UIゼンセン新聞 No293.pdf(2048 KB)

"全世代支援型"の社会保障制度実現を
4
「社会保障・税一体改革関連法案」が衆議院を通過し、現在、参議院で論議されていま
す。UIゼンセン同盟は国民が安心できる持続可能な社会の実現のために、社会保障制度
の安定・強化と税制を一体的に見直していかなければならないと考えています。本紙では
あるが一歩前進
三党合意で修正
支援)、共助(地域・ いては、「子ども・子 制度を構築し、負担の す。
企業支援)・公助(公 育て新システム」を確 あり方を見直します。
短時間労働者の厚生
的支援)のバランスが 立し、幼保一体化(幼
とれた社会保障制度を 稚 園 と 保 育 園 の 一 体 年金の適用拡大につい
保障の充実と安定のた
めに使われます。
また、
消費税による財源確保
は現役世代への支援を
目指すことです。具体 化)などを図り、待機 て、すべての労働者に
「三党合意」による 強化し、あらゆる世代
的には、人生の後半期 児童の解消や質の高い 社会保険のセーフティ 修正の主な内容は、「総 が広く公平に社会保障
前号と今号の2回に分けて社会保障と税の一体改革についてUIゼンセン同盟の考え方を
掲載しています。前号では改革案の社会的背景と必要性について述べました。今号では社
用されることを基本に 既存の「認定こども園」 とにつながります。
に偏重している制度か 学校教育・保育の実現 ネット(安全網)が適 合こども園」の創設が の負担を分かち合うこ
ら、子ども・子育て支 を目指します。
会保障制度と税制のあるべき姿、及びUIゼンセン同盟の対応について解説します。
日に衆議院
衆議院で可決された社会保障・税一体改革法案に対する連合・UIゼンセン同盟の考え方 (抜粋)
子ども・子育て
・幼保一体化施設である ・既存の認定こども園制 ・幼保一体化を進める。 ・保育所の全面移行が見
総合こども園を新設す
度を改善し、幼保一体
送られたが、保育と教
幼保一体化
る(保育所はすべて移
化を進める。(保育所
育の一元的提供の趣旨
行)。
からの移行義務無)。
は維持されている。
社会保険の適用拡大
年金
被用者年金 ・2015年10月に被用者 ・同左
一元化 年金を一元化する。
・被用者年金を一元化す ・おおむね一致。
る。
その他
差対策など、現役世代 所の連携強化により早 準以下に労働時間を抑 変更、短時間労働者の 将 来 へ の 不 安 を 払 拭
の活性化にもつながる
や将来世代への支援を 期の社会復帰を促し、 えようとする事態が起 社会保険適用の対象範 し、消費の拡大や経済
強化し、すべての世代 退院後も住み慣れた地 こらないよう、労働者 囲の縮小などです。
年金の一元化など年金 含む社会保障の抜本改 改革の姿が明確になっ
制度の抜本的改革が必 革については今後新た ていること、政府の積
要であり、具体的な議 に設置される「社会保 極的な歳出削減が実施
かなければなりませ
ん。
国民の合意の下
%へ段階的に引き 寧な議論を行い、公正
10
期待し、引き続き連合 高齢社会をふまえ、全
・厚年保険料・健保保険 ・おおむね一致。
料を免除。
での議論を待つことに です。
ら
%、2015年
制度改革目指す
法案では、消費税を
2014年4月から8
今後、「社会保障制
月か 度改革国民会議」で丁
の負担を分かち合う
広く公平に社会保障
います(表参照)。
ものとして受け止めて 全体の改革も進めてい
障改革を進めるための 平税制の解消など税制
不十分ながらも社会保 費税だけでなく、不公
じれ国会」のなかで、 必要です。さらに、消
ており、いわゆる「ね 慎重に配慮した対応が
また、デフレの脱却、
なりましたが、改革の
趣旨や方向性は保たれ 経済・景気への影響を
※下線は三党合意に基づく修正・追加部分
て)に充当され、社会 ます。
金、医療、介護、子育 連携して対応していき
消 費 税 引 き 上 げ 分 まえて連合や組織内・
は、社会保障4経費(年 準組織内国会議員等と
の確保にあります。
るための安定的な財源
UIゼンセン同盟
は、組織内の議論をふ
を持続可能なものにす と考えています。
にわたり社会保障制度 革を進める必要がある
す。その目的は、将来 けて国民合意の下で改
上げることとしていま で安心できる制度へ向
10
連合 ・ UIゼンセン同盟
論 の 進 展 が 望 ま れ ま 障制度改革国民会議」 されていることが前提
・平均で名目3%程度、 ・同左
・経済状況等により引き ・引き上げ停止を含めた
