資料3−4 ガス用品規制に係るこれまでの取り組みの変遷について 平成22年8月26日 製 品 安 全 課 1.規制導入から現在に至るまでの変遷の概要 昭和46年、ガス事業法にガス用品規制を導入して以降の変遷をみると、制度 の枠組みとしては、内外無差別制度の導入、政府の関与の可能な限りの排除、 公益法人に対する行政関与の改革といった規制緩和を踏まえた数度の改正を実 施してきた(図1)。 規制に係る個別品目の指定・解除及び主な技術基準改正の変遷をみると指定 品目についての規制緩和と技術基準についての規制強化の両面の対応を行って きている(図2)。 また、平成18年のパロマ工業(株)製半密閉式ガス瞬間湯沸器によるCO中毒 事故の顕在化以降は、重大製品事故報告・公表制度や長期使用製品安全点検・ 表示制度など製品安全全般を対象とした制度面での対応を図ってきた。 2.安全高度化目標策定(平成10年)以降のガス用品規制の変遷 (1)ガス用品に係る検査機関制度について 検査機関に係る制度については、指定検定機関制度から認定検査機関制度、 更に登録検査機関制度へと2度の改正を行った。 平成12年、民間における品質管理技術や検査水準の向上及び政府の行政改 革に沿って国の関与を最小限とするとの要請により、国が指定した検定機関によ る検定から、一定の能力を有すると認定された認定検査機関による適合性検査 へと移行するとともに、それまでの第一種ガス用品、第二種ガス用品の名称から 特定ガス用品、特定ガス用品以外のガス用品として整理した。また、この改正に おいて、事業者に対して検査記録の作成とその保存を義務付けた。 平成15年には、検査機関の認定に係る行政の裁量をより小さくするため、法律 で定める一定の要件に適合する検査機関を国が登録する制度に改めた。 (2)指定品目について ガス用品の指定及び解除については、2品目を特定ガス用品からガス用品(特 定以外)へ移行し、1品目を新たにガス用品(特定以外)として指定している。 平成12年、不完全燃焼防止装置が普及し、かつ十分な信頼性を確保している と判断された開放式ガス瞬間湯沸器及び開放式ガスストーブについて、特定ガス 用品の指定を解除し、特定ガス用品以外のガス用品とした。 1 平成20年、年間約5000件発生しているガスこんろによる火災のうち、その多く が天ぷら火災等、消し忘れなど不注意によるものが多いと考えられているため、 ガスこんろを新たにガス用品に指定し、調理油過熱防止装置の搭載等の技術基 準適合を義務づけた。 (3)技術基準の改正(基準強化)について ガス用品に係る技術上の基準については、以下に示すとおり、不完全燃焼によ るCO中毒事故の防止を目的に3回の改正を行った。 ① 開放式放射式ガスストーブへの不完全燃焼防止装置の搭載義務化(平成12 年10月) 開放式強制通気式ガスストーブ(ガスファンヒーター)については、昭和64年 1月から不完全燃焼防止装置の搭載を義務づけたが、その後、放射式ガススト ーブについての不完全燃焼防止装置が普及してきたこと、及び十分な信頼性が 確保されると判断されたことから同装置の搭載を義務化づけた。(これに合わせ て、前述のとおり開放式ガスストーブを特定ガス用品から特定以外へ移行) ② 半密閉式ガス瞬間湯沸器等に係る技術基準強化(平成19年4月) パロマ工業(株)製半密閉式瞬間湯沸器によるCO中毒事故が多数発生して いることが判明した。原因調査の結果、多くの瞬間湯沸器で電装基板のはんだ 割れによってコントロールボックスの故障が起き、また、コントロールボックスの 改造が極めて容易であり、はんだ割れによる故障を不正改造によって解消した ため、排気用ファンが作動しなくても瞬間湯沸器が使える状態となり、その結 果、不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故が発生していたものが多数含まれ ていることがわかった。 このため、本事故を教訓として、半密閉式ガス瞬間湯沸器及び半密閉式ガス バーナー付ふろがまについて、以下の技術基準改正を行った。 