2014.12.04発行 - 工業市場研究所

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■■■◆ KOHKEN Chemical News Liner
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(株)工業市場研究所
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http://www.kohken-net.co.jp
2014 年 12 月 4 日
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━━━━━━ HEADLINE ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆製紙:王子グループがベトナムに段ボールの新工場を建設(11 月 28 日)
◆難燃剤:帝人が新規難燃剤の OEM 生産を開始(11 月 27 日)
◆樹脂関連:旭化成が中国でポリカーボネートジオール(PCD)生産設備を稼働
(11 月 27 日)
◆LP ガス:コスモ石油、昭和シェル石油、住友商事、東燃ゼネラル石油が LP ガ
ス元売事業の統合会社の経営体制を発表(11 月 27 日)
◆包材:凸版印刷がスタンディングパウチで透明ハイバリアフィルム「GL フィル
ム」を用いた新グレードを開発(11 月 26 日)
◆潤滑油: 三井化学とルーブリゾール社がルーカントの独占販売契約を締結
(11 月 25 日)
◆太陽光発電:JX 日鉱日石エネルギーが 2015 年度に秋田県、茨城県、埼玉
県、広島県でメガソーラー発電事業を開始(11 月 25 日)
◆価格改定
・出光興産が石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格改定幅を発表(12 月 1 日)
・昭和シェル石油が石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格改定幅を発表
(12 月 1 日)
・JX日鉱日石エネルギーが石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格の改定幅
を発表(11 月 27 日)
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◆マルチクライアント企画調査の参加企業募集◆
◇『老朽化インフラ向け化学材料の潜在ニーズに関する調査』
本調査では、老朽化インフラのマーケットのなかで使用される各種化学材料
の需要量を把握するとともに、化学材料に求められるニーズの変化などの情
報を収集・分析することで、老朽化インフラ市場の実態と各種化学材料の潜
在需要等を取りまとめるものです。
現在、企画調査の参加企業様を募集しております。
・価 格
: 30 万円(税別)【1 社当たりの参加費用】
・発 行
: 2015 年 1 月予定
・詳細・お申込みは、http://www.kohken-net.co.jp/topics/topics.php?id=59
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━━━━━━ WEEKLY NEWS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆製紙:王子グループがベトナムに段ボールの新工場を建設(11 月 28 日)
王子グループは、ベトナムホーチミン市周辺において、既に段ボール箱と紙器
箱を製造販売する工場が 2 つあるが、今後の包装需要に応えると共に、同地区
のユーザーの要望にさらに沿った最適な包装資材を提供していくために、新たに
段ボール工場を建設することを決定したと発表した。
王子グループのベトナムにおける段ボール事業は、2000 年から操業を開始
し、既に南部のドンナイ省、北部のハイフォン市とバクニン省の 3 箇所の段ボ
ール製造拠点と昨年買収した紙器加工の United Packaging(UP)社を合わせた
計 4 製造拠点を有しており、今回の新工場はベトナム国内で 5 番目の製造拠点
となる。
新工場の総投資額は約 30 億円で、生産能力は段ボール製品 42 百万 m2/
年であり、2016 年 1 月に生産開始の予定としている。
◆難燃剤:帝人が新規難燃剤の OEM 生産を開始(11 月 27 日)
帝人は、昨年開発した難燃剤「ファイヤガード FCX-210」の量産に向けて、製
造委託契約を締結した台湾の化学メーカー・チーテックテクノロジーの年産能力
1,000 トンの量産設備が竣工し、稼働を開始したと発表した。
「ファイヤガード FCX-210」は、帝人独自の分子設計技術で開発した新規リン
系難燃剤で、一般的なリン系難燃剤では難燃効果の付与が難しかった ABS、ポ
リスチレン、ナイロンなど、様々な樹脂に高い難燃効果を付与することが出来
る。また、少量の添加で難燃性を向上させることができるため、ベースとなる樹
脂本来の特性を失うことなく使用することが可能で、ユーザーニーズが高いハロ
ゲンフリーにも対応している。
今回の工場稼働を契機として、自動車やエレクトロニクス製品の高性能化に
伴う、安全性や環境適合性ニーズへの高まりに応えるソリューションとして用途
展開を進め、難燃剤事業として、2018 年度に 40 億円の売上を目指すとしてい
る。
◆樹脂関連:旭化成が中国でポリカーボネートジオール(PCD)生産設備を稼働
(11 月 27 日)
旭化成ケミカルズは、高機能ポリウレタン樹脂原料であるポリカーボネートジオ
ール(PCD)「デュラノール」について、中国江蘇省における生産設備の新設工事
(3 千トン/年能力)を進めてきたが、本年 11 月より稼働を開始したことを発表し
た。新設後の総生産能力は、倉敷と合わせて 6 千トン/年能力となる。
同社では現在、岡山県倉敷市の水島製造所内に PCD の生産拠点を有してい
るが、今後のアジア市場での需要拡大に対応するため、中国における生産設備
の新設を決定し、建設を進めてきた。今回の設備稼働により、アジアでの安定し
