平成27年度の入札制度等の見直しの方向(案)

平成27年度の入札制度等の見直しの方向(案)
平成26年12月4日
鳥 取 県 県 土 整 備 部
最近の入札状況や、品確法・入契法・建設業法(担い手3法)の改正を踏まえた、新たな課題に対応するため、次のとおり建設工事(県土整備部発注)
に係る入札制度等の見直しを計画しています。
○課題 及び ◇対応の考え方
見直しの方向(案)
より一層 ○地域密着型総合評価の適用範囲の見直し
■土木系工種の簡易評価型総合評価入札の拡大
の工事品
現行:1 千万円未満の全ての工事
現在、価格競争の要素が強い地域密着型総合評価入札を適用している工事のうち、
質の確保
1 千万円以上 6 千万円未満の維持修繕工事
工事規模や難易度、複雑性等によって品質確保が必要な一定金額以上の工事について、
○PC・鋼橋工事(県外参入)の低価格入札対策
会社の工事成績等を評価する簡易評価型総合評価入札へ変更
業界要望:技術提案や施工計画等を考慮した総合評
○簡易評価型総合評価入札拡大の主な内容
価方式の適用。
(1)港湾工事
1 千万円以上→250 万円以上
(2)上記以外
1千万円以上 6 千万円未満の維持修繕工事のうち、工事成績評定
◇1 千万円以上の地域密着型総合評価の適用は難易度
の対象となる工事は簡易評価型へ変更
が低い工事とする。
○総合評価適用一覧(見直し後)
◇価格競争で実施している県外参入のPC・鋼橋工事
工 種 等
地域密着型
簡易評価型
について技術力等の評価(総合評価)を検討
港湾工事
適用なし
250 万円以上
土木一般(年間維持工事)
6,000 万円未満 6,000 万円以上
工事品質の確保
受注機会
の均等化
適正な競
争性確保
若手技術
者の活用
・育成
就労環境
の改善
下請契約
の適正化
とび等一般(工事成績評定対象外に限定) 6,000 万円未満
上記以外の総合評価対象工種
1,000 万円未満
1,000 万円以上
■6 千万円以上のPC・鋼橋工事(県外参入)の総合評価導入を検討
○業界要望:工種のとび等一般を廃止して土木一般に ■発注工種のとび等一般の一部を土木一般へ整理統合
統合し、一社でも多く受注できるようにしてほしい。
とび等一般の発注を予定価格 6 千万円未満の工事成績評定の対象外工事に限定し、コ
(土木一般の未受注対策)
ンクリート工事等の工事成績評定対象の工事は土木一般として発注する。
○最近の入札状況の検証等に基づく不具合の解消
・とび等一般…河床掘削、満砂除石、伐開、残土運搬、塵芥処理、解体工事(*)等
・自社施工対象工事における単独・JV混合入札廃止
の工事成績評定対象外工事に限定
H25とび等一般発注件数 149件→123件(土木一般に変更されるもの 26件)
JV構成員が代表者を変え、複数工事(H25 最
*解体工事は建設業法改正(許可区分新設)により平成 28 又は 29 年度に工種を新設予定。
大5件)を受注
*とび等一般A・B級への発注については、発注基準額や対象等級を弾力的に運用。
・地域密着型総合評価は評価項目に変動要素が少な
く、年間を通じてくじ引きが多発(発生率 25.2%)
H25 405 件中 102 件でくじ引き
■自社施工対象工事における単独・JV混合入札(経過措置)の廃止
・年間発注件数が極めて少ない工種の総合評価入札
平成 21 年の自社施工要領改正(従事技術者の 1/2 以上が自社職員→全て自社職員)
は、受注の偏りが発生するおそれ(ほ装一般)
に伴う経過措置として単独又は 2 社JV(自由選択)の入札を実施しているが、5年
*ほ装一般の発注件数(県内向け)
を経過したこと、総合評価ではJVは代表者で評価し、構成員として参加すれば受注
H23 2件、H24 1件、H25 3件
額に関係なく落札でき公平性を欠くことから混合入札(2 社 JV での参加)は廃止する。
