11事業報告書(修正) -2 - コミュニティリーダーひゅーる ぽん

2011(平成23)年度
特定非営利活動法人コミュニティリーダー ひゅーる ぽん
事 業 報 告 書
運営に関わる事業
今年度は、縁を絆にするために全ての領域で取り組んできました。外部協働事業は震災復興支援とし
て、青少年育成プログラムの実施、その他支援プログラムへの協力、日々の活動を通して地域の方と
ともに考え動く場をつくりました。まちづくりフロンティア事業においては、多くの支援者とともに
作り上げてきたアート・ルネッサンスで、新しい共感者・支援者の輪を広げるとともに、これまでの
支援者の方々との関係がより深まり、プログラムを前進させていくことができました。
コミュニティスペース事業では、特にじゃんけんぽんの就学前の子どもたちのクラスにおいて、応え
きれないニーズがあり、社会のなかで必要とされていることを実感するとともに、応えきれないジレ
ンマを感じました。そのような思いを感じながら、この一年は、障害者自立支援法と児童福祉法の改
正による制度変更を視野にいれながら、じゃんけんぽんの目指す方向と社会に果たす役割について協
議してきました。社会へ責任のある事業を行いながら、子どもたちのおかれている状況や、支援のあ
り方を示していくために、児童発達支援センターに移行することを選択しました。そのために、より
専門的な支援が行なえるスタッフ態勢をととのえること、スタッフのスキルアップを行なうことが早
急の課題です。
また、スタッフの勤務環境の改善として、徐々に労働環境の充実を進めてきていますが、さらに働き
やすい環境づくりをめざす必要を感じています。
財政面においては、コミュニティスペース事業の給付費の過誤があり返還をしながらの運営とな
り、厳しい1年となりました。結果的に、当初の収益目標に達することができませんでした。
しかし、スタッフ全体で収益目標を共有し達成に向けて努力し、保護者の方々の協力も得て、
運営を行い乗り切ることができました。他の事業でも、プログラム実施における資金集めに苦
労しましたが、結果としてたくさんの方々に支援していただき新たな共感と支援の輪を広げるこ
とができました。毎年のように財政面の課題を取り上げながら解決できていない現状を打破す
るために、来年度は、新たな事業に取り組み、運営を安定化させ、より社会に幸せを生み出す
事業を実施していきます。
新拠点プロジェクトにおいては、たくさんの方にご支援をいただいたお気持ちを形にすべく、来年度
内の建物完成をめざし動いていきます。
1.各種運営会議
1-1 運営に関する会議
1-1-1 通常総会 1回
1-1-2 顧問監事会 1回
1-1-3 理事会 3回
1-1-4 運営委員会 12回
1-1-5 Think Different会議 10回
1-1-6 新拠点プロジェクト会議 12回
1-1-7 コミュニティズペース事業会議 15回
1-1-8 事業検討委員会 7回
1-2 プログラム実施に関する会議
1-2-1 コミュニティスペース事業に関わるプログラム会議
1-2-2 まちづくり、ボランティア育成事業に関わるプロジェクト会議
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2.活動支援プログラム
2-1 Hull Fan 360,000 円
2-2 一般寄付
1,437,414 円
2-3 じゃんけんピースキャンペーン( 第2期拠点建築プロジェクト) 431,852 円
2-4 社会課題解決プロジェクト助成金 2,492,635 円
※ 第2期拠点建築プロジェクトの実施にあたり、広島県共同募金会の社会課題解決プロジェクトに参
加し、みなさまからの募金及び共同募金会からの助成金をいただきました。
2-5 その他
イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーンより寄付 32,100 円
※子どもたちのための教材・知育玩具・書籍・活動に必要な備品等購入させていただきました。
三越伊勢丹グループ労働組合より寄付 50,000 円
※子どもたちの活動のためのオーブンレンジを購入させていただきました。
3.スタッフ・リーダー研修
3-1 グループ内研修 3回
3-2 新人スタッフ研修 5回
3-3 他団体主催セミナー(講座)への参加
サービス管理責任者研修 全国児童発達支援協議会施設長研修 全国児童発達支援協議会職
員研修会 広島県虐待防止権利擁護研修(広島県集団指導研修) ソーシャルビジネス研修(9
回) 広島県東日本大震災被災者生活サポートボランティアセミナー 4.その他