実質2%程度の経済成 ・財政の機動的対応が可
上げ停止を含む柔軟な
柔軟な措置を講じるこ
消費税率の
長を目指す(2011年
能となる旨の規定が追
措置を講じる。
とは一致。
引き上げに
度〜2020年度)。
記。
・消費税を他経費に使用す
あたっての
・総合的に勘案し、施行
ることを意図するもので
措置 停止を含めた所要の措
はないが、財政規律が緩
置を講ずる。
まぬよう留意が必要。
ています。
・必要となる税財源に対 ・2 016年以降の姿を検
応して、消費税率を段
討する必要あり。引き
階的に引き上げ。
続き連合の考え方の反
映に努める。
・同左
考えています。
産休中の ・厚年保険料・健保保険 ・同左
保険料免除
料を免除。
を構築させることが大
子育て、医療・介護、
切です。
年金制度などの拡充
年金については、財
子ども・子育てにつ 源を含めた持続可能な
2014年4月から8%
2015年10月から10%
UIゼンセン同盟
社会保障・税一体改 や組織内・準組織内国 世代を通じて国民の安
は、連合の「新 世紀 革関連法案は6月 日 会議員等と連携し、社 心感が得られ、より公
消費税
21
を消費税に求める「社 を 働 き か け て き ま し た。
一部修正により、政 と考えています。ただ
社会保障制度改革の を支える「全世代支援 域で適切な医療や介護 保護措置が必要です。
また、公正な負担の 府案から縮小や後退す し、消費税の引き上げ
UIゼンセン同盟は 基本的な考え方は、社 型」の社会保障制度を が受けられる、地域包
会保障・税一体改革」 た。政府案はこれらの
を進める必要があると 方向とおおよそ一致し 今国会での法案成立を 会・経済の情勢や少子 目指しています。
括ケアシステムの確立 あり方、最低保障年金、 る部分もあり、年金を にあたっては社会保障
に対する支援を強化
現役世代や将来世代
UIゼンセン同盟
U I ゼ ン セ ン 同 盟 「第3次税制改革基本 明党の「三党合意」に 実 現 を 求 め て い き ま 援、医療・介護の安心
医療・介護について 激変緩和措置や、適用 の改善へ、低所得年金
確保、雇用や貧困・格 は、地域の病院や診療 逃れのために新たな基 受給者への加算方法の は、社会保障の安定が
は、持続可能で安心な 大綱」の策定に関わる 基 づ き 修 正 ・ 追 加 さ す。
社会保障制度を確立す とともに、政府・与野 れ、6月
その後、
るために、その姿を明 党に「全世代支援型」 本会議で可決。
26
確にし、安定的な財源 の社会保障制度の実現 参議院に送付されまし
〜 制 度 改 革 へ さら な る 議 論 を 〜
社会保障ビジョン」と に民主党・自民党・公 会保障・税一体改革の 平・公正で自助(家族
社会保障制度
改革国民会議
・税制改革により安定財 ・基礎年金の安定財源確
源を確保すべき。(基
保の方向性はおおむね
礎年金税方式化)
一致。
・消 費 増 税 に よ り 、 ・同左
基礎年金国
2014年度から国庫負
庫負担1/2
担1/2を恒久化する。
・単一税率を維持。
・給付付き税額控除、複 ・単一税率を維持。
・低所得者対策を実施す
・総合合算制度、給付付
数税率の導入について ・課税最低限以下の層を
ることは一致。
き税額控除等の施策を
総合的に検討。
中心に消費税税額控除 ・複 数 税 率 導 入 に は 反
導入。
を導入。
対。
低所得者
対策等 ・社会保障財源と位置づ ・おおむね一致。
け、国税分は、基礎年
金、高齢者医療、介護、
少子化対策に充当。
消費税率
・年金、医療、介護の社 ・同左
会保障給付並びに少子
化のための施策に要す
る経費に充当。
消費税の使途
・基礎年金において低所 ・基 礎 年 金 加 算 で は な ・所得再分配機能強化の ・年金制度内での所得再
得者に対し、定額
く、納付期間に応じ最
観点から年金加算を行
分配機能の強化は弱ま
6,000円と免除期間に
大5,000円と免除期間
うべき。ただし、納付
ったが、低所得者への
応じ最大10,666円年金
に応じ最大10,666円の
実績に応じた加算方法
給付改善の趣旨は維持
を加算する。
福祉的な給付を行う。
等を検討すべき。
された。
低所得者へ
の年金加算
・
「社会保障制度改革国 ・超党派、労使、国民各 ・協 議 の 場 の 新 設 は 評
民会議」を設置。
層が参加する社会保障
価。多様な関係者の参
・公的年金、高齢者医療
に関する「協議の場」
加を保障した上で議論
を含む医療保険、介護
を常設する。
し、合意形成を図るべ
