重 中 だ よ り - 東温市立重信中学校

健二
鶴見 明穂
「 ゆ す の き 」 相( 談 室 よ) り
スクールカウンセラー
(臨 床心 理士 )
樹 木 の 葉も 色 づ き、 日 増 しに 秋 が
深 ま っ てき ま し た。 重 信 中 学校 の皆
さん、いかがお過ごしですか?
今 回 は 、「 ま だ … 」 と 「 も う … 」
についてお話したいと思います。
①「 ま だ … 歳だ か ら ○○ ○ 」 と「 も
う…歳だから×××」
② 「 点 差 は 離 れた け ど ま だ逆 転 ○○ ○ 」と 「 点
差が離れたからもう×××」
③「入試までまだ半年もあるから○○○」と「入
試までもう半年しかないから×××」
④「苦手な宿題だけどもう半分も終わったから、
残 り も ○ ○ ○ 」 と 「 苦手 な 宿題 だ けに ま だ 半分
しか終わってないから、残りは×××」
⑤「これだけやったのだからもう成功は○○○」
と 「 や る こ と は し た けど ま だ やり の こし て い る
から成功は×××」
○ ○ ○と × × × に は 、そ れ ぞれ ど ん な言 葉 が
入る と思 い ます か? ○ ○○ には 「で き る 」
「やれ
る 」 が 、 × × × に は 「 無 理 だ 」「 ダ メ だ 等
」 があ
てはまると思います。
「まだ…」なのか「もう…」
な の か で は 、 随 分 考え 方 が異 な りま す 。 ①② ③
の よ う に 「 も う … 」と 焦 りば か り が強 く なっ て
い て は 持 っ て い る 力が 出 し切 れ ま せん し 、④ の
よ う に 「 ま だ … 」 と早 々 に 諦め て しま っ て は達
成 で き な い で し ょ う し、 ⑤ のよ う に「 ま だ …」
と い つ ま で も 自 信 を もて な いま ま で は成 功 は難
しいかもしれません。
し か し 、 状 況 や 時 間 的な 経 過に よ って は 逆 に
自 分を 追 い 込 ん で 努 力 する た めに 焦 り を感 じ さ
せ た り、 自 信 を 持 ち 過 ぎた り しな い こ とが 重 要
になることもあります。
例 え ば 、 ② が野 球 の 試 合で の 一回 裏 で 逆転 さ
れ た 場 面 だ と 「 もう 八 回 しか な い」 と 危 機感 を
も っ て 慎 重 に 攻 め れば 逆 転も 可 能で す が 、八 回
裏 で 逆 転 さ れ た 場 面で 「 もう 一 回 しか な い」 と
焦れば力は出し切れないでしょう。
「 ま だ ま だ … 」 と 思っ て いる う ちに 「 も うダ
メ だ」 に なっ てし ま うこ とも あり ま すし 、
「 もう
… 」 と 焦 り す ぎ た り 自分 を 追い 込 み すぎ て クタ
ク タ に 疲 れ た り 、 前 に進 め な くな る こと も あ り
ます 。
「まだ 」と「もう」の判断は難しいですね 。
迷っ たり 、 悩ん だ時 に は 、
「ま だな の かな 」あ る
い は 「 も う な の か な」 と 改め て 考 えて み ると い
い か も し れ ま せ ん 。 正し い 答 えは 、 状況 に もよ
り ま す が 、わ か ら な く なっ た 時 には 誰 かに 相 談
し て み て く だ さ い 。す ぐ に諦 め た りせ ず 、サ ポ
ートしてくれる人を見つけてくださ
い。学校では、学級担任をはじめ学
年主任、生徒指導・教育相談、部活
動の顧問、教科指導、保健室の先生
等が、またスクールカウンセラーが
身 近 に い ま す し 、 家族 や 友 人、 地 域の 人 等い ろ
い ろ な 人 が 皆 さ ん の こと を 見 守っ て くれ て い ま
す 。 同 じ 問 題に も い ろ いろ な 立 場か ら 皆さ ん を
サ ポ ー ト す る こ と が で き ま す 。「 ゆ す の き 」( 相
談室)にも気軽に声をかけてください。
八木
眞弓
正義を通す生徒の
育成を目指して
人権・同和教育主任
本 校 は 、 学 校 教 育 目標 に 「 認め あ い高 め あ う
心 情 を 培 い 、た く ま し い 実践 力 を 持つ 生 徒の 育
成 」 を 揚 げ 、 互 い の 思 いや 立 場を 認 め あい 、 と
も に 向 上 し よ う と す る生 徒 の育 成 を 目指 し てい
ま す 。人 権 ・ 同 和 教 育 で は「 胸 を張 っ て 自分 を
表現し、正義を通す生徒の育成」を目標とし、
「差
