JP 2007-246471 A 2007.9.27 (57)【 要 約 】 【課題】 安全な食品素材由来である血中中性脂肪上昇抑制剤およびその製造方法および 組成物を提供すること。 【 解 決 手 段 】 本 発 明 は 、 シ ソ ( Perilla frutescens) 乾 燥 物 の 濃 度 9 0 ∼ 9 9 . 9 容 量 %エタノール水溶液の抽出物を有効成分とする血中中性脂肪上昇抑制剤、およびそれを含 有する高脂血症とりわけ高中性脂肪血症の予防及び/又は改善・処置用組成物を提供する 。本発明の上記の組成物は、安全であり、高脂血症とりわけ高中性脂肪血症の予防及び/ 又は改善・処置に有効である。 【選択図】 なし (2) JP 2007-246471 A 2007.9.27 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シ ソ ( Perilla frutescens) 乾 燥 物 の 濃 度 9 0 ∼ 9 9 . 9 容 量 % エ タ ノ ー ル 水 溶 液 の 抽 出物を有効成分とする血中中性脂肪上昇抑制剤。 【請求項2】 シ ソ が 、 Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo、 Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma crispa Makinoお よ び Perilla frutescens Britton var. c rispa Decaisne forma crispi-discolor Makinoか ら な る 群 か ら 選 ば れ る 1 種 以 上 で あ る ことを特徴とする請求項1記載の血中中性脂肪上昇抑制剤。 【請求項3】 10 シソ乾燥物が、水分含量25%未満の乾燥物であることを特徴とする請求項1または2 記載の血中中性脂肪上昇抑制剤。 【請求項4】 請求項1∼3のいずれか1項に記載の血中中性脂肪上昇抑制剤からなる脂質吸収阻害剤 。 【請求項5】 請求項1∼3のいずれか1項に記載の血中中性脂肪上昇抑制剤からなるリパーゼ阻害剤 。 【請求項6】 請求項1∼3のいずれか1項に記載の血中中性脂肪上昇抑制剤からなるペルオキシソー 20 ム増殖剤応答性受容体αリガンド剤。 【請求項7】 請求項1∼3のいずれか1項に記載の血中中性脂肪上昇抑制剤を含有する高脂血症の予 防または改善用組成物。 【請求項8】 請求項1∼3のいずれか1項に記載の血中中性脂肪上昇抑制剤を含有するメタボリック シンドロームの予防または改善用組成物。 【請求項9】 医薬用または動物薬用である請求項7または8記載の組成物。 【請求項10】 30 飲食用である請求項7または8記載の組成物。 【請求項11】 医薬部外品用である請求項7または8記載の組成物。 【請求項12】 シ ソ ( Perilla frutescens) 乾 燥 物 を 、 濃 度 9 0 ∼ 9 9 . 9 容 量 % の エ タ ノ ー ル 水 溶 液 で抽出することを特徴とする、血中中性脂肪上昇抑制剤の製造方法。 【請求項13】 シ ソ が 、 Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo、 Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma crispa Makinoお よ び Perilla frutescens Britton var. c rispa Decaisne forma crispi-discolor Makinoか ら な る 群 か ら 選 ば れ る 1 種 以 上 で あ る 40 ことを特徴とする請求項12記載の血中中性脂肪上昇抑制剤の製造方法。 【請求項14】 シソ乾燥物が、水分含量25%未満の乾燥物であることを特徴とする請求項12または 13記載の血中中性脂肪上昇抑制剤の製造方法。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、血中中性脂肪上昇抑制剤およびその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 50 (3) JP 2007-246471 A 2007.9.27 近年、総カロリー摂取量および脂肪摂取量の急激な増加や、医療技術の進歩による長寿 化により、高脂血症などの循環器障害が増加している。また、これらの現象は、脂肪摂取 量の増加が特に著しい若年層においても、顕著である。上記循環器障害の増加とこの若年 化が、社会問題の一つとなっている。 【0003】 高脂血症は、動物性食品の過剰な摂取と運動不足やストレスなどが要因となっている疾 患であるといわれている。高脂血症が進行により中性脂肪やコレステロールが血管壁に沈 着して動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳血管障害などの疾病につながることが知られてい る。 【0004】 10 一般に、血中の中性脂肪値が150mg/dl以上、または、コレステロール値が22 0mg/dl以上になった状態を高脂血症と呼ぶ。