保険の各制度、少子化
き。
対策を検討。 1年以内
に結論を出す。
(記載無)
15
・週 労働時間20時間以 ・週 労働時間20時間以 ・原則全ての雇用労働者 ・4 5万人と限定的であ
上、月額賃金7.8万円
上、月額賃金8.8万円
に社会保険を適用すべ
った適用拡大対象者が
以上、従業員501人以
以上、従業員501人以
き。当面の間は週労働
更に絞られた点は残念
上の企業などの条件を
上の企業などの条件を
時間20時間以上・年収
であるが、改革を一歩
満たす45万人の労働者
満たす25万人の労働者
65万円以上の労働者に
でも進めるべき。
に対象を拡大する。
に対象を拡大する。
適用対象を拡大する。
対象
・認可性に代えて指定制 ・既存の認可制を改善す ・質の確保を前提に、保 ・認可制の改善により、
を導入し、指定基準の
る(供給過多、欠格事
育の量的拡大を行う。
保育の量的拡充の趣旨
クリアを前提に多様な
由に該当しない場合を
は維持されている。
事業主体の参入を促
除き認可)。
す。
保育の量的
拡大
評 価
考え方
3 党 合 意
・衆院可決法案
政 府 法 案
・一体改革大網
UIゼンセン同盟
3
(組合員の購読料は組合費の中に含む)
「私の主張」全国大会………
UIゼンセン同盟機関紙
2
毎月第1・
仕事と介護の両立……………
電 話 03−3288−3566 FAX 03−3288−3727
ホームページURL http://www.uizensen.or.jp
発行人 松浦昭彦 編集人 秋元かおる
「ワーク・ライフ・バランス」事例…
2556ー293号
2556ー248号
1
2012年
(平成24年)
(
)
社会保障と税…………………
8
2日 ㈭
9月 16
INDEX
生きいきと働き続けるために
で 介 護 の 取 り 組 み 強 い」と訴えました。
ユニオン等)との連携
織(日本介護クラフト
Iゼンセンの仲間の組
介護を担う仲間へ一層の支援充実を
UIゼンセン同盟は7月 ~ 日、中央教育センター・友愛の
丘(岡山)で第 回男女平等推進フォーラムを開催しました。全
は1000万世帯(全
世帯の %・平成 年
介護退職ゼロへ
し、
国民生活基礎調査の概
最初に津止
(つどめ) 案」「労働組合として た。
また滝澤八千子男女
況より)を超えていま 正敏・立命館大学教授 取り組むこと」「UI
す。また元気に働いて が「仕事と介護『ケア ゼンセン同盟の運動へ 参画・社会運動局長は
同盟が労働協約標準案
いては、UIゼンセン
日』の利用期間につ
期間・通算
『介護休業
休業法の
いても、急に配偶者や メン』100万人時代 の提案」のテーマごと まとめで「育児・介護
親を介護し
制度の手引書や介護情報を
討議
なくてはな
から
積極的な意見が
女とも生きいきと働き 会運動に」と題して講 討議を行いました。
もあります。そこで男 介護退職ゼロ作戦を社 にグループに分かれて
らない場合
制度ヘの取り組みなど
「ワイルドだろー」
仕事と
「ケアメン」
100万人時代
介 護
「介
護退職ゼロ作戦」を社会運動に
です。
ありませんでした。
をつくっていかなくて
いえども、安心とは言 耐え得る介護の仕組み
えなくなりました。
介護経験のない人で はなりません。
介護は人間だけがで
も、将来の介護への不
安をもっています。経 きる行為、相手を心か
ど、不利益にならない か。皆さんが取り組ん
に対応したままの現状 と疑問を感じることは に影響を及ぼさないな ん と 素 晴 ら し い こ と
ような旧態依然の実態 に「なぜ」「おかしい」 業を取ってもキャリア できれば人間としてな
数で暮らす家族制度の ていました。このこと 済的な支援や、介護休 ら支えてあげる介護が
歳以降の再雇用 の」を心に刻み、男女 とを誓い合いました。 家族と暮らしていると ん。働き方の多様性に
津止教授が語った
性)』の情報を取り上 議員がパート労働法の
を行いました。
これを受け「国や地 げて欲しい」などを意 改正や有期契約労働者 「介護という行為は人 が共に働き続けやすい ータでは、介護の主流 自由さがないと、家庭
方自治体の政策への提 見 と し て ま と め ま し の 労 働 契 約 法 の 見 直 間だけができる尊いも 職場をつくっていくこ は配偶者です。もはや で の 介 護 は 担 え ま せ
続いて「かわい た を報告。活動へ向けた
化」
「機関紙などに『ケ
う!」をテーマに話し合いました。
