文書事務の手引き - 社会福祉法人花輪ふくし会 | 秋田県 | 鹿角市

文書事務の手引き
(平成15年改訂版)
鹿 角 市
目
次
第 1 章 公文書
文書の概念
文書の特性
――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――
3
4
(伝達性、客観性、確実性、保存性)
公文書と私文書 ――――――――――――――――――――――――
公文書の種類 ―――――――――――――――――――――――――
5
6
(性質による分類、処理過程による分類、使用目的による分類)
第 2 章 文書の取扱い
文書取扱い上の心構え
―――――――――――――――――――――
13
(丁寧、正確、迅速、責任、性質、分かりやすく)
文書事務の流れ
――――――――――――――――――――――――
14
(収受から廃棄まで、作成部門と管理部門)
文書管理組織
―――――――――――――――――――――――――
16
(総務課長、課長等、文書主任、文書副主任、その他職員)
文書事務の改善
――――――――――――――――――――――――
18
(文書量抑制、様式・規格の統一、分類整理と廃棄)
第 3 章 文書の収受及び配布
文書経路図
――――――――――――――――――――――――――
21
(到達から担当者まで)
文書の収受及び配布
――――――――――――――――――――――
22
(到達、受領、収受、配布、受理)
収受の方法
――――――――――――――――――――――――――
24
(選別、開封、受付)
配布の方法
――――――――――――――――――――――――――
25
(受領方式と配布方式)
特殊文書の収受及び配布
――――――――――――――――――――
(親展、機密、電報、金券、現金、有価証券、物品、訴訟書、選挙関係書等)
26
第 4 章 文書の処理
文書の処理
――――――――――――――――――――――――――
29
(即日処理の原則、法令適合の原則、責任処理の原則)
事案の処理と文書との関係
―――――――――――――――――――
30
(物理的行為、精神的行為、行政意思の決定)
事案決定手続
―――――――――――――――――――――――――
31
(起案、決定関与、決裁)
起案 ―――――――――――――――――――――――――――――
起案者 ――――――――――――――――――――――――――――
31
32
(起案者と事務担当者)
決定関与
―――――――――――――――――――――――――――
33
(審議、審査、協議)
決裁
―――――――――――――――――――――――――――――
34
(専決、代決、代理)
事案決定の方式
――――――――――――――――――――――――
36
(文書回付方式と会議方式)
決定された事案の処理
―――――――――――――――――――――
37
(決定内容の周知、決定事案についての報告)
第 5 章 文書の書き方
公文書の書き方 ――――――――――――――――――――――――
文体 ―――――――――――――――――――――――――――――
用字 ―――――――――――――――――――――――――――――
用語 ―――――――――――――――――――――――――――――
41
法令の用字用語 ――――――――――――――――――――――――
送り仮名の付け方 ―――――――――――――――――――――――
人名の書き表し方 ―――――――――――――――――――――――
地名の書き表し方 ―――――――――――――――――――――――
数字の書き表し方 ―――――――――――――――――――――――
記号の用い方 ―――――――――――――――――――――――――
繰り返し符号の用い方 ―――――――――――――――――――――
見出し符号の用い方 ――――――――――――――――――――――
52
43
46
50
56
62
62
63
63
63
64
第 6 章 役所ことば
役所ことばの見直し ――――――――――――――――――――――
役所ことば言い換え事例 ――――――――――――――――――――
専門用語等の見直し ――――――――――――――――――――――
カタカナ用語解説、言い換え事例 ――――――――――――――――
67
68
75
76
第 7 章 起案
起案についての心構え
―――――――――――――――――――――
89
(発信者、受信者、決定権者、決定関与者の身になって)
起案用紙
―――――――――――――――――――――――――――
91
(起案用紙、付せん用紙、余白、帳簿)
起案用紙様式 ―――――――――――――――――――――――――
起案用紙の記入方法 ――――――――――――――――――――――
決定案文 ―――――――――――――――――――――――――――
92
93
97
(起案用紙へ決定案文を添付)
重要な事項の訂正等
――――――――――――――――――――――
98
(公文書の訂正)
第 8 章 公文書の書式と文例
公文書の書式と文例 ―――――――――――――――――――――― 101
1 往復文書
往復文の基本的形式 ―――――――――――――――――――― 102
通知 ――――――――――――――――――――――――――― 104
依頼 ―――――――――――――――――――――――――――
送付 ―――――――――――――――――――――――――――
照会 ―――――――――――――――――――――――――――
回答 ―――――――――――――――――――――――――――
報告 ―――――――――――――――――――――――――――
通達 ―――――――――――――――――――――――――――
依命通達 ―――――――――――――――――――――――――
届 ――――――――――――――――――――――――――――
勧告 ―――――――――――――――――――――――――――
請求 ―――――――――――――――――――――――――――
108
110
111
113
114
116
117
118
119
120
2
3
4
5
督促 ―――――――――――――――――――――――――――
申請 ―――――――――――――――――――――――――――
願 ――――――――――――――――――――――――――――
協議 ―――――――――――――――――――――――――――
進達 ―――――――――――――――――――――――――――
副進 ―――――――――――――――――――――――――――
上申書、内申書 ――――――――――――――――――――――
諮問 ―――――――――――――――――――――――――――
答申 ―――――――――――――――――――――――――――
建議 ―――――――――――――――――――――――――――
指令文書
指令文 ――――――――――――――――――――――――――
許可、認可 ――――――――――――――――――――――――
補助金の交付 ―――――――――――――――――――――――
書簡文、あいさつ文、表彰文
書簡文 ――――――――――――――――――――――――――
あいさつ文 ――――――――――――――――――――――――
表彰文 ――――――――――――――――――――――――――
契約文
契約文 ――――――――――――――――――――――――――
部内文書
復命書 ――――――――――――――――――――――――――
事務引継書 ――――――――――――――――――――――――
供覧、回覧 ――――――――――――――――――――――――
辞令書 ――――――――――――――――――――――――――
委嘱状 ――――――――――――――――――――――――――
121
122
124
125
126
127
128
129
130
131
132
132
134
135
138
139
142
149
151
152
153
155
6
その他
証明文 ―――――――――――――――――――――――――― 156
例文方式 ――――――――――――――――――――――――――― 157
第 9 章 印刷、公印
印刷
公印
―――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――
161
162
第 10 章 発送
文書の発送
――――――――――――――――――――――――――
167
(使送、郵送、集配)
郵便物の収受時間と逓送車の出発時間 ――――――――――――――
行政協力員に対する文書の発送 ―――――――――――――――――
ファクシミリによる文書の送付 ―――――――――――――――――
発送文書の効力 ――――――――――――――――――――――――
168
168
169
169
(到達による発生、公示送達)
第 11 章 公示
公示文書 ―――――――――――――――――――――――――――
告示 ―――――――――――――――――――――――――――――
公告 ―――――――――――――――――――――――――――――
173
174
176
第 12 章 文書の整理、保管、保存及び廃棄
文書の整理、保管、保存、及び廃棄 ―――――――――――――――
文書整理の流れ ――――――――――――――――――――――――
簿冊の製本 ――――――――――――――――――――――――――
背表紙 ――――――――――――――――――――――――――――
索引目次 ―――――――――――――――――――――――――――
簿冊台帳 ―――――――――――――――――――――――――――
文書分類 ―――――――――――――――――――――――――――
保存から廃棄まで ―――――――――――――――――――――――
179
文書庫等の管理
189
――――――――――――――――――――――――
180
181
183
184
186
187
187
第 13 章 法規事務
条例 ―――――――――――――――――――――――――――――
規則 ―――――――――――――――――――――――――――――
規程、要綱、要領等 ――――――――――――――――――――――
発案 ―――――――――――――――――――――――――――――
条例制定の特殊な場合 ―――――――――――――――――――――
制定の形式 ――――――――――――――――――――――――――
193
196
197
197
198
198
法令審査委員会 ――――――――――――――――――――――――
条例、規則等の基本書式 ――――――――――――――――――――
一部改正、全部改正及び廃止の基本例 ――――――――――――――
一部改正の方法例 ―――――――――――――――――――――――
201
202
204
206
参考
鹿角市文書事務取扱規程逐条解説 ――――――――――――――――
文書分類表 ――――――――――――――――――――――――――
【凡例】
鹿角市文書事務取扱規程(昭和 47 年鹿角市規程第 2 号)→文書取扱規程
鹿角市公印規程(昭和 47 年鹿角市規程第 4 号)→公印規程
鹿角市職務権限規程(昭和 54 年鹿角市規程第 4 号)→職務権限規程
鹿角市事務決裁規程(昭和 48 年鹿角市規程第 12 号)→事務決裁規程
鹿角市職員服務規程(昭和 48 年鹿角市規程第 24 号)→服務規程
地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)→地方自治法
215
251
第 1 章 公文書
文書事務の手引き
1
2007/10/04
文書事務の手引き
2
2007/10/04
文書の概念
文書とは、文字又はこれに代わるべき符号を用いて、永続すべき状態において、あ
る物体の上に記載したる意思表示をいう。
(明治 43 年 9 月 30 日大審院判例)
これは、法律的な「文書」の定義ですが、この概念で文書の要件を整理すると、次のよ
うになります。
文字又はこれに代わるべき符号を用いて記載されていること。
文字に代わるべき符号とは、盲人用点字、速記符号等をいいます。録音テープ、フ
ロッピーディスク等の電磁的記録物は、視覚で識別される符号を用いて記録されるも
のではないので、文書とはいえません。
永続すべき状態において物体の上に記載されていること。
文書には、伝達性、保存性という特性があるため、黒板にチョークで書いたような
ものは、文書とはいえません。
また、物体は紙に限らず、木、石、金属等の有体物であればよいことになります。
特定の人の具体的な意思が記載されていること。
その意思を記載した人が誰であるかがはっきりしていることが必要です。
また、ある特定の事柄について、具体的な意思を表示したものであり、単なる字句
の羅列や、意思を伴わない数字、記号の羅列は、文書とはいえません。
文書事務の手引き
3
2007/10/04
以上の概念は、狭義の文書の概念といえ、図面、写真等は文書から除かれることになり
ます。
これに対して広義の文書の概念は、「人の意識を記載した物体」であり、形象により人の
意思を記載した図面も含まれるのが一般的です。
図面、写真等は狭義の文書に資料として添付された場合、包括されて狭義の文書となり、
通常、保存などの取扱いはこれと同様に扱われています。
フロッピーディスク、磁気テープなどの媒体も、出力されたものが狭義の文書となるこ
とが多いこと、国の情報公開法、昨今の情報公開条例など、電磁的記録も文書として取り
扱う例が増えてきていますので、これらの媒体も一般文書に準じた管理が必要です。
文書の特性
伝達性
客観性
文書は、広範囲に、かつ、時間を超えてその表示内容を伝達する。
文書による理解は、受ける者の主観に左右されることが少なく、客観性を
有する。
確実性
文書は、他の表現手段に比べて内容に確実性があり、事実に関しての証拠
力が高い。
保存性
文書は、その表示内容を長期にわたって保存できる。
以上のように、文書による意思表示は、身振りや言葉による意思表示より事実関係の証
拠力が極めて高いことなどから、行政機関の事務処理は文書によることが原則となってい
ます。
反面、作成には時間、労力及び物資を必要とすること、文字が理解できない人にはその
効果がないことなどの欠点があります。
文書事務の手引き
4
2007/10/04
公文書と私文書
国又は地方公共団体では、通常、文書を「公文書」と「私文書」に区別しています。
この区別には、狭義と広義の2つがあります。
狭義の公文書・私文書
「国又は地方公共団体の機関又は公務員が、その職務上作成した文書」を公文書
といい、それ以外の文書を私文書といいます。
広義の公文書・私文書
「国又は地方公共団体において、事務上処理すべきすべての文書」を広義の公文
書といい、事務に関係のない純然たる私信を私文書といいます。
広義の公文書には、狭義の公文書のほか、私人から国又は地方公共団体に提出され、そ
の事務処理の対象となる申請書、届出書など(狭義の意味では私文書にあたる。
)も含まれ
ます。
鹿角市文書事務取扱規程で文書というのは広義の公文書を指し、同規程では、市長部局
の事務を処理するために取得し、又は作成する書類の全てを管理の対象としています。
また、鹿角市情報公開条例においても、同様に定義されています。
なお、文書に対する公共の信用性を保護する見地から、刑法は、文書の偽造、変造等に
対する罪を定めていますが、公文書は、全て文書偽造・変造罪の客体となっており、訴訟
の真否の判定において真正なるものと推定され、強い証拠能力が認められています。
【参考】
鹿角市文書事務取扱規程
文書
第2条第1号
市長の事務部局の所掌する事務に関する全ての書類をいう。
鹿角市情報公開条例
第2条第2号
公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真であって、当
該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、実施機関が保有しているものをいう。
文書事務の手引き
5
2007/10/04
公文書の種類
文書の性質による分類
法規文書
条例
住民の代表によって構成される地方公共団体の議会の議決により制定される自主法
をいいます。
規則
地方公共団体の長及び行政委員会の長が、その権限に属する事務に関し制定する自
主法をいいます。
企業管理規程
地方公営企業の管理者が、その権限に属する業務に関し制定する規程をい
います。
訓令
市長、行政委員会の長及び地方公営企業の管理者等が、その指揮監督権に基づき、
所管する行政機関又は所属職員に対して、職務執行上必要な事項について発する命令
をいいます。
(197 ページ「規程、要綱、要領等」注意!の部分を参照のこと)
公示文書
告示
法令に告示し、又は公示する旨の規定がある場合及び法令にそれらの規定はないが
法令又は権限に基づいて処分若しくは決定をした事項等を広く一般に知らせる場合に
用いるものをいいます。
公告
法令に公告する旨の規定がある場合及び法令にその規定はないがある一定の事実を
広く一般に知らせる場合に用いるものをいいます。
令達文書
指令
地方公共団体が行政機関として個人、団体等からの申請その他の要求に対して指示
し、又は命令する場合に用いるものをいいます。
達
地方公共団体が行政機関として特定の個人、団体等に対し一方的に命令し、禁止し、
停止し、又は既に行った処分を取り消す場合に用いるものをいいます。
文書事務の手引き
6
2007/10/04
一般文書
往復文書
ある事項を照会し、回答し、又は通知するなど、相手方との間に往復的意義を
有するものをいいます。
(相手に文書による応答を求めないものもあります。)
例:照会
回答
届
通達等
建議
内部関係文書
通知
依頼
送付
報告
諮問
答申
進達
副申
申請
願
専ら行政機関の内部において用いられ、往復文書と異なり相手方との間で
やりとりをしない文書をいいます。
例:伺い
復命書
その他の一般文書
供覧
事務引継書
辞令
上申
内申
往復文書及び内部関係文書以外の一般文書として、儀礼的な文書、争
訟関係の文書、契約に関する文書などがあります。
(1)
儀礼文書
式辞
(2)
祝辞
答辞
案内状
礼状
あいさつ状
賞状
表彰状
感謝状
審査請求書
裁決書
争訟関係文書
訴状
答弁書
調停申立書
不服申立書
決定書
弁明書
(3)
契約関係文書
契約書
(4)
覚書
請書
協定書
入札書
見積書
受領書
委任状
その他の文書
議案
督促状
議事録
陳情書
請願書
意見書
証明書
納付書
納入通知書
催告書
文書の処理過程による分類
配布文書
総務課で受領した文書を、文書取扱い上の一定の手続により、主管課に
配布したものをいいます。
収受文書
主管課に到達した文書で、文書取扱い上の一定の手続により、収受を完
了したものをいいます。
起案文書
市の意思を決定し、これを具体化するために事案の処理について原案を
記載したものをいいます。
回覧文書
収受文書のうち、事案の処理の手続を必要としないもの又は事案の処理
に当たって上司の指示を必要とするものをいいます。
文書事務の手引き
7
2007/10/04
担当者が立案し、関係者に順々に回付して意見を聞いたり、承認を求め
回議文書
たりするものをいいます。
起案文書について、関係部課の承認を受けるため、回付されるものをい
合議文書
います。
市の意思を決定するために、意思決定をする権限のある者の決定(決裁)
決裁文書
を受けたものをいいます。
発送文書
決裁文書に基づいて、郵送等により発送するものをいいます。
完結文書
決裁文書で、一定の手続により執行され文書の処理が完結したものをい
います。
収受文書又は起案文書で、決裁されていないか、又は決裁済みである
未完結文書
が施行されておらず、当該文書の処理が完結していないものをいいます。
保管文書
完結文書で、主管課において一定期間保管されているものをいいます。
保存文書
主管課での保管を終えた文書のうち、文書庫において引き続いて一定期
間保存を必要とするものをいいます。
廃棄文書
保存期間満了などの理由により、廃棄される文書をいいます。
文書の使用目的による分類
原本
一定の内容を表示するために、確定的なものとして最初に作成した文書をい
います。
謄本
原本と同一の文字・符号を用いて、原本の内容を完全に写し取った文書をい
います。
文書事務の手引き
8
2007/10/04
抄本
原本と同一の文字・符号を用いて、原本の一部を写し取った文書をいいます。
正本
謄本の一種。法令の規定に基づいて、作成権限のある機関が特に正本として
作成した原本の写しをいい、原本と同一の効力を持つ文書をいいます。
なお、「正本」は、「副本」に対する用語として「原本」という意味で用いられ
る場合があります。
副本
正本に対するもので、ある文書の本来の目的以外に、予備又は申請者への交
付などのために作成される文書をいいます。
謄本のように、まず原本があって、これに基づいて作成されるというのでは
なく、始めから正本と同一内容のものとして作成される点が謄本と異なります。
文書事務の手引き
9
2007/10/04
文書事務の手引き
10
2007/10/04
第 2 章 文書の取扱い
文書事務の手引き
11
2007/10/04
文書事務の手引き
12
2007/10/04
文書取扱い上の心構え
文書を取り扱う際には、次の点に気をつけることが必要です。
丁寧に取り扱う
公文書は、不注意から汚したり、破いたりすることのないよう、処理中も完結後も丁
寧に取り扱います。
正確、迅速に処理する
公文書の取扱いが正確、迅速に行われることは、事務能率を向上させるうえでの基本
となります。特に、公文書という性質から、正確さは最も重要です。
責任を持って処理する
文書の処理は、課長等が中心となり、文書主任、文書副主任のほか、全ての職員が一
体となって、それぞれ責任を持って行う事が必要です。
性質を考える
重要性の高いもの、比較的そうでないもの、極めて緊急性の高いもの、必ずしもそう
でないものなど、色々な性質があります。処理にあたっては、これらのことを良く考え
て取り扱います。
分かりやすいものにする
文書は、意思決定、表示及び伝達等の手段として使われ、他人が見ることが前提とな
りますので、分かりやすい内容で作成します。
文書事務の手引き
13
2007/10/04
文書事務の流れ
『文書事務』とは…
文書の受領から、作成、施行、保存、廃棄まで文書の管理に関する全ての事務を総称し
たもの
文書事務を流れに従って大別すると次のようになります。
①
収受の流れ
受領
収受・受理
配布
事前閲覧
②
回議
回議・合議
決裁
公印押印
施行
完結
保存の流れ
整理
⑤
文書主任
施行の流れ
清書・照合
④
完結
作成の流れ
起案
③
回覧
保管
保存
廃棄の流れ
廃棄
文書事務の手引き
14
2007/10/04
また、文書事務は、仕事の内容から、「作成部門」と「管理部門」の2つに大別すること
ができます。
作成部門
資料の作成、起案文書の作成、帳簿の発行、記帳、施行文書の
文書事務
作成など
管理部門
(文書の流通管理)
文書の収受・配布、起案文書の回付、帳票の流通、文書の発送・
公告など伝達機能に関する文書事務
(文書の保存管理)
文書の整理、保管・保存、利用、廃棄など記録機能に関する文
書事務
文書事務の手引き
15
2007/10/04
文書管理組織
総務課長
課長等
文書主任
文書副主任
その他の職員
【総務課長】
文書事務の適正、迅速な処理を図るため、本庁においては総務課が文書事務の改善指導
を図るほか、文書の収受・配布及び発送等の事務を集中管理しています。
このため、総務課長は、鹿角市役所における文書管理の総括者として、適正かつ円滑な
文書管理が行われるように指導します。(文書取扱規程第 8 条)
【課長等】
課長等とは、具体的には各課長、保健センター所長、各支所長、福祉事務所長や各施設
の長をいいます。
文書の処理及び完結文書の保管、保存、廃棄等は主管課で行うことになっており、その
処理責任者は、各課長等です。課長等は、文書の配布を受けたときは速やかにこれを検閲
し、自ら処理するもののほか、処理方針を示して担当者に配布するなど、文書の処理にあ
たっては、文書管理責任者となります。(文書取扱規程第 9 条)
【文書主任】
文書主任は、通常、庶務担当班長又はこれに準ずる職にある者が選任されます。
所属する課等の文書の処理状況を全般的に把握し、文書事務が適正かつ円滑に行われる
よう課長等の命を受けて、次の業務を行います。(文書取扱規程第 10 条)
(1)
文書の審査に関すること。
(2)
文書の整理及び管理に関すること。
(3)
文書の処理の促進に関すること。
(4)
文書の取扱いの指導及び改善に関すること。
【文書副主任】
文書副主任は、通常、文書主任の属する班以外の班長が選任されます。
文書主任の事務を補助し、文書主任が不在のときは、その事務を代行します。
通常は、文書主任では手が回りきらない文書の審査をするほか、班単位で細かな管理、
指導を行います。(文書取扱規程第 10 条)
文書事務の手引き
16
2007/10/04
【その他の職員】
その他の職員は、文書事務について理解を深め、文書主任等の指導により正確でわかり
やすい文章の作成に努め、その指示に積極的に協力します。
課長等は、毎年度当初に文書主任及び文書副主任を選任し、総務課長へ報告します。
文書事務の手引き
17
2007/10/04
文書事務の改善
文書事務は、行政意思の発動、事業の実施などの行政の直接的な機能や、財務、人事、
会計などの機能に対し、これらを準備し、補助し、その手段となる間接的な機能を果たし
ています。
文書事務を行うにあたっては、適切な事務処理をするため、制度・手続を十分理解して
おくことが必要ですが、同時に制度・手続を改善し、より適切な事務処理を行うにはどう
すればよいかを常に考えるようにすることが大切です。
また、情報化社会の現代では、市における情報量の増加も著しいものがあります。
仕事の多くは、情報を受け、取捨選択し、整理し、伝達し、行動し、結果や状況を把握
するという過程をとりますが、現在はその情報のほとんどが文書の形をとっています。特
に、行政機関は文書で結ばれた組織体であり、意思決定の迅速化、行動の迅速化によって
行政の執行を計画的かつ効率的に行うとともに、将来の問題を予知し、先取りするために
は、文書をいかに管理し、活用しやすいものにするかが重大な問題です。
そこで…
文書の作成段階から文書量を抑制する。
起案文書や会議資料などを作成する人は1人ですが、それに目を通す人は多数です。し
たがって、作成段階から情報を十分整理し、文書量を減らすことは、全体の仕事量を減ら
す事につながります。
様式、規格を統一し、要領よく1枚にまとめる。
起案文書や会議資料などの様式、規格を統一し、結論、要旨を先にするなど、要領よく
まとめられた文書は、思考業務など知的労働時間の効率化を促し、政策決定の迅速化を図
ることができます。
文書の分類整理を行い、組織的に廃棄を進める。
分類整理、不要な文書の組織的な廃棄を進めることにより、生きた情報を迅速かつ有効
に活用することが可能になります。
このように文書事務の改善を常に心がけることは、単に経費の節減にとどまらず、情報
の伝達、保存、検索などに要する労力の節約を通じて、事務量の圧縮、処理時間の短縮な
ど事務の合理化に大きな効果をもたらします。
文書事務の手引き
18
2007/10/04
第 3 章 文書の収受及び配布
文書事務の手引き
19
2007/10/04
文書事務の手引き
20
2007/10/04
文書経路図
到達文書
確認
誤配布
総 務 課
行 政 班
市長、助役の
配布
日程上必要な
陳情書等
課分類確認
各
課
総務課長
庶務担当
市長、助役
閲覧済み
閲覧区分表示
課
長
部
総務部長
長
処理方針指示
秘 書 班
要市長、助
役閲覧
班
長
分
助
役
類
班
員
記
市
号
長
記
入
文書事務の手引き
21
2007/10/04
文書の収受及び配布
総務課
郵送、使送
到達
受領
確認
主管課
配布
収受
受理
収受
到達
「文書の到達」とは、社会通念上、相手が意思表示を知りうる状態になるこ
とをいい、官公庁においては、「郵便物等が文書主管課に配達されたとき」と解
されています。
書留や配達証明のように到達日時が確認できるものは別として、その他の文
書については、実際に到達が確認できる状態になっていません。したがって、
収受手続を経てはじめて到達の確認ができる状態となるので、収受した日時を
到達した日時と解することとしています。
受領
「文書の受領」とは、郵送、使送等で到達した文書を受け取ることをいいま
す。
書留や配達証明などは、この際に到達、受領の確認が行われます。
配布
「文書の配布」とは、総務課が収受した文書を、内容に応じてその名あて又
は課の文書処理責任者である課長に届けるため、その課の庶務担当に配布する
ことをいいます。
収受
「文書の収受」とは、総務課が確認し、配布した文書を、主管課が受領し、
当該文書に文書収受兼供覧簿を貼付することなどにより文書の到達を確認する
ことをいいます。
受理
「文書の受理」とは、申請書、願い出、届出書などの内容が法令等により具
備すべきものとされている要件を備え、官公庁において審理又は審査すべきも
のとして正式に受け取った場合をいい、単に到達した文書について収受が行わ
れた事実をもって受理したという事にはなりません。
文書事務の手引き
22
2007/10/04
収受の方法
複雑な文書事務を効率よく、かつ、適正に実施するためには、収受の方法についてその
解釈、方法、文書の流れ等を知っておく必要があります。
収受の手続は、本庁においては文書の「選別」、「配布」を総務課が行い、特別の取扱い
をする文書を除いては、通常、各課で「受付」を行います。また、本庁以外の機関や施設
に直接到達した文書については、各機関や施設で文書整理簿等を備付け、収受の手続をと
らなければなりません。
なお、送料の未納又は不足の文書が到達したときは、官公庁から発送されたもの又は総
務課長が特に必要と認めるものに限り、その料金を支払いこれを収受することとされてい
ます。(文書取扱規程第 13 号)
市に送達される文書には、いろいろな文書が混入されているので、次の
選別
ような点に注意して選別します。
(1)
配達誤りのものはないか。(郵便法第 44 条の規定により転送します。)
(2)
親展文書又は機密扱いの文書ではないか。
(3)
私人あての文書(私文書)ではないか。
(4)
書留文書ではないか。
(5)
速達文書ではないか。
文書の選別が終わると、宛名にしたがって関連する事務を所管する主管
配布
課別に分類し、配布します。なお、封書で宛名のみでは主管課を判別でき
ないものについては、親展文書、書留文書等の特殊なものを除いて、開封
のうえあて先を確認し、主管課に配布します。
開封し、主管課別に配布された文書は、「受付」を行います。
受付
受付とは、文書の到達を確認する行為であって、文書の効力の発生時期
について重要な意味をもっています。
文書の受付は、次の順序で行われます。
文書事務の手引き
(1)
文書整理簿への記載
(2)
文書収受兼供覧簿の貼付
(3)
文書の記号及び番号の記入
(4)
分類記号・保存年限の記入
23
2007/10/04
ただし、次のようなものについては、供覧印の押印のみで、文書整理簿
への記載、記号番号の記入等については省略し、回覧してかまいません。
ア
軽易な報告書
イ
パンフレット、ポスターの類
ウ
単なる送り状
エ
その他、定例的なもの、軽易なもの
配布の方法
総務課で選別した文書及び庁内文書並びに文書整理簿に記載されない軽易な文書等一般
の文書は、総務課の文書担当者が図書資料室の文書分類棚に仕分けすることにより各課に
配布します。
各課の庶務担当者は、随時又は定期に職員を図書資料室に派遣し、文書分類棚から受領
していきます。
課長は、配布を受けた文書について、どの範囲まで閲覧すべき文書であるかを判断し、
その区分を表示します。
表示は、供覧印の「閲覧者の符号」を朱の丸で囲み、文書経路図に従って閲覧に供する
ことになります。
なお、各支所等宛の文書は、この文書分類棚に仕分けされ、毎日 9 時 30 分に出発する逓
送車で送達されます。
文書事務の手引き
24
2007/10/04
特殊文書の収受及び配布
親展、機密扱いの文書
封筒の表面に文書収受印を押印し、「機密文書整理簿」に所要事項を記入して、名あての
者に配布して受領印を徴します。
電報、金券、現金、有価証券、物品
「特殊文書物品整理簿」に所要事項を記入し、主管課長に配布して受領印を徴します。
訴訟書、選挙関係書など
収受の日時がその効力に影響を及ぼす文書は、その欄外に到達日時を記入して、取扱者
が認印をし、その封筒を添付して主管課長に配布して受領印を徴します。
文書事務の手引き
25
2007/10/04
文書事務の手引き
26
2007/10/04
第 4 章 文書の処理
文書事務の手引き
27
2007/10/04
文書事務の手引き
28
2007/10/04
文書の処理
「文書の処理」とは、配布された文書の内容に従い、又は自発的に処理すべき事案が発
生したとき、文書によって行政意思を決定し、これを具体化するために行われるすべての
手続をいい、文書の起案から決裁に至るまでの手続を総称します。
文書の処理にあたっては次の原則に基づいて行います。
即日処理の原則
主管課長からその文書の処理について指示された処理担当者は、文書の配布を受けたと
きは、即日供覧に供し、又は処理に着手しなければなりません。
このように、文書の処理は、文書の配布を受けた日又は上司から指示を受けた日に処理
する事が原則です。
ただし、文書の内容、性質によって調査、照会などの作業を必要とするもので、即日処
理することができないものについては、処理計画をたて、上司の承認又は指示を受けたう
えで処理します。
法令適合の原則
文書は、行政上の必要性又は住民の権利義務に関して処理する必要性から作成されます
が、法令の規定によって作成する文書については、一定の形式を備え、かつ、内容におい
て一定の要件が整っていなければなりません。
責任処理の原則
配布文書又は自発的に作成する文書についての処理責任者は課長であり、課長が文書処
理の中心となります。
課長は、配布された文書を自ら処理する必要のあるもののほかは、処理方針を示し、そ
れぞれの担当者に処理させ、かつ、その課における文書の処理が遅滞なく、迅速に、的確
に行われるよう常に留意し、責任をもってその促進を図ります。
文書事務の手引き
29
2007/10/04
事案の処理と文書との関係
物理的行為
福
建
農
教
○
○
祉
設
業
育
○
○
行
行
行
行
行
行
政
政
政
政
政
政
精神的行為
市が行っている行政事務を分類すれば、その事務が行われている目的によって福祉行政、
建設行政、農業行政等のように分けることができます。
また、それぞれの行政事務を構築している共通要素によって分類すれば、「物理的行為」
と「精神的行為」に分けることができます。
(1)
物理的行為
「物を運ぶ、字を書く、…」といった直接の仕事
(2)
精神的行為
「何を、いつ、どのように、…実施するか」といった判断
この精神的行為が行政意思の決定と呼ばれるものであり、行政事務のなかで重要な位置
を占めています。
この行政意思の決定を、誰が、どのような方法で行っていくかは、それぞれの行政組織
によって、法令に基づいて適宜定められています。(事務決裁規程、職務権限規程等)
行政意思の決定自体は、その決定すべき事案についての決定権を有する者の精神的行為
です。この決定にあたっては、
①決定の内容が明確
②決定が行われたこと自体が、決定を行った者以外にも明白
といったことが必要です。
これらの要請がなされるのは、行政事務は行政意思の決定だけで完結するものではなく、
決定の内容を実現するための諸行為と相まって、初めて完結するという性質を持つからで
す。
この決定内容を明確にする手段として、その決定の内容を文書に表示するという方法が
とられます。
また、決定が行われたこと自体を明示する一手段として、その決定の内容が記載されて
いる文書に、決定を行った者が署名又は押印するという方法がとられています。
文書事務の手引き
30
2007/10/04
事案決定手続
事案決定事務は、「起案」「決定関与」「決裁」の3要素で構成されています。
事案決定事務
起案
決定関与
決裁
起案
起案
必要とされる決定の内容を確定し、文書の形式にまとめあげる事務(決定案
の作成)をいい、決定案作成に必要な情報収集の事務も含まれます。
【起案の方式】
(1)
組織の下位者が原案を作成し、上位者がそれを承認する方式
(軽易な回答、報告などの起案)
(2)
組織の上位者が自ら、又は下位者に方針を示して原案を作成し、又は作成させる方
式
(重要な意思決定の起案)
注意!