社会的企業人材創出インターンシップ事業実習受け入れ、
広島市被災者支援ボランティア本部への運営協力、被災地支援ボランティアバスへのスタッフ派
遣、広島文化学園大学実習受入れ、広島市立安佐中学校職場体験実習受入れ
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2.コミュニティスペースプログラム
1.コミュニティほっとスペースじゃんけんぽん
児童デイサービスⅠ型(ひよこ組)
開所から約2年を経て、じゃんけんぽんひよこ組としての活動や支援のスタイルが確立できました。
日々の活動の中で、スタッフとの信頼関係の構築を丁寧に行い課題に取り組む意欲や、子ども達同士
の関係づくりの力を高めていくことに取り組みました。その結果、集団としてのまとまりができ、大
人との関係の楽しさだけでなく、子ども達同士で遊ぶ楽しさを感じられるようになってきました。子
どもたち同士の関係の深まりとともに、個々も急速に成長をし、幼稚園や保育園へ移行していく子ど
も達も増えました。また、保護者の方の思いを受け止め共有しながら、子どもたちの成長を支援して
いくために懇談や相談を随時行なう中で、信頼関係の深まりを感じる1年となりました。しかし、保
護者の日々の思いや悩みを汲み取りきれなかったという思いも残ります。そのため来年度は個別懇談
の回数を増やすことや、保護者の不安が和らぐような話のできる場づくりなど、より保護者の心に寄
り添い、共に子どもの成長に取り組めるようにしたいと考えています。
児童デイサービスⅡ型(きっず組)
子ども達が主体となり年 齢 や 性 別 に 応 じ た 活動を企画・実施することが出来ました。特に性別別の
活動では、これまでも行っていた男の子のお泊まり会に加え、女の子のクッキングや外出等のプログ
ラムを実施しました。このような活動を通して、自分達で企画し行動することや「男の子らしさ」
「女の子らしさ」を意識する機会になりました。日常の活動の中では、より深まりの増した関係の中
で、遊びを提案したり、集団を作るリーダー的な役割を見せる姿も多く見られるようになってきまし
た。トラブルもありましたが、解決するための方法を子ども達同士で考えることを通して解決してい
く力を育むことが出来たように思います。また、子ども権利条約フォーラム広島大会の分科会スタッ
フとして、当日の分科会運営で、力を発揮することができました。一方で、社会力評価表をもとにし
た、課題解決に向けたより具体的なアプローチのプログラム化を行うこと、保護者との個別懇談を行
うこと、独自に社会と繋がる活動を作ることは、課題として残るため、引き続き取り組んでいきたい
と思います。
その他の取り組み(合同活動、保護者支援、連携事業について)
キッズ組とひよこ組の合同の活動の機会をつくることで、子ども同士が相互に高まり合う場になりま
した。年長者は年少者を思いやったり、気持ちを汲み取ることが出来る力を、年少者は年長者の行動
を見て学んだり、視野を広げることができました。今後も、様々な活動や体験を共有する中で、関係
を深め相互に高め合えるよう、支援していきたいと思います。
保護者同士の繋がりを深めていくために保護者勉強会や交流会などを実施しました。中でも、初の試
みだった男子会(父親の会)は、普段なかなか顔を合わせたり話をする場の少ないお父さん方の繋が
りを作ることが出来、キッズ組のお父さん達がひよこ組の子どもたちのために、サンタクロース役を
してくださる等、一体となった活動に発展しました。また、年末に行った保護者交流会ではぽんぽん
を含む80名に及ぶ参加者が集まり、絆の深まりを感じる1年となりました。他機関からの連携の要
請や地域からの相談などが多くありました。ケースカンファレンスの実施、他機関から受入れに関す
る相談、子どもの育ちに関する相談など、特に学齢前の子ども達の利用に関する相談を通して育児に
悩みを抱える保護者の多さと、そこに関わる機関の少なさを痛感させられました。来年度は、児童発
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達支援センターへの移行に向けて動いていく中で、私たちの果たすべき役割について、他機関との連
携のあり方も含めて取り組んでいきたいと思います。
事業目的
子どもたち(主に不登校児、障がいのある子ども)の発する思いや願いをくみ取り、大切に育
む事を活動の基本とし、安心感を基盤に人や社会とつながって、自分らしさ、自分の能力をい
きいきと発揮していけるよう育ちの支援を行う。
実施日時
通年
実施場所
コミュニティほっとスペースせせらぎ本部
登録数
参加人数
活動日