高齢化・核家族化が フォーラムを開催しま 例をもとに、問題提起 アメン(介護を担う男 かのり」組織内参議院 抱負を語りました。
進むなか、高齢者世帯 した。
題に焦点をあて、「介護をしながら働き続けやすい職場をつくろ
国から 名が参加し、高齢社会のなかで急増する介護にかかる問
14
続けるためには、介護 演(別記)。①介護の
◇設置日時 9月19日(水)12:00-21:00
9月20日(木)08:30-13:30
◇開設場所 大会会場:日本特殊陶業市民会館内
(当日受付にてご案内します)
◇対 象 大会代議員および傍聴者のお子様
(原則として生後3カ月から小学校未就学のお子様を対象)
◇費 用 無料
さまざまな制度改革の取り組
みを報告する「かわい」議員
9月20日(木)午後2時、ANAクラウンプ
ラザホテル・グランコート名古屋(愛知県名
古屋市中区金山町1-1-1)
繊維関連部会
9月18日(火)午後2時、ANAクラウンプ
ラザホテル・グランコート名古屋(愛知県名
古屋市中区金山町1-1-1)
化学部会
流通部会
9月12日(水)午後1時30分、京都・ホテル
グランヴィア京都(京都府京都市下京区烏丸
通塩小路下ル)
9月6日(木)午後12時45分、東京ディズニ
ーシー・ホテルミラコスタ(千葉県浦安市舞
浜1-13)
フード・サービス部会
9月20日(木)午後2時15分、サイプレスガ
ーデンホテル(愛知県名古屋市熱田区金山町
1-9-8)
生活・総合産業部会
9月28日(金)午後1時30分、江陽グランド
ホテル
(宮城県仙台市青葉区本町2-3-1)
地方部会
◇申込み方法 男女参画・社会運動局までFAXまたはe-mailで申し込んで
下さい。
◇申込み期限 8月24日(金) 必着 ※後日、確認のご連絡をいたします。
※申込書は、ご捺印の上、問診票とともに当日託児スタッフにお渡し下さい。
◇申込み・問い合わせ先
UIゼンセン同盟 男女参画・社会運動局 TEL:03ー3288‐3586 申し込み先:男女参画・社会運動局 FAX:03-3288‐3687 e-mail:[email protected]
UIゼンセン同盟では、仕事と子育ての両
立をしやすい環境整備を進めています!
「参加したくても子どもがいるから」という
声を少しでもなくしたいと願っています☆
13
したらよいのかを考え いる組合員にどう接し なかで、①組合も会社 柔 軟 な 制 度 を 考 え た るなかで介護と向き合 庭のなかでの介護は専 代」となっています。 多い世の中では、勤務 組みができた社会にな
託児サービスのご案内!
22
ることを目的に今回の たら良いか、などの事 も介護に対し対応がで い。職場で困っている いました。いま、介護 業主婦が主体的に担っ さらに2001年のデ 時間にある程度の幅や っていると思います。
活動を行って
います。
一人で生活
する方が多く
なり、しかも
高齢期に一人
暮らしで介護
サービスを受
ける時代に入
りつつありま
す。社会が変
わっていくな
か、介護のシ
ステムは大人
部会定期中央委員会開催案内
きていない②介護に関 人達の声を取り上げて を担う男性を「ケアメ
認識。
討議から
「介護の手引
書のような資
料を作成し、
理解促進を図
ろう」「UI
ゼンセン同盟
のスケールメ
リットを生か
して『介護共
済』を作って
はどうか」「U
介護の制度や職場の実態を理解して、どう向き
合ったらよいかを真剣に話し合う分科会の様子
などの問題を
する制度を知らない、 い か な け れ ば い け な ン」と名付けて、支援
介護の課題について現状認識するとともに今後の対応
について分科会で討議した内容を発表する参加者
◇持ち物(持ち物にはすべて名前を書いてひとつの荷物にまとめてご持参下さい)
・昼食、おやつ、飲み物(飲み慣れているもの)、着替え、タオル(乳児はバスタ
オル1枚)、エプロン、おしぼり、汚れ物袋(スーパーのポリ袋など)
・ミルクのお子様は、必要回数分のミルクと哺乳瓶
・オムツのお子様は、オムツとおしり拭き
◇食べ物・飲み物
・飲料水は用意します。紙コップの使用が難しいお子様はマグカップ等をご持参下
さい。
・飲食物のアレルギーがある場合は、必ずその旨を問診票にご記入下さい。
・食事介助はありませんので、食事時間は保護者の方がご一緒下さい。
◇保 険 託児中の万一の事故に備えて保険に加入します。
UIゼンセン同盟 第11回定期大会
基調講演
要
旨
60
21
帝人労組OB 古木 哲生
20
10
第10回男女平等
推進フォーラム
しかし、今は誰もが サポートが必要です。 でくださることで、
