやDHAはα-リノレン酸からも合成され、
アラキドン酸はリノール酸からも合成されます。このように、同じグループ内の脂肪酸は
体内で必要に応じて作りかえられるのですが、オメガー6系からオメガー3系などグルー
プを超えての合成は決して起こりません。
大切なのは「オメガー3系脂肪酸」
一般にオメガー6系脂肪酸をとり過ぎると「酸化ストレス・炎症体質」が悪化し、逆に
オメガー3系脂肪酸は「酸化ストレス・炎症体質」の悪化を抑制する働きがあります。
今日の食生活では、オメガー6系脂肪酸はとり過ぎとなり、逆にオメガー3系脂肪酸は不
足しがちです。これは近年急激に摂取量が増えた植物油に、リノール酸などのオメガー6
- 127 -
系脂肪酸が多く含まれること、さらに私たちが
主食とする米をはじめ、小麦やトウモロコシ、
そばなどの穀類の油分にもオメガー6系脂肪酸
が多く含まれるからです(オメガー3系脂肪酸
の 15 ~ 30 倍)。
当然、片頭痛でお悩みの方には、オメガー3
系脂肪酸を含む食べ物を積極的にとるよ
うお勧めするわけですが、なかでもEPAやDHAを多く含む青魚が有望です。
ただし、ここで注意しておきたいことが
ひとつ。青魚のうち、ブリやマクロなどの
大型魚には、メチル水銀やダイオキシン類
といった環境汚染有害物質を多量に含むも
のが多いということ。小さければ小さいほ
ど、こうした有害物質をわずかしか含みま
せんから、目安としては「手先から肘まで
より小さな魚」であるイワシやアジ、サバ
などの小型の青魚がお勧めです。
また、オメガー6系脂肪酸とオメガー3
系脂肪酸の摂取比率は、体質改善当初は[1:1]、改善後は[2:1]が望ましく、私は
シソ油(エゴマ油)や亜麻仁
油を日常の食生活に取り入れ
ることを勧めています。
ところで、もしあなたが花
粉症やアレルギー性鼻炎、ア
トピー性皮膚炎などのアレルギー疾患で悩んでいるのであれば、これまで述べてきた植物
油にかかわる注意事項を忠実に守るだけで、その悩みは解消に向かうことでしょう。
片頭痛の場合には、残念ながらこれだけでは充分な改善効果を実感することはできない
のですが、まずはこの植物油の問題をクリアすることが、片頭痛体質改善への第一歩です。
ぜひお試しください。
- 128 -
2.「万能健康ジュース」
毎日、リンゴとニンジンを中心とした「万能健康ジュース」だけの朝食をとり、必要に応
じて週に一度、または月に一度から二度、三食とも“万能健康ジュースだけの日“を設け
るというシンプルな方法です。
1、「万能健康ジュース」にはこんな効果が!
「万能健康ジュース」は健康を願う人
や、病気になりやすい体質を改善した
い人のために、分子化学療法研究所の
後藤日出夫先生が考案した究極ともい
えるジュースです。
ジュースというと、朝の忙しい時に
グィー!っと一杯という感覚の方が多
いと思いますが、そうではなく、朝の食事に必要なものを一まとめにした朝食と考えてく
ださい。
「たかがジュースくらいで・・・・」と思われる方も多いと思いますが、その効果は花粉
症、アレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎、乾癬、クローン病、自己免疫疾患のよ
うな免疫異常による病気のみならず、糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧、肥満、
高尿酸血症、痛風などの生活習慣病、癌、骨粗鬆症、さらには認知症、うつ病、パニック
障害、片頭痛、不眠症などの神経系の病気の体質改善のためにも作られた「分子化学療法」
のベースとなるジュースです!
言い換えますと、解毒、酸化ストレス解消、腸内細菌健全化、アレルギー体質改善、便
秘解消、基礎代謝アップ、ダイエット、美容関係(シミや肌荒れ)など、多くの健康や美
容上の障害要因の改善に効果が現れるように作られています。
毎朝のジュースで片頭痛やパニック障害、自律神経までもが改善される・・・そんな馬
鹿な、と思われる方が多いかもしれません。
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でも、「事実は小説よりも奇なり!」といいますか、まず試してからその効果を実感してく
ださい。
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では、「万能健康ジュース」がこれらの病気の体質改善に良い理由の三つのポイントを、
先にお話します。
①、不足しがちなビタミン類、ミネラル類、抗酸化物質がバランスよく取れること
②、腸内細菌を健全にすることができること
③、自律神経のバランスが正しく働きだすこと
この様に「万能健康ジュース」は作られています。
「ジュース!」を飲んで「ビタミンやミネラル」、
「腸内細菌」は分からないでもないが、
「自律神経のバランスは・・・・???」と思われる方も多いのかもしれません!?
最も効果的な飲み方(食べ方?)
さて、ジュースが出来上がっていただく前に、私達はゴマを粗引きにして、トッピング
しながらいただきます。
噛むことが脳内セロトニンを増やす(気分がリラックスしてくる)ことは、ご存知です
ね!?
ジュースというと短時間で、ゴクゴクというイメージですが、これでは効果半減です。
私は NHK の朝ドラが始まってから終わるまで(15分間)にジュースをいただきます。
このとき、トッピングした粗引きゴマを奥歯でゴマをすりつぶす(噛む)と、何ともゴ
マのイイ香りがします!ゴマの香りが嫌いな方はアーモンドでもいいと思います。ここで
は、それらをよく噛むことが大切です!
ダイエットをしたい方は朝は「万能健康ジュース」だけ、昼からの食事を今まで通りに
して、週に1度か、月に1~2度、三食とも万能健康ジュースにする日を設けるだけでか
なりの効果が出ます!
では、一般的な注意事項を述べます。
毎朝、「万能健康ジュース」だけの朝食をとります。目標体重を超えている場合は、必要
- 131 -
に応じて週に一度、または月に一、二度の三食とも「万能健康ジュース」だけの日を設け、
目標体重を維持するように努めてください。
毎朝、他の食べ物は一切摂らず、朝食の代わりとしていただきます。昼食まで空腹にな
ることは無いように作られていますので、原則、他の食べ物は昼食までは一切摂らないよ
うにしてください(消化器官の休養も目的の一つです)。
しかし、もし昼食までの間に空腹感が強いようであればオリゴ糖の煮リンゴ(あらかじ
め作っておく)やバナナなどを昼食までのつなぎに摂ると良いでしょう。
リンゴや季節の果物、野菜類であれば「万能健康ジュース」とともに追加的に摂っても
構いませんが、目玉焼き、ソーセージなどの動物性タンパク質は一切摂らないことが大切
です。
ただし、午前中に山登りやスポーツ大会などに参加するなど運動によるカロリー消費量
が多いと予想される際は、消化の良い炭水化物(おむすびなど)を予測されるカロリー分
だけ摂ってもかまいません。
短時間の空腹感は基礎代謝を上げるためには良いことですが、強い空腹感を我慢するこ
とや空腹が長く続くことは自律神経を乱し、且つ、基礎代謝を下げることにもなります。
朝食は「タンパク質を摂らず」、「滞胃時間が短く」、「強い空腹感を生じないもの」とい
うのが、基本的な朝食の食事法となります!