上位者自らによる起案が少なく、また、下位者に対する上位者の方針指示が行われずに、
重要な事項の起案についても、下位者に委ねられる場合が多くなっています。
起案に際しては、職位にあった適正な事務分掌に基づく事務量の公平化と、事務の適正
化を図るため、文書処理の中心者である課長による処理方法等の改善が必要です。
文書事務の手引き
31
2007/10/04
起案者
起案を担当する者をいいます。
起案者
起案者は、決定案の内容について責任を有する者を意味し、必ずしも
自らペンをとって決定案を筆記する者と一致するものではありません。
事務担当者
決定案を起案文書として作成する者が、起案者とは別に存在しても差
し支えなく、上位者による起案を発展させる一つの方法でもあります。
この場合、起案文書作成者を「事務担当者」といいます。
起案文に対して上司の決裁を得るには、起案者が持回りを行います。
起案(決定案)の作成は、決定権者が自ら行う場合を除き、原則として次の区分に基づ
いて、決定権者が自己の指揮監督する職員のうちから「起案者」である作成責任者を指定
し、これに必要な指示を与えて起案させます。
臨時職員は、前記の解釈から、事務担当者にはなり得ますが、起案者になることはでき
ません。
決定権者
起案者
原則として主任以上の職にあるものとす
市長
る。ただし、決定権者が特に認めたとき
助役
は、主事又はこれと同等の職にあるもの
も起案できるものとする。
部長
担当員以上の職務にある者
課長
班長
文書事務の手引き
32
2007/10/04
決定関与
決
定
審議
関
審査
与
協議
当該事案の決裁権者以外の者で、その事案の処理について何らかの関係
決定関与
を有し、その決定内容に意見を表明すべき職位にある者による事案決定へ
の意思表示をいいます。
決定関与者であるか否かは、決定権者と同等若しくは、その間の職位にある者が一般的
で、その事案に対して意見を表明すべき立場にある者ということができます。(回議又は合
議と類似していますが、単に「見せておく」というような、その者に対して意見を求めな
い情報提供的行為は、決定関与の概念には含まれません。
)
関与者として押印する者(ただし、関与者であっても審議会等の委員は、その会で審議
された事項については押印しません。)は、自己の職責を自覚して決定に関与する者に限ら
れるため、ハンコの数が減り、事務処理のスピードアップ、責任の所在の明確化などの効
果を発揮できることが期待されます。
決定関与には、審議、審査及び協議の 3 種類があります。
審議
主管の系列に属する者がその職位との関係において、事案について調査検討
し、その事案に対する意見を決定権者に表明する行為をいいます。
主として法令の適用関係の適正化を図る目的で、事案について調査検討し、
審査
その事案に対する意見を表明する行為をいいます。(法令審査委員会、職員事故
審査会等)
決裁権者又は審議を行う職位にある者とこれ以外の職位にある者とが、それ
協議
ぞれ、その者の職位との関連において、事案について意見の調整を図る行為を
いいます。
文書事務の手引き
33
2007/10/04
決裁
決
専決
裁
代決
代理
決裁とは、起案文書に対して権限のある者が、承認、決定又は裁定すること
決裁
によって、その起案が確定し、最終的な意思が決定することをいいます。
決裁の方法としては、市長自ら行うもののほか、事務の内容により、事務決
裁規程に定める専決、代決によって、助役、部課長、班長などの補助機関によ
る決裁を認めています。
専決
市長が管理執行すべき事務は、地方自治法第 149 条で定める長の担任事務など、その対
象となる事案は多種多様です。
そのため、重要な事項、異例若しくは疑義のある事項、新規な事項及び先例となる事項
を除いて、自己の事務を補助する職員に実質的権限を付与(専決権の付与)することが、
補助執行の一形態として行われています。(事務決裁規程第 4 条)
これらの方法により、実質的権限を付与された者は、市長の在、不在に関係なく、その
付与された範囲内で行政意思の決定を行い得ることとなります。
なお、市長が決定権限を付与している事項であっても、事務決裁規程第 6 条に定める次
の事項については、あらかじめ指示を受けたもの、又は緊急を要するもの以外は、専決す
ることはできません。
(1)
規定の解釈上疑義があると認められる事項
(2)
異例に属し、又は将来に重要な先例になると認められる事項
(3)
紛議、論争のあるもの、又は将来その原因となるおそれがあると認められる事項
(4)
疑義のあるもの及び合議の整わない事項
(5)
当該事件が専決事項以外に関連しているものと認められる事項
(6)
その他事件が重要であり上司の決裁が必要と認められる事項
なお、収入役から会計課長に、教育委員会から教育長に、教育長から教育機関の長に専
決権が付与されており、これらの補助執行の範囲と受命者は次の規則等に規定されていま
す。
文書事務の手引き
34
2007/10/04
・
市長の権限に属する事務の委任及び補助執行に関する規則(第 2 条~第 4 条)
・
鹿角市事務決裁規程(第 5 条、第 5 条の 2)
・
鹿角市収入役の事務の専決規程(第 3 条)
・
鹿角市教育委員会の教育長に対する事務委任規則(第 1 条~第 4 条)
・
教育機関の長の事務決裁規程(第 3 条~第 5 条)
・
鹿角市教育委員会事務決裁規程(第 3 条~第 4 条)
代決
代決とは、市長又は専決権限のある者が不在の場合に、一時その決裁権者に代わって決
裁することをいいます。
事務決裁規程第 6 条各号に定める事項については、あらかじめ指示を受けているとき又
は市長若しくは当該専決者の上司の指示あるとき、又は特に緊急に処理しなければならな
い事務を除き、代決することはできません。(事務決裁規程第 12 条)
また、代決をした場合、代決をした者は、速やかに決定権者に報告し、後閲を受けなけ
ればなりません。(事務決裁規程第 13 条)
市長部局における代決者は、次のとおりです。(事務決裁規程第 9 条~第 11 条の2)
(1)
市長の事務の代決…助役
(市長及び助役がともに不在のときは、総務部長、次いで事務
主管部長)
(2)
助役の事務の代決…総務部長、次いで事務主管部長
(3)
部長の事務の代決…事務主管課長、次いで事務主管班長
(4)
課長の事務の代決…事務主管班長
(5) 班長不在のときの事務の執行・・・課長
代理
市長に事故あるとき、又は欠けたときには、助役が市長の職務を代理することとされて
います。(地方自治法第 152 条)
この場合の代理する範囲は、市長の権限の全部であり、市長の代理者であることを表示
し、自己の責任において事務事業を処理し、執行します。
したがって、決裁権限は代理者にあり、その効力は市長が行ったことと同一といえます。
なお、助役以下の代理については、行政組織規則第 12 条に規定されています。
文書事務の手引き
35
2007/10/04
事案決定の方式
事案決定は、決定案を記載した文書(起案文書)に、決裁権者が決定の表示として署名
又は押印することにより行います。
機密若しくは緊急を要する事案、又は極めて軽易な事案を除いては、口頭で決定する等
の方法は原則として予定されていません。これは、決定それ自体が、その決定内容を執行
するように定められた者への命令とされ、内容の確定が必須の要件であるからです。
決定権者の決定に至るまでの間に、決定関与者による決定関与がありますが、それには
文書回付方式と会議方式があります。
文書回付方式
決定関与は、決定案を記載した文書を決定関与者等に回付し、押印を求める方式
により行います。
この場合の押印は、決定案に対して異議がない旨の意見表明として行われるもの
です。仮に、決定案に対して異議がある場合は、その旨を文書に表示して、決定案
を記載した文書に添付するか(短文であれば起案用紙に添え書きします。)、又は口
頭で決裁権者に表明しなければならないものです。
会議方式
規則等で定める会議によって決定関与させるもののほか、決定関与を文書回付
方式により行うことが適当でないと、決定権者が判断したときにとる決定関与の
方式です。
決定権者が、決定関与者等を招集して開催する会議の場において決定案を示し
て、これに対する意見を口頭で表明させることにより、決定関与を行わせる方式
で、この方式をとった場合には、決定関与者の発言の内容を記載した文書を作成
し、決定案を記載した文書に添付しておく必要があります。
なお、決定関与のための会議は、単なる連絡会議、事務打合せ会議とは異なり、
法令審査委員会、職員事故審査会のように、規則等で定められた会議又は事案に
対し、決定関与の職位にある者によって開かれる会議を指すもので、これらの会
議で決定された事項については、事案に対しその決定関与者の押印を必要としま
せん。
文書事務の手引き
36
2007/10/04
決定された事案の処理
事案の決定
決定内容の周知
事案の決定は、その決定内容の施行については、命令としての意味を有するも
のであり、事案が決定されたときは、その決定内容を主としてその決定内容の執
行に当たる者に周知させなければなりません。
決定事案についての報告
決定権限は、本来は市長にあり、外部に対しては第一義的に市長が結果の責任
を負う立場にあります。したがって、市長から権限を付与されて決定事務を行う
者は、その付与された権限のうち、必要と認める事項についていかに行使したか
を報告する必要があります。(事務決裁規程第 8 条)
文書事務の手引き
37
2007/10/04
文書事務の手引き
38
2007/10/04
第 5 章 文書の書き方
文書事務の手引き
39
2007/10/04
文書事務の手引き
40
2007/10/04
公文書の書き方
公文書は、正確であることはもちろん、誰でも理解できるような分かりやすいものでな
ければなりません。
優れた文書、正しい文書とは、一読してその内容を理解できるような簡潔、明りょうな
文章で書かれ、しかも伝えようとする内容が漏らさず折り込まれ、正確な表現がなされて
いるものといえます。
公文書作成の手順
書く目的
(1)
知識を伝える
(2) 説得をする
(3)
行動をとらせる
(4) 感銘を与える
どの点に目的があるのかを判断し、更に文書を読む人が誰であるかを
あわせて考えます。
公文書は、何が言いたいのか一読して分からなければならないので、
書く順序
前書きをなるべく短くして、結論を先に述べ、その理由や説明は後で述
べるようにします。
書く内容
書くべきことがらは何か、それに付随して、どの範囲まで広げて書く
かを考えながら簡潔な文章を書く必要があります。
分かりやすい文章
できるだけ短文とする
相手が読みやすいように配慮するためにも、長い文章や行を改めないでだらだらと書い
た文章は好ましくありません。
一文ごとに行を改めるくらいの考えが適当です。
必要に応じ、箇条書きにする
本文はなるべく短くし、理由や説明は、「記」又は「別紙」で、箇条書きにして簡潔に書
きます。
文書事務の手引き
41
2007/10/04
むだな言葉を避ける
行政機関との一般往復文の場合、原則として、儀礼的なあいさつは必要ありません。
また、不必要な修飾語は、できるだけ避けましょう。
やさしい言葉を使う
あいまいな言葉や紛らわしい表現を避ける
文書事務の手引き
42
2007/10/04
文体
「ます」体
公文書の文体は、役所ことばの改善の意味からも、原則として「ます」体を用います。
ただし、条例、規則等の法令文、許可書、認可書、命令書、議案、契約書、国や他の地
方公共団体等が法令や様式で定めているものについては、
「である」体を用いますが、その
使用は必要最小限にとどめます。
注1
「だ、だろう、だった」は、
「です、でしょう、でした」にする。
注2
「まするが、まするけれども」は、「ますが、ますけれども」にする。
「ますれば、くださいませ(くださいまし)
」の表現は用いない。
注3
打消しの「ぬ」は、「ない」にします。
「ん」は、
「ません」のほかは用いません。
「せねば」は、「しなければ」にします。
口語表現
文体をできる限り話し言葉に近づけて、人々の理解をより得やすくする意味から、文語
脈の表現はなるべく避けて、口語化して平明なものとします。
注1
口語化の例
これが処理→その処理
せられんことを→されるよう
ごとく・ごとき→のような・のように
進まんとする→進もうとす
る
貴管下にして→貴管下で(であって)
注2
「主なる、必要なる、平等なる」などの「なる」は、「な」とします。
ただし、「いかなる」は用いてもよいでしょう。
注3
「べき」は、「用いるべき手段」「考えるべき問題」「論ずべきではない」「注目す
べき現象」のような場合には用いてもよい。
「べく」「べし」の形は、どのような場合にも用いません。
「べき」がサ行変格活用の動詞に続くときには、「するべき」としないで「すべき」
とします。
注4
漢語に続く「せられる、せさせる、せぬ」の形は、
「される、させる、しない」と
します。
「せない、せなければ」を用いないで、「しない、しなければ」の形を用います。
注5
簡単な注記や表などの中では、「有、無、同じ」などを用いてもよいでしょう。
例:「配偶者…有」
文書事務の手引き
「虫歯…上 1、下無」
43
「現住所…本籍地に同じ」
2007/10/04
短文
文章が長くなるとその意味が不明確になりがちなので、文章はなるべく区切って短くし、
接続詞(そして、また等)や接続助詞(のに、けれども等)などによって文章が長くなる
ことを避けます。
簡潔、論理的
公用文は、小説、紀行文等の芸術性の高い文章と異なり、その意図するところを相手に
正確に伝えることが要求されるので、文の飾り、あいまいな言葉、回りくどい表現はでき
るだけやめて、簡潔で、論理的な文章とします。
敬語についても、相手に応じて必要なものを用いる必要はありますが、そのため、かえ
って丁寧すぎるのもよくないので、適宜判断することとなります。
注1
時、場所等の起点又は原因などを示す場合は「から」を用い、比較を示す場合に
は「より」を用います。
例:東京から京都まで。
午後 1 時から始める。
恐怖から開放される。
部長から説明があった。
東京は、大阪より東にある。
注2
推量を表す場合は「でしょう」を用い、意思を表す場合には「う、よう」を用い
ます。
例:役に立つでしょう
推量
そのように思われるでしょうか
対等の関係に立とうとする
意思
思われようとして
注3
並列の「と」は、紛らわしいときには最後の語句にも付けます。
例:鹿角市と小坂町の南部との間
注4
「ならば」の「ば」は略しません。
例:時が私に味方するならば(「時が私に味方するなら」とはしない。)
標題
文書には、できるだけ、一見して内容の趣旨が分かるように、簡潔な標題を付け、また、
「通知」「照会」「回答」
「報告」のような文書の性質を表す言葉を付けます。
例:文書事務に関する件→文書事務の実態調査について(照会)
庁議決定事項について→省エネルギー対策の推進について(通知)
文書事務の手引き
44
2007/10/04
箇条書き
内容が簡潔なものは書き流しでもよいが、内容が込み入って複雑なものについては、な
るべく箇条書きの方法を取り入れ、一読して理解しやすい文章とします。
文書事務の手引き
45
2007/10/04
用字
仮名は平仮名を用い、片仮名は外国の地名、人名及び外来語を表す場合に
仮名
用います。
ただし、外来語でも「かるた」「たばこ」などのように、外来語の意識の
薄くなっているものは、平仮名で書いても構いません。
例:イタリア
スウェーデン
ビクトリア
ボート
ダイアナ
フランス
ガス
ロンドン
ガラス
エジソン
コーヒー
ビール
ロボット
漢字は、常用漢字表によります。
漢字
なお、固有名詞、専門用語又は特殊用語を書き表す場合など、特別な漢字
使用を必要とする場合はこの原則の対象とはなりません。
また、専門用語等で読みにくいと思われるような場合は、必要に応じ、ふ
り仮名を用いるなど適切な配慮をしてください。
【常用漢字表本表に掲げる音訓によって語を書き表す場合の留意点】
(1)
次のような代名詞は、原則として、漢字で書きます。
例:彼
(2)
何
私
我々
次のような副詞及び連体詞は、原則として漢字で書きます。
例:副詞
必ず
少し
余り
至って
更に
少なくとも
初めて
連体詞
既に
大いに
果たして
明くる
直ちに
大きな
速やかに
恐らく
絶えず
割に
きた
来る
必ずしも
互いに
概して
去る
遅滞なく
小さな
再び
全く
極めて
殊に
努めて
常に
辛うじて
例えば
実に
甚だ
切に
次いで
大して
特に
突然
専ら
無論
我が(国)
注意! ただし、次のような副詞は、原則として、仮名で書きます。
例:かなり
(3)
ふと
やはり
よほど
次の接頭語は、その接頭語が付く語を漢字で書く場合は、原則として、漢字で書きま
す。その接頭語が付く語を仮名で書く場合は、原則として、仮名で書きます。
文書事務の手引き
46
2007/10/04
例:御案内
御理解
ごあいさつ
(4)
御指導
ごべんたつ
次のような接続詞は、原則として、仮名で書きます。
例:げ(惜しげもなく)
(5)
ども(私ども)
ぶる(偉ぶる)
み(弱み)
め(少なめ)
次のような接続詞は、原則として、仮名で書きます。
例:おって
かつ
したがって
ただし
ついては
ところが
ところで
また
ゆえに
注意! ただし、次の 4 語は、原則として、漢字で書きます。
例:及び
(6)
並びに
又は
若しくは
助動詞及び助詞は、仮名で書く。
例:ない(現地には行かない。)
ようだ(それ以外に方法がないようだ。)
ぐらい(20 歳ぐらいの人)
だけ(調査しただけである。)
ほど(3 日ほど経過した。
(7)
次のような語句を(
)の中に示した例のように用いるときは、原則として、仮名で
書きます。
)
例:こと(許可しないことがある。
とき(事故のときは連絡する。)
ところ(現在のところ差し支えない。)
もの(正しいものと認める。)
とも(説明するとともに意見を聞く。)
ほか(特別の場合を除くほか)
ゆえ(一部の反対のゆえにはかどらない。)
)
わけ(賛成するわけにはいかない。
とおり(次のとおりである。)
ある(その点に問題がある。)
いる(ここに関係者がいる。)
なる(合計すると 1 万円になる。)
できる(だれでも利用できる。)
)
~てあげる(図書を貸してあげる。
文書事務の手引き
47
2007/10/04
~ていく(負担が増えていく。)
)
~ていただく(報告していただく。
~ておく(通知しておく。)
~てください(問題点を話してください。)
~てくる(寒くなってくる。)
~てしまう(書いてしまう。)
~てみる(見てみる。)
~ない(欠点がない。)
~てよい(連絡してよい。)
~かもしれない(間違いかもしれない。)
~にすぎない(調査だけにすぎない。)
~について(これについて考慮する。)
(8)
次に示すような語句で、常用漢字表に掲げていない漢字・音訓を用いて書き表す語も、
仮名で書きます。
雨が降ったため中止となった。
例:そのうちに連絡する。
原本のままとする。
東京において開催する。
前例によって処理する。
10 時に到着するはずだ。
書いてやる。
1 時間にわたって開催する。
【常用漢字表で書き表せないものの書き換え・言い換え例】
(1)
仮名書きにします
例 1:溯る→さかのぼる
見倣す→みなす
名宛→名あて
佃煮→つくだ煮
艀→はしけ
委ねる(常用漢字表の音訓にはずれる)→ゆだねる
例 2:漢語でも、漢字を外しても意味の通る使い慣れたものは、そのまま仮名書きにし
ます。
でんぷん(澱粉)
めいりょう(明瞭)
あっせん(斡旋)
例 3:適当な言い換えがなく、又は言い換えをして不都合なものは、常用漢字表に外れ
た漢字だけを仮名書きにします。
右舷→右げん
改竄→改ざん
口腔→口こう
この場合、読みにくければ、音読する語では、上(縦書きの場合は横)に点を打っ
てもよいでしょう。
(2)
常用漢字表中の、音が同じで、意味の似た漢字で書き換えます。
例:車輌→車両
煽動→扇動
碇泊→停泊
傭人→用人
聨合→連合
煉乳→練乳
文書事務の手引き
48
編輯→編集
哺育→保育
抛棄→放棄
2007/10/04
(3)
同じ意味の漢語で言い換えます。
例 1:意味の似ている、使い慣れた言葉を使います。
彙報→雑報
印顆→印形
改悛→改心
例 2:新しい言葉を工夫して使います。
罹災救助金→災害救助金
(4)
剪除→切除
毀損→損傷
溢水→出水
漢語を優しい言葉で言い換えます。
例:隠蔽する→隠す
銘酊する→酔う
文書事務の手引き
庇護する→かばう
趾→あしゆび
牴触する→触れる
破毀する→破る
漏洩する→漏らす
49
2007/10/04
用語
文章中における用語は、コミュニケーションの手段でもあり、だれでも分かる日常一般
に使われている易しい言葉を用いるように努めましょう。
特殊な言葉を用いたり、堅苦しい言葉を用いたりしないで、日常一般に使われている易
しい言葉を使いましょう。
例:措置、処置→取扱い
救援する→救う
一環として→一つとして
懇請する→お願いする
充当する→あてる
即応した→かなった
使い方の古い言葉を使わず、口調のよい言葉を用いましょう。
例:彩紋→模様・色模様
言いにくい言葉を使わず、口調のよい言葉を用いましょう。
例:遵守する→守る
しゅんじゅんする→ためらう
音読する言葉はなるべく避けて、耳で聞いて意味のすぐ分かる言葉を用いましょう。
例:橋梁→橋
塵埃→ほこり
堅持する→かたく守る
眼蓋→まぶた
充填する→うめる、つめる
陳述する→のべる
音読する言葉で、意味が二通りにとれるものは、なるべくさけましょう。
例:協調する(強調する)→歩調を合わせる
衷心(中心)→心から
潜行する(先行する)→ひそむ
勧奨する(干渉する)→すすめる
当該漢字以外の漢字を用いて、初めて意味の分かる言葉を仮名で書き換えることはなる
べく避け、別の同意義の言葉を用いましょう。
例:欺猛→だます(「ぎもう」と書かない。)
文書事務の手引き
50
2007/10/04
公文全体を通じて統一ある表現となるように、難易、正俗のむらのない用語を用いまし
ょう。
文書事務の手引き
51
2007/10/04
法令の用語用字
法令用語については、内閣法制局の「法令用語改正要領」によります。
主なものについては、以下に述べるところによりますが、公用文と法令文の一体化の趣
旨からして、公用文もこれによるのが適当でしょう。
同音語
(1)
次のものは、一般に用いられるものだけを残し、一般的でないものは、今後は他の表
現によります。
遺棄
委棄(用いない。)
会議
開議(用いない。例えば「会
議を開く」とする。)
(2)
開示
戒示(用いない。)
看守
監守(用いない。)
不正
不整(用いない。)
技官
技監(用いない。)
双方ともよく用いられて紛らわしい次のものは、そのうちの一方又は双方を一定の形
に言い換えて用います。
解任
改任→改めて任ずる、交代
看護
監護→監督保護
看守
管守→保管
干渉
管掌→つかさどる
管理
監理→監督管理
(3)
起因
基因→基づく
詐欺
詐偽→偽り
商標
証票→証明書、証片
証標→徴票、印
証憑→証拠
正規
成規→所定
保佐人
補佐人→補助者、補助人
調整
調製→作成
表決
評決→議決
法令
法例→準拠法令、法令の適
用関係
報償
報奨→奨励
次のものは、統一して用います。
改定
作成
改定
改訂
干渉
作製
主管者
干渉
関渉
文書事務の手引き
定年
作成
定年
停年
統括
主管者
主幹者
統括
統轄
52
2007/10/04
関与
干与
干預
規制
規正
規整
規律
消却
関与
償却
状況
規制
情況
侵害
規律
紀律
経理
浸害
提示
経理
計理
交代
呈示
提出
交代
更代
(4)
配布
消却
呈出
配付
破棄
状況
(常況→常の状況) 破毀
表示
侵害
標示
総括
提示、示す
総轄
和解
提出
和諧
配布
(配賦→割当て)
破棄
表示
総括
和解
同音語でも、意味が紛らわしくなるおそれのない下記のようなものは、そのまま用い
ます。
継続
係属
広告
抗告
債券
債権
傷害
障害
似た意味の言葉
次の言葉は、統一して用います。
次の
次の
右の
趣意
旨趣
趣旨
趣旨
証拠
証徴
憑拠
証憑
正当な理由
証拠
正当な理由
正当な事由
意味の通じにくい、難しい言葉
(1)
次の言葉は、表現が簡略すぎて分かりにくいので、一般に通じやすい表現に改めます。
監護→監督保護
(2)
毀棄→損壊又は廃棄
臨検→立入検査
次の言葉は、似た意味の漢字を重ね合わせ、強いて難しく作られているのでそれぞれ
分かりやすい日常語に改めます。
遺脱→(~を)し忘れる
違背→違反
開披→開く
房室→室、部屋
文書事務の手引き
希求→こいねがう
具有→有する
戸扉→戸
枝条→枝
53
思料→考える
申述→述べる、申立て
送致→送る、送付
擁壁→囲い
2007/10/04
以下は常用漢字表に外れた漢字を用いた言葉。
隠蔽→隠す
毀壊→損なう
狭隘→狭い
掘鑿→掘る
懈怠→怠り
喧騒→騒がしい、やかまし
い
溝渠→みぞ
誤謬→誤り
塵埃→ほこり
塵芥→ごみ
齟齬→食違い
堆積→積もる
祷祀→祈り
紊乱→乱す
編綴→とじる、とじ合わせ
る
踰越→超える
湧出→わき出る
漏泄、漏洩→漏らす
歪曲→ゆがめる
(3) 次の言葉は、分かりやすい外来語に改めます。
堰堤→ダム
空気槽→空気タンク
油槽→油タンク
(4) 次のような漢語の使用は、できるだけ避け、他の分かりやすい表現に改めます。
代務者→代行者
配賦→割当て
満限に達する→満了する
常用漢字表に外れた漢字を用いた言葉
(1) 仮名書きにしても誤解の起こらない次の言葉は、仮名で書きます。
この場合、仮名の部分に傍点を付けることはしません。
昏睡→こんすい
屠殺→とさつ
賭博→とばく
煉瓦→れんが
猥褻→わいせつ
罠→わな
賄賂→わいろ
煙草→たばこ
以って→もって
此→この
之→これ
其→その
為→ため
等(ら)→ら
仮名書きにする際、単語の一部分だけを仮名に改める方法は、できるだけ避けます。
あっ旋→あっせん
と殺→とさつ
ただし、漢字を用いた方が分かりやすい場合は、この限りではありません。
あへん煙
(2)
あて名
ちんでん池
ほうろう鉄器
次のものは、常用漢字表に外れた部分をそれぞれ一定の他の漢字に改めて書きます。
苑地→園地
外廓→外郭
吃水→喫水
饗応→供応
繋留→係留
交叉点→交差点
文書事務の手引き
雇傭→雇用
撤水管→散水管
侵蝕→侵食
訊問→尋問
洗滌→洗浄
疏明→疎明
54
碇泊→停泊
破毀→破棄
抛棄→放棄
緬羊→綿羊
落磐→落盤
剰す→余す
2007/10/04
(3) 次のものは、それぞれ他の一定の言葉に、言い換えます。
印顆→印形、印
淫行→みだらな性行為
捺印→押印
瑕疵→きず、欠陥
穽陥→落し穴
涵養→養成、育成
毀損→損傷
橋梁→橋
鑿井→井戸掘り
竣功→完成
傷痍→傷病
塵芥焼却場→ごみ焼却場
神祠→ほこら
蔬菜→野菜
貼付→はり付ける
牴触→触れる、抵触
顛末→始末、事の経過
売淫→売春
播種→種まき
封緘→封
瘋癩者→精神病者
烙印→焼印
狼狽→ろうばい、慌てる
常用漢字表にあっても、仮名で書くもの
虞
おそれ
恐れ
従って(接続詞)→したがって
外→ほか
但し→ただし
但書→ただし書
又→また
因る→よる
且つ→かつ
文書事務の手引き
55
2007/10/04
送り仮名の付け方
国の公用文における送り仮名の付け方は、原則として、
「送り仮名の付け方(昭和 48 年
内閣告示第 2 号)」によるものとされています。
通則 1 から通則 6 までの「本則」
・
「例外」、通則 7 及び「付表の語(1 のなお書きを除く。)
」
により、また、活用のない語であって読み間違えるおそれのない語については、通則第 6
の「許容」を適用することとなります。
法令文については、原則として、公用文と表記の統一がなされています。
地方公共団体における送り仮名の付け方の取扱いについても、国と同様にするのが適当
と考えますが、その具体的取扱いを整理すると以下のとおりとなります。
単独の語
【活用のある語】
通
則
本則
例
1
活用のある語(通則2を適用する語を除く。)は、活用語尾を送ります。
表す
著す
陥れる
例外(1)
例
例
考える
承る
行う
書く
断る
賜る
実る
助ける
荒い
潔い
賢い
濃い
主だ
催す
現れる
生きる
語幹が「し」で終わる形容詞は、「し」から送ります。
著しい
例外(2)
憤る
惜しい
悔しい
恋しい
珍しい
活用語尾の前に「か」、「やか」、「らか」を含む形容動詞は、その音節から
送ります。
暖かだ
文書事務の手引き
細かだ
静かだ
穏やかだ
健やかだ
56
和やかだ
明らかだ
平らかだ
2007/10/04
滑らかだ
例外(3)
柔らかだ
次の語は、次に示すように送ります。
明らむ
味わう
哀れむ
慈しむ
教わる
脅かす(おどかす)
脅かす(おびやかす)
食らう
異なる
逆らう
捕まる
群がる
和らぐ
揺する
明るい
危ない
危うい
大きい
少ない
小さい
冷たい
平たい
新ただ
同じだ
盛んだ
平らだ
懇ろだ
惨めだ
哀れだ
幸いだ
幸せだ
巧みだ
注意! 語幹と活用語尾との区別がつかない動詞は、例えば、「着る」、「寝る」「来
る」などのように送ります。
通
則
2
本則 活用語尾以外の部分に他の語を含む語は、含まれている語の送り仮名の付け方に
よって送ります。(含まれている語を[ ]の中に示す。)
例(1)
動詞の活用形又はそれに準ずるものを含むもの。
動かす[動く]
照らす[照る]
語らう[語る]
向かう[向く]
浮かぶ[浮く]
生まれる[生む]
捕らえる[捕る]
勇ましい[勇む]
晴れやかだ[晴れる]
喜ばしい[喜ぶ]
積もる[積む]
聞こえる[聞く]
頼もしい[頼む]
起こる[起きる]
落とす[落ちる]
暮らす[暮れる]
冷やす[冷える]
当たる[当てる]
終わる[終える]
変わる[変える]
集まる[集める]
定まる[定める]
連なる[連ねる]
交わる[交える]
恐ろしい[恐れる]
形容詞・形容動詞の語幹を含むもの。
重んずる[重い]
若やぐ[若い]
怪しむ[怪しい]
苦しがる[苦しい]
確かめる[確かだ]
古めかしい[古い]
細かい[細かだ]
清らかだ[清い]
例(3)
押さえる[押す]
輝かしい[輝く]
及ぼす[及ぶ]
混ざる・混じる[混ぜる]
例(2)
計らう[計る]
高らかだ[高い]
悲しむ[悲しい]
重たい[重い]
憎らしい[憎い]
柔らかい[柔らかだ]
寂しげだ[寂しい]
名詞を含むもの。
汗ばむ[汗]
先んずる[先]
春めく[春]
男らしい[男]
後ろめたい[後
ろ]
文書事務の手引き
57
2007/10/04
注意! 次の語は、それぞれ[ ]の中に示す語を含むものとは考えず、通則1によるも
のとする。
明るい[明ける]
荒い[荒れる]
悔しい[悔いる]
恋しい[恋う]
【活用のない語】
通
則
本則
例
3
名詞(通則4を適用する語を除く。)は、送り仮名を付けません。
月
鳥
例外(1)
花
山
男
女
彼
何
次の語は、最後の音節を送る。
辺り
哀れ
勢い
独り
誉れ
自ら
例外(2)
幾ら
後ろ
傍ら
幸い
幸せ
互い
便り
半ば
情け
斜め
災い
数をかぞえる「つ」を含む名詞は、その「つ」を送る。
例
一つ
通
則
二つ
三つ
幾つ
4
本則 活用のある語から転じた名詞及び活用のある語に「さ」、「み」、「げ」などの
接尾語が付いて名詞になったものは、もとの語の送り仮名の付け方によって送りま
す。
例(1)
活用のある語から転じたもの。
動き
向かい
近く
仰せ
狩り
恐れ
薫り
答え
曇り
問い
祭り
調べ
群れ
届け
憩い
願い
晴れ
愁い
当たり
憂い
香り
代わり
極み
初め
遠く
例(2) 「さ」、「み」、「げ」などの接尾語が付いたもの。
暑さ
文書事務の手引き
大きさ
正しさ
確かさ
明るみ
58
重み
憎しみ
寂しげ
2007/10/04
例外
次の語は、送り仮名を付けません。
謡
虞
趣
舞
折
係
氷
印
頂
掛(かかり)
帯
畳
卸
恋
志
次
肥
並(なみ)
巻
割
組
煙
隣
富
恥
話
光
注意! ここに掲げた「組」は、「花の組」、「赤の組」などのように使った場合の「く
み」であり、例えば、「活字の組みがゆるむ。」などとして使う場合の「くみ」を