別 を し な い 生 徒 ・差 別 に 負 けな い 生徒 ・ 差別 を
許さ な い 生 徒 」 の 育 成 を目 指 し 、日 々 の教 育 活
動に取り組んでいます。
六 月 の 参 観日 で は 、 生 徒会 に よ る人 権 集会 を
行 い 、 生 徒 会 本 部 役 員 によ る 「重 中 人 権宣 言 」
の 確 認 や 「 学 校 を 明 るく す る調 査 」の 集 計 結果
の 発 表な ど を 通 し て 、 自 分た ち の実 態 や 課題 を
理 解 し 、 解 決 に 向 け て決 意 を 新た に しま し た 。
ま た 、 全 校 に 卒業 生 の 人 権 標語 を 掲示 し 、先 輩
の思 い を 共 感 し な が ら 理解 し 、 身の 回 りの 差 別
や 人 権 問 題 に つ い て 深く 考 えな が ら 人権 標 語を
作 成 し ま した 。 ま た 、 全 員の 標 語 とそ の 標語 に
込 め た 思 い を 掲 示 す る こと で 、友 達 の 思い を 共
有 し た り 、 保 護 者 の方 に も 理解 し たり し て もら
う こ とが で き ま し た 。 人 権集 会 では 、 各学 年 の
代表生徒が標語やその思いを発表しました。
ア ン ケ ー ト 調 査で は 、 身 近な 人 権問 題 と して
「 い じ め 」 を あ げ る 生 徒が 多 く 、今 年 度も 「 い
じ め 」 を 題 材 に し た 「勇 気 」と い う 人権 啓 発劇
を 上 演 し まし た 。 こ の 劇 は、 演 劇部 の 生 徒が お
互 い に 話 し 合 い な が ら 脚本 を 作り 上 げ て演 じ て
います。演劇部による迫真の演技が見
る者に訴えかけ、い じめ問題が自分た
ち自身 の問題であり、解決 に向けて一
人一人が考え行 動しなければならない
ことが会場に伝わっていました。
学 級 活動 で は 、 人 権 啓 発劇 を 受け て 、 身近 な
い じ め 問 題 に つ い て 真剣 に 考え 、 話 し合 う こと
で 、 自 他を 大 切 に す る 人 権感 覚 を育 て 、 いじ め
を 許 さ な い 態 度 を 養 うこ と が でき ま した 。 参観
日 に 実 施す る こ と で 保 護 者の 方 にも 一 緒 に考 え
を 深 め て も ら う こ と がで き ま した 。 夏 休 み に
入 り 、 重 信地 域 か 所 の 公民 館 を 会場 に 、地 区
別 教 育 懇 談 会 を 実 施 しま し た 。本 年 度は 同 和 問
題 に 視 点 を あて た D V D を視 聴 し 、参 加 者全 員
で 話 し 合 い を 行 い ま し た。 次 のよ う な感 想 を い
ただきました。
○ 毎 年 参 加 さ せ て い ただ い てお り ま すが 、 親
自 身 が 気 づ か せて も ら う 場だ と 改め て 感 じま
す 。 子 ど も を 育 て て いく 上 で、 子 ど もに こ う
い う 風 に 成 長 し ても ら い たい 等 、一 番 身 近な
親 の 言 葉 、 姿 勢 を み て子 ど も も受 け 止め る と
思 う の で 、 親 の 心 の持 ち 方で 子 ども も 変 わる
と 思 い ま す 。 親 の 心 の持 ち 方 次第 で 、子 ど も
は プ ラ ス に も マ イ ナス に もな る こ とを 考 える
と、 親 も 一 緒 に こ う いう 場 で 学ぶ こ とは 、 と
ても大切だと思いました。
○ 差 別 意 識 に つ い て 思っ た こ とは 、 保護 者 次
第 で あ る と い う こ とで す 。学 校 や 地域 の 人た
ち の協 力 だ け で は 限 界 があ り ます 。 も っと 保
護者の人たちにも理解してほしいと思います。
教 育 に関 し て は 、 普 段 から わ かり や す く教 え
てもらっていると思います。
○ 子ど も に 対 し て の 親 の対 応 がこ れ か らの 人
権 に 対 し て は 大 事 なの で は ない か と思 い ま し
た 。 私 があ や ふ や だ と 子ど も に 聞か れ ても き
ち ん と し た 答 え が でき ず 今 一度 学 んで 正 し い
知識をと思いました。
○ 人 権 ・ 同 和 教 育 では 、 間 違っ た 大人 の 考 え
を 子 ど も た ちに 植 え 付 けな い よ うに す るこ と
が 大 切 な の だ と 思 い まし た 。人 に よ って 考 え
や 価 値 観 は 違う の で 統 一 する の はな か なか 難
