総合戦略課題 中小規模雑食性バイオマスエタノール燃料製造プラントの開発実証 成果のポイント 成果のポイント −世界初の木質系バイオマスエタノールの 一貫製造プラントの建設 −独自の前処理技術で糖化効率を向上 −多様な木質からのバイオエタノール製造 の実証（200kgの木質から60ℓのエタノール 精製） 蒸煮・水熱処理 木材チップ 前処理 微細繊維化処理 （連続処理） （200 kg 木質／日） 企業との連携状況 企業との連携状況 −製紙メーカーと連携し、より大規模な製造 実証を目指す 酵素（糸状菌） (オンサイト生産) エタノール（60リットル／日） 今後の展開 今後の展開 −より実用化を目指した第２号プラントの設 計製造に着手 −地産地消バイオマス利活用 −国内外の多様な研究成果（セルラーゼ）や 酵母の開発などを当該プラントをプラット フォームとして評価。これによってバイオマス エタノール技術が飛躍的に発展 遺伝子組み換え酵母 酵素糖化・エタノール発酵 糖化・発酵槽 品質評価・規格標準化 前処理装置 25 ２．社会へのインパクト事例 −産総研発足以降の事例を中心に− 26 社会へのインパクト事例のまとめ（主として2001年以降の事例を中心に） 社会へのインパクト事例 概要 ページ 従来からガスケットに用いられてきた膨張黒鉛製品に、耐熱粘土膜を複 アスベスト代替ガスケットの開発 合化させることにより、既存の非アスベスト製品よりも耐熱性、耐久性、耐薬 品性に優れ、さらにアスベスト製品並みの優れた取扱性を実現したガスケッ ト製品を開発 28 調湿材料による新市場の開拓 ナノ多孔体の吸放湿特性解明と低コスト製造法の開発。調湿タイルとして INAX社から製品化・販売（商品名：エコカラット） 29 難燃性マグネシウム 環境負荷の小さい材料であるマグネシウムの研究開発。N700系新幹線の 全車両へのダイカスト荷棚受け部品として採用（出荷台数実績：約２万個） 30 DNAチップの生産性を向上させる 技術の開発 2004年に第一世代、翌年に第二世代のアミノ化試薬を開発し、2006年6月 にDNAチップ研究所および東レ株式会社より新型当該試薬を利用した DNAチップを販売（3D-GeneTM / 6000本）。さらに、2007年6月にはシグマ アルドリッチ社と試薬単体のworldwideライセンス契約を締結 31 株式会社 サイトパスファインダー 武田薬品工業株式会社と非独占的実施許諾契約を含む技術移転契約を締 結することで、新薬開発の加速に貢献 32 有限事業責任組合（LLP） エシキャット・ジャパン 2005年9月に産総研発ベンチャーとして設立し、３インチサイズのパワー半 導体向け炭化ケイ素（ＳｉＣ）エピウェハの製造販売を2008年11月まで行い、 同年12月に昭和電工に吸収合併。以後、昭和電工は当該技術の実用化の ため、事業部門を設立し、事業拡大中。 33 株式会社 知能システム デンマーク政府は「パロ」約1000体を2011年までに国内介護施設などに導 入すると発表。2009年度にはアメリカで商業販売の予定 34 シナジーメディア株式会社 非接触ICカードを使って会員獲得や顧客分析をサポートするマーケティング サービスにおいて、Near Field Communication (NFC) 対応の新サービスを 凸版印刷株式会社と共同開発。より細かいサービス展開を実現 35 27 アスベスト代替ガスケットの開発と市場展開 透明化、耐水化（第二、第三世代クレースト）にも成功し、食品包装材、電子デバイス用フィルム、 水素技術関連部材など多方面への展開も見込まれる ■産総研東北センター 環境問題に的確に対応した技術 開発と産業界との連携による 事業化への効果的な取り組み 2008 ジャパンマテックス（株） ９月に専用工場竣工。全国に販売開始 製品が約40の事業所で使用されている。