日本SPF豚研究会Web SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) 原 初生子 豚 の超早期離乳と 里子方式による 育成について 洋二,,岡本 恵夫 *, 石川 赤池 富岡 蒋 Articifial@Nursing@ of Stage,@ and lets@Produced Histerectomically@by Foster@ Sows 。 Yon Akaike ホ , KeiJi *@ Reserch@ Okamo Laboratory,@ **@ Technical@ 七 0 求 , and Amino@ Tomitsugu Feed@ Ishikawa ホホ Industrial@ Co . Ltd Servis@ Division,@ Kagawa@ Aji-esa@ Co . Ltd S ぴ勿勿切り l) New born secondary hours 8-12 from specific pathogen birth , and its free pigIets reared articifially by It@ were@ sucssesful@ results@ that@ the@ baby@ pigs@ at@ 8@ weeks@ 2 、)@ mother for sows the , farrowed@ baby pigs gained@ 19.67kg were@ pigs@ after@ its@ birth , The@ mortality The@ were@ 3) In , produced in@ average Swine@ just@ befor@ its@farrowing@ by@ were@ " isolation s mi Ⅰ replacement gained@ 21.55kg above@@ , The were@ , in@ average , 22.2@ percent , was@ histerectomy , , used@ as@ primary SPF fosterpiglets after@ the@ birth , but@ 9@ of@ 23@ baby from herd(nfected『ith《wine‘nzootic}neumonia, solution , x@ 500@ thir sterilized@ by@ the@ baby@ pigs@ a dysentry,@ the@ suckled@ colostrum , mamalias,@ Then , in by , at@ 8@ weeks@ conventional pigs’rom immediately isolated from piglets@ , however baby@ pigs@ mentioned@ , sow after died@ by@ accident@ but@ not@ disease atrophic@ rhinitis@ and@ mothers@ were@ weaned were were@ mother , 材香川床えさ 畜産株式会社指導部 SP ダ ぶの 勿e, 2 22 一27 (1971) the farrowing was were completed, times@ at@ 1-2@ hours@ intervals, the from 500@ solution . nursed@ articifially@ by@ conventional diseased ア、ノ 飼料工業株式会社技術部 At@ the@ delivery,@ the@ baby@ pigs@ After for@ 8-12@ x@ sow , s@skin@and@vagina@were@sterilized herd sow , s@ milk@ replacement, 日本SPF豚研究会Web は SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) じ め に 数年来,わが国の畜産目的における Primary SPF 豚の作山はかなりの 数に達し 3), ようやく 実用的繁殖,育成の 段階を迎えている。 今後は ますます Primary SPF 豚作出の需要が増大す るものと考えられるが ,現在わが国におけるそ のための施設は 農林省家畜衛生試験場,および 千葉県養豚試験場の 2 カ所に研究用としてあ る のみで,諸外国にみられるような CommerciaI Laboratory はまだ一般化していない。 Pr ㎞ ary SPF 豚の作出に関する 方法,設備 び Pr ㎞ arySPF 初生豚の里子による 育成実験 を行なった。 また ConventionaI は,分娩時 ,母豚の産道消毒などを 行ない, 子 豚 には初乳だけを 与えて離乳 し , SPF 豚の場 合 と同じよう @c, 人工哺育を行なったので ,そ の成績もあ わせて報告する。 材料および方法 ]. これらの設備を 用いない で, Primary SPF 子 豚を育成する 方法を試み た。 すな む ち,既存の SPF SPF Ul)母豚 Landrace 豚 : 試験に用いた SPF 母豚は初産の 3 頭で,いずれも Primary SPF 豚 であ る。 については波 間ひらによって 詳細に報告されて いるが,われわれは , 豚において (2)離乳 : 分娩完了後 12 ∼24 時間を目安とし , 後述の里子の (Primary SPF 初生 豚 ) 到着と 同時に離乳した。 (3)餌付 : 離乳と同時に , Fig.l 豚が正常分娩によ にしめしたよ って子 豚を産出したのち , 子豚 @C 初乳だ け与え うな木ヮク の中に子 豚を 1 頭ずっ収容した。 て直ちに離乳 し ,人工哺育によって 育成する。 一方, SPF 豚 分娩 日の 1 一 2 日あ とに, 子 宮 切断 術 を行ない, 作 出された Primary 千塚 を SPF 母豚に里子する 方法であ る。 また,この超早期離乳方式を ConventionaI 豚に応用すれば ,分娩介添@Cいろいろな防疫対 の中にはそれぞれ 小型の餌箱 を準備し,少量 の液体代用乳を 入れておき,さらに 子豚の餌付 を早めるため ,針をはずした 注射器などで 子 豚 策を組み合わせることにより ,母豚から千塚 へ の病気の伝染を 極端に低減させることができる と考えられる。 以上のことから ,われわれは , SPP 豚を用 いて生後 12時間離乳による 子 豚の人工哺育およ の口の中に代用乳を 流しこんでやるよ う @ nu weaned,@ で ssIngf Ⅱ ame 士 し た。 千塚 が完全に自力で 代用乳を飲むようにな ったのち 群飼 にした。 (4)T 子の作出と運搬 : 分娩予定日より 2 日前 の ConventionaI母豚を農林省家畜衛生試験場 で子宮切断を 行ない, 作 出された 子豚を,無菌 運搬 箱 に移して SPF 農場まで運び 里子とし た。 Fig. l The ヮ ク l0て lus 七 2@ day@ old@ piglets 一ア // ﹂ , 。 40cm 日本SPF豚研究会Web 2. Conventlonal SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) 2. 里子の育成成績 豚 ㈹母豚 : 試験に用いた 母豚は,流行性肺炎 1 . の子豚を分娩したのち ,その母豚を 里親 (SEP), 萎縮 性 鼻炎 (AR), 豚 赤痢 (Swinedysentry) に汚染していると 思われる農場の 3 頭 とし (分娩後 2 日以内), 子宮切断 術 によって 作出された 子 豚を里子として 育成した成績を を用いた。 これらの母豚 @C は分娩予定 10 日前よ り分娩後 3 日まで, 種豚用 飼料に 154mg/lkg のリン酸タイロシアを 添加して与えた。 (2)分娩介添と初乳 : あ らかじめ消毒,乾燥 し た分娩室 @c 母豚の性 表 を消賦 したのちに移し , 第 f 吹 破水と同時に 逆性石けん 液 (500倍 ) で 産道の消毒を 行なった。 分娩に際しては 娩出さ れる 子 豚を滅菌タオルで 受けとり直ちに 隔離し た。 全部の子 豚が娩出されたのち , あ らかじ め,消毒,乾燥した 哺乳 室 に母豚を移した。 乳 Table 4 にしめした。 生時体重 1.6gk9, 齢5,72k9, 8 3週 週 齢 19.67k9で,発育そのものは ほぼ順調であ ったが, 途 L卜で圧死などによる 事 故死が 9 頭もみられ,育成率は 60.87% まった。 3. ConventionaI にとど 豚における子豚の超早期離乳と 人工哺育成績 Table 5 にしめす No.1 および No.2 の2 腹 は雄子豚を除いて 雄子豚 のみを用い, N0.3 では会頭の子豚を 用いた。 初体重 1.32kg のも 房を消毒したのち ,子孫が母豚の頭部および , 瞥 部の方へまわりこまないよう 厳重に監視しな のが 3 週 齢4.0gk9, がら初乳を与えた。 初乳を与える 回数は 1 一 2 SPF 時間おきに, 8 ∼ 10 回ぐらいとし ,初乳を飲ん 下痢その他の 異常はまったくみとめられず , でいない間は 子豚を別室に 隔離した。 (3)離乳と餌付方法 :SPF 豚の場合とまった く同じであ った。 (4)検定 : このようにして 育成された 子 豚は専 用の農場で 種啄まで育成し, その間, SPF 豚 の検定法に準じて 慢性伝染病感染の 有無を検査 した。 100% の育成率であ AR などの汚染は まったくみられなかった。 考 による 察 colostrum deprived 子豚育成の成功 4) は次の発展段階として ,子宮 切断あ るいは帝王切開による PrimarySPF 豚 超早期離乳 @C用いた液体代用乳の 組成は波 岡 幻が述べているものと 同じものを用いた。 ま た人工乳の組成は Table l にしめしたとおりで の作山,育成方式の 確立をもたらしため。 わが ら 国 では中島 2) らが CoIostrum deprived 子豚 の育成成績を 報告した。 あ り,その給与基準は TabIe 2 にしめした。 SPF った。 なお, 検定 殺 を行なったが , SEP, 飼 料 成 となり, この実験を行 なったのが厳寒 期 であ ったため発育のおくれで はないかと考えられた。 また,育成途上敷回の G.A.Young 3. 8 週 齢で 16.44k9 豚の場合よりやや 劣る成績が得られたが , 一方,わが国における 績 Primary SPF 豚の 作山,育成は 1966年来,畜産目的利用を 目標と してっ づけられてきた。 しかしながら , 豚の超早期離乳と 人工哺育成績 3 腹 27頭の平均生時体重は 1.48k9 であ った が , 3 週 齢 3.52k9, 8 週 齢 21.55kg とほぼ順 調 な発育をしめした (TabIe 3) が,初期の発育 @C 若干のおくれがみられた。 