意味するものではありません。「光」、「折」、「係」なども、同様に動詞の意識
が残っているような使い方の場合は、この例外に該当しません。したがって、本則
を適用して送り仮名を付けます。
備考 表に記入したり記号的に用いたりする場合には、次の例に示すように、原則とし
て、( )の中の送り仮名を省きます。
例
晴(れ)
通
則
本則
例
曇(り)
問(い)
答(え)
終(わり)
生(まれ)
5
副詞・連体詞・接続詞は、最後の音節を送ります。
必ず
例外(1)
更に
少し
既に
再び
全く
最も
来る
去る
及び
次の語は、次に示すように送る。
明るく
大いに
例外(2)
次のように、他の語を含む語は、含まれている語の送り仮名の付け方によって
送ります。(含まれている語を[
]の中に示す。)
例
直ちに
速やかに
並びに
併せて[併せる]
至って[至る]
例えば[例える]
努めて[努める]
互いに[互い]
文書事務の手引き
若しくは
恐らく[恐れる]
辛うじて[辛い]
絶えず[絶える]
少なくとも[少ない]
必ずしも[必ず]
59
2007/10/04
複合の語
通
則
6
本則 複合の語(通則7を適用する語を除く。)の送り仮名は、その複合の語を書き表す
漢字の、それぞれの音訓を用いた単独の語の送り仮名の付け方によります。
例(1)
活用のある語
流れ込む
書き抜く
裏切る
若返る
例(2)
旅立つ
若々しい
軽々しい
申し込む
打ち合わせる
聞き苦しい
女々しい
薄暗い
気軽だ
向かい合わせる
長引く
草深い
待ち遠しい
心細い
望み薄だ
活用のない語
石橋
竹馬
山津波
斜め左
後ろ姿
封切り
物知り
落書き
雨上がり
巣立ち
手渡し
入り江
飛び火
深情け
愚か者
行き帰り
暮らし向き
歩み寄り
近々
待ち遠しさ
常々
休み休み
無理強い
花便り
墓参り
教え子
伸び縮み
大写し
合わせ鏡
水煙
先駆け
生き物
長生き
苦し紛れ
深々
卸商
日当たり
乗り降り
早起き
乳飲み子
独り言
夜明かし
落ち葉
抜け駆け
粘り強さ
立ち居振る舞い
目印
寒空
作り笑い
有り難み
次々
移り変わり
行く行く
ただし、活用のない語で読み間違えるおそれのない次の語は、次のように送り仮名
を省きます。
明渡し
預り金
受渡し
渦巻
売出し
入替え
植付け
魚釣用具
打合せ
打合せ会
打切り
内払
売場
売払い
売渡し
買上げ
買入れ
買受け
書換え
掛金
貸切り
貸金
借受け
借換え
折詰
切土
言渡し
刈取り
切取り
切離し
繰入れ
繰替え
差引き
差戻し
砂糖漬
座込み
栓抜
月掛
釣合い
文書事務の手引き
締切り
備付け
染物
月払
積卸し
釣鐘
釣銭
釣針
積替え
手続
届出
60
条件付
仕分
差押え
差止め
据付け
捨場
立替え
立札
立会い
立入り
積込み
積出し
積立て
取扱い
くみ取便所
据置き
田植
取上げ
切捨て
組立て
繰戻し
買戻し
借入れ
切下げ
組替え
帯留
買取り
貸付け
切替え
受持ち
売上げ
贈物
買占め
貸出し
繰延べ
受皿
埋立て
追越し
格付
組入れ
繰下げ
下請
付添い
買物
切上げ
組合せ
繰越し
置場
貸倒れ
期限付
靴下留
移替え
縁組
買換え
貸越し
缶切
繰上げ
備置き
売行き
受入れ
取卸し
積付け
取替え
2007/10/04
取決め
取崩し
取付け
取戻し
飲物
払下げ
払出し
払戻し
払渡し
引換え
引込み
引下げ
引締め
船着場
不払
未払
申合せ
持分
元請
呼出し
取消し
賦払
投売り
振出し
申合せ事項
戻入れ
読替え
取壊し
催物
割当て
取下げ
抜取り
取締り
乗換え
払渡済み
引継ぎ
前払
引取り
申込み
盛土
焼付け
割増し
割戻し
乗組み
引上げ
巻付け
申入れ
取調べ
話合い
引揚げ
引渡し
巻取り
申立て
雇入れ
取立て
引受け
見合せ
雇主
払込み
日雇
申出
取次ぎ
引起し
歩留り
見積り
持家
持込み
譲受け
譲渡し
見習
注意! 「こけら落とし」、「さび止め」、「洗いざらし」のように、前又は後ろの部
分を仮名で書く場合は、他の部分については、単独の語の送り仮名の付け方により
ます。
通
則
7
複合の語のうち次のような名詞は、慣用に従って送り仮名を付けません。
例(1)
ア
特定の領域の語で、慣用が固定していると認められるもの
地位、身分、役職等の名
関取
イ
頭取
例(2)
事務取扱
工芸品の名に用いられた「織」、「染」、「塗」等
(博多)織
ウ
取締役
(茜)染
(春慶)塗
(鎌倉)彫
(備前)焼
その他
書留
気付
切手
消印
小包
振替
歩合
両替
割引
組合
手当
倉敷料
切符
踏切
請負
売値
買値
仲買
作付面積
売上(高)
貸付(金)
取扱(注意)
借入(金)
繰越(金)
小売(商)
積立(金)
取扱(所)
取次(店)
取引(所)
乗換(駅)
乗組(員)
引受(時刻)
引換(券)(代金)引換
振出(人)
待合(室)
見積(書)
申込(書)
引受(人)
一般に、慣用が固定していると認められるもの
奥書
木立
子守
献立
座敷
試合
字引
場合
羽織
葉巻
番組
番付
日付
水引
物置
物語
役割
屋敷
夕立
割合
合図
合間
植木
置物
織物
貸家
敷石
敷地
敷物
立場
建物
並木
巻紙
受付
受取
浮世絵
絵巻物
文書事務の手引き
仕立屋
61
2007/10/04
人名の書き表し方
(1)
人名は、差し支えのない限り、常用漢字表の通用字体を用います。
(2)
事務用書類には、差し支えのない限り、人名を仮名書きにしてもよく、人名を仮名書
きにするときには、現代かなづかいを基準とします。
(3)
子の名には、戸籍法(昭和 22 年法律第 224 号)第 50 条の規定により、常用平易な
文字を使うこととされ、具体的には、命令によるものとされています。
子の名に使える漢字は、常用漢字表に掲げる漢字(1,945 字。括弧書きが添えられてい
るものに付いては、括弧の外のものに限ります。)及び戸籍法施行規則別表第 2 に掲げる
漢字(166 字)並びに片仮名又は平仮名(変体仮名を除く)とされています。
また、附則別表の規定により、当分の間、許容の字体(195 字+10 字)を用いること
ができるとされています。
地名の書き表し方
(1)
地名は、差し支えのない限り、現地の呼び名を基準として、仮名書きにします。
ただし、地方的な「なまり」は改めます。
(2)
地名を仮名書きにするときは、
「現代かなづかい」を基準とします。(振り仮名の場合
も含みます。
)
(3)
特に、ジ・ヂ、ズ・ヅについては、区別の根拠の付けにくいものは、ジ・ズに統一し
ます。
(4)
地名は、差し支えのない限り、常用漢字表の通用字体を用います。また、常用漢字表
以外の漢字についても、常用漢字表の通用字体を用いてもよいでしょう。
文書事務の手引き
62
2007/10/04
数字の書き表し方
(1)
数字は、アラビア数字を用い、漢数字は用いません。
ただし、数の感じを失した熟語、固有名詞などのような場合には漢字を用います。
(例:一般に、一部分、一間(ひとま)、三月(みつき))
注意! 縦書きの読み上げ原稿の場合には、漢字を用います。
(2)
「1,000 億、30 万円」のような場合には、億・万を漢字で書きますが、千、百は、例
えば「5 千」「3 百」としないで、「5,000」「300」と書きます。
(3)
数字のけたの区切り方は、3 位区切りとし、区切りには、「5,000」「62,250」のよう
に コ ン マ を 用 い ま す が 、 年 号 等 は 、 区 切 り を 付 け ま せ ん 。( 例 : 1 9 9 9 年 )
(4)
日時、時刻及び時間の書き方は、次の例によります。
平成 10 年 4 月 1 日(省略する場合、平成 10.4..1)
例:日付
時刻
10 時 20 分
時間
9 時間 20 分
記号の用い方
(1)
句読点は、「。(句点)」及び「、(読点)」を用います。
(2)
「・(なかてん)」は、体言を並列するときに、「、」の代わりに、又は「、」と併せて
用いられ、また、事物を列挙する場合等に用いられます。
(3)
「.(ピリオド)」は、単位を示す場合、見出し記号に付ける場合及び省略符号とする
場合に用います。
(4)
「:(コロン)」は、次に続く説明文又はその他の語句があることを示す場合に用いま
す。
(5)
「~(なみがた)」は、「…から…まで」を示す場合に用います。
繰り返し符号の使い方
繰り返し符号には、「々」「ゝ」「ゞ」「〃」が用いられますが、公用文には「々」以外は
使いません。
例:人々
国々
年々
日々
何々
時々
ただし、次のような異なった意味で用いる場合には「々」を用いません。
例:民主主義
文書事務の手引き
学生生活、委員会会則
事務所所在地
63
2007/10/04
見出し符号の用い方
見出し符号の用い方は、次の種類、順番によります。
横書きの場合
第1
1
(1)
ア
(ア)
第2
2
(2)
イ
(イ)
第3
3
(3)
ウ
(ウ)
縦書きの場合
第一
一
1
(一)
(1)
ア
第二
二
2
(二)
(2)
イ
第三
三
3
(三)
(3)
ウ
文書事務の手引き
64
2007/10/04
第 6 章 役所ことば
文書事務の手引き
65
2007/10/04
文書事務の手引き
66
2007/10/04
役所ことばの見直し
分かりづらい
威圧的
冷たい
長たらしい
「役所ことば」からは、悪いイメージしか沸いてきませんが、どうして「役所ことば」
が生まれ、改善が必要といわれながら、今も使用されているのでしょうか。
(1) 許認可等を必要とする事務が多く、不正を防ぎ、時として罰則を与えるため、命令口
調的な表現になり易い。
(2) 住民との馴れ合いを防ぎ、公正中立を保ち一線を画すため、感情が伴わない表現にな
り易い。
(3) 慣習をある意味で大事にするため、改革に対して保守的となり、決まりきった表現に
なり易い。
しかし、この「役所ことば」を改善し、市役所と市民とのコミュニケーションが良好に
働くよう、文書表現の一つの基準が必要といえます。
現在使用されている「役所ことば」は、言い換えができます。
文章本来の内容を変えない範囲内で応用によって表現を替え、文書を受ける人のことを
第一義に考えた文書作成をしましょう。
ただし、次のような事例もあり、全ての文章の表現を統一することはできないので、職
員一人ひとりがT・P・O(とき・場所・場合)に応じて、慎重に吟味しながら見直しを
進めるようにしましょう。
【公告、告示等】
親しみのない言葉であっても、法令上の規制があって言い換えられないものがある。
【契約書等】
分かりやすく、親しみのある表現よりも正確さが求められる。
【委嘱状、表彰状等】
改まった表現が威厳を感じさせる。
文書事務の手引き
67
2007/10/04
「役所ことば」言い換え事例
見直したいことば
あ
い
言い換え事例
支障、困難、障害
~も~するので、影響しあって、~と~と
により
~の際は、~のときは
~の場合は
~してください
~でない、以外の
あるようにする
あってはならない
~残念です
適切に、適切に処理するよう
どのような場合も
どのような理由
どのようにしたらよいか
適切な方法がないので、どうすることもで
きず
少しも
~したいと思いますので
~してくださるよう、~してくださいます
よう、いただきますよう
まとめて
市民、住民
~の一つとして
まだ
今では、今は、現在
漏れや落ちのないよう
努力する、配慮する、考慮する
~して、~になって
懸命に、できるだけ
~では、~は
~に見合った、それ相応の
後日~します
お考えのとおり、そのとおり、ご意見のと
おり
離れる、かけ離れる
このような~
~に関する、~についての
次の
できるだけ早く、早急に
特別の
いろいろと、それぞれの
あい路
~にあいまって
~に当たっては
~にあっては
~であること
あらざる
あらしめる
あるまじき
~遺憾である
~遺憾なきよう
いかなる場合も
いかなる理由
いかにすべきか
いかんともし難く
いささかも
~いたしたく
いただきたく
う
え
お
か
一括して
一般住民
~の一環として
いまだ
今や
~遺漏のないよう
意を用いる
~のうえ
鋭意
~においては
応分の
おって~します
お見込みのとおり
かい離する
かかる~
~に係る
下記の
可及的速やかに
格段の
各般にわたって
文書事務の手引き
68
2007/10/04
か
き
く
け
け
見直したいことば
過日、過般
~方について
割愛する
可能な限り
勘案し
肝要である
~下においては
かねて
過不足なく
かような
かんがみ
関係各位
勧奨する
観点に立って
還付する
かん養する
貴下職員に
疑義が生じたので
危ぐする
貴見のとおり
言い換え事例
先日、先ごろ
~について
省略する
できる限り
考慮して、よく考えて
最も重要である、非常に重要である
~のもとでは
以前から
適切に、適度に
このような
考慮して
(具体的に書く)
勧める
観点から、立場から
返す、返還する
育てる、養う、培う、高める
貴所属の職員に
疑問があるので
心配する
お考えのとおり、そのとおり、御意見のと
おり
必ず期日までに
決心する、注意する、期待する
既に設置してある
率直な、遠慮のない
定められた
あなた、○○様
執り行う、行う、催す、開く
役立てる、~して、~させて
お祈りする
狭い
受け入れない、断る、拒む
役立つ、役に立つ、貢献する、尽くす
非常に大切な
備えている
いきさつ、経過
啓発
心配する、おそれ、気掛かりになる
欠ける
現在、最近
考え、意見
研究
堅く守る、持ち続ける
必ず守る
上昇の傾向、上向き加減、確実な伸び
期日厳守の上
期する
既設の
忌たんのない
規定された
貴殿、貴下
挙行する
供し、~に供し
祈念する
狭あい
拒否する
寄与する
緊要な
具備する
経緯
啓もう
懸念する
欠如する
現下
見解
研さん
堅持する
厳守する
堅調
文書事務の手引き
69
2007/10/04
見直したいことば
け
こ
さ
し
言い換え事例
厳に
御案内のとおり
御一報
御回報
御教示
御恵送
御賢察
御高配
御査収ください
御参集ください
御多端の折り
御臨席
御配意
高揚を図る
幸甚に存じます
講ずる
交付する(補助金交付以外の場合)
~のごとく
今般
懇願する
採納する
策定する
定めるところにより
更なる
~されたい
参考までに通知します
暫時
~し得ない
しかるに
至急回答されたくお願いします
支給する
支障のないよう
~してまいりたい
資する
~する次第です
~したく
~したところである
失念する
~しているところであります
~してまいりたいと考えております
若干の
事由
充当する
熟知の上
主たる
文書事務の手引き
厳しく、堅く
御承知のとおり
お知らせ、ご連絡
回答、御回答
お教え
お送り、御送付、送付
お察し、お考え
御配慮
お確かめのうえ、お受け取りください
お集まりください
お忙しいところ
御出席、御列席、御参加
御配慮、心遣い
高める
幸いです
実施する、実行する、とる、行う
お渡しします
~のように
このたび
お願いする
受け入れる、いただく、ちょうだいする
つくりあげる、決める
~に定められているとおり
なお一層の、更にまた
~してください
参考にしてください、通知します
しばらく
~できない
ところが、けれども
早急に回答してください
渡す
差し支えないよう
~したい
役立てる、助ける
~します
~したいので
~しました
忘れる
~してまいります
~したいと考えています
いくつかの
理由
充てる
十分理解して、よく考慮して
主な
70
2007/10/04
見直したいことば
し
す
せ
そ
言い換え事例
遵守する
準用する
承引
証する
尚早
所管の
除去する
思料する
思慮する
進ちょく状況
進展する
従前のとおり
~に充当する
周知徹底してください
所定の
所要の
所存であります
諸般の事由
遵守してください
推移
推進する
枢要
数次にわたって
すこぶる
~すべく
速やかに
~することを妨げない
~することとしたので
~するものとする
~するも
整合性を図る
~せぬよう
~せられたい
~せられんことを
先般
善処します
善処する
送致する
創出
喪失する
そ及する
即応する
措置
~と存じます
文書事務の手引き
守る
適用する、当てはめる
承諾、引受け
証明する
~が速すぎる、まだその~ではない
担当の
取り除く
考える、思う、判断する
考える、思う、判断する
進行状況、進み具合
進む
これまでのとおり
~に充てる
全員にお知らせください
定められた、決められた
必要な
考えております
いろいろな理由
守ってください
移り変わり、成り行き、変化
進める、推し進める
重要、大切
数回にわたって
非常に
~するように、~するために
早急に
~することができる
~しますので
~します、~する
~したが、~しても
矛盾がないようにする
~しないよう
~してください
~してくださるよう
先日、先ごろ
適切に処理します
(具体的に)
送る、送付します
新しくつくり出す
失う、なくなる
さかのぼる
かなう、ふさわしい
処置、処理、取扱い
~と思います
71
2007/10/04
た
ち
て
と
な
に
見直したいことば
~に対処する
言い換え事例
~に対応する、~を処理する、~に取り組
む
多くの、たくさんの
~をいただく
切り開く、切り抜ける、解決する
遅れる、長引く
順次、次々に
年々、年を追って
早急に、直ちに
心から
聴き取る、聴く
張りつける、張る
なかなか
ついでに、(それに)関連して、(それに)
付け加えて
求める、受け取る、提出させる
作成
意見を聞く
述べる
~です
提出されました
結ぶ
示す、表す
安い
その場にあった、状況に応じた
添えて、付けて
いきさつ、事情、経過
~であっても
~など(具体的に)
その、この(具体的に)
動き
掲載する、記載する、載せる
特別に、改めて、特に
(具体的に)
にわかに、急に、急速に
お願いします
~から~まで、~から~にかけて
~ですが(お手数ですが)
なかでも、特に、とりわけ
~ないよう
押印する、印鑑を押す
どうか、どうぞ
(使わない)
何も、何の、少しも
~で、~のために
多大なる
~を賜る
打開する
遅延
逐次
逐年
遅滞なく
衷心より
聴取する
ちょう付する
遅々として
ちなみに
徴する
調製
聴聞
陳述する
~であります
提出のあった
締結する
呈する
低廉な
適宜
添付して
てん末
~といえども
~等
当該
動向
登載する
特段の
当分の間
とみに
取り計らう
~ないし~
~ながら(お手数ながら)
なかんずく
~なきよう
捺印
何とぞ
何分の(何分の御協力)
何ら
~にて
文書事務の手引き
72
2007/10/04
ね
の
は
ひ
ふ
へ
ほ
ま
み
む
め
も
や
見直したいことば
~願います
~を念頭において
念のため申し添えます
~のあった
言い換え事例
お願いします、~してください
~を考慮して
(使わない)
~された
納付する
納める
のっとる
~のみ
~のみならず
拝察する
~を図られたい
~を図るべく
甚だ
阻む
万全を期されるよう
必着のこと
付与する
別途~します
別段
別添
返戻します
補完する
保有する
本件
前向きに検討する
抹消する
~をみた(一致をみた)
~であると認められる
~の向きは
基づく、従う、よる
~だけ
~だけでなく
思う、お察しする
~をお願いします
~するように、~するために
大変、大層
防ぐ、妨げる
間違いのないよう、十分注意するよう
~までに必ず着くようにしてください、~
までに必ず提出してください
このことについて
欠くことのできない
幅
~の結果を報告する
付ける、付け加える
~を考えて、~の考えにたって、~を参考
にして、~を前提として
与える
改めて~します、後日~します
改めて、別に、新たに
別紙
返します、戻します、返却します
補う
持っている
この件、このこと
実施するよう努力する
消す、取り消す
~した(一致した)
~です
~される方は
~旨
目途とする
~をもって
目下
~する者
~するものとする
やみません
やむなきに至る
~ことを、~ことの
目標とする、目指して
~で、~によって
現在、今
~する方、~する人
(使わない)
心から~します
しなければならなくなる
標記のことについて
不可欠な
幅員
復命する
付す
~を踏まえて
文書事務の手引き
73
2007/10/04
見直したいことば
ゆ
よ
り
れ
ろ
言い換え事例
唯一の
有する
憂慮する
~のゆえんである
要する
様相を呈する
~の由(陳情する由)
~によるものとする
留意
了知ください
~裏に(盛会裏に)
利便性
留保する
良好と認められる
了する
例による(従前の例による)
連携を密にして
漏えいする
文書事務の手引き
ただ一つの
ある、持っている
心配する
~の理由である
必要である
状況になる、模様である
~とのこと、~と、~だそうで
~による
注意、配慮、考慮
了解ください、理解ください
~のうちに(盛会のうちに)
便利さ
一時差し控える
良いと思われる
終える、済ませる
~のとおりとする(従前のとおりとする)
連絡を十分にとりながら
漏らす、漏れる
74
2007/10/04
専門用語等の見直し
情報量の増加と思考の複雑・多様化に伴い、専門用語、カタカナ語(外来語)
、略語を使
用する機会が多くなってきました。
【専門用語を使用する理由】
(1)
短い字句で長い文章や状態を表現できる。
(2)
時流が反映される。
(3)
玄人受けする。
このような理由があっても、やはり日常会話に溶け込んだもの、住民の多くが理解でき
るものを使用するべきです。
やむを得ず、いまだ住民に理解度が浸透していない専門用語等を使用するときは、括弧
書きか欄外に説明文を付けるなどして、受け手が分かりやすいようにします。
例1
市では、住基からのランダム・サンプリングによる成人男女 100 名のアンケート結果を
参考としながら、各界の知識人 10 名をCIアドバイザーとして委嘱し、市のイメージアッ
プに関する最終案をまとめ、イベント・フォーラムや各種インフォーメーション誌への活
用により、パブリック・アドを推進し、激化・拡大するボーダーレス社会へ対応してまい
る所存であります。
市では、住民基本台帳から無作為抽出した成人男女 100 名のアンケート結果を参考にし
ながら、各界の知識人 10 名をCI(コーポレート・アイデンティティー=市町村を象徴す
る記号・用語)策定の助言者として委嘱し、市のイメージを高める最終案をまとめ、各種
会合や市政要覧などの市を紹介する冊誌に利用しながら、鹿角市の名を広め、複雑・高度
化する社会の進展に対応していきます。
例2
関係各方面の協力と住民コンセンサスを十分得ながら、インテリジェント・シティプラ
ンを強力に進めていく。
関係各方面の協力と住民の理解を十分得ながら、高度情報化社会に対応して、情報通信
網などの情報基盤を整備していくというインテリジェント・シティ構想を強力に進めてい
きます。
文書事務の手引き
75
2007/10/04
カタカナ用語解説、言い換え事例
ア
カタカナ語
アーバンデザイン
アイデンティティー
アカウンタビリティ
アクセス
解説又は言い換えの例
都市デザイン。都市設計
同一性。独自性
説得力。責任。説明責任
通路。経路。情報を記憶装置に出し入れす
ること
石綿。熱を通さず、燃えない性質があるが、
その粉じんは肺がんなどをひきおこす。
(肺がんの原因物質の一つと考えられて
いる。)
評価。査定
接近する。取り組み。門から玄関までの間
環境などの快適性、居住性
主導権
行事。催し物。試合。出来事
印象や評判が良くなること
保育器。独自の創造性に富んだ技術、経営
ノウハウなどを持つ研究開発型中小企業
のおう盛な企業家意欲に着目し、自治体な
どが中心となって研究施設・機器、資金な
どの援助を行い、新たな産業創出の場と機
会を与える方法
建設省などが推進している構想で、道路、
区画整理などの通常の都市整備と同時に、
情報通信ネットワークの構築、インテリジ
ェントビルなどの拠点的施設の整備を行
おうとするもの
道路、鉄道、下水道など都市活動の基盤を
なす社会資本。最近は、学校、病院、公園、
社会福祉施設など生活関連の社会資本を
含めていう
海、川、湖などの水際地帯。近年、各地で
都市再開発の対象として整備が進んでい
る
重量。体重。重要度。重点
生態学。生物と環境との関係を研究する学
問
日常生活動作能力
区域。地域。領域
玄関口にあたる広間
都市の中の建物などに使用されていない
空き地
アスベスト
イ
アセスメント
アプローチ
アメニティ
イニシアチブ
イベント
イメージアップ
インキュベーター
インテリジェント・シティ構想
インフラストラクチャー(インフラ)
ウ
ウォーターフロント
エ
ウェイト
エコロジー
オ
ADL
エリア
エントランスホール
オープンスペース
文書事務の手引き
76
2007/10/04
オ
カタカナ語
オープンフォーラム
オペレーター
オリエンテーション
解説又は言い換えの例
公開検討会
機械、機器を操作する人。手術を施す人
進路指導。研究、学習に先立ち、目的を明
確にし内容の方向づけをすること
行政監察専門員。市民に代わって行政苦情
の解決、行政の適正運用の確保を図るため
に行動する人
政策等の指針、判断基準
個人指導。面接により個別に助言を与え、
適切な指導をすること
教育課程。履習過程
会議。協議。打合せ
容量
電話線・電線などのケーブルを集約して収
納するため、道路に設けられたU字型構造
物(キャブ)による電線類の地中化方式
文字図形情報ネットワーク。電話回線を用
い、各種情報を文字と図形でブラウン管に
映すシステム
経歴。履歴。専門的技能を有する職業につ
いている人
社会的、政治的目的のために組織的に行わ
れる運動。計画的な商業宣伝活動
広告代理店の広告主。顧客。カウンセリン
グ等で問題を抱えて訪れた人。来談者
全体像
創造的な
世界化すること
介護。世話
高齢者や障害者を関係の専門機関、ボラン
ティア等との連携の中で援助するための
体制。高齢者や障害者が住み慣れた地域で
生活できるように、保健、医療、福祉等の
専門機関や関係団体が連携を持って総合
的に援助を行う仕組み
介護利用型軽費老人ホーム
介護サービス計画
介護支援サービス
介護支援専門員
社会生活上の困難や問題を抱え、専門的サ
ービスを必要としている人に対して社会
福祉の立場から個別事情に即して具体的
な指導や援助をする人
都市の中心部
オンブズマン
カ
キ
ガイドライン
カウンセリング
カリキュラム
カンファレンス
キャパシティー
キャブ・システム
キャプテンシステム
キャリア
キャンペーン
ク
ケ
クライアント
グランドデザイン
クリエイティブ
グローバリゼイション
ケア
ケアシステム
ケアハウス
ケアプラン
ケアマネジメント
ケアマネージャー
ケースワーカー
コ
コアシティ
文書事務の手引き
77
2007/10/04
コ
カタカナ語
コーディネート
コーディネーター
解説又は言い換えの例
仲介。調整
調整者。服装、放送、経営などの専門職で
仕事の流れが円滑になるように調整する
人
一つのエネルギー源から電気と熱など二
つ以上の有効なエネルギーを取り出して
利用するシステム
企業などが企業理念から企業デザイン要
素まで統一性を高めて、新しいイメージを
創出するための手法。略してCIという。
地域社会。共同体。共同生活体
説明。注釈
相談役。顧問。専門分野の事柄について助
言、指導を行う人
概念。基本的考え方
意見の合致。合意
設計競技。主に建築で、一定の問題を出し
て優秀な設計を競う競技
見本市、会議などの一定の目的を持って、
人、物、情報の交流が行われる集いの場や
機会。本来は、定期的に開催される集会、
大会のこと
コジェネレーションシステム
コーポレート・アイデンティティー
コミュニティー
コメント
コンサルタント
コンセプト
コンセンサス
コンペティション(コンペ)
コンベンション
コンポスト
サ
生ごみや脱水した下水汚泥を発酵させて
作る肥料
奉仕。接待。物の生産以外の経済活動にお
ける労働
標本抽出。一部を抜き出して調べ、全体を
推定する調査方法
市場占有率
同軸ケーブル又は光ファイバーなどの有
線によって一定地域の加入者にテレビ放
送や各種情報を提供する有線テレビ又は
共同視聴アンテナテレビ
大深度地下。地下空間。地下を公共的に利
用する場合の深度 50 メートル以上の大深
度地下
一世代。同世代の人々
避難所。遮へい物
模擬実験
買物公園。商店街の街づくりの一つ
サービス
サンプリング
シ
シェア
CATV
ジオフロント
ジェネレーション
シェルター
シミュレーション
ショッピングモール
文書事務の手引き
78
2007/10/04
シ
カタカナ語
ショートステイ
解説又は言い換えの例
短期介護。寝たきり老人などの介護者が病
気や所用などで一時的に介護できなくな
ったり、介護疲れで休養したい場合に寝た
きり老人などを一時的に特別養護老人ホ
ームなどに保護すること
頭脳集団。さまざまな分野の専門家を集
め、技術開発や政策決定のための情報、知
識を提供させる総合的研究機関
新・高齢者保健福祉推進十か年戦略
数人の講演者が特定のテーマについて意
見を述べ、聴衆や司会者の質問に答える形
式の討論会
象徴。符号
計画。機構。体制。要綱。仕組み
組織の新設に際し、既存の組織の廃止を条
件とし、全体の組織増を防ごうとする等価
交換による組織管理の手法
経営規模を拡大することにより、単位当た
りの費用が低下すること
階級、地位を象徴するもの
蓄え。在庫品。過去から蓄積された資本、
財貨
ベンチ、ポスト、案内板、吸い殻入れ等道
路や広場で都市空間を演出している様々
な設備、装置
都市への人口集中や地価の高騰により、地
価の安い都市郊外に宅地が無秩序に広が
って虫食い状態になる現象
滑ること。物価上昇に伴う賃金ベースの改
定
宣伝文句。団体や運動の目標を簡潔な言葉
にしたもの
傾斜。斜面。こう配
理論。学説
安全。予防装置。防犯。保障
第一セクター(国及び地方公共団体)、第
二セクター(民間)の共同出資によって設
立された企業
建物の上部を下部より後退させ、日照や通
風を良くすること
少人数を対象とし、討議などを交えた講習
会
儀式。式典
人口調査。統計調査
シンクタンク
新ゴールドプラン
シンポジウム
ス
シンボル
スキーム
スクラップ・アンド・ビルド方式
スケールメリット
ステータスシンボル
ストック
ストリート・ファニチャー
スプロール現象
スライド
スローガン
セ
スロープ
セオリー
セキュリティー
第三セクター
セットバック
セミナー
セレモニー
センサス
文書事務の手引き
79
2007/10/04
カタカナ語
セ
ソ
解説又は言い換えの例
中心。中央。中心となる機関、施設、場所
地域設定計画。都市計画などで特定地域の
利用法を決めること
コンピューターを動かすための各種プロ
グラム。コンピューターを運用、利用する
ための技術の総称
転換点。分岐点
鉄道、バス等の始発、終着駅。いろいろな
交通機関の集まっている駅
協力。提携
時間的ずれ。時間差
商品等の宣伝のため郵送する手紙、カタロ
グ等の印刷物
連棟式の接地集合住宅。土地の有効利用を
目的としており、供用敷地を持つことが特
徴
庁舎内の総合情報通信網。コンピューター
や端末機を、同軸ケーブルや光ファイバー
などで結び、ネットワーク化すること
在宅寝たきり老人等に対し、通所により、
リハビリテーション、食事、入浴、生活指
導などを行う
在宅の介護を必要とする老人などが日帰
りで介護サービスを受けることのできる
事業。デイサービス施設に通所することに
より、日常生活動作の訓練、入浴や食事の
提供などを受けることができる
コンピューターによって処理された情報
の通信
必要な情報の所在や内容を効率的に引き
出せるようコンピューターに整理、蓄積し
た情報のファイル
使い捨てで再利用ができないもの
借地人。借家人。土地・建物などの借り手
開発業者。都市開発、再開発、大規模な住
宅地、別荘地開発に携わる企業体
地域が主体となって、高度情報化社会への
円滑な移行を図ることを目的として郵政
省が推進している地域情報化構想
高度情報通信処理基地。電気通信(テレコ
ミュニケーション)と港(ポート)の合成
語
センター
ゾーニング
ソフトウェア
タ
ターニングポイント
ターミナル
タイアップ
タイムラグ
ダイレクトメール
