ダイワ投資情報ウィークリー - 大和証券

世界 の鼓 動を伝える
2014 年 12 月22日号
~投資戦略、トピックス、個別企業などの最新情報を網羅~
www.daiwa.jp
【今週のトピックス】
7 今週のアベノミクス特選銘柄
9 逆オイルショックは
金融危機の引き金にあらず
足元の日本株の下落は
ファンダメンタルズを反映しておらず、
割安感強い
10 欧州高級ブランド、
風向き変わる2015年
2015年の株価は
好パフォーマンスが期待できよう
【今週の日米株式ストラテジー】
2 過度なロシア懸念は不要。
NYダウと日経平均は年末高の展開と想定
【今週の為替ストラテジー】
4 ガス抜きは終了した模様
【為替マーケット・ウオッチ
(ロシアルーブル)
】
5 厳しい冬の先には春も
【今週の紹介銘柄】
12 フェイスブック
13 TJXカンパニーズ
14 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン
http://www.daiwatv.jp/
大 和証券グループでは、総 力を結集して、マーケット解説を中心とする
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注目!投資ストラテジー
日付
担当者
12 月のTIME TABLE
テーマ
日付
担当者
テーマ
重要イベント
重要イベント
1(月) 佐藤(光) 内外相場見通し
2(火)
斉藤
上期決算イベント後の戦略
3(水)
守田
注目投資テーマ
4(木)
熊澤
日本株需給動向
17(水) 高橋
山田
東南アジア経済見通し
総選挙後の日本株市場
重要イベント
18(木) HK熊
中国経済の見通し
重要イベント
19(金)
重要イベント
5(金)
注目のセクター、
海外市場、個別銘柄など、
旬の投資テーマで株式市場にアプローチします。
10:30
弘中
米国経済見通し
佐藤(智)
日本株投資戦略
(仮)
20(土)
21(日)
6(土)
22(月)
7(日)
8(月)
石月
来年のドル円相場の見通し
9(火)
橋本
日経平均の臨時銘柄入替えの見通し
10(水)
HK大澤
11(木)
浅井
低調な滑り出しとなった
香港-上海の株式相互取引
国内経済見通し
重要イベント
28(金)
12(金) 佐藤(智) 企業業績見通し
23(火)
天皇誕生日
重要イベント
24(水) 岡本
欧州株式市場動向
25(木)
山田
アジア株式市場の見通し
26(金)
浅井
国内経済見通し(仮)
29(月)
守田
中国出張報告
橋本
4-6月決算企業の
TOPIX浮動株比率見直し予想
27(土)
28(日)
13(土)
14(日)
15(月)
細井
今週の紹介銘柄
30(火)
16(火)
本田
欧州株注目銘柄
31(水)
※ 放送テーマや放送日、ON AIRは目安です。当日の状況により変更することがあります。
大晦日
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22号
内外タイムテーブル
*決算発表の掲載銘柄については、掲載号の前週初の時点で時価総額が1,500億円以上の銘柄(QUICKより算出)を原則掲載。
(出所)作成時点の各種情報より、大和証券作成。
(注)予定は急遽変更されることもあります。
(投資戦略部 平川 美智)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信
頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見
や予測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
−1−
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
内外株式
今週の日米株式ストラテジー
~過度なロシア懸念は不要。NYダウと日経平均は年末高の展開と想定~
図表① ナスダック指数とNYダウ
~12/18 のNYダウは 421 ドル高と、約 3 年ぶり
先週月曜日(12/15)の東京市場では日経平均が
の上げ幅で続伸した~
12/16 の日経平均は 17000 円割れ
272 円安と反落した。前週末(12/12)の米国市場で
急速な原油安を受けて世界経済を巡る警戒感が強
まり、NY ダウが 315 ドル安と大幅に反落したこと
から、週明けの東京市場でも投資家のリスク回避姿
勢が強まった。さらに、月曜日の米国市場でも原油
安を背景に投資家心理が悪化し、NY ダウが 99 ドル
安と続落すると、翌火曜日(12/16)の日経平均も
344 円安と大幅に続落し、11/17 以来約 1 カ月ぶり
の 17000 円割れとなった。その後、火曜日の米国市
場でも原油安に端を発する金融市場の混乱が警戒
され、NY ダウが 111 ドル安と 3 日続落したが、翌
水曜日(12/17)の東京市場では自律反発を期待し
た買いが入り、日経平均は 64 円高と 3 日ぶりに反
発した。そして、水曜日の米国市場で FOMC 後に
発表された声明文やイエレン FRB 議長の記者会見
の内容が好感され、NY ダウが 288 ドル高と 4 日ぶ
りに大幅に反発すると、翌木曜日(12/18)の日経
平均は 390 円高と大幅に続伸し、3 日ぶりに 17000
円台を回復した。
4850
19000
(左軸)
ナスダック指数と
200日移動平均
↓
(ポイント)
(ドル)
12/18まで
4350
18000
3850
17000
3350
16000
↑
NYダウと
200日移動平均
(右軸)
2850
15000
13/12/19 14/2/19
出所
4/16
6/13
8/11
10/7
12/3
大和証券投資戦略部で取りまとめ
図表② 日経平均と円/ドル
~12/16 の円/ドルは一時 115 円台半ばに~
124
18600
12/18まで
(円/ドル)
(円)
119
17600
114
16600
日経平均(右軸)→
ロシアのデフォルトに対する過度な懸念は不要
109
先週前半の日米市場では原油安を背景にロシア
経済の苦境が深まるとの懸念が高まり、投資家のリ
スク回避が強まった。ロシアの代表的な株価指数で
ある RTS 指数は月曜日(12/15)に急落し、ルーブ
ルも対ドルで急落した。ルーブルの急落を受け、ロ
シア中央銀行は政策金利を年 10.5%から 17%に引
き上げる緊急利上げに踏み切ったが、ルーブル売り
は止まらず、翌火曜日(12/16)の RTS 指数も大幅
に続落した。しかし、火曜日のニューヨーク・マー
カンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が小
幅ながら 5 日ぶりに反発すると、ルーブル売りが一
服し、同日の RTS 指数は 10 日ぶりに急反発した。
先週前半のルーブル急落を受け、ロシアの対外債
務の不履行(デフォルト)リスクが浮上した。ただ
し、ロシアの外貨準備高は 12/12 時点で 4146 億ド
ルで、これに金融機関が保有している外貨資産 2560
億ドルを加えると、ロシアの対外債務(公的部門と
民間部門の合計)6780 億ドルは概ね賄えるとの見
方が多い。ただし、原油安が長引けばルーブル安も
続き、ロシアの景気悪化懸念や(ルーブル買い介入
15600
104
14600
←円/ドル(左軸)
99
13600
13/12/19 14/2/24
出所
4/22
6/20
8/18
10/16
12/15
大和証券投資戦略部で取りまとめ
図表③ NY原油先物相場とロシアの国債保証料率
~今回の原油安は世界経済の動向からは説明が難
しく、原油安が長引く可能性は低いと考えられる~
110
(%)
(ドル/バレル)
98
6.0
12/18まで
5.0
↑
(左軸)WTI期近物
86
4.0
ロシアの国債保証料率(5年物:右軸)
↓
74
3.0
62
2.0
50
1.0
13/12/19 14/2/19
出所
4/16
6/13
8/11
10/7
12/3
NYMEXなど
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
-2-
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
内外株式
図表④
ロシアの外貨準備高とルーブル相場
が続くために)外貨準備高の減少懸念も続く可能性
~ロシアの外貨準備高は潤沢と考えられる~
がある。しかし、今回の原油安は世界経済の動向か 69
(ルーブル)
(億ドル)
ロシアの外貨準備高(右軸)
らは説明が難しく、原油安が長引く可能性は低いと
ルーブルの対ドルレート(左軸)
62
←14/12/18
考えられる。また、原油高で米国のシェールオイル
にシフトした需要が、原油に回帰する可能性もある。 55
いずれにしても、ロシアのデフォルトに対する過度 48
←14/12/12
な懸念は不要と見ている。
41
NYダウと日経平均は年末高の展開と想定
先週発表された FOMC 声明文では、利上げ開始
までの期間の目安とされる「相当の期間」との文言
が間接的に残され、金融政策の正常化の開始につい
ては「忍耐強くなりうる」との文言が加えられた。
事前には「相当の期間」との文言が削除されるとの
予想もあったことから、FOMC 後の米国市場では事
実上のゼロ金利政策が当面続くとの安心感が広が
った。一方、先週発表された米 11 月の鉱工業生産
指数は前月比 1.3%上昇と市場予想(0.7%上昇)を
大幅に上回り、2010 年 5 月以来最大の伸びとなっ
た。同じく、先週発表された米 11 月の消費者物価
指数は前月比 0.3%低下と市場予想(0.1%低下)を
下回り、2008 年 12 月以来の下落率となった。FRB
の拙速な利上げに対する懸念が後退する一方で、米
国経済が「安定成長・低インフレ」の好環境だとす
れば、目先の NY ダウが 12/5 に付けた過去最高値
(17958 ドル)を更新するのは時間の問題だろう。
ロシアのデフォルトに対する過度な懸念が不要
で、NY ダウの最高値更新が時間の問題だとすれば、
日経平均は来週火曜日(12/30)の大納会に向けて
12/8 に付けた年初来高値(17935 円)を更新する「掉
尾の一振」の展開となろう。東証が発表した先々週
(12/8~12)の投資部門別売買動向によると、海外
投資家が 2 週連続で買い越し、個人投資家も 8 週ぶ
りに買い越した。今週は海外投資家の多くがクリス
マス休暇に入る可能性があるが、11 月以降の株価上
昇局面で利益確定売りを続けてきた個人投資家は
年末に向けて買い意欲を強める可能性が高いと見
ている。なお、少額投資非課税制度(NISA)の 2014
年分の非課税枠を国内株で消化するための最終申
込日が今週木曜日(12/25)である。また、今週の
東京市場では 9 社の IPO(新規株式公開)が予定さ
れており、金曜日(12/26)は 11 月の経済指標の発
表集中日となる。(野間口毅 12/19 金曜日午前記)
7000
6000
5000
4000
3000
34
2000
27
1000
20
2008/1 09/1
出所
0
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
ロシア中央銀行など