年間 242日
児童デイサービスⅠ型登録人数 15名 児童デイサービスⅡ型登録人数 30名 その他利用人数
※2012年3月31日現在
対象者 5,613人
※2012年3月31日現在
スタッフ 1,505人
2名
ボランティア 318人
児童デイサービスⅠ型(ひよこ組)
⃝3歳∼6歳までの障がいのある子ども達を対象として、育ちの支援を行いました。
水曜日を除く、月∼木曜日…10:00∼15:00
金曜日… 10:00∼13:00
土曜日… 10:00∼15:00 ※祝祭日を除く
※このプログラムは障害者自立支援法に基づく児童デイサービスとして実施。
⃝個別支援計画に基づき、活動を実施
○サーカス鑑賞、遠足などの行事を実施
⃝個別懇談、進路相談を実施
実施内容
児童デイサービスⅡ型(キッズ組)
○7歳∼18歳までの不登校及び障がいのある子どもたちの、育ちの支援を行いました。
水曜日を除く、月∼金曜日…10:00∼18:00
土曜日…10:00∼17:00(第3土曜日は15:00まで)
※プログラムの一部は障害者自立支援法に基づく児童デイサービスとして実施。 ○季節プログラムを実施
8月…キャンプ、水泳 9月…ナイトウォーク 12月…サンタプロ 2月…雪遊び、鬼プロ 3月…旅行
○わくわくタイム(遠足、野球観戦、バーベキューなど)を実施
○年齢別活動(中学生以上の企画、男の子のお泊まり会、女の子の外出やクッキング、浴衣を
着てお祭りに行く)を実施
○他団体からの招待によるレクリエーション活動(子供神楽共演会、アートパーティー等)に
参加
⃝全国子どもの権利条約フォーラム(親子の遊び場づくり)に参加
○地域行事(安佐南区民まつり等)に参加
その他の事業(合同活動、保護者支援、相談支援、寄付など)
○保護者交流会の開催(2回)保護者勉強会の開催(2回)男子会,女子会の開催(各2回)
○個別のケースについて外部機関(児童相談所、区保健センター、学校等)とのケース会議に参
加(8回)
○他機関(生活支援センター、保健センター、子ども療育センター等)からの利用に関する相
談や受け入れ要請に応じ、見学・相談の機会を設けたり受け入れを行ないました。(15回)
○関係学校・機関など、見学の受け入れや訪問等により情報交換をし相互に連携しました。
(7回)
○見学・利用に関する相談、子どもの育ちに関する相談。(24件)
○三越伊勢丹グループ労働組合様より、活動支援として子どもたちのためのオーブンレンジ購入
の支援をしていただきました。
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2.コミュニティほっとスペースぽんぽん
今年度は、通所者一人ひとりの活動への充実感、達成感を高め、自己の成長を実感したり、誇りを
持った生き方につなげるため、各活動内容の見直しと充実を図りました。
働くことの支援では、課題であったアートを活用した自主製品の具体化に力を入れ、中でも特に陶芸
製品づくりに積極的に取り組みました。そのことにより、オリジナルのアート製品の幅が広がり、鉢
やカップ&ソーサーなど、花やカフェとのコラボ商品を製品化、販売することができました。アート
と花、カフェといった各事業を絡ませた商品展開は、相乗効果で売上にもつながったと感じていま
す。また、今年度は、アート製品を取り扱ってくださる委託販売店舗も増えました。
陶芸製品づくりの作業においては、作業の細分化を図ることで、今まで製品を生み出すことに関わっ
ていなかった通所者も作業に関わることができ、働くことに関わる通所者が増えました。一人一人の
技術も向上し、今後の製品展開の広がりが期待できます。また、作陶技術の習得は通所者の自信につ
ながっていることに加えて、製品の納品、出張販売にも通所者自身が積極的に参加することで、自分
たちの生み出したものが製品として社会に出て行く喜びを肌で感じ、販売や作業への意欲、意識の向
上につながっています。
花については、花苗単品だけではなく、アートとのコラボ商品や寄せ植えの数を増やすなど、販売の
工夫をしました。ただ今年度は行事が重なり、例年参加する出張販売に参加できなかったこともあ
り、年間の売り上げが減少しました。またアートと花のコラボ製品によるイベントの企画商品の開
発・販売を行うことも計画していましたが、十分に取り組めなかったことも、収益向上につながらな
かった原因だと考えています。しかしながら、地域の方をはじめとして、着実にぽんぽんの花の苗と
その質が定着し、それが通所者の自信になっています。今後は、イベントだけでなく、日常的な販売
数を伸ばす工夫が必要だと感じています。