タウン・ハウス
チ
庁内LAN
テ
デイケア
デイサービス
データ通信
データベース
ディスポーサブル
テナント
デベロッパー
テレトピア構想
テレポート
文書事務の手引き
80
2007/10/04
カタカナ語
ト
ナ
ニ
ネ
ノ
ハ
解説又は言い換えの例
トップダウン
組織の上部が意思決定した計画、方針など
について、その実行を下部に伝達、命令す
る管理方式
ドナー
臓器提供者
トレンド
時代の動向。風潮。傾向
ナショナル・ミニマム
国家が保障すべき国民の最低限の生活水
準
ニーズ
必要。要請。需要
ニューメディア
新しい情報伝達媒体。従来の新聞、テレビ、
ラジオなどの媒体に代わって、エレクトロ
ニクス技術や通信技術の発達に伴って出
現した情報媒体の総称
ネームバリュー
知名度。名声
ネガティブ
否定的な。消極的な。写真用の原版
ネック
首。困難な問題。難関
ネットワーク
放送網。通信網
ノウハウ
技術的知識。特殊技術
ノーマライゼーション
高齢者や障害者等ハンディキャップを持
つ者も持たない者も、共に社会の一員とし
て生活することが通常(ノーマル)の社会
であるとする福祉の理念
バース
船の停泊水域、停泊位置
パーソナル・コンピューター(パソコン) 個人ごとに保有可能な小型コンピュータ
ー。1 台に、入、出力装置、仲介装置を兼
ね備え、必要に応じて補助記憶装置等を付
加できる卓上型で多目的に使える
パーソントリップ調査
個人交通調査。交通の主体である人に着目
して、人の 1 日の動きをとらえることによ
り、交通の実態を把握する調査のこと。こ
れを基に将来の交通体系を総合的見地か
ら計画するもの
ハードウェア
コンピューター・システムを構成する諸装
置の総称。物理的な装置及び部品の総称
バイオテクノロジー
生命工学。生物工学。遺伝子の組み替え、
細胞融合、微生物利用等生態を利用する技
術、あるいは、生態を模倣する技術
バイパス
う回路。混雑緩和のための自動車用う回路
バス・ロケーション・システム
バスに積載した送信装置と路上に設けた
受信装置を中央処理装置と結び、各停留所
にて利用者のためバスの接近、通過を表示
するシステム
文書事務の手引き
81
2007/10/04
ハ
カタカナ語
パブリシティー
解説又は言い換えの例
企業、団体、官庁などが、事業などに関す
る情報を積極的に新聞、テレビ、ラジオな
どの報道機関に提供し、報道機関の判断に
おいてニュースとして報道してもらう広
報活動の一分野
種々様々。多様性。変化があること
つりあい。均衡
身体的、機能的障害等による不利な条件。
優劣を平均化するために優秀なものに課
す負担
公聴会。外国語等の聞き取り
電気信号を光の強弱に変えて伝送する光
通信に使用する髪の毛ほどの細いガラス
管
視覚的。目に見える
視覚。将来に対する展望、構想。未来像。
幻影
金属製の型枠内に鉄筋かごをセットし、型
枠を高速回転させながらコンクリートを
投入して成形した管。遠心力鉄筋コンクリ
ート管
あいまいな
ある活動や行動を行った後、その適否を知
って活動や行為を進めたり、修正したりす
ること
野原。分野。範囲。実験室や研究室などを
離れた実地活動の場
公平な。公正な。見本市。博覧会
祝祭。祭典。記念祭
公開討論会
後に従う。後の手当て。対策
再点検。再検討。追求。徹底。新版
他人から干渉を受けない個人の自由な私
生活。個人の私生活を守る権利
広場。市場
さらにいくらか足すこと。またその足され
たもの
商標。銘柄
代金前払いカード
枠。骨組み
自由勤務時間制。出社、退社時刻を労働者
が自由に決定できる勤務体制
流れ。流量
流れ作業図。仕事の流れや処理の手順を分
かりやすく図式化したもの
バラエティー
バランス
ハンディキャップ
ヒ
ヒアリング
光ファイバー
ビジュアル
ビジョン
ヒューム管
フ
ファジー
フィードバック
フィールド
フェア
フェスティバル
フォーラム
フォロー
フォローアップ
プライバシー
プラザ
プラスアルファー
ブランド
プリペイドカード
フレーム
フレックスタイム制
フロー
フローチャート
文書事務の手引き
82
2007/10/04
カタカナ語
フ
解説又は言い換えの例
予定。計画表。目録。番組。コンピュータ
ー処理を行うための作業手順などを示し
たもの
計画。企画。開発事業
委員会。研究会。検討会。作業班
通信の規約。データ通信では、送信側と受
信者側間のデータ受け渡しに関する約束
事。議定書
遊歩道。散歩道。散歩
土台。基礎。基地。根拠地
賃金の基準を引き上げること
舗装した道路。歩道
歩行者専用の中空通路。道路上空などで建
築施設間を結ぶ歩行者専用の通路又は広
場
ヘリコプターの発着場
専門知識や技術を駆使して創造的な新し
い技術開発や事業を行っている中小企業
懸案中であること。未決定であること。留
保
境界線。どちらとも決めかねる境目である
こと
語学研修や生活体験などの目的で、外国の
一般家庭に一定期間滞在すること
家庭奉仕員。高齢者や障害者の方が日常生
活に支障をきたした場合、又は、高齢者や
障害者のいる家庭で、その家族が病気など
の理由で介護が十分に行えない場合、代っ
て介護を行ったり、家事を行ったりする人
点。要点。地点。得点。点数。小数点
潜在能力。可能性としての力
組織の下部から意見、提案などを上部に吸
いあげて、下部の果たす役割を重視しなが
ら組織の意思決定に役立てる管理方式
奉仕者。志願者。自分の自発的な意志によ
って奉仕活動を行う人
厚生省が昭和 60 年度から始めた福祉ボラ
ンティアの街づくり事業。ボランティア活
動の自主的な展開が図られるよう、人的、
物的諸条件の基盤整備を行うことを目的
としている。
政策。方針
プログラム
プロジェクト
プロジェクトチーム
プロトコル
ヘ
プロムナード
ベース
ベースアップ
ペーブメント
ペデストリアンデッキ
ヘリポート
ベンチャー・ビジネス
ペンディング
ホ
ボーダーライン
ホームステイ
ホームヘルパー
ポイント
ポテンシャル
ボトムアップ
ボランティア
ボラントピア計画
ポリシー
文書事務の手引き
83
2007/10/04
マ
カタカナ語
マーケティング
マイクロフィルム
マス・コミュニケーション(マスコミ)
マスタープラン
マス・メディア
ミ
メ
モ
マニュアル
マンパワー
ミニ・コミュニケーション
メッセ
メディア
メンテナンス
モータリゼーション
モチベーション
モデル事業
モニター
ユ
ラ
モニュメント
モビリティー
モラル
ユニット
ライセンス
ライフステージ
ライフライン
ラスパイレス指数
ランダム
ランニングコスト
リ
リース
リターナブル
文書事務の手引き
84
解説又は言い換えの例
商品が生産者から消費者、使用者へ流れて
いくまでの企業活動
記録保存用に縮写したフィルム
大衆伝達。新聞、ラジオ、テレビなどを使
って大衆に伝達すること
基本計画
大衆媒体。新聞、出版、放送などのマス・
コミュニケーションの媒体となるもの
取扱説明書。手引書。手で行うこと
人的資源。人材
特定の地域や少数の人々を対象とした媒
体や活動。少数を対象とした情報伝達
国際見本市
媒体。手段
維持。管理。保持
自動車の使用普及。自動車が大衆の生活の
中に入り込むこと
誘因。行動に動機を与え、はずみをつける
こと
試行的事業
製作者などから依頼を受けて、放送、新聞
の内容や商品の品質などについて感想、意
見を報告する人。機械等が正常な状態で作
動するように監視、調整する装置。また、
その調整技術者
記念碑。記念建造物。遺跡。不朽の業績
流動性
道徳。倫理
単位。構成単位
免許。許可。また、その証明書
人間の一生の段階的区分。通常は幼年期、
少年期、青年期、壮年期、老年期に分ける
人、物、情報、エネルギーを運ぶ道路、水
道、ガス管、放送網などの導路
地方公共団体の職員構成が国と同一だと
仮定して、その団体の平均給与を算出し、
国の平均給与額を 100 とした場合に表さ
れる指数
無作為の。任意の
運営経費。運転資金。機械、設備などを維
持、管理するために要する費用
設備などを長期間賃借する方式
返却可能な。繰り返し使用可能な
2007/10/04
リ
カタカナ語
リーディングプロジェクト
解説又は言い換えの例
事業全体を推進するうえで核となり、先導
的役割を果たすプロジェクト
宣伝用印刷物。折り込み式の簡単な印刷物
即時処理。データが発生した時点で即時処
理するコンピューター処理のこと
解散請求権
調査。研究
廃棄物の再利用。資源を回収して、再生、
利用すること
危険。危険因子。危険性。不確実性
避暑、避寒、静養、保養などのための行楽
地
改良。改革。増改築
連関。連鎖
設計図。配置図。配置計画
講義。講演。説教
休養。娯楽。気晴らし
移植希望者
応答。反応
歓迎会。招待会
診療報酬請求明細書
参考。参照。照会。問い合わせ
模写。複製
浮き彫り
要旨。論文などの内容を要約して書いたも
の
委員会。研究会。検討会。作業班
研究集会。意見の交換、技術などの紹介を
行う研究会
コンピューターと接続し、コンピューター
の機能を複数の利用者が同時に使用でき
る端末装置
文書作成編集機
リーフレット
リアルタイム処理
リコール
リサーチ
リサイクル
リスク
リゾート
レ
ワ
リフォーム
リンケージ
レイアウト
レクチャー
レクリエーション
レシピエント
レスポンス
レセプション
レセプト
レファレンス
レプリカ
レリーフ
レジュメ
ワーキンググループ
ワーク・ショップ
ワークステーション
ワード・プロセッサ(ワープロ)
注意! この事例は必ず言い換える必要があるというわけではありません。
「その言葉が一般的になっているかどうか」
「その文書が誰に読まれるのか」を勘
案して、使用するようにしましょう。
例えば、「デイサービス」という用語は、福祉関係者や官公庁が対象の文書には使
用しても差し支えありませんが、高齢者が対象となる文書には解説を付けたほうが
よいでしょう。
文書事務の手引き
85
2007/10/04
文書事務の手引き
86
2007/10/04
第 7 章 起案
文書事務の手引き
87
2007/10/04
文書事務の手引き
88
2007/10/04
起案についての心構え
市の活動は、通常、文書による意思決定を契機として遂行されます。
そのため、原案をつくる起案事務の意義は非常に重大であり、その執行の適、不適は直
接、市行政の運営について影響を及ぼしますので、事務処理については正確性、画一性、
能率性が確保されるようにしなければなりません。
このためには、起案をする者は、常に担当事務についてその内容を研究し、また関係法
令等を十分理解して、適切な事務処理を行うよう心がけなければなりません。
また、個人的、主観的見解をできるだけ避け、行政実例、判例等を参照するほか、上司
の処理方針を確認して、客観的な立場に立って起案するように心がけなければなりません。
【起案にあたって留意すべき事項】
だれの名前で出す文書か(発信者の名前に応じた内容とすること。
)
発信者は、必ずしも決定者と同じではなく、また、すべて市長であるというわけでもあ
りません。
事務決裁規程等で定めている決定権は、市長の権限が組織内の各職務に内部委託された
ものであり、表示(発信者名)とは必ずしも一致しません。
例えば、外部に対する許可や認可、申請等は決定権者がだれであるにもかかわらず、通
常市長名であり、内部の通知は決定権者名であるのが原則です。しかし、ある規程におい
て、「各部長は、総務部長に報告しなければならない。」というような規定があるにもかか
わらず、報告することを決定する権限が課長と定められている場合は、発信者は部長で、
決定権者は課長ということになります。
起案者は、発信者がだれであるかをよく考え、それに応じた内容を作成しなければなり
ません。
受け取る者の身になって
決定案が施行されると、その内容が市の意思表示として相手方に伝達され、効果が発生
することとなります(外部に発信する文書の場合)ので、その内容には、効果意思が十分
に盛り込まれていなければなりません。
また、相手方が、その内容を誤って受け取らないですむように、表現は分かりやすく、
むだのないものでなければなりません。
文書事務の手引き
89
2007/10/04
決定権者の立場に立ち、また、決定関与者の身になって
起案は、事案の処理について、決定権者が意思決定する前提をなすものであり、起案さ
れた決定案は、意思表示される前に決定関与者の関与を受けることとなります。
したがって、その内容は、決定権者の立場において起案されなければならず、また、決
定関与者が誤りなく関与できるように、正しく、要領よく、簡明に記述されなければなり
ません。
事案の内容が定例的なもの、軽易なものを除き、決定案を記載した起案文書には関係法
規を付記し、できるだけ関係書類、図面等の資料を添付するなど、決定権者及び決定関与
者の理解と判断を容易にするよう努めなければなりません。
文書事務の手引き
90
2007/10/04
起案用紙
起案文書の作成は、規則などに定めのある場合を除き、文書取扱規程
起案用紙
に定める「起案用紙」を用いて行います。(文書取扱規程第 22 条・様式
第 5 号)
起案用紙の表面には、起案の題名、起案文、説明などを記載する欄と、
決裁権者及び決定関与者が押印する欄並びに文書管理上の必要事項を記
載する欄等があります。
下記のものについては、「付せん用紙」を用いて処理することができま
付せん用紙
す。(文書取扱規程第 26 条・様式第 6 号)
(1)
軽易な照会、回答又は連絡で、その文書を残す必要のないもの
(2)
文書の不備、違式又は差出人の申出によって返付するもの
(3)
軽易な事件の照会又は対内文書又は照会に対して督促するもの
最も軽易な処理方式として、内容の軽易なもの又は所定の様式のある
余白、帳簿
ものについては、「文書の余白又は一定の帳簿」を設けて起案することが
できます。
また、諸官庁等からの文書でその大部分を移記して発送する必要のあ
るものは、訂正文を相手からの文書のわきに朱書し、書換箇所を朱括弧
で表示して、その文書の右余白に「伺い」と書いて起案することができ
ます。(文書取扱規程第 23 条)
文書事務の手引き
91
2007/10/04
起案用紙様式
文書分類
-
-
保存期間
施行取扱い上の注意
情報公開
(備考)
文書記号番号:鹿
起
第
永・10・5・3・1(
年度保存終了)
全部開示
(
-
-
-
)により部分開示・不開示
(
)
号
公印
文書
承認
主任
案:
年
月
日
処 理 期 限:
年
月
日
決
裁:
年
月
日
施
行:
年
月
日 決裁区分 市長・助役・部長・課長・班長
起
案
用
紙
題名
あて先
発信者名
起案者
市長
合議
課
助役
収入役
部長
担当(
部長
)職
次長
課長
市長・助役・収入役・部長・課長
氏名
班長
印
主査
課
員
課長
意見
鹿
文書事務の手引き
角
92
市
2007/10/04
起案用紙の記入方法
【文書分類】
文書分類は、文書取扱規程に定める文書分類表に基づき、その分類記号を記入します。
【保存期間】
保存期間は、文書取扱規程に定める完結文書の種別及び保存期間に基づき、該当する保
存期間を○印で囲み、保存終了の年度を記入します。
【施行取扱い上の注意】
施行にあたっての注意事項、留意する事項(機密、至急、公布、公印省略、ファクシミ
リ等)はこの欄に記入する。中でも重要な事項(機密、至急等)は、朱書します。
【情報公開】
鹿角市情報公開条例に基づき、当該文書の開示請求がされた場合の第1次判断として記
入します。
開示、部分開示、不開示の該当する区分を○印で囲み、部分開示、又は不開示に該当す
る場合は、不開示情報の判断基準表に基づき、その項目を記入します。
備考には、一定の期間を経過すると開示できるものの期日など、補足事項を記入します。
【公印承認】
施行文書に公印を押印するとき、鹿角市公印規程に規定する公印管守責任者が公印使用
承認印と認印を押します。
公印管守責任者は、起案や施行文書が適正でない場合は、起案者に訂正を指示すること
ができます。
【文書主任】
決裁を終える前に、文書主任が起案文書の形式、用字、用語、文書分類、保存期間、情
報公開等を審査し、適正であることを確認して認印します。
文書主任は、文書の内容が適正でない場合や、起案文書の記入欄に空白があった場合等
は、起案者の訂正を指示することができます。
【文書記号番号】
文書記号は、各課名の頭文字又は略称を用います。
文書番号は、収受文書によって起案する場合は、収受文書の文書整理簿に登載された順
文書事務の手引き
93
2007/10/04
に一連番号を付け、そうでない場合は、課の発送文書の文書整理簿に登録した番号を付け
ます。
【起案】
起案者が起案した年月日を記入します。
【処理期限】
法令等により日数が定められている文書については、その日限を記入します。照会文書
に回答期限が表示されているときは、少なくともその日までに相手方に回答文書が到達す
るよう、郵送などに必要な日数を考慮して、処理期限を設けます。
その他の文書についても、事務処理を迅速にするため、その文書を施行しなければなら
ない日限を記入するように努めます。
【決裁】
決裁権者まで決裁が終了した年月日を記入します。
合議が必要な文書については、合議が終了した日を決裁年月日とします。
【施行】
一般文書ではその文書を施行(郵送、交付、公示等)をした年月日、その他の文書につ
いてはその効力を発生させるための手続が終了した年月日を記入します。
【決裁区分】
鹿角市事務決裁規程に基づき、該当する決裁権者を○印で囲みます(朱書)。
【題名】
起案内容を一見して理解できるように、具体的かつ簡潔に記載します。
題名は、「…について」とし、その末尾に往復文書の性質を表す見出し(回答、通知、依
頼等)を括弧書きします。
伺い文を書く場合、括弧書きは不要です。
【あて先】
起案文書には、単に「○○市長」「○○ ○○」等と書き、清書する文書に「様」を付け
ます。
あて先が2以上で、欄内に収まらない場合は、「別紙のとおり」と書き、一覧表を作成し
て起案文書に添付します。
あて先が同種の機関全部である場合は、「各○○」と書きます。
文書事務の手引き
94
2007/10/04
【発信者名】
法令等に特別の定めがある場合、又は委任された場合のほかは、市長名を用います(市
長を○印で囲む)。ただし、事案の内容、性質等により発信者名を使い分ける場合は、該当
する発信者名を○印で囲みます。
【起案者】
起案者(起案者に代わって事務担当者が作成する場合は、代筆)の所属(課及び班)名、
内線番号、職氏名を記入して認印します。
【決裁欄】
下位の職の者から順に、決裁権者まで認印します。
合議欄には、合議を受ける必要のある職名を記入し、順次決裁を受けます(合議は、決
裁権者が最終的に決裁する前に行います。)。
合議の内容に意見がある場合は、意見欄に記入して回付するか、直接起案者等に問い合
わせます。
打ち合わせ会議等で意思確認をして、合議の必要がない場合は、その会議名、日時、出
席者等を記入し、認印を省略することができます。
【伺い文】
伺い文は、処理方針、目的、理由、根拠法令、調査結果、処理の経過等を決裁権者に説
明し、意思決定を求めるものです。
軽易又は常例的な事案については伺い文を省略しても差し支えありません。
伺い文の説明項目が多くなる場合は、別紙として添付することとします。(「別紙のとお
り○○します。」)
また、事務処理の簡素化のために、次の点に注意してください。
ア
説明文が長くなる場合は、結論又は要旨を先に書きます。
イ
伺い文の書出しは、原則として「このことについて」は用いずに、直接用件に入
ってかまいません。
ウ
「…してよいでしょうか。」などの決裁を求める旨の文言は、「…する。」「…しま
す。」などの結論を言い切る形で差し支えありません。
【案文】
案文は、意思決定の具体的内容を表示するものです。
通常は、起案文書に添付されますが、伺い文や案文の内容が多いときには、「案」や「案
1」、「案2」…と記載して、案文であることを示します。
施行文書の要となるものですので、「正確であること」「分かりやすく親しみやすいこ
文書事務の手引き
95
2007/10/04
と」「簡潔に表現すること」を原則として作成します。
なお、原則として、文書の末尾には、連絡先が分かるように課所名、班名、担当者名、
電話番号等を記載します。
【添付書類及び参考資料】
起案文書には、決定及び決定関与を容易にするため、関係書類及び参考資料を添付しま
す。
文書事務の手引き
96
2007/10/04
決定案文
起案用紙には、説明文及び決定案文を添付します。
事案の説明、理由、経過等は、できるだけ簡潔に起案用紙に記載すべきですが、記述が
長くなる場合には、別紙として添付します。
決定案文は、起案の本体をなすものなので、既に述べたような起案上の留意事項に十分
留意し、正確な文章になるようにしなければなりません。
関係法規、慣例等をよく知り、必要かつ十分な資料を収集し、整理し、決定権者の指示
を理解し、核心を外れないように整然とした構想を練った上で起案にあたれば、満足でき
るような案文ができるでしょう。
本文の内容が複雑多岐にわたり、本文中に一文として書くことが、文章を不必要に長く
し、見た目にも、読んだ上でも分かりにくいものになるような場合は、適宜本文から外し
て、別記又は別表で扱うとよいでしょう。
【主な留意点】
形式的な審査による基準
(1)
「文書事務の手引き」にしたがった用字、用語等が使われているか。
(2)
公告式、令達式等にかなっているか。
(3)
決定権限は正当に行使されているか。
(4)
発信者及びあて先のつり合いは適当か。
(5)
決定関与は正しく行われているか。
内容の審査による基準
(1)
法律的観点
・
実態関係が法令に違反していないか。
・
処理手続は適法か。
・
形式と内容は一致しているか。
(2)
行政的観点
・
公益に反しないか。
・
対外的影響はどうか。
・
慣例、前例と比較してどうか。
文書事務の手引き
97
2007/10/04
・
処理のタイミングは適当か。
・
経過措置を必要としないか。
・
必要な事項に漏れはないか。
(3)
財政及び会計的観点
・
予算上の手続(予算計上、債務負担、配当の有無等)は適当になされているか。
・
会計上の手続(資金前渡、前払金、概算払等)は適当になされているか。
・
財政的な悪影響を将来に残さないか。
重要な事項の訂正等
施行される公文書においては、文書の訂正や添削は予定されていないので、正確なもの
でなければなりません。
しかし、実際は国土交通省標準約款に基づいて印刷された契約書に見られるように、契
約の内容の要否によって添削を要する箇所があります。
また、施行される前の決定案等においては、作成者の誤記による訂正や、回議の途中で
の訂正や添削を要する箇所が発生します。
この場合、部外者に対する公文書については、清書・印刷されているものに限り、訂正
又は添削をします。
(1)
訂正、削除の場合は訂正箇所に二本線を引いて正確なものに改めます。
挿入の場合は、挿入記号を付して挿入文を記載します。
(2)
余白に「○字挿入」又は「○字削除」と表示します。
(3)
訂正箇所余白に公印を押印します。
部内での回議案等については、重要な事項について訂正又は添削する場合に限り、その
箇所に起案者の認印を押印します。
なお、登記嘱託書等特殊な文書については、誤りがなくても、その事務をスムーズに行
う目的から、捨印と称して余白に公印を押す場合があります。
文書事務の手引き
98
2007/10/04
第 8 章 公文書の書式と文例
文書事務の手引き
99
2007/10/04
文書事務の手引き
100
2007/10/04
公文書の書式と文例
起案文書
団体又は団体の機関の意思決定を行うために作成されるもの
例規文、指令文、通知文など
決定された意思を外部(市役所内を含む)に表示するために作成されるもの
公文書は上の 2 種類に分けられ、
「例規文、指令文、通知文など」は「起案文書」に記載
された決定案文を内容としています。
ここでは、日常の事務に最も頻繁に用いられる通知文、指令文、証明文、表彰文等の形
式を用いて作成される一般文書の書式とその文例をいくつかあげてみます。
文書事務の手引き
101
2007/10/04
往復文の基本的形式
往復文とは、通達若しくは依命通達を発し、若しくは申請、通知、照会、回答等をする
ための文書の作成に用いられる文をいいます。
往復文の基本的形式は、次のとおりです。
×印は、1 字開けます。
(文書記号)第○○号× 番号
年号○○年○月○日× 日付
×○
○
○
○××様
あて先
(職名) (氏名)
鹿角市長×○ ○ ○
○
印
×
○○○○○について(通知、照会…)
発信者
件名
×このことについて、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 本文
○○○○○○○です。
なお書
×なお、○○○○○○○○○○○○○です。
記
記書き
1×○○○○○
2×○○○○○○○○○○○○
3×○○○○○○○○○
○○部○○課○○班
連絡先
○○、○○
TEL 0186-30-1111(内線番号)
FAX 0186-30-1122
(1)
文書の記号及び番号
最初の行に書き、終わりの字は、終わりから 2 字目になるように書きます。
文書記号は、軽易な事案に属する文書及び対内文書には、番号を付けないで「号外」と
して処理します。(この場合、事務連絡とはしません。文書の大部分は、事務上の連絡の手
段として行うものですので、あらためて「事務連絡」とする必要はありません。
)
なお、同一事件に属するものは、完結するまで同一番号を用います。この場合、2 年以上
文書事務の手引き
102
2007/10/04
にわたるものは、最初の年を文書の記号に冠します。
(2)
例:10 鹿総発第○号
発信年月日
文書記号及び番号の次の行に書き、初字、終わりの字の位置は、上の行にそろえます。
日付は、その文書を施行(発送)する日を書きます。
(3)
あて先及び発信者名
あて先は、日付の下に若干の間隔(1~2 行位)を空け、2 字目から書き出します。
発信者名は、公印が最終字にかかるように公印の部分の余白を残して記載します。この
場合、公印を押した後、1 字空くようにします。
あて先及び発信者名は職名だけを用い、氏名を省略することができます。対内文書につ
いては、氏名を省略し職名だけを用います。
なお、職名と氏名の両者を記載する場合で、職名が長いため一方に片寄り、バランスが
取れないときは、2 行に分けて記載します。
(4)
件名
発信者名の次に若干の行を空けて、おおむね 4 字目から書き出します。件名が短い場合
や長い場合は、バランスを考えて中央揃えにします。
2 行以上にわたるときは、各行の初字をそろえて、件名全体がはじに片寄らず、中央に位
置するようにします。
件名の末尾には、括弧書きで「通知」「照会」「回答」「申請」「依命通達」等その文書の
性質を示す文字を記載します。
(5)
連絡先
文書を受け取った者が、その内容について問い合わせる場合を考えて、連絡先を必ず記
載しましょう。
担当者が決まっている場合には、その氏名も明らかにしておくと相手にとって便利です。
文書事務の手引き
103
2007/10/04
通知
通知とは、ある意思又は事実を特定の相手方に知らせ、相手方がその意思又は事実を認
識できるような状態におく行為です。
なお、物品や書類を送り届ける場合に用いる送付や、一定の行為又は処分を相手に行わ
せる意思で告げ知らせる通告、通報なども、広い意味では通知文書に含まれます。
作成上の注意!
(1)
主要事項や結論を先にいい、詳細な事項は「記」として箇条書きにします。
(2)
通知により、一定の法律効果の発生が予定される場合には、その法律効果が間違いな
く発生するように、法令で定められている形式要件(形式、記載事項等)を満足させる
よう正確に作成しなければなりません。
文例-1
号
外×
年号○年○月○日×
×○
○
部
長××様
○
○
部
長×××
○○○連絡会議の開催について(通知)
○○○連絡会議を、下記のとおり開催しますので、担当課長及び担当職員を出席させて
ください。
記
1 日 時
○年○月○日(○曜日)
2 場 所
○○○会議室
3 連絡協議事項
(1) ○○○○○○○○○○○○
(2) ○○○○○
(3) ○○○○○○○○○
午前○時から午後○時まで
注意!
(1)
「ので」は消極的、
「から」は積極的ニュアンスを持っているので、同通知文でも依
頼的要素を持っている場合は「ので」を使います。
(2)
時間を表示する場合は、なるべく終了予定時刻を入れるようにします。
文書事務の手引き
104
2007/10/04
(3)
機関等の担当職員の出席を要する場合は、
「ので、担当職員を出席させてください。」
とします。
文例-2
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×秋田県知事
○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
事業準備のための土地立入りについて(通知)
当市○○○施設の建設準備のために、下記により土地立入りを行いますので、土地収用
法第 11 条第 1 項の規定により通知します。
記
1 事業の種類
鹿角市○○○施設の建設
2 立ち入ろうとする土地の区域
土 地 の 表 示
鹿角市○○字○○1 番地
○
○
占
有
○ ○
者
3 立入りの期間
○年○月○日~○年○月○日
注意! 土地の占有者は、知事への通知要件ではありませんが、記載すれば分かりやすく
なります。
文書事務の手引き
105
2007/10/04
文例-3
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×行
政
協
力
員
各
位
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
行政協力員大会の開催について(通知)
日ごろは、市の行政に関し、御協力いただきお礼申し上げます。
さて、○年度行政協力員大会を下記により開催いたしますので、御多忙のこととは思い
ますが、御都合をお繰り合わせのうえ出席くださいますようお願いします。
記
1 日
時
○年○月○日(○曜日) 午後 1 時 30 分から
2 場
所
鹿角地域広域交流センター 1 階ホール
3 大会次第
(1) 開会のことば
(2) 市民歌斉唱
(3) 行政協力員永年勤続者表彰
(4) 道路愛護活動優良団体表彰
(5) ○○○○○○○○○
文書事務の手引き
106
2007/10/04
文例-4
号
外×
年号○年○月○日×
×各 課 ・ 所 ・ セ ン タ ー の 長
様
×議会・各行政委員会事務局の長
総
務
部
長×××
市民に対する接遇強調月間について(通知)
最近、マスコミ等により、官公庁の接遇について強い批判を受けています。
市民のための市役所となるように、平素から執務態度を律し、市民サービスの充実に努
めなければならないとともに、市民に対する応対への気配りの重要性を再認識する必要が
あります。
特に、市民の窓口となるカウンターでの接遇、また電話による応対に至るまで職員一人
ひとりが市民にとって市役所の代表であり、市役所の顔であることを肝に銘じなければな
りません。
そこで「接遇は、まず実行から」を掲げ、今月を「市民に対する接遇強調月間」と定め
推進することにしましたので、所属職員に対して正しい接遇に努められるよう指導してく
ださい。
なお、接遇に関する職場研修を行う際は、次のものを利活用するなどして、創意工夫を
してください。
1 ○年○月○日付け号外「職場研修の推進方について」の別紙資料「接遇について」
2 ビデオ教材「公務員シリーズ」
文例-5
1 5 鹿 財 収 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
寄附の受納について(通知)
○年○月○日付けで申し出いただきました○○○に対する寄付については、御趣意のと
おり受納いたします。
文書事務の手引き
107
2007/10/04
依頼
依頼とは、相手方に対してある一定の行為の実現を頼むことをいいます。
作成上の注意!