図表⑤ 米国の設備稼働率と鉱工業生産指数
~米国経済は「安定成長・低インフレ」の好環境
と考えられる~
85
109
(%)
米国の設備稼働率(左軸)
米国の鉱工業生産指数(右軸)
14/11まで
80
102
75
95
リーマン・ショック→
70
88
(2007年=100)
65
2005 06
出所
81
07
08
09
10
11
12
13
14
15
FRB
図表⑥ 個人投資家の日本株売買差額と日経平均
~個人投資家は年末に向けて買い意欲を強める
可能性も~
8000
18500
(億円)
個人投資家の日本株売買差額(左軸)
日経平均(右軸)
4000
(円)
←12/18 17500
←12月第2週
(12/8~12)
買い越し
↑
↓0
売り越し
16500
▲4000
15500
▲8000
14500
▲12000
13500
14/1/10 14/3/7
出所
5/2
6/27
8/22
10/17
12/12
東京証券取引所、日本経済新聞社
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
外国為替
今週の為替ストラテジー
ガス抜きは終了した模様
通貨
始値
高値
実績
安値
終値
高値
予測
安値
終値
米ドル (円/ドル)
118.96
119.31
115.57
118.84
121.00
117.50
119.75
ユーロ
豪ドル
(円/ユーロ)
(ドル/ユーロ)
(円/豪ドル)
(ドル/豪ドル)
148.32
148.45
144.96
146.01
1.2463
1.2570
1.2266
1.2286
98.14
98.15
95.22
97.03
0.8246
0.8274
0.8107
0.8165
期間:12月15日(月)~12月19日(金)AM6:00
ドル円は引き続き荒い値動き
149.00
144.50
147.29
1.2550
1.2200
1.2300
99.00
96.00
98.19
0.8350
0.8100
0.8200
期間:12月22日(月)~12月26日(金)
ドル円相場の推移(日足、4 本値)
今週も為替市場は荒い値動きとなった。14 日の衆院
総選挙の結果を受け、週初 15 日は午前中に一時 1 ドル
=119 円台を回復する場面があったものの、その後は
ほぼ一本調子に円高ドル安歩調を辿る。翌 16 日の日本
時間朝 7 時頃、ロシアルーブル安に歯止めをかけるべ
くロシア中銀が緊急の利上げを発表したが、同日は逆
にルーブル安に拍車がかかり、世界的にリスクオフ・
ムードが強まった。結局、円は全面高となり、一時 115
円台半ばまで急騰。しかし、今週のメインイベントだ
った FOMC(16、17 日)後は一時 119 円台を回復するな
ど、往って来いとなった。
円
※2014 年 12 月 18 日まで
122
120
118
116
114
112
110
108
106
104
102
2014/9/1
2014/9/29
2014/10/27
2014/11/24
(出所)各種データより大和証券作成
「相当な期間」は残ったのか消えたのか
さて、今回の FOMC では、声明文から『相当な期間』
というキーワードが削除されるかどうかに市場の関心
が集まったのは言うまでもない。一見すると、同表現
が残されたようであるが、実際には削除されたと考え
るのが自然。代わりに、用いられたガイダンスは「金
融政策を正常な状態に戻し始めることに対し辛抱強く
なれる」で、わざわざ「前回までの『相当な期間』と
いう表現と合致している」と断っている。同じ意味な
らば、表現を変更する必要はないと思うが、FRB 内で
は利上げに向けた地均しがまた一歩進んだという感覚
だろう。メディアの伝え方にも問題があったと言えそ
うだが、市場の動きを見ると、『相当な期間』という
表現が削除されたと認識されるまで相応の時間を要し
たようだ。なお、声明文全体の評価としては、FOMC メ
ンバーのタカ派、ハト派それぞれから反対者を出して
おり、玉虫色と言えよう。イエレン議長は、会見で利
上げの時期やペースは指標次第と繰り返しているが、
FF 金利先物を見ると、市場はまだ利上げをまだかなり
先と受け止めている印象だ。このギャップが残ったま
までは、いずれ金融市場が不安定化する恐れがあるだ
けに注意が必要。もっとも、目先は FOMC を無事に通過
し、市場に安堵感が広がっており、過度のリスクオフ
の動きは沈静化している。1 ドル=115 円台まで円高に
振れたことで、一旦ガス抜きは終わったと見る。一方
で、原油の動向等、まだ波乱材料は残っており、再度
円の安値を試すのはやや先か。(石月 幸雄)
FOMC メンバーによる政策金利見通し
%
5
※カッコ内の数値は 9 月時点の見通し
平均3.78%
平均1.125%
平均2.54% 平均3.50%
(平均1.27%) (平均2.68%) (平均3.54%) (平均3.79%)
4
3
2
1
0
2015年末
2016年末
中長期
2017年末
(出所)FRBのデータより大和証券作成
FF金利先物イールドカーブ
1.2
1.1
1.0
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
%
2014/12/17
2014/10/31
2014/11/28
12 月
2014年
2月
4月
6月
8月
10 月
2015年
12 月
2月
4月
6月
2016年
(出所)各種データより大和証券作成
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
外国為替
為替マーケット・ウオッチ(ロシアルーブル)
~厳しい冬の先には春も~
ロシアルーブルの推移
ロシア中銀が緊急利上げ
ロシアルーブル安に歯止めがかからない。節目の
1 ドル=50 ルーブルの大台に乗せたのが、12 月 1 日
だったが、それからわずか 2 週間で 20%超の下落と、
そのスピードは驚異的だ。もちろん、ロシア中銀が
だまって見ていたわけではなく、執拗な為替介入の
ほか、11 日、定例の金融政策委員会会合では利上げ
も実施した(9.5%→10.5%)。しかし、結果的に
ほとんど効果を上げることはできず、15 日、ルーブ
ルが急落したことから、ロシア中銀は緊急的に大規
模な追加利上げを発表(10.5%→17.0%)。驚いた
のはその発表のタイミングで、現地モスクワ時間で
は 16 日の深夜 1 時と、通常では考えられない時間
帯だった。ロシア中銀は 11 月に予定から前倒しし
てルーブルを変動相場制に移行させたが、ここまで
急激な変動は想定外だったと見られる。
大幅利上げは一旦不発
さて、緊急大幅利上げを受けた 16 日の欧州市場
の動向だが、当初はルーブルが買い戻されたものの、
原油価格の下落とともに、再びルーブル売りが強ま
る展開。その後、メドベージェフ首相公邸で、経済
閣僚や中銀総裁らが集まり、緊急会議が開かれたこ
とで、資本規制が導入されるとの思惑が浮上したこ
とから、パニック的なルーブル売りに発展し、一時
は 1 ドル=80 ルーブルに迫る場面も見られた。しか
し、ウリュカエフ経済発展相が「資本規制は議論し
ていない」とコメントすると、落ち着きを取り戻し、
原油先物の反発と相俟って、一旦は 1 ドル=66 ルー
ブル台まで戻した。ただ、15 日の終値が 64 ルーブ
ル台だったため、結果的に見ると、大幅利上げの効
果はほとんど無かったと言えそうだ。
一方、これだけの乱高下を経験したことで、セリ
ングクライマックス的な様相も感じられるが、市場
が安定を取り戻すまでには相応の時間を要しよう。
ロシアは輸出の 7 割ほどを燃料やエネルギー製品に
依存しているため、原油安が続く限り、本格的なル
ーブルの反発は期待しにくい。投機筋にとって原油
安でルーブル売りという構図が分かりやすいうえ、
依然としてウクライナ情勢を巡って欧米とロシア
が対立状態にあるため、通貨安定に向け世界的な協
調が困難と見られることが、ルーブルの大きな重石
と言える。ちなみに、16 日、米経済諮問委員会(C
EA)のファーマン委員長は「ロシアは深刻な経済
状況だと言えるが、これは主に国際的なルールに従
わなかった結果であり、自業自得だ」と突き放して
1 ルーブル=円
3.4
1 ドル=ルーブル
20
3.2
25
3.0
30
2.8
35
2.6
40
2.4
45
ルーブル高
2.2
50
ルーブル安
2.0
55
1.8
60
ルーブル円(左軸)
ドル /ルーブル(右軸、上下逆)
1.6
65
1.4
70
14/1
14/3
14/5
14/7
14/9
14/11
年 /月
(出所)各種データより大和証券作成
ロシアの政策金利とインフレ率の推移
18
%
消費者物価(前年比)
16
政策金利
14
※2014年12月は、11日に1%、
15日に6.5%の利上げを実施
12
10
8
6
4
2
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
年
2015
(出所)ロシア中銀のデータより大和証券作成
ロシアの主な輸出品目(2013 年)
主要輸出品目
構成比(%)
鉱物製品
71.5
うち燃料・エネルギー製品
70.6
金属および同製品
7.7
化学品・ゴム
5.8
機械・設備・輸送用機器
5.5
食料品・農産品(繊維を除く)
3.1
貴石・貴金属および同製品
2.7
木材・パルプ製品
2.1
繊維・同製品・靴
0.2
(出所)ジェトロのデータより大和証券作成
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
-5-
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
外国為替
いる。ただし、大幅利上げの効果が無かったと単日
の動きだけで判断するのは控えたい。これまでの為
替介入の累積的な効果も時間とともに浸透してく
ると見られる。大幅な利上げ効果とともに、ルーブ
ル安の歯止めに一定の役割を果たそう。もっとも、
原油価格が安定することが大前提であることは言
うまでもない。
ロシア危機の再来リスクは低い
ロシアの外貨準備高の推移
億ドル
6,000
%
50
※2014年は11月まで
5,000
外貨準備(左軸)
45
外貨準備 /名目 GDP(右軸)
40
35
4,000
30
25
3,000
ロシアルーブルの急落で思い出すのが、1998 年 8
月のロシア危機。市場の激しいルーブル売り圧力に
晒される中、ロシア政府・中銀はルーブルの大幅な
切り下げに追い込まれたほか、民間対外債務支払の
90 日間凍結を発表した。こうした荒療治は結果とし
てロシア経済の回復を早めた一方、米国の大手ヘッ
ジファンドの破綻を招き、世界の金融市場の混乱に
拍車をかけた。足許で進む急激なルーブル安が当時
の状況を彷彿とさせるのは分からないでもないが、
ロシアが自由主義経済に移行して数年しか経過し
ていなかった当時と現在を同列に扱うのは無理が
あろう。例えば、12 月 5 日時点の外貨準備高は 4,162
億ドルで、1998 年末と比べ約 35 倍に膨らんでいる。
ここもとのドル売りルーブル買い介入で、外貨準備
を取り崩したとは言え、まだまだ潤沢だ。また、現
段階でロシアは恒常的な経常黒字国であり、今年の
初めに流行ったフラジャイル 5(脆弱な 5 ヵ国…イ