「万能健康ジュース」だけの朝食では、昼までお腹が持たないように思われる方もおられ
るかもしれませんが、かなりの運動をしない限り「万能健康ジュース」は昼まではさほど
空腹感を感じないように作られています。
なお、「万能健康ジュース」だけの朝食は、成長期の子供や妊婦の方はこの限りではあり
ません。より多くの栄養素を必要とする成長期の子供や妊婦の方は、肥満児を除き朝食か
らしっかり食事を摂ることが好ましいでしょう。運動量の多い成人も朝からしっかり食事
をとりましょう。
「万能健康ジュース」を作るときのポイント
重度の便秘(便秘薬に完全に依存するなど)でなければ、「万能健康ジュース」を始めて
数日で便秘解消と減量(ダイエット)の効果が現れ始めます!
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腸内細菌が乱れている方は当初下痢になることがありますので、下痢を起こした時は、
いったんジュースの量を減らし徐々に通常量に戻すようにしてください。
下痢の改善が目的であれば、次の機会に説明します「ラブレクラウト」を摂ることを優
先し、便通が正常になってから「万能健康ジュース」を始めると良いでしょう。
また、基本処方の「万能健康ジュース」で便秘が改善されない時は、まずニンジン(生)
の量を増やします。次に、ビタミンCを3g~6g(1.5~3g/人)程度まで増量する
と効果が現れることも多いようです。
大さじ一杯程度のオリーブ油を加えることにより便秘改善効果が現れた方もおられます。
また、便秘改善には「ラブレクラウト」の効果も大きいように思いますので、是非「万
能健康ジュース」とともに「ラブレクラウト」の両方を併せて実践してください。
それでも便秘が改善しない場合は、原因に精神的なストレスや運動不足、セロトニン不
足のような他の要因が大きくかかわっていますので、そちらを直すことを優先してくださ
い。
「万能健康ジュース」を飲まれて胸焼けが起こるようであれば、一気飲みをせず食べるよ
うにいただくことやニンジンを加熱して用いるとほとんどの胸焼けは解消します。また、
オリーブ油の量を減らすことや(便秘で無い方はオリーブ油は必要ありません)、マグネシ
ウムの量を増やすことも効果があります。
花粉症やアレルギー疾患の人はα-リノレン酸(エゴマ油やシソ油、亜麻仁油)を増量
します!
風邪気味の際はビタミンCを増量します。
高尿酸血が気になる人はクエン酸を増量します!
片頭痛や神経系の疾患の人はマグネシウムを増量します。
ただし、マグネシウムを増量し、苦にがくなりすぎて美味しくなくなるようであれば、
「万
能健康ジュース」では増量せずに、白湯や昆布茶にマグネシウムを入れて摂るなど「万能
健康ジュース」とは別の食事の機会に頂くと良いでしょう。
ニガリにはマグネシウム以外にナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルが多
く含まれていますので、マグネシウム以外のナトリウムなどのミネラルの摂取が問題とな
る場合は塩化マグネシウム水溶液を用いてください。
マイジュースの薦め:
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「万能健康ジュース」の材料の効能については後で説明しますが、自分だけのこだわり
の品しなを加えて、マイジュースとして自分だけのジュースにされるのも楽しいと思いま
す!
たとえば、水を野菜ジュース(トマトジュースやニンジンジュースなど)や豆乳に変え
る。手作りの甘酒を加える。ラブレクラウトを入れる。貝割れ大根やブロッコリースプラ
ウトを入れる。ブロッコリーを入れる、・・・・・・などなど。
「万能健康ジュース」はジュースと名前がついていますが、単なるジュースではありませ
ん。急激な血糖の上昇がなく、昼までお腹が空かないように緩やかな血糖上昇と維持を高
度の計算から導き出してつくられていのです。
「万能健康ジュース」は朝食時の摂取カロリーを単に制限することが目的ではありませの
で、昼食までの摂取カロリーが足りないと思われる際は追加的に果物を摂ってもかまいま
せん。
果物を追加的に摂られる際は果物に含まれる糖質の種類に気を配ってください。
果物に含まれるブドウ糖やショ糖(ブドウ糖+果糖)は食後直ぐに血糖を上げます。果物
に含まれる果糖は食後2時間くらい経ってからジワジワと血糖を上げます。
ショ糖の多いバナナなどを一度に多く摂ると血糖値が上がりすぎることがあります(内
臓脂肪の増加や強い空腹感の原因となる)
昼食まで、急激な血糖の変化がなく、バランスよく血糖をコントロールすることが重要
です(朝食時の追加にはりんごを、つなぎ食の際はバナナにすると一般的にカロリーのバ
ランスがよくなります)
代表的な果物に含まれる糖質の違いを次の表に示しますので、参考にしてください!
代表的な果物の糖質の割合(%)
りんご
キウイ
- 134 -
バナナ
ブドウ
みかん
果糖
5.5
4
2.5
8
1.5
ブドウ糖
3
4
4
7.5
1.5
ショ糖
2.5
0.5
16
0.5
5.5
7~10
23
6~10
8~12
28~40
92
24~40
32~48
全糖
100gのカロリー
0~13
40~52
(Kcal/g)
なぜ「万能健康ジュース」は効くのでしょうか。
「万能健康ジュース」は、次のような改善を目的に作られています!
①、不足しがちなビタミン類、ミネラル類、抗酸化物質がバランスよく取れること
②、腸内細菌を健全にすることができること
③、自律神経のバランスが正しく働きだすこと
この中でも、「自律神経のバランスが正しく働き出す」ということについては納得しがた
い!?
「万能健康ジュース」か何か知らないが、ジュースごときを飲んで何故、自律神経のバラ
ンスが正しくなるのか!?といった疑問をお持ちの方が多いのではないかと思います。
実は、生活習慣病や体調不良などは、結構、食事のとり方に大きな原因がある場合が多
いのです。
言い換えますと、消化能力が優れた欧米人の食習慣を模倣することや欧米式の考えをベ
ースにした、日本人にとって間違った食事方法の結果がさまざまな生活習慣病や体調不良、
自律神経の障害などを引き起こしているのです!
