環境報告書 - 藤倉ゴム工業

環境報告書
Environmental Report
2010
(2010.4∼2011.3)
藤倉ゴム工業株式会社
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1 . ト ップメッセー ジ
弊 社 では、 その 長 い歴 史 の中 に営 々と 息 づ く先 人 たち の企 業 に対 す る献 身 的 なス
ピリ ッツ を携 え、社 会 の発 展 に 貢 献 し て参 り ま したが、 今 や環 境 問 題 を除 いて企 業 の
発 展 は語 れません。
弊 社 は原 材 料 、エ ネ ルギ ー など自 然 の恵 みが有 ってこ そ 活 動 が出 来 ること を常 に
念 頭 に置 き、 可 能 な限 り 有 効 な自 然 資 源 の 活 用 を心 がけ、有 限 資 源 の 効 果 的 な利
用 やリ サイクル を視 野 にいれ た“ 環 境 への負 荷 が低 減 される 社 会 ” を 目 指 し て 企 業 活
動 に 取 り 組 ん でおり ま す 。 と り わ け、 生 産 活 動 に おき まし ては 負 の 生 成 物 ( C O2 、産
業 廃 棄 物 、汚 水 排 水 、 V OC ガス等 ) の削 減 をめ ざし主 体 的 に活 動 を 行 っ ております 。
私 達 にと って 地 球 温 暖 化 は 待 っ たなし の問 題 であり、 重 要 な経 営 課 題 と位 置 付 け
ており ます 。従 い 、今 後 の法 改 正 等 に つき まし ても早 急 な対 応 をし ていき たいと 思 い ま
す。
弊 社 は、この度 2 011 年 3 月 10日 に、 OH S AS 18001 を認 証 取 得 し ており 、この
体 系 を大 い に生 かし 、従 業 員 の安 心 安 全 を 常 に 心 が け、 明 るい 職 場 づ くり をめ ざし て
行 き ます 。 合 わせ て、 既 に 認 証 取 得 して いる I S O900 1、IS O14001をツ ー ルとし て
会 社 運 営 に活 用 し 、 継 続 的 改 善 を更 に進 め て行 きます 。
また弊 社 は2011 年 3月 11 日 に 発 生 した東 日 本 大 震 災 で 従 業 員 やその家 族 に
大 き なダメ ー ジを受 けまし たが、 設 備 等 に対 す る影 響 は 軽 微 に留 まりまし た。し かし な
がら、 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 によ る避 難 区 域 に新 設 の 工 場 が指 定 さ れたため 、直
ちに立 ち 入 り 禁 止 と なり 、 創 業 以 来 、 例 の ない大 き な損 害 を受 けてし ま いまし た。 支
援 グルー プの大 き な援 助 も あり 、暫 定 的 に代 替 工 場 を探 し、 その 新 設 の 工 場 の機 能
を移 す こと が でき 、いま や 震 災 前 の生 産 の体 制 で工 場 を 稼 動 し ており ます 。 更 に 、恒
久 対 策 を 組 み 、その 代 替 工 場 から 2012 年 早 々までに移 設 を完 了 しようと 動 き始 め て
おりま す 。 改 め て、自 然 の 驚 異 とリ スク ヘッ ジの必 要 性 を感 じ ていると ころ であり ます 。
こうした 苦 難 を乗 り越 えてさら に、 価 値 ある企 業 へと生 まれ変 わ ってゆく所 存 でありま
す。
代表取締役社長
中
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光好
2.会社概要
創
業: 1901年 (明治34年)
資 本 金 : 38億429万円
HP アドレス:http://www.fujikurarubber.com/
営業品目 :
・工業用品部門・・・自動車、家電、住設機器、エレクトルニクス、医療分野ゴム機能部品
・制御機器部門・・・液晶、半導体製造用除振台及び繊維機械、医療機器用精密空気制
御機器
・電材部門・・・電力、情報通信部門用各種機能ゴム製品
・印材部門・・・オフセット印刷用ブランケット
・加工品部門・・・航空機、船舶用救命筏、各種ゴム幕使用製品
・
スポーツ用品部門・・・ゴルフ用カーボンシャフト、カーボン繊維使用製品
売上げ高
単独
連結
従業員数
単独
連結
1600
30000
従 業 員 数 (人 )
売 上 げ 高 (百 万 円 )
35000
25000
20000
15000
10000
5000
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
0
2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
