ボランティア・NPO活動推進 基本指針報告書

富岡市
ボランティア・NPO活動推進
基本指針報告書
「いつでも だれでも みんなでできる」
∼ボランティアで ふるさと富岡を 元気にしよう!!∼
平成19年 2月22日
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会
<目
次>
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針
1 はじめに
2 スローガン
3 主要目標
4 課題と提言
……………………………………………… 1ページ
…………………………………………… 1ページ
……………………………………………… 1ページ
…………………………………………… 2ページ
5 具体的事業の提案
6 おわりに
…………………………………… 4ページ
……………………………………………… 5ページ
*参考資料
ネットワークイメージ図
………………………… 6ページ
委員会の経過(日程表)
………………………… 7ページ
委員会名簿
………………………………………… 8ページ
委員会設置要綱
…………………………………… 9ページ
公募要領
……………………………………………10ページ
1 はじめに
平成 18 年 3 月 27 日、新富岡市が発足しました。新たなまちがスタートするにあた
り「新市建設計画」が策定されました。この計画の新市まちづくり基本理念の一つに
「行政、市民、企業等の協働によるまちづくり」が掲げられています。協働を実現す
るにあたって核となるのは、ボランティア・NPO活動であり、今後の地域社会・自
治体運営において益々重要な存在となっております。
こうしたなか、行政の提案により「富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針
策定委員会」が設置され、各種団体推薦委員7人、公募委員8人、計15人による委
員会が6回開催されました。本委員会は、委員会の性格から従来の行政計画に見られ
るような行政が作成した「たたき台(素案)」を委員が議論するやり方ではなく、委員
が日ごろ実践しているボランティア活動やNPO活動を通じ感じている想いや素直な
気持ち、率直な意見を報告書として取りまとめました。従いまして、市民が理解しや
すく、誰でも気軽に簡単にボランティア活動等に参加できるよう整理しました。
今後、
この報告書に基づき多くの市民が活動に参加するよう期待し報告といたします。
2 スローガン(標語)
「いつでも だれでも みんなでできる」
∼ボランティアで ふるさと富岡を 元気にしよう!!∼
このスローガンは、ボランティア活動に参加している人も一度も活動したことのな
い人も、ボランティアに抵抗感を持っている人もそうでない人も、大人も子どもも含
め、市民総出でボランティア活動に参加し、暮らしやすく活気がある「富岡」を創る
ための標語とします。誰でもみな私たちのふるさと「富岡」を愛しています。ふるさ
とを市民一人ひとりのボランティアで元気に盛り上げていこうとする気持ちを表現し
ました。今後、このスローガンを広く市民に周知し、富岡市のボランティア・NPO
活動を広げて行きます。
*ボランティア
この指針においては、営利を目的としない自発的な意志に基づく社会貢献活動又はその活動
を行う個人とします。
*NPO
「Non Profit Organization」の略で、民間非営利組織と訳されます。
この指針では、ボランティアの団体をはじめとする営利を目的としない自発的・自立的な社会貢
献活動を行う市民活動団体(法人格の有無を問わない組織・団体)とします。
3 主要目標
ボランティア・NPO活動を推進する目標を次の6つとしました。
(1)こころ豊かな社会を築く
ボランティア活動は特別難しいことではありません。お互い様の気持ちがあれば誰
でも気軽に参加できます。
「お互い様」を合言葉に市民相互が助け合い、明るく元気な
まち、こころ豊かな社会をつくります。
(2)ネットワーク・仲間づくり
ボランティア・NPO活動が効率的に相乗的に力を発揮するには、絆を強化する必
要があります。一人ひとり、一つひとつの団体・グループの力を集め、その和を輪に
広げます。
(3)行政の協力体制整備
ボランティア・NPO活動を推進するに当たり、ボランティア活動がやりやすい体
