新生銀行グループ各社の格付を維持、方向性ポジティブ継続

NEWS RELEASE
2014年12月19日
【格付維持】
新生銀行
発行体格付: BBB+
短期債務: a-2
[格付の方向性:ポジティブ]
アプラスフィナンシャル
発行体格付:
BBB+
[格付の方向性:ポジティブ]
発行体格付: BBB+
コマーシャルペーパー:
[格付の方向性:ポジティブ]
a-2
アプラス
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
○新生銀行
米投資ファンドのJ.C.Flowers & Co.LLCの関係者を含む投資家グループが発行済株式の約20%、国も
公的資金として投入した優先株を普通株に転換した経緯から約17%持つ。
日本の銀行の中ではユニークな事業ポートフォリオになっている。法人部門は、不動産ファイナンス、
M&Aファイナンス(MBOやLBO)などのスペシャルティファイナンス、クレジットトレーディングなどのプ
リンシパルトランザクションズといったニッチで専門性の高い分野で一定の強みを持つ。個人部門は、
インターネットチャネルや商品性で新たに開拓した若年層と、古くからの顧客基盤である富裕層に特徴
があるリテールバンキングに加え、消費者金融と信販の買収によりコンシューマーファイナンスも展開
する。金融市場部門は金融法人ネットワークに特徴がある。営業基盤が小さく、安定的な事業の割合が
小さいことが課題だが、経営改革の進展に伴い、徐々に安定感が増してきている。
2013年度にスタートした中期経営計画では、縮小均衡から拡大均衡へと転じることを目指している。
個人部門は、成長の踊り場から再び成長軌道に乗せるため、コア顧客を倍増させるという意欲的な方針
を打ち出している。革新性のある事業展開を続けられるか、健全な個人向け無担保ローン市場の形成と
そこで主導的な地位を確保できるか、などが成功の鍵を握るだろう。法人分野は、国内では事業参画ア
プローチを基本に独自性を打ち出しているほか、海外事業も拡大する方針だ。これらの取り組みはまだ
大きな成果を上げていないが、態勢整備は着実に進展しており、少しずつ実績を積み上げ始めている。
実績の積み上げペースを加速させ持続可能なビジネスモデルを築くことで、課題である営業基盤の拡充
と安定的な収益の底上げを実現できる見通しが立ってくれば、Aゾーンへの格上げが濃厚になる。
一時大幅に低下していたリスク耐久力はほぼAゾーンの水準にまで回復している。将来的な公的資金返
済に際し自社株買いを実施したとしても、過度に金額が膨らまなければ、Aゾーンのリスク耐久力を保っ
ていけよう。2014年9月末の普通株式等Tier1比率(バーゼル3国際統一基準/完全施行ベース)は10.6%、
自己資本比率(バーゼル3国内基準/完全施行ベース)は10.55%と、資本保全バッファーをも加味した最
低所要資本比率を十分上回っている。リスクアペタイト・フレームワークの着実な整備と健全なリスク
文化が浸透してきていることを背景に、経営計画で進める方針のリスクアセットの積み増しに際しても、
リスクとリターンおよび資本とのバランスが大きく崩れることはないだろう。
資産の質は大幅に改善し比較的良好である。一時は5%程度にまで高まっていたネットリスク管理債権
比率は2014年9月末には1.12%、グロスのリスク管理債権比率もピーク時の9%台から3.81%(単体の金
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会社
: インベスターズ・サービス本部
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3511
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
融再生法開示債権は2.61%)にそれぞれ低下している。その他要注意先向け債権も大幅に圧縮している。
グループ全体でみれば、コンシューマーファイナンス事業で抱える過払い利息返還リスクに対しても、
十分な引当金を備える。
流動性は現状問題ない。一般の商業銀行と比べて預金基盤は弱いが、インターネットチャネルなどを
通じ、個人顧客で一定の預金吸収力を備える。外貨運用は国内での外貨預金で概ねカバーされている。
もっとも、外貨での運用は拡大傾向にあるため、外貨調達力の一段の強化が重要だ。
○アプラスフィナンシャル、アプラス
大手信販の一角で、新生銀行グループの個人部門における中核子会社の一つ。格付は、グループ全体
の信用力をそのまま反映している。
減少傾向にあった営業収益は2014年度に入り増加に転じている。ショッピングクレジット事業は採算
重視の営業方針の下、一定の利益を確保している。決済事業の利益も安定している。キャッシング残高
の減少が続くカード事業でも、減少が緩和してきたほか、ショッピングリボルビング残高が増えている。
今後しばらくは増収基調を保てそうだ。
資産の質は比較的良好で、貸倒償却率は抑制されている。ただし、過払い利息返還額の減少が緩慢で
引当金残高も少なくなっているため、持続的に利益を伸ばしていくにはまだしばらく時間を要しよう。
内部留保の一部は将来的に優先株消却に充当される可能性があるが、リスク耐久力は格付に見合う水準
は維持できるとみている。
【格付対象】
発行者:新生銀行(証券コード:8303)
名 称
格 付
発行体格付
BBB+(維持)
名
称
第1回無担保社債
(劣後特約付)
第2回無担保社債
(劣後特約付)
第4回期限前償還条項付
無担保社債(劣後特約付)
第5回期限前償還条項付
無担保社債(劣後特約付)
第6回期限前償還条項付
無担保社債(劣後特約付)
第1回無担保社債
第2回無担保社債
名 称
短期債務
名
称
ユーロMTNプログラム
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株式
会社
格付の方向性
ポジティブ
発行総額
(億円)
500
発行日
償還日
格
付
2005年03月25日
2015年03月25日