ンド、インドネシア、ブラジル、トルコ、南ア)と
は一線を画している。ロシアという国家が債務不履
行に陥るリスクは低いだろう。問題は、欧米諸国の
制裁の影響でロシア企業が欧米市場において資金
を調達することが困難となっており、信用リスクが
高まっていること。急激なルーブル安は外貨建て債
務の返済負担を増加させるため、ルーブル安が進む
に連れ、信用不安が自動的に高まる仕組みだ。
ロシアとしては、危機回避に向け、ルーブルの反
転に全力を尽くすだけだろうが、前述のように欧米
諸国の協力が得られにくく、孤立無援の戦いとなり
やすい。ウクライナ問題で米国に譲歩して局面の打
開を図ることも考えられるが、そう容易いことでは
なかろう。当面は、原油価格とのランデブーが続き、
どちらかと言えば、ルーブルの下値不安は消えない
と考えられる。ただ、多少時間軸を伸ばせば、ロシ
アの信用不安が長引くことは世界経済にとってリ
スクになるだけに、国際社会の中からもルーブル安
を放置できないという声が出てくることが想定さ
れる。また、前述のように、為替介入の累積的な効
果が大幅な利上げとともに浸透していくと見られ
ることから、ルーブルの水準修正の可能性はないと
は言えない。(石月 幸雄)
20
2,000
15
ロシア危機
1,000
10
5
0
0
97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
年
(出所)世銀等のデータより大和証券作成
ロシアの経常収支の推移
億ドル
1200
※2014年は9月まで
1000
800
600
400
200
0
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 年
(出所)ロシア中銀のデータより大和証券作成
ロシアの対外債務の推移
8,000
億ドル
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
年
(出所)ロシア中銀のデータより大和証券作成
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
今週のトピックス
今週のアベノミクス特選銘柄
オリエンタルランド(4661)
増益率(15.3予)
株価
-5.7 %
トヨタ自動車(7203)*
PER(15.3予)
25,710 円
増益率(15.3予)
31.6 倍
株価
22.1 %
15年1月からの「アナ雪」イベントの効果に期待、会社の通期
業績予想は上振れを見込む
PER(15.3予)
7,143 円
10.4 倍
会社は15年3月期業績予想を上方修正するも、円安などを
背景にさらなる上ブレ期待
出所:大和証券
注1:2014年12月17日時点。
注2:予想は大和証券。
注3:*はSEC基準、**はIFRS、無印は日本基準。増益率は経常利益(SEC基準、IFRSは税前利益)。
アベノミクス特選銘柄
➳第一の矢~金融緩和、円安期待~
( 3283 )
日本プロロジスリート投資法人
( 5108 )
ブリヂストン *
( 6473 )
ジェイテクト
( 6981 )
村田製作所
( 7012 )
川崎重工業
( 7203 )
トヨタ自動車
( 7270 )
富士重工業
( 8306 )
三菱UFJフィナンシャル・グループ
( 8591 )
オリックス
( 8801 )
三井不動産
( 8985 )
ジャパン・ホテル・リート投資法人
➳第二の矢~財政出動~
( 1803 )
清水建設
➳第三の矢~成長戦略~
( 3099 )
三越伊勢丹ホールディングス
( 4661 )
オリエンタルランド
( 6501 )
日立製作所
( 6594 )
日本電産
( 6869 )
シスメックス
※青字は今週掲載銘柄、*は新規採用銘柄
今週の主要国上場企業の業績予想と PER
2014/12/17
時点
売上高
伸率[%]
EPS(1株当り利益)
変化[%]
(1ヵ月前比)
伸率[%]
PER
変化[%]
(1ヵ月前比)
[倍]
日本
3.6
0.11
11.7
1.11
14.1
米国
3.3
▲ 0.91
9.2
▲ 1.38
16.0
英国
-1.6
▲ 2.43
1.6
▲ 3.06
13.2
ドイツ
2.9
▲ 0.32
10.0
▲ 0.43
12.4
中国
5.7
▲ 1.37
8.4
▲ 1.26
8.9
香港
8.3
▲ 0.42
7.7
▲ 0.97
13.9
世界
3.2
▲ 0.97
9.4
▲ 1.48
14.4
(注)予想は全てI/B/E/S12ヵ月先予想、国・地域はMSCIベース(ただし日本はTOPIXベース)。
(出所)トムソン・ロイターより大和証券作成
(高橋 卓也、細井 秀司、守田 誠、吉田 亮平、金沢 澄恵子、佐藤 智穂、金森 睦美)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
今週のトピックス
オリエンタルランド(4661)
連結
13.3
14.3
15.3 予
16.3 予
売上高
3,955 億円
4,736 (+20%)
4,594 (▲3%)
4,697 (+2%)
営業利益
815 億円
1,145 (+41%)
1,050 (▲8%)
1,150 (+10%)
経常利益
809 億円
1,127 (+39%)
1,062 (▲6%)
1,162 (+9%)
当期利益
515 億円
706 (+37%)
680 (▲4%)
742 (+9%)
1株益
617.0 円
845.3 円
814.2 円
888.5 円
1株配
120.0 円
120.0 円
140.0 円
140.0 円
株価情報(12/17時点)
株価: 25,710 円 PER (15.3予) 31.6 倍
52週高値: 26,650 円
(16.3予) 28.9 倍
52週安値: 14,060 円 配当利回り
時価総額: 21,471 億円
(15.3予) 0.5 %
大和証券予想、実績は決算短信。52週高安は修正株価ベース。
【15年1月からの「アナ雪」イベントの効果に期待、会社の通期業績予想は上振れを見込む】
○14年4-9月期の営業利益は、539億円(前年同期比8%減)と、期初予想369億円を大幅に上振れた。前年度の開業30周年イベントに
よる反動減の影響があるにもかかわらず、季節感溢れるスペシャルイベントや新規コンテンツ等が好評で、上期の入園者数の落ち込
みは2%減に留まった。15年1月からは、大ヒット映画「アナと雪の女王」(アナ雪)のスペシャルイベントを開催。例年、1-3月期は、
10-12月期比で売上は減少傾向にあるが、中期経営計画では、イベントを投入することで、入園者数と売上高の増加を目指してい
る。会社は通期の営業利益を1,017億円(前期比11%減)としているが、大和では1,050億円まで上振れると見込む。(金森 睦美)
<株価推移(週足)>
<四半期別テーマパーク事業売上高モデルケース>
32000
(円)
ア ナ 雪 イベ ント
効果
歳時記イベント
イースター
27000
26週移動平均
52週移動平均
22000
8 0 0 ~ 1 ,0 0 0 億 円
レ ベル
9 0 0 ~ 1 ,1 0 0 億 円
レベル
17000
700~800億円
レベル
700~800億円
レベル
12000
12月17日まで
7000
4-6月期
7-9月期
10-12月期
2012
2013
(出所)東京証券取引所
1-3月期
(出所)会社資料「2016中期経営計画」等
2014
(年)
トヨタ自動車(7203)
連結
13.3
14.3
15.3 予
16.3 予
売上高
220,642 億円
256,919 (+16%)
270,000 (+5%)
287,000 (+6%)
営業利益
13,209 億円
22,921 (+74%)
27,800 (+21%)
31,500 (+13%)
税前利益
14,036 億円
24,411 (+74%)
29,800 (+22%)
32,700 (+10%)
当期利益
9,622 億円
18,231 (+89%)
21,800 (+20%)
23,900 (+10%)
1株益
303.8 円
575.3 円
689.6 円
756.0 円
1株配
株価情報(12/17時点)
90.0 円
株価:
7,143 円 PER (15.3予) 10.4 倍
165.0 円 52週高値:
7,873 円
(16.3予) 9.4 倍
210.0 円 52週安値:
5,205 円 配当利回り
230.0 円 時価総額: 224,636 億円
(15.3予) 2.9 %
大和証券予想、実績は決算短信、SEC基準。当期利益は同社株主に帰属する利益を示す。52週高安は修正株価ベース。
【会社は15年3月期業績予想を上方修正するも、円安などを背景にさらなる上ブレ期待】
〇14年7-9月期は営業利益が前年同期比11%増。国内は不調だが、北米の販売台数増加で補った。会社は15年3月期の営業利益予
想を2兆3,000億円から2兆5,000億円へ引き上げた。14年10月以降の円ドルレートは105円。大和では営業利益を15年3月期に2兆
7,800億円(前期比21%増)と前期に引き続き過去最高を更新、16年3月期には3兆1,500億円(同13%増)と、二桁営業増益を見込む
(14年10月以降の円ドルレートは110円)。販売台数の増加ペースは鈍いが、16年3月期には新興国戦略車IMVシリーズのモデルチェ
ンジなど、原価低減が期待できよう。燃料電池車ミライの発売を皮切りに、水素社会実現へ進む見込み。(細井 秀司)
<株価推移(週足)>
<営業利益と連結自動車販売台数>
35,000
(億円)
海外
連結自動車
販売台数(右軸)
30,000
日本
25,000
営業利益(左軸)
1,400 9000
(万台)
(円)
1,200 8000
1,000
7000
20,000
800
15,000
600
10,000
400
5000
5,000
200
4000
0
3000
0
-5,000
26週移動平均
52週移動平均
-200
03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
年度
予 予 予
(出所)決算短信、会社資料。予想は大和証券
6000
2000
2012
(出所)東京証券取引所
12月17日まで
2013
2014
(年)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
今週のトピックス
逆オイルショックは金融危機の引き金にあらず
~足元の日本株の下落はファンダメンタルズを反映しておらず、割安感強い~
原油安で浮上したロシアリスク
160
世界の金融市場が動揺している。引き金は原油安。
6 月下旬頃から下落が続いていた原油先物価格だが、
11 月末に入って下落基調を強め、12/11 には WTI で
1 バレル 60 ドルを割り込む事態となった。サウジア
ラビアを盟主とした OPEC が減産に動かず、原油安
を容認していることが下落の背景にある。
原油安はそれまで世界経済にプラスと受け止め
られていた。しかし足元の急落は、ロシアなど一部
産油国の経済・財政上のリスクとして意識され始め、
ロシア株やルーブルの暴落のみならず、原油安を好
感するはずの日本やアジア新興国の金融市場でも
マイナス材料として受け止められるようになった。
原油価格は底打ちの兆し?
