5 魚沼圏域(PDF形式 237 キロバイト) - 新潟県

5
魚沼圏域
魚沼市
⑨
十日町市
⑤
②①
③
④
⑩
⑫⑪ 南魚沼市
「魚野川沿い」
「信濃川沿い」
⑦
⑥⑧
⑭
津南町
⑬
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
湯沢町
救急告示病院
へき地医療拠点病院
災害拠点病院
市区町村
十日町市
十日町市
十日町市
十日町市
十日町市
魚沼市
魚沼市
魚沼市
南魚沼市
南魚沼市
南魚沼市
南魚沼市
湯沢町
津南町
施設名
厚生連中条病院
厚生連中条第二病院
上村病院
新潟県立十日町病院
新潟県立松代病院
ほんだ病院
国民健康保険魚沼市立堀之内病院
新潟県立小出病院
南魚沼市立ゆきぐに大和病院
五日町病院
新潟県立六日町病院
齋藤記念病院
町立湯沢病院
町立津南病院
機能別区分
●
●
●△▲
●
●
●▲
●△
●▲
●
●
●
当圏域は、県内7圏域の中で最大の面積を有し、県土の約 21%を占めていますが、
人口は県全体の約 7.5%に過ぎず、その地勢は起伏の激しい魚沼丘陵によって「信濃川
沿い」地域と「魚野川沿い」地域に分かれています。
人口 10 万人当たり医師数が全国 43 位にある本県の中で、最も医師数の少ない圏域
であり、救命救急センター※がなく、また、がん医療を始めとする高度医療に対応でき
る医療機関が少ないことなどから、圏域内で必要な医療が十分に受けられないという
状況が生じています。このことから、魚沼基幹病院の設置と圏域内医療機関の再編な
ど、持続可能な医療提供体制構築に向けた整備を進めています。
163
重点課題 1:地域医療連携ネットワーク
データ
項目
面積
医師数
歯科医師数
薬剤師数
看護師数
准看護師数
Km2
新潟県
下越圏域
新潟圏域 県央圏域
12,583.83 2,319.70 2,223.57
中越圏域
魚沼圏域
上越圏域
733.56 1,637.35 2,648.95 2,165.37
出典
平成23年全国都道
府県市区町村別面
855.33 H23.10.1 積調
(国土交通省 国土
地理院)
佐渡圏域
実数
4,540
343
2,350
315
775
220
447
90
人口10万対
191.2
156.2
254.0
133.9
166.9
122.1
155.7
143.5
人
2,144
152
1,242
155
289
97
170
39
62.2
人口10万対
90.3
69.2
134.2
65.9
62.2
53.8
59.2
人
4,018
294
1,992
331
660
229
439
73
人口10万対
169.2
133.9
215.3
140.7
142.2
127.1
152.9
116.4
18,613
1,310
7,716
1,430
3,982
1,406
2,279
490
人口10万対
783.9
596.6
833.9
607.7
857.6
780.4
793.9
781.2
人
7,288
844
3,018
756
1,214
464
831
161
人口10万対
306.9
384.4
326.2
321.3
261.5
257.5
289.5
256.7
人
時点
22
医師・歯科医師・薬剤
師調査
(厚生労働省)
22
医師・歯科医師・薬剤
師調査
(厚生労働省)
22
医師・歯科医師・薬剤
師調査
(厚生労働省)
22
衛生行政報告例
(厚生労働省)
22
衛生行政報告例
(厚生労働省)
現状分析
(1) 魚沼圏域は、県下7圏域の中で最大の面積を有しています。
(2) 人口 10 万人当たりの医師・歯科医師・薬剤師・看護師・准看護師数は、全て県平
均を下回っています。
施策の展開
【課題】
魚沼圏域では、医療過疎の厳しい状況にあるため、限られた医療資源を有効に活用
する必要があります。また、医師の負担軽減や、救急搬送患者の搬送先病院での効率
的な治療の実施、さらには医療安全の向上のためにも、圏域内の医療機関をネットワ
ークで結び、患者の診療情報、健診情報、処方・調剤情報等のデータを共有すること
が必要です。
以上のことから、当圏域では、魚沼地域医療連携ネットワークの整備が重点的な取
組課題と考えます。
【目標】
(1) 平成 27 年度までに圏域の医療機関の参加率について、病院 100%・診療所 60%を
目指します。
(2) ネットワーク本稼働後、多くの地域住民の方々にご理解をいただき、魚沼圏域の
住民 70%以上の参加を目指し診療データを登録します。
【施策】
魚沼地域医療連携ネットワークを以下の事業等に活用します。
(1) 救急搬送患者の診療情報閲覧
(2) 生活習慣病の分析
164
(3) 在宅医療を受けている患者情報の共有
(4) 自殺未遂者を精神科病棟のある病院につなげ、再度の自殺企図を防止
(5) 認知症患者の診療情報共有 など
具体的な活用内容は、ネットワークが本稼働する平成 26 年度以降に決定します。
重点課題2:糖尿病
データ
指標名
標準化死亡比※
魚沼圏域