(1)
必要以上に敬語を使わないようにして、簡潔に書きます。
(2)
細部の内容については、「記」として箇条書きにして書きます。
文例-6
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
○○○○事務の視察について(依頼)
新緑の候、貴市におかれましてはますます御清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、当市では、○○○○事務の改善について検討中です。
つきましては、貴市の状況を参考にさせていてだきたく、次のとおり職員を派遣します
ので、御多忙のところ恐縮に存じますが、よろしく御教示くださいますようお願い申し上
げます。
記
1 日時
年号○年○月○日 午前○時から午前○時まで
2 視察事項
(1) ○○○○○○○○○○
(2) ○○○○○○
3 派遣職員
○○部○○課 (職名)○○○ (氏名)○○○○ 外○名
文書事務の手引き
108
2007/10/04
文例-7
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
鹿角市情報公開審査会委員の委嘱について(依頼)
本市の市政運営につきましては、平素から格別の御配慮をいただき厚くお礼申し上げま
す。
さて、鹿角市情報公開条例により、標記審議会が設置されておりますが、貴職にこの審
議会の委員を委嘱したいので御承諾くださるようお願いします。
なお、御承諾のうえは、お手数でも折り返し別紙承諾書により回答くださるよう併せて
お願いします。
(別紙承諾書)
承
諾
書
鹿角市情報公開審査会委員になることを承諾します。
年号○年○月○日
鹿角市長×○
文書事務の手引き
○
○
住
所
氏
名
印
○××様
109
2007/10/04
送付
送付とは、書類、物品等を送り届ける文書をいいます。
作成上の注意!
(1)
送付するものが 2 以上ある場合は、箇条書きにします。
(2)
受領書を求める場合は、受領書の用紙を同封します。
文例-8
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
統計資料について(送付)
このことについて、別紙のとおり送付しますので行政資料として活用してください。
記
人口・世帯数の推移
製造品出荷額等
文書事務の手引き
3部
3部
110
2007/10/04
照会
照会とは、行政機関相互又は行政機関と私人との間において、ある事項を問い合わせる
ことをいいます。
作成上の注意!
(1)
照会している内容について、相手が正しく理解できるように簡潔明りょうに記載しま
す。
(2)
照会事項が複雑な場合は、様式を示すなどして、正確な回答を得ることができるよう
にします。
(3)
回答期限を定めるときには、相手方に無理にならないような日数をおくようにします。
文例-9
号
外×
年号○年○月○日×
×各 課 ・ 所 ・ セ ン タ ー の 長
様
×議会・各行政委員会事務局の長
総
務
部
長×××
○○○年第○回市議会定例会に提案する議案について(照会)
○月に招集される市議会定例会に提案を予定している貴課(委員会)関係の議案につい
て承知したいので、下記により○月○日までに総務部総務課へ回答してください。
記
件
文書事務の手引き
名
概
要
111
備
考
2007/10/04
文例-10
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
附属機関構成員の報酬について(照会)
地方自治法第 138 条の 4 第 3 項に規定する附属機関の構成員に対して支給している報酬
額を、事務上の参考にいたしたいので、下記の事項について 10 月末日までにお知らせくだ
さるようお願いいたします。
記
1
2
3
4
※
附属機関名
構成員の数
現行報酬の額と適用年月日
今後改定予定の報酬の額と適用年月日
その他参考となる資料等がございましたら、お送りくださいますようお願いします。
文書事務の手引き
112
2007/10/04
回答
回答とは、照会、依頼又は協議等に応答することをいいます。
作成上の注意!
(1)
照会事項等の内容を把握して、正確に回答します。
(2)
できるだけ箇条書きにするなどして、簡潔に回答をします。
(3)
件名は、照会文や依頼文等に用いられた件名を用います。
文例-11
1 5 鹿 総 収 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
文書事務の管理について(回答)
○年○月○日付け○○第○号で照会のあった文書事務の管理についての当市の実態は、
下記のとおりです。
記
1 浄書事務の集中管理について
実施しています。
内容は別紙のとおり。
2 メールボーイ制度について
採用していません。
注意! 括弧書きで「回答」と表示してあるので「別紙のとおり回答します」と書く必要
はありません。
また、照会事項について該当するものがないときは、「該当がありません」「実施
していません」としても構いません。
文書事務の手引き
113
2007/10/04
報告
報告とは、ある事項を他人又は機関に知らせることをいいます。
通常、報告は次の場合が考えられます。
(1) 私人から行政機関に知らせる場合
(2) 下級庁(職)から上級庁(職)に知らせる場合
(3) 受任者から委任者に知らせる場合
作成上の注意!
定例的になされる場合は、法令、契約等で形式があらかじめ定められているものが多く、
その場合は、定められた形式に従わなければなりません。
文例-12
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×秋田県知事
○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
秋田県消費者物価統計調査結果について(報告)
このことについて、当市の○年○月分は別紙のとおりです。
文書事務の手引き
114
2007/10/04
文例-13
1 5 鹿 都 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×国土交通大臣
○
○
○
○××様
秋田県鹿角市長×○
○
○
○
印
×
○年度下水道関係国庫補助事業完了実績報告書
○年○月○日付け建設省○○第○号をもって補助金等の交付決定の通知を受けた標記の
事業が完了したので、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律第 14 条の規定によ
り、関係書類を添え、下記のとおり報告します。
記
(略)
注意! この例示は、国で様式を定めている場合の一例です。
文書事務の手引き
115
2007/10/04
通達
通達とは、上級行政機関がその所掌事務について、所管の諸機関及び職員に対して発す
る命令の一種です。
その意味では訓令と同じですが、訓令が通常職務運営の基本に関する命令事項を内容と
するのに対し、通達はこれらに関する細目的事項、法規の解釈、運用方針等に関する命令
事項を内容とする点で異なります。
作成上の注意!
(1)
文体は、原則として一般書式の例によりますが、訓令的色彩が非常に濃い場合は、「で
ある」体を用います。
(2)
対内文書は、通常文書番号を必要としませんが、通達は重要性があり、内容が将来に
向けて効力を発するので文書番号を付けます。
(3)
通達は、特別の定めがなければ以後その内容にしたがって適用されていきます。総務
課に備え付ける令達番号簿で通達番号とって保存するようにします。
(4)
「○○事務の取扱いについて」といった文書は、後の例となるため通達として取り扱
います。
文例-14
通 達 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×各 課 ・ 所 ・ セ ン タ ー の 長
様
×議会・各行政委員会事務局の長
鹿
角
市
助
役×××
職員の綱紀の粛正について(通達)
職員の綱紀粛正及び服務規律の確保については、これまでも機会あるごとに文書等によ
り(略)。特に、(略)と服務規律の維持になお一層努め、市民の負託にこたえるよう通知
します。
記
1 管理、監督の地位にある者は、自ら部下職員の範となるよう努めるとともに、
(略)
文書事務の手引き
116
2007/10/04
依命通達
依命通達とは、行政機関が自己の名をもって下級の行政機関又は所属の職員に対して指
示すべき事項を、その行政機関自らは指示せず、その補助機関が、特に行政機関である者
の命を受けて指示する場合に発する通達をいいます。
作成上の注意!
(1)
文体は原則として一般文書の例によりますが、訓令的色彩が非常に濃い場合は、「で
ある」体を用います。
また、本文末尾に「この旨、命によって通達する。」と記載します。
(2)
対内文書は、通常文書番号を必要としませんが、「依命通達」は重要性があり、内容
が将来に向けて効力を発するので文書番号を付けます。取扱いは通達と同様です。
文例-15
通 達 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×各 課 ・ 所 ・ セ ン タ ー の 長
様
×議会・各行政委員会事務局の長
鹿
角
市
助
役×××
職員の交通事故の防止について(依命通達)
このことについては、度々注意してきたところであるが、最近、職員の交通事故が公用、
私用を問わず増加していることは、誠に憂慮に堪えない。
交通事故の原因の多くは(略)
ついては、各機関の長は、これらの点を十分認識され、所属職員に対して周知徹底を図
り、交通事故の絶無を期するようにされたい。
この旨、命によって通達する。
文書事務の手引き
117
2007/10/04
届
届とは、一定の事項を行政機関等に知らせること、又は職員が服務上のことで、一定の
事項について届け出ることをいいます。
届は、過去の事実だけでなく、計画、その他将来における事柄を知らせる場合にも用い
られます。
作成上の注意!
届は、法令等においてその様式が定められていることが一般的です。
文例-16
○
○
○
変
更
届
年号○年○月○日×
×鹿角市長×○
○
○
○××様
住
氏
所
名
次のとおり変更しましたから届け出ます。
新
○○○○
○○○○
旧
○○○○
○○○○
変更年月日
文書事務の手引き
年号○年○月○日
118
2007/10/04
勧告
勧告とは、行政機関が権限に基づき、特定の事項について相手方に対し、一定の行為又
は措置を実施するように催促することをいいます。
作成上の注意!
勧告の内容は、命令口調を用いず、相手が理解しやすいよう簡潔に記載します。
文例-17
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
無断占用物件の除去について(勧告)
あなたは、市が所有する物件の○○○○を無断で占用し、○○していますが、管理上支
障となりますので、至急除去されるよう勧告します。
記
1 所 在 地
2 物
件
3 占有面積
文書事務の手引き
鹿角市○○字○番地
○○○○
○平方メートル
119
2007/10/04
請求
請求とは、調査又は報告の請求、損害賠償又は返還の請求、条例の制定又は改廃の請求、
不服申立てとしての審査請求などのように、契約や法令、規則等の一定の根拠に基づき、
書類の送付等一定の行為を求めることをいいます。
文例-18
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
土地所有権移転登記に必要な書類について(請求)
年号○年○月○日に締結した○○契約により、○○土地の所有権移転登記のため、下記
の書類が必要ですから送付してください。
記
1 登記承諾書 ○通
2 印鑑登録証明書 ○通
文書事務の手引き
120
2007/10/04
督促
督促とは、請求的な照会に対する回答、報告等に未提出のものがある場合や地方公共団
体の金銭債権について、その債務者が納付期限を過ぎても債務を履行しない場合などに履
行を催促することをいいます。
文例-19
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
年号○年度○○事業補助金の交付に係る補助事業等実績報告書の
提出について(督促)
年号○年○月○日付け鹿指令(補)第○号で補助金の交付を決定した○○事業の補助事
業等実績報告書が、提出期限である年号○年○月○日現在、まだ提出されていません。
この報告書は、補助金等の交付並びに適正化に関する規則(昭和 49 年鹿角市規則第 32
号)第 13 条の規定により、提出が義務づけられています。
つきましては、年号○年○月○日までに必ず到着するよう提出してください。
なお、この期限までに提出がないときは、補助金の交付並びに適正化に関する規則第 16
条の規定に基づき、補助金の交付決定を取り消すことがあります。
文書事務の手引き
121
2007/10/04
申請
申請とは、下級の行政機関から上級の行政機関に、また、私人から行政機関に対し、許
可、認可、補助等の一定の行政行為を求めることをいう。
作成上の注意!
(1)
法令等の規定に基づく許可、認可等の申請については、法令等で様式が定められてい
る場合が多く、その場合は定められた様式により作成します。
(2)
申請が頻繁に行われる場合は、事務上の便宜を図るため、様式を印刷しておきます。
(3)
私人からの申請は、誤りがあれば受理しないで、訂正事項を指示し、再度提出させる
ようにします(軽易な事項は職権で訂正することもあります。)。
文例-20
○年度○○事業国庫補助金交付申請書
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×○○大臣
○
○
○
○××殿
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
年号○年度○○事業国庫補助金の交付を受けたいので、補助金等に係わる予算の執行の
適正化に関する法律第 5 条の規定により、関係書類を添えて、下記のとおり申請します。
記
1
2
3
4
補助金交付申請額
○○○○○○
事業目的
○○○○○○○○○
事業の内容
○○○○○○○○○○○○
添付書類
(1) ○○○○○○○○○
○部
(2) ○○○○○○
○部
注意! この例示は、国で様式を定めている場合の一例です。
文書事務の手引き
122
2007/10/04
文例-21
年号○年○月○日×
×鹿
角
市
長××様
申請者
住
氏
所
名
印
補助金の交付について(申請)
年号○年度において、次のとおり補助金を交付されるよう申請します。
記
1 補助金の名称
2 補助金交付申請額
3 補助事業等の実施期間
¥
自
至
年
年
月
月
日
日
4 補助事業等の目的及び内容
文書事務の手引き
123
2007/10/04
願
願とは、申請と同義語に用いられますが、通常学校や機関に対して入学、受験及び証明
等を願い出、又は職員が服務上のことで上司の許可を受けることなどをいいます。
作成上の注意!
願は、法令等においてその様式が定められていることが一般的です。
文例-22
在
職
証
明
願
年号○年○月○日×
×鹿角市長×○
○
○
○××様
住
氏
所
名
私は、下記のとおり鹿角市職員として在職していたことについて、証明願います。
記
1 期
間
自 年号○年○月○日
至 年号○年○月○日
(略)
注意! 証明は、一般に往復文書以外を指しますが、願があってそれに証明することもあ
り得ますので、例文として奥書証明を用いました。
文書事務の手引き
124
2007/10/04
協議
協議とは、行政機関がある一定の行為をする場合に、その事項が他の行政機関の権限に
関連するときに、その行政機関に合議する場合の文書です。
作成上の注意!
法令等の根拠に基づくものは、その根拠を書きます。
文例-23
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×鹿角市教育委員会
委員長××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
市長の権限に属する事務の補助執行について(協議)
このことについて、下記のとおり貴委員会所属職員に本職の権限に属する事務の一部を
補助執行させたいので、地方自治法第 180 条の 2 の規定により協議します。
記
1 補助執行を命ずる職員
教育委員会の教育長
2 補助執行させる事務
(1) 青少年問題協議会に関する事務
(2) 勤労者体育施設(城山球場)に関する事務
(3) 十和田市民センターに関する事務
(4) 女性行政に関する事務
(5) 勤労青少年ホームに関する事務
3 実施予定日
○○○に関する事務は、○年○月○日から。
その他は、○年○月○日から。
文書事務の手引き
125
2007/10/04
進達
行政機関や私人からの申請書や願書等は、直接その申請や願に対する処分権限(例えば、
申請に対し許可する権限)をもつ行政機関に提出させることなく、他の行政機関を経由し
て提出させる場合があります。
進達とは、経由行政機関が申請書等を、処分権限を有する行政機関に取り次ぐことをい
います。
作成上の注意!
進達の場合、定例軽易なものについては、申請書や願書等の欄外に、「鹿角市役所○○○
経由
年号○年○月○日」の経由印を押して送付するのが、通例です。
文例-24
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×秋田県知事×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
○○○○○○申請について(進達)
このことについて、○月○日付けで○○○から別紙のとおり○○○○の申請がありまし
たので送付します。
文書事務の手引き
126
2007/10/04
副申
進達が、経由行政機関が申請書等を処分権限を有する行政機関に単に取り次ぐことをい
うのに対し、副申とは、その申請等に関する事案を調査・検討して、これに対する意見を
添えて取り次ぐことをいいます。
文例-25
1 5 鹿 ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×秋田県知事×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
○○○○○申請について(副申)
このことについて、年号○年○月○日付けで○○○○から別紙のとおり○○の申請があ
りました。
これについて審査したところ、次のとおり支障がないと認められますので、よろしくお
願いします。
記
1 ○○○○○○○○○○○○○
2 ○○○○○○○○
文書事務の手引き
127
2007/10/04
上申書、内申書
上申書とは、職員又は下級機関が上司又は上級機関に対して意見、事実などを申し述べ
る場合に用います。
内申書とは、人事上の発令、その他機密の処理を願い出る場合に用います。
作成上の注意!
様式が定められている場合が多いので、その様式により作成します。
文例-26
年号○年○月○日×
×鹿角市長×○
○
○
○××様
所属長
○
○
○
○×××
ほう賞に関する内申
次の者は鹿角市職員ほう賞規程第 2 条第 1 項に該当するものと認めますので内申します。
記
1 該当者氏名
2 ほう賞の事績
3 参考資料
注意! この例は、鹿角市職員ほう賞規程第 8 条により定められています。
文書事務の手引き
128
2007/10/04
諮問
諮問とは、執行機関が附属機関等に対し、一定の事項について意見を求めることをいい
ます。
作成上の注意!
諮問する場合は、法令等の根拠を書きます。
文例-27
1 5 鹿 総 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×鹿角市特別職報酬等審議会長××様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
特別職の報酬等について(諮問)
鹿角市特別職報酬等審議会条例(昭和 47 年鹿角市条例第 79 号)第 2 条の規定により、
鹿角市特別職のうち、議会の議員の報酬及び常勤の者の給料の適正額について、貴審議会
の意見を求めます。
文書事務の手引き
129
2007/10/04
答申
答申とは、諮問を受けた機関が、その受けた諮問事項について意見を述べることをいい
ます。
作成上の注意!
要求された答申事項を明確に記載し、必要に応じ理由を明記します。
文例-28
年号○年○月○日×
×鹿角市長×○
○
○
○××様
鹿角市特別職報酬等審議会
会長×○ ○ ○ ○
印
×
特別職の報酬について(答申)
年号○年○月○日付けで当審議会に対し意見を求められたこのことについては、別紙の
とおりです。
文書事務の手引き
130
2007/10/04
建議
建議とは、附属機関などがその属する行政機関又はその他の関係機関に対して、自発的
に将来の行為についての意見や希望を申し出ることをいいます。
文例-29
○ ○ 発 第 ○ 号×
年号○年○月○日×
×鹿角市長×○
○
○
○××様
○○審議会委員長×○
○
○
○
印
×
○○○○について(建議)
当審議会では、設置以来○○○○の事項に関し、慎重に審議を行ってきましたが、○○
を考慮して、○○する必要があると認められます。
よって、当審議会は、市が速やかに○○の措置を講ずるよう、別紙のとおり建議します。
文書事務の手引き
131
2007/10/04
指令文
指令文とは、許可、認可等の行政上の処分又は補助金の交付のための文書に用いる文を
いいます。
主として、行政機関が優越的な意思の発動又は公権力の行使に当たり、個人、団体の代
表者などに対して意思表示をする場合に用いられます。
許可、認可
許可とは、行政機関が法令の定めるところにより、一般的に禁止された行為の禁止を解
除し、適法にその行為をすることができるようにする行政行為(行政処分)をいいます。
認可とは、行政機関が行政機関以外のなした行為の法律的効果を補充し、その行為の効
力を完成させるための行政行為をいいます。
これらの処分は、法令により、文書でなされるようにすべきことが定められている場合
のほかは、必ずしも文書によることを要しませんが、実際には許可書、認可書と称して文
書による意思表示を行うのが通例です。
作成上の注意!
(1)
指令番号は、各課ごとに備付ける指令番号簿により「指令(総)第○号(総務課の場
合)」のように付与します。(文書取扱規程第 31 条)
(2)
本文には、その指令が何の出願に対して行うものか明示します。
(3)
指令が特定の法令の規定に基づいて発せられる場合には、その根拠法令を示します。
(4)
件名は、記載しないものを原則としますが、「○○許可書」と上部中央に表示するこ
ともあります。
文書事務の手引き
132
2007/10/04
文例-30
指令(○)第○号×
年号○年○月○日×
×住所
×氏名
鹿角市○○字○番地
○ ○ ○ ○
様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
年号○年○月○日付け○○第○号で申請のあった○○○○については、次の条件を付し
て許可(認可)します。
記
条件
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
この許可(認可)に不服がある場合は、この許可(認可)があったことを知った日の翌
日から 60 日以内に行政不服審査法第 4 条の規定に基づき、鹿角市長に対して審査請求(異
議申立て)をすることができます。
注意! 処分が不服申立てをなされ得るものである場合には、記書きのあと、指令文の末
尾に、不服申立てのできる旨を教示しなければなりません。
文書事務の手引き
133
2007/10/04
補助金の交付
補助金の交付とは、市が市以外の者が行う特定の事業について、公益上必要があると認
めた場合に、その事業者に対して金銭を交付することをいいます。
作成上の注意!
(1)
補助金交付についての市の根拠法令として、補助金等の交付並びに適正化に関する規
則がありますが、補助金を交付する場合には、原則として、当該補助金に係わる交付
要綱を策定し、これによらなければなりません。
(2)
指令番号は、会計年度に基づき、財政課に備付けの指令番号簿により「指令(補)第
○号」のように付与します。(文書取扱規程第 31 条)
文例-31
指令(補)第○号×
年号○年○月○日×
×住所
×氏名
鹿角市○○字○番地
○ ○ ○ ○
様
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
補助金交付決定通知書
年号○年○月○日付けで申請のありました事業については、補助金の交付並びに適正化
に関する規則第 5 条の規定により下記のとおり決定しましたので通知します。
記
1 補助金の名称
2 補助金の決定額
¥
3 補助金交付に付する条件
(略)
4 補助事業等遂行に必要な注意事項
(略)
5 その他
文書事務の手引き
134
2007/10/04
書簡文
書簡文とは、市長やその補助機関が、その権限を行使するためにではなく、儀礼関係を
処理するための文書の作成に用いる文であり、案内状、礼状、あいさつ状等があります。
【書き出しと結び】
手紙形式によるものは、前文の始めに書き出しの言葉を、末文の終わりに結びの言葉を
書きます。
(1)
書き出しの言葉
ア
往信文
拝啓、謹啓、前略、冠省
イ
返信分
拝復、復啓、謹答、拝読、前略
(2)
結びの言葉
草々、早々、拝具、頓首、敬具、敬白、謹言、謹白
(3)
書き出しと結びとのつりあい
拝啓→敬具、敬白
謹啓、恭啓→謹言、謹白
前略、冠省→早々、草々
時候のあいさつ用語
1月
厳寒の候、初春の候、新春の候、春暖の候
2月
晩冬の候、残冬の候、立春の候、残雪の候、残寒の候
3月
早春の候、浅春の候、春暖の候、軽暖の候
4月
春暖の候、陽春の候、仲春の候、晩春の候
5月
惜春の候、新緑の候、若葉の候、初夏の候、向暑の候
6月
初夏の候、立春の候、薄暑の候、梅雨の候
7月
盛夏の候、酷暑の候、炎暑の候、猛暑の候
8月
残暑の候、晩夏の候
9月
初秋の候、早秋の候、秋涼の候
10 月
秋冷の候、秋晴の候、仲秋の候
11 月
晩秋の候、初霜の候、霜寒の候
12 月
初冬の候、寒冷の候、厳寒の候、厳冬の候
文書事務の手引き
135
2007/10/04
作成上の注意!
(1)
書簡文は、不定形文で、形式は多種多様です。したがって、社会的慣習により、その
目的にかなった書き方をします。
(2)
用語は、心のこもった口語体を用います。
(3)
期首、時候のあいさつ及び安否のあいさつは、適宜省略して差し支えありません。
(4)
原則として、文書の記号番号及び件名は記載しないで、また、公印や契印を押印しま
せん。
文例-32
拝啓×先日当市職員が貴庁を訪問の節は、御多忙の折りにもかかわらず、いろいろと御親
切な御教示をいただきまして、誠にありがとうございました。そのうえ、(略)厚くお礼申
し上げます。
今後におきましても、よろしく御指導くださるようお願いいたします。
敬具
××年号○年○月○日
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○×××
文例-33
謹啓×○○の候ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。
日ごろより市政につきましてはなにかと皆様方の暖かい御支援、御協力をいただきお礼
申し上げます。
さて、(略)
××年号○年○月○日
×○
○
○
○××様
鹿角市長×○
○
○
○×××
記
日
場
時
所
年号○年○月○日(○曜日)午前○時から○時まで
鹿角市記念スポーツセンター
御出欠について○月○日までに同封のハガキでお知らせください。
文書事務の手引き
136
2007/10/04
文例-34
初春の候、
(略)
さて、(略)
××年号○年○月○日
鹿角市長×○
○
○
○×××
記
1 日 時
2 場 所
3 式次第
文書事務の手引き
年号○年○月○日(○曜日)午前○時から○時まで
鹿角市記念スポーツセンター
(略)
137
2007/10/04
あいさつ文
あいさつ文とは、式典の場合に、主催者や来賓が式典の意義や祝いの言葉を述べる場合
に用いる文をいいます。
【あいさつ文の種類】
式辞
主催者が式典のはじめに、式典の意義などを述べる場合に用います。
祝辞
式典に招かれた来賓が、式典を祝う言葉を述べる場合に用います。
告辞
学校等の卒業式、修業式などにおいて、その機関の長が卒業生、修了生に対し、別
れの言葉や激励の言葉を述べる場合に用います。
訓辞
式などにおいて、所属の職員などに対し、事務事業に臨む心構えや戒めの言葉を述
べる場合に用います。(例:年末年始の市長訓辞等)
答辞
告辞又は訓辞を受けた者が、謝恩、感謝、決意などを述べる場合に用います。(例:
永年勤続者表彰式の受賞者代表謝辞)
作成上の注意!
(1)
あいさつ文は、耳を通して理解されるものですから、聞いてすぐ分かる言葉を用いま
す。
(2)
長い文章は、内容をつかみにくいので、簡単明りょうで、意図することが確実に伝わ
るように心がけます。
(3)
式典などの性格、参列者やあいさつを述べる人の立場を考え、できるだけ画一的にな
らないよう、個性豊かな文章になるようにします。
(4)
書式は、巻紙を用いる場合は縦書きにします。
文書事務の手引き
138
2007/10/04
表彰文
表彰文とは、個人、団体等に対し、次のような文書を発することをいいます。
(1) 他の模範となる善行等を賞揚する。(表彰状)
(2) 行政機関等における事務、事業の執行に積極的に協力援助した者に感謝する。(感
謝状)
(3) コンクール等で優秀な成績をおさめた者を賞する。(賞状)
作成上の注意!
(1)
表彰文は、特に感じよく書き表します。
(2)
受賞者の氏名には、敬称「様」
「君」等を付けます。
(3)
呼びかけの言葉は、
「右の者」などは用いず、「あなた」などの易しい言い方を用いま
す。
(4)
書出しは 1 字を空けません。
(5)
句読点は用いないで、文の区切りがあっても、行を改めません。ただし、文を続ける
場合は、1 字分空けます。
(6)
公印は、氏名の最後の 1 字下半分にかけて押します。
文例-35
表
彰
状
○
あ
認
誠
こ
○
○
○
様
なたは○○○における○○○○の重要性を深く
識 し そ の 改 善 と 発 展 に 貢 献 さ れ ま し た 功 績 は
に顕著であります×よって○○○○周年にあたり
れ を 表 彰 し ま す
年号○年○月○日
鹿角市長
文書事務の手引き
139
○
○
○
○
印
2007/10/04
文例-36
表
彰
○
○
状
○
○
様
あなたは鹿角市行政協力員として
多年にわたり市行政の推進に尽く
○
○
印
されたその功績は顕著であります×
○
よってこれを表彰します
○
表
彰
○
○
状
○
○
様
あなた達は道路河川を愛護し環境美化
活動によって住みよい地域社会づくりに
努力されましたのでここに○年度に
○
○
印
おける道路河川愛護優良団体として
○
記念品を贈り表彰します
年号○年○月○日
鹿角市長 ○
2007/10/04
140
文書事務の手引き
年号○年○月○日
鹿角市長
文例-37
文例-38
感
謝
○
○
状
○
○
様
貴社は○○○工事の施工にあたり
細心の注意と綿密なる管理により
良 好 な 成 績 で こ れ を 完 成 さ れ
ま し た × よ っ て 落 成 の 式 典 を
○
○
○
印
あ げ る に あ た り 感 謝 の 意 を
表 し ま す
○
果実の部
賞
りんご
一 等
○
○
状
○
○
様
第○回鹿角市産業祭において
○
○
○
印
頭 書 の 成 績 を お さ め た の で
これを賞します
年号○年○月○日
鹿角市長 ○
2007/10/04
141
文書事務の手引き
年号○年○月○日
鹿角市長
文例-39
契約文
契約文とは、物品又は不動産の購入、賃貸借又は請負の契約を結ぶための文書や、行政
機関の間で事務執行方法について協定を結ぶための文書の作成に用いられる文をいいま
す。
【地方公共団体の運営と契約】
地方公共団体は、本来の行政権に基づき、行政を執行しますが、この行政を運営するた
めに、一般私人と同じように必要な物を買ったり、建物の工事を第三者に依頼したり、物
を売るなどの行為が必要です。
このような行為が契約という法律行為をもって行われます。
【契約の意義】
契約とは、2 以上の当事者間の互いに対立する意思表示が合致することによって成立する
法律行為です。
債権関係の発生を目的とする債権契約のみならず、直接物権を変動させる物権契約、債
権を直接移転する債権譲渡のような準物権契約、結婚のような身分関係を変動させる身分
法上の契約など、広く私法上の効果の発生を目的とするものをいい、一般には狭義の意味
における契約、すなわち債権契約をいうものです。
なお、地方公共団体の場合は、上記の私法上の契約以外に、公法の規定に基づき、締結
する公法上の契約があります。
公の施設の管理委託(地方自治法第 244 条の 2 第 3 項)
、地方公共団体の事務の委託(地
方自治法第 252 条の 14)などがその例であり、公法上の効果の発生を目的とするものです。
文書事務の手引き
142
2007/10/04
【契約の種類】
私法上の契約は、種々の基準に従って次のように分類できます。
種類
基準
典型(有名)契約
非典型(無名・混合)契約
法律にその名称・内容が規定されているものとそれ以外の
もの
契約の効果として当事者がお互いに対価的意義を有する債
務を負担するものと一方のみが債務を負担するか、対価関係
にない債務を双方が負担するもの
これを区別する実益は、同時履行の抗弁権及び危険負担の
法理が専ら双務契約に適用されることにあります。
当事者がお互いに対価的意義を有する給付を行うものとそ
うでないもの
これを区別する実益は、有償契約には売買の規定、殊に売
主の担保責任に関する規定が準用されることにあります。
当事者の合意のみで成立するものと合意のほかに物の引渡
しその他の給付をひつようとするもの
契約の期間中継続する給付を目的とするものと履行期にお
ける一回の給付を目的とするもの
両者の差異は、後者では契約をそ及消滅させる解除が可能
ですが、前者では解除はできず、将来に向かって消滅させる
解約ができるのみにとどまることにあります。
意図する契約を将来締結すべきことをあらかじめ約するも
のとこれに基づいて意図する内容そのものを約するもの
双務契約
片務契約
有償契約
無償契約
諾成契約
要物契約
継続的給付契約
一回的給付契約
予約
本契約
【契約の成立と効力の発生】
(1)
契約の成立
契約は、通常、申込みと承諾という 2 つの意思の合致という形式をとって有効に成立
します。
申込みの効力は、その意思が相手方に到達したときに発生し、承諾は、それを発信し
たときに効力を生じ契約が成立します。ただし、申込みに承諾期間の定めがある場合は、
その期間内に申込者に承諾が到達しなければ契約は成立しません。
(2)
効力の発生
契約は、合意によって形式的に成立します。
契約が実質的に効力を発生するには、別に効力発生要件を充足する必要があり、一般
的には次の要件が挙げられます。
ア
契約の内容が可能であること
イ
契約の内容が確定することができるものであること
ウ
契約の内容が適法であって、かつ、社会的妥当性のあるものであること
【地方公共団体の契約】
地方公共団体が締結する契約には、前述の公法上の契約ももちろん含まれますが、自治
文書事務の手引き
143
2007/10/04
法上、財務の範囲として規定される契約は、私人と対等の立場で締結するいわゆる私法上
の契約です。したがって、これを規律するものは民法その他の私法であり、契約の効力そ
の他契約の実体について私法の適用を受け、契約自由の原則、信義誠実の原則も当然適用
されます。
このように、地方公共団体の締結する契約は私法によって規律されますが、そこには公
益目的遂行のため、また会計規律の厳正を維持し、契約担当者の恣意を防止するため、自
ら一定の規制が要請されるものであり、地方自治法、同法施行令、地方公共団体の財務、
契約に関する条例、規則など一連の財務に関する法令によって公法上の制約が加えられて
います。その主なものは、重要な契約の締結に関する議会の議決、契約の締結方法につい
ての規制及び契約書を作成する場合の契約確定の時期に関する定めです。
【地方公共団体における契約締結権者】
地方公共団体が締結する契約について、本来的に権限を有している者は、地方公共団体
の長ですが、長以外の者も法令の規定するところにより、一定の事由が存する場合は契約
の締結権を有することとなります。
(1)
地方公共団体の長
地方公共団体の長は、当該地方公共団体を統轄し、代表します。(地方自治法第 147 条)
また、担当事務の中では、予算を調整し、及びこれを執行すること。(地方自治法第 149
条第 2 号「~予算の執行には、契約の締結が含まれる。」
)
機関委任事務についても、契約締結権を有します。(地方自治法第 148 条第 1 項)
(2)
地方公営企業の管理者
管理者は、地方公営企業の業務の執行に関し、当該地方公共団体を代表します。(地方
公営企業法第 8 条第 1 項)
(3)
その他の場合
地方公共団体の長に事故があるとき、又は欠けたときの職務代理者(地方自治法第 152
条)、長から委任を受けた者(同法第 153 条第 1 項)、臨時代理者(同法第 153 条第 1 項)
なども、一定の事由が存する場合に権限を有することになり、資金前渡職員は、交付を
受けた資金の範囲内において当該経費の目的にしたがって債務を負担することができま
す。(地方自治法施行令第 161 条第 1 項)
【地方公共団体の契約の相手方】
地方公共団体が契約を締結する相手方の種類及び契約書に当事者として記載する際の表
示方法は次のとおりですが、相手方が法人のときは、現に契約を締結する者が、法律上正
当な権限を有しているかどうか確認する必要があります。
なお、相手方の表示は、次の例によります。
(1)
自然人
文書事務の手引き
144
2007/10/04
自然人の場合は、無能力者でないことが必要です。
(表示方法)
○○市○○字○○○番地
○
(2)
○
○
○
印
(通称、ペンネーム等は不適当)
法人
法人の場合は、その代表機関を契約の相手方とします。
(表示方法)
○○市○○字○○○番地
○○○株式会社
○代表取締役
(3)
(株式会社の場合)
○
○
○
○
印(共同代表の場合、全員の記名押印)
権利能力なき社団
同窓会、県人会などのいわゆる権利能力なき社団との契約の締結は、その規約等で定
まっている代表者を相手方とします。
(表示方法)
○○市○○字○○○番地
○○県人会会長
(4)
○
○
○
○
印
代理人
代理人と契約を締結する場合は、相手方が正当な代理権を有することを確認するため、
代理権授与の範囲を明示した「委任状」を提出させるなどの必要があります。
(表示方法)
○○市○○字○○○番地
○
代理人
○
○
○
○○市○○字○○○番地
○
○
○
○
印
【議会の関与】
地方公共団体が締結する契約のうち、「その種類及び金額について政令で定める基準に
従い条例で定める契約」の締結に当たっては、個々の契約ごとに議会の議決を経なければ
ならないとされています。(地方自治法第 96 条第 1 項第 5 号)
この規定の趣旨は、重要な契約の締結など地方公共団体の重要な経済行為は、住民の利
害に重大なる影響を与えることから、その適正な行使を期するため、議会の意思を問うと
ころにあります。
議会の議決を要する契約として、本市の条例で定める基準は、次のとおりです。
(1)
予定価格 1 億 5,000 万円以上の工事又は製造の請負契約
(2)
予定価格 2,000 万円以上の不動産若しくは動産の買入れ若しくは売払い(土地につい
ては、1 件 5,000 平方メートル以上のものに係るものに限る。)又は不動産の信託の買入
れ若しくは売払い
文書事務の手引き
145
2007/10/04
【議決と契約の効力】
議会の議決は、内部的な同意ではなく、議会の議決によって地方公共団体の意思が確定
するものですから、議決の対象となる契約を議会の議決を経ないで締結しても、当該契約
は無効です。
なお、契約議案の提案権は長に専属することから、議会には修正権はなく、議会は可否
を議決するのみです。
【仮契約】
議会の議決を必要とする契約については、これを議会に提出するには、契約の相手方、
目的、金額等があらかじめ特定されていなければなりません。したがって、まず相手方と
仮契約を結び、これに基づいて議会の議決を得た後に、本契約を締結することとなります。
当事者は、仮契約を結ぶことによって、議会の議決があったときは、一定の内容の請負
契約を締結しなければならない債務を負います。
【議決を経た契約の変更又は解除】
議会の議決を経た契約について、議決に係る事項を変更しようとするときは、改めて議
決を経ることが必要です。ただし、軽微な設計変更などによる契約変更の結果、金額が条
例に定める議決基準に達しなくなった場合は、議決は不要です。
議決を経た契約を解除するときは、議決を経る必要はありません。
なお、当初議決の対象とならなかった契約であっても、契約の変更の結果、金額が条例
に定める基準以上となるものについては、その変更について議決を経る必要があります。
【契約書の作成と契約の確定】
地方公共団体が契約を締結する場合は、契約書を作成するのが一般的です。この場合、
当該地方公共団体の長又はその委任を受けた者が契約の相手方とともに契約書に記名押印
をしなければ、当該契約は確定しません。(地方自治法第 234 条第 5 項)
この規定は、契約は当事者の合意によって有効に成立し、証書その他の書面の作成は成
立の要件ではないとする私法の基本原則に対して、公益上の観点から規制を加えるもので
す。
契約締結などについて、必要な事項は鹿角市財務規則第 8 章に規定されています。
文書事務の手引き
146
2007/10/04
作成上の注意!