一方で原油価格には下げ止まりの気配もある。理
由は以下の三点である。第一に原油価格はリーマ
ン・ショックの際でも 60 ドル割れは一時的であった
が、現在の世界経済のファンダメンタルズが、当時
ほど危機的とは考えられないこと。第二に原油安に
より生産コスト割れした(シェールオイルを含む)
米中小石油企業の撤退により、今後、供給が減少す
ることが考えられること。そして第三にサウジにと
っても顧客である原油消費国の景気マインドを冷
やすことは、ビジネス上、得策ではないことである。
150
(ドル/バレル)
140
130
120
110
リーマン・
ショック
(08/9/15)
100
90
80
70
60
リーマン・ショック以降の原
油市場で60ドルを下回った
のはこの約半年間のみ
50
40
30
08/1
09/1
10/1
(出所)各種資料等
(億ドル)
9,000
8,000
11/1
12/1
直近14/12/16
13/1
14/1
ロシアと東南アジア諸国の外貨準備高
【ロシア】
外貨準備(左軸)
外貨準備/名目GDP(右軸)
【ASEAN主要5カ国】
外貨準備(左軸)
外貨準備/名目GDP(右軸)
(%)
50
45
40
7,000
35
6,000
30
5,000
25
4,000
20
3,000
アジア通貨危機
ロシア財政危機
15
2,000
10
1,000
5
0
0
金融危機の引き金になるとは考えにくい
97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
(注)14年はロシアが11月、ASEAN(インドネシア、フィリピン、シンガポール 年
タイ、マレーシア)が10月の値。(出所)IMF、世銀、各国中銀、CEIC等
原油の純輸出額の GDP 比(2013 年)
(名目GDP比、%)
0.0
-5.0
原油輸入額の対GDP比率が高い国=
原油安メリットを受けやすい国
-10.0
(出所)IMF、国連より大和証券作成
シ ンガ ポ ー ル
タイ
韓国
イ ンド
ギリシャ
台湾
南 ア フリ カ
ポ ー ラ ンド
日本
中国
ス ウ ェー デ ン
チリ
イタリア
フ ィリ ピ ン
ドイ ツ
-15.0
NZ
フラ ン ス
米国
豪州
イ ンド ネ シ ア
経済的体力から考えても、今回、ロシアやアジ
ア新興国が金融危機の引き金になるとは考えにく
い。足元の外貨準備高は過去の危機的状況(98 年ロ
シア財政危機及び 97 年アジア通貨危機)の際と比
較して、ロシアは 34 倍の 4,188 億ドル、東南アジ
ア諸国(主要 5 カ国)は 5 倍の 7,410 億ドル。GDP
に占める外貨準備高の比率は高く、セーフティーネ
ットも手厚い。
原油安は日本やアジア新興国など原油純輸入国
の経済にとって、生産コストの引き下げや、個人消
費の喚起といった面では、大きなプラス材料である。
足元の日本株の下落はファンダメンタルズを反映
したものとはいえない。自動車、ハイテク、機械と
いった製造業の外需主力株やガソリン安の恩恵を
受ける(特に地方地盤の)個人消費関連銘柄の押し
目買いの好機と言えよう。(高橋卓也、山田雪乃)
WTI 原油先物価格推移(週次)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
今週のトピックス
欧州高級ブランド、風向き変わる 2015 年
~2015 年の株価は好パフォーマンスが期待できよう~
(十億ユーロ)
逆風の吹き荒れた 2014 年高級ブランド市場
欧州高級ブランド大手3社の地域別売上高合計
50
2014 年は欧州高級品ブランド企業に強い逆風が吹
く年となった。日本では消費増税に伴い需要が減少し
たほか、中国では習近平指導部が進める倹約令や腐敗
撲滅キャンペーンにより、贈答品向けの需要が減少し
た。加えて、年前半の対ドルや円などに対するユーロ
高の進行、年後半の欧州経済の減速、そしてウクライ
ナ問題や香港の民主化要求デモなどの政治的な混乱
も、各社の売上伸び悩みにつながる要因となった。
2015 年は一転して追い風が吹くと想定
その他
40
日本
米州
欧州
30
アジア太平洋
20
10
0
しかし、15 年には追い風が吹くと考える。世界最
大の高級ブランド市場である米国では、NY ダウが史
上最高値圏での推移を続ける。株高を背景に、消費者
信頼感指数に見る消費者マインドが高水準で推移し
ており、好調な消費が期待できそうだ。また、足元の
原油価格の下落を受け、ガソリン価格が低位で推移し
ていることも、目先の米国の消費を押し上げる一因に
なると考えられる。
一方、欧州では、ECB が来年初めにも追加金融緩和
策を導入する可能性が高い。日米株式市場でみられた
ように、追加緩和策の実施が株価上昇につながれば、
資産効果により、消費が活発化する可能性がある。ま
た、足元ではドルなどに対してユーロ安が進行してい
ることもポジティブ。グローバル展開をする欧州高級
品ブランド企業の業績を押し上げることとなろう。
香港では、税制などの違いから、ブランド品を割安
な価格で購入しようとする中国本土の旅行者が多い。
香港で 9 月末に始まった民主化要求デモの影響で、香
港の 10 月宝飾品・時計の売上は 12%減だった。一方
で、11 月には早くも宝飾品の売上が回復していると
の報道もある。アジアにおいては、香港での売上回復
が見込まれる。
05
06
07
08
09
10
11
12
(年)
14
13
※欧州高級ブランド大手3社は、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン、リシュモン、エルメスの3社。リシュモンは3月
期決算(14年3月期売上高はグラフの13年売上高に計上)、その他は12月期決算。ルイ ヴィトン
の米州売上高は米国売上高を使用。(出所)各社資料より大和証券作成。
米消費者信頼感指数とガソリン価格の推移
(ドル/ガロン)
120
1.5
100
2
80
2.5
60
3
40
3.5
4
20
米コンファレンスボード消費者信頼感指数(左軸)
ガソリン価格(逆メモリ、右軸)
4.5
0
07
08
09
10
11
(出所)米コンファレンスボード、全米自動車協会
12
13
14
15
(年)
MSCI欧州、アパレル・贅沢品指数/欧州指数の推移
115
110
105
2015 年の好パフォーマンスに期待
逆風下において、14 年の MSCI 欧州 アパレル・贅
沢品指数は、市場全体を下回っていたが、ECB による
追加緩和期待が強まり始めた 10 月頃から、市場全体
をアウトパフォームしている。既述のように、欧州高
級ブランド企業を取り巻く環境の改善が予想される
ことから、15 年も引き続き好パフォーマンスが期待
できると考える。次頁では、主な欧州高級ブランド企
業をピックアップしたので、参考にされたい。(岡本)
100
95
90
※2013年末=100として指数化。12/17まで。
85
13/1
13/7
14/1
14/7
(年/月)
(出所)各種資料より大和証券作成
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
今週のトピックス
主な欧州高級ブランド企業
12ヵ月
今期予想 今期予想
12ヵ月
時価
ティッカー
先予想
銘柄名
市場 決算期 増益率 株価 先予想
総額 通貨
大和コード
PER
【年/月】
【%】
EPS
【億】
【倍】
CFR
スイス
フィナンシエール・リシュモン
スイス
15/3
1.2 86.30
4.03
21.4
496
G1450
フラン
【会社概要】 1988年に南アフリカのレンブラント・グループからスピンオフして誕生。主なブランドは、カルティエ、ピア
ジェ、クロエ、ダンヒル、モンブランなど。地域別売上構成比は、欧州(中東・アフリカ含む):37%、アジア太平洋:40%、
米州:15%、日本8%(2014年3月期)。
エルメス・インターナショナル
RMS
F1820
仏
14/12
10.0 304.70
9.40
32.4
322
ユーロ
【会社概要】 1837年、ティエリー・エルメスがパリで馬具工房を開いたことが始まり。自動車社会の到来を見通し、ティエ
リーの孫にあたるエミール・エルメスが事業の多角化を開始。現在では、祖業である馬具のほか、革製品、手袋、靴、帽
子、香水、時計などを製造する。地域別売上構成比は、フランス:16%、欧州(除くフランス):20%、米州:17%、日本:
12%、アジア太平洋(除く日本):33%、その他:2%(2013年12月期)。
スウォッチ・グループ
UHRN
G1750
スイス
14/12
▲18.6 83.75
6.34
13.2
241
スイス
フラン
【会社概要】 1983年創業のスイスに本拠地を置く、時計・宝飾品大手、世界最大の時計メーカー。ブレゲ、ハリー・ウィ
ンストン、オメガなど、18のブランドを有する。地域別売上構成比は、アジア:56%、欧州:34%、米州:8%、オセアニア:
1%、アフリカ:1%(2013年12月期)。
ケリング
KER
F0090
仏
14/12
▲5.2 152.45
10.94
13.9
192
ユーロ
【会社概要】 複数小売業態を持つコングロマリット。創業は1963年。2013年にPPR(Pinault-Printemps-Redoute)からケ
リングに商号変更した。主なブランドはグッチ、ボッテガ・ヴェネタ、イヴ・サンローラン、アレキサンダー・マックイーンな
ど。スポーツ用品のプーマも傘下ブランド。地域別売上構成比は、西欧:31%、北米:21%、アジア太平洋:25%、東欧・
中東・アフリカ:8%、南米:5%、日本:10%(2013年12月期)。
バーバリー・グループ
BRBY
C6550
英
15/3
3.0
15.83
0.797
19.9
70 ポンド
【会社概要】 1856年設立。32ヵ国で497の直営店やコンセッション(事業者が契約等によって独占的な営業権を与えら
れた上で運営する)方式の店舗を展開。日本では、三陽商会が1965年にコートの輸入を開始。70年からライセンス料を
支払って国内向けにコートやスーツの企画、生産、販売を行ってきた(2015年6月でライセンス契約は終了)。地域別売
上構成比は、欧州・中東・インド・アフリカ:36%、アジア太平洋:39%、米州:25%(小売・卸売、2014年3月期(日本事業
はライセンス収入に計上されるため、含まれず))
ヒューゴ・ボス
BOSS
D3550
独
14/12
9.2 100.00
5.90
16.9
70
ユーロ
【会社概要】1924年にファッションデザイナーのヒューゴ・フェルディナント・ボスが設立したブランド。紳士服や婦人服、ス
ポーツウェア、アクセサリーなどを手がける。ブランドはボス、ボス・オレンジ、ボス・グリーン、ヒューゴ。ブランドによって
デザインや価格帯が異なっている。地域別売上構成比は、欧州(中東、アフリカを含む):60%、米州:24%、アジア・太
平洋:14%、ロイヤルティ収入:2%(2013年12月期)。