「ジュース」が直接的に自律神経を正すのではなく、間違った食習慣を「ジュース」で正
すことにより、自律神経のバランスが正しく働き出すということなのです。
自律神経の働きを正す「万能健康ジュース」
ご存知のように、私達の体に必要なさまざまな代謝は私達の意思にかかわらず、自律神
経によりコントロールされています!
- 135 -
自律神経には日中に活発に働く交感神経と、夜になって活発に働く副交感神経がありま
す。また、交感神経は体の活動時や緊張している時に活発に働き、副交感神経は食事時や
リラックスしている時に働くというように、互いに相反する働きがあります。
そして、健康であるためにはこの自律神経が正常に機能していなければなりません!
たとえば、睡眠中は副交感神経が優勢に働いているのですが、交感神経が亢進されてい
れば眠りは浅くなり(よく目が覚める)、体力回復機能も弱まってしまいます。
このようなことから、良い睡
眠を得るためには就寝前にキッ
チリと交感神経を抑制し、副交
感神経を十分に高めておく必要
があるのです。
このように、副交感神経優位
から交感神経への切り替えや、
交感神経優位から副交感神経へ
の切り替えには、切り替えに必
要な時間を充分に取ることが必
要となります。
決して、熟睡中に突然起こされ、全力疾走するようなことを毎日やってはいけないので
す。
食べ物を食べれば副交感神経が活発化され、胃や腸が働き、栄養素の消化吸収がおこな
われます!
また、副交感神経は排尿や排便を促し、昼の間に消耗した体のメンテナンスをつかさど
ります。
目覚めの朝は、この副交感神経が優勢な状態から、昼の活動にそなえ交感神経が優勢な
状態に切り替わっていく非常に大切な時期なのです。
交感神経が働きだした朝の消化吸収能力は低く、昼・午後に向け向上していきます。
そして、夜間が最も消化吸収能が高くなり、再び目覚めとともに消化吸収能力は低下す
ることになります。
ここで問題となるのが、一人ひとりの消化吸収能力のレベルなのです!?
- 136 -
一般に欧米人は歴史的な食文化の違いから消化吸収能力は非常に高く、日本人でも成育
期の子ども達や異常に消化吸収能力の高い成人はいます。
しかし、一般的な日本人、中でも特に低体温症の方や片頭痛、パニック障害など神経系
の病気の人たちの消化吸収能力は低く、「朝食」が自律神経のバランスを乱す原因となるの
です。
栄養素的に、動物性タンパク質は消化吸収時の代謝負担は大きく、特に朝食では摂取し
たタンパク質の大半が消化吸収に費やされてしまいます!
たとえば、消化吸収能力の低い人が朝からビーフステーキを頂くと、消化吸収にかかわ
る全ての器官では、熟睡中に起こされ全力疾走するようなことが起きてしまうのです。
そのため、朝から全ての代謝機能は乱され、自律神経の働きが乱れるとともに集中力の
ないけだるい一日が始まるのです(食事の内容により異なりますが、通常は食後1時間~
5時間で消化吸収エネルギーは最大となります)
朝食を「万能健康ジュース」に変え、副交感神経の大きな役割である消化吸収のリズム
を正しくすることにより、朝から頭は冴さえ渡り、体は驚くほど軽くなり、集中力も上が
り、疲労感はなくなり、気分が明るくなるのです!
交感神経の働きを乱す最大の原因は「ストレス」、副交感神経の働きを乱す最大の原因は
「過食」と憶えておくといいように思います。
比較的少ないと思った量の食事であっても、特に消化吸収能力の弱い朝では「過食」と
なってしまうのです。
特に栄養素の中でもタンパク質は消化吸収の負担が極めて大きいのです(朝は、わずか
な量でも「過食」となりやすい)
だからといって、朝食を抜くと血糖が下がりすぎ、「ストレス」を受けたときと同じよう
な体の仕組みが働き、「酸化ストレス・炎症体質」の原因となる「遊離脂肪酸」や「活性酸
素」が発生することになります。
また、短時間の弱い空腹は基礎代謝を上げ、健康にとってもプラスとなるのですが、強
く長い空腹はホルモンの異常な分泌を招き自律神経までも乱してしまいます。
このように、交感神経が働きだす朝に必要以上に副交感神経を刺激しすぎることで、自
律神経のバランスを乱すことになるのです。
消化吸収にかかわるエネルギー負荷を最小限にし、且つ、昼食までに大きな空腹感じさ
- 137 -
せない基礎代謝程度のエネルギーを与えること!
そして、夜間の代謝(同化)で消耗したミネラル、ビタミンや昼からの活動時に発生する
であろう活性酸素のための抗酸化物質を朝食時に補給することを目的に「万能健康ジュー
ス」は作られているのです。
朝食を「万能健康ジュース」に換え、単に朝食の消化吸収エネルギー負荷を極小化し、
胃の負担を軽くすることにより、ほとんどの逆流性食道炎は1週間~2週間程度で改善し
ます!
さらに、「酸化ストレス炎症体質」の改善のためには、腸内細菌を健全に保ちビオチンを
十分に産生させることや食事後のインスリンの分泌を如何に抑制するかということが大き
な課題となります。
そのため、「万能健康ジュース」には、ビオチン産生菌であるアシドフィルス菌の好むり
んごをベースとし、食後の血糖値を急激に上げずに血糖が持続して補給されるように作ら
れているのです。
ただし、「万能健康ジュース」は運動不足気味の成人向け(特に生活習慣病が心配な方
や、すでに生活習慣病である方など)に作ったものであり、成育盛りの子ども達やスポー
ツ選手(運動量の多い人)、妊婦の方は、朝からしっかりタンパク質もとってください(そ
の分に見合った消化吸収能力は充分にあります。逆に、タンパク質を多くとるときは、し
っかり運動することが必要です。
「朝はしっかり食べましょう!」の嘘と本当
管理栄養士や医師の多くは誰にでも口をそろえて、「三食キッチリ、特に朝食はしっかり
とりましょう!」という!
前回も言いましたが、確かに成育期の子ども達、運動量の激しい人たち、妊婦さんの多
くはその通りなのですが・・・・
体がいつもだるい方、朝の目覚めが悪い方、いつも胸焼けしている方、・・・・・などなど、
そして片頭痛の方、うつ病やパニック障害の方、自律神経失調症といわれた方、・・・・・
・などなどは、朝食をしっかりとっている限り、永遠に病状が改善されることは期待でき
ません
- 138 -
よく TV でやってる、朝からタンパク質でダイエットなど、最悪の結果になります。
というのは、朝のタンパク質を中心とした食事が自律神経を乱す張本人だからです。
とは言っても、朝食を抜くのはこれまた低体温や内臓脂肪を溜める原因となり、全く良く
ありません!