ⅰ)安全装置の不正改造の防止、耐用強度の強化 「安全装置は容易に改造できない構造であること」、「電装基板のはんだ部 は通常使用時の温度変化に耐えること」を規定。 ⅱ)不完全燃焼防止装置の義務づけ 「自室の雰囲気空気中の一酸化炭素濃度が0.03%に達する以前にバー ナーへのガスの通路を自動的に閉ざすこと」を規定。 ⅲ)フェイル・セーフ設計の義務づけ 「安全装置が機能しなかったとき、バーナーへのガスの通路を自動的に閉 ざすこと」を規定。 ⅳ)排気あふれ防止装置等に係る強化 2 「逆風止めの逃げ口から排ガスが流出したときから1分以内にバーナーへ のガスの通路を自動的に閉ざすこと」を規定。 ③ 開放式ガス瞬間湯沸器等に係る技術基準強化(平成20年4月) 不完全燃焼防止装置が搭載されている開放式ガス瞬間湯沸器を使用中に換 気不足から一酸化炭素中毒となり1名が死亡した。原因調査の結果、使用過程 で給気口に埃がたまり、熱交換器に煤が付着していたもので、不完全燃焼防止 装置が作動していたものの、そのたびにリセットして使い続けていたと考えられ るものであった。 このため、開放式の機器を中心に他の機器も含めて、CO濃度の基準値や不 完全燃焼防止装置の基準強化等、以下の技術基準改正を行った。 ⅰ)インターロック機能の義務付け(開放式ガス瞬間湯沸器) 不完全燃焼防止装置が連続して3回作動した場合、通常の操作では再び 点火できない機能を有することを義務づけ。 ⅱ)不完全燃焼防止装置の作動通知機能の義務づけ(開放式ガス瞬間湯沸器 及び開放式強制通気式ガスストーブ) 不完全燃焼防止装置が作動したことを使用者に知らせる機能を有すること を義務づけ。 ⅲ)不完全燃焼防止装置の作動濃度及び作動時間の強化(開放式ガス瞬間湯 沸器及び開放式ガスストーブ) 不完全燃焼防止装置が作動する一酸化炭素濃度を、開放式ガス瞬間湯沸 器については、0.14%(理論値)から0.03%(実測値)に、開放式ガススト ーブについては、0.07%(理論値)から0.05%(理論値)に強化するととも に、作動するまでの時間を10分から、開放式ガス瞬間湯沸器については30 秒、開放式ガスストーブについては90秒に強化。 ⅳ)警告表示の強化(開放式ガス瞬間湯沸器及び開放式ガスストーブ) 「十分な換気をしないと死亡事故に至るおそれがある」旨の表示を義務づ け。 ⅴ)前年に半密閉式機器に対して追加改正した項目を開放式へも適用(開放式 ガス瞬間湯沸器及び開放式ガスストーブ) 安全装置の不正改造の防止・耐用強度の強化、フェイル・セーフ設計の義 務づけ。 ⅵ)通常燃焼状態におけるCO濃度の理論値の強化(開放式以外も強化) ・開放式ガス瞬間湯沸器:0.14%から0.03%へ強化 ・開放式ガスストーブ: 0.07%から0.03%へ強化 ・半密閉式、密閉式及び屋外式のガス用品:0.28%から0.14%へ強化 3 3.製品安全施策全般に係る規制体系の整備 (1)重大製品事故報告・公表制度の創設(平成19年5月14日施行) パロマ事故への対応についての教訓として、経済産業省内の事故情報の連 絡・共有体制が十分に機能していなかったこと、メーカー等から十分な情報収集 が行われていなかったこと等によって、事故情報の収集・分析が十分でなかった ことが挙げられる。このため、消費生活用製品安全法を改正し、重大製品事故報 告・公表制度を創設し、メーカー等に重大製品事故の報告を義務づけ、原因究明 の如何に関わらず消費者に向けた注意喚起の観点からこれを公表することとし た。(図3)(平成21年9月以降は消費者庁において報告の受付、公表が行われ ている。) (2)長期使用製品安全点検制度の創設(平成21年4月1日施行) 開放式ガス瞬間湯沸器及び開放式ガスストーブの事故等、長期間の使用によ る製品の経年劣化が主因となる重大な事故が発生しており、これらの事故を未然 に防止するための措置の必要性が認識された。このため、消費生活用製品安全 法を改正し、消費者自身による製品の保守が難しく、経年劣化による事故発生の おそれが高いものについて、点検・保守が適切に行われるよう支援する「長期使 用製品安全点検制度」を創設した。 