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お知らせ
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北九州市立医療センターでは、地域の医療従事者の方々と一緒に医療技術向上のため、
下記のとおり勉強会等を計画実施しております。
カンファレンス・症例検討会
題 目
時間・場所
■呼吸器カンファレンス/毎週火曜日開催
第2火曜日 時間:19時∼20時
※日程は都合により変更・中止になる場合があります。
それ以外は▶時間:17時∼18時
医療連携室へ確認の上ご参加ください。
※検討させていただく症例がございましたら、ご持参ください。
KMMCnews
勉 強 会 の ご 案 内
2012
August
北九州市立医療センターニュース
▶場所:別館 講堂
第46号
呼吸器内科・呼吸器外科・放射線科・病理医師・スタッフで患者症例カンファレンスを行っています。
第46号
■周産期症例検討会/奇数月
第3水曜日開催
時間:19時∼20時30分
場所:別館 講堂
産婦人科・小児科・小児外科医師・スタッフで患者症例カンファレンスを行っています。
第2木曜日 時間:19時∼20時
第4木曜日▶時間:18時∼19時
▶場所:別館 講堂
消化器外科・消化器内科・病理・放射線医師で1回6∼8例の患者の症例カンファレンスを行っています。
時間:19時∼20時
場所:別館 講堂
消化器内科医師が患者症例カンファレンスを行っています。
皆様の多数のご参加をお待ち申し上げております。
がん診療教育セミナー
日程
テーマ
9月 3日(月)
10月29日(月)
がんの画像診断について
乳癌の治療について
内視鏡下乳房切除術
潰瘍を伴う乳癌患者のケア
講師
医療センター
放射線科主任部長
本岡 愼
医療センター
放射線科部長
柿原 大輔
医療センター
外科部長
齋村 道代
医療センター
乳癌看護認定看護師
尾倉 亜佐子
▶場所:北九州市立医療センター 別館6階講堂
▶時間:17時30分∼
お車でお越しの際は、駐車券をお持ちになり、研修の受付へお出しください。 お帰りの際に割引の処理をし、お返しします。
【問い合わせ先】北九州市立医療センター TEL.093-541-1831 師長室 大津(内線 3312)
紹介状が必要な診療科のお知らせ
患者さんの増加等に伴い、次の診療科の初診については、
「紹介状(診療情報提供書)」をお持ちの方に限らせていただきます。
消化器内科
脳神経外科
平成24年9月1日より追加▶
産婦人科
呼吸器内科
眼科
泌尿器科
発行人:北九州市立医療センター 〒802-0077 北九州市小倉北区馬借2丁目1-1 TEL093-541-1831 FAX093-533-8693
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/page/hospital/center/
■消化器内科症例検討会/毎月
第3木曜日開催予定
平成24年8月1日発行
■消化管術後カンファレンス/毎月
第2・第4木曜日開催
足立山から小倉市街を望む
<本院の基本理念>
わたくしたちは公共的使命を自覚し
心のこもった最高最良の医療を
提供します
INDEX
医療連携研修会
院内紹介・口腔ケア外来について
医療の進歩・がんのリハビリテーショ
ンとは
地域ネットワーク・院内感染対策と地域で取り組む感染対策ネッ
トワーク
看護の広場・別館4階病棟紹介
登録医のご紹介
人物クローズアップ・情熱のフラメ
ンコに魅了され♪
医療連携室だより
勉強会のご案内
1
3
5
6
7
8
9
10
11
KMMCnews
地域医療連携強化と最先端医療の推進
地域医療支援病院取得後1年を経て
医療連携室長・副院長
北九州市立医療センター院長
光山 昌珠
昨年の20周年記念医療連携研修会後の1年の歩み
(図)