また、高脂血症は、血中コレステロー ル値の高い高コレステロール血症、血中中性脂肪値の高い高中性脂肪血症、そのどちらの 値も高い複合型高脂血症の3つのタイプに分けることができる。日本人の平均中性脂肪値 は140mg/dlと言われている。150mg/dl以上の中性脂肪高値者は、男性で 3人に1人、女性で4人に1人にのぼり、その罹患者は非常に多い。そのため、高脂血症 から誘発される動脈硬化といった疾患を予防する上でも、血中中性脂肪値を低減させるこ とは非常に重要である。 【0005】 食事により摂取された脂質は、膵臓から分泌される膵臓リパーゼによって脂肪酸とモノ 20 グリセライドに分解されて小腸から吸収される。そのため膵臓リパーゼを阻害する組成物 は、消化管からの脂質吸収を阻害しうることが知られている。 【0006】 また、血中中性脂肪はメタボリックシンドロームのリスクとしても提案されておりその 値を低減させることはメタボリックシンドロームの予防又は改善にも寄与しうると考えら れ る 。 ペ ル オ キ シ ソ ー ム 増 殖 剤 応 答 性 受 容 体 ( Peroxisome Proliferator-Activated Rece ptor、 以 下 P P A R と 記 す ) リ ガ ン ド は 肥 満 ・ イ ン ス リ ン 抵 抗 性 を 改 善 し 、 高 脂 血 症 及 び 糖 尿 病 な ど に 係 わ る メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム の 予 防 作 用 が 期 待 さ れ る 。 PPARは 、 脂 質 及 び糖代謝の遺伝子制御を担う核内受容体ファミリーに属するリガンド依存性転写因子であ る 。 ほ 乳 類 で は PPARα 、 PPARδ ( PPARβ 、 NUC-1 、 FAAR) 、 PPARγ の 3 種 の サ ブ タ イ プ の 30 存 在 が 知 ら れ て い る ( 非 特 許 文 献 1 ) 。 3 種 の サ ブ タ イ プ の う ち 、 と り わ け 、 PPARα の リ ガ ン ド は 、 主 に 肝 臓 の PPARα を 活 性 化 し 、 脂 質 代 謝 を 亢 進 さ せ る こ と に よ り 、 血 中 脂 質 の 低下作用を有していることが知られている(非特許文献2)。 【0007】 従来、高中性脂肪血症など血中脂質のバランスが崩れた病態を改善する薬剤として、リ パ ー ゼ 阻 害 剤 で あ る オ ル リ ス タ ッ ト 、 PPARα リ ガ ン ド 剤 で あ る フ ィ ブ ラ ー ト 剤 や E P A 製 剤、およびニコチン酸製剤などが用いられている。しかしながら、フィブラート剤には腹 痛、発疹、肝障害といった副作用、EPA製剤には出血、胃部不快感といった副作用、ニ コチン酸製剤には全身紅潮、血糖値上昇といった副作用があるという問題があった。そこ で、血中中性脂肪値を低減させ血中脂質量のバランスの崩れを改善する作用に優れ、かつ 40 安全性が高く長期投与が可能な血中中性脂肪上昇抑制剤の開発が望まれていた。 【0008】 シ ソ は シ ソ 科 シ ソ 属 ( Perilla frutescens) の 植 物 で あ り 、 赤 シ ソ 、 青 シ ソ 、 チ リ メ ン ジソ、チリメンカタジソなどの品種が存在し、薬味、天ぷら、シソ巻き、菓子原料として 広く用いられている。また、防腐、抗菌、解毒、健胃、解熱、鎮静、咳止め、発汗、利尿 、整腸作用など様々な効能があることが知られており、古くから民間薬としてだけでなく 、半夏厚朴湯、香蘇散などの漢方薬の主剤の一つとして用いられている(非特許文献3) 。また、シソの抽出物がα−グルコシダーゼ阻害活性を有していること(特許文献1)、 および、シソ熱水抽出物が抗アレルギー作用を有していること(特許文献2)が知られて いる。また、イソフラボンもしくはその類縁体がPPAR依存的遺伝子転写活性化作用を 50 (4) JP 2007-246471 A 2007.9.27 有すること、シソがイソフラボンもしくはその類縁体を含有する植物の一例として報告が されている(特許文献3)。 【特許文献1】特開2000−102383 【特許文献2】特許第3071669号 【特許文献3】特開2002−80362 【 非 特 許 文 献 1 】 Journal of Medicinal Chemistry,2 0 0 0 年 ,4 3 巻 ,5 2 7 ∼ 5 5 0 頁 【 非 特 許 文 献 2 】 Diabetes, 2 0 0 1 年 , 5 0 巻 , 4 1 1 ∼ 4 1 7 頁 【非特許文献3】月刊フードケミカル,2000年,7巻,37−42頁 【発明の開示】 10 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明は、上記を鑑み、血中脂質のバランスの崩れを改善する作用、特に血中中性脂肪 上昇を抑制する作用を有し、かつ安全性が高い、食品由来の血中中性脂肪上昇抑制剤およ びその製造方法並びにこの血中中性脂肪上昇抑制剤を含有する組成物を提供することを課 題とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意研究を行った結果、シソを濃度90∼99.5容量 %のエタノール水溶液で抽出することにより、血中中性脂肪上昇抑制作用を有するシソ抽 20 出物が得られることを見いだした。 