※予想はトムソン・ロイター(12/17時点)。予想増益率は純利益の増益率。12ヵ月先予想EPSは今期、来期予想EPSを月数で按分。
スウォッチ・グループの今期予想増益率は税引前利益を使用。ケリングの予想増益率は一時項目を除くベースを使用。
1ユーロ = 1.201スイスフラン = 0.792ポンド = 146.43円 (12/17時点)。
(出所)各種資料より大和証券作成
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
-11-
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
個別銘柄
フェイスブック(米国、ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
Facebook, Inc. (ティッカー:FB、大和コード:A2818) http://investor.fb.com
決算期
13.12
14.12 予
15.12 予
16.12 予
売上高
7,872
12,392
17,047
22,482
純利益
百万㌦
(+57%)
(+38%)
(+32%)
2,334
4,463
5,437
7,329
株価・為替情報(12/16時点)
百万㌦
株価
(+91%)
(+22%)
(+35%)
74.69 ㌦
時価総額
1㌦= 116.41 円
2,089 億㌦
予想EPS(14.12)
1.69 ㌦
年初来騰落率
予想EPS(15.12)
1.91 ㌦
+37%
※予想はトムソン・ロイター調査。継続事業ベース。
会社概要
12 年 5 月にナスダックに上場した世界最大の SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。14 年 9 月末
時点の月次稼動会員数は 13.5 億人に達する。04 年に CEO のマーク・ザッカーバーグ氏が会社を設立して以来、
世界各国で急速に会員数を伸ばしてきた。12 年に写真共有サービス「インスタグラム」、14 年 10 月にはユー
ザー数 6 億人を超える巨大メッセージアプリ「ワッツアップ」を買収するなど積極的に事業を拡大中。
来期の投資拡大計画を発表。10-12 月業績期待、長期成長期待を背景に戻りを試す展開
7-9 月期は 59%増収 73%増益と堅調な決算
7-9 月期は 59%増収 73%増益(継続事業ベース)
となり、大和証券予想を上回る堅調な決算であった。
広告収入が 64%増と高成長を維持しており、フェイ
スブックへの強い広告需要を確認。モバイル広告が
前年同期から 2.2 倍に伸長し、業績を牽引した。ま
た、9 月末の月次稼働会員は 13.5 億人、日次稼働会
員は 8.6 億人とユーザー利用指標も良好。多くのユ
ーザーが毎日必ず使うサービスへと成長している。
10-12 月期売上計画は 40~47%増と発表された。
足元の強い広告需要を考慮すれば、年末の広告需要
期にフェイスブック広告の利用が急増すると見られ、
計画を上ぶれる可能性も十分にあると考える。
15 年費用計画は 50~70%増と投資拡大へ
パソコン、モバイル広告収入の推移
(億㌦)
32
モバイル広告
28
モバイル広告の急成長が続く
7‐9月期は2.2倍に伸長
パソコン広告
24
20
16
12
8
パソコン広告も安定成長
11%増収と2ケタ増を確保
4
0
1-3
4-6
7-9
10-12
1-3
4-6
2012
1-3
4-6
7-9
10-12
2014
売上高、営業利益の推移
(億㌦)
60%
300
15年は投資拡大も、依然
営業利益率5割と高水準
50%
200
売上高
(左軸)
営業利益 (左軸)
営業利益率(右軸)
150
40%
100
50
0
30%
2013
2014予
2015予
2016予
(出所)会社資料、予想はトムソン・ロイター調査(注)継続事業ベース
90
成長性が再評価され、戻りを試す展開へ
10-12
(出所)会社資料、一部大和証券推定(注)図表中の伸び率は前年同期比
250
会社側は来期の費用計画を 50~70%増と発表し、
投資が急拡大する見通しを示した。フェイスブック
やインスタグラムへの継続投資に加え、長期を見据
えてワッツアップ、オキュラス(仮想現実ヘッドセ
ット)など新事業への投資を拡大する。思い起こせ
ば、12 年の上場直後はモバイル広告売上がほぼゼロ
であったが、2 年経った今、最大の業績牽引役に成
長している。投資が実を結ぶまでに数年かかると見
られるが、長期的に大きく業績貢献すると期待する。
7-9
2013
株価推移(週足)
(㌦)
80
投資拡大による来期の利益率低下が予想されるこ
とから、株価は決算後に大きく調整。利益率低下は
市場心理にマイナスだが、営業利益率 5 割の水準を
維持して増益基調を続ける見込みであり、過度に懸
念する必要はない。15 年の投資が数年後に業績寄与
すると期待すれば、長期成長性は高まったと見る。
10-12 月期業績期待とともに長期成長性が再評価さ
れ、戻りを試す展開が想定されよう。(NY 西村)
70
60
50
12月16日まで
公開価格 38.00ドル
40
30
20
10
12/5
12/8 12/11 13/2
13/5
13/8 13/11 14/2
14/5
14/8 14/11
(注)2012 年 5 月 18 日に上場(出所)ナスダック
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
個別銘柄
TJXカンパニーズ(米国、ディスカウント店)
The TJX Companies, Inc. (ティッカー:TJX、大和コード:A4980) http://investor.tjx.com/
決算期
14.1
15.1 予
16.1 予
17.1 予
売上高
27,423
29,052
30,964
33,290
純利益
百万㌦
(+6%)
(+7%)
(+8%)
2,137
2,194
2,411
2,667
株価・為替情報(12/16時点)
百万㌦
(+3%)
(+10%)
(+11%)
株価
65.02 ㌦
時価総額
451 億㌦
1㌦= 116.41 円
予想EPS(15.1)
3.12 ㌦
年初来騰落率
予想EPS(16.1)
3.53 ㌦
+2%
※予想はトムソン・ロイター調査
会社概要
デパートや専門店で販売されているブランド品を定価の 20~60%の大幅値引きで販売するディスカウント店
大手。消費者は掘出物目当てに店舗を訪れる。メーカーや小売店の過剰在庫などを安く仕入れて販売。取扱
商品の 8 割強がシーズン物である。商品回転が非常に早く、1ヵ月でほぼ全ての商品が入れ替わる。米国で
は主に衣料品を扱う「TJ マックス」と「マーシャルズ」、家具・キッチン用品を扱う「ホームグッズ」を展開。
11 月の業績モメンタムは良好。好調が予想されるホリデーシーズンの恩恵に期待
10 月の温暖な気候に悩まされるも好業績
2014 年 8-10 月期の決算において売上高は前年同
期比 6%増。EPS は 1%減となったが、昨年の一時的
要因による利益の押し上げを除けば 13%増と好調
であった。米国の「TJ マックス」と「マーシャルズ」
を運営する主力のマーマックス事業は、10 月の季節
外れの温暖な気候によりアパレルが伸び悩んだこ
とから、4%増収、3%営業増益と緩やかな拡大に留
まった。一方、ホームグッズ事業は 15%増収、22%
営業増益と好調で、業績拡大に寄与している。
TJXの部門別売上高と長期目標
600
(億㌦)
461
500
総売上高
274
400
300
200
36
29
30
100
TJXカナダ
45
米ホームグッズ
230
179
マーマックス
(米TJマックス・マーシャルズ)
2014年1月期
長期目標
(注)TJXヨーロッパは現在出店しているイギリス・ドイツ・アイルランド・ポーラン
ド以外の国への進出を前提としている (出所)会社資料
17,000
同社の強みの一つが仕入で、およそ 900 人のバイ
ヤーを抱えている。デパートのバイヤーは通常、バ
ッグ、帽子、装飾品全般を担当し仕入れを行うが、
同社ではバッグ、帽子などのそれぞれのカテゴリー
に担当を置く。また、同社バイヤーは、1 年のうち
平均 40 週間は、世界中に散らばる約 16,000 の仕入
先を回り、トレンドの把握と関係強化に努めている。
こうした戦略によって、他社ではなかなか真似でき
ない商品ラインナップと取引先との強固な関係の
もとで可能となる低価格販売を実現している。
バイヤー増員と仕入先開拓が進展
(軒)
13,000
11,000
1,400
(人)
15,000
1,200
バイヤー
(右軸)
仕入先
(左軸)
1,000
800
9,000
600
7,000
400
5,000
200
3,000
0
2007.1 2008.1 2009.1 2010.1 2011.1 2012.1 2013.1 2014.1 (年.月)
(注)概数 (出所)会社資料
株価推移(週足)
70
(㌦)
65
11 月 18 日の決算説明会で CEO は、11 月に入り気
温が低下し、非常に強い販売となっていると発言。
主力のマーマックス事業が好調に推移していると
見られる。全米小売業協会によると、今年のホリデ
ー商戦(11-12 月)は前年比 4.1%増と昨年の同 3.1%
増や過去 10 年の平均 2.9%増を上回る好調なものに
なると予想されており、マクロ環境は良好。ホリデ
ー商戦においても、品揃えと価格の両面から同社の
競争力は維持されると見ている。(NY 山﨑 政昌)
TJXヨーロッパ
0
同社バイヤーは足で情報をつかんでいる
11 月の気温低下で、足元の販売は好調
150
36
13週移動平均
26週移動平均
60
55
50
45
40
35
30
25
2012
12月16日まで
2013
2014
(年)
(出所) ニューヨーク証券取引所
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
個別銘柄
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス、高級品)
LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON SA (ティッカー:MC、大和コード:F0670) http://www.lvmh.com/
売上高
決算期
13.12
14.12 予
15.12 予
16.12 予
29,149
30,504
32,990
35,415
株価・為替情報(12/17時点)
純利益
百万ユーロ
(+5%)
(+8%)
(+7%)
3,436
3,600
3,841
4,294
百万ユーロ
(+5%)
(+7%)
(+12%)
株価
125.85 ユーロ
時価総額
1ユーロ= 146.43 円
639 億ユーロ
予想EPS(14.12)
6.84 ユーロ
年初来騰落率
予想EPS(15.12)
7.68 ユーロ