と今後の取り組みについて述べたいと思います。
しては返書管理システムに向け、委員会を設置し準備し
ています。貴重な登録医の先生方の「声」をFAXでいた
開放病床委員会と地域医療支援病院運営委員会が
だき、幹部会で協議し、院内に周知させることとしました。
それぞれ2回開催され、いろいろと貴重なご意見をいた
念願の7対1看護体制を5月より開始しましたので、入
だきました。
まず医師の情報提供や広報活動では、正面
院患者さんにさらに厚いゆとりのある看護が提供できる
玄関に医師の専門分野を掲示し、
「輪」に登録医の先
ものと思われます。
また、手術室の看護師を増員しました
生方を順次紹介し、院内カンファレンスや休診のお知ら
ので、手術待ち期間が短縮され、患者さんの不安が解
せをFAXで行うこととしました。
また、登録医療機関一
消されるものと期待しています。
覧を1階外来に掲示し、かかりつけ医を持つように推奨
当院は内視鏡下手術の専門医が多く、身体にやさし
しています。次に救急体制の取り組みでは登録医から
く安全な内視鏡下手術を啓発するために内視鏡下手
の救急患者は院内協力体制を整え、受け入れることで
術センターを設け、
クラークを配置し、相談窓口としました。
周知徹底することとしました。紹介制では9月より、呼吸
職員一同、心を一つにして地域医療連携強化と最先
器内科、泌尿器科を紹介制とします。IT化につきまして
端医療の推進に取り組んでまいりますので、
なお一層の
は地域連携推進に向けてCT、 MRIなどのネット上での
予約、画像配信を計画中であります。返書管理につきま
ご支援、
ご鞭撻を賜りたいと思います。
地域医療支援病院は地域完結型医療を実現するために医療法で定められた病院です。
当院は2011年4月にその承認を受
けて、
さまざまな取り組みをしてきました。今回の医療連携研修会にてその概略を報告しましたので、
一部をご紹介いたします。
1 紹介率・逆紹介率
図1に示すように、
紹介率は毎年少しずつ上昇し、
2011年度
は71.5%でした。紹介型病院へ向けて、消化器内科、産婦人
科、
脳外科、
眼科は紹介制にしており、
呼吸器内科、
泌尿器科
は近日中に紹介制に移行する予定です。
一方逆紹介率は院内の努力が反映しやすい指標の一つ
で、
この数年で急速に上昇し、昨年度は112%を達成しました。
しかし、
「紹介状の返事が返って来ないことがある」
と言う意見
がアンケート結果の約2割をしめている事実もあります。紹介後
に転科した場合や、
後で書くつもりがそのままになったケースな
どで、紹介状が漏れることがあるようです。
より確実にご返事を
書く事が求められていますが、現時点ではシステムやマンパ
ワーの不足があり、
今後の課題です。
人/月
3,000
年
23
月
7
行事・体制変更など
開設20周年記念医療連携研修会
開放病床運営委員会
9
12
24
1
がん患者サロン「ひまわり」開設(毎月第4月曜日)
病院機能評価受審
MRI
(2台)バージョンアップ
地域医療支援病院運営委員会
2
第1回がん地域連携クリティカルパス合同説明会
開放病床運営委員会
1
3
病院機能評価Ver.6認定 緩和ケア研修会開催
4
登録医の院内掲示(1階外来) NICU2階仮移転
5
7:1看護体制導入 地域医療支援病院運営委員会
6
開放病床運営委員会
7
内視鏡下手術センター開設
%
80
70%
紹介率
60
40
0
%
逆紹介率
120
100
80
60
2009 年度 72.5%
2010 年度 98.9%
2011 年度 112.2%
40
20
0
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
当院はシステム上全面的救急には対応していませんが、循
環器内科、産科、小児科(新生児科)、小児外科、脳外科では
24時間、
紹介なしでも救急患者を受け入れています。