朝は副交感神経から交感神経に切り替わる非常に大切な時期ですので、スムースにバトン
タッチすることが自律神経を正しく働かせるポイントなのです。
ですから、「朝はしっかり食べましょう!」というの多くの方にとって「嘘」ということで
す!朝食は昼食までのカロリーの繋ぎ、しっかりした交感神経の立ち上げ、消化管のちょ
っとしたお休みというのが基本です。
「万能健康ジュース」はそのためにも作られた究極の朝食なのです!
是非、朝は「万能
健康ジュース」だけの朝食とし、すがすがしい一日をお過ごしください。
「朝に果物を取る意味合いは分かるが、ジュースにする必要はない」など、理屈をこねる
「群盲象を評す」を地で行く小賢い先生もおられますが、「象の足を触っては、象は柱のよ
うな生き物だ!」などということからぼちぼち脱皮していただきたいものです。
材料の目的や効能について
りんご(必須):
りんごはペクチンを多く含み、腸内細菌のビオチン産生菌が特にこのリンゴペクチンを
好むことから、腸内細菌の改善を第一の目的として用いています!
その他の働きとして、リンゴペクチンには悪玉コレステ
ロールを下げ、善玉コレステロールを上げる効果があると
されています。
また、リンゴポリフェノールには血圧を下げる働きや抗
がん作用、動脈硬化を予防する、血液をさらさらにする、
育毛効果、筋力アップ効果、内臓脂肪の分解を促進するな
どの効果があるといわれています。
果皮に含まれるオクタコサノールは酸素の利用効率を高め、グリコーゲンを効率よく消
費し、エネルギー産生量を増やし、持久力を高めるといわれています(オクタコサノール
- 139 -
は渡り鳥のスタミナ源として有名です)
リンゴに比較的多く含まれるカリウムには血圧を下げる効果があります。
これら以外にも、効能として、抗アレルギー作用、中性脂肪低下作用、虫歯予防作用、
消臭作用、メラニン生成抑制作用、白内障予防作用、美白作用などがあるといわれていま
す!
リンゴの品種はペクチンの多い紅玉を用いていましたが、青リンゴでも赤リンゴでも特
に品種にはこだわらなくて良いと思います。
もし自分にこだわりの品種のリンゴがあればそれはそれで楽しめると思います。
ニンジン(必須):
ニンジンは抗酸化作用のあるβ-カロチンの摂取と
腸内細菌の健全化のための食物繊維摂取を目的に用い
ています!
水溶性のビタミン C と異なり、β-カロチンは油溶性
ですので、細胞内の抗酸化作用に有効に働きます。
美容上のシミ、シワなど紫外線のダメージには、ビ
タミン C はほとんど抗酸化作用を発揮することはできませんが、β-カロチンはビタミン
Aとして強い抗酸化作用を発揮します!
「万能健康ジュース」に用いる際は、少し手間はかかりますがニンジンを電子レンジなど
で加熱して用いればβ-カロチンの吸収効率が上がります(ビタミン C 分解酵素も失活し
ま)
ニンジンにもカリウムは含まれていますが、根以上に葉の方にもより多くの栄養素が含ま
れています。
ニンジンに含まれるコハク酸カリウムは血圧を下げる効果もありますが、水銀を排泄す
る作用もあります。
コハク酸カリウムはセロリにも含まれますので、魚介類を多く摂り、メチル水銀などの
摂取に不安がある場合は、ニンジンの葉やセロリを毎日のジュースに追加することをお奨
めします。
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ゴマ(必須):
ゴマには抗酸化作用の強いゴマリグナン(セサミン)を
はじめ、微量ミネラル類(鉄分、亜鉛、銅、マンガンなど)、
ミネラル類(カルシウム、マグネシウム、リンなど)、ト
リプトファン(セロトニンの原料)、メチオニン(血液中
のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く)、葉酸
などの不足しがちな有用な栄養素を多く含みます。
「万能健康ジュース」の時だけでなく、日常から摂取を心掛けるようにするといいと思い
ます。
オリゴ糖(必須):
オリゴ糖は大腸腸内細菌の健全化のため(善玉菌のえさ)と
大腸腸管に直接エネルギー供与する(大腸の細胞の再生や蠕
動ぜんどう運動を向上)ために用いています。
オリゴ糖には色々な種類がありますので、代表的なオリゴ
糖の種類と特徴を調べてください。
オリゴ糖の中でもイソマルトオリゴ糖や大豆オリゴ糖を用
いますと食後の血糖が幾分上がりますので、糖尿病などで血糖が気になる場合は還元麦芽
糖やビートオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖などの血糖が上昇しないもの
を用いてください!
オリゴ糖はジュースに甘みをつけること以外に腸内細菌のエサとしての役割のために用
いていますので、腸内細菌のエサとなることのないサッカリンやパルスイートなどの合成
甘味料は用いないでください。
オリゴ糖をエサとする大腸内善玉菌は酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を産
生し、腸管の細胞の新陳代謝や蠕動ぜんどう運動を亢進します!
α-リノレン酸(必須):
- 141 -
α-リノレン酸を多く含む食品にはシソ油(エゴマ油)
や亜麻仁油があります!
α-リノレン酸は今日の食生活では不足しがちなオメガ
3系の脂肪酸ですので、「酸化ストレス・炎症体質」の改
善を目的に用いています。
α-リノレン酸は体内で代謝され EPA や DHA に変換さ
れます。
EPA や DHA は青魚などに多く含まれるオメガ-3系脂肪酸
として有名ですが、常時青魚を食べることが少ないことや、
大きな魚には環境汚染物質も含まれていることから安心して
摂取できるオメガ-3系脂肪酸としてシソ油(エゴマ油)を
用いています。
また、ニンジンに含まれるβ―カロチンなど油溶性微量栄養
素の吸収を助ける目的も含め用いています。
α-リノレン酸は「酸化ストレス・炎症体質」を改善しますので、効能としてはほとんど
全ての病気の改善に役立ちます。
特に花粉症やアレルギー性鼻炎などは、他の精製植物油の摂取を控え、朝食に「万能健康
ジュース」を実践するだけで、直ぐに症状は改善され始めます!
花粉症やアレルギー性鼻炎がほぼ完治するまでには通常数ヶ月~半年は必要です(皮下脂
肪が多い人はもっと長い期間が必要となります)。
また、高血圧や高脂血症、高コレステロール血症には比較的早く効果が現れます!
マグネシウム(必須):
ニガリや塩化マグネシウム水溶液(マグネシウム液)などか
ら、最も不足しやすいミネラルであるマグネシウムを摂取す
ることが目的です!