た供給体制を構築し、高機能ポリウレタン樹脂原料メーカーとしての地位を確固
たるものとし、同社の主力製品である HDI 系ポリイソシアネート「デュラネート」と
ともに一層の事業拡大を図っていくとしている。
◆LP ガス:コスモ石油、昭和シェル石油、住友商事、東燃ゼネラル石油が LP ガ
ス元売事業の統合会社の経営体制を発表(11 月 27 日)
コスモ石油、昭和シェル石油、住友商事、及び東燃ゼネラル石油は、統合契
約を締結し、コスモ石油ガス(コスモ石油の 100%子会社)を受け皿会社として各
社が LP ガス元売事業を吸収分割により切り出す方式により、2015 年 4 月 1 日
付で事業を統合する準備を進めているが、今回、主な拠点(予定)と統合会社の
常勤取締役 4 名の内定を発表した。
主な拠点は本社を東京、営業拠点を仙台、東京、名古屋、大阪、高松、福岡、
那覇としており、LP ガス輸入基地(7 ヶ所)は鹿島、千葉、川崎、碧南(愛知県)、
四日市、堺、大分、LP ガス二次基地(4 ヶ所)は清水、坂出、松山、広島である。
また、今後は吸収分割契約の締結を 2014 年 12 月~2015 年 1 月頃に行う予定
としている。
◆包材:凸版印刷がスタンディングパウチで透明ハイバリアフィルム「GL フィル
ム」を用いた新グレードを開発(11 月 26 日)
凸版印刷は、空気の力で自立する液体製品用スタンディングパウチ「エアホー
ルドパウチ」で、透明ハイバリアフィルム「GL フィルム」を用いた新グレードを開発
したと発表した。アルミレスでありながら酸素バリア性に優れた新グレードとして、
2014 年 12 月初旬から本格的な販売を開始する。
エアホールドパウチは、パウチのサイド部分に空気を縦方向に封入することで
高い自立性を実現している。封入した空気が柱の役割を果たすため、パウチ上
部が前後に倒れることなく店頭で美しい陳列を可能にした。また、空気を封入し
た部分が持ちやすくなるため、注ぎやすさも向上している。
今回新グレードとしてランナップした「GL フィルム」は、凸版印刷が独自に開発
した透明ハイバリアフィルムである。アルミレスでありながら酸素バリア性に優れ
ているため、薬剤によるアルミの腐食が懸念される内容物にも対応可能である。
価格は従来のアルミを使用したエアホールドパウチと同程度を実現している。
同社では、「エアホールドパウチ」を清酒業界や理美容業界、その他飲料や食
品、トイレタリーなど液体製品を取り扱う業界に向けて拡販し、関連受注も含
め、2016 年度に約 10 億円の売上を目指すとしている。
◆潤滑油: 三井化学とルーブリゾール社がルーカントの独占販売契約を締結
(11 月 25 日)
三井化学は、The Lubrizol Corporation(米国オハイオ州、以下、ルーブリゾー
ル)に対し、三井化学が製造・販売している炭化水素系合成油「ルーカント」の潤
滑油産業向けの販売に関する世界全地域での独占販売権を供与することを決
定し、本年 9 月 1 日に契約を締結したと発表した。
ルーカントは、三井化学が世界で初めて商品化した極性基を含まない炭化水
素系合成油である。粘度の温度依存性が小さい、剪断安定性・熱化学的安定
性に優れている、流動点が低い、引火点および燃焼点が高いなどの特長を持つ
潤滑材料である。ルーカントは潤滑油の粘度調整剤として、また、トランスミッシ
ョンやデファレンシャルギアなどの自動車用ドライブラインのギヤ油、工業用潤滑
油並びにグリース向けに幅広く採用されている。
ルーブリゾールは、ルーカントの潤滑油産業向け独占販売権を得ることで、ハ
イパフォーマンス製品のラインアップが劇的に拡大するとともに、潤滑油産業の
ユーザーに対してより包括的な処方提案が可能となる。一方、三井化学は、ル
ーブリゾールの処方提案力と潤滑油評価技術を活用することにより、ルーカント
の潤滑油産業全体への訴求力と個々のユーザーの潤滑油処方への適用可能
性をさらに高めることで、研究開発と事業拡大の加速が可能になる。なお、潤滑
油産業向け以外の用途(合成樹脂の改質剤等)のルーカントについては、引き
続き三井化学が販売を継続し、更なる用途展開と、より一層の販売拡大に注力
していくとしている。
◆太陽光発電:JX 日鉱日石エネルギーが 2015 年度に秋田県、茨城県、埼玉
県、広島県でメガソーラー発電事業を開始(11 月 25 日)
JX 日鉱日石エネルギーは、2015 年度に船川事業所(秋田県男鹿市)、日立
油槽所跡地(茨城県日立市)、朝霞油槽所跡地(埼玉県朝霞市)、広島油槽所
跡地(広島県広島市)で、合計約 7 メガワットのメガソーラー発電事業を開始す
ると発表した。
同社は、再生可能エネルギーの普及・拡大に向けて、JX グループの遊休地を
活用したメガソーラー発電事業に積極的に取り組んでおり、今回の発電事業開
始により、同社のメガソーラー発電事業は合計 14 件、約 35 メガワットになる。同
社は、今後もニーズに合わせた様々なエネルギーを提供する「総合エネルギー
企業」として、持続的な社会の実現に貢献していくとしている。
◆価格改定
・出光興産が石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格改定幅を発表(12 月 1 日)
油種別の改定幅は、前月比で、ガソリン▲4.6 円/L、灯油▲3.6 円/L、
軽油▲4.1 円/L、A 重油▲3.5 円/L としている。
・昭和シェル石油が石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格改定幅を発表
(12 月 1 日)
油種別の改定幅は、前月比で、ガソリン▲3.3 円/L、灯油▲2.3 円/L、
軽油▲3.3 円/L としている。
・JX日鉱日石エネルギーが石油製品の 2014 年 11 月分の卸価格の改定幅
を発表(11 月 27 日)
油種別の改定幅は、前月比で、ガソリン▲4.4 円/L、灯油▲3.2 円/L、
軽油▲3.9 円/L、A 重油▲3.6 円/L としている。
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