2014 年 11 月 28 日 日 本 証 券 業 協 会 一 般社 団 法 人 全 国銀 行 協 会 証券化市場の動向調査のとりまとめ ~2014 年度上半期の発行動向~ 以下は、日本証券業協会及び一般社団法人全国銀行協会が毎月実施している「証券化市場の 動向調査」 (日本証券業協会ホームページ<http://www.jsda.or.jp/>参照)について、2014 年 度上半期(2014 年4月~9月)の結果を取り纏めたものです。図表データについては、別紙を ご参照ください。 1.証券化商品全体の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行動向をみると、金額は前年同期を下回った(金 額1兆 962 億円<前年同期比▲15.3%>)。一方、件数は前年同期を上回った(件数 62 件< 同+17.0%>)ものの前期実績(件数 74 件)を下回った(前期比▲16.2%>)。(図表1)。 (参考)2014 年度上半期における普通社債の発行金額は5兆 2,120 億円(暫定数値)であった。 (図表1)証券化商品の発行金額・件数 (兆円) 8 158 167 168 160 7 134 6 5 (件) 180 138 145 127 146 110 発行金額 <左目盛> 140 発行件数 <右目盛> 120 94 100 79 4 74 67 3 54 53 5.2 4.8 62 48 4.6 52 53 43 2 3.4 3.4 80 60 38 40 3.4 2.9 1 2.3 2.3 1.4 0 1.6 1.9 1.3 1.2 1.4 1.5 1.5 1.3 1.3 1.4 20 1.1 04/上 04/下 05/上 05/下 06/上 06/下 07/上 07/下 08/上 08/下 09/上 09/下 10/上 10/下 11/上 11/下 12/上 12/下 13/上 13/下 14/上 0 -1- 2.裏付資産別の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行金額を「裏付資産」別にみると、「CDO」、 「ショッピング・クレジット」及び「その他」が増加した。一方、 「RMBS」、 「CMBS」 、 「リース」及び「売掛金・商業手形」は減少した(図表2)。 (図表2)証券化商品の「裏付資産」別発行金額 RMBS 発行金額(億円) 前年同期比(億円) 前年同期比(%) 構成比(%) 発行件数(今期) (前期) (前年同期) 8,235 ▲2,526 ▲23.5 75.1 20 20 20 CMBS 0 ▲5 ▲100.0 0.0 0 2 1 CDO 55 41 +310.5 0.5 3 2 1 リース 0 ▲285 ▲100.0 0.0 0 1 1 消費者 ローン 0 0 - (※) 0.0 0 2 0 ショッピング・ クレジット 売掛金・ 商業手形 1,711 704 +69.9 15.6 18 22 12 242 ▲118 ▲32.7 2.2 17 21 16 その他 719 209 +40.9 6.6 4 4 2 合計 10,962 ▲1,979 ▲15.3 100.0 62 74 53 ※「消費者ローン」の前年同期比(%)については、前年同期の発行がないため、 「―」としている。 (兆円) 6 その他 売掛金・商業手形 5 ショッピング・クレジット 消費者ローン 4 リース CDO 3 CMBS RMBS 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 (参考)裏付資産の具体的な分類は、以下のとおり。 「RMBS(Residential Mortgage Backed Securities) 」 :住宅ローン債権、アパートローン債権 「CMBS(Commercial Mortgage Backed Securities) 」 :商業用不動産担保ローン債権、商業用不動産 「CDO(Collateralized Debt Obligations) 」 :企業向け貸付債権、社債、CDS等 「リース」 :リース料債権 「消費者ローン」 :消費者ローン債権、カードローン債権 「ショッピング・クレジット」 :ショッピング・クレジット債権、オートローン債権 「売掛金・商業手形」:売掛債権、手形債権 「その他」 :基金債権、事業キャッシュフロー、診療報酬債権等 -2- RMBSの発行動向 ① オリジネーター別 RMBSの発行金額(8,235 億円)を「オリジネーター」別にみると、 「住宅金融支援 機構」が 78%(6,440 億円)を占めた(図表3)。 (図表3)RMBSの「オリジネーター」別発行金額 (兆円) 4 その他 3 ノンバンク 地域銀行 都市銀行・信託銀行 2 住宅金融支援機構 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 ② 発行形式別 RMBSの発行金額(8,235 億円)を「発行形式」別にみると、 「公社債」が 84%(6,895 億円)を占めた(図表4)。 (図表4)RMBSの「発行形式」別発行金額 (兆円) 4 3 その他 公社債 信託受益権 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 -3- ③ 償還方法別 RMBSの発行金額(8,235 億円)を「償還方法」別にみると、すべてが「パススルー 償還」であった(図表5)。 (図表5)RMBSの「償還方法」別発行金額 (兆円) 4 未記載 分割償還 満期一括償還 パススルー償還 3 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 ④ 発行時のスプレッド 住宅金融支援機構RMBS(月次債)のローンチスプレッド(表面利率と条件決定時 の国債利回りとの差)は、2014 年度上半期においては 2014 年6月発行分まで拡大した後、 縮小に転じた(図表6)。 (図表6)住宅金融支援機構RMBSのローンチスプレッド (%) 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 └ 12 上 ┘└ 12 下 ┘└ 13 上 ┘└ 13 下 ┘└ 14 上 ┘ -4- 3.発行形式別の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行金額(1 兆 962 億円)を「発行形式」別にみる と、「公社債」が 71%(7,808 億円)を占め、次いで「信託受益権」が 27%(3,002 億円) を占めた(図表7)。 (図表7)証券化商品の「発行形式」別発行金額 (兆円) 6 その他 5 公社債 信託受益権 4 3 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 4.償還方法別の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行金額(1 兆 962 億円)を「償還方法」別にみる と、「パススルー償還」が 83%(9,099 億円)を占めた(図表8)。 (図表8)証券化商品の「償還方法」別発行金額 (兆円) 6 5 4 未記載 分割償還 満期一括償還 パススルー償還 3 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 -5- 5.予定/平均年限別の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行金額(1 兆 962 億円)を「予定/平均年限」別 にみると、「未記載」が 94%(1兆 307 億円)を占めたが、記載のある中では、「5年以上 7年未満」が5%(600 億円)と最も多かった(図表9)。 (図表9)証券化商品の「予定/平均年限」別発行金額 (兆円) 6 未記載 5 7年以上 5年以上7年未満 4 3年以上5年未満 1年以上3年未満 3 1年未満 2 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 6.格付別の発行動向 2014 年度上半期における証券化商品の発行金額(1 兆 962 億円)を「格付」別にみると、 「AAA」が 84%(9,153 億円)を占めた(図表 10)。 (図表 10)証券化商品の「格付」別発行金額 (兆円) 6 未記載 5 短期格付 CCC B 4 BB BBB 3 A AA 2 AAA 1 0 04/上04/下05/上05/下06/上06/下07/上07/下08/上08/下09/上09/下10/上10/下11/上11/下12/上12/下13/上13/下14/上 以 上 -6-
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