【0011】 即ち本発明が提供するのは、以下の通りである。 [1 ] シ ソ ( Perilla frutescens) 乾 燥 物 の 濃 度 9 0 ∼ 9 9 . 9 容 量 % エ タ ノ ー ル 水 溶 液 の抽出物を有効成分とする血中中性脂肪上昇抑制剤。 [2 ] シ ソ が 、 Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo、 Perilla frutescens Bri tton var. crispa Decaisne forma crispa Makinoお よ び Perilla frutescens Britton va r. crispa Decaisne forma crispi-discolor Makinoか ら な る 群 か ら 選 ば れ る 1 種 以 上 で あ る こ と を 特 徴 と す る [1 ]記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 。 [3 ] シ ソ 乾 燥 物 が 、 水 分 含 量 2 5 % 未 満 の 乾 燥 物 で あ る こ と を 特 徴 と す る [1 ]ま た は [ 30 2 ]記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 。 [4 ] [1 ]∼ [3 ]の い ず れ か 記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 か ら な る 脂 質 吸 収 阻 害 剤 。 [5 ] [1 ]∼ [3 ]の い ず れ か 記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 か ら な る リ パ ー ゼ 阻 害 剤 。 [6 ] [1 ]∼ [3 ]の い ず れ か 記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 か ら な る ペ ル オ キ シ ソ ー ム 増 殖剤応答性受容体αリガンド剤。 [7 ] [1 ]∼ [3 ]の い ず れ か 記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 を 含 有 す る 高 脂 血 症 の 予 防 または改善用組成物。 [8 ] [1 ]∼ [3 ]の い ず れ か 記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 を 含 有 す る メ タ ボ リ ッ ク シ ンドロームの予防または改善用組成物。 [9 ] 医 薬 用 ま た は 動 物 薬 用 で あ る [7 ]ま た は [8 ]記 載 の 組 成 物 。 [1 0 ] 飲 食 用 で あ る [7 ]ま た は [8 ]記 載 の 組 成 物 。 [1 1 ] 医 薬 部 外 品 用 で あ る [7 ]ま た は [8 ]記 載 の 組 成 物 。 [1 2 ] シ ソ ( Perilla frutescens) 乾 燥 物 を 、 濃 度 9 0 ∼ 9 9 . 9 容 量 % の エ タ ノ ー ル 40 水溶液で抽出することを特徴とする、血中中性脂肪上昇抑制剤の製造方法。 [1 3 ] シ ソ が 、 Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo、 Perilla frutescens B ritton var. crispa Decaisne forma crispa Makinoお よ び Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma crispi-discolor Makinoか ら な る 群 か ら 選 ば れ る 1 種 以 上 で あ る こ と を 特 徴 と す る [1 2 ]記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 の 製 造 方 法 。 [1 4 ] シ ソ 乾 燥 物 が 、 水 分 含 量 2 5 % 未 満 の 乾 燥 物 で あ る こ と を 特 徴 と す る [1 2 ]ま た は [1 3 ]記 載 の 血 中 中 性 脂 肪 上 昇 抑 制 剤 の 製 造 方 法 。 50 (5) JP 2007-246471 A 2007.9.27 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、食品由来の血中中性脂肪上昇抑制剤が得られる。