また北九
州市の輪番制、機能別応需にも参加しています。
この数年は
年間約1,600台の救急車を受け入れました。
また当院に受診歴がある患者と、受診歴がなくても、先生方
が当院での診療がふさわしいと考えて紹介くださる患者につ
いては、
積極的に受け入れる方針を立てています。
5 地域医療支援病院の指定を受けた意義
2009 年度 63.7%
2010 年度 65.9%
2011 年度 71.5%
20
3 救急医療
地域の医療機関からのご意見を受け付けています。
ファック
ス用紙をお送りしましたが、形式はこの通りでなくても構いませ
んし、
電話でいただいたご意見も連携室の方で書き留めて、
検
討の材料にさせていただいています。書類の形にして幹部会
や医療連携委員会に報告し、対策を講じています。
どしどし、
ご意見をいただきたいと思います。
初診紹介件数
1,000
今まで約580名の先生方に登録医になっていただきました。
外来ホールに大きなボードを設置して名簿を掲示し、
かかりつ
け医を持つように勧めています。登録医には積極的に当院か
ら情報提供を行いたいと考えています。
4 医療機関からの「声」
初診患者数
2,000
0
■ 北九州市立医療センター 1年のあゆみ
丸山 俊博
2010
2011 年度
図1:紹介率・逆紹介率の推移
2 共同利用
高額医療機器の共同利用は、昨年度はCT402件、MRI
246件など計913件のご利用をいただきました。
開放病床は7床設置しており、昨年度は94名、延べ1,244日、
多職種で行う共同診療は21回行いました。
患者さんには非常に
好評ですので、
ぜひ積極的に利用していただきたいと思います。
地域医療支援病院の承認を受けて以下のような点が変
わったように思われます。①病院全体が地域医療に関心を持
つようになった、②患者受け入れ体制などが変わった、③病院
の役割・方向性がはっきりした、
④連携室が強化された
(役割も
増えましたが)
などです。承認要件については、厚労省や医師
会でも見直しが議論されています。福岡県では認定病院数が
多いので、
紹介率は70%以上とすることになりました。紹介率の
みではなく、
その理念に沿って当院の役割を考えながら対応し
て行きたいと思います。
この数年間で、電子カルテ導入、DPC対象病院に参加、地
域医療支援病院承認、病院機能評価ver.6更新認定、7対1
看護体制導入など、
当院は急性期病院として大きく舵を切って
います。今後も病院の役割を考えながら、
さらに連携に力を入
れて行きたいと思いますので、
ご支援を賜りますようお願いいた
します。
2
KMMCnews
口腔ケアの流れについて
口腔ケア外来について
歯科医 三次 翔
歯科医 片岡 良浩
平成23年10月より、
「術後の誤嚥性肺炎の予防」
「化学療法や放射線治療に伴う合併症の減少」を目的として
口腔ケア外来が開設されました。開設当初より、感染管理認定看護師・緩和ケア認定看護師も連携し、患者の全身
状態や術後の口腔トラブルの可能性など、歯科医師と相談しながら診療に当たっています。実際の診療から、口
歯科口腔ケア外来は2011年10月から本格的に開設
存不可能な急性悪化が疑われる歯の抜歯や応急処置、
されたばかりの診療科です。今回は、当科の体制につい
義 歯の調 整なども行っており、必 要があれば、術 後の
ケア指導とともに、当院スタッフや地域の歯科医師が連携し、サポートできる体制づくりが必要と考えます。また
てご紹介させていただきます。スタッフは歯科医師2名、
ICUをはじめとした病室や無菌室などに往診しておりま
患者は治療に対するさまざまな不安を抱えています。安心・安全な治療を提供するために、今後は歯科医師・歯科
歯科衛生士2名、看護師2名で、診療は毎週月曜日、木
す。
また、入院中以外は基本的にかかりつけ歯科で診
衛生士を中心とした多職種でのチーム医療が不可欠と考えています。