+5%
予想はトムソン・ロイター調査。12月17日に、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンは、保有するエルメス・インターナショナル株を、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン株主に割
り当てた。割り当てに伴う影響は、株価、時価総額には反映されているが、純利益、予想EPSには反映されていない。
会社概要
1987年に鞄メーカーのルイ・ヴィトンと洋酒メーカーのモエ・ヘネシーが統合して設立。世界的に有名なブ
ランドを積極的に買収し、多数の高級品ブランドを抱える世界最大のブランドコングロマリットとなっ
た。事業セグメントは、ファッション・革製品、ワイン・スピリッツ、香水・化粧品、時計・宝飾品、専門店
の5事業。地域別売上高比率は、欧州29%、米国23%、アジア30%、日本7%、その他11%(14年1-9月期時点)。
世界最大のブランドコングロマリット/アジア事業は減速も、ユーロ安が追い風
事業別売上構成比と主要ブランド(ブランド加入年)
中国・香港が低調も 4%増収を確保
14 年 1-9 月期の売上高(為替・買収の影響を除く)
は、前年同期比 4%増。中国での倹約令が影響し、
贈答品の需要が低下。ワイン・スピリッツ事業が 3%
減少した。また、香港の民主化デモを受け、免税店
を含む専門店事業が伸び悩んだ。一方、主力のファ
ッション・革製品事業は 3%増、時計・宝飾品事業も
5%増と堅調だった。厳しい市場環境だったものの、
事業ポートフォリオの分散が奏功した。
ワイン・
スピリッツ(12%)
ファッション・
革製品(35%)
香水・化粧品
(13%)
1987
パルファン・
クリスチャン・
ディオール
1987 ジバンシィ
1988
1987 ロエベ
1996
ヘネシー 1987
モエ・エ・
シャンドン
ドン
ペリニヨン
ルイ・
ヴィトン
時計・宝飾品
(9%)
タグ・
ホイヤー
専門店
(31%)
1999 DFS
1997
パルファム
1987 ショーメ
ジバンシー
1999 セフォラ
1997
ケンゾー
1993 ゼニス
パルファム
1999
1987
ル・ボン・
マルシェ
1998
マイアミ・
クルーズライン
サービス
2000
ヴーヴ・
クリコ
1987 セリーヌ
クリュッグ
マーク・
1997 ベネフィット 1999 ウブロ
1987
ジェイコブス
2008 サマリテーヌ
グレン
モーレンジィ
2004 フェンディ
2011
1996 ゲラン
2001 フレッシュ
1994 デビアス※ 2002
2000 ブルガリ
2001
(出所)会社資料(注)14 年 1-9 月期の事業別売上高比率(セグメント間取引含む)
※デビアス社と LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンによる合弁会社
小規模ブランドの育成を強化
同社は、買収により業容を拡大させてきた。「ル
イ・ヴィトン」等の旗艦ブランドが生み出す、豊富な
キャッシュフローを元手に、積極的に小規模ブラン
ドへ投資。順調に売上を伸ばしてきた。
近年は、旗艦ブランドの伸びが鈍化していること
から、成長率が高い小規模ブランドへの投資を一段
と加速。高級品市場の中でも、特に今後の市場成長
率の伸びが期待される、時計・宝飾品事業に注力し
ている。11 年に「ブルガリ」を買収したほか、「ウブ
ロ」は、店舗数を現在の約 80 店から、今後 5 年で 30
~40 店増やす予定であり、同社の将来的な業績のけ
ん引役として期待できよう。
350
事業別売上高の推移
(億ユーロ)
専門店
ワイン・スピリッツ
香水・化粧品
時計・宝飾品
ファッション・革製品
300
250
200
150
100
50
0
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14予
(年)
(出所)会社資料(注)14 年は全体の売上高、予想はトムソン・ロイター
140
株価推移(週足)
(ユーロ)
130
為替等の悪材料払拭で、業績回復へ
1-6 月期までは対ドルでユーロ高傾向にあり、為
替で売上が 4%押し下げられたが、7-9 月期はユー
ロ安に転じたことから、為替の影響は±0%となっ
た。足元ではユーロ安傾向が続いており、為替が業
績の追い風になると想定。ユーロ建ての収益の押し
上げや、欧州では旅行客向けの売上増が見込まれる。
また、香港のデモが収束しつつあり、停滞するアジ
ア事業の再加速につながろう。
(本田)
120
110
100
(12月17日まで)
90
12
13
14
(年)
(出所)ユーロネクスト・パリ(注)株価調整済み
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
新規上場銘柄、主な投信設定
新規上場銘柄及び主な投信設定
今後新規上場する銘柄
日付
銘柄名
コード
12/22 インターワークス
イーレックス
24 綿半ホールディングス
上場取引所
企業の主な事業内容/概要
6032
東証マザーズ
9517
東証マザーズ
求人サイトの運営、人材紹介及び採用支援等の雇用に関
わるサービス
新電力(PPS)として特別高圧・高圧の電力需要家に対
する電力小売、電力卸売、電源開発等の事業を営む
ホームセンター事業、建設事業、貿易事業
3199
東証 2 部
ヨシックス
3221
データセクション
3905
東証マザーズ
25 カヤック
JASDAQ スタンダード 居酒屋「や台や」、「や台ずし」、「ニパチ」等のチェーン展
開
名証 2 部
3904
東証マザーズ
エクストリーム
6033
東証マザーズ
東京ボード工業
7815
東証 2 部
26 MRT
1/5 日本創発グループ
今後新規設定される主な投資信託
日付
運用委託会社
12/25 新光投信
26 大和証券投資信託委託
アストマックス投信投資顧問
29 大和住銀投信投資顧問
6034
7814
東証マザーズ
「ビッグデータ分析ツール等のSaaS 形式提供」「ツール提
供にお客様の保有データを加えたお客様向けのセミオー
ダー型システムの受託開発」及び「ビッグデータの分析リ
サーチコンサルティング」を行うソーシャル・ビッグデー
タ事業
デジタルコンテンツ事業
法人顧客に対してゲーム等のエンターテインメントソフ
トウェア開発サービス、個人顧客に対してPCオンライ
ン、スマートフォン等のゲームサービスを提供
パーティクルボードの製造及び販売
インターネットを活用した医療人材紹介事業
JASDAQ スタンダード 東京リスマチックが単独株式移転により設立する完全親
会社
ファンド名(太字のファンドは大和証券が 主な販売会社
販売します)
新光ピムコ・ストラテジック・インカム・ファンド 12 月号
みずほ証券
1000 億円
りそな 米国優先リート証券ファンド 2014-12
(愛称:イールド・スターⅡ)
りそな銀行
500 億円
藍澤證券
1000 億円
関西アーバン銀行
1000 億円
PHEIM ASEAN 株式ファンド
ワールド優先証券ファンド 201412(限定追加型)
-(ヘッジあり)<愛称:ゆうせん君NEXT201412 ヘッジあり>
-(ヘッジなし)<愛称:ゆうせん君NEXT201412 ヘッジなし>
DIAMアセットマネジメント
DIAM米国優先リートファンド
<為替ダイナミックヘッジ/為替ヘッジあり/為替ヘッジなし>
コモンズ投信
コモンズ 30+しずぎんファンド
30 ニッセイアセットマネジメント
ニッセイアセットマネジメント
1/9 三菱UFJ投信
募集上限
合計で
大和証券 各 350 億円
静岡銀行
500 億円
日本株式セレクト-アクティブ・ウーマン-
東海東京証券
300 億円
乙女のお財布ファンド(株式型/債券型/バランス型)
東海東京証券 各 100 億円
三菱 UFJ 世界金融ハイインカム証券ファンド
2015-01(円ヘッジ)(限定追加型)
三菱 UFJ 信託銀行
300 億円
16 日興アセットマネジメント
アジア・ヘルスケア株式ファンド
水戸証券
500 億円
22 大和証券投資信託委託
ダイワ短期国際機関債ファンド(毎月分配型)
-成長の絆-
大和証券
1050 億円
みずほ証券
1000 億円
26 新光投信
新光ピムコ・ストラテジック・インカム・ファンド 1 月号
30 大和証券投資信託委託
ダイワ米国バンクローン・オープン
(為替ヘッジあり/為替ヘッジなし)
東京海上アセットマネジメント
東京海上・US 優先リートオープン
-(為替ヘッジあり)<愛称:U リート(為替ヘッジあり)>
-(為替ヘッジなし)<愛称:U リート(為替ヘッジなし)>
大和証券 各 1050 億円
三菱 UFJ
モルガン・スタンレー証券 各 500 億円
(松下 康治)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
-15-
ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
内外マーケットサマリー
内外マーケットサマリー
18150
18050
日経平均(円)
16900
17300
15650
16550
ニューヨークダウ(ドル)
12/18(木)まで
12/18(木)まで
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
14400
14/9/18
10/3
10/20
東日本旅客鉄道
11/4
11/18
12/3
ソニー
KDDI
セブン&アイ・ホールディングス
TOPIXコア30
15800
14/9/18
12/17
2.2%
TOPIXコア30構成銘柄
騰落率ランキング
上位及び下位5銘柄
12/11(木)→12/18(木)
値上がり: 5銘柄
値下がり:25銘柄
キヤノン
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
1.9%
10/30
3.9%
マクドナルド
3.0%
2.6%
ウォルマート・ストアーズ
2.5%
ニューヨークダウ
1.0%
メルク
▲4.2%
▲0.6%
ゴールドマン・サックス
▲5.8%
ゼネラル・エレクトリック
▲1.1%
▲5.9%
キャタピラー
▲1.1%
IBM
JT ▲7.7%
2.70
NYダウ構成銘柄
騰落率ランキング
上位及び下位5銘柄
12/11(木)→12/18(木)
値上がり:25銘柄
値下がり: 5銘柄
▲1.0%
三菱商事
日本の新発10年物国債利回り(%)
12/12
3.9%
ユナイテッド・テクノロジーズ
0.3%
0.54
11/28
スリーエム
日産自動車
0.59
11/13
シェブロン
0.6%
▲4.8%
エヌ・ティ・ティ・ドコモ
10/16
0.6%
▲2.4%
三井物産
10/2
▲2.1%
米10年物国債利回り(%)
12/18(木)まで
12/18(木)まで
2.40
0.49
0.44
2.10
0.39