今から 年前、初め
で『1年』の期間を求
に対してどのように向 担い手の男性化が進行
現在のようにサービ 年先は、今では想像で
私は地域のコミュニ て全国的な介護の調査 介護者になり得、「選
き合っていったらよい ②労働組合が考えるべ
各グループは、まず めている。介護休業を
のか、制度をどう充実 き戦略③介護で悩んで 職場の現状を話し合う 分割して使えるような ティー活動を行ってい が実施されたとき、家 択 す る 余 地 の な い 時 ス業に従事される方が きないような介護の仕
44
93
津 止 正 敏
立命館大学
教
授
82
( )
2
(第三種郵便物認可)
2012年(平成24年)8月2日(木) 2556 ―293号
働きやすい職場へ熱い訴え
福井・永平寺緑の村四季の森文化館で開催
第63回「私の主張」
全国大会
(第三種郵便物認可)
( )
3 2012年(平成24年)8月2日(木) 2556 ―293号
同じく第3位の吉家佑
「女性の店長って大変な
んでしょう?」。
社員数は現在よりもまだま
た。当時、店舗配属の女性
感が大きくなってきまし
になり、会社に対する不信
が、だんだん気になるよう
アルバイトのときには全
く気にならなかったこと
た。私がその委員会に参加
ったことを思い出しまし
ったこと、言われて悲しか
分が女性であるがゆえに困
しかし、メンバーになる
ことに悩んでいたとき、自
みませんでした。
が増えるのかと正直気が進
店舗業務のほかにまた仕事
り、労使協議の場に声を届
ナーに参加して勉強をした
これらのことを専門委員
会のメンバーとして、セミ
をよく聞きます。
社会的な問題もあるとの声
る企業の受け入れ体制など
問題だけでなく、子供を預
は社内の人事制度や意識の
難しいのが現状です。これ
美さんは、自身のつら
「同僚に女性って少ない
んでしょう?」。
だ少なく、このような悩み
することで、自分自身が女
さ
東レ
ん 労働組合
吉家佑美
UIゼンセン同盟第 回「私の主張」全国大会は、都道府県支部大会に
参加した207名から、各ブロック大会の代表8名が出場。100名を超
さ ん
さ ん
イオン九州
労働組合
成長ということで、ペ
ットボトルのキャップ
出場弁士と審査結果
表でした。
う大変意欲が伝わる発
環境を改善しようとい
合の活動を通じて職場
は重要であり、労働組
い体験から、職場環境
「ムリムリ、私には絶対
できない」。
を共有することも、相談す
性ゆえに感じた職場での不
中村美千代
外食産業と全く縁のない
私の友人と話をすると決ま
ることもできませんでし
けてきました。
すかいらーくグループ
労働組合連合会
ってこういう会話になりま
た。ただただ、自分自身に
満や不安を今後ほかの女性
メリハリのある発表で 連合会)
「女性らしく」
える聴衆を前に精いっぱい情熱あふれる主張を展開しました。
回収活動など自身が地 【審査結果】
〈優勝〉
論議を重ねた結果、 道に活動を展開してき 中村美千代(すかいら
7月 日、福井県永 ら、各ブロック大会を た。
平寺町・永平寺緑の村 勝ち抜いた8名が、1 優勝、準優勝、3位2 た喜びについてとても ーくグループ労働組合
四季の森文化館で、U 00名を超える聴衆を 名を決定しました。
は使えない」と言われたの
年目に上司から「だから女
入社しました。その入社1
て株式会社すかいらーくに
った接客の仕事を続けたく
ぜなら近隣
ました。な
と感じてい
積みである
な問題は山
出ないよう
かし、表に
準優勝の亀田集さん 与えていた反省も込め 〈敢闘賞〉佐々木美希
都道府県支部大会に で審査を進めるなか、
参 加 し た 2 0 7 名 か 非常に僅差でありまし は、組合活動を通じた た内容の主張でした。 (イワテプリミート労
働組合)「全ての事に
ていただき
き受けさせ
と思い、引
ある活動だ
やりがいの
っても大変
れは私にと
あれば、こ
できるので
することが
や時短勤務を活用する人が
期間を経て職場復帰する人
をしていたのですが、休職
とほとんどがそのまま退職
その成果があって、いま
まで女性社員は妊娠をする
です。
ようなものに結び付いたの
育児や介護にも利用できる
くなってしまう有給休暇が
時短勤務を改定したり、無
◇
このような活動が、社内
での新たな制度として育児
ない職場に
◇
ました。
ける保育所の不足や採用す
す。そう言われるたびに世
「頑張ろう!」と言い聞か
さ ん
間から見たイメージの悪さ
せるより、
和田輝美
を感じてきました。女性と
ほかに方法
イオンリテール
