分科会 ライブトーク 図書館は、多くの県民にとって 本を借りたり、勉強をしたりする 場所というイメージではないでし ょうか。このイメージこそ昨今の 自治体の財政難に起因する行政職 員の定数減や図書館業務の外部委 託に安易に結びつき、しいては、 専門性の高い図書館サービスの欠 落へと向かっていく恐れがあると 思われます。 こうした中、図書館にあまり関 心のなかった地域住民や団体等に 図書館の機能を理解してもらい、 図書館を大いに利用してもらうた めの新たな図書館サービスが今、 動き出しています。地域社会にお ける「知」を循環させ、情報蓄積お よび情報発信の拠点として図書館 は何をすべきか、新たな図書館サ ービスの可能性を探っていきます。 地域の情報ハブとしての 図書館 ∼新たな図書館サービスの潮流∼ ◇コーディネーター ●川 瀬 眞 由 美(かわせ まゆみ)氏● (テレビ朝日アナウンサー) 子供の頃から本屋さんか図書館で 働く人になりたかったため、立教大 学在学中、司書と司書教諭資格を取 得。しかし、何のはずみかテレビ朝 日のアナウンサーとして報道畑を歩 む。糸賀先生に仕事でお世話になっ たことがきっかけで「図書館をハブ としたネットワークの在り方に関す る研究会」の委員に加えていただき、 念願の図書館の世界に少しだけ触れ ることができた。最も心安らぎ、か つワクワクする場所は書架の間。 ◇パネラー ●齋 藤 明 彦(さいとう あきひこ)氏● (鳥取県自治研修所長/前鳥取県立図書館長) 1956年鳥取県に生まれる。京都大 学法学部卒業後、鳥取県採用。財政 課主計員、商工指導課主幹、高等学 校課課長補佐、美術館開設準備室長、 (教委)総務福利課長などを経て2002年 図書館長就任。「役に立つと認められ る図書館」「教育機関の枠を超えた情 報提供機関」への改革に向けて様々 な機関、団体などを巻き込んだ事業 を展開。現在、文部科学省「これか らの図書館のあり方検討協力者会議」 委員。人文会ニュース、「地域再生拠 点としての公共図書館」(財)AVCC、 「みんなの図書館」などに講演録等収 録。 ◇パネラー ●糸 賀 雅 児(いとが まさる)氏● (慶應義塾大学教授) 図書館情報学の研究と司書養成に 携わるかたわら、日本図書館協会の 町村図書館活動推進委員長として各 地の図書館を訪問し、職員とヒザを つき合わせて議論してきた経験をも つ。『2005年の図書館像』(文部省) や『地域の情報ハブとしての図書館』 (文科省)の作成にも関わった。現在、 中央教育審議会臨時委員、文部科学 省これからの図書館のあり方検討協 力者会議委員、東京都立図書館協議 会副議長、デジタル・ライブラリア ン研究会代表等を務める。 第1分科会 図書館運営 (定員:120人) こんなときどうするの? ∼利用者と職員のための危機管理∼ 「危機管理」という言葉が認識さ れはじめたのはここ数年のことです。 図書館は、今までは安全・安心な場 所(職場)と思われていましたが、 現在では災害や事故がいつ図書館に 降りかかってくるか予測ができない 時代になりました。 緊急の場合にどうするべきか図書 館の安全確保について考えてみます。 日本図書館協会刊行の『利用者と職 員のための図書館の危機安全管理作 成マニュアル こんなときどうする の?』の特別検討チームの山本宣親 氏と中沢孝之氏をお迎えし、各図書 館の現状を踏まえ討議します。 ●助言者 山本 宣親氏(常葉学園大学非常勤講師) 中沢 孝之氏(群馬県草津町立図書館) 第2分科会 YAサービス (定員:180人) 今どきの若者と読書・傾向と対策 ∼やってみようよ!ヤングアダルトサービス∼ 一番理解しにくい世代、それはY A(ヤングアダルト)世代。彼らは 何を考え、どう行動しているのか? YAサービスは、そんな彼らを理解 することから始まります。 図書館とメディアの本『ず・ぼん 9』によれば、若い人たちがYAサ ービスを意欲的にやっているめずら しい図書館、南千住図書館。担当の 澤田さんから図書館サービスのニュ ーバージョン、ワイルド系といわれ ているYAサービスの実践について お話を伺います。 YA世代獲得大作戦in静岡。中高 生のお子さんを持つ方も必聴です! ●講演:澤田 亜矢子氏 (東京都荒川区立南千住図書館) ●事例発表 ●報告者: 牧野 雅子氏(静岡市立観山中学校) 森永 滋乃氏(静岡県立藤枝西高等学校) 第3分科会 子どもと読書 (定員:300人) ねえ、この本読んで! ∼誰のため?子どものため! 子どもたちを取り巻く読書環境を考える∼ 講師に児童文学評論家であり、学 校図書館や子どもの文化にも詳しい 赤木かん子氏をお迎えし、読み聞か せや学校図書館についてお話いただ きます。