平成23年度宮崎県自然環境保全審議会 第1回鳥獣部会議事録 日 時 平成24年3月9日(金) 13:30~15:40 場 所 県庁7号館 734号会議室 -1- 平成23年度宮崎県自然環境保全審議会 第1回鳥獣部会議事録 日 時 場 所 出 席 者 平成24年3月9日(金) 13:30~16:40 県庁7号館 734号会議室 出席者4名(外代理3名) 議長は、条例の規定により部会長が務める。 (部 会 長) (事 務 局) (部 会 長) ただいま、第11次鳥獣保護事業計画の主な概要及び詳細な説明を行 っていただきましたが、各事項それぞれに見ていくと相当な量となって おり、時間が掛かると思いますので、全体的に見て、各位委員の方々そ れぞれに関わる事項等があると思います。何か質問、御意見等はござい ますでしょうか。 員) 21ページの放鳥に関する事項ですが、ニホンキジがですね、これま で4,300羽だったものが1,600羽に減少していますが、狩猟税 の中で実施していくわけだから、単価を高くして良いですよね。 そうすると、120日雛じゃなく、野生化しているような、長い日数 飼っているようなものを放鳥できるんじゃないかと思います。 そこら辺の財政的なものと羽数の減少との関係を教えていただけない でしょうか。 局) ただいま、細かなデータは持ち合わせていませんが、従来90日雛で 放鳥していたのですが、90日雛では若すぎて餌食になりやすいという 話もございまして、昨年度から120日雛に変更したので全体羽数が減 っております。5年前までは確かに多く放鳥していたのですが、今は減 っている状況です。 (委 (事 務 これからの議事につきましては、私の方で努めさせていただきます。 皆様の御協力をお願いします。 それでは、議事に入りたいと思います。 本日は、第11次鳥獣保護事業計画及び特定鳥獣(イノシシ、シカ、 サル)保護管理計画について県知事から諮問されております。 まず、諮問案件1の第11次鳥獣保護事業計画について、内容を事務 局から説明をお願いします。 第11次鳥獣保護事業計画について説明する。 (別添資料集1により計画内容を説明) -2- (委 (事 務 (委 (事 務 (委 (事 務 員) 単価もその分上がったのでしょうか。 局) 多少上がりましたけど、全体額は減っております。 員) 分かりました。まあ、私が言いたいのは、キジの養殖業者の方もいら っしゃるわけですね。そうすると、いきなり県の方から11次計画にな って4,300羽だったものを1,600羽に減らすと言われましても、 その収入にも関わると思うので、単価的には丁度合うのかなと思いまし て。 局) 全体の放鳥羽数は徐々に減少していますが、昨年度の予算とは変わら ないよう単価的には調整はしているところです。 員) それから、もう一点よろしいでしょうか。 41ページのメジロの飼養登録でですね、今後は許可しないというこ とですが、今まで1羽持っている方は擁護するんでしょう。そうすると、 個体がすり替わっていないか確かめるために、ここの③の足環の確認を するとありますが、誰がするのでしょうか。 局) 飼養の許可については市町村に移管してありますので、市町村が行う こととなっています。更新の際には確認を行うこととなっていますが、 現実的には安易に取り扱われているではないかという懸念もあります。 今回、捕獲の許可については「原則として」という文面は付けずに、 全面的に禁止するという案で出していますので、これに基づいて、県警 察の生活安全課と連絡会議を持つよう検討しています。 また、各出先事務所ごとに、そうした連絡会議を持って、各警察署と 一緒になって取り締まりの強化に努めることとしています。 (委 員) (委 員) (事 務 局) そうですね、これが今までも難しくて、調べに来た時には足環のつい た鳥だけを見せると、そうして何羽も飼っているわけですよね。 そうすると、メジロは毛の光沢等だけで、個体が入れ替わっているか どうか見極めるというのは、非常に難しいと思います。 私は、全部は許可しないと言うことであれば、来年度から飼養を含め て認めないとした方が良いという気がするものですからお伺いしました。 メジロの寿命は何年ぐらいなのですか。 専門家に聞いたところによりますと、5年から6年ぐらいの生存期間 ということです。 -3- (部 会 長) 5年程度の寿命ということを考えれば、ここら辺で飼養数が減ってい ると思うのですが、減っていないのでしょうか。 (事 務 局) 純粋な更新数は減っていますが、これまでは、更新で減った分に対し て捕獲で増えた分がありますので、飼養個体の全体数としてはおおよそ 300羽前後で推移しているところです。 (部 会 長) では、今後は新たな捕獲がないということで、全体数も減ってくると いうことですね。 (事 務 局) ただし、今年度は駆け込み捕獲の申請が多かったと聞いていますので、 多少全体数は増える可能性があります。 なお、飼養については市町村許可ですので、取りまとめは年度当初と なっています。その数字を元に、今後の飼養数の推移を見守っていきた いと考えております。 (部 会 長) 他に、御意見等はございますか。 概要版にも詳しく書いている部分がありますが、許可基準や捕獲班の 編成方針、口蹄疫やインフルエンザの対応等について。 基本的に現状にあった形ではないかと、有害鳥獣の増加傾向に対応す るやり方、その一方で保護等やるべき事はきっちりしますという感じが しますが。 特に意見等はないようですね。 それでは、第 11 次鳥獣保護事業計画につきましては、原案どおり答申 したいと思いますがよろしいでしょうか。 (各 委 員) 異議なし。 (部 会 長) それでは、そのように取り計らいたいと思います。 かなり時間が経過しましたので、ここで休憩をはさみたいと思います。 (一時休憩のため中断) (部 会 長) それでは、時間になりましたので審議を再開したいと思います。 次に、イノシシ、シカ、サルの特定鳥獣保護管理計画について審議に 入りたいと思います。 細かい部分については、みなさんある程度御存知かと思いますので、 主な概要を説明いただいて審議を行います。 では、イノシシについて事務局から説明をお願いします。 -4- (事 務 局) (部 会 長) (各 委 員) (部 会 長) (各 委 員) (部 会 長) (事 務 局) (部 会 長) (部 会 長) (事 務 局) (部 会 長) 特定鳥獣(イノシシ)保護管理計画について説明する。 (別添資料集2により計画内容を説明) ただいま、特定鳥獣(イノシシ)保護管理計画の主な概要の説明を行 っていただきました。資料2-2以降に前計画からの変更点が赤線で示 してあります。それらを含めまして何か質問、御意見等はございますで しょうか。 大きな変更点としては、説明にもありましたように、新たな視点に立 った県が進める鳥獣被害対策、又は具体的な施策として鳥獣被害対策支 援センターなどが設置され、それらが書き加えられているところでしょ うか。 特に意見なし。 特に意見等はないようですね。 それでは、特定鳥獣(イノシシ)保護管理計画につきましては、原案 どおり答申したいと思いますがよろしいでしょうか。 異議なし。 それでは、そのように取り計らいたいと思います。 次に、特定鳥獣(ニホンジカ)保護管理計画について事務局から説明 をお願いします。 特定鳥獣(ニホンジカ)保護管理計画について説明する。 (別添資料集2により計画内容を説明) ただいま、特定鳥獣(ニホンジカ)保護管理計画の主な概要の説明を 行っていただきました。資料2-5以降に新旧対照表で示してあります。 調査ユニットについては調査中の箇所もあると言うことで、必要なデ ータがそろった時点で変更すると言うことでございました。それらを含 めまして何か質問、御意見等はございますでしょうか。 今、シカはどこら辺まで来ているのでしょうか。 青井岳まで来ているとの話もありますが。 分布域はかなり広がっており、色々なところで見かけるという話は聞 いています。 宮大の構内の近くで見かけたという話がありました。 -5- (事 務 局) (部 会 長) 全体的には、調査は3年かけてやっているのですか。 (事 務 局) 5年で1巡する形でやっています。 (部 会 長) (事 務 局) (委 (代 (事 員) 理) 務 局) 来年度からは、「地域でシカ捕獲強化事業」ということで、特別捕獲も 1,200 頭新たに追加して行い、狩猟も合わせて全体で1万5千頭頭の捕獲 を捕っていこうと考えています。 これは3年間の予算確保が見込まれていますので、こうした取組を続 けていけばシカの数自体は減っていくのではと、そして目標の 38,000 頭 は達成できるのではないかと思っています。 