本発明で得られる血 中中性脂肪上昇抑制剤は、高脂血症とりわけ高中性脂肪血症を予防・緩和・処置する上で 有用である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。 【0014】 本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、シソ乾燥物の濃度90∼99.9容量%エタノー 10 ル水溶液の抽出物を有効成分とする、血中中性脂肪上昇を抑制する作用を有する組成物で ある。 【0015】 上記血中中性脂肪上昇抑制作用とは、血中脂質のバランスの崩れを改善する作用、特に 血中中性脂肪の上昇を抑制する作用である。本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、血中中 性脂肪の上昇を抑制することで、高脂血症、とりわけ高中性脂肪血症を、予防、緩和、ま たは改善することができる。本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、そのなかでも、高脂血 症とりわけ高中性脂肪血症を予防するために有用である。本発明において、高脂血症の予 防とは、日本動脈硬化学会が動脈硬化性疾患診療ガイドライン(2002年9月発行)に て定義している高脂血症の状態又は境界域の状態になるのを防ぐ又は遅らせることを指す 20 。また、高脂血症の改善とは、上記に示す高脂血症の状態又は境界域の状態から、上記ガ イドラインにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。 【0016】 本 発 明 に お い て 用 い ら れ る シ ソ は 、 シ ソ 科 シ ソ 属 ( Perilla frutescens) の 植 物 で あ れ ば 特 に 限 定 さ れ な い 。 具 体 的 に は 、 赤 シ ソ ( Perilla frutescens Britton var. acuta Ku do ) 、 青 ジ ソ ( Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo forma viridis Makino) 、 チ リ メ ン ジ ソ ( Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma crispa Mak ino) 、 チ リ メ ン カ タ ジ ソ ( Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma c rispi-discolor Makino) な ど が 挙 げ ら れ る が 、 本 発 明 に お い て は 、 Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo、 Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma c 30 rispa Makino、 Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne forma crispi-disco lor Makinoが よ り 好 ま し い 。 上 記 シ ソ は 単 独 で 、 あ る い は 2 種 以 上 を 組 み 合 わ せ て 用 い る こともできる。また、シソ抽出物を得るために用いる植物部位は、特に限定されないが、 本発明に おいてはシソの葉が好ましい。上記シソの形態は、原型、ブレンダー等により 粉砕したもの、切断したもの又は粉末のいずれを用いてもよい。また、本発明におけるシ ソは、乾燥物の状態で用いられ、該シソ乾燥物は水分含量25%以下のものが好ましく、 水分含量15%以下のものがより好ましく、水分含量8%以下がさらに好ましい。水分含 量が多いシソ乾燥物では、原料の保管の際に腐敗する可能性があり、また、抽出時にシソ 乾燥物中の水分が溶媒へ移行し抽出溶媒の濃度が低下し十分な血中中性脂肪上昇抑制作用 が得られない可能性がある。 40 【0017】 本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、上記シソ乾燥物を、濃度90∼99.9容量%エ タノール水溶液で抽出することによって得られる抽出物を有効成分とする。該抽出物は例 えば、上記のシソ乾燥物を抽出溶媒に浸し、常圧下で攪拌又は放置し、静置分離、濾過又 は遠心分離などを行うことにより、得ることができる。本発明で用いられる抽出溶媒は、 濃度90∼99.5容量%のエタノール水溶液である必要がある。90容量%未満のエタ ノール水溶液では、十分な血中中性脂肪上昇抑制作用が得られない。また、抽出温度は、 一般に−20∼100℃、普通1∼90℃、好ましくは1∼70℃で好適に実施できる。 抽出時間は、普通0.1時間∼1ヶ月、好ましくは0.5時間∼7日間で好適に実施でき る。また、抽出溶媒量はシソ乾燥物1重量部に対して1倍量以上50倍量以下が好ましく 50 (6) JP 2007-246471 A 2007.9.27 、3倍量以上20倍量以下がより好ましい。1倍量未満ではシソ乾燥物が充分に溶媒に浸 らず抽出物の回収率が低くなる。