ワーカーズユニオン
して女性らしく働くことの
はありませ
できない職場環境、男性視
亀田 集
点のみで考えられた基準と
◇
んでした。
です。確かにファミリーレ
店舗で働く
社員が感じ
ルール。ときには女性を捨
ストランの食事時は戦争の
女性社員か
ていると思
意味がある」、伊藤拓
ようで、とくに調理場はピ
らの相談は
イトとして働いていた私
馬
(ユニチカユニオン)
リピリしているものです。
いまでもよ
います。し
「明るい表舞台の裏
でも「女だから」ってどう
く受けているからです。男
仲間へプレッシャーを 「私が目指す職場環境」
で」、伊豆田真由美(ユ
いうことだろう?、と悲し
は、就職活動時、大好きだ
の職場環境
年々、女
性にとって
てて働かなければ乗り越え
総檜造りで、「絵天井 大会を勝ち進んでこら 境がつくれるように活 図りながら進めた販売 ~楽しくなければ仕事
、
吉家佑美
の間」とも呼ばれ、華 れた弁士8名の発表は、 動していきたいという コ ン ク ー ル で の 苦 労 じゃない~」
◇
優勝した中村美千代 した。
〈準優勝〉亀田集(東
Iゼンセン同盟第 回 前に職場や組合活動の
第3位の和田輝美さ レ労働組合)「リーダ
「私の主張」全国大会 なかで体験したことな さんは、外食産業の女
を開催しました。会場 ど を 力 強 く 訴 え ま し 性店長として、感じて んは、パートタイムか ーとしての『自覚』」
第3位
【松浦昭彦審査委員 組合の活動を通じて改 り、職場のメンバーと オンリテールワーカー
は、大本山永平寺の傘
松閣を忠実に復元した 長の講評】各ブロック 善したい、良い職場環 コミュニケーションを ズユニオン)「楽仕明職
の 1 6 0 畳 敷 大 広 間 た。
63
麗な花鳥風月を再現し いずれも大変素晴らし 非常に説得力ある内容 と、知らぬ間に職場の (イオン九州労働組合)
は改善され
られない壁もありました。
63
い内容で、審査委員会 でした。
ウホウ労働組合)「~
くなりました。
た。男性社員でも育児休暇
目になりま
です。
を取得する人も出てきたの
わずかですが増えてきまし
私は今年
で入社 年
す。 年間
ずっと我慢
は普通に男性と同じ部屋に
きのことです。その際に私
また、私が宿泊型のレク
リエーションに参加したと
そんなときに、労働組合
で活動している女性の専門
だ多いのです。
我慢している女性はまだま
せんが、軽い一言で傷つき、
性はとくに気が付いていま
題や妊娠、育児などまだま
り、女性ならではの体調問
軽率な言葉などはもとよ
た。いま現在も男性からの
をたくさん経験してきまし
しかったこと、困ったこと
せん。つらかったこと、悲
自身でつくれるように一生
そんな職場環境を私達女性
います。もっと女性が女性
する場がまだまだ限られて
社会のなかでは女性が活躍
私達、外食産業の職場に
おいてだけでなく、日本の
◇
っています。
育児も楽しいけど仕事も
好き。こんな当たり前のこ
割り当てられたのです。こ
委員会のメンバーにと声を
だ課題は多いのです。
とくに産後の職場復帰に
ついてはいろいろな問題が
懸命活動していきたいと思
とを当たり前のようにでき
のときはなんて女性に対し
かけられました。労働組合
あります。仕事をしている
しながら働
て気遣いが足りないのだろ
で女性専門のミーティング
女性が出産をすると、元の
いてきたの
うと改めて感じました。い
があることは知っていまし
る会社になって欲しいと思
ま思えば考えられませんよ
たし、興味もありましたが、
かもしれま
ね?。極端な例かもしれま
局 長)▽根本愼一特別中
【審査員】
▽松浦昭彦書記長=審 央執行委員(中央教育セ
査委員長▽橋本和秀副書 ンター長)▽山﨑髙明福
きずな」 (敬称略)
働組合)「働く仲間の
頭信広(デリッシュ労
記長(青年委員長)▽町 井県支部長▽大石由美男
せんが当時はこのようなこ
思いを熱心に聴く聴衆
田吉宏常任中央執行委員 女平等参画委員会北陸ブ
委員(男女参画・社会運動 ク代表幹事
自然にやっていける職場、
らしく、肩に力を入れずに
(組織強化・教育局長)
▽ ロック代表▽木下貴嗣ヤ
います。
すかいらーくグループ
労働組合連合会
ポストに戻るのはなかなか
中村 美千代
さん
関東ブロック代表
声をかけられたとき、私は
私にできること」、田
13
13
た所。
専従書記として~今の
優 勝 論 文
論題「女性らしく」
とが頻繁にあったのです。
ブロック代表8名の熱い
第63回「私の主張」
滝澤八千子常任中央執行 ングリーブス北陸ブロッ