国内主要事業所、工場(ISO14001 認証取得サイト)
世田谷事業所
東京都世田谷区
原
町
工
場
福島県南相 馬市原町区
大阪支店
大阪府大阪市北区
岩
槻
工
場
埼玉県さいたま市岩槻区
五
反
田
本
社
東京都品川区西五反田
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3. 環境・労働安全衛生方針
環境・労働安全衛生(OH&S)方針
基本理念
藤倉ゴム工業株式会社は“技術・創造・いきいきコミュニケーションを大切にし、人々の安心を支え
社会の豊かさに貢献します”の経営理念のもと“わたしたちはお客様と相互に技術力を高め合いな
がら、設計技術・複合化技術・加工技術により新たな可能性を引き出し、高機能製品を提供します”
との事業理念を掲げています。当社の事業活動は大きく地球環境という恵みのもとに営むことができ
ております。私達は、常にその大切さを認識し、事業活動を通じて自ら地球環境負荷を軽減し、美し
い環境を次世代に残すことに努力します。
又、安全確保が人間尊重の理念から全ての活動に優先するものであり、健康が企業活動の基本
であると認識して事業運営を行います。
基本方針
1.全ての事業活動において環境・労働安全衛生マネジメントシステムを確立し、継続的に改善
を行い環境負荷軽減、汚染の予防及び労働安全衛生維持向上に努めます。
2.全ての事業活動における環境側面及び危険源の特定を行います。その為にはその存在を認
識し、その特性を明確にするプロセスを構築し、是正・予防に努めます。
3.環境負荷軽減及び安全衛生の目標と改善計画を文書化し、その実施状況を確認し、年度毎
に見直しを行います。
4.環境及び労働安全衛生関連の法律、条例、協定及び当社が同意するその他の要求事項を
順守します。
5.環境・労働安全衛生方針を組織で働く人又は組織のために働くすべての人に周知し、環境保
全及び労働安全衛生への意識を高めます。
6.環境・労働安全衛生方針を広く一般に開示します。
藤倉ゴム工業株式会社
代表取締役社長
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中
光好
4.環境管理体制
5.ISO14001認証取得状況
事業所・工場
認証取得
所在地
五反田本社
東京都品川区
原町工場
福島県南相馬市原町区
岩槻工場
埼玉県さいたま市岩槻区
世田谷事業所
東京都世田谷区
大阪支店
大阪府大阪市北区
審査機関
年月日
2004.1.26
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ロイド レジスター クオリティ アシ
ュアランスリミテッド(略:LRQA)
2005.7.9
同上
2007.1.26
同上
備考
6.環境にやさしい活動
1)産業廃棄物 3R 活動
・Reduce:減らす
全社を上げ、不良削減活動を推進し、不良による産業廃棄物発生の抑制を行っております。生産
性改善プロジェクト、小集団活動を通じ具体的な目標を設定し、活動を推進しています。また、定期
的に全工場内での活動を報告し合い、横の情報交換を行い相乗効果を上げております。
・Reuse:繰り返し使う
梱包材の再使用化、コピー用紙の両面使用、廃棄封筒の再利用などを進めています。
・Recycle:再資源化
生産工程で発生した不用ゴムの別用途使用、樹脂製品のリサイクル、ゴム粉のリサイクル、ゴム
布のリサイクルなど、社内外にて行っています。
2)エネルギー削減活動
生産活動には不可欠なエネルギーですが、工場内を見渡すと、「生産がまだなのに暖気運転を朝
からやっている」、「人が居ないのに空調や照明がついている」などが見受けられる。これなどの改
善は、費用がかからす、省エネを行うことが出来ます。必要なのはルール作りと確実な実行です。
また、設備導入においては、省エネ性、環境影響性なども設備選択における重要なポイントの一つ
です。
3)CO2 削減活動
地球温暖化が叫ばれる昨今で、企業として真正面から取組みを行わなければいけない問題です。
上部団体の日本ゴム工業会を通じ、共通目標に向けた活動を実施しています。
4)化学物質管理
化学物質管理については、お客様からの問い合わせが近年多くなってきております。国内法及び
諸外国規制における、当社の現状対応、今後の方針など聞かれることが大半です。
当社は、環境にやさしい原材料を使用することを設計段階から取り組んでおります。また、お客様
に製品を提供することは、いずれ製品は廃棄されます。設計段階から、廃棄するにあたり環境に大
きな負荷を与えない設計に心がけております。
5)揮発性有機化合物(VOC)管理
当社は布とゴムの貼り合わせを行う製品があり、その際に使用するゴム糊を作る工程にて、有機
