中間評価第2回分科会 補足説明資料 第2回「次世代半導体材料・プロ セス基盤技術開発」(中間評価) 分科会 資料4 MIRAIプロジェクトの研究開発領域・関連コンソーシアムとの 役割分担と連携について MIRAIプロジェクト 廣瀬 全孝 増原 利明 2003年8月9日 1 MIRAIの研究開発領域 1.MIRAIは要素基盤技術開発に集中し、技術課題のブレークスルーを目指す。 ・Seleteはモジュール開発、ASPLAはインテグレーションを行う。 ・MIRAI開発技術のインテグレーション課題の抽出は参加デバイスメーカの研 究開発ラインとウエハのやり取り等を行うことにより実現する。その課題解決に 当たるのはMIRAI。 ・Selete、ASPLAとの共同研究も積極活用し、MIRAI成果の実用化をはかる。 2.MIRAIは「この指とまれ方式」 ・参加企業の協力を得て開発成果を実用化に結びつける。 ・MIRAIは研究者自身でトランジスタや配線構造を作っているので、現状ではモ ジュール化可能な基盤技術開発に特化。 2 モジュール化可能な要素基盤技術、プロセスモジュール開発、インテグレーションしたプロセスの比較 モジュール化可能な要素基盤技術 内容 例 必要 な技 術情 報 半導体プロセスに適用するために必要ないくつ かの要素プロセス群 • • • • • • • 基板、素子分離要素技術 リソグラフィ要素技術 ゲート絶縁膜・材料・プロセス ゲート材料・プロセス 接合形成プロセス 層間配線材料、金属配線材料 SRAM、フラッシュ、DRAM等の要素技術 上記の技術内容 MIRAI プロセスモジュール、デバイスモジュール インテグレーションしたプロセス 連続するいくつかの要素プロセス群を結合し たプロセス・デバイスのモジュール プロセスモジュールを結合し、半導体が設計できる ために必要なモデル、プリミティブセル等を整備した プロセス • リソグラフィモジュール • トランジスタモジュール • 多層配線モジュール • • • • • 標準CMOSプロセス 低電力CMOSプロセス 高性能CMOSプロセス Fl ash混載プロセス DRAM混載プロセス 等 • 要素プロセス群を統合するためのプロセス に関する情報 • 結果としてのトランジスタモデル、配線モデ ル定数等 • • • • プロセスに関する情報 設計用トランジスタモデルと定数 設計用容量、抵抗、配線モデル定数等 インバータ、NAND, NOR バッファ、SRAM等のプ リミティブセル ASPLA、デバイスメーカ Selete インテグレーションしたプロセス トランジスタモジュール 基板ウエハ 歪SOI ウエハ 技術 リソグラフィ プロセス モジュール リソマスク検査 計測基盤技術 素子分離 プロセ ス モ ジュール ゲートスタック プロセス モジュール 接合形成 プロセス モジュール High-kゲートスタック 基盤技術 新構造トランジスタ基盤技術 多層配線 プロセス モジュール Low--k層間絶縁膜 モジュール化基盤技術 プロセス情報 回路解析用MOSトランジスタ 、容量。配線モデルと パラメータ値 プリミティブセル (IP) LSI製造後 適応調整回路技術 3 MIRAIとSelete、ASPLA、半導体デバイス、装置メーカとの共同開発(青字はすでに開始) Selete−モジュール技術開発 フロントエンドプロセス High-kゲートスタックモジュール バックエンドドプロセス Low-k配線技術モジュール 素子分離完ウエハ提供、電気特性評価解析、界面評価解析技術 TEG共有、材料評価解析技術共有、装置相互利用 MIRAI−モジュール化基盤技術開発 基盤 評価技術 TEMEELS High-kゲートスタック研究 Low-k多層配線技術の研究 LL-D&A製膜 スケーラブル・ Low-k成膜 紫外エリプソ メトリ XPS STM 近接場ラマン 半導体デバイスメーカの200mm研究開発ラインと MIRAI200mm装置間の相互利用 (歪シリコンを含む) ナノインデンテーション・ナノスクラッチ 空孔率測定 表面弾性波 半導体デバイス又は装置メーカの研究開発ライン・ 設備とMIRAI装置間の相互利用 半導体メーカの研究開発ライン、ASPLA −インテグレーション課題の抽出 4 MIRAIと関連コンソーシアムとの連携と役割分担 1.MIRAI=要素基盤技術、Selete=周辺技術を含むモジュール、 STARC=標準デザインルールの制定,回路設計メソドロジー、先端設計環 境構築、ASPLA=標準デザインルール準拠のインテグレーション,および STARCとの連携によるSoC技術プラットフォームの開発という役割分担 2.MIRAI / Seleteは共同研究をスタート。回路設計アルゴリズム、回路設計 技術・トランジスタモデル開発などはSTARC、ASPLAと協力予定。 ASPLAへは回路試作委託を検討中。 