また離乳後 1 週 以 内に 6 頭の子豚が死亡したので ,最終的な育成 率は 77.8% であ った。 しかしながら ,死亡子豚 を除いて,育成期間中子豚の 下痢その他の 異常 はまったくみとめられなかった。 一 これは あ くまで研究の 域をでないもので ,今後本格的 な畜産目的利用の 段階を迎えるためには Primary SPF 豚 生産の CommerciaILaboratory が絶対的に必要と 思われる。 しかしながら , Primary SPF 豚の哺育に関 する設備はかなり 高価なもので , それだけ, Pr ㎞ ary SPF 豚の育成原価を 押し上げる結果 と なろう。 そこでわれわれは , PHmary 24 一 SPF 日本SPF豚研究会Web SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) Table@ 1@ Components@ Crude@protein Crude’at Feeds Pre ster も er 一 Ster も er 1 replacement@(ml) Ster 七 で 2.0% 7.5% 90.096 20.0 2.5 4.5 7.0 74.0 2@ Feeding@ standard@ for@ new@ from@ baly@ pig 3 4 5 6@ 7@ 8@ 9@ 10@ 11@ 12@ 13@ 14@ 15@ 16@ 200@ 400@ 600@ 800@ 800@ 1200@ 1200@ 800@ 800@ 400@ 400@ 400@ 200 0 . 1 0.Ⅰ 0 . 2 0 . 2 0 . 2 0. 4 0. 5 0 . 6 (kg) -35@ 35-60 12 (kg) <er 18 Serving@ times per@day8 クラ Table@ 3@ Performance@ 8 8 6 6 5 5 Weeks@ No , u l上 1.37@ 2.28@ Heads 11 Average ・ Age Heads 2.65@ クリ 3.46@ 9 4 4 3 3 ofter@ birth 丹 ノ ミリ 0 ト I Ⅰ 6.89@ 10.33@ 10.@92@ 15.33@ 18.83@ 20.83 2.@91@ 3.@86@ 5.@96@ 10.82@ 11.@95@ 11.72@ 17.30@ 22.62 1.66@ 2.34@ 3.11@ 3.09@ 4.86@ 7.51@ 10.57@ 13.80@ 17.30@ 20.@80 1.48@ 2.25@ 2.87@ 3.52@ 5.98@ 9.79@ 11.24@ 13.46@ 17.@81@ 21.55@ of@ fosterling@ baby@ pigs@ produced@ Weeks@ Total@ 6 by@ histerectomy after@ birth Ⅰ 2 2 り 廿 ヰ death@ of@ piglets し ス 2.19@ ハリ Full’eeding 3 reared@ by@ articifial@milk@replacement 0 巳 ノ u 公 l ヶ し Ⅰ 10 1.78@ 2.34@ 4.04@ 5.36@ 6.58@ 8 1.63@ 2.33@ 4.94@ 6.00@ 7.48@ 10.19@ 11.95@ 15.37@ 19.95@ 22.79 Ⅰ Average り乙 4 1.47@ Table@ 4@ Performance@ Litters 4 5 of@secondary@SPF@baby@pigs@ ハ No で 2.5% 2 Colostrum Milk e TDN C udeash Date@ after@ birth Feeds で 七 Crude’iver 23.0% Table@ P で este of@ the@ feed@ for@ baby@ pigs death@ of@ piglets 8.75@ 10.@87@ 13.67@ 19.32@ 23.55 1.69@ 2.33@ 4.54@ 5.72@ 7.08@ [email protected]@[email protected]@23.12 Total 9 一 25 一 日本SPF豚研究会Web Table 5 SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) Performance of conventional baby reaed after birth 1 2 3 4 5 1.27 1.78 2.58 4.09 5.12 7.94 1.47@ 2.21@ 2.69@ 4.16@ 6.15@ 9.46@ 11.98@ 14.72@ 18.30@ 22.20 1.29 1.77 2.66 4.06 6.49 8.11 11.38 13.88 15.59 18.69 1.32 1.・ 2.64 4.09 6.01 8.38 11.27 14.02 16.44 19.64 6 10.・ replacement artificial milk by 0 Weeks No Pigs 7 8 13.68 16.33 9 death piglets of 00 19.10 Average 豚 をなるべく低コストで 育成するため @C, 既存 の SPF 豚を里親とし , Primary ほぼ満足すべき 結果が得られた が ,今後の課題としては 育成率の向上が 残され る。 