(17) 病理部 研修プログラム(選択) Ⅰ.一般目標 病理学的検査に関する基本的な知識と技術を学び、一般臨床医として、病理学的 検査のオーダーや病理学的診断結果の評価などを適切に行えるようにする。また、 病理解剖や細胞診、生検診断を自ら施行するための初歩的技術を習得する。 Ⅱ.行動目標 A.経験すべき手技 (1) 基本的研修項目 1) 組織標本を作製できる。 ・ 包埋・薄切法 ・ H-E染色 ・ 基本的特殊染色 ・ 免疫染色 2) 光学顕微鏡を的確に操作できる。 3) 光学顕微鏡写真を撮影することができる。 4) 電子顕微鏡標本を作製できる。 5) 電子顕微鏡を操作できる。 6) 疾患ごとに適切な感染防御対策をとることができる。 (2) 病理解剖関係研修項目 1) 自ら剖検を行うことができる。 2) 肉眼所見の記録し、肉眼診断を作成できる。 3) 自ら切り出しを行うことができる。 4) 特殊染色を選択し、その結果を解釈できる。 5) 臨床所見、肉眼所見、組織所見の総合的検討、最終診断および報告書を作成 することができる。 6) (3) 屍体解剖保存法の概略を理解できる。 生検関係研修項目 1) 受領した検体の(肉眼所見の)正確な記録と切り出し/取扱規約に沿った肉 眼的検索と切り出しを行うことができる。 2) 特殊染色を選択し、その結果を解釈できる。 3) 検査目的、依頼趣旨に沿った診断と報告書を作成できる。 4) 迅速診断の意義を理解し、活用することができる。 (4) 細胞診関係研修項目 1) 検体に適した処理を行うことができる。 2) パパニコロ染色ができる。 3) ギムザ染色ができる。 4) 細胞診の適応と正診率(感度と特異度)を理解できる。 5) 境界病変の意味と対応を理解できる。 6) 不良検体、不良標本を判定し、適切に対応できる。 7) 病理医とCT(細胞検査士)との協力関係を構築できる。 B.経験すべき疾患 1 頻度の高い疾患 1) 消化器癌の生検診断 2) 肺癌の生検・細胞診断 3) 頭頚部癌の生検・細胞診断 4) 泌尿器科癌の生検診断 5) 婦人科領域癌の生検・細胞及び術中迅速診断 6) 炎症性腸疾患 7) 骨軟部腫瘍の診断 8) 肝生検 9) 腎生検 2 緊急を要する病理診断 1) 緊急標本作製法 2) 臓器移植に関連した拒絶の生検診断 Ⅲ.研修期間、週間スケジュール A.研修期間 プログラムA:3か月 プログラムB・D:4か月または8か月 B.週間スケジュール 月曜日 8:30 生検・細胞診断 火曜日 8:30 生検・細胞診断 水曜日 9:00-12:00 剖検カンファランス(病理解剖室) 生検・細胞診断 木曜日 8:30 生検・細胞診断 金曜日 8:30 生検・細胞診断 15:00 生検・細胞診症例検討会 CPC :随時(1回/月) 剖検:随時(80体/年) Ⅳ.指 導 医 福島県立医科大学医学部附属病院病理部 阿部 正文 昭和48年卒 日本病理学会認定病理医 渡邉 一男 昭和58年卒 日本病理学会認定病理医 日本臨床細胞学会指導医 橋本 優子 平成4年卒 日本病理学会認定病理医 日本臨床細胞学会指導医 鈴木 理 平成5年卒 日本病理学会認定病理医 日本臨床細胞学会指導医 竹田総合病院検査科 冨永 邦彦 昭和56年卒 日本病理学会認定病理医 日本臨床細胞学会指導医
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