(1)
契約書を作成する場合においては、平易かつ明確に表現するようにし、その契約に適
する内容、表現にしなければなりません。
(2)
契約書には、印紙税法の定めるところに従って印紙をちょう付し、契約書に使用した
印章をもって消印します。ただし、国又は地方公共団体の作成した文書は非課税ですの
で、ちょう付する必要はありません。地方公共団体が保管することになる契約書につい
て相手方に印紙をちょう付させ、消印させればよいことになります。
(3)
契約書は、当事者が 2 人なら 2 通、保証人があれば 3 通というように作成します。た
だし、請書、念書など差入証形式のものは 1 通です。
(4)
契約用紙が 2 枚以上にわたるときは、その続きを明らかにし、変造を防ぐため、各当
事者がその契約書に押印した印章を用いて、各ページにまたがって押印しなければなり
ません(割印)。
(5)
契約書の字句を加除訂正する場合は、その部分を塗りつぶしたりすることなく、修正
の経緯を明らかにしておかなければなりません。
文例-40
土地売買契約書
売渡人 ○○○○(以下「甲」という。)と買受人 鹿角市長○○○○(以下「乙」とい
う。)とは、公共事業の用に供するため、次の条項により土地の売買契約(以下「この契約」
という。)を締結する。
第 1 条 甲は、その所有する後記表示の土地(以下「この土地」という。)を乙に売渡し、
末尾記載の引渡期限までに乙に引き渡すものとする。
第 2 条 この土地の売買代金は、一金 ○,○○○,○○○円とする。
第 3 条 甲は、この土地売渡し前において、所有権以外の権利があるときはこれを消滅さ
せ、なおその権利の設定登記があるときは、これを抹消するものとする。
第 4 条 甲は、この契約締結により所有権が移転したことを認め、この土地を第三者に譲
渡し、又はこの土地に所有権以外の権利を設定してはならない。
第 5 条 甲は、この契約締結後、直ちにこの土地の所有権移転登記に必要な書類を乙に提
出し、乙は、速やかに所有権移転登記の手続きをしなければならない。ただし、第 3 条
の登記が抹消されていないときは、抹消後に行うものとする。
第 6 条 この土地に対する公租公課は、前条の規定による所有権移転登記完了前における
原因によるものは甲の負担とし、前条に規定する書類の提出があった場合には、乙は
速やかに免税の手続きをとるものとする。
第 7 条 乙は、売買代金を第 3 条及び第 5 条に定める所有権移転及び所有権以外の権利抹
消の手続き完了後、甲の請求により速やかに支払うものとする。ただし、次に掲げる
事項を充たす場合には、登記の完了を待たずに登記の完了とみなし、売買代金の一部
若しくは全部を支払うことができるものとする。
(1) 第 3 条に定める権利のないもの及び第 3 条に定める権利抹消手続の完了物件につい
ては、所有権移転登記に必要な全ての書類が乙より提出された場合
(2) 第 3 条に定める権利抹消登記手続が未了の物件については、前号の書類の外その抹
文書事務の手引き
147
2007/10/04
消手続終了若しくは当該権利に係る利害関係人より抹消登記手続に必要な全ての関係
書類の提出があった場合
(3) 相続登記の未了物件については、前 2 号に定める関係書類の提出に加え、相続登記
の終了若しくは相続を証する書面の全部の関係書類の提出があった場合
(4) 売買土地に係る未相続物件で、甲の相続権が未確定又は遺産分割協議中の物件につ
いては、1 号、2 号の提出書類に加え甲が第 3 条及び第 5 条の登記事務の履行を確約し、
乙が相当と認める場合
第 8 条 乙は、甲がこの契約に違反したときは、何等の催告を要しないでこの契約を解除
することができる。
第 9 条 乙は、この契約に違反したために甲に損害を与えたときは、甲の定める損害賠償
金を甲に支払うものとする。
第 10 条 この土地について、乙の責めに帰さない事項について第三者から意義の申し出
があったときは、甲の責任において解決するものとする。
第 11 条 この契約に定めのない事項及びこの契約に関し異議が生じたときは、甲乙協議
して定めるものとする。
第 12 条 甲乙両者は、信義を重んじ誠実にこの契約を履行するものとする。
この契約の締結を証するため、この契約書 2 通作成し、各自記名押印のうえ、各自その 1
通を保有するものとする。
年号○年○月○日
甲
乙
鹿角市○○字○○○番地
○ ○ ○ ○
印
鹿角市長
印
○
○
○
○
1 土地の表示
所在 鹿角市○○字○○○番の内
地目 ○○.○○平方メートル
単価 ○○,○○○円/平方メートル
2 土地の引渡し期限
年号○年○月○日
注意!
(1)
契約は、千差万別であり、すべて統一することは困難なため、契約書の作成にあたっ
ては、個々の事例に応じて作成する必要があります。
(2)
日付は、当事者全員が現実に記名押印を完了して契約を確定させた日を契約書の日付
とします。
文書事務の手引き
148
2007/10/04
復命書
復命書とは、職員が上司の命により会議に出席又は調査等により出張した場合に、その
内容及び結果について上司に報告するために作成する文書をいいます。
作成上の注意!
(1)
服務規程第 15 条に、復命について「出張した職員は、帰庁後速やかに復命書により
上司に復命しなければならない。ただし、軽易なものについては口頭で復命することが
できる。」と規定しています。
「帰庁後速やかに」の期間については、通達により 5 日以内とされています。
(2)
復命書は、原則として起案用紙を用います。
あて先は「決裁区分」欄の符号を朱の丸で囲みます。
復命の期日は「起案年月日」欄に記入します。
復命者の職名、氏名は 1 人の場合「起案者」欄に記載する等、起案用紙の書式を最大
限に活用し、事務の効率化を図るものとします。
(3)
2 人以上が同一の内容について同時に復命するときは、「説明(伺い文)」欄に連名し
て、それぞれ押印します。
文例-41 連名によらない軽易な復命の場合
(略)
題名
第○回秋田県市町村○○主管課長会議について(復命)
(略)
○月○日秋田県主催のこの会議に出席しましたが、その概要は、別紙のとおりです。
文書事務の手引き
149
2007/10/04
文例-42 連名による一般的な復命の場合
(略)
題名
集中豪雨による水害状況調査について(復命)
(略)
○○課○○班長
○
○
○
○
印
○ ○ 課 主 任
○
○
○
○
印
○月○日から○日の集中豪雨による水害状況について、○月○日から○日までの間、市内
の被災現地を調査しましたが、その状況は別紙のとおりです。
文書事務の手引き
150
2007/10/04
事務引継書
事務引継書とは、職員が配置転換などを命ぜられ、又は離職したときに、その担任事務
を後任者又は上司の指示する職員に引継ぐ場合に用います。
作成上の注意!
服務規程第 20 条に事務引継ぎについて規定されています。
「職員は、別に定めがある場合を除くほか、配置換え等を命ぜられ又は離職したときは、
発令の通知を受けた日から 7 日以内に担任事務について事務引継書(様式第 14 号)を作成
し、関係書類を添えて、後任者又は所属長が指定する職員に引き継ぎ、その旨を事務引継
報告書(様式第 15 号)により上司に報告し、確認を受けなければならない。」
ただし、主査以上の役付職員以外の職員にあっては、口頭により行うことができるとさ
れています。
文例-43 事務引継書
年号○年○月○日×
×(後任者職氏名)××様
(前任者職氏名)
印×
事務の引継ぎについて
次のとおり担任事務を引き継ぎます。
(1)
(2)
(3)
(4)
事務の概要
未決事項(懸案事項)
主な簿冊名
その他必要な事項
文書事務の手引き
151
2007/10/04
文例-44 事務引継報告書
年号○年○月○日×
×鹿角市長××様
(前任者職氏名)
(後任者職氏名)
印×
印×
事務の引継ぎについて(報告)
別紙事務引継書(写)のとおり担任事務について事務引継ぎを完了しましたので報告し
ます。
供覧、回覧
供覧、回覧は、文書を作成し相手方に送付するという一般方法とは異なり、収受した文
書を上司又は関係者から見てもらう方法です。
供覧とは、収受した文書が単に関係者の回覧で完結することのないよう供覧文書や供覧
印をもって閲覧する場合の方法です。
回覧とは、関係者相互間で参考までに見せ合う場合の方法です。
作成上の注意!
(1)
市では、各課が収受した文書について「文書収受兼供覧簿」をちょう付して行ってお
り(工事完成届等用紙に供覧区分を印刷されているものを除きます。
)、供覧文書によっ
ているものは、部長等供覧の一部の文書だけです。
また、回覧による方式は、課内の連絡等に用いられていますが、一般の公文書では採
用していません。
(2)
文書収受兼供覧簿の場合、文書の上部に「文書収受兼供覧簿」をちょう付し、閲覧す
る職員の認印を受けますが、この段階で、上司はその文書について処理方針を示し、自
ら処理するもののほか、部下に処理させるものについて指示することがあります。
(3)
他課に関係ある文書は、写しを配布します。
(4)
供覧文書による場合は、回付がスムーズに流れるようその経路(単なる職位の順位で
なく、経路の近接を優先)について吟味します。
文書事務の手引き
152
2007/10/04
辞令書
辞令書は、職員の身分、給与その他の異動について、その旨を記載して当該職員に交付
する文書、すなわち、任命権者が職員の採用、昇任、転任、退職等の身分及び職務の異動
に関して命令する場合に用いられます。
作成上の注意!
(1)
辞令は、任命権者名をもって発します。
(2)
句読点は付けません。
(3)
本市の場合、採用及び退職並びに委員等の任免のみ辞令を用い、昇任、異動等は人事
異動通知書を、昇給等の場合は給料異動通知書を用います。
文例-45
辞
令
(氏名)
○
○
○
○
×鹿角市事務吏員に任命する
×○○を命ずる
×地方公務員法第 22 条第 1 項の規定による条件附採用期間は
×年号○年○月○日から年号○年○月○日までとする
×職務の級を行政職○級に決定する
×○号給(○○○,○○○円)を給する
×○○部○○課勤務を命ずる
×年号○年○月○日
鹿角市長×○
文書事務の手引き
153
○
○
○
印
×
2007/10/04
文例-46
人
(現公職)
○○○○
事
異
動
通
○
○
○
○
知
書
(氏名)
(現所属等)
○○部○○課
(異動内容)
×○○部○○課勤務を命ずる
×年号○年○月○日
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
文例-47
給
料
異
(氏名)
動
○
通
○
知
○
書
○
行政職○級○号給(○○○,○○○円)を給する
年号○年○月○日
鹿角市長×○
文書事務の手引き
○
154
○
○
印
2007/10/04
委嘱状
委嘱状とは、一定の事実行為又は事務をすべきことを他人(審議会の委員、庁内プロジ
ェクトチームの幹事等)に依頼する旨を記載して相手に交付する場合に作成する文書をい
います。
作成上の注意!
(1)
交付対象者が、職員だけではなく民間人や当該行政機関以外の職員にまで、広範囲と
なりますので、市においては、権力的支配関係にある「委嘱する」ではなく、「委嘱し
ます」を用いることとします。
(2)
句読点は付けず、「委嘱期間」等を明記したほうが適当でしょう。
文例-48
委
嘱
(氏名)
状
(所属)
○
○
○
○××様
○○○○団体
×鹿角市○○○○審議会委員に委嘱します
×なお委嘱期間は年号○年○月○日から年号○年○月○日までです
×年号○年○月○日
鹿角市長×○
文書事務の手引き
155
○
○
○
印
×
2007/10/04
証明文
証明文は、特定の事実又は法律関係の存在を公に証明するための文書の作成に用いられ
る文をいいます。
身分証明書、終了証書等が、証明文を用いて作成される文書です。
作成上の注意!
(1)
証明書は、公の証拠力をもつもので、その様式は一般的に法令などで明示されていま
す。
(2)
「奥書証明」
相手方から証明願書を受けて証明する場合に、証明願書 2 部を提出さ
せ、そのうちの 1 部の文末にその証明願いのあった事項について相違ない旨を証明して
返付する場合があります。これを奥書証明といいます。
証明願の文例は、願の文例-22 を参照してください。それによって文例-50 の奥書証
明をします。
文例-49
×第○号
証
明
書
住
所
氏
名
生年月日
年号○年○月○日生
上記の者は、○○○○であることを証明します。
×××年号○年○月○日
鹿角市長×○
文書事務の手引き
156
○
○
○×印
×
2007/10/04
文例-50
上記のとおり相違ないことを証明します。
×××年号○年○月○日
鹿角市長×○
○
○
○
印
×
注意! 証明願書として受け、文末に証明する場合の例です。
証明願書が縦書きの場合には「上記の」を「右の」とします。
例文方式
決定案文の作成に当たり、同一案文で処理することができるものについては、これを最
初の回議案で「例文」として決裁を受けます。
当該事案が発生した場合には、単に伺い及び例文によって処理する旨だけを記載して取
り扱うことができますので(文書取扱規程第 25 条)、積極的に活用し、文書事務の簡素化、
迅速化に努めましょう。
例文方式は、前述のように定型的な事案につき、決定案文又は施行文をあらかじめ設定
しておいて、個別の事案が発生する都度、それにしたがって標準的に処理する方式です。
例文方式を利用するためには、例文を登録しておき、①起案の際、例文の登録番号を記
載する方法、②起案用紙に決定案文、施行文書を印刷しておく(起案用紙を含み印刷して
おく方法もあります。)方法等があります。
市の例文方式としては、原則として、前者をいうこととし、後者は、例文方式の範ちゅ
うにあるとして、起案者個々の処理に任せて適用させます。
例文の登録は、登録案をもって総務課と協議のうえ、総務課備付けの「例文登録簿」に
登載し、その例文を簿冊につづり込んで完了します。
登録番号は、照会の場合「例文 1-1」「例文 1-2」、依頼の場合「例文 2-1」「例文 2-2」と
いうように、頭首数字がその文書の性質を表し、ハイフォン後一連番号を付して登録し、
登録後各課が共通して使用します。
文書事務の手引き
157
2007/10/04
文書事務の手引き
158
2007/10/04
第 9 章 印刷、公印
文書事務の手引き
159
2007/10/04
文書事務の手引き
160
2007/10/04
印刷
情報伝達手段としての印刷物の需要は、事務事業の増加に伴い増加の傾向にあり、かな
りの量がオフセット印刷されています。
【庁内印刷の手順】
担当者
原稿、印刷用紙に印刷申込書を添えて課の文書主任
完成は余裕をもった日程で。
へ依頼
文書主任
原稿について審査。
原稿確認、印刷申込書へ印刷許可の押印
誤り、指摘事項があるときは訂
正改善の指示。
印刷室
担当者は、印刷室へ持ち込み印刷依頼
印刷完成
【外注印刷の対象】
庁内印刷ができないものは、印刷業者に外注します。外注印刷の対象は次のとおりです。
(1)
納税通知書、納付書等これらに類するもの
(2)
図書、統計書等これらに類するもの
(3)
特別な規格又は印刷によるもの
(例:多色、カラー印刷、複写等の特別用紙を使用する帳票、電算関係帳票等)
(4)
その他総務課長が、庁内印刷とすることが不適当と認めたもの
(例:広報、総合計画書等)
文書事務の手引き
161
2007/10/04
公印
公印
官公庁又はその他公共団体が、公文書に用いる印章
【公印の種類】
職印
「秋田県鹿角市長之印」のような職名を示す印
市印
「秋田県鹿角市之印」のような市名を示す印
公印
公文書には、一般に職印が用いられます。
【公印の意義】
公印は、それが押されている文書について、内容の真実性及び効力を立証するという非
常に重大な意義を有しています。
このため、その取扱いについては、公印規程、文書取扱規程の定めるところにより慎重
に行い、誤りを起こすことのないように注意しなければなりません。
刑法では公印の持つ重要性を考慮し、公印の偽造又は不正使用の行為を、私印のそれと
比べ、より厳しく罰しています。(刑法第 165 条、第 167 条)
【公印の使用手続】
(1)
押印する文書に決定原議を添え、当該公印の管守責任者又は管守責任者の指定する者
の照合を受けます。
(2)
管守責任者又は管守責任者の指定する者は、照合の結果、押印を適当と認めるときは、
原議の公印承認欄に公印使用承認印と認印を押します。
(3)
持参者は、指定する場所で文書に公印を押します。
特別な事情により保管場所以外に持ち出して使用するときは、公印持出簿に所要事項
を記載し、管守責任者又は管守責任者の指定する者の承認を得る必要があります。(公印
規程第 7 条)
文書事務の手引き
162
2007/10/04
【公印の押印】
公印を押す位置は、発信者の氏名(氏名が省略されるときは職名)の最後の字に半分か
けて押印します。
鹿
角
市
長
○
○
○
○
【施設、機関等で保管する公印の使用】
総務課で保管する以外の公印の使用については、管守責任者の所在する、課、施設、機
関等の長の専決処理事項についてのみ使用できるものです。
【印影の印刷】
納入通知書、納税通知書、証明書、証票など一定の字句及び内容の同じものを多量に印
刷して発する公文書であって、管守責任者又は管守責任者の指定する者が支障がないと認
めたものについては、その公印の印影又は縮小した印影を文書に印刷して公印の押印に代
えることができます。(公印規程第 8 条)
【公印の省略】
次に掲げる文書については、公印の押印を省略できます。(文書取扱規程第 33 条)
(1)
市長部局の機関相互の往復文書
(2)
市長部局の機関以外に発する次の文書
ア
辞令、指令書、申請書、証明書等の送付書
イ
刊行物、資料等の送付書
ウ
資料に関する照会又は回答文書
エ
一定の事実を事務上の参考として通知する文書(権利義務の発生に関わりのないも
のに限る。)
オ
部長若しくは課長又は所長を施行者とする文書で軽易なもの
カ
書簡文書
【職務代行の公印】
市長の職務代理期間中の文書施行者名は市長職務代理者名を使用しますが、公印につ
いては、市長職務代理者であっても市長印を用います。
なお、この場合において、表彰状、感謝状、賞状などの栄典的性格の強い文書を施行
する場合は、施行者名を市長名にし、市長印を押印することが適当です。
文書事務の手引き
163
2007/10/04
【割印】
割印は、決定原議と発送文書とを照合して文書の施行を証明し、発送文書の件数を明示
し、あわせて文書の偽造を防止するために用いられます。
この場合は、決定原議と発送文書に半分ずつかけ、発送文書の上部余白に職印を押印し
ます。
通常は、件数が少なく、議会召集告示等、特に重要な公文書についてのみ行います。
決定原議
公印
発送文書
公印
発送文書
また、権利の得喪に関する文書その他特に重要な文書(主に行政処分、契約、登記、証
明その他権利義務に関する文書)について、抜取りや差替えを防止するために使用されま
す。
この場合は、その文書に使用した公印を用いて文書の連続する用紙と用紙とに、等分に
かかるように押します。
なお、袋とじの場合は、袋とじの表裏の部分に割印することによって、綴じ目ごとの割
印を省くことができます。
公印
公印
【訂正印】
訂正印は、行政処分、契約、登記、証明その他権利義務に関する文書を訂正する場合に
用います。
訂正の方法は、訂正箇所のあったページの余白に「○字加える」「○字削る」「○字訂正」
と記載して、記載箇所に重ねてその文書に使用した公印を押印します。
文書事務の手引き
164
2007/10/04
第 10 章
文書事務の手引き
165
発送
2007/10/04
文書事務の手引き
166
2007/10/04
文書の発送
文書の発送は、使送、郵送又は集配の区分により行われます。
使送
職員が直接相手に文書を届けることをいいます。
事務主管職員が届けるほか、「自治会への文書等の取扱い及び配布担当者に関する要領
(平成 6 年 6 月 15 日施行)」により、重要な文書以外は、地区担当員へ依頼して届けるこ
とができます。
集配
郵送は、書留、速達、配達証明、代金引換等の特殊取扱いがあり、また、内容、形状等
により料金が定められていますので、文書の内容、至急性、量等を考慮し、最も適当な方
法によることが望まれます。
特に配達休日、配達回数並びに交通のスピード化等により普通郵便と速達郵便との選択
や、小包郵便と宅急便との選択については、送達時間と料金差を勘案して発送する必要が
あります。
逓送
市では逓送車を運行し、毎日各支所、官公庁を回っていますので、市内の機関について
は、これを利用することがもっとも効率的です。
文書事務の手引き
167
2007/10/04
郵便物の収受時間と逓送車の出発時間
時
刻
総
務
課
の
動
き
9 時 30 分
市内の支所、施設、官公庁へ逓送車出発
10 時
郵便到着(私書箱収容の郵便物収受)
文書分類棚に仕分け
14 時
メーリングマシン稼動
16 時 20 分
メーリングマシン集計
発送する郵便物は、この時間までに図書資料室郵便箱へ提出すること。
16 時 30 分
郵便局による収集
受領した郵便物は、図書資料室の文書分類棚に仕分けられます。
また、発送する郵便物の受付は、郵便局による収集の関係上、16 時 20 分となっています
ので、遅れないように図書資料室郵便箱へ提出してください。
市内の支所及びその経路上にある施設、官公庁へは、至急性、経済性を考慮して巡回集
配方式(メールカーシステム)によります。
逓送車は、9 時 30 分に出発しますので、これも事前に文書分類棚に投函しておくように
してください。
行政協力員に対する文書の発送
行政協力員へ自治会内の文書の配布を依頼する場合は、職務として規定されたもの(「市
政に係わるもの又は住民福祉の向上に係わる印刷物の配布に関すること。」行政協力員設置
規則第 6 条)にかかる文書とします。
公務外又は行政協力員に甚だしい負担をかけるような事項、特に営利に係わるパンフレ
ット等の配布又は興行への参加あっ旋等は、依頼しないように留意しなければなりません。
なお、事務の効率化と行政協力員の負担を軽減するため、通常の発送は、広報配布日(発
行日の前日)としており、その場合、発送する文書は 1 階更衣室脇の棚に投函することと
しています。
この場合、市民サービス課の了承を得ることが必要です。
文書事務の手引き
168
2007/10/04
ファクシミリによる文書の送付
現在ではファクシミリが大幅に普及し、ほとんどの団体、事業所等では設置されている
ため、公文書のやりとりでもファクシミリが多く使われるようになっています。
ファクシミリは文書での連絡や資料の収集に効果を発揮し、連絡時間の短縮に大いに役
立っています。
基本的には、ファクシミリでの仮連絡の後に正式な公文書を送るといった使い方が一般
的ですが、至急扱いの文書又は軽易な文書については、そのまま公文書として処理すべき
ものがありますので注意します。
また、郵送などと違い、文書の機密が守られることは期待できないことも留意すべきで
す。このため、鹿角市電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する条例第 5 条第 2 項に
規定する事項(個人の思想、信条、宗教、犯罪及び不当な社会差別の原因となる社会的身
分に関する事項)については、使用できません。
発送文書の効力
発送された文書は、原則として受取人がその内容を了知できるような客観的状態となっ
たとき、すなわち相手方に到達したときにその効力が発生します。
したがって、相手方が文書の受領を拒否したり、相手方が行方不明又は長期にわたり不
在である場合等は、効力を生じさせることができません。
この場合は、民法第 97 条の 2、民事訴訟法第 178 条~第 180 条、その他の個別法の規定
(例:地方税法第 20 条の 2)に示された「公示送達」の手続きを経ることができます。
文書事務の手引き
169
2007/10/04
文書事務の手引き
170
2007/10/04
第 11 章
文書事務の手引き
171
公示
2007/10/04
文書事務の手引き
172
2007/10/04
公示文書
公布
告示
市
市民
公示
公告
広報、通知等
公の機関がある事項を広く一般の人に知らせる方法としては、公布(条例及び規則等を
一般に公表する行為の形式)、公示(公の機関がその権限により行った行政処分又は重要事
項を一般に公表する行為の形式。告示、公告。
)があります。
さらに、公布又は公示に該当しないものであって、広報や、通知文書等による周知の法
法があります。
【公示文書】
公示文書とは、公の機関が一定の事項を広く一般に周知させるために発する文書をいい
ます。
公示文書には、告示と公告があります。
【公示の方式】
地方自治法第 16 条によると、普通地方公共団体の条例、規則並びにその機関の定める規
則及びその他の規程で、公表を要するものに関して必要な事項は、条例で定めることとさ
れています。
このため、市では鹿角市公告式条例により、公表を要するものについては、本庁及び各
支所の掲示場に掲示して行うことを規定し、公布及び公示は、この手続きによることとな
っています。
なお、条例、規則等の公布は総務課が行っていますが、公示を行うときは、総務課の担
当者からその決定原議との照合を得て、総務課備付けの「令達番号簿」に所定の事項を記
載し、公示番号を付与してから行います。
文書事務の手引き
173
2007/10/04
告示
法令の規定に基づく指定、決定等の処分その他一定の事項を公式に広く一
告示
般に知らせる行為の形式をいいます。
告示を発する権限の一般的根拠は国家行政組織法(昭和 23 年法律第 120 号)第 14 条第
1 項の規定がありますが、地方公共団体の場合は、このような規定がありません。
しかし、地方公共団体の執行機関も告示を発する権限を当然に有するものと解されてい
ます。
告示は、一般に対する周知を目的としていることから、新たな法律関係を定めたり、住
民の権利を規制したりすることはできません。
しかし、法令の授権による場合は、その範囲内で機関や住民に対して拘束力を生ずるこ
とがあります。
【告示の種類】
告示の種類
説明
法規としての性質
地方公共団体の法規の形式としては、条例と規則があ
り、告示は法規の形式としては予定されていませんが、
法令の授権によりその内容を告示により補充して、実質
的には法規的性質を持たせる場合があります。
行政規則としての性質
行政規則は、行政事務の内部的配分や処理、庁舎等の
管理などに関する定めをいい、原則として、規則、訓令
等により定められますが、実質上その内容が不特定多数
の者に影響を与えることがあるため、告示の形式で定め
られることがあります。
一般処分としての性質
法令の授権に基づき、不特定多数の者の権利義務を一
般的に拘束する処分を一般処分といいますが、通常は告
示の形式をもって示されます。
事実の通知行為としての性質
不特定多数の者に対して一定の事項を知らせる場合
や、不特定多数の者に対して一定の事項を周知するため
の単なる事実行為としての通知を行う場合に用いられま
す。
前者の場合は、通知により一定の法律効果が生ずる場
合があります。
文書事務の手引き
174
2007/10/04
【効力発生の時期】
行政規則としての性質を有する告示、一般処分としての性質を有する告示及び事実の通
知行為としての性質を有する告示は、特に定めのない限り、告示の次の日から効力が発生
します。
法規としての性質を有する告示は、施行期日の定めがある場合は、その定められた日か
ら効力が発生しますが、定めがない場合は、告示の日から起算して 10 日を経過した日が、
効力発生の時期と解されています。
【形式】
告示は、告示番号、本文、告示年月日、告示者及び告示内容から構成されているのが通
例です。
例
鹿角市告示第○号
告示番号
×地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号。以下「法」という。
)第 260 条の 2 本文
第 1 項の規定に基づき、地縁による団体の認可をしたので、同条第 10 項の規
定に基づき、告示する。
告示年月日
××年号○年○月○日
鹿角市長×○
1
2
3
4
5
6
7
○
○
○
印
× 告示者
名
称
○○自治会
規約に定める目的
この会は、
(略)
区
域
この会は、
(略)
事 務 所
鹿角市○○字○○○番地 ○○○○○
代表者の氏名及び住所
○ ○ ○ ○ 鹿角市○○字○○○番地
規約に解散の事由を定めたときはその事由
この会は、(略)
認可年月日
年号○年○月○日
告示内容
注意!