曜日に行っています。当科の目的は、各種がん、白血病
療をお願いしておりますが、かかりつけ歯科をお持ちで
や悪性リンパ腫などの血液のがん、心疾患などの侵襲
ない患者も多く、そのような場合は、地域の歯科医師会
の大きな手術療法や放射線療法、化学療法に際して各
と連携し、適した歯科医院を紹介しています。
こういった
専門科の医師、看護師、地域の歯科医師、その他の医
取り組みの結果、実際に患者の口腔衛生に対するモチ
療従事者との連携を図り、質の高い周術期管理体制を
ベーションは向上し、歯周疾患は急性化せず、むしろ若
整備し、治療における副作用の予防・軽減、術後の早期
干改善する傾向が見られます。
回復を目指し、患者のQOLの向上を実現することです。
今年から厚生労働省の定めるがん対策推進基本計
ここでいう合併症とは、化学療法、放射線療法、手術
画の中に「口腔ケア」が組み込まれました。当科もこれに
療法によって免疫力が低下し、唾液分泌、嚥下等の口
則った周術期口腔機能管理計画書を作成しており、口
腔機能が低下することに伴う歯周疾患の急性悪化、難
腔内の現状とリスク、
ならびにその対策を患者に説明し、
治性口内炎、口腔カンジダ症などが代表的で、
これらが
理解していただくことは勿論、他科の医師、医療従事者
進行すると顎骨周囲炎、蜂窩織炎、菌血症・敗血症、誤
と地域の歯科医師とともに把握し、協力することを目標に
嚥性肺炎など重篤な症状を呈する場合があります。そし
しております。少しでも多くの患者のQOLと治療成績の
て、そのような場合、化学療法、放射線療法を中断、延
向上に貢献でき、口腔ケア外来にかかって良かったと感
期しなくてはなりません。
これらの合併症を未然に予防
じていただけるように精進してまいりますので、
ご支援の
する、
または最小限に食い止めるために、治療開始前の
ほどよろしくお願いいたします。
腔トラブルを抱えている患者は予想以上に多いことがわかりました。治療に伴う合併症を予防するために、セルフ
口腔ケア外来の流れ
対象患者・対象疾患
▶当院の外来・入院患者
▶手術予定(全麻5時間以上)の患者
▶頭頚部・呼吸器・消化器などの悪性腫瘍の手術
▶臓器移植手術
▶心臓血管外科手術
▶化学療法開始予定・施行中の患者
▶放射線治療開始予定・施行中の患者
受診方法
当該科主治医より受診依頼・予約
▼
口腔ケア外来受診
▼
口腔ケアの実施
口腔内診査と口腔衛生指導に重点を置いています。保
▼
トラブルがなければ介入終了
▼
※治療の継続が必要な場合
木曜担当スタッフ
①かかりつけ歯科があれば紹介
②かかりつけ歯科がなければ、医療連携室を通し、歯科医師会よりかかりつけ
歯科を紹介
お 知 ら せ
内視鏡下手術センター 平成24年7月から開設
月曜担当スタッフ
内視鏡下手術センターでは、腹部に小さな孔を開け腹腔鏡を使う手術など、外科系の内視鏡下の
手術について、来院された方の相談を受け付けています。
相談日時:月曜日∼金曜日(祝日・年末年始を除く)
8
:
30∼12
:
30
3
4
KMMCnews
地
がんのリハビリテーションとは
整形外科・リハビリテーション科 主任部長 西井 章裕
域 院内感染対策と地域で取り組む感染対策ネットワーク
ネットワーク
総合診療科 主任部長 眞柴 晃一
当院は周知のごとく
「地域がん診療連携拠点病院」であり、
うことになりましょう。
院内感染は、診療の妨げになるばかりでなく社会的問題
当院は、全国政令指定都市の感染症指定医療機関や
それは
“緩和医療の提供や地域の医療機関との緊密な連
その目的を果たすためには、第一に、がんの治療に携わる
になり、多大な損失が生じるため、感染防止対策は、最も重
県感染症危機管理対策委員会など国や県レベルのネット
携と協力により、継続的に全人的な質の高いがん医療を提
医療関係者のがんのリハに対する認知が必要です。
これは、