分布域については、マンパワーが落ちている関係もあり、広がってい く傾向があるのかなと危惧しています。 熊本県では1年でやっているそうです。少し予算は掛かりますが、そ ういう形が良いと思います。 そうして、全県的な調査を2年おきか3年おきにやった方が、変化が よく分かる。5年に一度回ってくる調査をつなぎ合わせて全体頭数を出 すのは結構難しいと思う。 検討します。 この緊急プロジェクトの中身を教えていただけないでしょうか。 どのような内容を検討されているのか。 資料については15ページをご覧ください。 新たに鳥獣被害対策緊急プロジェクトの記述を設けております。 鳥獣被害対策緊急プロジェクトの推進とは、鳥獣被害対策を効果的に 進めるために、新たな視点に立った鳥獣被害対策体制の整備を行うとと もに、市町村と連携して地域において緊急的な捕獲対策や集落単位での 被害防止対策、地域リーダーの育成、多様な森林づくりなどの鳥獣被害 対策を推進するということになっております。 新たな視点に立った鳥獣被害対策とは、無自覚の餌付けを止め、徹底 した追い払いを行うとともに、不足する冬期の餌を制限することにより 適正な生息頭数に導く地域一体となった取組ということで進めています。 16ページ図5に鳥獣被害対策緊急プロジェクトの実施体制の記載が あり、中程に鳥獣被害対策特命チーム、下の方に各地域の鳥獣被害対策 特命チーム、林業技術センターに設置予定の鳥獣被害対策支援センター、 これらが一体となって鳥獣被害対策に取り組んでいくこととなっていま す。 鳥獣被害対策特命チームの中に捕獲対策部会、これは自然環境課が所 管している部会、森林被害・環境対策部会、これは新たな林道や道路脇 -6- の法面に新たな餌場を作らない、つまり冬場にこうした場所に草を生や さなければシカも少なくなるのではないかといったことを検討していま す。一番下が農政水産部が中心となって実施している農作物被害対策部 会で、各部会がどういった取組を行えば被害が少なくなるかということ を検討して総合的に実施しているところです。 具体的には、各地域の鳥獣被害対策特命チームがありますが、各出先 ごとに設置しており、ここに県を中心に、市町村、農協、地域の方、森 林組合、猟友会の代表者などが構成員となって、現在までに19の集落 を単位に、モデル集落を設置して、集落周辺にシカを寄せ付けない工夫 や農作物の残渣を廃棄しない、果樹の採り残しのある木を残さない、収 穫しない野菜をそのまま放置しないといった対策をとって、鳥獣を寄せ 付けない取組を行い、その後に、県が委託して配置しているシカサル対 策指導捕獲員等が集落周辺で捕獲を行うというように、集落ぐるみで被 害を防除しようという取組を実施しているところであります。 これは、被害防除と車の両輪として全体頭数を減らす取組も必要なこ とから、捕獲圧の継続も必要であるため、こうした保護管理計画を策定 し、捕獲を進めているところです。 (委 (代 (事 務 員) 理) 捕獲した後の処分が大変ですよね。 特にシカの場合、食べられる部分が少ないということで、各方面から もそういった話を聞きますが、できましたらそうした利活用の方法もこ ういうプロジェクトの中で検討いただきたいと思います。 農商工連携の話もありますので、そうした部署もこの中に入れていた だいて検討いただければと思います。 局) 特命チームの中には、当初そうした部署も検討していたところですが、 獣肉の利活用については安定的に供給できるのか、食肉として解体する には衛生面の許可など、解決すべき課題が数多くあり、そこまでに至っ ていないところです。 (委 (代 員) 理) えびの市では何か取組がありましたよね。 (委 (代 員) 理) 確か、えびの市では捕ったシカの皮を利用している事例があります。 (委 (代 員) 理) せっかくのプロジェクトですので、要望ですが、そういったことを含 めて検討をお願いします。 (事 務 局) 分かりました。 -7- (部 会 長) (各 委 員) (部 会 長) (事 務 局) (部 会 長) (部 会 長) (事 務 局) 平成22年度は県全体で 1,428 頭捕獲しています。資料は4ページに 載っていますが、県南はこの 1,428 頭の約半数の約 700 頭を捕獲してい ます。