ニガリにはナトリウムを始め他のミネラルも多く含まれてい
ますので、ナトリウムやカリウムの摂取制限をしている方は
マグネシウム液が適しています。
- 142 -
勿論、マグネシウム自体もミネラルとして腎臓に負荷を与えることになりますので、透析
が必要な腎臓病の方は担当の医師の指示を受けてください。
マグネシウムはカルシウムやナトリウム、カリウムに比較し話題となることの少ないミネ
ラルですが、現在のようなストレス社会では最も摂取不足を考えなければならない、非常
に重要なミネラルです。
特にストレスの多い人や運動量の多いスポーツ選手などは、マグネシウム不足が顕著で
す(スポーツ選手の突然死にも大きくかかわっているのではないかと考えています)。また、
いかなる病気でも、病気にかかっている人のほとんどはマグネシウム不足の状態にありま
す。
マグネシウムは筋肉の働きや神経伝達物質の伝達を調整する作用がありますので、高血圧
をはじめ、パニック障害など神経系の病気にも有効に作用します!
勿論、著書に記述していますように、片頭痛には非常に効果があります!
夜中に足がつるなど筋肉の痙攣には200mg~400mgのマグネシウムを追加的に摂
取するとほとんどの場合翌日には改善しています。
鎮痛剤を飲むくらいだったら、マグネシウム液を飲むといつの間にか治っているようです
(30分以内には)
マグネシウムはストレス社会と日本の風土で最も不足しがちなミネラルということができ
ます。
近くの薬屋で塩化マグネシウム(MgCL2・6 H2O)/500gを求め、沸騰冷却水(消毒
剤抜きや殺菌が目的)で、1.2リットルにすると、50mg/ccのマグネシウム原液が
できます!
万能健康ジュースの材料とともに、この原液を1~2cc程度(苦くならない程度)加え
ます。
500ccペットボトルの飲料水にビタミン C:500~1000mg、クエン酸:50
0~1000mg、マグネシウム原液2~5ccを入れ(好みの味になるように)、マイド
リンクとして常時チョクチョク飲むのも効果があります!
沢山飲めば効きも強力というわけではありませんので,長く続く味にして飲むのがポイン
トです。
頭痛の時はマグネシウム原液小さじ1杯分を、コップの水に溶かし、クイーやるとすぐに
効果が現われます。
- 143 -
ビタミン C(必須):
ビタミン C はドラグストアー(一般の薬屋や大手薬屋チェーンなど)に粉末のア
スコルビン酸 K などとして売っています(錠剤は駄目です)。
ビタミン C(アスコルビン酸)は通常の食事で不足しがちなビタミン C の補充のために
用いています!
果物や野菜にもビタミン C は含まれていますが、一
般にその量は少なく、果物や野菜だけからでは十分な
量を摂取することは困難と考えられます。
ただし、サプリメントなどで一度に多くのビタミン
C を摂取したからといって、多量のビタミン C が吸収
され、体内に蓄積されるわけでもありません。
過剰に摂取されたビタミン C は数時間のうちに尿として排泄されてしまいます。
厚生労働省はビタミン C の一日の最低摂取量を100mgとしていますが、この量では「酸
化ストレス・炎症体質」の改善には全く不足しています!
一人一人の酸化ストレスの状態により異なりますが、有害物質などの摂取機会の多い今日
では、一般的に一日に1000mg程度は摂取する必要があります。
「万能健康ジュース」には一度で500mg以上が摂取できるように作られています。
ビタミン C の効能については多くの方がご存知と思いますが、抗酸化作用以外にはおもに
次のような作用・効果があるとされています。
・コラーゲンの合成に必要であり、欠乏すると細胞が弱くなり出血したり、肌のシワが多
くなります。
・シミのもとであるメラニン色素の合成を抑えます!
・鉄分やカルシウムなどミネラルの吸収を促進します。
・肝臓でのおもな解毒酵素であるシトクロム P 450を活性化します!
で、「万能健康ジュース」で500mgのビタミン C をとっても、全部オシッコに???
という方のために、ビタミン C の隠れた才能をお教えします。
ビタミン C には酸化されたものを、元に戻す性質(還元といいます)があります!
- 144 -
細胞の中で活躍する抗酸化ビタミン E や A は、抗酸化作用を発揮する(酸化される)と一
回の酸化で不活性になります(役に立たなくなる)!
それを、再活性させる(抗酸化作用を復活させる)のが、還元作用のあるビタミン C なの
です。
ということは、ビタミン C をとるということは、ビタミン E や A をとったのと同じこと!
ですので、毎朝の「万能健康ジュース」で一日に一度はタップリ体を清め、あとは、先日
お話したマイドリンク(マグネシウム、ビタミン C、クエン酸入り)で、チョコチョコ体
を清めるのが健康であり続けるために必要なのです。
とりすぎたビタミン C は数時間のうちに排泄されてしまいますが、その間にたくさんの“
いい仕事”をしてくれる訳です。
最近、脂肪酸とくっ付けて、細胞に入るようにしているから抗酸化作用の強いビタミン C
などという製品が出回っているそうですパンチ!が、これにはビタミン C のような還元作
用もなければ、ビタミン E に比べ抗酸化作用もたいしてありませんので、新しがり屋さん
は要注意です。
クエン酸(必須):
クエン酸は一般の食品スーパーチェーンや Co - OP などに売っています。純度の
低い排水管掃除用のクエン酸も売っているところがあ
りますので、必ず「食品添加物」など記載の食品用途
用を使います(これも粉体です)。
尿 p Hの酸性化を防ぐために用いています(尿酸の排泄
を適正にする)!
食肉や乳製品などの酸性食品といわれるものを多く摂る
と尿の p Hが酸性に傾きます。
尿酸は酸性になると溶解度が極めて低くなるため、尿から排泄されなくなってしまいます
その結果、高尿酸血症になり、痛風を引き起こす可能性が高くなります。
クエン酸は体内で代謝された後に、尿のpHをアルカリ性にする作用があります。
梅肉エキス(梅肉汁を煮詰めたもの)には多くのクエン酸を含み、最も好ましいのですが、
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入手しにくいため、クエン酸で代用しています。
また、クエン酸には消化管を刺激し胃の働きを良くする作用もあります。
なお、クエン酸はクエン酸回路というエネルギーを産生する代謝の効率を上げるとも言わ
れています。
生のニンジンにはビタミンCを分解する酵素が含まれていますが、クエン酸はその働きを
抑制します。
バナナ(任意):
バナナは味がまろやかになり美味しくいただけますので、
特にカロリー制限をする必要がない場合は必須としてくだ
さい。
他の果物に比べて総糖質量が多く(特にショ糖)血糖値が
上がりすぎることもありますので、糖尿病の方は気をつけ
てください。
果物の中ではトリプトファン(セロトニンの原料)を比較的多く含みますが、特に脳内
セロトニンを増やすというような作用はありません(キーウイは OK です)
バナナは美味しくいただけることと、カロリーの不足分を補うのを目的として用いていま
す!