要な病院業務の一つとなっています。院内感染防止の要
ワーク、九大病院や県北部の感染症指定医療機関(福岡
供するために指定された施設 ”
ということを意味します。
当院の各主任部長および病棟師長へ、がんのリハの資料配
点は、院内環境から耐性菌を如何に排除するか、耐性菌
市立感染症センター、国立福岡東医療センター、市立田川
昨年末、
当院リハビリテーション科に作業療法士が正規採
布、
がんの患者に対するリハビリ実態調査アンケートを執り行
の暴露を如何に防ぐか、院内感染を迅速に察知し如何に
病院)
と交流を行い、広域での感染対策に取り組んでおりま
用となったことによって、今年度の
“がんのリハビリテーション
うことから開始しました。
その結果を検討、対処することにより、
治療を行うかになります。当院の院内感染対策も、標準予
す。そして、今回の改定に伴い、市内近隣の基幹病院(国
(以下、がんのリハ)研修会”
への参加許可をいただき、
その
がんのリハビリ需要拡大、がん患者さんへのサービス向上、
防策(手洗い、手袋着用など)
と感染経路となる接触、飛沫、
立小倉医療センター、製鉄記念八幡病院、三萩野病院)
と
結果、
この全人的な治療を提供する一環としての、がんのリ
がんのリハを周術期に行うことによる在院日数短縮、が期待
空気の感染経路を遮断(隔離)する経路別感染対策を基
連携し、各施設で実施している感染対策の相互評価ラウン
ハを提供できる施設であるという認可がおりました。
されます。
また、がんの地域連携クリニカルパスに取り込むこ
本とし、院内の環境整備(医療機器整備、清掃、消毒など)、
ド、耐性菌の発症状況監視、地域で連携した感染防止対
がんの患者さんは、
その進行もしくはその治療過程で、
さま
とができれば、
さらに効率化されると思われます。
抗菌剤使用状況や微生物検出状況の監視を対策として
策を始め、
さらに、市内周辺地域の医療施設(市立門司病
ざまな症状、機能障害が生じ、
その結果日常生活動作に制限
次に、
ハード面の整備も必要です。前述の目的を完全に果
行っています。
院、新小文字病院、療育センターなど)
と提携し、
日常の院
が生まれ、QOLの低下をきたしてしまいます。少し前までは、
が
たすためには、
リハビリ医師、理学療法士、作業療法士、言
感染対策に対する診療報酬は、1996年に初めて認めら
内感染対策支援や協力を行うネットワークの構築、情報交
んそのもの、
あるいは治療過程において受ける身体的、心理
語聴覚士、精神腫瘍科医あるいは臨床心理士、歯科衛生
れ、以降、対策が不十分だと減算、
さらには入院基本料に
換や感染対策研修会を開催する活動を開始しました。
的なダメージに対して、がんになったのだから仕方ないといっ
士、栄養士、看護師そして緩和ケアチームやMSWとの連携
組み込むという政策誘導の改定がされてきました。
しかし、
高度に発達した物流網を介し、瞬時に全世界に拡がる
た諦めや絶望の気持ちが強く、積極的に対応されることがな
も必要であるということを研修してまいりましたが、全国的にも
SARS発生、新型インフルエンザの流行、大病院での腸球
感染症に対し、施設単位の対応ではなく、地域の施設が連
かったと思われますし、夜間当直時には、
“不安神経症や抑う
これらすべてを備えている病院はごく少数であり、当院も例
菌や緑膿菌などの多剤耐性株による院内感染事例が次々
携して感染防止に取り組むことにより、安全に日常診療がで
つ状態”
といった診断を下さざるを得ない患者さんが多く見ら
外ではありません。現時点では、病院スタッフ各々ができるこ
と報告され、市中で流行する感染症対策や地域で拡散し
きる地域環境になるものと期待しています。当院では、Infec-
れました。がんのリハでは、
身体的機能回復のみならず、緩和
とを補いつつがんのリハを行っていくよりありませんが、当院
ている耐性菌の院内侵入阻止は、一医療施設の感染防止
tion