市場規模50億円／年 1 1 ガスケット販売会社 第２回ものづくり日本大賞優秀賞受賞 1 1 石油卸 その他 2007 2006 3 ジャパンマテックス（株）が第一世代クレーストによる アスベスト代替ガスケット「 クリアマテックス」を開発 技術移転 ジャパンマテックス（株） 他 計１１社 （~2008） 累積知財関連収入 8000万円 （~2008) 2005 特許 「粘土配向膜及びその製造方法 」出願 (2004) 他43件の関連特許出願 （~2008） 2004 ハイガスバリア性の発見（第一世代クレースト） 2003 1 1 2 「複合粘土膜の研究」開始 28 5 2 1 1 1 1 1 第２回ものづくり日本大賞優 秀賞受賞製品 板状結晶はμmオーダー 1 1 2 3 1 2 3 1 1 6 3 1 1 1 3 1 1 1 1 開発品ユーザー分布 10マイクロメートル 厚さ1nm 層状結晶の配向による無機/有機複合自立膜 室内の湿度や悪臭を低減する調湿材料による新市場の開発 東アジア地域への展開が進行中 洞爺湖サミットのゼロエミッションハウスに施工 数１０億円以上の新規市場を開拓 2005 調湿建材開発のブーム、関連分野20社以上 ■サステナブルマテリアル研究部門 （旧 名古屋工業技術研究所） ナノ細孔を有する天然資源を原料とした 新しいアプローチで 健康建材（調湿タイル）の市場を開拓 壁材技術研究組合でVOCや悪臭低減機能を研究 2000 日本セラミックス協会学術賞 健康建材エコカラットとしてINAX社より発売 INAX、YKK、鈴木産業と官民連帯共同研究 1995 洞爺湖サミットのゼロエミッション ハウスに調湿材料を施工 INAX社に調湿材料の技術指導 低コストの天然原料の高吸放湿特性の発見と特願出願 ナノ細孔と表面積の最適範囲の発見と特許出願 1990 吸放湿材料の研究開始 「ホルムアルデヒド低減建材」としても 国内初の認定を取得 29 輸送機器軽量化に資する難燃性マグネシウム合金の開発 2009 鋳造・鍛造・押出し等、製造技術の低コスト化と自動車用部材 への展開 N700系のぞみ の全車両へダイカスト荷棚受け部品が採用 2007 2004 （480台・240kg／１編成、出荷台数実績：約２万個） ・地域コンソーシアムにより、鉄道車両用各種部材の技術開発 ・IPｲﾝﾃｸﾞﾚｰｼｮﾝにより、溶加材・表面処理等の周辺特許取得・強化 難燃性Mg合金の 鉄道車両用腰掛 難燃性マグネシウム合金がMg合金で初めて鉄道車 両用材料燃焼試験に合格（世界初） 2002 北沢産業(株)（商社）が難燃性Mg合金の製品販売を 担当。川下のニーズ開拓に乗り出す。 壁 溶解・鋳造技術を(株)戸畑製作所、押出し加工技術を (株)ケーエステクノスとの共同研究で確立 JR東海HPより 2000 カルシウム添加によりマグネシウム合金に難燃性を 付与できることを発見 30 N700系荷棚受け部品 ＤＮＡチップの生産性を向上させる技術の開発 2008 2007 シグマアルドリッチ社（米国）と試薬 販売のライセンス契約を締結 市場規模：300億円 新しいアミノ化試薬によっ 新しいアミノ化試薬によっ て、ＤＮＡチップの生産性 て、ＤＮＡチップの生産性 が大幅に向上 が大幅に向上 DNAチップ研究所、東レ(株）より新型アミノ化試薬を利 用したDNAチップ（3D-GeneTM)を販売 2006 シグマアルドリッチジャパン社と国内ライセンス契約を締 結 ＤＮＡチップ用プローブとしての性能評価、合成会社への 技術移転開始 第二世代アミノ化試薬を開発（特許出願） 3D-Gene(6,000本) ＤＮＡチップに搭載 （国産高品質DNAチップ） 応用 応用 2005 第一世代アミノ化試薬を開発（従来品に比較し反応性、 精製効率が向上。