JARA NEWS 世界の自動車情報をお手元に。 2012/5 no.16 2011年度ハイブリッド車販 売65万台、登録 乗用車の24%に 日本自動車市 場の先 端 性を示す 指 標 か、それとも特 殊 性なのか 新たな 資 源 問 題 が浮上する可 能 性 2011年度(2011年4月~ 2012年3月)の新車販 売でトヨタ、ホンダを中心としたハイブリッド車の総 販 売台数 が 64万8273台に達しました。273万台余りを販 売した登録 乗 用車の23.7%、4台に1台がハイブリッド車です。 日本市場ではまさに飛 ぶ鳥を落とす勢いでハイブリッド車の普及が進んでいます。 ハイブリッド車は日本の「お家芸」と 言える技術です。現在、トヨタ自動車が レクサスブランドを含めて 15 車種、ホ ンダが 5 車種、そして日産が 2 車種の ハイブリッド車を市場に投入しています。 登 録 乗 用車 販 売に占めるハイブリッド車の割 合(2011年4月∼ 2012年3月) 500 (千台) 300 各社方式は異なりますが、同一クラス の中で燃費性能は高く、エコカー補助 金を追い風にハイブリッド車販売は伸 びています。 ハイブリッドの車種バリエーション拡 うちハイブリッド車 ハ イブリッド車 販 売 比 率 3 0 % 超え ハ イブリッド車 販 売 比 率 2 0 % 超え プリウスαの販 売 本 格 化 フィットシャトル の 販 売 アクア 販 売開始 200 100 0 大も販売増に効果的でした。東日本大震 災直後で社会的に節約志向が高まった 登録乗用車販売 400 4月 5月 6月 7月 8月 9月 う世界の中でもユニークな市場なのです。 中で、 5月に「プリウスα」 、 6月に「フィッ 低燃費な自動車が日本で増えているこ トシャトル」とコンパクトワゴンのハイ とは、走行する自動車が排出するCO 2 ブリッド車が市場に投入されました。そ を削減するために大きなプラス効果です。 の後もワンボックス、コンパクトカーと 一方でハイブリッド車は、ガソリンエンジ 10月 11月 12月 1月 2月 3月 がありますし、同時に国を挙げてこれら の使用量を減らす新技術開発に取り組 む必要も出てきます。 その上、 「ベースメタル」と呼ぶ属資 源確保も重要になります。その代表的資 タイプの違うハイブリッド車投入が続き ンとともに電気モーター、高性能バッテ 源は銅で、可採年数はわずか 42.85 年 ました。2度目のエコカー補助金が始 リーと一般ガソリン車に搭載されていな (「Mineral Commodity Summaries まった今年1月 31.7%、2 月 32.8%と、 い構成部品が装備されています。化石燃 2012」による)です。ハイブリッド車 瞬間風速ではあるのですが、登録乗用 料の消費節約にはなりますが、他の鉱物 以外にも配線やその他で自動車には大量 車に占めるハイブリッド車比率が 30% 資源に関してハイブリッド車は一般ガソ の銅が使われているのですが、途上国の を超えました。 リン車よりも多くの資源を消費しています。 電化が進むことで世界的な銅の需要は高 ハイブリッド車販売がさらに伸びれば、 騰し、供給はタイトに。ハイブリッド車 2011 年度は東日本大震災の影響など どころでなくなる可能性もあるのです。 平年と違う要素はありますが、65 万台 モーター用磁石に含まれるネオジム、ジ のハイブリッド車、そのほぼ倍の 127 万 スプロシウムのレアアース(希土類) 、 結局、新規の資源を確保だけでなく、 台を販売した軽乗用車を加えると国内乗 高性能電池用のニッケル、リチウムと しっかり資源循環をさせること。国内で 用車販売の 48%に達します。日本の新 いったレアメタル(希少金属)の資源確 ハイブリッド車比率が高まれば高まるほ 車市場、販売された乗用車の 2 台に 1 保が課題になります。 「レア」というだ ど、自動車をしっかりリサイクルするこ 台は節約志向、低燃費志向のモデルとい けに資源確保は国家的に取り組む必要 とが必要になってくるのです。 自動車中古部品、 リビルト部品の購入サイト RECOジャパン http://www.recojapan.com/ 「東日本大震災 あの時、岩沼では…。 」が発刊 イマイ自動車のあき子専 務 が 寄 稿 、証 言者の1人に 取ったのかをまとめて残しておくことが 東日本大震災の記録した「東日本大震 この本でリーダーたちの行動をまとめ 災 あの時、岩沼では…。 」が地元で印刷 た第 2 章にJARA会員であるイマイ自 大事なことだと思い、本の製作を呼びか 会社を経営する國井隆平さんらの呼びか 動車(宮城県岩沼市)の今井あき子専 けました」と話しています。被災の経験 けでまとまり、出版されました。岩沼市 務が寄稿しています。