ぽんぽん全体としての収益や工賃に関しては、昨年度に引き続き課題が残りました。次年度は、今取
り組んでいるアート製品、花、カフェとのコラボ製品をさらに質の良いものにしていくことや、花苗
やアート製品販売場所の開拓、そのための営業活動などを積極的なおかつ計画性をもって行い、具体
的な数値目標のもと、一定の工賃の支払と収益向上を実現させていきます。またそのための、工賃体
系の見直しも行っていきたいと考えています。どの通所者に対しても、仕事で工賃を得る喜びを実感
し、自分自身、仕事に対しての喜び、誇りを得られるようにしていきます。
生きがいの支援では、今年度もアートを通した自己表現活動を中心に取り組みました。アートにより
様々な人と出会い、繋がることで、今度は実際のアート創作現場にボランティアとしてきていただい
たり、カフェにきてくださる方たちが増えたように思います。次年度も彼らの自己表現活動を大切に
しながら、彼らのアートまた彼らのアートの良さを生かした製品化で、社会参加を促進していきたい
と思います。その実現のためにも次年度は活動のスリム化を視野に入れ、働くことと、アートによる
自己表現の場を中心に、活動の見直しをしていきたいと思います。
その他、今年度も東日本大震災での被災地復興支援を絡めた夜市、さくらまつりなど、地域とのつな
がりを深めていく活動を行いました。参加していただく地域の方も増えましたが、地域の子どもたち
を巻き込む工夫には課題が残りました。次年度は引き続き、私たちのメッセージを発信していくとと
もに、ここで人が出会い、繋がっていく場づくり、また地域の子どもたちを巻き込んだ活動の工夫を
考えていきたいと思います。
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事業目的
18歳以上の障がいのある人の就労、社会参画ならびに豊かな地域生活の支援を行うことを通し
て、人や社会とつながる喜びを感じながらいきいきと豊かに生きていくことを支援する。
実施日時
通年
実施場所
コミュニティほっとスペース ぽんぽん
登録数
参加人数
17名 ※2012年3月31日現在
利用者 2,983名
活動日数
ボランティア 31名
年間 241 日
スタッフ 1,006名
⑴人や社会とつながっていきいきと豊かに生きる社会生活支援活動
○通所者一人ひとりの思い・能力に応じて以下の3つのグループに分かれて作業・活動を
行いました。
・社会的自立を目指し、主に働くことを中心に活動するグループ
・生きがいを重視し、社会生活力の向上を目指した活動を行うグループ
・社会生活力を高める活動を行いながら、自立も目指していくグループ
○働くことの支援
花の育苗(年間約20,000株)・販売、花壇管理(広島文教女子大学・ナ­シングホームゆうゆ
う)、出張販売(金木犀、つかさランドリー古市店、ナーシングホームゆうゆう、放射能影響研
究所、安佐南区民まつり、さとうふれあいまつり、安佐南区ボランティアまつり他)、
カフェでの接客、直送便事業、アート製品づくり、アート製品の販売(金木犀、アート
エクスチェンジフェスティバル、マジェルカ、cafe&gallery Puu...他)など
○生きがいの支援
アート活動(絵画や陶芸での自己表現)、作品展示(アートルネッサンスへの出展、金
実施内容
木犀での展示、福山鞆の津ミュージアムはじまるアニマル展出展)、地域行事への参加
(安佐南区民まつり、さとうふれあいまつり、安佐南区ボランティアまつり)、レク
レーションの実施(1泊旅行、忘年会など)、ひろしまジン大学講義(講師として参加)
○日常生活の支援
日常生活能力、社会生活能力の向上、健康管理・維持増進に関わる取り組み、生活面の
指導・支援、医療・関係機関との連携、人権擁護センターほっと「ほっとさん」の訪問
など
⑵あたたかなまちづくりの拠点となる活動
夜市、さくらまつり(東日本大震災復興支援)、ぽんぽんギャラリーでの絵画展示、カ
フェの運営、アート教室の実施(毎月2回)、町内会行事への参加(秋祭り、グランドゴ
ルフ)
⑶利用相談や地域生活に関わる相談、利用希望者の見学・体験、実習生、ボランティア・
アートサポーター、見学の受け入れ
一般相談…2人 通所者希望者の見学・体験…52人 実習生…2人
ボランティア、アートサポーター…31人 見学…1人
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3.まちづくりフロンティアプログラム
今年度は地域や社会を一緒に創って行く人を増やすまちづくりの活動に、コミュニティスペース事業
やボランティア育成という視点を取り入れ、取組みました。じゃんけんぽんやぽんぽんの現場での活