早期離乳 子 豚の育成率の 改善には初乳の 与,え 方,その量が重大な関係があ ると思われるの で, に思われる。 次に,分娩介添の 方法および,母豚から 子 豚 を隔離することが 子 豚の健康状態の 保持に重要 なことであ り,その基準をどこにおくかであ ろ ない 0 また,超早期離乳 子 豚を人工哺育する 場合, つ力a@c 問題となるのは 子豚 どうしの 腋 吸いによ われわれは, ConventionaI る事故死であ るが, 本 実験にしめしたような , @C あずかることとなり , ㌃GlobuIin Secondary 成績にしめしたとおり , の恩恵 SEP, 病気汚染はまったくみられず , AR, その他の この点に関して は満足すべき 結果を得た。 このことは,今後, 子豚と 同 SPF じ条件,すなわち ,正常分娩,母乳育成と 同じ 条件で育っことができる。 このことは Primary SPF 豚の育成に重大な 意味をもち, 一般微生 物環境@C 徐々にならしていくという 作業がきわ めて簡素化される 利点があ る。 以上のことから ,里子方式による Primary SPF 豚 育成法を確立するために 1) 嫡出子豚 の離乳時期 (子啄め ㌃Globulin とりこみ状態 に関連 ) および, 2) 里親としての・9 豚の分娩 後日 齢 について今後さらに 検討をつづけなけれ ばならないと 思われる。 一方, Conventional豚においては ,技術上 の問題点は,まず 初乳を与える 際の介添方法の 一 種豚 場の一角に 分娩 室 および哺乳室を 設け, ここで初乳を 与え たのち,直ちにこれを 別の新しくっくった 農場 に移して, ここで育成を 行なった。 その結果は ヮ を利用することにより ,完全に踏吸いを 防止 することができた。 一方,里子たる Primary 初生子豚は ,里親 ク の初乳が与えられるので , O が 8 ∼ 12 回あ れば子孫の育成 @C は心配ないよう この点は今後さらに 追及されなければなら ダンボール,あ るいは べ ニヤ板による 簡単な Total 適不適が,その 後の超早期離乳の 効果を左右す ることであ ろう。 すなわち,初乳を 与える回数 を少なくすれば ,育成率を低下させるであ ろう し,回数を多くすれば ,それだけ母豚からの 病 気汚染の機会が 増大するからであ る。 しかしな がら, 本 実験で明らかなよ う に,初乳給与回数 初生豚を里子 として育成する 方法を試みた。 結果は成績にし めしたとおり , │ 10 豚による RepopuIatjon program の適 用が困難な養豚場などで 自衛的手段として 採用 されうる,かなり 効果的な方法であ ろう。 総 l) Secondary SPF 括 初生 豚に 初乳を 8 ∼ 12 時間与えたのち 離乳 し ,人工哺育によって 育成 した成績は育成率 77.8%, 8 週 齢 体重は 21.55 kg でほぼ満足すべきものであ った。 2) SecondarySPF 初生豚を離乳したのち , その母乳を里親とし ,別途作 出した Primary 初生豚を里子として 育成した成績は , 育成率 26 一 日本SPF豚研究会Web SPF Swine, 2(1), 22-27 (1971) 60.87%, 8 週船体重 19.67k9 であ った。今後 育成率向上のためには 圧死防止対策を 完全にし 文 pathogen なければならない。 3) Conventional さらに, 以後数回の検定を 行なって,慢性病の 汚染がみ られなかったことがら , SPF 豚の Rep0puIation Pr0gram 適用が困難な 養豚場などの 清浄 化に役立つであ ろう。 Swine,@ 1.@ 84-91 , (1970) 4) Young, G.A and diet@ and@ Technic@ colostrum ・ Arch 32 , 449-450@ 巴、 5) Young, 豚 R.W., の作山,微生物検定に 絶大なる援助と 協力を賜 わった農林省家畜衛生試験場 SPF 研究室員各 位に深甚の謝意を 表する。 一 日 み,第53 回日本畜産学会大会(京都市) (1967) 3) 波田渋郎,柏崎 守,柴田重孝,赤池洋二:Primary SPF 豚の作山および哺育成績, SPF 100% の育成率を得ることができた。 SPF (spec Ⅲ。 豚の微生物検定について , 茂郎 : 子豚に初乳を与えないで育成するこころ 回給与したのち ,人工哺育することによって , 本 実験を行なうに 当たり, Pr ㎞ ary free) 本獣医学会誌 29, 21 ∼32 (1967) 2) 中島隆夫,中山昇,持田尭舜,有吉修二郎,波間 初生 豚は ,初乳を8 ∼ 12 謝 献 1) 波間蔵部,湯本健吾,柴田重孝: SPF G.A. 27 一 N.Rr :A , Biochem . and@BiophyScs, (1951) Underdah@, : Procuremen sterectomy.@ (1955) Underdahl, for@starting@pigs@without Am 上 , J, N.R. of baby Vet . Res and Hinz, pjgs by hy . ,@ 16.@ 123@@131 一
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