また、50倍量以上では抽出に用いる抽出タンク等の容 器が大きくなり、溶媒除去に必要となるエネルギーが極めて大きく製造コストが高くなる 傾向がある。 【0018】 本発明において、シソ抽出物の形態は、抽出液の形態でもよいし、溶媒を除去したもの でもよい。さらに、他の適切な溶媒に溶解、懸濁した形態であってもよい。また、これら のシソ抽出物には、血中中性脂肪上昇抑制剤として、その活性を失わない範囲内で脱臭、 精製などの操作を加えることができる。さらに、当該シソ抽出物は、飲食品や医薬品とし て不適当な不純物を含有しない限り、抽出液のまま、又は粗抽出物あるいは半精製抽出物 10 として本発明に使用できる。 【0019】 上記製造方法で得られるシソ抽出物は、血中中性脂肪の上昇を抑制する作用を有してい るだけでなく、脂質吸収阻害作用、リパーゼ阻害活性、PPARαリガンド活性も有して いおり、本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、脂質吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤、PPA Rαリガンド剤としても使用できる。 【0020】 本発明でいう脂質吸収阻害剤とは、食事中に含まれる脂肪の吸収を抑制することができ る組成物である。本発明の脂質吸収阻害剤は、食後の血中中性脂肪値の上昇を抑制するこ とができる。即ち、本発明の脂質吸収阻害剤は、高中性脂肪血症など血中脂質のバランス 20 が崩れた状態を予防・改善・緩和することができる。 【0021】 本発明でいうリパーゼ阻害剤とは、リパーゼ、特に膵臓リパーゼの活性を抑制する組成 物である。本発明のリパーゼ阻害剤は、食事中の脂肪の分解を抑制するために、食事中の 脂肪の吸収を抑制することができる。即ち、本発明のリパーゼ阻害剤は、高中性脂肪血症 など血中脂質のバランスが崩れた状態を予防・改善・処置することができる。 【0022】 ここでリパーゼ活性は、例えば、基質に4−メチルウンベリフェロンのオレイン酸エス テ ル ( 4-MUO) 、 酵 素 に ブ タ 膵 臓 リ パ ー ゼ を 用 い 、 生 成 し た 4 − メ チ ル ウ ン ベ リ フ ェ ロ ン ( 4-MU) の 蛍 光 強 度 に よ り 測 定 す る こ と が で き る 。 こ れ ら の ア ッ セ イ に お い て 、 サ ン プ ル 30 の活性は一般に溶媒対照と比較し、溶媒対照よりも低いリパーゼ活性を示すサンプルを「 リパーゼ阻害活性あり」と評価する。 【0023】 本 発 明 で い う PPARα リ ガ ン ド 剤 と は 、 PPARα リ ガ ン ド 結 合 領 域 に 結 合 す る 能 力 、 即 ち PP ARα リ ガ ン ド 活 性 を 有 し て い る 組 成 物 で あ る 。 本 発 明 の PPARα リ ガ ン ド 剤 は 、 PPARα を 介 して、肝臓などの組織において脂質及び糖代謝を調節することで、肥満、インスリン抵抗 性、高脂血症及び糖尿病などに係わるメタボリックシンドロームを予防・改善・緩和する こ と が で き る 。 即 ち 、 本 発 明 の PPARα リ ガ ン ド 剤 は 、 肥 満 、 イ ン ス リ ン 抵 抗 性 、 高 脂 血 症 及び糖尿病などに係わるメタボリックシンドロームに関わる各種遺伝子の発現を制御する こ と が で き る 。 前 記 各 種 遺 伝 子 と は 、 例 え ば 、 ア シ ル CoAオ キ シ ダ ー ゼ 、 中 鎖 ア シ ル CoAデ 40 ヒ ド ロ ゲ ナ ー ゼ 、 カ ル ニ チ ン パ ル ミ ト イ ル ト ラ ン ス フ ェ ラ ー ゼ 、 長 鎖 ア シ ル CoA合 成 酵 素 、脂肪酸結合タンパク質、リポ蛋白リパーゼ、アポリポタンパク質、脱共役タンパク質な どが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 【0024】 こ こ で PPARリ ガ ン ド 活 性 は 、 例 え ば 、 PPARリ ガ ン ド 結 合 領 域 と GAL4 と の 融 合 タ ン パ ク に 対 す る 結 合 を ル シ フ ェ ラ ー ゼ の 発 現 で 評 価 す る レ ポ ー タ ー ・ ア ッ セ イ ( Cell, 1 9 9 5 年 , 8 3 巻 , 8 0 3 ∼ 8 1 2 頁 ) や 、 PPARリ ガ ン ド 結 合 領 域 を 含 む タ ン パ ク を 用 い た コ ン ペ テ ィ シ ョ ン ・ バ イ ン デ ィ ン グ ・ ア ッ セ イ ( Cell, 1 9 9 5 年 , 8 3 巻 , 8 1 3 ∼ 8 1 9 頁)などにより測定することができる。これらのアッセイにおいて、サンプルの活性は一 般 に 溶 媒 対 照 と 比 較 し 、 溶 媒 対 照 よ り も 有 意 に 高 い 活 性 を 示 す サ ン プ ル を 「 PPARリ ガ ン ド 50 (7) JP 2007-246471 A 2007.9.27 活性あり」と評価する。 