県南はかなりの捕獲が進んでいるので、頭数的にも減っていると 考えられます。来年度調査を行うので、詳しい推移等の数字は、来年に は分かると思います。 (部 会 長) 生息が約 5,000 頭で捕獲が 1,400 頭であれば、すぐに減ると思われるの ですが。 (事 務 局) 集落での餌付けが進んでおり、かなり栄養状態も良いので、生存する 確率も高く、なかなか減らない状況ではと考えられます。 よって、集落に寄せ付けない対策により、山の餌のみで生活するよう な状況になれば、捕獲圧も適正に働いて捕獲により数も減ってくるとも 考えられます。 (委 他に何か質問や御意見はありますか。 特に意見等はないようですね。 それでは、特定鳥獣(ニホンジカ)保護管理計画につきましては、原 案どおり答申したいと思いますがよろしいでしょうか。 異議なし。 それでは、そのように取り計らいたいと思います。 続きまして、特定鳥獣(ニホンザル)保護管理計画について事務局か ら説明をお願いします。 特定鳥獣(ニホンザル)保護管理計画について説明する。 (別添資料集2により計画内容を説明) ただいま、特定鳥獣(ニホンザル)保護管理計画の主な概要の説明を 行っていただきました。何か質問、御意見等はございますでしょうか。 県南の方はどれくらいの生息頭数かわかりますか。 員) 捕獲方法はわなですか。 (事 務 局) ほとんどわなです。 (部 会 長) 捕獲技術も上がってきているのでしょうね。 -8- (委 員) 県や市町村の専門家が必要と思います。 以前、わなに捕まったサルが居て、県職員が何とかしようとしたら引 っかかれて怪我をしたと聞いたことがあります。 そういうことから、職員の中にもサルの専門家が必要と思い、要望し たところです。 他に何か質問や御意見はありますか。 特に意見等はないようですね。 それでは、特定鳥獣(ニホンザル)保護管理計画につきましては、原 案どおり答申したいと思いますがよろしいでしょうか。 (部 会 長) (各 委 員) (部 会 長) (各 委 員) はい。 (部 会 長) それでは、そのように取り計らいます。 以上を持ちまして、本日の審議は終了したいと思います。 (委 (代 員) 理) 異議なし。 それでは、そのように取り計らいたいと思います。 これですべて審議は終わりましたが、第11次鳥獣保護事業計画、特 定鳥獣(イノシシ、シカ、サル)保護管理計画について、全て諮問どお りの答申ということでまとめたいと思います。 知事からの諮問につきましては、以上でございます。 本日の審議事項につきましては、皆様に御賛同いただきましたとおり 答申することになりますが、答申書につきましては、事務局で整理し、 私の決裁により作成するということでよろしいでしょうか。 最後に申し訳ありませんが、○○委員の方から意見を預かっておりま すので御報告します。 「メジロの愛玩飼養目的の捕獲の件ですが、今回、特例を認めない方針 ということで、大きな一歩だと考えております。 国の基本指針においては、一部の特例を認める方針でしたが、県の方 ではこうした特例を認めないということで嬉しい限りです。 御存知のように県内では複数羽飼っている方もいらっしゃるようです ので、これを機に取締りも適正に行われると考えております。 新聞報道によると、1世帯1羽の規制の中、親戚の名を借りて複数羽 飼っているといった記事が堂々と掲載されておりました。多くの愛好家 は、このように無許可で捕獲して、何羽もの中から良く鳴くメジロを飼 っていらっしゃると見られ、県内では違法が横行していると思われます。 是非、今後は、これを機に取締りをしっかりやって欲しい。」という意 見でした。 -9- (部 会 長) (事 務 局) ありがとうございました。 それでは、一旦、事務局へお返しします。 委員の皆様には、貴重な御意見、御提言をいただきました。誠にあり がとうございました。 本日いただきました御意見等につきましては、今後の鳥獣保護行政に 生かしてまいりたいと思います。 本日は長時間に渡りありがとうございました。 それでは、本日の審議会は、すべて終了いたしました。閉会と致しま す。ありがとうございました。 - 10 -
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