(1)
告示番号は、告示を発する機関(市長、各行政委員会等)ごとに、暦年により一連番
号を付けます。
(2)
公布文、制定文及び題名は付けません。
(3)
本文は、告示の根拠となる法令名と条項名を掲げて書くのが通例です。
(4)
告示の内容が簡潔なものである場合は、本文の中でその内容を書き、複雑なものであ
る場合は、本文の中で「次のとおり」とし、その内容を告示内容の中で書きます。
(5)
告示には、条例や規則のように附則を置きません。
文書事務の手引き
175
2007/10/04
公告
公告
一定の事項を広く一般に知らせる行為の形式であり、その意味では告示と
同様ですが、原則として、法令等に直接公示の根拠規定がない場合に、次の
ような目的で行われます。
(1)
利害関係者の範囲が広範又は不特定である場合に、これらの者に対し、
権利行使又は意義申出の機会を与えるため。
(2)
一定の事項を社会一般に公示するため。
(3)
所在不明者に対する通知の手段とするため。
【形式】
公告は、公告番号、本文、公告年月日、公告者及び公告内容から構成されているのが通
例です。
例
鹿角市公告第○号
公告番号
×年号○年度鹿角市職員採用試験の合格者は、次のとおりです。
本文
××年号○年○月○日
公告年月日
鹿角市長×○
試験区分
上
級
初
級
農業土木
○
受験者番号
○-○○○○
○-○○○○
○-○○○○
○-○○○○
○-○○○○
○-○○○○
○
○
印
× 公告者
公告内容
注意! 告示文の書き方に準じます。
文書事務の手引き
176
2007/10/04
第 12 章 文書の整理、保管、
保存及び廃棄
文書事務の手引き
177
2007/10/04
文書事務の手引き
178
2007/10/04
文書の整理、保管、保存及び廃棄
文書の整理、保管、保存というと、とかく消極的で後始末的なものとして軽視されがち
です。
しかし、文書が正確、迅速に作成、施行されることは、市行政の円滑な運営のために欠
くことができない要件です。また、作成、施行された文書がきちんと整理して保存され、
必要なときに、いつでも、だれでも、すぐに利用できるようにしておくことが重要です。
膨大な量の文書を適切に管理するためには、文書の管理が、組織的に、かつ、体系的に
行われなければなりません。
そのためには、職員の一人ひとりが、文書を適切に管理するために定められたルールを
十分に理解して、これを持続することが必要です。
文書事務の手引き
179
2007/10/04
文書整理の流れ
文書の発生
・収受
処理
・作成等
簿冊台帳へ登録
簿冊作成
・背表紙
・索引目次
簿冊の完結
利用度少
・事業終了
利用度大
・年度終了
完結後 1 年間
書庫に保存
文書事務の手引き
事務室に保管
保存期間経過
更に保存の必要があるもの
廃棄
新たに保存期間の設定
180
2007/10/04
簿冊の製本
市では、文書の保管、保存は「簿冊方式」により行っています。
収受又は作成した文書で処理の終わったものは簿冊につづり込んでいくことになります。
【用品】
文書のつづり込みには、通常は次の用品を使用します。
(1)
(2)
(3)
官庁表紙又はつづり込み表紙とつづり紐
フラットファイル
チューブファイル
地図、図面などは、とじ込みの要、不要、利用度、規格などによって管理方法は統一で
きませんので、最も効果的な使用を各課長において定めておく必要があります。
【簿冊の区分】
簿冊は、その文書や事務の内容により、使いやすいように色々な区分により作成されま
す。主な区分は次のとおりですので、簿冊作成上の参考にしてください。
区分
意味・内容
簿冊(題名)の例
主題別
(内容別)
文書に何が書かれているかの「何が」に着目し、そ
国際交流
のテーマ別に一まとめにして整理する方式
行政改革市民会議
内容別のまとめ方で、広く使われます。
一件別
(案件別)
プロジェクト、継続事業、訴訟などのように、一事
○○市道改良工事
案の処理開始から終了までを発生する文書を一まと
○○訴訟
めにして整理する方式
相手先別
文書の相手先に着目し、その相手先別に一まとめに ○○団体
○○事業所
して整理する方法
形式別
文書の内容や相手先とは関係なく、文書の形式に着
○○契約書
目し、その形式別に一まとめにして整理する方式
○○協定書
普通は、文書の題名の語尾が形式を表しています。
題名別
帳票類のように、文書の題名が定型化されているよ 出勤簿
うな場合、その題名別に一まとめにして整理する方式 支出負担行為整理簿
文書事務の手引き
181
2007/10/04
【製本の要領】
(1)
簿冊は、原則として会計年度ごとに作成します。
事務処理上、暦年ごとにつづり込むことが適当なものについては、暦年によっても
かまいません。
(2)
簿冊の厚さは、1 冊 7 センチメートルを標準とします。
7センチメートルを超えるものについては、適宜分冊することとします。
文書の枚数が少ないものについては、2 年以上にわたる簿冊を合冊することができます。
この場合は、区分紙を差し入れ、年度の区分を明らかにします。
(3)
絵図面、写真、ひな形等で文書とともに製本しがたいものは、べつに袋に収容し、又
は結束するなどして添付を省略することができます。
この場合、文書との関係を記載しておきます。
(4)
「背表紙」「索引目次」をつけます。
【規格の違う文書の製本】
文書の規格が異なる場合は、次のつづり方で統一するようにします。
(1)
(2)
全部の文書がA4 縦長のとき
原則として左とじとする。
A4 の縦、横が混在するとき
A4 横長の用紙をとじる場合、その用紙
を 90 度左に回して左側をとじる。
A4
A4
A4
A4
A4
そろえる
(3)
(4)
A4 にB5 が混在するとき
用紙の左端、下端をそろえてとじる。
用紙の左端、下端をそろえて折り込む。
A4
A4
B5
文書事務の手引き
A4 にB4 が混在するとき
B4
182
2007/10/04
背表紙
簿冊には背表紙を付けることを原則とします。
その簿冊の内容について表示する目的はもちろんですが、公文書と個人の参考書類等と
の区別の目安となります。
所属年次:その簿冊の所属する(発生した)年を記入します。
所属年次
区分が年度であっても、暦年であっても平成 10 年
度又は平成 9 年は「10」というように記入します。
2 年以上にわたる場合は「10~13」のように記入
します。
整理番号
整理番号:同一の簿冊が多く、又は毎年発生する簿冊に付け
ます。
この番号には、文書庫等の配列を維持する目的が
あります。したがって、単独で発生する簿冊や、保
簿
冊
名
存期間が 5 年程度の簿冊であれば付ける必要はあり
ません。
3 桁の整数を基本として必要に応じて付けるよう
にします。
簿 冊 名:具体的に、だれが見てもその簿冊につづられてい
る文書が分かるように付けます。
「~綴り」や「~関係書」という言葉は削っても
差し支えありません。
課
名:機構改革等により課名や所管は変わる可能性があ
りますが、その簿冊が発生した時点での所管課名を
記入します。
○○○○課
分類記号:文書取扱規程の文書類目基本分類表に基づき、分
類記号を付けます。
分類記号
保存終了の年:予定される保存終了の年を記入します。
年度でつづられているものでも、暦年であっ
ても、簿冊完結後の 4 月 1 日から起算し、保存
が必要な最後の年を記入します。
完了年次
文書の内容で、保存期間が数種あるときは、
最も長い保存期間とします。
背表紙のサイズは、各簿冊に合わせて逐次変更します。
文書事務の手引き
183
2007/10/04
索引目次
簿冊には、その中の文書が検索しやすいように、索引目次を付けます。
簿冊が発生した時点で一緒につづり込んでおき、その簿冊に文書をつづったときに、そ
の者が所要事項を記入して随時作成していきます。
例
整理番号
408
所属年次
H8
簿冊名
情報公開
索引番号
収受・施行日
標題
備考
1
8.7.22
個人情報に関する条例の制定状況につい
て
収受
2
8.8.7
情報公開に関するアンケートのお願い
収受
3
8.8.9
情報公開条例に関するアンケートについ
て
回答
4
8.9.17
十文字町情報公開条例写し
5
8.9.13
情報公開法と情報公開条例について
FAX受信
復命
6
7
8
索引番号:その簿冊につづられている文書の通し番号です。
各文書にラベルを付けることまでは必要としませんが、そうしたほうが使いやすく
なるでしょう。
収受・施行日:収受した文書であれば収受の日、施行した文書であれば発送日や告示した
日等を記入します。
文書による処理期間の違いにより、若干の日付の前後はあってもかまいません。
標
題:その文書の標題を記入します。
備
考:一般に公文書は標題のみでは分かりにくいので、収受、発送の別、文書の種別
等備考として記入します。
文書事務の手引き
184
2007/10/04
注意!
(1)
途中で文書の前後により手直しする場合も有り得ますので、鉛筆手書きの記入でよい
こととします(ワープロソフト、表計算ソフトにより作成すると便利です。)。
(2)
索引目次は文書整理簿とイコールではありません。
文書整理簿で収受番号をとったもの(収受により回答等の必要があるもの)ばかりで
はなく、単に収受したにとどまるものについても索引目次には記入する必要があります。
(3)
簿冊によっては、更に詳細な目次が付けられているものがあります。これは事務処理
上の必要性からですので、それを索引目次として利用します。
【索引目次を省略できる簿冊】
原則として索引目次は作成しますが、簿冊の種類によっては索引目次を添付する意味が
認められないものありますので、その場合、これを省略してもかまいません。
以下に索引目次を省略できる簿冊を例示します。
区分
例
(1) 共通する事案の登録や、一覧表としての
簿冊
令達番号簿
文書整理簿
○○目録
(2)
日誌
出勤簿
申請書
○○台帳
同一の様式、帳票のみの簿冊
(3) 定例的に収受又は発送する、標題が同じ
報告や通知のみをつづった簿冊
収受の場合は、主に回覧にとどまる文書
○○制度に関する市町村の取り組み状況
発送の場合は、○○だより等
(4)
支出負担行為整理簿
調定簿
伝票
会計関係のつづり
(5) 1 件ごとの簿冊で、形式が決まっていて、 工事ブック
文書量が少ないもの
ケースファイル
(6) 通知や依頼等の庁内文書で、主管課に原
本がある文書のみをつづった簿冊
回覧のみにとどまる庁内文書
(7) 軽易な文書で、年度終了と同時に廃棄し
てしまう文書
パンフレット
資料
(8) 簿冊の形式で保存できない地図や図面等は、それを一つの簿冊として簿冊台帳に登録
すること。
注意! 索引目次を省略するときは、「簿冊名で、だれもが、その内容が詳細に分かる」
ようにすること。
文書事務の手引き
185
2007/10/04
簿冊台帳
各課、施設、機関等では、それぞれで所有している簿冊について常に把握できるように、
簿冊台帳を作成し、備え付けておかなければなりません。
新たな簿冊が発生した時点で、所要事項を記入し、簿冊台帳に登録します。
また、簿冊を廃棄したときも、廃棄の年月日を記入し、記録として残しておきます。
例
整理
番号
所属
年次
分類記号
保存場所
保存終
了の年
102
H7
0-1-1
条例制定伺い
2F書庫
永久
103
H8
0-1-1
条例制定伺い
2F書庫
永久
104
H9
0-1-1
条例制定伺い
事務室
永久
簿冊名
廃棄
年月日
保存場所:その簿冊が保存されている場所を記入します。
廃棄年月日:その簿冊を廃棄した年月日を記入します。
その他所要事項については、簿冊の背表紙と同様です。
注意!
(1)
簿冊台帳は永久保存です。また、随時作成するものですので、ワープロやパソコンに
登録しておくと便利です。
(2)
簿冊の形を取らない、地図や図面等、箱や袋、ケースに入れて保存している文書は、
それを一つの簿冊として登録しておきます。
(3)
毎年発生するような、定例的な簿冊については、連続して記入していけるように、下
を開けて残しておくようにします。
(例:条例制定伺いで 1 枚の用紙、規則制定伺いで 1
枚の用紙を使うような方法)
文書事務の手引き
186
2007/10/04
文書分類
文書には、その文書の内容によって分類記号が付与されます。
分類記号は大分類、中分類、小分類からなり、文書取扱規程第 7 条に「文書類目基本分
類表」として規定されています。
また、具体的な文書の例として、別に「文書分類表」がありますので参考にします。
分類記号は、その文書がどの簿冊につづられるかを考えて付与することになります。
簿冊が、分類上どの分野に属するのかを文書類目基本分類表から選び、簿冊及び文書に
分類記号を付与します。
文書分類表には、更に具体的な簿冊の例がありますが、極めて多岐にわたる文書全体を
網羅したものではなく、参考として一つの設定基準とみなして、取り扱います。
最終的には、所管の課長が、文書類目基本分類表に基づいて決定する必要があります。
保存から廃棄まで
完結文書の多くは、後日の資料として、また証拠として、重要な意味を持っています。
しかし、完結文書すべてを永久に保存する必要はありません。
そこで、完結文書ごとにその重要度、必要度等に応じて保存期間を定め、それぞれ必要
な期間だけ保存するという方法がとられています。
【保存期間】
保存期間の基準は、文書取扱規程第 41 条に定められています。
ここでは、永久、10 年、5 年、3 年、1 年と 5 種類に区分されていますが、法令に保存期
間の定めのある文書及び時効が完成する間、証拠として保存する必要がある文書の保存期
間は、それぞれ、法令に定める期間又は時効期間によることとなります。
具体的な文書の保存期間は、文書分類表に定められていますので参考とします。
また、それぞれの文書の重要度により一概に 5 種類の保存期間に当てはめることも適当
ではないので、文書取扱規程及び文書分類表に定める保存期間は基準としてとらえ、最終
的には、所管の課長が決定する必要があります。
文書事務の手引き
187
2007/10/04
【廃棄】
保存年限に到達した文書は、廃棄します。
この際、文書の重要度から更に保存期間を延ばしたいときは、見直しを行い新たに保存
期間を設定します。安易に永久保存とすることは、保存する文書の増加を意味しますので
避けるようにします。
廃棄した文書は、簿冊台帳に廃棄年月日を記入して、記録を残しておきます。
文書の廃棄は、他に漏れて支障があるものなどはもちろん、できるだけ裁断、焼却処分
により行います。
廃棄可能な文書は、随時廃棄していくように心がけますが、暦年の終了する 12 月、年度
の終了、組織変更、人事異動のある 3 月には、必ず保存文書の見直し、廃棄を行います。
注意! 不必要な文書が事務スペース又は文書庫に多いと、真に必要な文書が探しにくく
なり、せっかく保管、保存していても文書の利用ができないという結果になります。
したがって、不要な文書を確実に廃棄していくことも、文書管理上極めて重要な
ことなのです。このため、12 月、3 月以外にも常に文書の廃棄に心がけるようにし
ましょう。
(1)
保存期間の「永久」は、永遠という意味ではありません。「10 年以上」という
意味ですので、必要がないと思われるものは廃棄しても構いません。
また、分かるものについては、保存期間の設定を「15 年」とか「20 年」とした
ほうがよいでしょう。
(2)
実際に、保管、保存の必要がなくなった文書については、保存期間を経過しな
くとも、廃棄して構いません。
(3)
法令等で定められているもの以外の文書は、その保存期間は必要な期間を自ら
設定できるものです。必要な期間は、処理をした担当者が最も良く分かっている
はずです。
「証拠として残しておく」といった文書は、結局は使われずにいるものがほと
んどではないでしょうか。
(4) 「後の資料となる」として残している文書は、本当に使われているでしょうか。
10 年後の後任者は、その文書がなくても、その時代に沿った新しい方法で仕事
を行うものです。
文書事務の手引き
188
2007/10/04
文書庫等の管理
庁舎 1・2 階の文書庫は、総務課が総括管理しています。また、台帳庫については税務課
と市民サービス課、用度品庫は会計課に設置され、それぞれの課が管理しています。
文書庫は、収納する文書に合わせ文書棚を調整し、効率よく収納し、常に整然と整理し
ておかなければなりません。
乱雑であると、美観を損なうだけでなく、文書棚からはみ出た文書の紛失や、対面する
文書、棚板の損傷を招きます。また、ラック間に隙間ができ、通路の確保や確保幅に支障
を来たし、作業の効率性を妨げることになります。
また、文書棚の上に物品を乗せることは、大変危険ですので、絶対にやめてください。
各課は、割り当てられた文書棚を責任をもって、定期的に、そして随時、整理に努める
ようにしましょう。
文書事務の手引き
189
2007/10/04
文書事務の手引き
190
2007/10/04
第 13 章
文書事務の手引き
法規事務
191
2007/10/04
文書事務の手引き
192
2007/10/04
条例
【条例の意義】
憲法第 94 条において、自治立法権が保障され、地方公共団体は、その自治権に基づいて
条例を制定することができます。
憲法にいう「条例」とは、(1)地方公共団体がその議会の議決を得て制定する条例(地
方自治法第14条)のほか、(2)地方公共団体の長がその権限に属する事項について制定す
る規則(同法第15条)及び(3)委員会の制定する規則その他の規程(同法第138条の4第2
項)と解されます。
ここで述べる条例とは、議会の議決を得て(特別の要件を満たす場合には、地方公共団
体の長の専決処分(地方自治法第179条)により)制定するものをいいます。
【条例の所管事項】
条例は、条例としての一定の限られた事項だけをその規定内容とすることができるもの
とされ、これを条例の所管事項といいます。
地方自治法第14条第1項は「普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて第2
条第2項の事務に関し、条例を制定することができる。」と規定し、条例の所管事項につ
いて定めています。すなわち、それは、「地方自治法第2条第2項の事務に関する事項であ
ること」と「法令に違反しない事項であること」です。条例の立案に関しては、常にこの
二つの面について配慮しなければなりません。
(1)
地方自治法第2条第2項の事務に関する事項であること
地方自治法第2条第2項の条例所管事項としての地方公共団体の事務は、「自治事務」、
「法定受託事務」の2種類に分類されます。
地方自治法第14条第1項の「第2条第2項の事務に関し…」というのは、地方公共団体
の事務に関して一般的に条例を制定できる趣旨を明らかにしたものと解されています。
なお、住民等に「義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場
合を除くほか、条例によらなければ」なりません(地方自治法第14条第2項)。
それ以外のものについては、法令により明文をもって条例によるべきものとされてい
るもののほかは、規則で専属的所管事項とされているものを除き、規則の所管事項と競
合し、条例又は規則のいずれかをもって規定すれば足りるということになります。
最近は、義務を課し、又は権利を制限するものに該当しなくとも、地方公共団体の運
営の基本理念など、行政運営上重要と位置づけられるものについて、条例で規定する例
文書事務の手引き
193
2007/10/04
が増える傾向にあります。
(2)
法令に違反しない事項であること
憲法第94条は、地方公共団体は「法律の範囲内で」条例を制定できるとしていますが、
ここでいう「法律」とは、国会が制定した法律のほか政令、省令等の命令を含みます。
法律の「範囲内」というのは、法令で明文の規定をもって条例で定めるべき旨認めた
範囲内と解するか、法令に抵触しない限度でという意味に解するのかで争いがあります
が、条例を制定するに当たり、常に法律の手引きを必要とすると解するのは、地方自治
の本旨及び自治立法権の設けられた趣旨に反し妥当ではありません。
地方公共団体は、自らの意思によって行政を運営するゆえに、自らの意思によって定
める事項について条例を制定することが自治権の要素であることから、法律の「範囲内」
というのは、後者のように法令に抵触しない限度という意味に解すべきでしょう。
現在、「法律先占論」(法律が既に規制の対象としている分野については条例を制定
できないとする考え方)は、過去のものになり、独自の条例によるまちづくりをする例
が増えています。
規制の目的が異なれば、規制の対象が既にある法律と同じであっても条例を制定する
余地はありますので、地域の実情に即した政策推進のための条例制定について積極的に
取り組む必要があります。
【規則との関係】
地方分権法施行以前は、機関委任事務は、国から地方公共団体の長に委任された事務で
あり、地方公共団体の事務ではありませんから、規則でもって規定すべきであり、原則と
して条例で規定することはできませんでした。
しかし、地方分権法が施行され、地方公共団体の事務が「自治事務」「法定受託事務」
に整理され、法定受託事務についても条例制定が可能となりました。
したがって、地方公共団体の事務のうち、規則の専管的事項とすべきものは、法令等に
より規則で定めることとされているものに限られ、住民の権利義務を権力的に規律するも
のでないものは、条例と規則が競合することになります。
一般的には、普通地方公共団体の事務処理に関しては、条例をもって規定することも、
規則をもって規定することも可能であると考えられます。
ただ、「地方自治法第149条の概括的例示の趣旨からして、競合分野の事務のうち執行
に係るものについては、長の権限に属するものとして、規則を定めて処理する方が適当で
ある場合が多いと考えられますし、また、法令上、当該事務の処理方法が明確に規定され
ておらず、その範囲及び方法についても一般的な基準を定める必要がある場合には、条例
によって処理することが適当である。」といえます。
条例と規則は、それぞれ別個の法形式であり、原則としていずれが優位に立つという関
係にはありません。
文書事務の手引き
194
2007/10/04
ただし、万一、条例の内容と規則の内容とが相互に抵触した場合には、地方自治法上そ
の制定の手続、罰則規定の委任の程度からみて条例が優先すると解することになります。
なお、条例の委任に基づく規則又は条例を執行するための規則が条例の規定に違反するこ
とはできないことはいうまでもありません。
【条例の効力】
条例がいかなる範囲でその効力を有するかについて、「地域に関する効力」「人に関す
る効力」「時に関する効力」の三つの要素に分けて考える必要があります。
(1)
地域に関する効力
条例の効力は、地方公共団体の全域に及び、それ以外の区域には及ばないというのが
原則です。この例外もありますが、条例によっては当該地方公共団体の区域のうち一定
の区域に限って適用されるもの等があります。
(2)
人に関する効力
条例は、その効力の及ぶ地方公共団体の区域内にあるすべての人に対して適用され、
その区域外にある人に対しては適用されないというのが原則です。区域内にあるすべて
の人とは、当該地方公共団体の住民だけでなく、その区域に一時的に滞在している者、
旅行者等区域にある者すべてを指します。
(3)
ア
時に関する効力
効力の発生時期
条例が現実に効力を発揮するためには、それがまず公布され、更に施行されること
が必要です。すなわち、「条例の施行」とは、それまで未発動の状態にあった条例を
現実に発動しうる状態におくことをいいます。
実務上は、「公布の日から施行する」として公布日施行の例が多くありますが、特
に罰則の規定その他住民の権利義務に関する規定を内容とする行政事務については、
住民に対し十分周知徹底する必要がありますので、公布の日と施行の日の間に適当な
期間を設ける必要があります。
イ
遡及適用
法の適用については、施行前の事柄には遡及しないのが原則です。しかし、遡及に
よって、住民の権利利益の侵害を生じさせず、むしろ利益をもたらす場合には例外的
に遡及適用が認められます。
【条例と罰則】
罰則とは、条例に対する義務違反の発生を予防するとともに、現実にその義務違反が行
われた場合には、これに対してその予定された罰を科そうということです。
地方自治法第14条第5項の規定で、条例に刑罰規定を設けることを包括的に委任し、地
文書事務の手引き
195
2007/10/04
方公共団体の条例の実効性を保障しています。
罰則には、刑罰と過料の2種類がありますが、罰金の額等の引き上げのための刑法等の
一部を改正する法律(平成3年法律第31号)により、条例における罰金の上限は、100万円
とされています。
規則
【規則の意義】
地方自治法第15条第1項は、「普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおい
て、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができる。」と規定しています。
この長の定める規則を通常、地方公共団体の規則(この場合は、行政委員会規則を含み
ません。)といいます。
規則は、条例と並んで自治権に基づいて定立される地方公共団体の自主立法です。規則
は、条例と相並んだ法形式であり、地方公共団体の長が自らその権限に属する事務につい
て定めるものです。
条例と規則の基本的相違は、条例が原則として議会の議決を経て制定改廃されるのに対
し、規則は、地方公共団体の長の決定のみによって制定改廃される点にあります。
【規則の所管事項】
地方自治法第15条第1項の「長の権限に属する事務」の中には、地方公共団体の事務の
ほか、本来的には国・県の事務ですが、事務の性質から市が行うこととされている事務(い
わゆる「法定受託事務」)があり、その規則制定権の範囲は極めて多岐にわたっています。
規則の所管事項については、
(1)
普通地方公共団体の長の権限に属する事務に関する事項であること
(2)
法令に違反しない事項であること
(3)
他の執行機関の権限に属しない事項であること
などがその要件として挙げられます。
【その他の事項】
規則の地域に関する効力、人に関する効力、時に関する効力については、条例と同様に
考えることができます。
また、規則と罰則においては、規則には、条例と異なり刑罰権の委任はありませんが、
法令に特別の定めがある場合を除くほか、行政上の秩序罰として50,000円以下の過料を科
する旨を設けることができます。(地方自治法第15条第2項)
過料は、刑罰ではありませんが、義務違反に対する制裁である点では、全く同じ性質を
文書事務の手引き
196
2007/10/04
有しています。
なお、行政委員会規則は、市長が定めるものではありませんので、地方自治法第15条第
2項の罰則を設けることはできません。
規程、要綱、要領等
条例、規則のほか訓令としての規程、要綱等がありますが、これらの制定改廃の手続及
び形式は、全て条例、規則に準じて行われます。
特に、規程は全く同じであり、要綱、要領等の異なる点は、公布文を置かないこと、刑
罰の規定がないことなどです。
注意!