また、バナナには食物繊維やカリウムが多く含まれていますので、その効果も期待できま
す。
オリーブ油(任意):
「万能健康ジュース」の基本処方ではオリーブ油は含
めていませんが、便秘が改善されない場合に効果があ
ることがあります。
オリーブ油を加える際は良質のエクストラバージンオ
イル(オレオカンタールを含む)を用います。
オリーブ油を加えますと胃の働きが抑制され、滞胃時
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間が少し長くなりますので血糖の上昇を緩和することができます。
ただし、オリーブ油を加えることで胸焼けを起こす方もおられます!
エクストラバージンオイルに含まれている苦味成分であるオレオカンタールは炎症性の
生理活性物質の生成を抑制するといわれています。
その他季節の葉もの野菜や果物
(任意):その季節の果物や葉物野菜を好みにより入れ
「マ
イジュース」として楽しむことをお薦めします。パイナップル、トマト、大葉、セロリー、
ニンジン葉、・・・・!
驚きの「万能健康ジュース」を始めて
「万能健康ジュース」を実践し始めますと、ほとんどの体調の悪い方は劇的な変化を体感
することになります!
特にスッキリした目覚め、からだが軽くなる、やる気が起きる・・・・・とともに、悪か
った病気の症状が軽減していくのが実感できます。
このことは「万能健康ジュース」により、不足しがちなビタミンやミネラルなどが補充
されることや腸内細菌が健全化されていくことも大きな要因のように思われます!
しかし、「万能健康ジュース」の最大の効果は体の抗酸化作用をリニューアルすることに
加え、「自律神経の働きを整える」または「消化吸収のリズムを整える」ということにあり
ます。
「自律神経の働きを整える」というと、脳の中だけでおきること考えられがちですが、実
際に「万能健康ジュース」を実践してみると、いかに“食”の影響が大きいかが分かりま
す。
勿論、ストレスも自律神経の働きを乱す最大の要因なのですが、実際にそのストレスを
どのようにして取り除くかは極めて難しいことですよね!?
しかし、食生活の改善により自律神経が正しく調整されてくると、ストレスを処理する
能力も高まってくるのです。
逆に、食生活が乱れ、自律神経のバランスを乱していくと、ストレスが処理できず、ス
トレスは増幅されていくのです。
特に、交感神経から副交感神経に切り替わる時のストレスや副交感神経から交感神経へ
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の切り替え時の食事(朝食)の影響は大きいようです。
夜更かしし「夜食を摂り過ぎ、朝は食べない」や「朝からたっぷり高脂肪高たんぱく質
の食事をとる」のも好ましくありません。
「消化吸収のリズムを整える」ことが「自律神経の働きを整える」ことになり、スッキリ
した目覚め、・・・・・とつながっていくのです。
「万能健康ジュース」は、特に糖尿病の方の朝食をイメージしながら、肝臓に溜まってい
るグリコーゲンに着目したカロリー設定をして作られています。
血糖が下がりますと、糖新生(中性脂肪やタンパク質からのエネルギー供給)が始まり
ますので(毒性のある遊離脂肪酸が増えますドクロ)、血糖をそこまで下げないようにして
います。
反対に、糖尿病の方がたくさんの糖質をとると血糖値が上がり過ぎるため、肝臓からブ
ドウ糖が適正量供給されるのとほぼ同じになるようにイメージして処方を設定したもので
す。
体には短期用のエネルギー貯蓄として、筋肉と肝臓にグリコーゲンを蓄えます(各々、
300g/1200 Kcal、100g/400 Kcal)
筋肉に蓄えられたグリコーゲンは筋肉用にしか使われませんが、肝臓の貯蓄分は全身用に
利用されます!
その供給量は平時1時間に10g(40 Kcal)
、マラソン中は30g(1
20 Kcal)といわれています。
夕食を終えますと、筋肉や肝臓にはほぼ満杯のグリコーゲンが溜まります!その後、朝
まで食事を取りませんので、筋肉中のグリコーゲンは少し減り、肝臓のグリコーゲンはか
なり減ります。
ですので、朝に糖質をとらない(食事を取らない)のはよくありません(昼までの間に必
ず糖新生が始まります)
しかし、糖尿病の方は朝食を普通通りとりますと、血糖が上がりますので薬を飲まなく
てはいけません(薬はすい臓への鞭です)カゼそこで、考えついたのが、“肝臓の働きと同
じにしてやればイイのだということです!
そこで、朝食で肝臓からのグリコーゲンと同程度のブドウ糖を供給し昼まで持たせれば、
消化吸収作業も休まるし、昼食時には血糖はすばやくグリコーゲンへ転化されるはず(血
糖の上がりが抑制される)
で、作られたのが「万能健康ジュース」です。因みに、りんごは300g(1単位)、ニ
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ンジン80g(1/2単位)
、バナナ100g(1単位)
、植物油5~15g(1/2 ~1・1/
2単位)
、ごま15g(1単位)
、オリゴ糖20g(0~1/2単位)で、総計5~6単位(1
単位:80 Kcal)になります。ひとり分はその半分で、200 K c al 程度になります(4
0 Kcal ×5時間(
(朝食から昼食まで))=200 Kcal となるように)
こうして、昼食まで肝臓のようにダラダラ(適正に)とブドウ糖が供給されるになるよう
にしたのが「万能健康ジュース」なのです。
だから、消化管を休め、自律神経を整え、酸化ストレスを沈静化し、炎症体質を鎮め、糖
尿病、片頭痛、逆流性食道炎、関節炎、花粉症、パニック障害、・・・・・・・などさまざ
まな病気体質を改善する効果があるのです!
3.ラブレクラウト
癌で悩む前に「ラブレクラウト」を
ラブレクラウトは、癌予防・癌転移予防、および腸内細菌の健全化の目的で作られてい
ます!
健康に良いと思っている魚介類と野菜の組み合わせの食事をすると発癌物質ができると
いうことは余り知られていないのではないでしょうか
実は、魚介類や肉類に含まれている第二級アミンという物質と、野菜や漬物に含まれて
いる硝酸塩(または、亜硝酸塩)という物質は胃の中で反応をし、ニトロソアミンという
発癌物質を生成するのです。
特に日本人に胃がんが多いのはこのニトロソアミンのためであるとも言われています。
勿論、ニトロソアミンは癌の転移にも影響を与えます。
魚介類は特に第二級アミンを多く含みますので、魚介類を多く食べる日本人にとって、癌
といえばまず第一に考えなければいけない大きな問題なのです。
これらのことを踏まえ、癌に援軍を送らず、押さえ込もうと作られたのが「ラブレクラウ
ト」です。
ビタミンCは胃の中でこの第二級アミンと亜硝酸塩の反応を阻害します!