動を魅力あるものにすることで、地域の中で心を通わせ共に考え活動して行く人を増やすことをめざ
しました。その中で、中学生の職場体験の受け入れや大学生の実習の受け入れでは、共に活動する中
で、私たちの活動のメッセージを伝え共感や学びを得て次の活動に進めるように工夫をしました。し
かし、実習終了後の活動にはつながりにくく、共にまちづくりをする人を育てる場には高めることが
できませんでした。次年度も引き続き、活動終了後のフィードバック等で充実感・達成感を共有する
ことと、さらに、多くの人を巻き込んでいけるよう、活動の工夫を図りたいと思います。
夜市や桜まつりの主催事業では、昨年に引き続き、東日本大震災の復興支援として義援金の受付や売
上の一部を支援金として送りました。この活動に対し、たくさんの地域の方々が共感をしてくださ
り、ご協力をいただきました。その共感を、共に考え動く活動に高めることができなかったことは、
とても残念に思うとともに次年度への課題として取り組みたいと思います。
今後も日常の活動の中で様々な方法でメッセージの発信を工夫し、地域の人々との繋がりを深め、学
び・育ち合えるような活動を行っていきたいと考えています。
1. 講師・委員派遣プログラム
講師や委員の派遣を通して、社会啓発、ボランティア・NPO活動を推進するための社
事業目的
会基盤整備、まちづくりに関する提言を行う。同時に他団体とのネットワークを強化す
る。
実施日時
通年
実施場所
広島県内各地、広島市内
講師派遣
比治山大学ボランティアワーク講師、文化学園大学講師、安佐南区民大学
委員派遣
広島市社会福祉審議会
実施内容
広島市安佐南区地域包括支援センター運営協議会委員
広島市安・安西地域包括支援センター運営協力委員
広島市社会福祉協議会理事会
広島市社会福祉協議会ボランティアセンター運営委員会
広島市安佐南区社会福祉協議会評議員会
広島市安佐南区社会福祉協議会ボランティアセンター運営委員会委員 など
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2. 広報プログラム
事業目的
広報を広くPRし、多くの方にひゅーるぽんのことを知っていただくとともに、活動へ
の理解を図り、活動支援者や共感者を広げる。
実施日時
通年
実施場所
コミュニティほっとスペース他
○ホームページや掲示板の活用により、日常の活動やイベント内についての情報発信を
実施内容
行ないました。
○広報用の活動ポスター、法人や活動別のパンフレットなどを必要に応じて作成し、講
師派遣先やイベントでの配布・掲示を行いました。
3.
その他
さとうふれあいまつり、安佐南区民まつり、安佐ふれあいコ
ンサート、安佐南区ボランティアまつりへの参加
4.
アートを軸にしたまちづくり
アートを通じたまちづくりでは、障がいのある人の社会参加と彼らのアートが生む豊かさや幸せを社
会に伝えることを目的に、アート・ルネッサンスと幸せProducts.の事業を行いました。
11回目の開催となるアート・ルネッサンスでは、開催の為の資金援助において地元企業、団体や個
人による支援の輪が広がり、昨年に増して多くの方にご協力いただくことができました。また、ボラ
ンティアとして作品展に関わる協力者との協働による運営形式は、本作品展の特徴としてマスコミに
も取り上げていただきました。このような協働関係は作品展開催時だけでなく、情報交換等、日々の
現場での活動にも生かされており、彼らのアート活動を高め、社会に広げるためには欠かすことので
きないネットワークを生み出しています。また、会場を訪れた来場者から作品を販売して欲しいとい
う依頼も複数あり、本作品展が彼らの活動の場を広げていると実感しました。
幸せProducts.では、アート・ルネッサンスと併せて、アートでまちを変えることを目的にうらぶく
ろ商店街振興組合と協働し事業を行いました。広島市の助成を受け、商店街と障がいのある人のアー
トが融合することで人通りを増やしまちの活性化につなげていくことを目標に実施しました。買い物
をしながら店舗でアートが楽しめる「うらアート」と、閉店後の店舗に入選作品がアニメーションと
して夜の店舗内で自由に動く「うらシネマ」を展開しました。ご来場いただいた多くのみなさんは街
を散策しながら、アートと商店街が生み出す新しい楽しさを感じられたようでした。しかし、一方で
これらの取り組みを通して、アートの魅力を社会に伝え、社会を変えるというところまで十分高める
ことはできませんでした。これらの動きを、アートの力を信じて共に動く協働の活動に高めることま