◇建設業法上、土木一式工事(土木一般)が総合業種、 ■地域密着型総合評価の評価項目として受注額を導入(H27.第 2 四半期予定)
とび・土工工事業(とび等一般)が専門業種であるこ
地域密着型総合評価の評価項目に受注額を新設(算定方法は簡易評価型に同じ)
とを念頭に置いて、とび等一般の発注を整理・限定。
入札
同種工
配置技術者*
地域点 受注額
資格
計
◇入札制度の見直しによる不具合の解消
(新設)
価格
事実績
停止
資格
CPD
1
1
1
90
4
1
0
98
より公平・公正な入札制度
■ほ装一般(アスファルト以外の舗装工事)の総合評価適用の中止
(受注機会の均等化・適正な競争性確保)
ほ装一般は近年の県工事発注が極めて少なく、総合評価を適用すると会社工事成績
評価により受注が著しく偏るおそれがあるため、総合評価対象外工種とする。
○若年入職者の減少と技術者等の高齢化による、中長 ■若手技術者の配置を評価する総合評価入札の導入
期的な人材不足と技術・技能の継承
① 簡易評価型総合評価入札の加点(試行 H27.第 2 四半期予定)
○改正品確法第13条の要請(H26.6 条文追加)
配置技術者の専任を要する簡易評価型の入札(2 千 5 百万円以上 6 千万円未満に限
発注者は、…若年の技術者、技能労働者等の育成及
る)について、若手技術者を主任技術者とは別に現場代理人又は専任の担当技術者と
び確保の状況、…に関する事項を適切に審査し、又は
して配置する場合は、配置技術者資格に加点する。なお、若手技術者は、公募し、認
評価するように努めなければならない。
定する制度とする予定。
(工種・等級を勘案の上、工事を選定して試行実施)
【若手技術者の要件】
◇現場経験の少ない若手技術者に早期に活躍(キャリ
・年齢…35 歳未満(H27.4 月以降の経営事項審査改正による加点の対象)
アアップ)の場を提供する総合評価入札の実施
・スキル…一級又は二級資格者のうち、現場経験の少ない者
・基礎知識…県が指定する建設技術センター研修の一定単位を受講
現場代理人等の若手加点
資格区分
配置技術者資格
若手技術者の定着・育成を促進
一級技術者
2点
+ 2点
二級技術者
1点
その他技術者
0.5 点
② 配置技術者工事成績の特例
配置技術者工事成績の評価の対象となる現場代理人としての実績は、施工当時に一
級資格を有する場合に限定しているが、若手技術者の場合は、二級資格時の現場代理
人実績であっても評価対象とする。
(6 千万円未満の工事の入札に限る)
○下請重層化による労務費へのしわよせ解消
■「建設工事における下請契約適正化指針」
(仮称)の制定
○県内業者の受注機会の拡大(H26.2 月議会約束事項)
建設工事における適正な価格による下請契約に関する要綱(H26.10.10)に下請次数
○改正入契法に基づく適正化指針の要請(H26.9 追加) 制限、下請負人の県内業者活用を加えた指針を制定
社会保険等未加入業者については、定期の競争参加資格審査
・下請次数制限(土木工事) 次数制限なし→原則として二次下請けまでとする。
等により元請業者から排除するほか、…下請業者も含めてその
・下請の県内活用
一次下請は県内業者→二次下請も県内業者に限定。
排除を図るものとする。
(特殊で専門的な工事や工程的に間に合わない等特段の理由があり、発注者の事前承認を受けた場合
を除く。
)
◇下請重層化の解消、二次下請以下の県内業者の活
用、社会保険加入業者限定を契約内容に追加
建設労働者の処遇改善による人材確保
*実施時期の記載のない項目は平成 27 年 4 月適用を予定
■県工事の元請・下請を社会保険等加入業者(法令による適用除外者含む)に限定
・元請業者については H27・28 の入札参加資格申請から加入業者に限定済み。
・下請業者についても平成27年度以降の早い時期に、加入業者に限定する予定。
(国
土交通省の例にならい対策を実施)