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また、キャベツには体内での発癌物質の生成を抑制するイソチオシアン酸塩という抗癌物
質が含まれています。
腸内で活躍するラブレ菌にもNK細胞
を活性化し癌を抑制する効果があるとい
われています!
このように「ラブレクラウト」は胃の
中、腸内、体内で発生する発癌物質を何
段もの防御体制で癌を制圧するように考
えられています。
また、日本古来の漬物は善玉乳酸菌などを効率よく腸内に取り込むことはできるのです
が、概して塩分が高いため、多く摂ることは好ましくありません。
しかし、「ラブレクラウト」は塩分が少なく比較的多く摂取できるように作られています
ので、腸内細菌の改善には絶大なる効果を発揮することができるのです!
また、「ラブレクラウト」は腸内細菌を健全化し、癌を予防したり癌の転移を防ぐ目的以外
にも、ビタミンUによる胃を丈夫にする効果も期待できます。
「ラブレクラウト」の名の由来
「ラブレクラウト」の名の由来は「ラブレ菌」と「ザワークラウト」を組み合わせた私の
造語です。
「ザワークラウト」は比較的塩分の少ない北欧で発達した乳酸発酵食品の一種で、ソーセ
ージなどと一緒に食卓に供されることの多いすっぱいキャベツの漬物です!
一方、日本古来の漬け物は美味しく、少量で塩分の補給になるものが多く、長い間重宝さ
れてきました。
しかし、今日の食生活では日本古来の漬け物を多く摂ると、塩分を必要以上に摂りすぎ
ることになります。
そのため、腸内細菌が歓迎するほどの漬け物を摂取することは逆に塩分の摂りすぎによ
る健康を損なう可能性を高めてしまうことになってしまいます。
そこで日本古来の乳酸発酵した漬け物に含まれている乳酸菌の優等生である「ラブレ菌」
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と塩分が少なく比較的たくさん食べる
ことができるドイツ発祥の「ザワーク
ラウト」を組み合わせて、私が作り出
した究極の漬け物が「ラブレクラウト」
なのです。
効能については「ラブレ菌」と「ザワ
ークラウト」の各々のものを後日お話
しますが、「ラブレクラウト」が腸内細
菌に良いことと、「酸化ストレス・炎症体質」の改善に有効であることは多くの実践結果か
ら確かめられています!
特に、肉類、魚介類などの動物性のタンパク質と一緒に摂るとその効果を直ちに実感で
きます。
摂取を継続することで体調が良くなっていることは必ず実感できるようになります!
「ラブレクラウト」は食事毎にそのまま漬け物として一日100~150グラム程度を
目安として摂ると良いでしょう(多くて摂っても問題はありません)!
食事の最初に酢の物の代わりに食べると血糖値の上がり方が緩やかになり、食事の量も減
ることになります(ダイエット効果が増す)
勿論、ザワークラウトのように加熱調理をして食べることも可能ですが、生きたまま善玉
菌を大腸まで送り届けるためにも、加熱しないで摂られることをお薦めします(かなり酸
っぱいので好き嫌いはあるかも知れませんが)
また、酸っぱいのが苦手な方かたは、浅漬けでいただくと随分食べやすくなります。
美味しく頂くのが一番ですが、体質を改善する薬のようなものだと思うことも大切かも
しれません。
特に、比較的多めの魚介類や肉類などの動物性タンパク質を摂る場合には、発癌物質の
生成を抑えることや、未消化タンパク質をエサとする悪玉菌の増殖を抑制するためにも、
「ラ
ブレクラウト」も多めに摂るようにしてください!
「ラブレクラウト」は乳酸発酵した漬け物ですのでキャベツそのものに乳酸菌が定住して
いることから、乳酸飲料以上に生菌で大腸内に到達する確率が高くなります。
また、食物繊維とともに細菌叢(細菌の集まり、細菌は単独では生息できず、叢そうを作る
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ことによって生息している)を形成したものを食べることになりますので便秘や下痢の解消
法としては驚くほど早くその効果が実感できます!
繰り返しになりますが、健康に良いと思っている魚と健康に必要不可欠な野菜や漬物を
一緒に食べると胃の中で発癌物質を作り出してしまうという意外な落とし穴にも「ラブレ
クラウト」は有効に作用するように作られています!
日常の食事に「万能健康ジュース」と「ラブレクラウト」を取り入れることで、便秘や
下痢はすぐに解消され、体の倦怠感がとれてくるのを実感できます!
過食気味で肥満の人が他の食生活は従来のままであっても、朝の「万能ジュース」と家庭
での食事毎に「ラブレクラウト」のとることを実践するだけでも、数週間で減量(ダイエ
ット)効果が顕著に現れてきます。
「ラブレクラウト」の材料を揃えるのが大変だ。もっと簡単に作れる方法はないか、と
いう方には、キャベツ、塩、ラブレ乳酸飲料、ビタミンC、クエン酸と水だけで作ること
も出来ます。
キャベツ1Kgに対して、塩は24g、ラブレ乳酸飲料(70ml程度のもの)、ビタミン
C&クエン酸0.5g~1g程度、水(200mlからラブレ乳酸飲料を差し引いた量)
が基本となります!
この簡易処方の「ラブレクラウト」であっても、便秘解消、がん予防、肝臓の解毒機能向
上など、ほぼ同じような効果が期待できます。
美味しく作るポイントは、繰り返しになりますが醗酵中は空気に触れさせないことです。
「ラブレクラウト」は何故そんなに聞くのか!?
「ラブレクラウト」の効能は、おもにその材料として用いられている「キャベツ」と「ラ
ブレ菌」により発現されます!
さらに、ビタミン C とリンゴはその作用を補充的に高めるために加えています。
その他の昆布やキャラウェイシード、粒胡椒、ローリエ、唐辛子、クエン酸にも多くの
栄養素は含まれているのですが、ここでは「ラブレクラウト」の、旨み付け、香りつけ、
風味付けなどをおもな目的として用いています。
キャベツの効能:
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キャベツは古くから「食べる胃腸薬」として利用さ
れてきましたように、キャベジンとも言われるビタミ
ンUを含んでいます!
ビタミンUは胃・十二指腸潰瘍の予防や治療に用い
られ、胃酸の分泌を抑え、肝臓の脂肪蓄積を抑制する
作用があります。
キャベツに含まれるイソチオシアン酸塩*-1には
抗酸化酵素の生成を促し、解毒酵素を活性化すること
で肝臓の解毒力を高める作用があります!