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
0.34
14/9/18
10/3
122
10/20
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
11/4
11/18
12/3
1.80
14/9/18
12/17
10/2
10/16
101
円/ドルワールドレート
10/30
11/13
11/27
12/11
原油WTI先物(ドル/バレル)
12/18(木)まで
117
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
85
112
69
107
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
12/18(木)まで
102
14/9/18
10/2
81
10/16
10/30
11/13
11/27
53
14/9/18
12/11
10/2
1650
ドル/ルーブルワールドレート
10/16
10/30
11/13
11/28
12/12
ロシアMICEX指数(ポイント)
1580
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
65
1510
ー: 5週(25日)移動平均
・・:13週(65日)移動平均
1440
49
1370
12/18(木)まで
12/18(木)まで
33
14/9/18
10/2
10/16
10/30
11/13
11/27
12/11
1300
14/9/18
10/2
10/16
10/30
11/14
11/28
12/12
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や
予測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
投資データ
投資部門別株式売買状況
【売越・買越】 (二市場1部+2部等)
(単位:億円)
金融機関
生・損保
都・地・他
平23年計
▲5,757
平24年計
▲6,978
平25年計 ▲10,751
平26年計
▲5,010
26 年 1 月
▲245
26 年 2 月
▲530
26 年 3 月 ▲1,035
26 年 4 月
▲346
26 年 5 月
▲297
26 年 6 月
▲322
26 年 7 月
▲320
26 年 8 月
▲274
26 年 9 月
▲731
26 年 10 月
▲16
26 年 11 月
▲693
26 年 12 月
▲202
11 月 2 週
▲129
11 月 3 週
▲151
11 月 4 週
▲141
12 月 1 週
▲93
12 月 2 週
▲109
信託銀行
投 信
▲513
7,890 ▲1,386
▲1,811 ▲10,193
460
▲7,517 ▲39,664
4,267
▲1,130
25,321 ▲2,900
286
▲185
345
249
1,627
1,277
▲86 ▲1,787
▲509
▲488
▲944
512
▲209
6,873
763
▲299
2,745 ▲2,489
11
889 ▲1,067
99
1,900
83
▲346
791 ▲3,045
140
7,598
2,101
▲370
2,302 ▲2,089
▲116
3,512
1,219
▲555
▲58
▲266
340
919
▲259
146
2,211
502
▲177
1,593
913
61
1,919
306
事法・他
外国人
現 物
個 人
信 用
10,154
19,725 ▲10,438
7,942
28,264 ▲24,886
6,059 151,196 ▲117,282
8,575
11,998 ▲46,647
454 ▲11,696
9,062
276
▲829
▲128
▲36 ▲5,807
1,400
▲257
4,244
▲2,732
1,920
▲825
▲4,901
346
5,649
▲9,748
1,922
4,976
▲6,692
1,195 ▲3,925
▲2,115
▲1,004
5,952
▲6,939
1,227 ▲3,774
▲789
497
12,586 ▲20,448
2,035
5,447
▲2,619
▲67
4,685
▲5,812
712
1,318
▲2,579
291 ▲1,107
▲2,492
600
3,852
▲3,598
1,434
1,595
979
10,497
5,774
29,774
12,136
5,208
▲970
507
32
▲842
317
791
2,227
▲384
2,168
611
2,472
▲711
1,113
556
599
1,874
委託計
59
▲19,112
▲87,508
▲34,511
14,270
▲1,098
1,908
▲2,700
▲5,743
▲9,432
▲5,901
112
▲7,323
1,380
▲19,837
▲147
▲6,524
▲1,466
▲1,936
▲2,999
2,853
30,793 ▲31,505
▲2,317
2,543
11,001 ▲5,858
▲840
1,966
3,707 ▲4,440
805 ▲1,693
▲7,266
7,123
69
412
2,088 ▲1,964
▲4,359
4,002
58
287
▲873
1,155
▲6,110
6,029
8,703 ▲8,426
▲9,250
9,715
11,587 ▲10,234
▲3,492
3,707
1,193 ▲1,168
▲241
295
3,393 ▲2,884
8,194 ▲7,349
【売買金額シェア】(二市場1部+2部等)
(単位:%)
金融機関
生・損保
平23年計
平24年計
平25年計
平26年計
26 年
1月
26 年
2月
26 年
3月
26 年
4月
26 年
5月
26 年
6月
26 年
7月
26 年
8月
26 年
9月
26 年 10 月
26 年 11 月
26 年 12 月
11 月
2週
11 月
3週
11 月
4週
12 月
1週
12 月
2週
( 12月 2週は 12/8
都・地・他
0.4
0.4
0.2
0.2
0.2
0.2
0.3
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.3
0.2
0.3
0.3
0.2
0.3
から 12/12 )
0.3
0.4
0.3
0.3
0.2
0.2
0.2
0.2
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.4
0.3
0.3
0.3
0.3
自 己
合 計
信託銀行
6.0
5.6
3.5
3.8
3.0
3.0
4.8
4.6
4.1
3.8
3.7
3.2
3.7
4.1
4.1
4.2
3.6
3.9
4.9
4.3
4.1
投 信
2.3
2.2
1.7
2.0
2.0
1.7
1.9
2.0
2.1
2.2
2.0
1.9
2.2
2.0
2.2
2.1
2.1
2.3
1.9
2.3
2.0
事法・他
1.5
1.4
1.4
1.3
1.1
1.4
1.5
0.9
1.2
1.3
1.5
1.2
1.3
1.0
1.8
1.7
2.9
1.6
1.7
1.7
1.8
外国人
65.7
65.8
58.1
63.9
61.9
66.2
66.2
66.6
66.5
60.5
59.2
61.8
61.7
67.5
64.8
62.1
64.1
64.0
64.4
60.9
63.2
現 物
9.3
8.9
12.5
9.3
10.5
8.1
7.8
7.4
7.7
10.1
10.8
10.5
10.7
7.9
9.7
10.7
9.7
9.7
9.8
11.3
10.1
個 人
信 用
合 計
12.6
13.0
19.5
17.4
18.8
17.4
15.6
16.3
16.2
19.6
20.7
19.3
18.1
15.3
15.3
16.9
15.4
16.4
15.3
17.3
16.6
2014/12/18
21.9
21.9
32.1
26.7
29.3
25.5
23.3
23.7
23.9
29.6
31.5
29.7
28.8
23.3
25.0
27.6
25.2
26.1
25.0
28.6
26.7
※金融機関内訳の都・地・他は、都銀・地銀・その他金融機関。委託計の中にはこの他に証券会社からの委託注文が含まれる。
※売買金額シェアは自己を除く委託売買金額に占める割合
※東証発表ベース(資本金30億円以上の取引参加者50社合計)
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
投資データ
テクニカル指標(1)
12/8
18030
日経平均(週足)
18500
(13週・26週・52週移動平均)
(円)
16500
12/18
17210
12/30
16320
5/23
15942
16672
12/17
14500
14529
10/17
13885
4/11
12500
3/27
10255
10500
※各移動平均は、直近値
横ばいとしてシミュレーション
8500
8238
6/4
6500
30
(%)
20
5/22
20.6
3/15
12.7
11/14
10.7
12/30
9.1
10
12/18
4.6
0
-10
-12.2
6/4
-20
-30
80
-7.5
6/13
13週移動平均乖離率
3/27
72.2
(%)
-6.6
10/17
-8.4
2/4
1/18
71.1
70
5/22
70.7
RSI(65日)
12/3
63.6
11/13
63.7
60
12/18
55.6
50
40
36.2
6/4
30
170
(%)
150
130
110
90
70
50
0
-1
42.8
8/22
12/19
164.5
2/23
143.7
騰落レシオ
(25日)
5/10
152.2
44.7
10/17
40.7
4/14
6/24
164.1
※値上り/値下がり銘柄数を
各々700としてシミュレーション
11/25
145.9
12/18
101.3
59.3
6/4
11
12
69.4
10/21
68.2
6/26
13
14
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
投資データ
テクニカル指標(2)-信用残、裁定残
18500
(円)
12/8
18030
日経平均(週足)
(13週・26週・52週移動平均)
12/30
16320
5/23
15942
16500
12/18
17210
16672
12/17
14500
12500
10500
3/27
10255
8500
※各移動平均は、直近値
横ばいとしてシミュレーション
8920
9/7
8238
6/4
6500
40000
(億円)
2市場信用買残
2市場信用売残
30000
1/31
35242
5/31
31719
10/17
30495
27084