子どもたちにとって幸せな 時間となるはずの読み聞かせの時間。 読み手側の大人の姿勢は?子どもた ちにどんな本を読んだらいいの?ま た、子どもにとって理想の学校図書 館って?子どもたちを取り巻く読書 環境について一緒に学びましょう。 ●赤木かん子氏(児童文学評論家・児童 図書研究者・図書館コーディネーター) 「こちら本の探偵です」(径書房)「かん 子のミニミニ児童文学案内」「ねえ、こ の本読んで」(リブリオ出版)「赤木かん 子のヤングアダルトブックガイド」(レ 田中 ■氏(静岡市立中央図書館長) 鈴木 雄介氏(磐田市立竜洋図書館) 西島 信也氏(伊豆市立修善寺図書館長) 第5分科会 図書館資料 (定員:94人) マルチメディア時代における 図書館資料の取り扱い ∼図書館資料をめぐる現状と課題、 そして電子図書館サービスについて∼ 図書館の改造にも取り組んでいます。 第4分科会 図書館サービス (定員:72人) 総務部企画課電子情報企画室) 第6分科会 読書会 市町村合併をした自治体の図書館 サービスは、どのように変わったの か。現場での取り組みの経緯とサー ビスの実情についての報告をもとに、 今後の図書館の在り方を住民生活と の関わりで考えます。 助言者には中川恭一氏をお迎えし、 西東京市誕生に伴う図書館サービス 統合までの課題とその克服、そして 合併して3年たった現状を現場からの 生の声として伺います。 合併直前、直後、そして、当面無 縁の方も、討論参加大歓迎! ●助言者: 中川 恭一氏(西東京市下保谷図書館) 手をつなごう!学校図書館と公共図書館 調べ学習が活発に行われるように なり、子どもたちの学びを支える学 校図書館の機能の充実が求められて います。現在、学校図書館と公共図 書館の連携を進めている自治体も増 えていますが、町だけのことでしょ うか。今回は特に市町村合併により 都市化していく現状を踏まえ、政令 市「さいたま」の事例から、学校図書 館、公立図書館、教育委員会をキー ワードに連携成功の方策を探ります。 ●基調講演: 水澤 祐子氏(さいたま市立北浦和図書館) ●質疑応答・代表質問 伊奈 嘉一郎氏(富士市立中央図書館長) 林容 子氏(浜松市立上島小学校教諭) (定員:72人) これからの読書会の在り方 ∼読み仲間の広がりと 魅力ある活動を求めて∼ 図書館サービスの新展開 ∼市町村合併でどうなったか∼ (定員:138人) ∼政令さいたま市の事例をもとに∼ 図書館資料は、一般的な図書をは じめ雑誌・新聞、視聴覚ソフトなど、 その形態や利用状況がより多様化し、 その扱いに各館の特徴が表れます。 行政資料・郷土資料の受け入れと分 類、各種資料の除籍基準とその取り 扱い、他館や分館間での分担収集・ 分担保存の可能性など県内各館の現 状と課題を明らかにするとともに、 先進の電子図書館サービスの展開に ついて考えます。 ●資料専門委員会報告: 委員長 東 功一氏(磐田市立中央図書館長) ●講 演:中山 正樹氏(国立国会図書館 ターボックス社)など著書多数。全国各 地で子どもと本について語るほか、学校 第7分科会 学校図書館 第8分科会 大学図書館 (定員:60人) 大学図書館をシャブリ尽くそう! ∼知の宝庫の賢い利用方法∼ 地域における魅力ある活動の実践 例を知ることにより、読書会活動の 広がりと読書による学びを深めます。 そのことにより、豊かな心と広い視 野、温かい人間関係を育てるなど、 読書会のあるべき姿を探ります。 今回は、熟年世代の読書はスロー ライフの核となると考え、時間に比 較的ゆとりのある高齢者の方々を対 象に読書推進を図っている、群馬県 桐生読書会連絡協議会名誉顧問の須 田利一郎氏からお話を伺いします。 また、県内の読書グループの皆さ んからの飛び入りの事例発表も大歓 迎です。 ●基調講演:須田 利一郎氏 (群馬県桐生読書会連絡協議会名誉顧問) 大学図書館は、知の宝庫として認 知されていますが、部外者にとって は利用しにくい存在であると思われ ています。今大会では、地域住民、 公共図書館から大学図書館利用につ いて発言していただき、大学図書館 からはそれに応えるという形で議論 を深めたいと考えています。 ◇パネルディスカッション ●パネラー: 吉住 幸子氏(御前崎市立図書館) 門馬 道子氏(地域住民) 岡部 恵理氏(静岡理工科大学附属図書館) 藤田 みよ子氏(静岡大学附属図書館) ●コーディネーター 熊谷 紀男氏(常葉学園大学)
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