当日は会長、社長 ばかりでなく、検死に協力した歯科医師 に住んでいたか、勤めていた人たちの とも東京に出張していたため、現場の責 の思いやその後の復興に立ち向かって 3.11 の体験をまとめたもので、被災し 任者はあき子専務でした。地震直後、全 いった岩沼市の人たちの「生の体験」 た体験、リーダーたちの行動、救済・支 員の無事を確認するとともに「ただ事で が詰まった迫力のある一冊です。 援活動に当たっ はないことを直感し、とりあえず安全の 本は岩沼市の一部書店で販売されて た人、最後に子 ため避難しようと思った」という当日の いますが、全国販売はされていません。 供たちに焼きつ 行動から津波に水没した工場の再建ま 購入を希望する方は、國井さんが経営 いた印象―の 4 で、その時々の判断となまなましい体験 する株式会社国井印刷(宮城県岩沼市 章立て、 「50 人 がつづられています。 藤波)のホームページ(http://www. の証言」と副題 製作を呼びかけた國井さんは「大災害 kunii-print.com/)から info@kunii- にあるように 50 に遭って何ができるかを考えた時に、印 print.com で申し込みくださいとのこと 名の寄稿で構成 刷会社を長い間やってきたこともあり、 でした。価格は 1500 円 + 税(送料別) されています。 大震災の経験を記録し、どういう行動を になります。 JARAで個人研修も受け入れます 現在、中国人留学生、林さんの修士論文作成お手伝い中 特定非営利活動法人日本自動車リサ 秋口まで続ける予定です。 イクル事業連合(JARA)は、自動車 林さんは、JARA 副理事長である城西 リサイクルに関連した個人研修の受け入 大学大学院の大島卓教授の研究室で自 れを始めました。現在、自動車リサイク 動車リサイクルを研究しています。来年 ルのビジネス研究を目的に中国福建省か 3 月卒業予定で、研究成果を修士論文 ら来日、城西大学大学院修士 2 年に在 にまとめることにしており、今回の研修 籍している林舒さん、株式会社SPNに を通じて論文作成のお手伝いをします。 リサイクル部品ビジネスの実務を学びに また黄さんはコンピューターネットワー 韓国からやってきた黄思光さんの 2 人を クでビジネス展開する日本のリサイクル 生徒に日本の自動車リサイクル事情、リ 部品販売の実務を学ぶために来日し、3 ご 相 談・詳しいご 説 明は、お 近くの い、自動車リサイクル分野でも海外の人 サイクル部品ビジネスの現状などに関す 月からSPN社員として働いています。 株式会社 イー・モーショ 脈づくり、ネットワーク構築が欠かせな る研修を行っています。 本 社 〒540-0037 大阪府大阪市中央区内平野 い時代になりました。JARAはこうし さらに知識を深めるために林さんと一緒 AD creative & Design work イベントからホー ありとあらゆるクリエイ SAMP 個人研修を受けている 黄思光さん(写真左)と林舒さん(写真右) 東京オフィス 〒105-0003 東京都港区西新橋1 Event / Research / Web / VIDEO 研修はJARAの北島宗尚専務理事が に研修を受けています。これまで日本の た研修もネットワークづくりの一助にし 講師となり、4 月半ばから 2 週間に 1 回 自動車リサイクル法や自動車解体事業者 たい考えで、北島専務理事は「留学生 のペースで進めています。1 回当たり 4 の成立などに関する講義を行いました。 などの個人研修について、可能な限り引 ~ 5 時間ほどかけて密度の濃い講義を 自動車産業のグローバル展開にともな 環境活動 支える 株式会社髙橋商会 株式会社大晃商事 株式会社三森コーポレーション 株式会社鴨下商店 株式会社豊和自動車 株式会社三重パーツ き受けていきたい」と話しています。 ホームページ、広告、印刷から 各種イベントまで対応します。 株式会社 イー・モーション 本社 〒540-0037 東京オフィス 〒105-0003 港区西新橋1-12 - 6 富士annexビル7F Tel:03-5510 -19 6 7 Fax:03-5510 - 6807 大阪市中央区内平野町1- 1- 5 Tel:06-4790-8922 Fax:06-4790-8923 JARA NEWS 2012年5月発行 ●発行責任者/北島宗尚 ●発行/特定非営利活動法人 全日本自動車リサイクル事業連合(JARA) 〒103-0027 東京都中央区日本橋1-2-2 親和ビル7F 電話番号:03-3548-8330 ファックス:03-3548-8338 E-Mail: [email protected] ●編集・制作/ 自動車グリーンサポート株式会社
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