人物を畑に還す

東京農大ものがたり キャンパス歳時記
(4)
秋岡 伸彦
東京農大客員教授
元読売新聞コラムニスト
実 習
人物を畑に還す
「人物を畑に還す」とは、明治農学の始祖にして東京農大初代
学長、横井時敬が残した言葉である。今、全国に展開する実践の
場とその主な対象は、北から─。
▷北海道・網走寒冷地農場(40ha)=麦、ビート、ジャガイモ
▷神奈川・厚木農場(17ha)=茶、野菜、花卉、果樹
▷東京・奥多摩演習林(65ha)=杉、ヒノキ、カエデ
▷静岡・富士農場(32ha)=肉牛、豚、鶏
▷沖縄・宮古亜熱帯農場(10ha)=サトウキビ、マンゴー
夏の太陽の下、学生たちが土に親しみ、森を守り、動物たちの
世話をしている。額の汗が光り、目が輝いている。
(左上から時計回りに)▷ジャガイモ畑の土壌調
査(網走)▷ブドウの生育状況を調べる(厚木)
▷スギの間伐作業(奥多摩)▷サトウキビ畑を
前に、みんなでポーズ(宮古)
夕刻、放牧の牛たちを呼び集める(富士)
歳時記の舞台は、東京農大の3キャンパスと各農場、演習林、
そして系列の東京情報大キャンパスである。写真は主に、それぞ
れの教職員が昨年のこの時期に撮影した。
新・実学ジャーナル 2010.7・8
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