特許出願） 2004 民間企業（３社）と共同研究開始 2003 新規アミノ化試薬の開発研究を開始 31 NH2 合成DNA 精製時間 半減 歩留り率の向上 合成DNAを貼り付ける“糊” の役割の試薬を開発 株式会社 サイトパスファインダー 2008年10月、武田薬品工業株式会社と非独占的実施許諾契約を含む技 術移転契約を締結することで、新薬開発の加速に貢献 インパクト 会社概要 □設立日：2004年12月20日 □分野：ライフサイエンス □事業概要： 「トランスフェクションアレイ」技術を基盤と して、医薬品の研究開発及び製薬業界にお ける創薬プロセスの効率改善に資するソ リューションの提供 技術移転契約の締結によ り、武田薬品へ創薬研究 の技術支援を複数年実施 ・独自の促進剤により大量の遺伝子の中から病 気に関係するものを高速で解析 ・解析実験の微小化を実現し大規模実験における 設備投資負担を軽減。 細胞 促進剤なし 促進剤あり 効率 アップ ※ 促進剤のひとつ ﾌｨﾌﾞﾛﾈｸﾁﾝ を用いた 例 （米国特許成立済 写真：トランスフェクション デバイス US6,905,878） 32 有限事業責任組合（LLP） エシキャット・ジャパン 2008年12月、昭和電工株式会社に対して、パワー半導体向け炭化ケイ 素（ＳｉＣ）ウェハ基板への薄膜成長サービス事業を譲渡。 インパクト 会社概要 □設立日：2005年9月20日 □分野：環境・エネルギー □事業概要： 炭化ケイ素（SiC）製半導体デバイスを作る 際の中間素材「エピタキシャルウエハ」の 量産・販売。 事業譲渡により、今後のパワー半 導体用SiCエピタキシャル ウエハ市場の成長・拡大が加速。 ・パワー半導体として、現在主流のシリコン(Si) デバイスを凌駕する性能。 ・安定供給の難しかった当該ウェハにおいて、 ３インチ以上の基板で世界最高水準の均一 性と低欠陥化を実現。 図 SiCエピタキシャルウ エハ (3inch) 33 株式会社 知能システム デンマーク政府は「パロ」約1000体を2011年までに国内介護施設などに 導入すると発表。2009年度にはアメリカで商業販売の予定 インパクト 会社概要 □設立日：2004年9月17日 □分野：情報通信・エレクトロニクス □事業概要： 人とのふれあいにより楽しみや安らぎ を提供することを目的としたメンタルコ ミットメントロボの開発・販売。 初の海外販売（2008年12月） -デンマーク高齢者介護施設・2011年までにデンマーク国内で1000台導入 の予定 海外商業販売の発表 -2009年度アメリカで販売予定・2009年2月、米・ニューヨークの近代美術館 （MoMA）で米国向け最新モデルの展示 仏・パリのルーブル宮内 「仏国立装飾美術館」で 展示（ 2008年12月） パロの海外展開の例：スウェーデンカロリンスカ病院 34 シナジーメディア株式会社 顧客分析サポート「ハニタッチ 」が各種イベントで採用 インパクト 会社概要 □設立日：2005年3月9日 □分野：情報通信 □事業概要： 研究所保有のワン・パケットテクノロジー普 及のためのシナジーメディア・ソリューション の企画、研究、設計、開発及び販売 ハニタッチの適用例 ・タッチdeゲットMM（みなとみらい）さんぽプレゼ ントラリー（Y150記念）(2009.4) ・国立市商工会「くにたちカードReスタート事業」 (2009.1) ・東京地下鉄・東西線早起きキャンペーン (2008.11) 、他 凸版印刷（株）と共に、非接触ICカード を使って会員獲得や顧客分析をサポー トするマーケティングサービスにNear Field Communication (NFC) 対応の 新サービスを開発 ・従来よりもFeliCaカードの細かい判別が可能 ・特定のIDに対する対応など、よりきめ細かいサー ビス展開が可能に 35
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