制づくりとして、行政内部の横の連携、窓口の統一を図るなど簡素で効率的に運営す
ることを要望します。
(4)協働
行政だけで市政は運営できません。地域の課題を市民・ボランティア・NPO・企
業・行政が相互に協力し、互いの力不足の点を補い合い、対等の関係を構築し解決し
ます。
(5)市民参画と地域活性化
まちづくりの主役は市民です。ボランティア・NPO活動を通じ、まちづくりに参
画します。みんなで知恵を出し、汗をかき、自分たちの地域を創ります。
(6)広報活動
活動現場の『情』報を発信します。活動に携わる人や仲間の想い・気持ちを多くの
人たちに伝えます。ボランティア情報から新たな広がりをつくります。
4 課題と提言
本市のボランティア・NPO活動の現状を踏まえ、その課題と解決策について提言
します。
(1)ボランティアと行政との連携強化
ボランティア・NPO活動の活性化を通じ、地域の活性化、市民の満足度向上を図
るにはボランティア・NPOと行政の連携を強化する必要があります。その場合、ボ
ランティアと行政は互いに対話を通じ信頼しあい、対等の関係を構築しなければなり
ません。
① 市民の参加意識向上
市民自らボランティア活動などに参加することは、市民サービスの受益者としてだ
けでなく、自ら供給者となることにより地域貢献や生きがいが得られ、市民自身の満
足度も向上します。併せて、現在の厳しい財政事情も理解し、地域の課題は地域、市
民の手で解決できるよう、
積極的にボランティア活動などに参加する必要があります。
② 行政職員の意識改革
ボランティア・NPO活動は行政の下請けではありません。市民がボランティアや
地域活動への参加が多くなるよう職員は積極的に市民と関わりを持ち、ボランティ
ア・NPO活動が生きる施策を考えなければなりません。
また、ボランティア団体等が活動に必要とする行政施設や備品などの使用が簡易に
できるよう貸出方法等の検討を求めます。
③官と民との連携強化
行政は市民が求めているニーズを的確に把握し、ボランティア活動などが活性化す
るよう情報公開と情報の共有化を図ります。
(2)ボランティアグループのネットワークづくり
市内ではボランティア、NPO、企業など多数が活動しています。現在、ネットワ
ークとしては富岡市社会福祉協議会に事務局を置く
「富岡市ボランティア連絡協議会」
(加盟団体数18)があります。今後、多くのボランティア、NPO、企業が加盟で
きるネットワークづくりを検討する必要があります
① ボランティアサポートセンターを核にした推進体制構築
平成18年4月1日に
「富岡市ボランティアサポートセンター」が開設されました。
本施設を核にボランティア・NPO相互の交流、ボランティア・NPOと行政との連
携、行政内部の連携を図ることで、更なるボランティア活動の活性化を目指します。
*ネットワークイメージ図:6ページ
(3)ボランティア活動のピーアール方法
ボランティア活動を理解し、多くの市民が参加できるようにするには広報活動を強
化する必要があります。特に「広報とみおか」や富岡市のホームページは重要な役割
を果たします。
① 「広報とみおか」内にボランティアコーナーを常設
ボランティア活動紹介コーナーを常設し、市民がボランティアとして担当すること
により、ボランティアの目線で市民に情報発信ができます。また、
「広報とみおか」の
発行も月2回とすることでタイムリーな情報提供が可能となります。
② ボランティアキャンペーンの実施
地域(自治体)が自立していくには、市民のボランティア活動やNPO活動が必要
不可欠です。従って、平成16年度から市と社会福祉協議会が実施している「ボラン
ティア月間」を継続的に実施し、市民に周知することが必要と思われます。
(4)団塊世代のボランティア参加
2007 年度問題と言われる「団塊世代」の大量退職に伴う社会問題の解決策の一つと
してボランティア活動への参加が求められます。
① ボランティア活動発掘
団塊世代の活躍が今後の地域の趨勢の大きな鍵となることから、退職後に社会・地
域活動に参加できるプログラムづくりを検討する必要があります。
*本市では 1947 年(昭和 22 年)から 1949 年(昭和 24 年)生まれは約3,00
0人、人口比率で5.5%を占めています。
②男性の参加促進
ボランティア活動への参加は比較的女性が多いと思われます。男性も参加できるよ
う家族と一緒に楽しく活動できるプログラムづくりを検討する必要があります。
