NEWSLETTER ON TURF SEED JANUARY 2001 No.1 皆様へ このたび PM 種子チームより皆様に、NEWSLETTER ON TURF SEED(種子情報誌)をお送りすることができ るようになりました。今後も皆様のお役に立てるような情報を発信してゆきたいと考えます。種子チーム では本誌の編集にあたって、営業や施工を担当されている方のご意見や実績などを取り入れ、技術面の背 景を含めて内容の充実に努めていきたいと思います。どうか皆様からの生の情報をお寄せください。 今回第 1 回目は、ベントグラスに焦点をあてます。 ① L-93 今回の TG 芝草セミナーでも説明されていた通り、L-93 はターフ密度に関しては、A,G シリーズほど密に 仕上がることを目的として育種されているのではなく、この点はほどほどで、病害抵抗性、耐暑性に主眼 を置かれて育種されています。従って高温多湿の日本においては品質が良く、栽培管理上も扱いやすい品 種と言えるでしょう。 但し、施肥などについては、ペンクロスと全く同じ扱いでは良い結果を得ることはできません(すでに 東洋グリーンの営業担当に配布した技術資料などを参考にしてください・研究開発部 今田)。 また、「インターシードについては米国の考え方が日本と全く異なっていることが分かりましたが、日 本の状況に合うように考えれば、グリーンの質をキープしながら時間をかけて変更して行くのが良い」と いうことが Dr.ハーレーの意見でした。 ペンクロスへのインターシードに対しては、A,G シリーズより葉幅の差異が小さいという点で適応する と考えられているという見方もあります。 米国での実績に目を向けると、マスターズの行われるオーガスタ・ナショナルでは練習グリーン、1 番、 2 番、15 番で L-93 が使用されているのは間違いありません。毎年改造しているそうですが、グリーンの改 造には時間がかかるので、現在ペンクロス、ペンリンクス、A-4 と L-93 がひとつのゴルフ場のグリーンに使 用されています。この微妙な違いを乗り越えてこそゴルフのマスターなのかもしれません。 ② クレンショー 米国における耐暑性の品種としては、非常に定評があり、今年の全米プロの行われるアトランタ・アス レティック・クラブの試験圃場では、日本に匹敵するほどの気温と湿度がある環境条件の下、新品種の中 では総合ターフクオリティで NO.1 の評価を得ています。この品種もターフ密度はほどほどですので、ペン クロスへのインターシードに適しています。 ご存知の通り、ダラースポットには弱いので、その防除さえ気をつければ、特に東日本以西の暑い夏を 乗り切るには最適です。また、冬場のアントシアンが出るのは、この品種の特性ですので、これを乗り越え るために、サウスショアや L-93 との混合も解決策のひとつでしょう。 上記でご説明したアトランタでの試験結果についてのレポートは GCM12 月号に発表されていましたの で、近日中に雑誌に訳文が掲載される予定です。ご入用であれば、当方でご用意することも可能です(ロジ スティック本部 松井)。 ③ 新ベントの国内実績 関西 CC は今年 1 月より 4 ヶ月クローズし、グリーンの改造を行うこととなり、新しい品種には L-93 が 採用されます。(皆様から実績情報をお寄せください)。 東洋グリーン(株) PM 種子チーム NEWSLETTER 編集グループ
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