しいものだと思いました。
○ 久 し ぶ り に人 権 、 差 別に つ い て考 え る機 会
を 得 ら れ て よ か っ た 。自 分 の中 に あ る差 別 意
識 を 自 覚 で き て 、こ れ を 克服 で きる よ う 努力
す る と と も に 、 自 分 の子 ど も たち に ひき つ が
な い よ う 気 を つ けた い と 思っ た 。ま た 、 中学
校での様子がうかがえたのはよかった。
十 一 月 は 人 権 ・ 同 和教 育 の強 調 月間 に な って
い ま す 。 自 分 や 他 の 人 の人 権 を 守る こ とは 大 切
な こ と で あ り 、 日 頃 から 取 り組 ん でい る こ とで
す。 十 一 月 も 六 月 に 引 き続 き 人 権集 会 を計 画 し
ています。保護者の方のご意見を参考
に、今後も人権・同和教育に取り組ん
でいきたいと思います。
15
重中だより
河野
折り返し地点に立って
校長
近隣 の山 々 も少 しず つ 紅葉 をは じめ 、 秋の深
ま り を 味 わ う 好 季 節と な りま し た。 本 校 も新 し
い 校 舎 で ス タ ー ト した 二 学 期も 半 ばを 迎 え 生徒
た ち は 、 勉 強 や 行 事 、そ し て 部活 動 に多 忙 な 日
々 を 過 ごし な が ら も 元 気で よ く 頑張 っ てく れ て
いま す。
さ て 先 日 、 全 校 生 徒対 象 に生 活 アン ケ ー トを
実 施 し ま し た 。 ほ と んど の 生 徒が 「 学校 生 活が
楽し い 」
「過 ごし や すい 学級 で ある 」と いう 回答
を 寄 せ て く れ ま した 。 ま た、 あ いさ つ 運 動に つ
い て も 「 全 て の 先 生に あ い さつ が でき て い る」
と 回 答 し て い る 生 徒 が大 半 を 占め て いま し た。
非 常 に好 ま し い 傾 向 が 伺え 、 重中 生 徒 の健 全 な
育ち が 感じ られ る 結果 でし た。 し かし 反面 、
「い
じ め ら れ た 」 と 感 じる 生 徒 や「 い じめ で はな い
か と 感 じ る 場 面 を 見 た」 と いう 回 答 を寄 せ てい
る 生 徒が 八 割 を 占 め て いる こ とに 、 こ の問 題 の
深刻 さ を感 じて い ます 。
「寂 し い思 いを す る生徒
を つ く ら な い 」 と いう 目 標 が達 成 でき て いな い
現 実 を 、 私 た ち は 真 摯に 受 け止 め 、 個別 の 対応
を しな け れ ば な ら な い と感 じ てい ま す 。ま た 、
地域の方々からも様々なご意見を頂いています。
「よくあいさつしてくれますね」「整然と一列で
登 下 校 で き て い ま す ね」 と いう お 褒 め電 話 、逆
に「 道一 杯に な って 困り ま す 」
「不 良図 書を 見て
い る の を 注 意し ま し た が 、素 直 に聞 き ませ ん 。
回 収し た図 書 を持 って 帰っ て いま した 」
「 下校中
暗くなっているの遅くまで立ち話をしています」
など、非常に残念な連絡をいただくこともあり 、
今 後 一 層 き め細 か い 指 導を 継 続 する 必 要を 感 じ
てい ます 。
素 晴 ら し く 整 備 さ れた 教 育環 境 、 地域 の 熱心
な教 育 力 を 生 か し 、 確 かな 学 力・ 豊 かな 人 間 性
・ 健 康 ・ 体 力の バ ラ ン スの と れ た子 ど もを 育 て
る こ と が 必 要 で す 。本 年 度も い よ いよ 折 り返 し
の 時 期 と な っ た 今 、 これ ま で以 上 に本 校 教 育に
ご理 解 と ご 支 援 を お 願い い た しま す 。ま た 、 来
る 十 一 月 三日 に は 文 化 祭を 開 催 いた し ます 。 是
非 と も 生 徒 達 の 合 唱を は じめ と す るパ フ ォー マ
ン ス を ご 覧 い た だ き ます よ うお 願 い申 し 上 げま
す。
平成 23 年度
第7号
H .23.10.31 発 行
発行責任者
重信中学校
河野 健二
〒 791-0204
東温市志津川
991
℡ 964-2007
国が違い、争っていたもの同士だけれど
この話に登場するニコライとサチは美し
も、心が分かり合えば、心の国境、国の国 い心の持ち主であると同時に、思いやりに
境も越えられるところに感動しました。ニ あふれ、勇気のある人だと思いました。周