熱い思いを力いっぱい訴えた8名の弁士(賞状を手にしている方)
と審査員。前列左から敢闘賞の北海道・東北ブロック・佐々木美希さ
ん、
四国ブロック・田頭信広さん、
第3位の東海ブロック・和田輝美
さん、優勝の関東ブロック・中村美千代さん、準優勝の北陸ブロッ
ク・亀田集さん、第3位の九州ブロック・吉家佑美さん、敢闘賞の
中国ブロック・伊豆田真由美さん、近畿ブロック・伊藤拓馬さん
高校2年生のときから
「すかいらーく」でアルバ
きた疑問や課題を労働 ら レ ジ の 責 任 者 と な 〈第3位〉和田輝美(イ
優勝
準
優勝
21
「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)の実現へ
向けて取り組んでいる加盟組合の事例を紹介しています。今号は
活の充実、自己啓発な るようにした。「社会 労働とならないように ・ライフ・バランスの イフ・バランス」とい
どを促進している。さ 貢献活動は人や社会の 労使協議会等の場で対 大切さを一層実感でき っても、仕事と生活の
らに、今年4月に「誕 役に立つだけでなく、 策を話し合っている。 るようになりました」 比重は人によって異な
生日休暇」を新設。公 自分自身をより成長さ 「時間には限りがあり と笑顔で話すのは長岡 る。結婚や子育てなど
平、かつ気兼ねなく休 せることができると思 ます。時間管理の意識 護書記長。今年6月に 環境の変化によっても
方を目指し、フレック
スタイム制度の導入も
なんでも相談ダイヤル
困ったことや悩みごとを気軽にご相談
ください。組合員、シニア友の会会員だ
けでなく、ご家族も利用できます。
木曜日 午前11時~午後5時 ブル等
むことができると、仲 います。活動推進のた を高め、効率良く業務 結婚し、仕事、組合活 変わってくる。
間達の評判も上々であ めに職場の理解や支援 を行うことで自分の時 動、そして私生活にま
木下組合長は「ライ
が 大 き な 力 と な り ま 間をより多く持つこと すます充実した日々を フスタイルは一様では
ま た 、 震 災 を 機 に す」と木下正人組合長 ができます。そして、 送っている。「制度面 ありませんが、生きが
だけでなく、余 いを持って働き、充実
暇を一層充実さ した生活を送ることが
せるために、趣 できるようにバックア
味や親睦・交流 ップしていきたい。取
誤った報道には
厳しい姿勢で臨む
被災地の復興支援状況について説明
るという。
事例紹介
チベーションも一層高 い。より多くの仲間達 に進めていきます」と
れば、仕事に対するモ にも力を入れていきた りです。一歩一歩着実
プライベートが充実す 会など文化・レク活動 り組みは始まったばか
ワボウ電子労組
時間管理や文化・
います。そのため、報
道機関には、厳格な中
を保障する」
「検閲は、 なければなりません。 失われ、面白さと刺激 を負う必要があるもの
報源をマスコミに頼ら 考えたとき、誤った報
るように思えます。情 コミの社会的影響力を
こ れ を し て は な ら な こうしたことをふまえ ばかりを追い求めてい と考えています。マス
厳格な中立性・
い。通信の秘密は、こ て私見を述べます。
れを侵してはならな
火曜日 午前11時~午後5時 ・離婚・住宅・育
ワボウ電子労働組合(電子機器部品等製造・販売、滋賀県、地方
さん
リング労働組合の第42回支部役員セ
部会、組合員140名)です。
知哉
月曜日 午後1時~午後7時 組合活動・仕事・
特別休暇の創設や
社会貢献活動支援
識されているなか、今
レク活動の充実
まります。生活に潤い に参加してもらえたら 抱負を述べる。謙虚だ
一歩一歩着実に
職場環境整備を
有給休暇を病気やケガ
を導入。これは勤続
年次有給休暇の取得 があれば、一層仕事も 嬉しいです」と長岡書 が、その言葉は力強い。
年目に年5日の連続休 で長期療養する場合な 促進や時間外労働(残 充実すると思います」 記長は目を輝かせる。 さらなる効率的な働き
心のゆとりの大切さを
暇を付与し、その後5 どに活用することがで 業)の削減にも日々取 と清水和彦副組合長は
年ごとに5日の休日を きる制度)を拡充し、 り組んでいる。
国民が本質を見極める
目を養うことが大切
視野に入れ、検討を始
付与する制度で、心身 社会貢献(ボランティ
個人別に勤務時間を 述べる。
「結婚して、ワーク
の休養のみならず、生 ア)活動にも適用でき データ管理し、長時間
一概に「ワーク・ラ めている。
政治は、私達の生活に密接に関わる身近なものです。組合員の