(5)若者のボランティア参加
将来を担う若い世代のボランティア活動への参加は地域の活力を向上させます。若
者世代が参加できるよう家庭や地域が支援しなければなりません。
① ゆるやかな形での参加促進
「親の背中を見て子どもが育つ」という格言があるように家庭内において子どもの
ころからボランティア活動と自然に触れ合える機会をつくることが大切です。また、
子育て世代がボランティア活動に関心を持ち参加できるような施策が必要です。
② 地域の連携
地域住民の活動が手本となり若者の活動への参加を促進することになると思われ
ます。従って、地域全体でのボランティア活動へ参加できる体制を構築する必要があ
ります。
(6)ボランティア参加意識啓発
市民のボランティア活動への参加意欲は高いと思われます。参加意欲を参加実行・
実施に結びつけられるような施策が必要になります。
①参加意識向上対策
ボランティアの意義や参加意識を高めるためには、ボランティアに参加することで
得られる達成感や満足感が感じられる事業の実施やボランティアに気軽に参加できる
施策の検討が必要と思われます。また、イベントなどでは企画の段階から市民にボラ
ンティアとして参加してもらうことが参加意欲向上につながります。
② キャンペーンの実施
(3)②で指摘したように市民意識の向上のためにはキャンペーン活動を継続的に
実施することが必要です。広報、公民館報、ホームページなどを活用し周知を図る必
要があります。
5 具体的事業の提案
具体的な事業として次の6事業を提案します。
(1) (仮称)ボランティアフェスティバル開催
ネットワークづくり、仲間づくりとして、市内で活動しているボランティア・
NPOなどが活動発表などを行うともに市民へアピールする機会とする。
(2) ボランティア情報誌の発行
広報「とみおか」へのボランティアコーナー常設が実現できるまで、ボランテ
ィア・NPOが担当し情報誌を発行し、市民等へ配布する。
(3) クリーンボランティア事業の継続実施
きれいなまちづくり条例推進のため、環境美化活動ボランティアである「クリ
ーンボランティア事業」を継続実施し市内各地区に広める。
(4)あい愛プラザの有効活用
「あい愛プラザ」を会場に定期的にイベント等を開催することで有効活用を図
る。
(例:2 か月に1回程度ボランティア体験交流サロンを開催する。
)
(5)ボランティア基金の創設
基金を創設し、ボランティア・NPOが企画・提案・実施する事業・イベント
等へ基金を配分することで活動を活性化させる。
(6)富岡製糸場ボランティア活動発掘と参加
世界遺産登録へ向けた活動を盛り上げ、併せて製糸場に来場する人たちをもて
なすことができるボランティア活動を発掘し参加する。
6 おわりに
本報告書は委員が真摯に協議・検討した成果です。行政におかれては、報告書の提
言や具体的事業の実施にむけ最大限の努力をお願いいたします。
併せて、一定期間後、
本報告書がどの程度達成されたか、また生かされたかを検証並びに評価することを要
望し報告書とします。
【注】
(1)無償・有償の区分について
ボランティア・NPO活動の無償・有償の区分については、活動の内容等により
仕分けし難いところがあります。今後、特に行政、公共施設おけるボランティア・
NPO活動ではある程度の基準づくりが必要と思われます。
*参考資料
ボランティアネットワーク(イメージ図)
協働
対等
ボランティアサポートセンター
(行政・社協共同運営)
ボランティア・NPO等の市民活動
推進の総合窓口
(仮称)市民活動推進委員会
協働
市民、ボランティア団体、NPO法人、市民活動団体、企業
*個人、団体、企業等だれでも参加できる委員会とする。
企業部会
地域づくり部会
環境部会
子育て部会
福祉部会
︵ボランティア
連絡協議会︶
支援
サポート
委員会の経過(日程表)
第1回委員会
平成18年10月 7日(土)
あい愛プラザ会議室
第2回委員会
平成18年10月28日(日)
〃
第3回委員会
平成18年11月12日(日)
〃
第4回委員会
平成18年12月 5日(火)
〃
第5回委員会
平成19年 1月19日(金)
〃
第6回委員会
平成19年 2月 9日(金)
〃
市長への報告
平成19年 2月22日(木)
市長公室
ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会名簿
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