この制度では、適切な保守の必要性や所有者情報の提供の必要性等が所有 者に理解されることが不可欠なため、対象となる製品を製造又は輸入する事業 者に対する規制のみでなく、小売販売事業者、対象製品が付属する不動産の販 売事業者や建築請負事業者といった者に対しても取引事業者として、取得者に 対する説明義務を課すこととした。 4.ガス安全高度化検討会で提言された保安対策(ガス用品規制関係)の進捗状 況 平成10年3月に策定された「ガス安全高度化検討会報告書」におけるガス用 品規制に係る提言(第四章の前段部分)との対比でみたこれまでの対応につい ては、別添として示した。 4 図1.ガス用品規制及び関連する制度の変遷 重大製品事故報告・公表制度︵消安法︶ 長期使用製品安全点検制度︵消安法︶ 特定以外︶ →特定・ 外国製造事業者の登録・型式承認を導入 液化石油ガス法の制定・施行 国又は指定検定機関による検定 製造事業者の登録・ 型式承認 ガス事業法に用品規制を導入 特監法の制定・施行 ︵ 自己認証制である第二種の導入︶ ガス用品を第一種・第二種に分割 ︵ 第一種・ 第二種 認定検査機関制度 ︵政府認証廃止︶ 登録検査機関制度 ︵行政の恣意性排除︶ 平成21年 ︵ 器具規制の導入︶ リンナイ製湯沸器等による CO中毒事故の顕在化 パロマ工業製湯沸器による CO中毒事故の顕在化 H19.2 ﹁公益法人に対する行政の 関与の在り方の改革実施計 画﹂︵閣議決定︶ H18.7 ﹁新規制緩和推進3か年計 画﹂︵閣議決定︶ H14.3 ﹁当面の行政改革の具体化 方策について﹂︵閣議決定︶ H10.3 LPガスの普及と事故の増加 生活水準の向上からふろが ま等ガスを多量に消費する 機器が増加するとともに事 故も増加 諸外国から内外無差別制度 の要請 S60.9 平成19年 平成16年 平成12年 昭和58年 昭和61年 昭和54年 昭和46年 昭和43年 図2.個別指定品目の変遷及び主な安全に係る技術基準改正について 昭和46年 S50年 S61年 平成元年 ガス用品 H8年 H12年 第1種ガス用品 ○ガス瞬間湯沸器 ○ガスストーブ ○ガスバーナー付ふろがま 特定ガス用品 ○屋内式ガス瞬間湯沸器 ○ガスストーブ ○屋内式ガスバーナー付 ふろがま ○ガスふろバーナー ○がすふろバーナー元栓 ○開放式・半密閉式ガス瞬間湯沸器 ○開放式・半密閉式ガスストーブ ○半密閉式ガスバーナー付ふろがま ○半密閉式ガス瞬間湯沸器 ○半密閉式ガスストーブ ○半密閉式ガスバーナー付ふろがま ○ガスふろバーナー (指定解除) ○ガス圧力なべ 及び圧力がま (第2種へ) 第2種ガス用品 特定以外のガス用品 ○屋外式ガス瞬間湯沸器 ○屋外式ガスバーナー付 ふろがま ○ガス圧力なべ 及び圧力がま 昭和52年 H20年 S55年 S64年 平成4年 ○密閉式・屋外式ガス瞬間湯沸器 ○密閉式ガスストーブ ○密閉式・屋外式ガスバーナー付 ふろがま ○開放式・密閉式・屋外式ガス瞬間湯沸器 ○開放式・密閉式・屋外式ガスストーブ ○密閉式・屋外式ガスバーナー付 ふろがま ○ガスこんろ (指定解除) H8年 H12年 H19年 H20年 開放式瞬間湯沸器の事故に対応 した技術基準改正 半密閉式瞬間湯沸器の事故に対応 した技術基準改正 放射式の開放式ストーブへの不 完全燃焼防止装置の義務化 の禁止 ガス取入部の耐熱性・ホースエンド 熱交換部損傷安全装置の義務化 瞬間湯沸器・ バーナー付ふろがま︶ ︵ 不完全燃焼防止装置の義務化 開放式瞬間湯沸器 開放式ストー ︵ ・ 放射式は一部例外規定あり。︶ ブ︵ ︶ 空だき防止装置の義務化 ふろバーナー︶ バーナー付ふろがま・ ︵ 立ち消え安全装置の義務化 瞬間湯沸器・ ストーブ・バーナー付 ︵ ふろバーナー︶ ふろがま・ 図3.重大製品事故報告・公表制度 非重大製品事故 重大製品事故発生 小売販売事業者・修理事業者・設置 工事事業者による製造・輸入事業者 への重大製品事故の通知責務 (重大事故を知った日から10日以内) 製造事業者・輸入事業者による国(※)への事故 報告義務 製造事業者・ 輸入事業者は、 NITEへ通知 ①消費生活用製品の名称及び型式、②重大製品事故の内容、 ③製造・輸入・販売数量、他 (※)平成21年9月から消費者庁消費者安全課、従前は経済産業省 国(※)による公表 製品起因であると疑われる事故は、直ちに①事業者名、②機種・ 型式名、③事故内容等を記者発表し、ウェブサイトでも公表 等。 