【0025】 本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、これを含有する組成物とすることで、高脂血症と りわけ高中性脂肪血症の予防及び/または処置のための、医薬用または動物薬用および飲 食用組成物として利用することができる。さらに、本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、 血中中性脂肪低減作用を有していることから、メタボリックシンドローム予防および/ま たは改善用組成物としても利用することができる。また、それらの形態は限定されず、例 えば、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、健康食品、栄養補助食品などの 飲 食 品 、 あ る い は OTCな ど 容 易 に 入 手 可 能 な 医 薬 品 又 は 医 薬 部 外 品 、 動 物 薬 品 な ど と し て 利用できる。 10 【0026】 本発明の上記組成物における、シソ抽出物の含有量は、特に限定されないが、抽出され た固形分重量として、組成物重量基準で好ましくは0.001∼99.999重量%、よ り好ましくは0.01∼99.9重量%である。 【0027】 本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤や、これを含有する組成物は、そのまま直接摂取する こともできるし、また、公知の担体や助剤などの添加剤を使用して、カプセル剤、錠剤、 顆粒剤など服用しやすい形態に成型して摂取することもできる。また、栄養強化を目的と し て 、 ビ タ ミ ン A、 C、 D、 Eな ど の 各 種 ビ タ ミ ン 類 を 添 加 、 併 用 し て 用 い る こ と も で き る 。 これらの成型剤における本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤の含有量は、好ましくは0.1 20 ∼100重量%、より好ましくは10∼90重量%である。さらに、飲食物材料に混合し て、チューインガム、チョコレート、キャンディー、ゼリー、ビスケット、クラッカーな どの菓子類;アイスクリーム、氷菓などの冷菓類;茶、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ド リンクなどの飲料;うどん、中華麺、スパゲティー、即席麺などの麺類;蒲鉾、竹輪、は んぺんなどの練り製品;ドレッシング、マヨネーズ、ソースなどの調味料;マーガリン、 バター、サラダ油などの油脂類;パン、ハム、スープ、レトルト食品、冷凍食品など、す べての飲食物に使用することができる。これら飲食用の組成物を摂取する場合、その摂取 量は有効成分であるシソ抽出物の量に換算して成人一人一日当たり、好ましくは0.01 ∼ 1 0 0 0 mg/ kg体 重 、 よ り 好 ま し く は 1 ∼ 3 0 0 mg/ kg体 重 で あ る 。 【0028】 30 医薬品として用いる場合は、その剤形は特に限定されず、例えば、カプセル剤、錠剤、 顆粒剤、注射剤、座薬、貼付剤などが挙げられる。製剤化においては、薬剤学的に許容さ れる他の製剤素材、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝 集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などを適宜添加して調製することができる 。これら製剤の投与量としては、有効成分であるシソ抽出物の量に換算して、成人一人一 日当たり、好ましくは0.01∼1000mg/kg体重、より好ましくは0.1∼10 0mg/kg体重を1回ないし数回に分けて投与する。 【0029】 医薬部外品として用いる場合は、必要に応じて他の添加剤などを添加して、例えば、軟 膏、リニメント剤、エアゾール剤、クリーム、石鹸、洗顔料、全身洗浄料、化粧水、ロー 40 ション、入浴剤などに使用することができ、局所的に用いることができる。 【実施例】 【0030】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に 限定されるものではない。 【0031】 <シソ抽出物の作製> (実施例1) チ リ メ ン カ タ ジ ソ ( 新 和 物 産 株 式 会 社 よ り 購 入 ) 1 0 0 0 gを 、 9 9 . 5 容 量 % エ タ ノ ー ル 水 溶 液 5 Lに 浸 し 、 常 圧 下 、 4 5 ℃ に て 6 時 間 、 攪 拌 抽 出 し た 後 、 濾 過 に よ り 抽 出 液 50 (8) JP 2007-246471 A 2007.9.27 を得た。その抽出液を減圧濃縮により溶媒を除去し、半固形状態のシソ抽出物、65.6 gを得た。 【0032】 (比較例1) チ リ メ ン カ タ ジ ソ ( 新 和 物 産 株 式 会 社 よ り 購 入 ) 1 0 0 0 gを 、 7 0 容 量 % エ タ ノ ー ル 水 溶 液 5 Lに 浸 し 、 常 圧 下 、 4 5 ℃ に て 6 時 間 、 攪 拌 抽 出 し た 後 、 濾 過 に よ り 抽 出 液 を 得 た。