ではできませんでした。次年度以降は、方法を見直し、メッセージを込めた活動の中から共感を生み
出し、より一層彼らのアートの社会化を進めていきたいと思います。
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4-1 アート・ルネッサンス2012
事業目的
障がいのある人のアートが持つ芸術性と価値を広く社会に広める。
アーティストと社会のつながる社会参画の場をつくる。
現場で制作するアーティスト、サポーター同士のつながりをつくる。
アーティスト、サポーターの表現活動に取り組む創作意欲を高める。
実施日時
20 12 年2月 1 1日 ∼1 9日 ( 11: 0 0 ∼ 1 9 :0 0 最 終 日 は 1 8 :3 0 ま で )
実施場所
広島市 まちづ くり市 民 交流 プ ラザ 北 棟4 Fギ ャ ラ リ ー
対象者
来場者 1 , 867 名 協 力 者延 べ約 18 0名
○中国地方5県に公募し、応募総数438点の中から、入選作品104点の作品を展示し
ました。
○審査員特別推薦展示として、社会福祉法人かしの木のアーティストの中から、6名
の作品22点を展示しました。
○アートサポーターの皆さんと、公募展の方向性や企画、広報の協力についての会議
を計3回開催しました。加えて、作品の写真撮影や会期中の運営、作品展示・撤収
等、様々な場面でご協力いただきました。
○図録作成のための個人協賛を募り、約80口の協賛をいただきました。
○オープニングセレモニーには、共催団体や協賛企業様から約20名にご臨席いただ
き、その他の来場者約230名が集まる、盛大な会になりました。セレモニー後には、
毎年好評の入選アーティストによる、作品解説をおこないました。
実施内容
○今回初の取り組みとして、審査員特別推薦展示をしていただいた社会福祉法人かし
の木と、学校現場で熱心に取り組んでくださっている広島北特別支援学校のアーティ
ストとアートサポーターを招き、ギャラリートークを開催しました。制作現場での様
子や作品ができる過程、アーティストの葛藤等、作品の生まれる瞬間を感じる事がで
き、とても好評でした。
○ヴィオラ奏者の沖田孝司さん・千春さんのロビーコンサートや、まちカフェさんの
コーヒーサービスなど、今年も作品展を盛り上げてくださるためにご協力をいただき
ました。
○次期開催に向け、会期中に作品展への個人協賛を募り、約30人の方にご協力いただ
きました。
○作品展の関連企画として、袋町裏通り商店街と協働して「うらアート」「うらシネ
マ」を開催しました。(詳細は別途記載)
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4-2 幸せProducts.
事業目的
社会 の中で障がいのある人のアート の 普及度 を 高 め 、 日 常 生 活 に 広 げ る 。
障が いのある人の社会参画と自 立 を促進 す る。
実施日時
通年 「う ら シ ネマ」 & 「うら アート 」実 施時 期2 01 1年 8月 ∼1 1月 、2 01 2年 2月
実施場所
広島市内袋町「裏通り」店舗
○袋 町 「 裏通り 」 と障が い の あ る 人 の アート が協 働す るこ とで 人通 りを 増や し、 ま
ち の 活性化 を 目標に 「 うら シネ マ」 &「 うら アート 」の 事業 を実 施し まし た。
期 間:2 01 1年 8月 ∼11月、 20 12 年2 月
会 場:袋 町 裏通り 店 舗
内 容:袋町「裏通り」の店舗に障がいのある人の絵画作品を展示しました。また、店
舗の営業が終了し、飲食店の灯りのみでまちが暗くなる21時頃から通りの数カ所で、
彼らの作品を使ったアニメーションを投影し、夜の街を歩く人に楽しみを提供しまし
た。
・第1回 2011年8月25日(木) 11月24日(木)
協力店舗 3店舗(うち、映像投影箇所3カ所、絵画展示3カ所)
・第2回 2012年2月11日(土) 2月19日
協力店舗 8店舗(うち、映像投影箇所2カ所、絵画展示8カ所)
2回目の取り組みでは、障がいのある人の芸術作品展「アート・ルネッサンス 2012」
と連動した企画として、作品展開催期間中に実施しました。作品展の会場で、協力店
実施内容
舗を記した地図を配布し、来場者は、その地図を基に袋町の店舗を訪れ店舗と作品の
融合や映像化した作品の新しい楽しみ方などを見ることができました。加えて、その
お店を利用した場合には、店舗内展示作品のポストカードプレゼントや店舗独自の
サービス(キッチンクロスのプレゼントや飲み物の割引など)が受けられるなど、協力を
いただくことができました。