方から寄せられた生活実感に対する「かわい」議員の思いをつづ
る「かわい たかのり組織内参議院議員に期待!『こんな世の中
立性・客観性が求めら
にしたい』」を掲載しています。
かわい議員から一言 れていると考えていま 表現(言論)の自由
す。
日本が“絆”を合言 や東京電力など命をか 体どうなっているので
は、絶対に守らなけれ
日 本 国 憲 法 第 条 を持つものです。した
しかし、昨今の報道 ば な ら な い 権 利 で す
葉に、底力を発揮し東 けて頑張っている人達 しょうか。日本の底力
日本大震災の復興を目 のアラ探しをし、視聴 を生み出せるような報 は、「集会・結社及び がって我々国会議員の を見ていると、視聴率 が、同時に発信者(報
指しているなか、ガレ 者が興味を抱くような 道で日本を復興・再生 言論、出版その他一切 立場から報道内容を批 競 争 に 奔 走 す る あ ま 道機関)自らが発信し
︿地方部会﹀
倉庫精練労組
川端
マスコミは正しい報道を
キ処理の受け入れ拒否 内容にして報道する。 ・躍進させてほしいと の表現の自由は、これ 評することは厳に慎ま り、客観性・中立性が た情報に対して、責任
の問題のよ
うに「自分
さえ良けれ
ば良い」と
ざるを得ない国民にと 道に対しては厳しいペ
い」
と規定しています。
いう個人の
客観性が要求される
これは、かつての厳
って、これは非常に不 ナルティを科す必要が
生活重視の考え方が浮 そして、それを見て視 強く思っています。
ぜひ、マスコミの報 しい言論統制による世
幸なことです。すでに あると思います。
き彫りになっており、 聴者が喜ぶといった具
本
来
、
報
道
機
関
の
役
道のあり方を提示し、 論誘導によって戦争に 割は、国民が政治・経 若者を中心にテレビ・
非常に残念な思いをし 合です。
そして、国民(視聴
私は、今日本で最も 指導し、改善させてほ 突入した過去の過ちを 済をはじめとする様々 新聞離れが急速に進ん 者)自らが偏った報道
ています。
さて、私が非常に怒 影響力を持っているも しいです。このことが 繰り返さないために定 な事柄について判断す でいますが、これは現 を見極める目を持ち、
りを覚えることは、マ のの一つがマスコミだ 幸せをみんなの手でつ められたものであり、 るうえで必要な情報を 在の報道のあり方に警 誤った報道に対して厳
スコミの報道のあり方 と思いますが、マスコ かむための契機となる 民 主 主 義 国 家 に と っ 正確かつ迅速に伝える 鐘を鳴らす現象ではな しい姿勢を持つ必要が
相 談 内 容
豊臣秀吉がつくった 県長浜市。ここに半世 組合がある。
町として知られる、歴 紀を超える歴史と伝統
史と情緒あふれる滋賀 を誇るワボウ電子労働
組みを行っている。
のために、様々な取り 〝絆〟の大切さが再認 は思いを話す。
ランス」の実現
ク・ライフ・バ
仕事にメリハリ、心にゆとりを
ワボウ電子労
働組合は「ワー
仕事と生活の調和実現へ向けて話し合う組合三役。
左から長岡書記長、木下組合長、清水副組合長
2009年4月、「リ 年4月から失効年休積
フレッシュ休暇制度」 立制度(失効する年次
4
あると思います。
プロフィール
10
て、とても重要な意味 ことにある、と考えて いでしょうか。
金曜日 午前11時~午後5時 税金・保障の見直し等
見交換を行いました。
ラ・その他のトラ
水曜日 午前11時~午後5時 交通事故・セクハ
し理解を求めるとともに、活発な意
http://www.kawai-takanori.jp
職場・年金・借金
6月30日、仙台コカ・コーラボト
ミナーで国政報告を行いました。社
新しい発想で活動を推進
です。マスコミは政府 ミ関係者のモラルは一 と思います。
参議院議員
児・子供のこと・
会保障と税の一体改革の推進、及び
かわい たかのりホームページ
誌
日
動
活
相 談 時 間
曜日
1964年、京都府生まれ。
87
年、帝人入社。帝人労組東京
支部長等を経て、2007年参議
院
(比例代表)
議員初当選。1
期目。参議院厚生労働委員会
委員として雇用や医療・介護
等社会保障分野を中心に幅広
い政策課題に精力的に取り組
んでいる。
かわい たかのり
かわい
たかのり
潤いのある人生を
こんな世の中にしたい 4
「かわい たかのり」
21
ワーク・ライフ・バランス実現へ
に期待!
組 織 内
参議院議員
( )
4
(第三種郵便物認可)
2012年(平成24年)8月2日(木) 2556 ―293号