氏
◎佐藤
中野
下山
磯田
津金
田中
吉井
竹村
堀田
片岡
古屋
名
和男
仙蔵
裕久
哲也
光子
實
隆之
正
徳昭
時子
京子
本田 昌子
関口 洋子
茂木 まゆ美
渡邉 大輔
◎は座長
分野・団体
富岡市ボランティア連絡協議会
富岡市区長会
富岡商工会議所
富岡青年会議所
富岡市女性団体懇談会
富岡市老人クラブ連合会
連合群馬富岡地域協議会
一ノ宮下区クリーンボランティア会
寝たきり予防の会
朗読奉仕の会「やまびこ」
子育て支援ボランティアグループ
「スマイル」
群馬災害ボランティア
丹生えほんの会
NPO法人かぞくサポート
NPO法人DNA
備考
推 薦
〃
〃
〃
〃
〃
〃
公 募
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会要綱
(設置)
第1条
市民の自主的、自発的なボランティア・NPO活動を推進するため、長期的な視点に立
って総合的な支援及び振興施策など、市民、企業、行政との協働について検討することを目的と
して富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会(以下「委員会」という。
)を置
く。
(基本指針)
第2条
基本指針は、市民一人ひとりがボランティア・NPO活動などを通じ、心豊かで充実し
た社会生活を営み、生きがいと活力ある地域社会を築くことを目指し、市民、企業、行政のそれ
ぞれの役割を明確にするとともに、協働による街づくりを構築するために役立てるものとするた
め、報告書を作成のうえ市長に提出するものとする。
(組織)
第3条
委員会は、委員15人をもって組織し、市長が委嘱する。
2 委員7人は、市長が推薦する団体等から選出する。
3 委員8人は、公募の委員とする。公募委員の募集要領は別に定めるものとする。
(任期)
第4条 委員の任期は、基本指針作成終了までとする。
(座長)
第5条 委員会に座長1人を置き、委員の互選によってこれを定める。
2 座長は、会務を総括し、委員会を代表する。
(会議)
第6条 委員会は、座長が招集し、会議の議長となる。
2 委員会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 委員会は、ワークショップにより行う。
4 委員会は、必要に応じ事案に関係する者を出席させることができる。
5 委員会は、必要に応じ随時開催するものとする。
(庶務)
第7条
委員会の庶務は、市民生活部生活環境課において処理する。
(その他)
第8条
この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、座長が委員会に諮って
決める。
附 則
この要綱は、平成 18 年7月 20 日から施行する。
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会委員募集要領
1 趣旨
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針策定委員会設置に伴い、市民の多様な意見を取り
入れ、今後の富岡市のボランティア・NPO活動を総合的かつ効果的に推進するため、委員会の委
員を広く市民から募集するものとする。
2 委員の役割
富岡市ボランティア・NPO活動推進基本指針を策定するため、ボランティア・NPO活動を推
進する基本的な方向を明らかにし、市民の意識啓発及び活動の促進を図るため、ボランティア・N
PO活動に対する意見及び要望などを述べるものとする。
3 募集人員
公募委員は8人とする。
4 委嘱期間
委員の委嘱期間は、委嘱の日から基本指針作成終了までとする。
5 応募条件
(1) ボランティア・NPO活動への理解や興味があり、自らボランティア・NPO活動を実践し
ている人、または、ボランティア・NPO活動に参加したいと考えている人
(2) 無報酬で参加できる人
(3) 市内在住の人
6 応募の方法
所定の申込書に記入の上、市民生活部生活環境課(ボランティアサポートセンター)へ申し込む
ものとする。
7 募集期間
平成18年 8月 1日(火)から 8月25日(金)まで
8 選考結果
応募者が予定人員を超えた場合は、応募用紙に記載された本人の応募理由等を参考に、年齢、職
業、地域等を考慮した上で選考し、応募者全員に結果をお知らせする。