技術編 TDK Power Electronics World UPS（無停電電源装置）の選び方新たな電源システムとバッテリ停電や電圧低下、商用交流の波形歪みなど、さまざな電源障害による不測のシステムダウンを近年、UPS のバッテリは従来の鉛蓄電池からリチウムイオン電池への置換が進み、UPS の小型・軽量・長寿防ぐのが UPS（無停電電源装置）。用途に応じた機種が豊富にラインナップされています。命化が急速に進んでいます。ハイブリッドカー（HEV）などの電気自動車の普及の鍵となるのもバッテリです。 UPS の主な給電方式通常時（AC/DC 変換） AC ●常時商用方式（矩形波出力）インバータ停電時入力 ●ラインインタラクティブ方式（サイン波出力） ●常時インバータ方式（サイン波出力。無瞬間で接続するので、波形の途切れがない） AC 出力（DC/AC 変換）バッテリ停電常時インバータ方式の給電のしくみ UPS 作動＜ UPS 容量の算定方法＞ ● 総容量（ VA）＝ ● 総容量（ W ）＝波形歪みやノイズのない高品質なサイン波として出力。 VA 表記機器 W 表記機器の合計容量 ÷0.6 の合計容量 VA 表記機器 W 表記機器の合計容量×力率＊の合計容量総容量（VA ）と総容量（W）の双方に10 ∼30 ％の余裕率を上乗せする。算出した双方の数値より、大きい容量の U P S を選定する。バックアップ時間も余裕をもたせる。 V、A で表記されている場合は双方の数値を掛ける（例：100Ｖ、1.8Ａ → 180VA） * 力率は接続機種により異なるので注意。一般的に 0.6 ∼ 0.8。＜電源障害の種類および TDK-Lambda UPS の区分＞ポイント電源障害の種類と必要な容量で最適機種を選ぶ。商用電源ノイズ周波数変動＜ HEV（パラレル方式の例）の基本メカニズムとDC-DCコンバータ＞＜各種二次電池のエネルギー密度＞体積エネルギー密度（Wh/ℓ）整流器ニッケル水素電池 300 リチウムイオン電池インバータ 100 ニカド電池ジェネレータ 0 40 80 120 高圧バッテリモータ 160 重量エネルギー密度（Wh/kg）リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などをスタック。約 200 ∼300V の高圧。ポイントバッテリの節約に、高効率の車載 DC-DCコンバータが求められている。 TDKのHEV用DC-DCコンバータ。メインバッテリの高圧を低圧に変換する。キャスター付可動タイプ電子機器はDC 駆動なので、オフィスや家庭へ直流配電する構想もある。スイッチング高調波歪みノイズ＜パワーエレクトロニクスの未来モデル＞発電所 / 変電所過電圧 AC/DC 変換直流配電ラックマウントタイプ容量：数 100W ∼ 1000W 程度 ●ラインインタラクティブ方式据え置きタイプ電力ルータ直流配電 ●常時インバータ方式電圧サグ DC - DC 0 レベル 9 停電コンバータ風力や太陽光で発電したエネルギーをリチウムイオン電池に蓄える。小型･軽量タイプ容量：数 10W ∼ 数 100W 程度 ●常時商用給電方式保護できる電源障害の数によるレベル分けと、それに対応した給電方式。 21 太陽光発電サージレベル 3 UPS は整流器、バッテリ、インバータで構成される。エンジン大容量据付けタイプフロアマウントタイプレベル 5 補機バッテリ 200 交流送電電圧低下ランプ、ワイパなどモータジェネレータエアコン用制御盤家電機器風力発電、ミニ水力発電などコンセントから充電できるプラグイン・ハイブリッドカーも登場している。大容量バッテリプラグイン電気自動車燃料電池省エネや地球環境保全にパワーエレクトロニクスの役割は大きい。 22