ケアと同じく症状緩和や心理、
身体面のケアから、療養支援、
は最高最良の医療提供を謳っており、緩和ケアチームの取り
の取り組みだけでは対処できない大規模な問題が生じるよ
Control Ns.(ICN:谷岡)、看護部、検査、薬剤で構成され
社会復帰などの社会的な側面にも焦点を当てております。
組みにみてとれるようにがんの治療に対して積極的に取り組
うになりました。
このため、今回の診療報酬改定では、地域
るInfection Control Team(ICT)が中心となり、感染対
従いまして、がんのリハの目的とは、
“ がんとその治療過程
んでおりますので、がんのリハも今後段階的に整備されてい
の医 療 施 設が連 携し、感 染 対 策の相 互 評 価、情 報 交 換、
策活動を行っております。感染対策のお問い合わせや感
において受けた身体的、心理的制約に対して、患者さんそれ
くことと思われます。
研修会開催など、地域の感染対策のレベルアップに取り組
染情報の報告等お気軽にご連絡ください。
よろしくお願いし
ぞれの家庭や社会へ、可能な限り早く復帰できるように導く”
以上、がんのリハの概要を説明させていただきましたが、
リ
むと加算が可能になりました。
ます。
ということになります。急性期病院である当院に当てはめて平
ハビリチームだけが頑張ってもがんのリハビリの目的は達成さ
明に申しますと、手術あるいは化学療法、放射線療法で入院
れません。病院局を含む病院全体のスタッフおよび各地域連
した全ステージのがん患者さんに、術前からリハビリを行い、
携病院の方々のご理解とご支援が是非とも必要ですので、
心身共によりよい状態で次のステージへ進んでいただくとい
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
Control
Dr.(ICD:眞柴、
日高、三原)、Infection
予防・回復的リハビリテーション
周術期リハビリテーション
術前および術後早期からの介入により術後の合併症を予防し、後遺症を最小限にして、スムースな術後の回復を図る
従来
今後
5
入院
手術
入院・術前リハ
手術
合併症
術後早期リハ
リハ開始
早期退院
6
KMMCnews
看
広
の
護
場
登 録 医 の ご 紹 介
別館4階病棟紹介
I N F O R M AT I O N
別館4階病棟 看護師長 末次 昌子
場 所:北九州市小倉北区船場町4丁目27 船場クリスタ4F
電話番号:093-533-5855
診療科目:産科・婦人科
別館4階病棟は、糖尿病内科、心療内科、肝臓、血液、膠原病内科の混合病棟で、55床を有しています。今年4月より7
レディースクリニック
対1看護体制の導入に伴い、8名の新規採用看護師を迎え、23名の看護師で日々頑張っています。
当院は診療3本柱の一つとして「生活習慣病への対応」をあげていますが、当病棟では毎月糖尿病教育入院を行い、
診療時間
合併症の予防・治療に力を入れています。
糖尿病教育入院コースは11日間のプログラムに再構成しました。管理栄養士による食行動診断や臨床心理士による
月
火
水
木
金
土
日
9:00∼13:00
○
○
○
○(予約)○
○
×
←第1・3木曜日は休診
14:30∼18:00
○
○
○
×
○
×
←土曜日は16:30まで
性格診断、看護師による生活調査などをもとに、医師・看護師・管理栄養士・理学療法士・薬剤師・歯科医師がチームとし
ア ピ ー ル ポ イ ン ト
ての治療方針を確認し合い、体の管理法・食事療法・運動療法・薬の管理・口腔ケアについて専門的なアドバイスを行っ
思春期のお嬢ちゃんからご高齢の婦人まで、
女性の関わ
ています。退院後の治療・療養が重要であるため、糖尿病と上手に
(無理なく根気よく)付き合っていけるようにアプローチ
しています。今後ともよろしくお願いいたします。
くわのきみこ
○