BBB(維持)
500
2005年10月31日
2015年10月30日
BBB(維持)
64
2012年10月26日
2022年10月26日
BBB(維持)
100
2013年06月07日
2023年06月07日
BBB(維持)
150
2013年12月25日
2023年12月25日
BBB(維持)
60
50
2014年07月18日
2014年12月11日
2017年07月18日
2019年12月11日
BBB+(維持)
BBB+(維持)
格 付
a-2(維持)
発行限度額
担保・保証等
格 付
(百万米ドル) 保証会社等
5,000
無担保
優先債:
BBB+(維持)
期限付劣後債:BBB(維持)
永久劣後債:BBB-(維持)
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信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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NEWS RELEASE
発行者:アプラスフィナンシャル (証券コード:8589)
名 称
格 付
発行体格付
BBB+(維持)
名
称
発行登録(社債)
名
発行予定額
(億円)
1,000
称
発行総額
(億円)
100
第2回無担保社債
発行者:アプラス
名 称
発行体格付
名
格付の方向性
ポジティブ
発行予定期間
予備格付
2014年09月04日~2016年09月03日
BBB+(維持)
発行日
償還日
2014年09月29日
2017年09月29日
格 付
BBB+(維持)
称
コマーシャルペーパー
発行限度額
(億円)
1,900
格
付
BBB+(維持)
格付の方向性
ポジティブ
担保・保証等
保証会社等
無担保
格
付
a-2(維持)
☆予備格付は、個別債務の最終的な条件が決定されていない段階で予備的な信用格付が必要となる場合に、付与
する評価です。個別債務の最終的な契約内容等によっては、予備格付とは異なる信用格付が付されることがあ
ります。
☆MTNプログラムに対する信用格付はプログラムを対象としており、プログラムのもとで発行する個々の債券に
対する信用格付ではありません。個々の債券の信用格付は通常、同プログラムの信用格付と同一ですが、クレ
ジットリンク債、インデックスリンク債など個々の債券の契約内容によっては、同一とならない、あるいは格
付しないことがあります。R&Iは依頼に応じて、個々の債券にも信用格付を付与することがあります。
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信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
新生銀行:久保 太郎
アプラスフィナンシャル、アプラス:畠山
神林 尚
雄史
信用格付を付与した日
主要な格付方法
2014年12月17日
R&Iの信用格付の基本的な考え方 [2012.05.07]
金融機関等に共通する格付の考え方 [2014.03.13]
預金取扱金融機関 [2013.02.25]
消費者金融 [2014.04.25]
クレジットカード・信販 [2013.05.02]
リース [2014.03.27]
金融グループの格付の考え方 [2013.07.31]
規制資本商品と金融機関等の格付の考え方 [2014.04.21]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載
しています。http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
新生銀行、アプラスフィナンシャル、アプラス
注
格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報
品質確保のための措置
情報提供者
決算書類、開示情報
公認会計士の監査済みである、またはそれに準じた信頼性が確保され
ている決算書類であること。一般に開示された、またはそれに準じた
信頼性が確保されている情報であること。
格付関係者
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約
定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債
務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何
ら意見を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来
の事実の表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその
他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項
について、いかなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これら
の情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合
には、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信
用格付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性
が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することが
あります。
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信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
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