男 57.9
女 82.1
新潟県
男 92.6
女 99.2
年度
出典
H18~22 福祉保健課調べ
患者調査(厚生労働省)
退院患者平均在院日数
受療率(人口10万対)
指標名
地域連携診療計画の
実施状況
指標名(新潟県)
総患者数推移
悪性新生物
脳血管疾患
虚血性心疾患
糖尿病
精神疾患
25.0
30.1
総数 168
総数 138
入院 20
入院 15
外来 148
外来 122
魚沼圏域
病院 1
診療所 7
新潟県
病院 3
診療所 45
H20
H21
年度
H23
(注)調査時点の圏域数値のた
め、小千谷市は魚沼圏域に含
まれます。
新潟県保健医療需要調査
(福祉保健課)
(注)調査時点の圏域数値のた
め、小千谷市は魚沼圏域に含
まれます。
出典
医療機能調査
(福祉保健課)
平成11年 平成14年 平成17年 平成20年
30
54
22
46
50
29
47
16
41
40
34
31
15
44
56
(単位:千人)
出典
32
66 患者調査
11 (厚生労働省)
49
62
(単位:%)
指標名(新潟県)
平成16年 平成18年 平成20年
出典
糖尿病有病者(注)1
7.7
8.2
10.2 県民健康・栄養実態調査報告
糖尿病予備群(注)2
13.4
16.6
21.1 (健康対策課)
(注)1 ヘモグロビンA1c(JDS)が6.1%以上、または、インスリン注射または血糖を下げ
る薬の服用者
(注)2 ヘモグロビンA1c(JDS)が5.5%以上6.1%未満(ただし、インスリン注射または
血糖を下げる薬の服用者を除く。)
(単位:人)
指標名(全国)
平成9年 平成16年 平成21年
出典
糖尿病性腎症により新規に透析が
10,729
13,920
16,414
「健康日本21」最終評価
導入された人数
(厚生労働省)
糖尿病を主原因として、年間2,000人以上が新規に視覚障害と
なっている。
165
現状分析
(1) 糖尿病の標準化死亡比※(男 57.9、女 82.1)は県平均(男 92.6、女 99.2)を下回
っています。
(2) 糖尿病で入院した患者の平均在院日数(25.0)は県平均(30.1)を下回っていま
す。
(3) 受療率(人口 10 万対)は 168 となっており、県平均(138)を上回っています。
(4) 新潟県では糖尿病総患者数が平成 14 年から増加しています。
(5) 新潟県では糖尿病有病者・予備群の割合が高くなっています。
(6) 全国では糖尿病性腎症による透析患者数や網膜症による視覚障害発症者が増加し
ています。
施策の展開
【課題】
魚沼圏域では、糖尿病の専門医が少ない状況の中で患者が増加し、それに伴って合
併症の発症率も増加傾向にあります。患者の病状が悪化して腎症や網膜症などの合併
症を起こすと、専門医不足のため圏域内での対応が困難となっています。
患者が合併症を起こさず普通に生活を送れるようにするためには、早期発見・早期
治療はもとより重症化を防ぐことが重要となります。
以上のことから、当圏域では、糖尿病患者が合併症を発症しないようにすることが
重点的な取組課題と考えます。
【目標】
魚沼地域医療連携ネットワークの患者データを活用して、患者も医療関係者も同じ
目標で地域の健康を守るため、ヘモグロビン A1c8%(国際標準値)以上の患者数の
減少を目標とします。具体的な指標は、ネットワークが本稼働する平成 26 年度以降に
決定します。
【施策】
糖尿病があっても、普通に生活を送れるようにするためには、合併症発症率を下げ
る必要があります。
全ての糖尿病患者のヘモグロビン A1c を合併症リスクの分岐点となる8%を下回る
ようにすることを目標にしたプロジェクト8について、平成 20 年度から魚沼地域で取
り組んでいます。このプロジェクト8を魚沼圏域全体の重点取組として、以下の3点
を柱として総合的に推進します。
(1) 医療者プロジェクト8(ヘモグロビン A1c8%の患者さんをほっておかない)
医師・歯科医師・看護師・薬剤師・栄養士など医療関係者が糖尿病について知識
を深め、ヘモグロビン A1c8%以上の患者の重症化や合併症の発症を防ぐため治療
・差配を行います。
166
(2) 連携プロジェクト8(ヘモグロビン A1c8%が続いたら病院で精密検査)
① 機能分担と連携
ア インスリン導入や合併症の評価・コントロール不良群への集中介入などは病院
で実施します。
イ 安定期の通院治療及び生活指導は診療所で実施します。
ウ 病院での定期的な評価と診療所での定期の検査結果や治療状況をやりとりする
地域連携パスを作成し共有します。
② 二人主治医制
何でも相談できるかかりつけ医と精密検査・入院を担当する病院医師二人の主治
医制とし、緊密な連携を図ります。
(3) 患者プロジェクト8(ヘモグロビン A1c8%の自分や家族をほっておかない)
患者自身が自分のみならず家族の健康状態も把握し、病状が悪化しないように自
己管理能力を高めます。そのために地域医療魚沼学校と連携して、合併症等につい
ての理解を深めます。
167