る健康について、お手伝いできればと考えて開業しました。
がん検診、妊婦検診、不妊症、婦人科疾患、月経不順、性感
染症、
更年期障害、
ピルなどの診療内容ですが、
ともかく女
性に元気になってほしいのです。
市 立 医 療 セ ン タ ー へ の 一 言
当院は外来のみの産婦人科ですので、
がん検診や婦人
科疾患での精密検査や治療をいつもお願いしております。
また、何よりも妊婦さんの異常には後方支援として安
心しております。有り難く感謝です。
待合室からの眺望
市民公開講座 今後の予定
★
開催日と講演を担当する診療科
▶平成24年 9月30日(日) 泌尿器科
▶平成24年10月28日(日) 乳がん
▶平成24年11月10日(土) 産婦人科
▶平成24年12月 1日(土) 循環器内科・心臓血管外科
★
開始時間
▶受付開始 13時30分より 講演開始 14時
★
場所
北九州市立商工貿易会館 2階 多目的ホール
(北九州市小倉北区古船場町1番35号 モノレール旦過駅より徒歩2分)
※施設には駐車場がありません。近隣の民間駐車場、または公共交通機関をご利用ください。
※入場料は無料、事前申込は不要です。
7
8
KMMCnews
人 物
Close
up!
医療連携室だより
情熱のフラメンコに魅了され♪
検査科 臨床検査技師
佐藤 久美
九州地方集中豪雨の合間の曇り空の中、7月12日に開
また、Eメールでは、
ほぼ毎週外来担当医の休診情報を
催しました医療連携研修会では、地域医療機関、関係諸
配 信 し て おりま す 。メ ー ル 配 信 ご 希 望 の 際 は 、
機関の多くの皆様にご参加をいただき、無事盛会のうち
[email protected]に医療機関名を添えてメールをお送り
に終了することができました。心からお礼申し上げます。
いただき、ぜひご利用いただければと思っております。
医療連携研修会にてご報告させていただきましたが、
平成24年2月より地域医療機関からの「声」にて、皆様
医療連携室より当院の情報(カンファレンス開催、休診の
より忌憚のないご意見をいただいております。今回、医療
お知らせなど)
をFAX、
Eメールにて送らせていただいて
連携研修会にて FAX用紙を配布させていただいており
おります。
カンファレンスは、地域医療機関の方々が参加し
ますので、当院へのご意見、
ご要望をお聞かせいただけ
フラメンコの起源は正確には分かっていませんが、スペ
テンポが速く激しい曲調を持ち、宴の締めに良く使われ
イン南 部のアンダルシア地 方に伝わる民 族 芸 術で、歌
る曲種・
・
・など、踊りに決まった振付はなく、各個人の表
(カンテ)、踊り(バイレ)、ギター(フラメンコギター)の
現で踊られます。生伴奏のカンテ、ギターとの三位一体
やすいよう一部時間を変更いたしました。
また、消化管術
れば幸いです。
また、
これまでにいただきましたご意見は、
伴奏が主体となっています。アンダルシア地方で古くから
の掛け合いや呼吸を読み取ることは難しく、都度異なる
後カンファレンスでは、
ご紹介していただいた患者さんの
下記のように関係部署にて検討し幹部会に報告、院内ス
伝 わっていた 半 東 洋 的 な 歌 や 踊りに 、ヒターノ(ジプ
のです。また曲種によっても、それぞれに踊り方もまった
症例カンファレンスを行う際に紹介元の先生方へお知ら
タッフへ周知するようにいたしました。今後も地域の皆様
シー)たちが独自の味付けをしていったのがフラメンコの
く違います。生伴奏、歌、踊りは格別に迫力があり、感動
源と考えられています。
を覚えます。
せを別途させていただいております。多数の皆様のご参
のご意見、
ご期待に応えるべくより一層の努力をしてまいり
私が踊り(バイレ)を始めて7年になります。何故始め
私も、今まで多くの曲種を習い、発表会やイベントで披
加をお待ち申し上げております。
ますので、
