生物化学 (Biochemistry) 3年・通年・2単位・必修 物質化学工学科・担当

3C124
2006 シラバス
生物化学
(Biochemistry)
〔学習・教育目標との対応〕
3年・通年・2単位・必修
物質化学工学科・担当 飯塚 勝
〔JABEE 基準との対応〕
〔講義の目的〕
生物化学は化学的方法により生命現象を解明しようとする分野で
あるので、分子的視点で生命現象を理解する。
〔講義の概要〕
生体成分の構造と機能を概説し、それらからなるシステムとしての生物(生命)を理解できる
ようにする。
〔履修上の留意点〕
自然界に目を向けたときこれまでの知識でわからないことがいっぱいである。なぜという疑問
をもったらすぐに理解できるよう調べたり、質問したりして正す必要がある。
〔到達目標〕
理解度を確かめる。
前期中間試験:生体における水の役割、糖質、タンパク質の構造と機能について
前期末試験:核酸の種類と役割、タンパク質の生合成、酵素の触媒作用、抗体の種類と機能に
ついて
後期中間試験:脂質の種類、構造、機能、細胞の構造と機能、生物の分類とそれらの異同につ
いて
学年末試験:発酵のしくみ、エネルギー代謝、解糖系、TCA サイクル、電子伝達系について
〔評価方法〕
定期試験(80%)、レポート(10%)、授業中の態度(10%)で総合的に評価する。
〔教 科 書〕
主としてプリントによる。
〔補助教材・参考書〕
コーン・スタンプ著「生化学」田宮信雄、八木達彦訳(東京化学同人)
〔関連科目〕
4年次にこれらの基礎知識のもとに生物機能化学で酵素の作用メカニズムや利用について詳しく
学ぶ。
2006 シラバス
3C124
講義項目・内容
週数
講義項目
第1週 自然科学の方法と対象
第 2 週 水と緩衝液
第 3 週 糖質 I
講義内容
自己
評価*
自然科学の一分野である生物化学のものの見方扱い方について解説す
る。
生体を取り巻く環境で水は重要な役割を果たし、一定の環境を保つ溶液
としての緩衝液について説明する。
生物のエネルギー源として重要な糖質の種類と構造、機能について説明
する。その1:単糖類
第 4 週 糖質 II
その2:オリゴ糖
第 5 週 糖質 III
その3:多糖類
第 6 週 糖質の分析(定量法)
種々の糖質の分析方法とその原理について説明する。
第 7 週 アミノ酸
一般的構造と種類、性質について説明する。
第 8 週 ペプチド
アミノ酸どうしの結合により形成されるペプチドの性質および低分子ペ
プチドホルモンについて説明する。
第 9 週 タンパク質の分類と働き
タンパク質の種類と機能について説明する。
第10 週 タンパク質の分析(定量法)タンパクの定性、定量法について説明する。
第11 週 核酸の種類と働き
核酸の種類と働きについて説明する。
第12 週 タンパクの生合成
セントラルドグマについて説明する。
第13 週 酵素
触媒反応をおこなう酵素タンパクの構造と機能を説明する。
第14 週 ビタミンと補酵素
ビタミンの発見の歴史と種類および働きを概説する。
第15 週 抗体
生体防御に関与するタンパクの免疫グロブリンについて種類と構造、働
きについて説明する。
前期期末試験
第16 週 脂質と脂肪酸
種類と機能について説明する。
第17 週 脂質およびリン脂質
構造と働きについて説明する。
第18 週 細胞
細胞構造と機能について説明する。
第19 週 微生物
種類と働きについて説明する。
第 20 週 植物
植物(細胞)の構造と機能
第 21 週 動物
動物(細胞)の構造と機能
第 22 週 代謝(同化と異化)
生体内で低分子物質から高分子物質がつくられる過程、高分子から低分
子へ分解される過程について説明する。
第 23 週 発酵
発酵の仕組みについて説明する。
第 24 週 生体エネルギー代謝
エネルギー代謝について概説する。
解糖系、TCA サイクル、電
第 25 週 子伝達系、酸化的リン酸化 反応経路とエネルギー生産について概説する。
第 26 週 糖質の分解
貯蔵された多糖が分解される過程を概説する。
第 27 週 タンパク質の分解
タンパク質、アミノ酸が分解される過程を概説する。
第 28 週 核酸の分解
核酸が分解される過程を概説する。
第 29 週 尿素サイクル
哺乳類の尿素サイクルについて説明する。
健康診断と酵素(生化学分
第 30 週 析)
医療分野で行われている生化学的分析について説明する。
学年末試験
*4:完全に理解した, 3:ほぼ理解した, 2:やや理解できた, 1:ほとんど理解できなかった, 0:まったく理解できなかった.
(達成)
(達成)
(達成)
(達成)
(達成)