溶剤(VOC)が不可欠になっています。以前はオープン型の撹拌機を使用していましたが、密閉型
の設備を導入し、大気への排出削減を行なうことにより、溶剤使用量削減などに取り組んでおりま
す。
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7.地域との交流
1)環境コミュニケーション
当社の岩槻工場において、2005 年度より毎年、環境コミュニケーションを実施しております。対象
者は、地域住民、工業団地内企業、NPO 団体などです。支援行政は埼玉県、さいたま市、地域商工
会議所などです。2008 年度からは、1 企業の環境コミュニケーションから、岩槻工業団地協同組合
主催の会員企業としての環境コミュニケーションに移行し、情報の交流を広域に渡り進めてきており
ます。
2010 年度は、さいたま市環境局共生部環境対策課主催の環境コミュニケーションに参加し、「環
境コミュニケーション実施経験談」として報告させて頂き、「地域コミュニケーションの必要性につい
て」のパネルデスカッションにパネラーとして参加しました。
環境コミュニケーション実施状況
2)工場見学
当社は以前から地域小学校などの工場見学に協力しています。環境の大切さなどについても説明
しております。
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3)地域での清掃活動
岩槻工業団地(河川敷)での清掃活動などを実施しております。
8.インプット・アウトプット
8.1 エネルギー投入量
エネルギー投入量は毎年減少傾向にあります。2010 年度のエネルギー投入量は、売り上げ
が全年度よりアップしたため、原油換算では 345KL の増加となりましたが、売り上げ原単位で
は前年比 0.03 ポイント良くなっております。
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8.2 CO2 排出量
CO2 総排出量は年々削減されています。1998 年大宮工場、1999 年岩槻工場のボイラー燃料を A 重
油から都市ガスに変更しております。効率的なエネルギー使用活動にて、原単位を下げています。
2010 年度は CO2 排出量が前年度比 344 トン CO2 増加しましたが、売り上げ原単位で 0.08 ポイント
向上しております。
8.3 トルエン排出量
当社は主にゴム糊製作にトルエンを使用しています。溶剤回収やゴム糊製作工程における密閉化
設備の導入や、溶剤容器には常に蓋をするなどの細かい管理も実施しています。毎年順調にトルエ
ン排出量を削減してきましたが、2010 年度は溶剤回収装置によるトルエンの回収率が落ち、トルエン
排出量が増加してしまいました。
8.4 VOC 総排出量
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左記の VOC の中にはトルエン、キシレン、MEK、MIBK、酢酸エチル、メタノール、N ヘキサン、アセト
ン他などが含まれます。上記トルエン同様に管理を行っております。
8.5 産業廃棄物
2008 年度より 3 ヵ年計画で、埋立て量削減活動を開始し、各工場とも大幅に埋め立て量を削
減しました。2009 年度は岩槻工場、原町工場ともゼロエミッションを達成しました。2010 年度は工場
再編があり、岩槻工場、原町工場とも当社のゼロエミッションの定義としている「(埋立廃棄物量/総
発生廃棄物量)*100=1%未満」は達成出来ませんでした。
8.5.1 大宮工場
2010 年度の大宮工場の廃棄物の埋立率の実績は 6.3%と3工場の中では一番大きい数値になっ
ております。大宮工場は 2010 年度で閉鎖となります。
8.5.2 岩槻工場
岩槻工場は分別が進み、2009 年度埋立て率は 0.9%となり、ゼロエミッションをはじめて達成しまし
たが、2010 年度は工場再編の影響で、ゼロエミッションの達成は出来ませんでした。
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8.5.3 原町工場
当社では原町工場が一番 3R が進んでおり、2008 年度は 0.02%、2009 年度は 0.12%とゼロエミッ
ションを達成しておりを達成しておりましたが、2010 年度は工場再編で 1.01%の結果となりました。
発行日:2011 年 12 月 5 日
発行元:藤倉ゴム工業株式会社
〒141‐0031 東京都江東区有明 3-5-7
TOC 有明イーストタワー10 階
電話:03−3527−8412
発行責任者:環境安全室長 梅津
詳細問い合わせ先:環境安全室
電話:048−794−2211
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光雄