その抽出液を減圧濃縮および凍結乾燥により溶媒を除去し、粉末状のシソ70%エタ ノール抽出物、93.0gを得た。 【0033】 <血中中性脂肪上昇抑制効果の確認> 10 (実施例2) KK−Ayマウス(雌、6週齢)を4群(各群6匹)に分け、高脂肪・高糖分食(オリ エンタル酵母株式会社、表1)を基本飼料として、無添加の飼料(コントロール群)、実 施例1で得られたシソ抽出物を0.125%、0.25%、0.5%添加した飼料(それ ぞれ0.125%添加群、0.25%添加群、0.5%添加群)をそれぞれ自由摂取にて 4週間与えた。 【0034】 【表1】 20 30 サンプル投与終了後、エーテル麻酔下で全採血し血漿を得た。その後血漿中の中性脂肪 を測定した。その結果を表2に示す。 【0035】 【表2】 40 表2から明らかなように、シソ抽出物摂取が血中中性脂肪値の上昇を有意に抑制した。 【0036】 (比較例2) KK−Ayマウス(雌、6週齢)を2群(各群6匹)に分け、高脂肪・高糖分食(オリ エンタル酵母株式会社、表1)を基本飼料として、無添加の飼料(コントロール群)、比 50 (9) JP 2007-246471 A 2007.9.27 較例1で得られたシソ70%エタノール抽出物を1.0%添加した飼料(シソ70%エタ ノール抽出物1.0%添加群)をそれぞれ自由摂取にて4週間与えた。 【0037】 サンプル投与終了後、エーテル麻酔下で全採血し血漿を得た。その後血漿中の中性脂肪 を測定した。その結果を表3に示す。 【0038】 【表3】 10 表3から明らかなように、シソ70%エタノール抽出物摂取が血中中性脂肪値の上昇を 抑制することはなかった。 【0039】 <脂質吸収阻害活性の確認> (実施例3) Wisterラ ッ ト ( 雄 、 7 週 齢 ) を 3 群 ( 各 群 6 匹 ) に 分 け 、 実 施 例 1 で 得 ら れ た シ ソ 抽 出 20 物 を 1000mg/Kg、 陽 性 対 照 と し て 市 販 の リ パ ー ゼ 阻 害 剤 で あ る オ ル リ ス タ ッ ト を 5mg/Kgに な る よ う に 0.2%Tween80溶 液 に 懸 濁 し 、 懸 濁 液 を ラ ッ ト に 経 口 投 与 し た 。 対 照 と し て 0.2%T ween80の み を 投 与 し た 。 そ の 後 、 コ ー ン 油 と 0.2%Tween80溶 液 を 1 : 1 で 混 ぜ た 脂 質 エ マ ル ジ ョ ン 2mLを 経 口 投 与 し た 。 【0040】 投与前、および、投与後1、2,4および6時間後頸動脈より採血を行い、血漿を得た 。その後、血漿中の中性脂肪を測定した。その結果を表4に示す。 【0041】 【表4】 30 表4から明らかなように、シソ抽出物投与により中性脂肪の吸収が抑制されることによ り、血中中性脂肪値の上昇が抑制された。 【0042】 40 <リパーゼ阻害活性の確認> (実施例4) 蛍 光 測 定 用 の 黒 色 9 6 穴 プ レ ー ト に 2 1 μ l の Mcllvain緩 衝 液 ( 0 . 1 M の リ ン 酸 水 素 二ナトリウム、0.1Mのクエン酸でpH7.4に調整)、4μlの被検物質、および、 5 0 μ l の ブ タ 膵 臓 リ パ ー ゼ ( Sigma社 ) を 溶 解 し た Mcllvain緩 衝 液 を 加 え 、 さ ら に 、 0 . 1 m Mの 4 − MUO( Sigma社 ) を 懸 濁 し た Mcllvain緩 衝 液 を 2 5 μ l 加 え 3 7 ℃ で 3 0 分 間反応させた。0.1N塩酸を50μlを添加して反応を停止させ、1Mクエン酸ナトリ ウム100μlを添加してpHを4.3付近に調整し、励起波長340nm、蛍光波長4 5 0 n m の 蛍 光 を を Wallac 1420 ARVOsx( パ ー キ ン エ ル マ ー 社 ) に よ り 測 定 し た 。 な お コ ン ト ロ ー ル と し て DMSOを 用 い 、 コ ン ト ロ ー ル お よ び 被 検 物 質 を 添 加 し た 反 応 液 中 に リ パ 50 (10) JP 2007-246471 A 2007.9.27 ーゼにより生成した4−MU量(反応値)は、リパーゼ存在下の蛍光強度からリパーゼ非 存在下の蛍光強度を差し引いて求めた。なお、阻害活性は次式より求めた。 阻害活性(%)={1−(被検物質の反応値/コントロールの反応値)}×100 実施例1で得られたシソ抽出物のリパーゼ阻害活性を表5に示す。 【0043】 【表5】 10 表5から明らかなように、実施例1で得られたシソ抽出物はリパーゼ阻害活性を示した 。 I C 5 0 は 1 6 . 3 μ g / m Lで あ っ た 。 【0044】 <PPARαリガンド活性の確認> (実施例5) 4 Hep-G2細 胞 ( ヒ ト 肝 癌 由 来 の 培 養 細 胞 ) を 9 6 穴 培 養 プ レ ー ト に 2 × 1 0 cells/ well と な る よ う に 植 え 込 み 、 3 7 ℃ 、 5 % CO2 条 件 下 で 2 4 時 間 培 養 し た 。 