また、発酵の過程でイソチオシアン酸塩の生成は促進されますので、生のキャベツを摂
取するよりも効果が高まることになります。
最近、がん予防や解毒効果で話題になっていますブロッコリースプラウトに含まれるス
ルフォラファン(イソチオシアン酸塩の一種)と同じ成分です。
ブロッコリースプラウトには多量のスルフォラファンが含まれていますが、量的にさほ
ど多くを摂ることは難しいのではないでしょうか。
その点、「ラブレクラウト」では量的にも比較的多く摂ることができます。
また、抗酸化作用のあるビタミンCは摂取後数時間で尿から排泄されてしまいますが、ス
ルフォラファンは抗酸化物質としての効果が三日間と長く持続するといわれています。
このようなことから「ラブレクラウト」を毎日、摂り続ければ癌の発症や転移を予防す
る可能性が高まります!
その他に、イソチオシアン酸塩は血小板の凝集を抑え、血管を柔軟にし、血圧を下げ、血
流の流れをよくする作用があります。
朝食時の「万能健康ジュース」と一緒に「ラブレクラウト」を摂ると胸焼けの原因となる
ことがあります。
胸焼けを起こすようであれば、「ラブレクラウト」を朝食時以外の食事毎にとるか、「万
能健康ジュース」の一材料として用いてください!
また、イソチオシアン酸塩にはピロリ菌の殺菌効果、皮膚や目の紫外線によるダメージ
を防御する作用があります。
なお、発酵中にキャベツに含まれるビタミンCや葉酸が減少することはありませんので、
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発酵食品である「ラブレクラウト」には漬ける前のキャベツに含まれるビタミン類のほと
んどは残存します。
イソチオシアン酸塩:ワサビ、カラシ、大根、ブロッコリー、ケール、キャベツなどのア
ブラナ科植物に含まれるフィトケミカルの一種。抗癌・抗菌作用があり、抗酸化力は長時
間(約3日間)作用し続け(ビタミンC、Eは数時間)、癌予防効果は高いといわれていま
す。
一方、甲状腺へのヨウ素取り込みを阻害し甲状腺腫などの原因となりうるのですが、日
本では土壌に多くのヨウ素を含み全ての食品を介してヨウ素が豊富に摂取されることやヨ
ウ素を多量に含む海産物の摂取量が多いことなどから、むしろヨウ素の過剰摂取が懸念さ
れる状況にあり、問題を生じる可能性は少ないといえます。
ラブレ菌の効能:
「ラブレ菌」は京都の伝統的な漬け物“すぐき漬け”から見出された植物性の善玉乳酸菌
です。
「ラブレ菌」は他の善玉乳酸菌と同じように腸内で短鎖脂肪酸(酢酸、乳酸、酪酸など)
を生成するため悪玉菌の増殖を抑制する作用もあります!
また、腸管の新陳代謝を活発にし、栄養素の消化・吸収を高めることや腸管免疫力を高め、
癌、老化、自己免疫、免疫低下などを予防するなどの作用があるといわれています。
その他ほかにも、ラブレ菌はナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化する作用やイン
ターフェロンα(NK細胞やマクロファージなど免疫系を刺激する)の生成を促進し、癌
の予防や転移を予防するといわれています!
また、植物性乳酸菌であるラブレ菌は胃酸や胆汁などの影響を受けにくく、動物性乳酸菌
よりも多くの生菌が生きたまま腸に届くともいわれています!
ただし植物性の乳酸菌であっても、市販の乳酸飲料の形態のものでは大腸まで届くことは
非常に難しいことになります。
ところが、「ラブレクラウト」には既に食物繊維のなかにラブレ菌の細菌叢が形成されてい
ますので、食物繊維とともに大腸まで容易に到達することが出来ると考えられます!
手漕ぎのボート(乳酸飲料)で太平洋(小腸)を渡るのと、大きな旅客船(食物繊維)で
太平洋を洋行するような違いが生じることになります。
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乳酸飲料でラブレ菌をとったからといって、ラブレ菌の棲みかである乳酸飲料の栄養分は
小腸で吸収され、ラブレ菌は小腸で棲みかのない単独な細菌になってしまいます。
単独になった細菌は容易に小腸を通り抜けることができませんので、大腸に届くことがで
きないということなのです。
一方、漬物などの発酵食品は大腸まで届く食物繊維を含みますので、大腸内細菌の健全
化には適しているのですが、日本古来の漬物では塩分の摂りすぎが気になります。
そこで、塩分を気にすることなく比較的多量にとることの出来る「ラブレクラウト」が整
腸作用に優れる発酵食品として登場してくるのです。
材料の成分と効能
りんご:「万能健康ジュース」のところでお話しましたように、りんごペクチンによる腸内
細菌の健全化を目的にしています!量は多くなってもかまいませんので、量の増減はお好
みで行ってください。
りんごはすりおろさなくても小さく刻んでもいいですが、漬かったりんごはかなり酸っぱ
くなります。
セロリなどを追加しても美味しくいただけます。
ビタミン C:キャベツにも含まれていますが、不足しがちなビタミンですので、追加的
に加えています!
特にビタミン C は魚介類と野菜の組み合わせで生じる発ガン物質の生成を止めることがで
きますので、食事毎にビタミンCが摂取できるように用いています
勿論、吸収後はビタミン C としての抗酸化作用を発揮します!
既に癌にかかり、再発や転移が心配な方はビタミン C の量を増量するといいようです。
クエン酸:おもに、夏場などは雑菌が入りやすく、多少腐敗臭的な発酵キャベツ独特の
いやな臭いがすることがあります。
特に健康上の問題は無いのですが、美味しくいただくためには腐敗臭的な臭いを消す目的
で用いています!
勿論、万能健康ジュースのところで説明したように代謝を向上したり、高尿酸血症を改善
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する効果もあります。
昆布:ミネラルを多く含むことで有名ですが、ここでは味をまろやかにするために用いて
います。
キャラウェイシード:せり科植物の種子で少し辛みのある
さわやかな香りのあるシードですビックリマーク脂っこい
ものの消化を助けてくれるといわれています。
風邪薬のトローチ剤や胃腸薬に利用されていたようですが、
ここでは特に薬効というより香りつけとシードのぶつぶつ
した歯ざわり感のために用いています!
クミンシードやデイルシードでもいいですし、お好みでそ
れらと併用してもいいです
ローリエ:消化を助けたり、肝臓腎臓の働きを活発にする作
用があるといわれています!ここでは、単に香辛料として用
いています。
唐辛子:辛み成分のカプサイシンには消化促進、食欲増進、
強心作用、脂肪燃焼、代謝促進などの効用があります。
ビタミン類も多く含まれますが、ここは辛み付けが目的です
ので必要に応じ増減してください!
粒胡椒:ブラックペパーの粒を使用前に潰して利用し
ます。辛み、香りつけが目的です!
この詳細は、後藤日出夫先生の著書「お医者さんに
も読ませたい片頭痛の治し方」(健康ジャーナル社)を
ご覧下さい。
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