大 麦 特 報 第1号 平成23年 9月 富山農林振興センター 富山市農業協同組合 国産麦は全国的に不足傾向で、品質の高い富山県産大麦への実需者ニーズが高まっています。 基本技術の励行で、単収を確保し、安心・安全で高品質な大麦の安定生産に努めましょう。 安定生産のための3 3ステップ ①「稲刈り直後は速やかに排水対策」を実施 ③10 月中旬までの「適期内の播種」 1 排水対策の徹底 ②pH矯正のための「石灰質資材の散布」 ‥稲を刈ったら、即!額縁排水溝設置! ○大麦は湿害に弱いので、稲刈り後速やかに額縁排水溝を設置し、 乾きにくいほ場は、心土破砕を行うなど排水対策を徹底しましょう。 ○排水溝は、額縁排水溝及び排水口へ確実に連結しましょう。 2 土づくり・基肥 ‥大麦はpH6.0∼6.5 への矯正が必須! ①水口はしっ かり止める ②額縁排水溝は 早めに設置する 用 水 路 ⑤播種直後 に基幹排水 を設置 排 水 路 ④サブソイラな どによる心土破 砕 ③排水口は深 く掘り下げる ○石灰質資材は、10a当たり 100 ㎏以上を耕起前に施用し、pH6.0∼6.5 を確保しましょう。 ○基肥は、 ① 肥効調節型基肥の場合、LP大麦48号で 10a当たり45㎏を目安に、 地力に応じて施用しましょう。 ② 分施の場合、窒素成分で 10a当たり5∼6㎏を目安に、 3 適正な播種 ‥播種が遅れる程、収量は減少!10 月中旬までに、播種を終了! ○種子消毒 雲形病等の発生を防ぐため、種子消毒は必ず行って下さい。 薬剤処理:「ベンレートT水和剤 20」を、乾燥種子重量の 0.5%湿粉衣(乾燥種子 10 ㎏当たり 200ml の水を 加え、薬剤 50gを均一に混ぜる)する。 ○播種作業の留意点 ・播種は必ずほ場が乾いた状態で行い、耕起・播種・作溝の一連作業は、1日で完了させましょう。 ・トラクターを低速にした耕起により、砕土率60%以上を確保しましょう 乾いたほ場で耕 起すると、砕土率 が高くなるよ! ×砕土率 40%以下:苗立ちが不安定で揃いが悪い。 ○砕土率 60%以上:出芽・苗立ちが安定し揃いも良い。 ○播種量の目安 ・適正な苗立ち数に誘導するため、播種時期・播種方法に応じた適正な播種量を遵守しましょう。 ・ドリル播きでは、深播きすると穂数不足を招きます。播種の深さは3cm程度に設定してください。 表 目標苗立数と播種量の目安 播種量の目安(㎏/10a) ドリル播 表面散播 播種期 目標苗立数 (本/㎡) 9 月 25∼30 日 140 6.0 6.5 10 月上旬 10 月中旬 150 200 6.5 8.5 7.0 9.0 ○播種時の排水対策 ・畦幅は3m程度を目安とし、溝幅 30 ㎝・溝の深さ 20 ㎝以上の基幹排水溝を設置しましょう。 ・また、成畦によってできた溝は、基幹排水溝に連結し、水が流れるようにしておきましょう。 排水溝は、生育期間を通じて随時手直しを行いましょう。 ☆栽培日誌(施肥・防除・作業[播種、刈取]等の栽培管理の記録)の記帳は、 生産者の責任です! 必ず記帳しましょう!!
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