ネットワーク経由のコンピュータ利用方法(Telnet) ..................................... 144 FTP.............................................................................. 146 ネットワーク経由のコンピュータ利用方法 7ネットワーク経由のコンピュータの利用 ICC はコンピュータネットワーク上に構築されているため、ICC のコンピュータで行うほ とんどの操作はネットワークに関連しています。しかし、ネットワークドライブの割り当て によるNFSの利用、メール送受信のように比較的操作の対象となるコンピュータを意識せず にすむものから、 「このコンピュータでこういう操作をする。」もしくは「このコンピュータ のこのファイルを持ってくる。 」というように、明示的に指示する必要のあるものもあります。 このようなアプリケーションは比較的「ICC の外のネットワーク」でも通用するものが少 なくありません。つまり、内部ネットワークの暗黙のルールに従わないコンピュータ(外部 ネットワークのコンピュータ)を利用するためのアプリケーションであると言い換えること もできます。このため、ここで紹介するアプリケーションを使用すると、コンピュータネッ トワークを経由して、遠隔地のコンピュータ環境を利用することが可能ですが、その際には 十分な注意が必要です。 この章では ICC 環境にある端末から、ネットワーク経由でコンピュータを利用する方法、お よびその注意点について、基礎的なことのみ説明します。詳しくは、参考図書を利用して下さ い。 Telnet 自分の利用しているコンピュータのウィンドウの一つを、 ネットワーク経由であたかも遠 隔地にあるコンピュータの端末のように接続し、利用するためのアプリケーションとして Telnetがあります。 また、接続した相手のコンピュータが UNIX ワークステーションである場合には、利用開 始の手続きのことを「ログイン」、利用終了の手続きを「ログアウト」といいます。 ICCのコンピュータからは「Telnetクライアント」のアプリケーションを使って利用できます。 ICCには、ネットワーク経由で利用するコンピュータとして、 「cs01」というコンピュータ が用意されています。cs01にログイン・ログアウトする方法を例にTelnetクライアントの利 用方法を説明します。詳しいアプリケーションの説明、UNIX にログインした後の利用の方 法などは、別途、参考図書を利用して下さい。 ログイン 1 Telnetクライアントのアプリケーションを起動します。 [スタートメニュー]から[プログラム]→[CHAMELEON]→[Telnet]の順に選択します。 2 メニューバーの[接続]メニューをクリックします。 [接続]ウィンドウが表示されます。 3 [ホスト]の欄に「cs01」と入力し、[OK]をクリックします。 [Telnet]のウィンドウに[login:]と表示され、 カーソルが点滅します。 144 4 ユーザ名を入力し、 [Enter]キーを押します。 続いて[Password:]と表示され、 カーソルが点滅します。 5 パスワードを入力します。 (画面には表示されません。 ) 入力したら、 [Enter]キーを押します。 6 正しくユーザ名・パスワードを入力した場合、ログインに成功し、数行のメッセージが 表示されます。 ユーザ名やパスワードに間違いあった場合、 再度、[login:]と表示され、 カーソルが点滅 します。 1 logoutと入力します。 ICC 以外のコンピュータの利用について ICC以外のネットワークにTelnetなどを利用してアクセスするときには、Telnetで 接続するコンピュータに自分のアカウントが必要となります。 該当コンピュータにアカウントがないのに不必要なアクセスを試みた場合、そのコ ンピュータの所属するネットワークの管理者は、そのアクセスをアタック(攻撃)で あると解釈し必要な手続きをとることになります。 145 7ネットワーク経由のコンピュータの利用 ログアウト FTP コンピュータ間でファイルを転送する時に一般的に利用されているのが、FTP(File Transfer Program)です。ICC の端末からこの FTP を利用するには、 「FTP クライアント」のアプリケー ションを利用します。 また、この FTP の一種として、フリーウェアやドキュメントなどのファイルを、アクセス 権を持たないユーザにも一定の条件つきで公開している 「anonymous ftp」 というサービスも あります(anonymous=匿名の)。 