ご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。
たのかを聞かれると、
「姿勢がよくなりたかったから!」が
露してきました。敬老会などのボランティアでも躍らせて
一番の理由で、フラメンコのことは深くは知りませんでし
いただいたりしています。昨年は、ピンクリボンのイベント
た。始めてみると、日頃馴染みのある3拍子、2拍子とは
にも出 演させていただきました。カッコイイ衣 装を着て、
別にフラメンコ独自のリズムパターン(コンパス)の12拍
舞台メイクで別人のように変身できるのも楽しみの一つ
子や5拍子など、たくさんの形式があり、未だに理解でき
です。まだまだ、奥深い情熱や嘆きを表現するような踊り
ない部分がたくさんあり苦労しています。踊りで一番印象
地域医療連携 推進担当係長 杉本 優子
地方医療機関からの「声」
件 名
受付日
幹部会報告
1
紹介患者情報不足について
2012.2.2
2012.2.13
はできませんが、フラメンコの鑑賞できるレストラン(タブ
2
入院報告について
2012.2.7
2012.2.13
に残るのは、やはり足さばき・靴 音(サパテアード)です。
ラオ)で踊るのが今の目標です。さらには、本場スペイン
3
入院の診療科以外の情報不足について
2012.2.13
2012.2.20
音があるからこそ、人間の情熱や激しさを表現できると
のタブラオで、即興で現地の人たちと一緒に踊り、フラメ
4
患者さんへの説明について
2012.2.16
2012.2.27
考えられています。日本はスペインに次ぐフラメンコ人口
ンコの情熱を実感できる日を夢見ています。
5
連携業務に関して
2012.3.1
2012.3.27
6
患者受入について
2012.3.5
2012.3.27
7
連携不足について
2012.3.7
2012.3.12
8
外来初診担当表について
2012.4.28
2012.5.14
9
外来待ち時間について
2012.3.14
2012.5.28
を持っています。東洋的なものへの共感と西欧的なもの
への憧れ、スペイン人特有の情熱と明るい開放感への憧
れが、多くのファンを生み出したのです。
フラメンコの代表的な曲種には、ソレア:soledad(孤
独)が由来とされる最も古い形といわれ、深みと威厳のあ
る曲種。アレグリアス:alegre(喜び)が由来の明るく陽気
10
急患受入れ対応について
2012.6.15
2012.7.2
な曲種。ブレリア:burla(あざけり)が語源とされ、非常に
11
急患受入れ対応について
2012.6.18
2012.7.2
12
外来初診担当表の広報について
2012.6.25
2012.7.2
医療連携室スタッフ
[医療連携室]
TEL 093-533-8660
(直通)FAX 093-533-8718 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/page/hospital/center/
E-mail:[email protected] ※患者さんの紹介は、
E-mailでは受付けていません。
うれし
編 集 医療連携研修会の参加者が年々増加し、
後 記 い悲鳴です。地域における連携への関心の高まりを
感じます。今号は、その記録と各領域の現状を報告
しています。少しでも当院の診療や取り組みについ
てご理解いただき、連携の橋渡しになれば幸いです。
皆さんとオリンピックでの日本の活躍を応援しなが
ら、暑い夏を乗り切りましょう。
(丸山)
9
[表紙写真について]
足立山から小文字山への稜線越しに、小倉市街を経て響灘を
望んだところです。
この数年は病院をテーマにした写真で表紙を飾って来ました
が、前号より題材を病院の外に求めてみました。
広報委員会「輪」編集委員
丸山俊博 山野裕二郎 湯元照子 大津博恵 杉本優子
村上典子 金子直哉 森下義史
10