消費者庁 NITE 独立行政法人製品評価技術基 盤機構(NITE)による技術上 の調査 経済産業省 (必要に応じて) 国による命令 報告徴収や立入検査を行い、 報告義務不履行に関しては、 報告徴収や立入検査を行い、 危害の発生及び拡大を防止するため特に必要があると認めるときは、 体制整備命令(消費者庁)を発動。 製品回収等の危害防止命令(経産省)を発動。 重大製品事故情報の活用・効用 •公表することによる注意喚起 •同種事故再発防止のための事業者による市場対応 •同種事故再発防止のための消費者に対する啓発 •事故未然防止のための技術基準改定等 図4.長期使用製品安全点検制度の主要な流れ ①特定保守製品への表示(設 計標準使用期間、点検期間 等)、書面・所有者票添付の義 務付け ②重要事項の説明の義務 付け 特定製造事業者等 ① 表示、 書面・ 所有者 票添付 ③所有者による所有者情報の 提供(登録・変更)責務と特定 保守製品取引事業者の協力 責務 ④ 所有 者情 報の 管理 特定保守製品 取引事業者 ② 説明 ④所有者情報の適切な管理 等の義務付け 関連事業者 (仲介、設置・修理、エネルギー供給) ⑤点検の必要性等に関する通 知の義務付け ⑧ 情報 提供 ③ 所有 者票 送付 ⑥所有者の点検 実施 責務 ⑤ 点 検 等 通 知 ⑥ 点 検 要 請 所有者(消費者、賃貸業者) ⑦ 点 検 実 施 ⑦点検応諾及び点検実施体制 整備の義務付け ⑧関連事業者の情報提供 責務 (別添) ガス安全高度化検討会で提言された保安対策(ガス用品規制関係)の進捗状況 提 (1)製 品 流 通前 の 規 制 の在り方 (2)事後規制の在り方 言 の 要 旨 進 捗 状 況 ①現在の指定品目は、当面、引き続き規制対象とすべき。 ②政府認証品目である第一種ガス用品は、自己確認品目で ある第二種ガス用品へ移行させることを原則とすべき。 ③自己確認品目については、検査記録の保存を義務づける 等、事業者に技術基準適合性についての説明責任を負わ せるべき。 ④第一種ガス用品を全て第二種ガス用品に移行した場合であ っても、事故発生状況により機動的品目指定が可能なよう 第一種の制度は存続すべき。 ⑤第二種への移行検討に際しては、安全水準確保が大前提。 半密閉式の機器については、可能な限り早期の不完全燃 焼防止装置の義務づけに向けた環境整備が必要。 ①関係 ・指定品目については、ガスこんろを新規追加(H20年8 月)。指定を解除したものはなし。 ②関係 ・不完全燃焼防止装置が普及し、かつ十分な信頼性を確保 していると判断された開放式ガス瞬間湯沸器及び開放式ガ スストーブについて、特定ガス用品以外のガス用品(旧第 二種)へ移行(H12年10月)。 ③関係 ・事業者に技術基準に適合していることを確認する検査の実 施、検査記録の作成及び当該検査記録の3年間の保存を 義務づけ(平成12年10月)。 ④関係 ・特定ガス用品として旧第一種の制度を存続。 ⑤関係 ・半密閉式ガス瞬間湯沸器及び半密閉式ガスバーナー付ふ ろがまについては、不完全燃焼防止装置の搭載を義務づ け。(平成19年4月) ①立入検査は、機動的・効果的に実施すべき。 ②試買テストについても、効率的・効果的に実施すべき。 ③製品の回収等災害防止命令や罰則等について、機動的・効 果的に発動することが不可欠であり、要件・手続きなど規定 等を整備する必要がある。 ①関係 ・立入検査については、製品安全4法通常立入検査実施要 領に基づき、工場毎に5年程度に1度の頻度で立入検査を 行うよう毎年計画的に実施。 ②関係 ・試買テストについては、品目毎に5年程度に一度の頻度で 試買対象となるよう毎年度計画的に実施。 ③関係 ・違反対応について、製品安全4法違反対応要領や試買テ ストにおける技術基準不適合のランク付けの基本的考え方 等を定め、効率的・効果的に実施。 -1- 提 (3)技術基準の在り方 (4)イ ン セ ンテ ィ ブ の 付与 (5)民 間 機 関に よ る 第 三者認証 言 の 要 旨 進 捗 状 況 ①保安レベルの維持に留意しつつ、更なる性能規定化を図る べき。 ②試験方法等を例示する審査基準を策定し、公表することが 必要。 ③新技術等について性能規定基準への適合を確認する場合 において、より高い技術的・専門的知見から判断を行う仕組 みについて検討することが必要。 ④一の機関で複数の認証が受けられるワンストップ・テスティ ングの実現や重複検査の排除等の観点からJIS化とその活 用等を図るべき。 ①∼③関係 ・性能規定化については、現在、電気用品安全法において先 行的に検討が進められているところであり、これを踏まえて 性能規定化を導入する予定。 ④関係 ・登録ガス用品検査機関である(財)日本ガス機器検査協会 においては、水道法で定める給水装置についての試験・認 証(任意)に加え、消費生活用製品安全法に基づく登録検 査機関(浴槽用温水循環器)及び工業標準化法に基づく登 録認証機関(調理機器、温水機器等)となっている。 ①自主保安への取り組みを促すため、インセンティブの在り方 や自主保安確保への取り組み状況を評価する手法等につ いて検討していくことが必要。 ①関係 ・ガス機器に係る事故の発生に減少傾向がみられないことか ら、今後、事故が減少した段階で検討。 ①第一種ガス用品(特定ガス用品)は、引き続き第三者によ る認証を義務づけるべき。 ②技術基準適合性を検査する第三者認証機関は、公益法人 に限定することなく民間企業や外国の機関の活用も図るべ き。 ③複数の認証を同時に受けることを可能とするワンストップ・ テスティングを促進することが必要。 ④自己確認品目や規制対象外品目に関し、第三者認証を受 けることに係るインセンティブの在り方を検討すべき。 ⑤法に基づく表示については引き続き義務づけを行うべき。 また、自己確認品目や規制対象外品目に係る任意マーク については、消費者の認知性、利便性の確保の観点から 今後検討を進めるべき。 ①関係 ・特定ガス用品については、登録ガス用 品 検 査 機 関 に よ る 適合性検査を引き続き義務づけ。 ②関係 ・登録ガス用品検査機関については、一定の要件を満たす 全ての者の参入を可能とした(平成16年3月)。 ③及び⑤関係 ・登録ガス用品検査機関である(財)日本ガス機器検査協会 においては、水道法で定める給水装置についての試験・認 証(任意)に加え、消費生活用製品安全法に基づく登録検 査機関(浴槽用温水循環器)及び工業標準化法に基づく登 録認証機関(調理機器、温水機器等)となっている。 ・同協会では、従来より規制品目以外のガス機器についても 検査基準を設け認証業務を実施しており、適合しているも のに対し貼付が認められるJIAマークは、一定の信頼を得 ている。 -2- 提 (6)情報公開の在り方 言 の 要 旨 進 ①製造・輸入・販売事業者においては、保安確保策、事故や 技術違反があった場合の情報について、原則として公開す べき。 ②第三者認証機関に関する情報についても、必要なものは公 開を義務づけるべき。 ③事故や重大な技術基準違反に係る情報については、迅速 に公開するための仕組みを検討すべき。 -3- 捗 状 況 ①関係 ・(社)日本ガス石油機器機工業会及び主要会員各社のホー ムページにおいて製品に係る事故情報を公開。 なお、NITEにおいても重大製品事故やリコールに係る事故 については、製造事業者名も含め公表しているところ。 ②関係 ・登録ガス用品検査機関については、財務諸表等の備置き 及びその閲覧等の請求があった場合の対応について義務 づけ(H16年3月)。 ③関係 ・事故情報の公開については、消費生活用製品安全法にお いて重大製品事故報告・公表制度を創設(H19年5月)。 ・技術基準違反に係る情報については、製品安全4法違 反対応要領に基づき、公表を通じて消費者に対して広く 情報を提供することとしているところ。
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