平成25年度キャリア教育実践発表資料 中学校区での連携を踏まえたキャリア教育の充実を目指して 能代市立向能代小学校 1.キャリア教育充実へのアプローチⅠ …平成23年度までの取組… 本校のキャリア教育のベースは、総合的な学習の時間「のぞみ学習」である。各学年ののぞみ学習には、 下表のように、「地域の人々との関わりから、地域を知り、地域を好きになる」ことをねらいとしたテー マが設定されているため、そこをキャリア教育と結び付けながら実際の活動を計画・展開している。 学年 活動名 交流 第3学年 広げよう やさしい心 さんさん保育園との交流 第4学年 みんな なかよし 能代養護学校との交流 第5学年 究極のおにぎりをつくろう JA白神青年部との交流 第6学年 伝統文化に親しもう 能代凧保存会との交流 【見えてきた課題】 ① 児童は様々な人たちとの関わりの中で「福祉」「勤労生産」「郷土愛」などを学んできているが、学 年によっては、キャリア教育でねらう勤労観や職業観とのリンクが難しい。(特に6年生) ② 東雲ブロック(向能代小・竹生小・朴瀬小・東雲中)連絡会では、中1ギャップの問題などから、学 校間の連携を強化し、小中を通じた組織的・系統的な活動を大切にしようという動きが出てきている。 2.キャリア教育充実へのアプローチⅡ …平成24年度の取組… 『小・小連携・小・中連携によるキャリア教育の充実』 (1) 3校合同職場体験活動の発足(小・小連携活動) 竹生小学校長からの「3校合同による職場体験活動」 の提案を受け、各校の6年担任が集まって活動計画に ついて話し合い、小・小連携活動がスタートした。 活動の主な流れは右の図の通りである。 (2) 東雲中学校総合発表会への参加(小・中連携活動) 中学校から3小学校の6年生が招待を受ける形で、 中学生の職場体験活動などの発表を聴いて、質疑応答 などを行う。 【見えてきた課題】 ① 新規の活動で手探り状態だったため、渉外や文 書作成などで事務局校に頼った部分が多くなって しまった。3校で計画・準備し、成功させるとい うスタンスで活動に臨まなければ、連携の強化と 活動の充実につながっていかない。 ② 単独で行われる活動も、各校任せになって共通 のねらいにつながる統一した指導ができなかった。 ③ 自らも職場体験をしているため、発表内容に対 する理解や興味・関心は例年より高かったと思う が、内容的に受け身の活動の感は否めない。 3.キャリア教育充実へのアプローチⅢ …平成25年度の取組… 『3校合同職場体験や東雲中学校総合発表会の活動内容の改善』 (1) 事前打合せの充実 今年度は、昨年度の詳細を把握している先生がいない状態でのスタートとなった。そこで、それを補う とともに各校の協力体制を整えるために、事前打合せの回数を増やして計画や準備に当たっている。 (2) 統一指導案の作成と実践 今年度は共通の指導案を作成してパートⅠやパートⅤの指導に当たり、3校合同の活動に臨んだり振り 返ったりすることにしている。 (3) 互いに発信し合う双方向の活動に 3校合同職場体験の実施で、小学校からも発信する双方向の発表会にしたいという考えは中学校側から も出ていた。今年度は代表の1班が、自分たちの職場体験のまとめを発表することが決定している。 4.終わりに このように、スモールステップではあるが、より効率的で効果的な方向に向かって取り組んでいるのが 現状である。人数が多くて学年部だけでは細かな対応ができずに悩んでいる学校、人数が少なくて活動に 幅が出せずに悩んでいる学校、それらがブロック連携することで、仲間が増え、指導者が増え、事業所の 選択肢が増え、より広い範囲での深まりのある活動が展開できるようになった。
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