海外の概況

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海外の概況
事業展開
概要
市場環境、業績
米州
100%
日本精工株式会社
100%
米州本社
NSKアメリカズ社
60%
100%
100%
100%
100%
▲ 生産
● 販売
■ 研究開発
100%
日本精工㈱の直接所有
日本精工㈱の間接所有
NSKコーポレーション社(米国)▲●■
NSKは米国で1973年、ブラジルで
北米経済は順調に推移し、
NSKグルー
NSK-AKSプレシジョンボール社(米国)▲●
1972年にそれぞれ生産を開始し、
現在、
プの売上は現地通貨ベースでは順調に伸
NSK-RHPアメリカン・ディストリビューションセンター社(米国)●
米州に合計8つの生産拠点を持っていま
ばす事が出来ました。収益面でも、
新興工
ナステック社(米国)▲●
す。技術開発の拠点は、
米国のミシガン州
業国からの製品の流入、
競争の激化による
NSK-RHPカナダ社(カナダ)●
とブラジルのスザノ市にあります。また
売価水準の下落や為替換算の影響などが
NSKベアリング・メキシコ社(メキシコ)●
販売の拠点は米国、
カナダ、
メキシコ、
ブラ
ありましたが、
販売量の増加や原価低減に
ジル、
アルゼンチンの5ヶ国にあり、
米州
より、
増益基調を維持しました。ブラジル
全体をカバーしています。これら生産、
経済は変動相場制への移行に伴なう混乱
技術、
販売の各拠点は米州統括会社の下で
がありましたが、国産品需要は大幅に増加
事業を展開しています。
し、
NSKの業績は増収増益となりました。
NSKブラジル社(ブラジル)▲●■
50%
デルファイ・シャーシーNSKブラジル社(ブラジル)▲●
100%
NSK-RHPアルゼンチン社(アルゼンチン)●
欧州
日本精工株式会社
100%
欧州本社
NSK-RHPヨーロッパ社
▲ 生産
● 販売
■ 研究開発
日本精工㈱の直接所有
日本精工㈱の間接所有
100%
NSKベアリング・ヨーロッパ社(英国)▲
100%
NSK-RHPベアリング社(英国)▲●
60%
NSK-ASKプレシジョンボール・ヨーロッパ社(英国)▲●
100%
NSK-RHP UK社(英国)●
100%
NSK-RHPヨーロピアン・テクノロジー社(英国)■
100%
RHPベアリング・ヨーロッパ社(英国)
100%
ヴォルツァラガー・インダストリベルケ・ブレ社(スイス)▲●
100% ナステック・ヨーロッパ社(英国)▲●
100%
NSKステアリングシステムズ・ヨーロッパ社(英国)▲●
100%
NSKヨーロッパ・ホールディング社(ドイツ)
100%
NSK-RHPドイツ社(ドイツ)●
100%
ノイベック社(ドイツ)▲●
100%
NSK-RHPフランス社(フランス)●
100%
NSK-RHPイタリア社(イタリア)●
33%
インダストリア・クシネッチ社(イタリア)▲●
30%
NSK-RHPイベリカ社(スペイン)●
70%
100% NSK-RHPオランダ社(オランダ)●
88% NSKイスクラ社(ポーランド)▲●
100%
NSK-RHPベアリング・ミドルイースト・トレーディング社(トルコ)●
100% NSK-RHP南アフリカ社(南アフリカ)●
NSKは1976年の英国におけるピータ
欧州経済は1999年後半より欧州大陸を中心
リー工場の操業開始から20年以上の歴史
に回復に転じました。売上高は電動パワーステ
を重ね、
現在では英、
独、
イタリア、
スイス
アリング、
電磁クラッチ用軸受等が増加しました
及びポーランドに生産拠点を持っていま
が、
市販向けの売上減があり、
全体でほぼ横ばい
す 。 技 術 開 発 の 拠 点 と し て は 、英 国 に
となりました。収益面では1999年初めに導入
NSK-RHPヨーロピアン・テクノロジー社
された新欧州統一通貨EUROの大幅な下落によ
を設置しています。販売部門は一般産業、
る為替差損、
新興工業国品の流入、
競争の激化に
自動車、
精機製品のセグメント別3部門体
よる売価水準の下落等により赤字となりました。
制となっており、
汎欧州体制でユーザーニ
ーズに応えています。これら生産、
技術及
び販売の各拠点は欧州統括会社の下で事
業を展開しています。
アジア
日本精工株式会社
アセアン・
オセアニア
アジア総本部
100%
NSK-RHPベアリング
・ニュージーランド社(ニュージーランド)●
100% NSKセフティ・テクノロジー(タイ)社(タイ)▲●
100% NSKマイクロプレジョン(M)社(マレーシア)▲
80% ISCマイクロプレジョン社(マレーシア)▲
▲ 生産
● 販売
■ 研究開発
日本精工㈱の直接所有
日本精工㈱の間接所有
100% NSKインターナショナル(シンガポール)社(シンガポール)●■
70% NSKシンガポール社(シンガポール)●
100% NSKベアリング・インドネシア社(インドネシア)▲
49% NSKベアリング(タイ)社(タイ)●
50%
サイアム・ナステック社(タイ)▲●
51% NSKベアリング(マレーシア)社(マレーシア)●
50% ラニー・ナステック社(インド)▲●
100% NSK-RHPオーストラリア社(オーストラリア)●
84% 昆山恩斯克有限公司(中国)▲●■
中国
韓国
40% 貴州虹山恩斯克軸承有限責任公司(中国)▲●
70% 日本精工(香港)有限公司(中国)●
70% 台湾安士克精密股イ分有限公司(台湾)●
100%
NSK韓国社(韓国)▲●