培 地 に は 、 1 0 % F 20 BS( ウ シ 胎 仔 血 清 ) 、 1 0 ml/ Lペ ニ シ リ ン ・ ス ト レ プ ト マ イ シ ン 溶 液 ( そ れ ぞ れ 5 0 0 0 IU/ ml、 5 0 0 0 μ g/ ml、 Invitrogen社 ) 、 3 7 mg/ Lア ス コ ル ビ ン 酸 ( 和 光 純 薬 工 業 株 式 会 社 ) を 含 む DMEM( Dulbecco's Modified Eagle Medium: Invitrogen社 ) を 用 い た 。 そ の 細 胞 を OPTI-MEM( Invitrogen社 ) で 洗 浄 し た 後 、 pM-PPARα と 4 xUASg-lucを リ ポ フ ェ ク ト ア ミ ン ・ プ ラ ス ( Invtrogen社 ) を 用 い て ト ラ ン ス フ ェ ク シ ョ ン し た 。 な お 、 pMPPARα は 、 哺 乳 類 発 現 プ ラ ス ミ ド で あ る pM( Clontech社 ) に 酵 母 由 来 転 写 因 子 GAL4 遺 伝 子 ( ア ミ ノ 酸 配 列 1 ∼ 1 4 7 ) と ヒ ト PPARα リ ガ ン ド 結 合 部 位 遺 伝 子 ( ア ミ ノ 酸 配 列 1 6 7 ∼ 4 6 8 ) を 結 合 し た キ メ ラ タ ン パ ク の 遺 伝 子 を 挿 入 し た プ ラ ス ミ ド で あ り 、 4 xUASglucは ル シ フ ェ ラ ー ゼ 遺 伝 子 の 上 流 に GAL4 の 応 答 配 列 ( UASg) を 4 回 組 み 込 ん だ レ ポ ー タ ー ・ プ ラ ス ミ ド で あ る ( Cell, 1 9 9 5 年 , 8 3 巻 , 8 0 3 ∼ 8 1 2 頁 な ど に 記 載 の 方 法 30 で 作 成 可 能 ) 。 ト ラ ン ス フ ェ ク シ ョ ン の 約 2 4 時 間 後 、 被 検 物 質 を 含 む 培 地 に 交 換 し ( n= 4 ) 、 2 4 時 間 培 養 し た 。 溶 媒 対 照 に は DMSOを 用 い 、 培 地 に 1 / 1 0 0 0 量 添 加 し た 。 細 胞 を Ca、 Mg含 有 リ ン 酸 緩 衝 生 理 食 塩 水 ( PBS+) で 洗 浄 し た 後 、 ル ッ ク ラ イ ト ( パ ー キ ン エ ルマー社)を添加し、トップカウント・マイクロプレートシンチレーション/ルミネッセ ンスカウンター(パーキンエルマー社)にてルシフェラーゼの発光強度を測定した。コン ト ロ ー ル の 発 光 強 度 に 対 す る サ ン プ ル の 発 光 強 度 の 比 を サ ン プ ル の PPARα リ ガ ン ド 活 性 と した。 【0045】 実施例1で得られたシソ抽出物のPPARαリガンド活性を表6に示す。 【0046】 40 【表6】 50 (11) JP 2007-246471 A 2007.9.27 陽性対照には既知のPPARαリガンド剤であるフェノフィブラートを用いた。表7か ら明らかなように、実施例1で得られたシソ抽出物は有意なPPARαリガンド活性を示 した。 【0047】 <カプセルの調整> (実施例6) 実施例1で調製したシソ抽出物を40重量部、カルボキシメチルセルロース・ナトリウ ム を 3 0 重 量 部 、 結 晶 セ ル ロ ー ス を 2 0 重 量 部 、 ビ タ ミ ン Cを 1 0 重 量 部 の 組 成 で 混 合 、 粉砕し、ゼラチン製カプセル(サイズ:02号、カプスゲル・ジャパン株式会社)に充填 して、抽出物を40重量%含有する飲食用カプセル剤を調製した。 【産業上の利用可能性】 【0048】 本発明によれば、健康食品や保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)などの飲 食品、又は、医薬品、医薬部外品、化粧品などに利用することができる血中中性脂肪上昇 抑制作用剤およびその製造方法を得ることができる。 【0049】 本発明の血中中性脂肪上昇抑制剤は、優れた血中中性脂肪上昇抑制作用を有しており、 高脂血症とりわけ高中性脂肪血症の予防及び/又は改善・処置に有効である。 10 (12) フロントページの続き (72)発明者 濱田 和也 兵庫県神戸市垂水区小束山7−2−7 (72)発明者 北川 雅康 兵庫県加古川市尾上町養田3丁目20 (72)発明者 岸田 秀之 兵庫県加古川市加古川町粟津463−2 (72)発明者 田中 穂積 兵庫県神戸市東灘区本山南町9−8−45−1009 Fターム(参考) 4B018 MD53 ME04 MF01 4C088 AB38 AC05 CA06 NA14 ZC21 ZC33 ZC42 ZC61 JP 2007-246471 A 2007.9.27
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