コライとサチの間にはすごく深い何かがあ 囲の仲間たちも素晴らしかったです。そし
り、ニコライが亡くなったと知らせが届い て、このような美しい心、勇気ある行動の
た 時 も 、「 待 って い たよ 」と 涙 をこ らえ て もとになる心は誰もがもっていると思いま
言っていました。日本人もロシア人も国境 した。親子の愛情、恋人を思う愛情、どち
を越えて分かり合っていました。私も、心 らも素晴らしく心を打つお話でした。親に
を開いて人に接していきたと思いました。 とっても子どもにとってもお互いを思いや
(一年 藤田 瑞季)
る
心
に
気
づ
か
せ
て
く
れ
る
い
い
機
会となりま
した。
(保護者)
二学期 後半以降 の三年生を中心とした行
事やテ スト関係の 日程をお知らせします。
一・二年 生のみな さん、保護者の方も二年
後、一年 後には同じ 時期を迎えます。それ
ぞれの進路 について 、ご家庭でもお話を進
めてください。
月1日
第四回実力テスト
2日
日
日
個別懇談
日
日 終業式
〈三学期〉
1月 日 始業式
日
日
学年末テスト(三年生)
日
日 私立高校推薦入試
日
個別懇談
日
2月6日
私立高校一般入試
7日
9日 県立高校推薦入試
日
第五回実力テスト
日
3月8日
県立高校一般入試
9日
日 卒業式
日 県立高校合格発表
(※推薦希望も含む)
〈二学期〉
月 日
日
期末テスト(全学年)
日
日 進路希望調査 提出
11
12
10月3日(月)
一・ 三 年 生 で 坊 っ ち ゃ ん 劇 場 に 観 劇 に
行きました。今年の演目は「誓いのコイ
ン 」でした。日露戦争時代の松山を舞台
に し た 物 語 で 、 時 代 を 超 え て か わ らな い
人 をおもう気持ちや人間同士のつながり
について考えることができました。
今回は、
「第二回家庭教育学級」も兼ね
てお り、保護者の方も一緒に観劇をしま
した。感想の一部を紹介します。
御幸寺山にある「ロシア人墓地」の清掃
活動に独身時代に参加したことがあり、こ
こで眠っている人々は、松山でこんな風に
過ごしていたのかなあと思い起こしながら
観劇しておりました。サチとニコライの美
しい愛の物語はもちろん、ロシア民謡の美
しい踊り、衣装にも感動し、帰宅後、夕食
の準備をしながら「カリンカ」や「トロイ
カ」を口ずさんでおりました。生徒たちと
一緒に観劇できたので、娘と「あの場面が
おもしろかったね」とか「この人がよかっ
たね」など、あれこれ劇の感想を話したり
して盛り上がりました。観劇後、出演者の
方々と写真を撮ったり握手をしていただい
たりもして、楽しい夢のような一時を過ご
すことができました。
(保護者)
★ 進路決定にむけて ★
~ 今後の三年生の主な活動予定 ~
私立・県立高
等学校等の先生
から各学校の教
育方針、教育活
動の特色や教育
課程について直
接お話をうかが
う進路説明会も
終わりました。
三年生は、い
よいよ自分の進
路について具体
的に決めていく
時期になりまし
た。
29 28 25 24
22 16 15 14
25 24 17 12 11 10 10
21 20
19 16
「この星が生まれた時、国
境はなかった。国境が出来た
時、争いが生まれた。」
「国と
国をへだてる国境は消せない
けれど、人と人とをへだてる
国境を越えていこう。
」
このミュージカルの歌詞のように、私た
ちの力だけでは、国境は消せないけれど、
心の国境は越えられるかもしれない。小さ
なことでも自分にできることを見つけ実行
していくことが大切なんだと思いました。
サチとニコライのように育った環境や文
化、言葉が違っても、心の国境を越え愛し
合うことが出来ることは素晴らしく美しい
ことだと思いました。約百年という長い時
を越え、コインが見つかり、このコインは
現代に生きる私たちに何を伝えたかったの
か、その思いをしっかり受け継ぎ、自分の
できることを全力でやっていきたいと思い
ます。
(三年 太田 萌絵)
以前テレビのローカルニュースで、地元
の中学生がロシア人墓地の清掃活動をして
いる様子を見たことがあります。先輩から
後輩へと受け継がれている活動を知り、う
れしく思ったことを思い出しました。自分
の住んでいる街を知ることで、地元を誇り
に感じ、大切に思えるようになると思いま
す。
実際に見つかった一枚のコインから生ま
れたこのストーリーは、当時の様子や人の
思いを知ることができ、松山のおもてなし
の心が人を変えていく様子に感動しまし
た。
(保護者)
第3回進路説明会(10月21日)
お礼の言葉
生徒代表
出演者のみなさんとの記念撮影
「誓いのコイン」出演者サイン
握手でお別れ
ラストシーン
坊っちゃん劇場 観劇