11/22
20000
10000
14529
10/17
13885
4/11
26475
7/25
5/11
15525
26619
11/14
12052
11/22
11549
2/17
12/12
30275
12/12
6909
0
1/25
5.2
10
(%)
0
-10
1/10
-2.5
3/9
-8.5
-20
-30
5/10
4.1
-21.6
6/1
7/4
-6.1
12/12
-8.8
-14.9
10/17
-15.6
4/11
-15.6
6/7
12/5
-7.0
信用買残 評価損益比率
-40
50000
(億円)
40000
30000
裁定買残(直近限月)
5/17
42672
0
0
-1 11
9/26
36320
12/12
31015
4/27
21694
24027
9/6
20000
10000
12/30
40190
24625
2/28
24651
10/24
10095
6/22
12
13
14
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ダイワ投資情報ウィークリー 2014.12.22 号
投資データ
バリュエーション指標-PER、PBR、利回り
TOPIX(週足)
(ポイント)
12/8
1454
(13週・26週・52週移動平均)
1450
1/16
1308
5/23
1289
12/18
1376
1346
12/17
1250
1177
10/17
1121
4/11
1050
3/27
872
850
650
※各移動平均は、直近値
横ばいとしてシミュレーション
692
6/4
24
(倍)
予想PER(株価収益率)
(12ヵ月先予想利益ベース)
21
5/24
16.4
18
3/27
13.6
15
9/25
11.6
12
10.2
6/8
9
7/25
14.8
12/10
14.8
13.1 13.3
6/26 8/28
12.7
2/6
10.8
10/10
7/2
14.1
12/3
14.9
12/18
14.4
12.6
10/17
12.3
5/7
2.0
(倍)
PBR(株価純資産倍率)
1/8
1.47
4/25
1.44
1.5
12/8
1.47
3/27
1.10
1.20
10/17
1.17
5/21
1.17
6/13
1.0
12/18
1.40
0.86
6/4
0.5
3.5
(%)
3.0
配当利回り
6/4
2.68
2.5
2.0
2.07
3/27
1.5
1.0
0
-1
1.57
5/22
11
5/21
2.01
6/13
1.91
12
10/17
1.96
1.60
12/8
1.51
1/8
13
12/18
1.68
14
本資料は、投資の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関する決定はご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、当社が信頼
できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されていますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された意見や予
測等は、資料作成時点の当社の判断で、今後、予告なしに変更されることがあります。なお、本資料のご利用に際しては、最終ページの記載もご覧ください。
-20-
お取引にあたっての手数料等およびリスクについて
手数料等およびリスクについて
z 株式等の売買等にあたっては、
「ダイワ・コンサルティング」コースの店舗(支店担当者)経由で
国内委託取引を行う場合、約定代金に対して最大 1.24200%(但し、最低 2,700 円)の委託手数料
(税込)が必要となります。また、外国株式等の外国取引にあたっては、現地諸費用等を別途い
ただくことがあります。
z 株式等の売買等にあたっては、価格等の変動による損失が生じるおそれがあります。また、外国
株式等の売買等にあたっては価格変動のほかに為替相場の変動等による損失が生じるおそれがあ
ります。
z 信用取引を行うにあたっては、売買代金の 30%以上で、かつ 30 万円以上の委託保証金が事前に必
要です。信用取引は、少額の委託保証金で多額の取引を行うことができることから、損失の額が
差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
z 債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対
価・売却対価)のみを受払いいただきます。円貨建て債券は、金利水準の変動等により価格が上
下し、損失を生じるおそれがあります。外貨建て債券は、金利水準の変動に加え、為替相場の変
動等により損失が生じるおそれがあります。また、債券の発行者または元利金の支払いを保証す
る者の財務状況等の変化、およびそれらに関する外部評価の変化等により、損失を生じるおそれ
があります。
z 投資信託をお取引していただく際に、銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経
費、等をご負担いただきます。また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあ
ります。
ご投資にあたっての留意点
z 取引コースや商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、上場有価証券等書面、契約締結
前交付書面、目論見書、等をよくお読みください。
z 外国株式、外国債券の銘柄には、我が国の金融商品取引法に基づく企業内容の開示が行われてい
ないものもあります。
商号等 :大和証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第108号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、
一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会
【保有株式等について】
大和証券は、このレポートに記載された会社が発行する株券等を保有し、売買し、または今後売買することがあります。大和証券グループ
が、株式等を合計 5%超保有しているとして大量保有報告を行っている会社は以下の通りです。(平成 26 年 11 月 28 日現在)
日本水産(1332) 第一カッター興業(1716) 北弘電社(1734) 大豊建設(1822) テノックス(1905) アコーディア・ゴルフ(2131) フルス
ピード(2159) エイジア(2352) ブロッコリー(2706) アルコニックス(3036) ソリトンシステムズ(3040) サンセイランディック
(3277) 星野リゾート・リート投資法人(3287) 日本ヘルスケア投資(3308) クリヤマホールディングス(3355) サンコーテクノ(3435)
パピレス(3641) モブキャスト(3664) 豆蔵ホールディングス(3756) アバント(3836) 第一稀元素化学工業(4082) ラクオリア創薬
(4579) メック(4971) JCU(4975) MORESCO(5018) 有沢製作所(5208) 中山製鋼所(5408) 東京鐵鋼(5445) 新報国製鉄(5542) オー
ナンバ(5816) スーパーツール(5990) ジャパンマテリアル(6055) ライドオン・エクスプレス(6082) レオン自動機(6272) 日精エー・
エス・ビー機械(6284) オカダアイヨン(6294) 鉱研工業(6297) アネスト岩田(6381) 加藤製作所(6390) 兼松エンジニアリング(6402)
福島工業(6420) JUKI(6440) 三相電機(6518) ダブル・スコープ(6619) 田淵電機(6624) SEMITEC(6626) 寺崎電気産業(6637) 戸上
電機製作所(6643) 大崎電気工業(6644) スミダコーポレーション(6817) 三社電機製作所(6882) 山一電機(6941) 芝浦電子(6957)
アストマックス(7162) セフテック(7464) 国際計測器(7722) 大興電子通信(8023) マネースクウェア HD(8728) マネーパートナーズ
(8732) シノケングループ(8909) 大和証券オフィス投資法人(8976) 日本賃貸住宅(8986) ファーストエスコ(9514) セレスポ(9625)
帝国ホテル(9708) 丸紅建材リース(9763) パーカーコーポレーション(9845) 日立機材(9922)(銘柄コード順)
【主幹事を担当した会社について】
大和証券は、平成 25 年 12 月以降下記の銘柄に関する募集・売出し(普通社債を除く)にあたり主幹事会社を担当しています。
大豊建設(1822) ミクシィ(2121) 日本M&Aセンター(2127) リンクアンドモチベーション(2170) 東京エレクトロンデバイス(2760)
ファーマライズホールディングス(2796) 北の達人コーポレーション(2930) アークランドサービス(3085) ブロンコビリー(3091) 鳥
貴族(3193) ホットランド(3196) 大和ハウスリート投資法人(3263) アクティビア・プロパティーズ投資法人(3279) ヒューリックリー
ト投資法人(3295) 日本ヘルスケア投資法人(3308) トリドール(3397) トーセイ・リート投資法人(3451) コロプラ(3668) リアルワー
ルド(3691) オプティム(3694) GMOリサーチ(3695) 大王製紙(3880) クラウドワークス(3900) カヤック(3904) データセクショ
ン(3905) 竹本容器(4248) クイック(4318) ダイト(4577) リボミック(4591) OATアグリオ(4979) 神戸製鋼所(5406) GMO T
ECH(6026) アドベンチャー(6030) インターワークス(6032) エクストリーム(6033) MRT(6034) エスクロー・エージェント・ジ
ャパン(6093) レアジョブ(6096) 日本ビューホテル(6097) パンチ工業(6165) イマジカ・ロボット ホールディングス(6879) FPG
(7148) 盟和産業(7284) 菊水化学工業(7953) 長野銀行(8521) 愛媛銀行(8541) 三井不動産(8801) 東祥(8920) 日本ビルファンド
投資法人(8951) オリックス不動産投資法人(8954) ユナイテッド・アーバン投資法人(8960) 平和不動産リート投資法人(8966) 大和証
券オフィス投資法人(8976) ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985) U-NEXT(9418) アルファポリス(9467)(銘柄コード順)
ダイワ投資情報ウィークリー
2014年12月22日号 WEEKLY