FTP でのログイン FTP を利用するには、相手先コンピュータにログインする必要があります。 7ネットワーク経由のコンピュータの利用 1 FTPクライアントのアプリケーションを起動します。 [スタートメニュー]から[プログラ ム]→[CHAMELEON]→[FTP]の順に選択します。 2 メニューバーの[接続]メニューをクリックします。 [接続]ウィンドウが表示されます。 3 [ホスト]には目的のコンピュータ名(たとえば 「fs01.cuc.ac.jp」 など)、[ユーザ]にはユーザ 名、[パスワード]にはパスワードを記入し、 [OK]をクリックします。 (パスワードは入力した ものの代わりに「*」が表示されます) 4 すべて正しく入力されていた場合、ログイン成功です。 FTP での転送方法 1 まず、ログインします。 2 [ローカル]か[リモート]の欄で、転送したいファイルを選択します。 ローカルとは手元のコンピュータのことです。 リモートとは接続先のコンピュータのこと です。 3 転送ファイルの種類に応じて、 [転送]の欄を指定します。 文字:アルファベット、記号などの文字(アスキー文字)だけで構成されているファイル。 バイナリ:プログラムファイルや画像ファイル、 アプリケーション独自の形式で保存したファイル(一太郎のファイル)など。 4 [コピー]や[削除]など、 実行したいものを中央の[→][←]で選択します。 F T P を終了する 1 メニューバーの[切断]をクリックします。 切断を確認するダイアログボックスが表示さ れます。 2 [切断]か[切断+終了]をクリックします。 146 ファイルシステムのツリー構造とは みなさんはコンピュータを利用して行くにつれて、レポート、ホームページな ど沢山のファイルを持つことになります。しかし、そのファイルを作成してしば らくすると、ファイルを作成した自分でさえも、ファイル名からファイルの内容 を連想することがむずかしくなってくることがあります。このため、Windows95/ NT/UNIX/Machintoshなどではそれぞれにファイルを分類するための方法を提供 しています。 特に Windows95/NT、そして UNIX などではファイルシステムにツリーという概 念を導入し、ファイルの階層的な分類を支援しています。 このディレクトリとファイル名をたどっていって、 あるファイルを特定する道 筋のことをパス(path:道)と呼びます。 このパスの指定の方法には、 いままで使用 してきた必ず根(/)からたどっていく「絶対パス」と、現時点で自分がいるディレ クトリからの相対的な位置関係を示す「相対パス」があります。 絶対パスを使用した場合には、 どのような場合でもそのコンピュータの中で必 ず1つの場所を示すので確実ですが、 相対パスを利用する場合には現在自分のい るディレクトリまでのパスを省略でき、また、その曖昧さを逆に利用することに よって柔軟なパスの表記ができます。 最後にそれぞれの例をあげます。 ・絶対パス:ツリー構造の根(ルート)を基点にして指し示す方法。 例:/homes/j700000/lecture/report.txt ・相対パス:現在いる位置から相対的に指し示す方法。 例:./../books/banana.txt 相対パスでは、 「.」が今いるディレクトリ、 「..」がそのひとつ上のディレクト リを示すことに注意しましょう。また、何も記さない場合には「./」が省略され ていることになります。 147 7ネットワーク経由のコンピュータの利用 ツリーによる階層構造は一番上に根(root)があり、ディレクトリを節(node)、 ファイルを葉(leaf)と解釈します。直観的には木を逆さまにみたものを連想する と理解が早いでしょう。 例えば、ツリー構造に従った次のファイル名の表記を考えてみましょう。 「/homes/tama/local-guide/directory.txt」 これは、 「(ホームディレクトリがたくさんあるところにある、)tamaというユー ザのディレクトリに、ローカルガイドの作業場所があって、その下のディレクト リに関する文章」と読みかえることができます。 このような場合でも、 「/tama/file/directory.txt」 と 「/tama/mail/directory.txt」 と ディレクトリを別に作成することによって、同じ 「directory.txt」 というファイル 名を用いても、まったく別の内容を持つファイルをきれいに整理することができ ます。
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