○実 施 ま でに数 回 にわた り 関 係 者 が 集 ま り 会 議 を 重ね まし た。
○映像のコンテンツ制作等を広島市立大学芸術学部吉田幸弘教授にご協力をいただくこと
で、クオリティの高い映像が可能になりました。
○この取り組みをきっかけに店舗にはじめて訪れる方も増え、お店の新たな魅力を知る
きっかけになったようでした。一方で、実施において、克服すべき課題も多く、まち全体
での取組みになりきれず、商業面での大幅な活性化にはなりませんでした。
○この取り組みをきっかけに、店舗間で夜間の防犯について地域の課題を共有することが
できました。
○この事業では、まちとアートが生み出す新しい可能性を探る取り組みとなりました。
※こ の 事 業は「 広 島市商 売 知 恵 出 し 事 業 」 の 助 成 を受 けて 実施 しま した 。
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4.コミュニティボランティア参加育成支援プログラム
今年度も、学生を中心に、年間を通じて多くのボランティアが活動に参加してくれました。しかし、
継続的に活動するボランティアは、数人程度で、授業の一環で活動した学生については、気持ちを通
わせつながりを深める努力を行ってきましたが、終了後も継続して活動するところまで、気持ちを高
めていくことができなかったように思います。これらのことについては、来年度の課題として、日常
のじゃんけんぽん・ぽんぽんの活動の魅力を高めていくことと、その中で活動するボランティアのみ
なさんに発見があったり、興味の充足が得られたり、達成感が持てるような関わりをしていきたいと
思います。
ボランティア活動の、情報発信については、ホームページへの掲載やポスター掲示などの啓発活動が
十分ではありませんでした。また、高校生以下のより若い世代に対しても、地域に密着したボラン
ティアの呼びかけや繋がりづくりは十分にできませんでした。来年度も、地域に団体や活動の魅力を
伝え、また活動を通して想いやメッセージを発信しながら、繋がる工夫を続けていきます。
ボランティアコーディネーター養成講座については、昨年同様、受講者の力量や経験年数に応じて基
礎編と応用編に分けて開催しました。基礎編では、コーディネーターの必要性や役割について学び、
また、ボランティアを送り出す側・ボランティアを受け入れる側・その両者をつなぐ側のそれぞれの
立場から考える場面をつくり、コーディネーターとしてどうあるべきかを考えることができたように
思います。応用編については、ボランティアが活発に活動している施設を実際に見学し、地域とつな
がっていくための秘訣や学生ボランティアをどう巻き込んでいくべきなのかについて学びを得る講座
としました。受講者の方それぞれが、問題意識をもって参加されているので、質疑応答も活発に行わ
れ、よい学びの場となったように思います。ただ、受講者が少なく、もう一つの目的であるコーディ
ネーター同士の横のつながりを深めるところまではできませんでした。今後も、いざというときに、
お互いがつながり、力を合わせて取り組んでいくことができるネットワークづくりに取り組んでいき
たいと考えます。
1 ボランティア365日応援プログラム
事業目的
実施日時
実施場所
実施内容
銃 比
溝尉
溺宗炭
腿顛
汚沈 画
奉 圏
今嬉⊿磁 汚沈 求醒
沿
縮
隙
椙捜
窃旭
朕
汚沈 堕樟
就疋匿従朝
汚沈芯頓
汚沈
汚沈
拷⊿
阜筈
○ボランティア活動に関する問い合わせや相談への対応、活動との調整、参加のきっか
けづくり、資金援助、活動の継続につながる働きかけ、学びの場づくり、情報発信
等、ボランティア活動全般にわたる支援を日常的に行いました。
○相談対応…ボランティア・NPOに関する個人・団体等からの問い合わせや相談を受
け、必要に応じて他団体と連携をとりながら対応しました。また、ボランティア希望
者に対しては、見学や体験、ガイダンスの実施などを通して本人の希望・思いを汲み
取りながら、本人の得意なことなど自分の力が発揮できるための支援を行いました。
○活動参加の支援…ホームページ・掲示板を活用し、日常的な活動内容や思いの発信を
行うことを通して、ボランティア活動参加へのきっかけづくりを行いました。またボ
ランティア募集のポスターを制作し掲示を行いました。加えて、活動参加費、交通費
の一部負担等、学生ボランティアに対する活動資金援助を行いました。(HullFanを
充当)
○情報提供…ひゅーるぽんの活動の情報をメールで送信し、活動参加へのきっかけをづ
くりを積極的に行いました。
