オーディオ実験室収載 SWD-DA10 導入記(12) ―超ハイレゾ音源の再生― 1. 始めに SWD-DA10 は 5.6MHz,DSD ならびに 192KHz,PCM 再生が限界ですが、HQPlayer そのものはそれを超えるスペックの音源の処理が対応できるはずです。そこで 5.6MHz,DSD ならびに 192KHz,WAV をこえる、 11.2MHz,DSD 音源ならびに 352.8KHz,WAV 音源を入手し、HQPlayer でダウンコンバートして SWD-DA10 に送 り出して再生することを試みました。 2.超ハイレゾ音源再生の方法 2-1)再生ルート USB 入力の試聴ルートとしては下記のルートとします。 PC→HiFi USB→SWD-DA10(192KHz/176.4KHz)→DA-3000(44.1 KHz) →MYTEK DIGITAL 192-DSD(DA-3000 よりクロック供給) ここで、SWD-DA10 には GPS-777 から 192KHz(PCM の場合)または 176.4KHz (DSD の場合)のクロックを、DA-3000 には ABS-777 から 44.1 KHz のクロック を供給します。 USB ケーブルはインフラノイズの USB-W4 とし、PC 側に FIDELIX の USB ノイ ズフィルターHiFi USB を装着しています。 2-2)再生ソフトの設定 再生ソフトは、HQPlayer Desktop 3 ASIO を立ち上げます。そして、SDM 伝送設定と PCM 伝送設定はこれまでどおりの設定にしておきます。 2-3)音源の入手 micro iDSD の試聴(2)で使用した早稲田大学の 1 ビットコンソーシアムを主導されて い る 山 崎 先 生 が 録 音 さ れ た 11.2MHz,DSD 音 源 に 加 え て 下 記 の サ イ ト か ら 11.2MHz,DSD サンプル音源と 352.8KHz,WAV サンプル音源を入手しました。これら のサイトは別途音源探索情報紹介のページで紹介しています。 http://www.2l.no/hires/index.html https://justlisten.nativedsd.com/ micro iDSD の試聴(2) http://audiokenkyu.sakura.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/02/146fcaee 3f379e5647c97d73bb6407f9.pdf 音源探索情報紹介【2014No.1】 http://audiokenkyu.sakura.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/08/9c7c0d2f 263dc62842cf960875d10e7b.pdf 音源探索情報紹介【2014No.2】 http://audiokenkyu.sakura.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/08/ee34d0fa c48ceb419d3897ea8dbad1bd.pdf 3. 超ハイレゾ音源再生の結果 HQPlayer におけるダウンコンバート設定により、下記のリアルタイム変換再生が可能 でした。 11.2MHz,DSD 音源→192MHz,PCM コンバート再生 352.8KHz,WAV 音源→192MHz,PCM コンバート再生 352.8KHz,WAV 音源→5.6MHz,DSD コンバート再生 しかしながら、次のような DSD 間の変換はできませんでした。これはマニュアルに も 2.8MHz,DSD→5.6MHz,DSD の変換はできないと書いてあるので理解できます。 11.2MHz,DSD 音源→5.6MHz,DSD コンバート再生 音質的には総じて好ましい音質でしたが、音源間のばらつきもあることが分かりまし た。こういったダウンコンバート処理を行っても、早稲田大学の 1 ビットコンソー シアムを主導されている山崎先生が録音された 11.2MHz,DSD 音源はこれらの中で 非常にリアルな印象を与えるものであることが分かりました。 4.まとめ DAC の再生能力を超えるフォーマットに関して HQPlayer のリアルタイムフォーマ ット変換機能を活用して DAC の再生能力の範囲内にダウンコンバートすれば再生可 能な場合があることが分かりました。これにより、ネット上から得られる 5.6MHz,DSD ならびに 192KHz,WAV をこえるフォーマットの音源を楽しむことが さほど高価ではない DAC によって可能になることが分かりました。 また、この方法によって試聴した 352.8KHz,WAV 音源と 11.2MHz,DSD 音源は総じ て好ましい音質でしたが、ばらつきもあることが分かりました。 このような DXD 音源や 5.6MHz,DSD を超える DSD 音源の供給はヨーロッパのサ イトが意欲的ですが、1 ビットコンソーシアムのような活動もあるだけに日本の音楽 業界も頑張ってほしいものです。 以上
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