3.MIRAIとSelete間では、中期研究開発計画について具体的な擦り合せを スタート(JEITA半導体幹部会にも報告、了承) 4.MIRAI、Selete、STARC、ASPLA責任者のミーティングをスタート予定(第二 次SNCC委員会プロセスWGの議論に基づく) 5 MIRAIと関連コンソーシアムとの関係 SoC技術開発プロジェクト間のマッピング 量産技術 MIRAIはH15に主力を45nmへシフト 産業界 技術発展のフェーズ 共同開発 実用化技術 STARC ASPLA STARC SoC標準プラッ トフォーム開発 Selete SoC先端設計・ プロセス技術開発 共同 実証 AS☆PLA 共同開発 基盤技術 高付加価値 高性能 SoC生産 あすか 次世代新材料 プロセス開発・実証 MI RAI 原理実証 共同開発 N(量産) 130nm N(量産) N+1(次世代) N+2(次々世代) 90nm 65nm 45nm 技術世代 6 ASPLA, あすか(Selete), CASMATとMIRAIの比較 ASPLA あすか(Sel ete) 次々世代(45nm)対応材料・プロセス・ 回路システムの要素基盤技術開発 株主-JEITA10社株主の会社 委託社?JEITA5社 株主-JEITA10社 委託社−JEITA10社 および三星、セイコーエプソン 半導体材料、装置、デバイスメーカ24社 半導体材料メーカ10社 アネルバ、アルバック、インテル、NEC、荏 JSR, 住友化学、住友ベー 原、沖、ギガフォトン、三星、三洋、 クライト、積水化学、東京 住友重機、シャープ、セイコーエプソン、 応化、東レ、日産化学、日 ソニー、東京エレクトロン、東芝、ニコン、日 東電工、日立化成、富士 本ASM、日立国際、富士通、堀場、 写真フイルム 松下、三井化学、ルネサス、ローム 半導体メーカ - 約120名 産総研、先端SoC連携研究体 と共同研究 半導体メーカ - 約260名 産総研とASETが共同研究契約 により共同研究体を形成。 産業界24社 - 約70名 産総研ASRC ? 約60名 20大学、独立法人研究組織の研究 室が再委託で共同研究体へ参加。 材料メーカとデバイスメーカ のプロセス研究者-約30名 NEC相模原内の産総研、先端 産総研・スーパークリー SoC研究センターのクリーンルー ンルーム産学官連携研 ムで研究開発を推進 究棟で研究開発を推進 産総研・スーパークリーンルーム 産学官連携研究棟で研究開発を推進 ㈱日立製作所中央研究所内 クリーンルームで研究開発を 推進 予算規模500億円/5年 予算規模705億円/5年 (委託会社からの委託 研究費) 予算規模45.5億円(H15) NEDO委託 (フォ−カス21事業) 予算規模38.5億円、うち NEDO補助金19.2億(H15) (フォ−カス21事業) 成果帰属 知財権は発明者の所属する 出向元の会社、産総研に帰属 する。 知財権はSelete帰属 研究委託社は無料で通 常実施権を許諾される。 成果内容は研究委託社 に公開される。 知財権は発明者の所属する会社、産 総研に帰属し、按分比で権利者とな る。研究G、MIRAI参加企業は優遇さ れた通常実施権を許諾される。 知財権は組合に所属する。 目的 次世代(65nm)プロセス 技術およびモジュール 開発 資金 バックエンドプロセス(配線工程) 以降の材料評価法の統一、 材料開発に資するTEGの開 発と検証、材料の実用化開発 90nmノードの世代における標 準プロセスの整備と開発、そ れによる設計資産・ SoCの検 証を行うラインの運営 施設 CASMAT 組織と運営 MIRAI 参加社 7 Selete/MIRAIの研究開発項目(青字はすでに共同開発開始) 【Selete研究開発項目】 【MIRAI研究開発項目】 1 65nmマスク欠陥 検査技術 1 マスク欠陥検査用199nmレーザ・ センサ技術 1 トランジスタ モジュール 1 ゲートスタック技術 2 High-k材料( 材料、第一原理計算) 成膜方式(LL- D&A) 基本成膜方式 (VALID,ALD、 MOCVD, スパッタ) 2 High-k成膜プロセス 基本成膜方式 材料評価解析技術 欠陥検出・解析 3 移動度解析(劣化機構)・信頼性 3 トランジスタ特性・ 信頼性評価 1 スケーラブルLow-k材料開発 (プラズマ重合有機膜、周期性、 非周期性ポーラスシリカ新材料) 2 材料評価・解析技術の開発、 TEG 1 Low-k材料選択 2 材料評価 評価用TEG Cu 3 Low-k材料採用多層 配線モジュール開発 4 信頼性評価 low-k k≦2.0 Cu (空孔径分布の計測、 ナノインデンテーション、ナノスクラッチ、 表面弾性波) 3 配線モジュール化のための 基盤技術開発 新プロセス装置(低荷重CMPなど) 8 MIRAIと関連コンソーシアム間の研究内容の重複 1. 各コンソーシアムの使命と役割分担は明確であり、研究加速のための連携 には研究開発課題を適切に共有することが必要。 2. 材料系が同じだから重複(例えばhigh-k用HfAlOx)という議論は、上記1の 観点から適切ではなく、材料科学の見地からも組成の違う材料は別物質と して扱う。 3. いわゆる「重複開発」「二重投資」 を避けるには、研究開発計画段階で関係 プロジェクト間のトップマネジメントレベルでの協議が必要。各プロジェクト・ コンソーシアムの発足は独立に行われており、最初からこれを統一的にマ ネジメントすることは困難であったが、Seleteとは協議をスタートした。今後 全プロジェクトに拡大する。CASMATとの協議は9月以降スタートすることで 合意している。 9
© Copyright 2024 ExpyDoc