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2 緊急支援プログラム
緊急時・災害時などにおいて素早く対応し、ボランティアセンターとしての機能を果た
事業目的
す。
他団体と協働しながら 東日本大震災への復興支援を実施。
実施日時 腿 顛
阜筈
実施場所
○事務局スタッフが交代で24時間対応の携帯電話を持ち、緊急時にも対応できるように
しました。また日常的にグループ内または関係機関とのネットワーク・協力体制づくり
に努めました。
○東日本大震災への復興支援を行う「広島市被災者支援ボランティア本部」へスタッ
フ、ボランティアを派遣しました。
○広島市被災者支援ボランティア本部と広島県社会福祉協議会の派遣する被災地支援の
ボランティアバスに、スタッフを派遣しました。
4月26日∼29日 宮城県岩沼市
5月16日∼20日 宮城県多賀城市(広島県社会福祉協議会派遣)
7月22日∼27日 岩手県陸前高田市他
実施内容
8月19日∼24日 岩手県陸前高田市他・宮城県岩沼市
(被災地支援青少年プログラムとして実施)
12月16日∼19日 福島県南相馬市
※被災地支援青少年プログラムは、中央共同募金ボラサポの助成金により実施しまし
た。
○広島市被災者支援ボランティア本部との協働で、被災地支援青少年プログラムを実
施。中学生から大学生までの青少年とともに被災地に行き、復興作業を行なうととも
に、震災時の状況を知り、現地の学生の活動を学びました。
○ボランデポ広島の構成団体として、東日本大震災復興支援に向けた活動への協力を行
ないました。
○日常活動の中で、被災地支援のための募金活動や、行事において被災地支援活動(募
金・花を贈るなど)を行いました。
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3 ボランティアコーディネーター養成講座
ボランティアコーディネーターへの知識を深めるとともに、実践力を身につけた
コーディネーターを育成することでの、各団体におけるボランティア受け入れ資質
実施目的 の向上と市民活動の充実。
広島の各現場で活動するコーディネーター同士の日常的につながることで、連携に
よるコーディネートを可能にするとともに、協働によるまちづくり活動を実施。
実施日時
基礎編 2012年 2月 25日(土)10:00 17:00
応用編 2012年 3月 10日(土) 9:00 16:00
実施場所 広島市西区地域福祉センター、NPO法人かべ工房村、広島経済大学興動館
対象者
申し込み受講者 基礎編 27名 応用編 7名
広島市社会福祉協議会との協働で開催。
「基礎編」では、ボランティアの必要性と役割について学び、ボランティアを送り
出す側・ボランティアを受け入れる側・その両者をつなぐ側のそれぞれの立場での
コーディネートのノウハウを学習。「応用編」ではマイクロバスで各施設を回り、
施設見学や活動および地域との連携の様子、学生ボランティアの巻き込み方などに
ついて学習。内容の詳細は以下の通り実施。
○基礎編(定員 30名)
「ボランティアコーディネーターの役割について」(講義)
講師:社会福祉法人京都福祉サービス協会
施設本部 アドバイザーフェロー 南多恵子氏
実施内容 ○応用編 (定員 20名)
「コーディネーション力UPセミナー ★ぼらこ★バス★」
《見学施設》
①NPO法人かべ工房村
代表 国村浩司氏 より活動紹介
※可部カラスの会 事務局長 寺本克彦氏よりこれまでの経緯について説明。
② 広島経済大学興動館
プロジェクトセンター長 柾本伸悦氏
主任 中山紘之氏 より活動紹介
全体進行:広島市社会福祉協議会ボランティア情報センター長 鈴川千賀子氏
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平成23年度 NPO法人コミュニティリーダーひゅーる ぽん活動実績
1 年間活動時間数 5,164時間30分
■本部 2,766時間30分
■ぽんぽん
2,397時間30分
2 各活動ごとの時間数
214時間30分
①運営に係わるプログラム
4,581時間30分
②コミュニティスペースプログラム
■本部 2,270時間30分
■ぽんぽん
2,311時間
117時間30分
③まちづくりフロンティアプログラム
■本部 60時間
■ぽんぽん 57時間30分
④コミュニティボランティア参加育成支援プログラム 250時間30分
■本部
221時間30分
■ぽんぽん 29時間
349名
3 年間活動参加人数(ボランティア) ■せせらぎ本部 318名 ■ぽんぽん 31名
4 会員登録数
■正会員
■賛助会員
14
70名
60名