NSKは1987年の韓国を皮切りに、
中国、
1999年のアジア経済は輸出企業の生産
インドネシア、
マレーシア、
タイ、
インドの
増により回復基調となりました。
NSKのイ
6ヶ国に8つの生産拠点を持ち、
特に近年
ンドネシア、
マレーシアの工場ではハード
急速に生産量を増加させています。技術
ディスクドライブに使用される軸受の生
開発の拠点は中国の昆山、
及びシンガポー
産が年々増加しています。
また韓国ではウ
ルにあります。更に販売拠点としては、
ォン安もあって輸出企業向けに販売が増
シンガポール、
タイ、
中国、
韓国を始めとし
加しています。
中国は市場経済化が更に進
て10カ国にあり、
オセアニアを含む全ア
展する中で、
NSKの昆山工場は地道な技術
ジアをカバーしています。これら生産、
技
移転の努力が認められ、
中国市場における
術及び販売の各拠点は、
アジア総本部の下
インサイダーとしてマーケットリーダー
に、
韓国、
中国及びアセアン地域にそれぞ
の地位を築きつつあり、
生産が急拡大して
れ総支配人を置き、
地域別責任体制で事業
います。
この様な背景の中で、
アジア地区全
を運営しています。
体の業績は大幅な増収・増益となりました。
8
ハイライ
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地域別売上高比率 (%)
地域別固定資産比率 (%)
アジア
13
アジア
アジア
9
3,058
欧州
欧州
13
日本
59
米州
地域別人員 (人)
14
米州
12
日本
65
73
米州
日本
欧州
現地生産比率 (%)
69
欧州
10,069
7,372
15
米州
25
アジア
3,796
0
ハイライト
戦略
50
100
設備投資及び償却費
米国工場でのTQMの推進、
明確な目標設定と徹
生産品種の再編成を進めて、
自動車のホイール
底した原価管理により大幅に収益を改善する事が
用ハブユニット、
玉軸受の競争力を一段と高めま
出来ました。また、
新たにQS9000の認証取得を
す。販売面では市販部門を抜本的に強化する為に、
進め、
今後のビッグ3との取引拡大に備えました。
組織の見直し、
重点産業に対する営業戦略の見直
一方ブラジルでは需要の急増に対応し、
生産体制
し、
及び見積回答の迅速化等のCS向上に努めて
の見直しによる稼働日増とコストダウンを図ると
行きます。
設備投資
償却費
2000年
3月期
25
26
1999年
3月期
ともに、
「技術トレーニングセンター」を開設し、
37
47
技術サービスの強化に努めました。また中南米の
34
1998年
3月期
一大需要地であるアルゼンチンでは販売拠点を法
50
人化し、
拡販を図りました。
0
20
40
60
(億円)
抜本的な競争力の向上と収益体質の強化に向け
昨年に続き事業構造改革を着実に実行していき
て、生産拠点の再編成を進めております。英国
ます。すなわち、
生産拠点の再編成とポーランド
RHPの精密軸受工場をニューアーク本工場へ統
での最適地生産を強力に推進し、
欧州の収益体質
合しました。また「攻めの施策」として電動パワ
を改善します。一方で自動車関連メーカーをター
ーステアリング事業の拡大と強化を図る為に、
生
ゲットとして販売量を確保し、
英国では付加価値
産新会社NSKステアリングシステムズ・ヨーロッ
の高い自動車用軸受及びステアリング関係製品に
パ・リミテッドを設立し、
本年度より生産を開始し
生産をシフトしていきます。同時にフレキシブル
ます。また精機製品については電機、
半導体、
情報
な稼働体制の導入により生産性の向上を図り、
サ
通信などのハイテク分野への拡販を図りました。
プライチェーンマネジメント改善による棚卸資産
更にニューアーク工場内でリニアガイドの生産が
の大幅な削減を図ります。販売体制については汎
本格化しました。
欧州体制強化の為にインフラを整備して行く一方
設備投資
償却費
29
1999年
3月期
28
1998年
3月期
で、間接部門の合理化を進めます。
44
33
2000年
3月期
0
37
34
25
50
(億円)
アセアン地区
需要増に対応する為に、
インドネ
需要がさらに増加する中で、
工場増設も含めた
シア、マレーシア工場の生産能力を増強しました。
生産能力の増強を図ります。また昆山工場では世
またピボット軸受(HDDスイングアーム用軸受)
界最強の競争力を持った標準玉軸受の生産拠点に
の新規案件獲得を進めました。
なるために、
部品の現地調達の拡大など一層のイ
中 国
ンサイダー化を図ります。販売流通面については、
昆山工場がQS9000を取得しました。
現地調達の拡大を中心としたコストダウンによ
グローバル・ロジスティックスにより、
世界の各
り、
操業開始以来3年目で黒字化を見込んでいま
市場に競争力のある製品を供給する基地としての
す。また指定代理店制度を発足し、
販売政策の浸
機能強化を図ります。また市販分野においては日
透を図りました。
本の新販売子会社との連繋を強化して品揃えの充
韓 国
実を図ります。ミニアチュア・小径玉軸受事業で
昌原工場がQS9000を取得しました。
市販代理店網を再編成し、
マーケットシェアの拡
はユーザーに密着したサービスをより充実させ、
大を図りました。
CS向上を図ります。
設備投資
償却費
25
2000年
3月期
16
1999年
3月期
36
20
67
10
1998年
3月期
0
25
50
75
(億円)
9