条例及び規則を公布する際は、総務課に備え付ける令達番号簿により番号を付けます。
規程、要綱、要領の制定後の取扱いは次のとおりとします。
規程 令達番号簿により番号を付け、すべて公布します。
要綱・要領 令達番号簿により番号を付けます。この際、要綱であっても要領であって
も、「鹿角市訓令第○号」とします。通常は、公表の必要はありませんが、住
民の権利義務に関わるようなものについては告示します。
(これは、鹿角市が従来から行っている方法で、県や他市町村とは取扱いが違います。一
般的には、規程、要綱、要領は、訓令という一つの形式に分類され、その中で必要なもの
について告示するという形式がとられています。本市の場合は、訓令は要綱及び要領、規
程は規程として分類し、それぞれの取扱いをしています。)
発案
条例の発案権は、条例により次の3種類があります。
(1)
長及び議員の双方にあるもの
(2)
長に専属するもの
(3)
議員だけに認められるもの
規則や教育委員会規則、選挙管理委員会規則等は、それぞれ地方自治法、地方教育行政
文書事務の手引き
197
2007/10/04
の組織及び運営に関する法律で制定者が一定されているので、発案権の問題は生じません。
なお、地方自治法第74条によって、住民が条例の制定又は改廃について直接請求を行う
ことにより、実質的に発案権を有する場合があることに注意すべきです。
条例制定の特殊な場合
(1)
条例は、議会の議決を経て制定されるのが普通ですが、一定の場合においては、長
限りで制定する場合があります。
すなわち、地方自治法第179条により市長が専決処分で制定する場合がこれにあたり
ます。
(2)
通常の場合においては、条例は、議会の議決だけで、規則は、長の制定行為だけで
成立し、別段監督官庁の許認可、承認等を要しないとされています。
しかし、特別の場合として自治法第3条第3項の許可、公営住宅法第13条第2項の承認
があります。
制定の形式
条例、規則等は、一定の形式に従って制定されます。
条例、規則等の制定形式についてみると、次の4つの型に分類することができます。
新制定
一部改正
全部改正
廃止
この4形式はそれぞれ特長をもっているものですが、注意すべきは改廃の法形式の問題
です。
すなわち、既存の条例や規則が廃止されるためには、同等又はそれ以上の形式的効力を
有する法形式によらなければならないということです。
以下制定の要領について説明します。
【新制定の形式】
(1)
公布文
文書事務の手引き
198
2007/10/04
法令文は、条例、規則等を公布する旨の公布権者の意思を表示する文章です。
公布文は、公布される条例、規則等の冒頭に付けられるもので、条例、規則等の一部
をなすものではありません。(地方自治法第16条参照)
(2)
条例、規則等番号
条例、規則等には、番号が付けられます。
番号は、暦年により総務課に備え付けている「令達番号簿」により、条例、規則、規
程ごとに公布の順に従って一連番号を付けます。
法令で引用する法令番号は、最初制定のときのものを用い、全部改正のときに限り、
当該改正の法令番号で引用します。
(3)
題名
人に名前が付けられるように、条例・規則等にも簡潔で、できるだけ内容を的確に表
現する題名を付けます。
原則として「鹿角市」の文字を冠しますが、題名が非常に長くなる場合や語調が悪く
なる場合には、市名を冠しないこともあります。
(4)
前文(制定文)
通常条例、規則等には置いていませんが、条例について前文を置けば、これは条例の
内容を構成することになり、議会の審議の対象となります。
(5)
本則
条例の主体は、本則と附則で構成されます。
本則というのは、附則以外の部分のことで、条例、規則等の本体的部分をなし、附則
とは、本則に付随してその条例・規則等の施行期日等を定める附帯的部分のことです。
条例をこのように本則と附則とに分けて構成するのは、両者あいまって条例、規則等
を秩序よく理解し得るようにするためです。
本則は、検索のための章、節のほか、条、項、号からなり、内容の理解の便に供して
います。
ア
前段と後段
規定の内容に従って区切りを付ける必要のある場合でも、項を別に建てるほどのも
のでないときは、項の中で文章を別に区切る場合があります。
前の方の文章を「前段」と呼び、後の方の文章を「後段」と呼びます(前段と後段
は、「この場合において」という言葉で結ばれることが多い。)。
イ
ただし書
項の中の文章が区切られている場合で、後段の文章が「ただし」で始まり、前段の
文章に対する例外等を規定する場合があります。
この場合には、後段の規定を「ただし書」と呼び、これに対する前段の規定を「本
文」と呼んでいます。
文書事務の手引き
199
2007/10/04
ウ
見出し
条には、条文の規定している内容の理解と検索の便に供するため見出しを付けます。
見出しは、条文の内容を簡潔に要約したものでなければなりません。
エ
本則の規定の順序
本則に規定される順序は、原則として、次によります。
①目的(趣旨)
②定義
④規律の対象となる事項
③適用範囲
⑤補則
⑥罰則
「鹿角市観光開発規制条例(昭和48年鹿角市条例第30号)」に例をみると、次のよ
うに構成されています。
第1条目的、第2条定義、第3条観光開発方針の開発、第4条事業者の責務、第5条観
光開発事業の届出、第6条助言・勧告、第7条措置の報告、第8条事業完了の報告、第9
条開発協定、第10条罰則、第11条規則への委任
(6)
附則
附則に規定される順序については、一応原則的なものがあり、通常は、次のように
配列されます。
①当該法令の施行期日に関する規定
②既存の他の法令の廃止に関する規定
③当該法令の施行に伴う経過措置に関する規定
④既存の他法令の改正に関する規定
⑤当該法令の有効期限に関する規定
⑥その他の規定
(7)
別表
条例、規則等の規定内容を表を用いて表現する場合に、その規定内容が複雑で長いも
のは、本則の中には置かないで、条例・規則等の末尾、つまり、附則の次に「別表」を
置きます。
この場合の別表の表示は、別表の左肩に「別表1(第○条関係)」のように横書きで
表示します。
横書きの別表を縦線と横線とで区分した場合、横の線で区画されている区切りを「項」
と呼び、縦の線で区画されている区切りを「欄」と呼びます。
【一部改正の形式】
「○○○条例の一部を改正する条例」等一部改正の例規は、一つの独立した例規ですが、
施行後は、改正部分は元の例規にとけこんで、附則以外は中味がなくなります。
【全部改正の形式】
条例、規則等の改正部分が広範囲にわたり、かつ、規定の追加、削除、条の移動等が大
文書事務の手引き
200
2007/10/04
幅に行われるため、一部改正の方式によっては改正が複雑になり、分りにくいというよう
な場合に、全面的に改正する方法がとられます。
全部改正の方式をとる場合は、「○○○条例の全部を改正する」旨の柱書きが題名の次
に置かれることを除き、新制定の方式とほとんど同じです。
【廃止の形式】
条例、規則等の廃止は、本則で行われる場合と附則において行われる場合とがあります。
本則で廃止する場合は、その条例、規則等が既存の条例、規則等を廃止することを直接
の目的とする場合であり、附則で廃止する場合は、新しい条例・規則等が制定された結果
又は別の条例・規則等の改正に伴い、既存の条例・規則等を廃止する必要がある場合です。
注意しなければならないのは、既に上級の法令の失効により、当該条例なり、規則等が
実際には失効している場合でも、当該条例、規則を廃止しなければ、形式的にはこれらが
残っているので、やはり廃止の手続を踏むことが必要です。
法令審査委員会
総務課では、法令の制定、改廃等について担当課の相談に応じていますが、同時に法令
審査委員会の事務局としての役割も果たしています。
総務課に提出された法令案は、必要に応じて随時開催される(通常は、定例市議会開催
2週間位前。)法令審査委員会に付議されます。
法令審査委員会は、市の法規上の重要事項を審議し、それにかかわる行政の適正な処理
を図ることを目的として、「鹿角市法令審査委員会規程」によって設置されている市長の
補助的機関です。
委員会での審査は、通常、総務課職員の内容説明に始まり(内容によっては、事案の主
管課の課長又は担当者が説明することもあります。)、各委員は、職務上の立場なり、個
人的意見なりを自由に交換することによって審査が進められます。
なお、急施を要する場合は持ち回りにより審査し、軽易な事案で委員会に付議する必要
のないものは総務課長に審査させることによって委員会の審査に代えています。
文書事務の手引き
201
2007/10/04
条例、規則等の基本書式
【条例、規則等の基本書式】
形式(×は1字空ける。
)
×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○をここに公布する。
××年号○年○月○日
鹿角市長×○ ○ ○ ○ 印
×
鹿角市○○第○号
×××○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
×××○○○○○○○
目次
×第 1 編×○○
××第 1 章×○○
×××第 1 節×○○
××××第 1 款×○○(第○条-第○条)
××××第 2 款×○○(第○条-第○条)
×××第 2 節×○○(第○条-第○条)
××第 2 章×○○(第○条-第○条)
××第 3 章×○○
×××第 1 節×○○(第○条-第○条)
(中略)
×附則
××第 1 編×○○
×××第 1 章
××××第 1 節
×××××第1款
×(○○)
第○条×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
×○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○○○○○○。ただし、○○○○○
×○○○○○○○○。
第○条×○○○○○○○○○○○○○○○○。○○○○○○○×
○○○○○。
第○条×○○○○○○○○○○○○○○○○。
×(1)×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
××○○○○。
×(2)×○○○○○○○○○○○○○○○○。
(中略)
×××附×則
1×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
×○○○○○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○○○○○。
文書事務の手引き
202
名称等
公布文
条例番号
題名
目次
本則
(見出し)
(第○条第 1 項)
(第○条第 2 項)
(ただし書)
(前段、後段)
(第○条第 1 項第 1 号)
附則
2007/10/04
【ワードプロセッサーの書式設定】
用紙サイズ(A4 縦) 字数(40 字) 行数(30 行) 余白
30 ㎜ フォント(12 ポイント) 行間(1 行)
上 35 ㎜・左右各 25 ㎜・下
【新旧対照表の書式設定】
新旧対照表は、例規ネットで該当する条例等を開き、改正される条左横のチェックボッ
クスにチェックし、新旧対照表作成ボタンをクリックすることにより、ひな形が作成でき
ます。
新旧対照表の作成は、一部改正の場合のみです。
○○○○○○○○○○○○○
(新旧対照表)
改正案
文書事務の手引き
現行
203
2007/10/04
一部改正、全部改正及び廃止の基本例
【一部改正】
×××○○○○条例の一部を改正する条例
×○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)の一部を次のように改正する。
×第○条中「○○○」を「○○○」に改める。
条文中一部の改正
×第○条中「○○」の次に「○○」を加える。
条文中一部の規定の追加
×第○条第1項中ただし書を削り、同条第3項に次のただし書を加える。
××ただし、○○○○○○○○○○○。 ただし書の削除と追加
×第○条の見出しを「(○○○)」に改める。見出しの改正
×第○条の次に次の1条を加える。
第○条の2×○○○○○○○○○○。
×第○条第○項第○号を削る。
1条追加
末尾の号の削除
×第○条第○項に後段として次のように加える。
××この場合において、○○○○○○○○○○○○○。
×第○条の見出し中「○○」を「○○」に改める。
後段の追加
見出し中の改正
×第○条を次のように改める。
第○条×削除 その条の全文の削除
×第○条を次のように改める。
第○条×○○○○○○○○○。
条文全文の改正
×別表中「○○○」を「○○○」に改める。
別表中の改正
×××附×則
1×○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○。
文書事務の手引き
204
2007/10/04
【二つ以上の条例の同時改正】
×××○○○○条例等の一部を改正する条例
第1条×鹿角市○○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)の一部を次のように改正す
×る。
××第○条中「○○」を「○○」に改める。
××第○条を次のように改める。
×第○条○○○○○○○○○○○○○○。
第2条×鹿角市○○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)の一部を次のように改正す
×る。
××第○条中「○○」の次に「○○」を加える。
×××附×則
1×○○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○○○○○○。
【全部改正条例】
×××○○○○条例
×○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)の全部を改正する。
×(○○)
第1条×○○○○○○○○○○。
×(○○)
第2条×○○○○○○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
×○○○。
×××附×則
1×この条例は、公布の日から施行する。
2×○○○○○○○○○○。
注意! 附則には既存の条例を廃止する旨の規定は置きません。
文書事務の手引き
205
2007/10/04
【一つの条例の廃止】
×××○○○○○条例を廃止する条例
×○○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)は、廃止する。
×××附×則
1×○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
×○○○。
【二つ以上の条例の廃止】
×××○○○○条例等を廃止する条例
第1条×○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)は、廃止する。
第2条×○○○○○○○○○○○○○○○条例(年号○年鹿角市条例第○号)は、廃止す
×る。
×××附×則
1×○○○○○○○○○○。
2×○○○○○○。
一部改正の方法例
【題名の改正】
×題名を次のように改める。
×××○○○条例
注意! 新たな題名は、4字目から書き出します。
【条文全部の改正】
(1)
1条全文を改正する例
×第○条を次のように改める。
第○条×○○○○○○○○○○○○。
文書事務の手引き
206
2007/10/04
(2)
項の全文を改正する例
×第○条第2項を次のように改める。
2×○○○○○○○○○○○○。
×第○条第1項から第3項までを次のように改める。
×○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○。
3×○○○○○○○○○○○。
(3)
号の全文を改正する例
×第○条(第○項)第3号を次のように改める。
××(3)×○○○○○○○○。
(4)
ただし書の全文を改正する例
×第○条(第○項)(第○号)ただし書を次のように改める。
××ただし、○○○○○○○○。
(5)
別表を改正する例
×別表(第○)を次のように改める。
別表(第○)(第○条関係)
○○
○○○○
○○○○○○
○○○○○○
○○○○○○
○○○○○○
【条文の一部の改正】
(1)
条文中ある字句を改正する例
×第○条中「○○」を「○○」に改める。
文書事務の手引き
207
2007/10/04
(2)
ある項に限って改正する例
×第○条第○項中「○○」を「○○」に改める。
(3)
同一の条文中数項にわたって改正する例
×第○条第1項中「○○」を「○○」に、「○○」を「○○」に改め、同条第3項中「○○
○」を「○○」に改める。
注意! 同一条文の同一項内に2箇所以上の改正を必要とする場合は、一つひとつ「改
める」の文字を用いず、末尾にのみ記載します。また、項が2項以上にまたがって
いるときは、項ごとに「改め、」とするのが常例です。
(4)
数条にわたって同一字句を改正する例
×第○条、第○条及び第○条中「○○」を「○○」に改める。
×第○条から第○条までの規定中「○○」を「○○」に改める。
(5)
ある字句を挿入する例
×第○条第○項中「○○」の次に「○○」を加える。
(6)
ある字句を削除する例
×第○条中「○○」を削る。
(7)
ある字句を削り、ある字句を加える例
×第○条中「○○」を削り、「○○○」の次に「○○」を加える。
(8)
ある字句を削り、ある字句を改め、かつ、ある字句を加える例
×第○条中「○○」を削り、「○○」を「○○」に、「○○」を「○○」に改め、「○○」
の次に「○○」を加える。
文書事務の手引き
208
2007/10/04
(9)
ただし書を改正する例
×第○条第○項ただし書きを次のように改める。
××ただし、○○○○○○○○○○。
【条文の追加】
(1)
章(節)を追加(条文も含めて)する例
×第1章の次に次の1章を加える。
×××第1章の2×○○○○。
第○条の2×○○○○○○○○○。
第○条の3×○○○○○○○○○。
2×○○○○○○○○○○○。
(2)
ア
条を追加する例
ある条と条との中間に条を追加する場合(条の繰下げを行わない場合)
×第4条の次に次の1条を加える。
第4条の2×○○○○○○○○○。
イ
同上(条の繰下げを行う場合)
(第10条が末条の場合)
×第10条を第11条とし、第9条から第5条までを1条ずつ繰り下げ、第4条の次に次の1条を加
える。
第5条×○○○○○○○○○○。
ウ
章(節)の末尾に追加する場合
×第○章(第○節)中第○条の次に次の1条を加える。
第○条の2×○○○○○○。
エ
本則の末尾に追加する場合
×本則中第9条の次に次の1条を加える。
第10条×○○○○○○○○○○。
文書事務の手引き
209
2007/10/04
(3)
ア
項を追加する例
元の条文が1項の場合
×第○条に次の1項を加える。
2×○○○○○○○○○○○。
イ
元の条文の項の末尾に追加する場合
×第○条に次の1項を加える。
4×○○○○○○○○○○○。
ウ
ある項と項との中間に項を追加する場合
(第3項が末項の場合)
×第○条第3項を同条第4項とし、同条第2項を同条第3項とし、同条第1項の次に次の1項を
加える。
2×○○○○○○○○○○○。
(4)
ア
号を追加する例
ある号と号との中間に号を加える場合
×第○条第3号の次に次の1号を加える。
×(3)の2×○○○○○○○○。
イ
同上(5号で成り立っているとき、号の繰り下げを行う場合)
×第○条中第5号を第6号とし、第4号を第5号とし、第3号の次に次の1号を加える。
×(4)×○○○○○○○○。
ウ
号の末尾に追加する場合
×第○条第○項の次に次の2号を加える。
×(3)×○○○○○○○○○○。
×(4)×○○○○○○○○。
(5)
ある項に後段を追加する例
×第○条第○項を後段として次のように加える。
××○○○○○、○○○○○。また同様とする。
文書事務の手引き
210
2007/10/04
(6)
ただし書を追加する例
×第○条(第○項)に次のただし書を加える。
××ただし、○○○○○○。
(7)
別表を追加する例
×附則の次に次の別表を加える。
別表(第○)(第○条関係)
○○
○○○○○○
○○○○○○
(8)
○○○○
○○○○○○
○○○○○○
見出しを付ける例
×第○条に次の見出しを付する。
××(○○○)
【条文の削除】
(1)
ア
1条を削除する例
条と条との中間にある全文を削除するが、条そのものは存置する場合
×第○条を次のように改める。
第○条×削除
イ
条文をすべて削除し、かつ、条そのものも削除する場合
×第○条を削(り、以下順次1条ずつ繰り上げ)る。
注意! 条を削って後の条を繰り上げると、これを引用している他の条例、規則の改正
が必要となり、これが煩雑である場合は、アの方法による。
文書事務の手引き
211
2007/10/04
(2)
ア
2条以上を削除する例
条の全文は削除するが、条そのものは存置する場合
×第○条から第○条までを次のように改める。
第○条から第○条まで×削除
(又は)
×第8条及び第9条を次のように改める。
第8条 削除
第9条 削除
イ
条文をすべて削除し、かつ、条文そのものも削除する場合
×第○条の2から第○条の4までを削る。
(3)
項を削除する例
×第○条第○項及び第○項を削る。
(4)
ア
号を削除する例
条文中単一に1号ある場合又は末尾の号に限り削除する場合
×第○条(第○項)第○号を削る。
イ
条文中号と号との中間を削り、以下順次繰り上げる場合
×第○条(第○項)第○号を削り、以下1号ずつ繰り上げる。
(5)
ただし書を削除する例
×第○条(第○項)(第○号)ただし書を削る。
(6)
別表を削除する例
×別表(第○)を削る。
文書事務の手引き
212
2007/10/04
参考
文書事務の手引き
213
2007/10/04
文書事務の手引き
214
2007/10/04
鹿角市文書事務取扱規程(逐条解説)
目次
第1章
総則(第1条-第7条)
第2章
文書管理組織(第8条-第11条)
第3章
文書の受領、配布及び収受(第12条-第19条)
第4章
文書の処理(第20条-第30条)
第5章 文書の清書及び発送(第31条-第36条)
第6章 文書の整理及び保存(第37条-第42条)
第7章
雑則(第43条・第44条)
附則
第1章
総則
(趣旨)
第1条 この規程は、別に定めがあるものを除くほか、鹿角市役所における文書の取扱
いについて必要な事項を定めるものとする。
1 鹿角市文書事務取扱規程(平成10年鹿角市規程第2号。以下「文書取扱規程」という。)
は、文書の管理に当たって必要な事項を定めたものです。ただし、法律、政令、省令、
条例、規則、他の訓令などにおいて、文書の管理について別に定めがあるときは、その
定めが文書取扱規程の特例として適用されることになります。
2
「鹿角市役所」とは、第2条第2号に規定する「課等」をいいます。
(定義)
第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定め
るところによる。
(1) 文書 市長の事務部局の所掌する事務に関する全ての書類をいう。
(2) 課等 鹿角市行政組織規則(平成9年鹿角市規則第24号。以下「組織規則」と
いう。)第2条に規定する課及び保健センター、組織規則第6条第1項に規定する会
計課並びに組織規則第3条第1項に規定する福祉事務所及び同条第2項に規定する
支所をいう。
(3) 課長等 前号に規定する課等の長をいう。
1
文書取扱規程に基づいて管理されるべき文書は、市長部局の事務を処理するために
取得し、又は作成する書類のすべてとします。ただし、鹿角市財務規則(昭和47年鹿角
市規則第17号)で物品の取扱いを受ける図書等については、この文書管理規程の適用は
受けません。
参考として、情報公開条例では公文書とは「実施機関の職員が職務上作成し、又は取
得した文書、図画及び写真であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、
文書事務の手引き
215
2007/10/04
実施機関が保有しているものをいう。」と定義しています。
2
本庁以外の保健センター、会計課、福祉事務所、支所についても、文書取扱規程上、
同様の取扱いをすること。また、施設等も所管の課等に含まれるものとします。
3
各行政委員会及び公営企業については、それぞれの組織規則又は事務局規程の中に
準用規定が置かれています。
(文書管理の原則)
第3条 文書は、市政が円滑、適正、かつ効率的に行われるよう、正確かつ迅速に取扱
い、常にその経過を明らかにしておくとともに、市民の利用にも役立つよう適切に管理
しなければならない。
1
市の事務は、市民に対する様々な行政的権限を行使するため、なによりも公正さが
要請され、意思決定の適正化、伝達手段の確実性、普遍性に配慮しなければならなりま
せん。また、組織としての統制と秩序が保たれ、合理的、能率的に機能し、その一体的
継続性と安全性が発揮されるようにしなければなりません。
2
事案決定の内部的責任の範囲を明らかにし、意思決定の確実な実行を期するため、
鹿角市事務決裁規程(昭和48年鹿角市規程第12号)等が定められています。
3
事務を適正かつ迅速に処理するため、行政手続法(平成5年法律第88号)及び鹿角
市行政手続条例(平成8年鹿角市条例第21号)により、行政運営の公正の確保と透明性
の向上を目的に、処分、行政指導及び届出に関する手続について共通する事項が定めら
れています。
4
「市民の利用にも役立つように」とは、情報公開制度に対応することをいいます。
(事案処理の原則)
第4条 事案の処理は、文書によらなければならない。ただし、特に急施を要する事案
又は軽易な事案は、電話又は口頭で処理することができる。
1
市の行う事務には、許可、認可、取消し等の行政処分に関する事務をはじめ市民の
権利義務に関する事務が多くあります。このような事務を文書によって処理することは、
権限を有する者が正式の手続を経て行ったことの証拠として、また、権利義務の存否に
ついての証拠として意味を有します。
以上のような観点から、市における事務は、原則として文書によって処理すべき旨を
明らかにしたものです。
2
急施を要する事案について、文書による処理ができないときは、事後において起案
等の正規の手続を取り、そのてん末を明らかにしておかなければなりません。
3
軽易な事案のうち電話又は口頭で処理したもので、起案する必要はないが記録して
おかなければならないものについては、文書取扱規程第19条の規定に基づき適宜の用紙
に記載して処理します。
文書事務の手引き
216
2007/10/04
(文書作成の原則)
第5条 文書の作成に当たっては、常用漢字表(昭和56年内閣告示第1号)、現代仮名
遣い(昭和61年内閣告示第1号)、送り仮名の付け方(昭和48年内閣告示第2号)及び
外来語の表記(平成3年内閣告示第2号)により、平易、簡潔かつ明瞭に表現するよう
に努めなければならない。
2 文書は、左横書きとしなければならない。ただし次に掲げるものは、この限りでな
い。
(1) 法令の規定により様式が縦書きと定められているもの
(2) 他の官公署が様式を縦書きと定めたもの
(3) 祝辞、表彰状その他これらに類するもの
(4) 前各号に掲げるもののほか、総務課長が特に縦書きを適当と認めたもの
1
第1項では、文書記述の原則を定めています。ただし、固有名詞、特殊用語、専門用
語などこの原則によることが不適当な場合は、例外的に使用できます。
2
第2項では、文書の書式は原則として左横書きによるものとし、、その例外として縦
書きによることが認められるものを列挙しています。
なお、左横書きの文書に段階を設けて細別する場合における指示番号の表示について
は次のとおりとしますが、項目が少ないときは「第1」を除いて、「1」から用いても
差し支えありません。
第1
1
(1)
ア
(ア)
a
第2
2
(2)
イ
(イ)
b
第3
3
(3)
ウ
(ウ)
c
また、「a」、「b」、「c」の段階を更に細別する場合には「(a)」、「(b)」、
「(c)」を用います。「(a)」、「(b)」、「(c)」を更に細別する場合には
「a’」、「b’」、「c’」を用います。
(文書の規格)
第6条 文書を作成する用紙の規格は、原則として日本工業規格A列4判縦長型による。
ただし、この規格によることが不適切であると認められるものについては、その他の規
格を用いることができる。
文書の規格が法令等により定められているもの、日本工業規格A4縦長型では清書に不
適切なもの等については、その定められた規格又は適当と認められる規格によることがで
きます。
なお、日本工業規格A3判の用紙を半折りして使用することは、本条文にいうA4縦長
型に該当しません。また、文書の減量化を図るため、原則として両面を使用するものとし
ます。
(文書の分類)
第7条 すべての文書は、文書類目基本分類表(別表第1)により分類整理する。ただ
し、戸籍及び住民登録に関する文書、その他総務課長において必要がないと認めたもの
はこの限りでない。
事務の適正化や効率化のため、文書の分類を行うことを規定しています。
文書事務の手引き
217
2007/10/04
新たな事務の発生や、事務の消滅などにより分類番号を変更する必要が生じた場合は、
総務課長に連絡し、文書類目基本分類表を改正します。
第2章
文書管理組織
(総務課長の職務)
第8条 総務課長は、文書の管理がこの規程に従って適正かつ円滑に行われるよう指導
するとともに、必要があると認めるときは、課等における文書の管理の実態を調査し、
又は課長等に対し報告を求め、若しくは改善のための指示を行うことができる。
総務課長は、鹿角市役所における文書管理の総括者として、適正かつ円滑な文書管理が
行われるように指導します。
(課長等の職務)
第9条 課長等は、それぞれの課等における文書の管理がこの規程に従って適正かつ円
滑に行われるよう努めなければならない。
1
課長等は、課等における文書管理の総括者としての責任を持ち、文書の処理が組織的
に迅速かつ的確に行われるよう指導します。
2
施設を所管する課長等にあっては、当該施設の文書事務についても適宜指導しなけれ
ばなりません。
(文書主任等)
第10条 課等に文書主任及び文書副主任を置く。
2 課長等は、文書主任及び文書副主任を定め、総務課長に報告しなければならない。
1
前条の規定のように、各課等の文書管理の責任者は課長等であるが、さらに実質的
な文書管理体制の確立を推進するため、文書主任及び文書副主任を置くこととします。
2
課長等は、毎年度当初に文書主任及び副主任を指定し、総務課長へ報告します。
3
文書主任及び文書副主任の指定の基準は、次のとおりです。
文書主任:課等の庶務担当班長
文書副主任:課等のその他の各班長
第11条 文書主任は、その課における次の事項を処理しなければならない。
(1) 文書の審査に関すること。
(2) 文書の整理及び管理に関すること。
(3) 文書の処理の促進に関すること。
(4) 文書の取扱いの指導及び改善に関すること。
2 文書副主任は、文書主任を補佐し、担当内の前項各号に掲げる事務を処理する。
1
第1項第1号に規定する文書の審査は、事務処理の効率化を図り、市民の信頼性を高
めるため、適正な文書の完成を図るものです。このため、特に次の点に注意して迅速か
つ正確に行い、不備な点については、起案者に補正させます。
(1) 起案は所定の用紙により行われているか。
文書事務の手引き
218
2007/10/04
(2) 起案用紙の所定欄に必要事項が誤りなく記載されているか。
(3) 決裁区分は正しいか。また、必要と認められる部課長等に合議することになっ
ているか。
(4) 文書分類及び保存期間は適正か。収受文書に基づく起案の場合は、その収受文
書の文書番号を用いているか。
(5) 文書の題名は適切か。
(6) 文書の内容に応じた適正な書式によっているか。また、様式の定まっているも
のについては、違式な点はないか。
(7) 文体は適当か。平易、簡明な表現を用いて作成されているか。また、用字、用
語等は正しく使用されているか。
(8) 文書の施行者名及びあて先は適当か。
(9) 施行年月日は適当か。
(10)
「公印省略」の表示がある文書については、これを適当と認めてよいか。また、
公印を省略して差し支えない文書はないか。
2
通常は、各担当の班長が文書副主任として、所管のチェック機能を果します。文書主
任は、とりまとめ役が主となります。
第3章
文書の受領、配布及び収受
(文書の受領)
第12条 市役所に到達した文書は、総務課長が受領する。ただし、総務課以外の課等に
直接到達した文書については、当該課長等が受領する。
郵送により市役所に到達した文書は、総務課長が受領します。
直接、課等(施設も含む。)に到達した文書は、当該課長等が受領します。
(料金の未納又は不足郵便物の取扱い)
第13条 郵便料金の未納又は不足の文書が到達したときは、官公庁から発送されたもの
又は総務課長が特に必要と認めたものに限り、その未納又は不足料金を納付して受領す
ることができる。
急ぎであると認められる場合等は、各課等において切手で払い出しします。
(文書の配布)
第 14 条 総務課長は、受領した文書を主管課長等に開封しないで配布しなければならない。
ただし、開封しなければ配布先が判明しない文書については、この限りでない。
2 課長等は、総務課長から配布を受けた文書又は直接受領した文書のうち、他の課等に
関係のあるものについては、その写しを当該課長等に送付するものとする。
配布先は送り主から判断できる場合がほとんどなので開封には慎重を期します。
写 印を押印するなどし、誤配布等による転送と区別します。
写しを配布する際は○
文書事務の手引き
219
2007/10/04
(文書の収受)
第 15 条 課長等は、第 12 条ただし書により受領し、又は前条第1項により配布された文
書を収受しなければならない。
2 文書主任は、文書を受領したときは、当該文書に文書収受兼供覧簿(様式第1号)(以
下「供覧簿」という。)を貼付し、当該供覧簿及び文書整理簿(様式第2号)に文書番号
その他必要な事項を記載するとともに、当該供覧簿に確認印を押印しなければならない。
ただし、軽易な刊行物、ポスター、あいさつ状その他これらに類する文書については、
当該文書に収受印を押すことで足りる。
3 課等において、年間又は特定の期間に同一の題名で相当数受領する申請書等について
は、課長等が定める題名別の文書整理簿を用いることができる。
1
第2項に規定する「これらに類する文書」とは、当該文書に基づいて通知、回答等
の処理をする必要がなく、処理過程を記録しておくことを要しない軽易な文書をいいま
す。
2
申請書や照会に対する回答など年間又は特定の期間に同一の題名で相当数受領する
文書がある場合は、本条第3項の規定により文書整理簿に代えて、題名別の文書整理簿
を用いて処理することができます。どちらの整理簿を用いるかについては、文書の取扱
量との関連で比較考慮し、決定します。
3
題名別の文書整理簿を用いる場合は、最初の1件を代表事例として文書整理簿に記
載し、備考欄に「○○担当で整理」と付記します。
2件目以後に収受した文書については、文書整理簿への記載を省略し、収受印を押す
だけで担当の職員に配布し、担当の職員において題名別の文書整理簿に記載します。
なお、題名別の文書整理簿の名称や様式等は、事案の内容に応じて課長等が適宜定め
ることとしますが、文書番号、収受年月日、発信者等の収受の状況等が明らかになるよ
うにします。
4
法令等により処理方法が定められているもの及び市税の申告書等で多量の処理を必
要とし、当該収受文書の所在が文書整理簿以外の方法で明らかになるものについては、
それぞれの方法により処理しますが、最初の1件は代表事例として文書整理簿に記載し、
備考欄に「○○担当で整理」と付記します。
2件目以後に収受した文書は、法令等で定められた方法により処理し、文書整理簿へ
の記載は省略できます。
5
課長等は、縮小した収受印を作成しようとするときは、総務課長と協議します。
(特殊な文書の取扱い)
第 16 条 受領した文書のうち、書留、配達証明等の特殊な取扱いによるものについては、
特殊取扱文書受領簿(様式第3号)に、親展及び機密扱いの文書は、機密文書整理簿(様
式第4号)に必要な事項を記載しなければならない。
1
特殊な取扱いをする文書は、受領から収受までの正確な記録を要求されるもの、本
人が開封するもの、緊急性を有するものなど一般文書とは異なる性質を有することから、
特別な受領手続が必要です。具体的には、次のとおりです。
文書事務の手引き
220
2007/10/04
(1)
電報、金券、現金、有価証券、物品は特殊文書物品整理簿に所要事項を記入し、
主管課長に配布して受領印を受けます。
(2)
親展、機密扱いの文書は、封筒の表面に収受印を押し、機密文書整理簿に所要
事項を記入して名あての者に配布し、受領印を受けます。
2
開封した文書のうち収受の日時がその行為の効力又は権利の得喪に関係があると認
められるものについては、文書整理簿に記載するほか、特殊取扱文書受領簿に記載しま
す。この場合、収受印の周辺の余白に到達時刻を記載した上、認印します。例として、
裁判所から訴訟関係者にあてて差し出される訴訟関係書類など郵便法第66条の規定に
よる「特別送達」扱いの書留などがあります。
なお、不服申立書など到達の日時を記載することが適当なものについても同様の取扱
いが望まれます。
(誤配布による文書)
第 17 条 配布された文書のうち主管に属しないと認められるものは、関係課等と協議のう
え、その所管する課等に転送するものとする。
2 前項の協議が整わないときは、総務課長がその所管を定めるものとする。
事務分掌の統一した管理を図るため、明らかに主管が分かるもの以外は、総務課を経由
します。
(個人あて文書の取扱い)
第18条 個人あての文書については、それぞれの名あて人に配布する。ただし、配布を
受けた者はその文書が公務に属するものであるときは、公文書としての手続きを受けな
ければならない。
個人あての文書であっても、公文書として取り扱われるべきものは多くあります。
(口頭又は電話の処理)
第19条 口頭又は電話で受けた重要な事項は、適宜の用紙に記載して収受文書と同様の
処理をしなければならない。
口頭又は電話等では協議にとどまることが多いが、行政的な判断を行うこともあります。
こうした場合でも事案処理の原則にのっとり文書として残しておく必要があります。
第4章
文書の処理
(処理の責任)
第20条 文書の処理は、配布を受けた課長等の責任とする。
2 課長等が文書の配布を受けたときは、速やかにこれを検閲し、自ら処理するものの
ほか、処理方針を示して担当者に配布しなければならない。
3 課長等は、前項の規定にかかわらず重要又は異例に属する文書は、担当者に処理方
針を指示する前に上司の閲覧に供し、その処理につき指示を受けなければならない。
文書事務の手引き
221
2007/10/04
受領した文書に関する事務処理は、課長等が責任をもって処理方針を指示しなければな
りません。
配布された文書は課長等が閲覧し、事務決裁規程等を参考に、自ら処理するもの、上司
の閲覧に供するもの、部下に処理を指示するものの判断をします。
(即日処理の原則)
第21条 処理担当者は、文書の配布を受けたときは、即日回覧に供し、又は処理に着手
しなければならない。ただし、直ちに処理できないものについては、処理計画をたて、
上司の承認を受けなければならない。
原則として、受領した文書に関する事務処理は、その日に行わなければなりません。ま
た、即日処理できない場合でも、いたずらに着手を延ばしたりすることがないように、計
画的に事務を行わなければなりません。
(文書の起案)
第22条 文書の起案は、起案用紙(様式第5号)を用いて、次の各号により行わなけれ
ばならない。
(1) 起案文書には決裁区分、保存期間、起案年月日、簿冊分類の記号並びに起案
者の所属職氏名及び電話番号を起案用紙の所定欄に記入するとともに、取扱上の注
意、公印又は施行区分に該当する項目がある場合は、当該項目を表示しなければなら
ない。
(2) 起案者は、収受した文書に基づいて起案する場合は、前項に規定する事項に
加え、収受年月日、文書記号及び文書番号を起案用紙の所定欄に記入しなければなら
ない。
(3) 回議案には、関係書類を順序よく添付して、事案の経過を分かりやすいよう
にしなければならない。
(4) 重要な事案は、立案の主旨を伺いとして前書きし、立案の後に準拠法令の条
文、参考書類、又はその要旨並びに予算関係等必要な事項を記載又は添付しなければ
ならない。
1
文書は、その保存に耐え、容易に変更を加えることのできない用紙、筆記用具等を
用いて作成しなければなりません。
2
起案用紙は、直接ワードプロセッサーやパーソナルコンピューターで作成された様
式によりプリントアウトして使用します。あらかじめ印刷しておいた用紙に手書きで記
入しても差し支えありません。
3
起案用紙の記入方法について、特に注意する必要がある事項は、次のとおりです。
(1)
文書分類
文書分類は、文書取扱規程に定める文書分類表に基づき、その分類
記号を記入します。
(2)
保存期間
保存期間は、文書取扱規程に定める完結文書の種別及び保存期間に
基づき、該当する保存期間を○印で囲み、保存終了の年を記入します。
(3) 施行取扱い上の注意
施行にあたっての注意事項、留意する事項(機密、至急、
公布、公印省略、ファクシミリ等)はこの欄に記入します。中でも重要な事項(機密、
至急等)は、朱書します。
文書事務の手引き
222
2007/10/04
(4)
情報公開
鹿角市情報公開条例に基づき、当該文書の開示請求がされた場合の
第1次判断として記入します。
開示、部分開示、不開示の該当する区分を○印で囲みます。部分開示、又は不開示
に該当する場合は、不開示情報の判断基準表に基づき、その項目を記入します。
備考には、一定の期間を経過すると開示できるものの期日など、補足事項を記入し
ます。
(5)
施行文書に公印を押印するとき、鹿角市公印規程(昭和 47 年鹿角
公印承認
市規程第4号)に規定する公印管守責任者が公印使用承認印と認印を押します。
公印管守責任者は、起案や施行文書が適正でない場合は、起案者に訂正を指示する
ことができます。
(6)
文書主任
決裁を終える前に、文書主任が起案文書の形式、用字、用語、文書
分類、保存期間、情報公開等を審査し、適正であることを確認して認印します。
文書主任は、文書の内容が適正でない場合や、起案文書の記入欄に空白があった場
合等は、起案者の訂正を指示することができます。
(7)
文書記号番号
文書記号は、各課名の頭文字又は略称を用い、文書番号は、文
書整理簿に登載された順に一連番号を付与します。
(8)
起案
起案者が起案した年月日を記入します。
(9)
処理期限
法令等により日数が定められている文書については、その日限を記
入します。照会文書に回答期限が表示されているときは、少なくともその日までに相
手方に回答文書が到達するよう、郵送などに必要な日数を考慮して、処理期限を設け
ます。
その他の文書についても、事務処理を迅速にするため、その文書を施行しなければ
ならない日限を記入するように努めます。
(10)
決裁
決裁権者まで決裁が終了した年月日を記入します。
合議が必要な文書については、合議が終了した日を決裁年月日とします。
(11)
施行
一般文書ではその文書を施行(郵送、交付、公示等)した年月日、その
他の文書についてはその効力を発生させるための手続が終了した年月日を記入します。
(12)
決裁区分
鹿角市事務決裁規程に基づき、該当する決裁権者を○印で囲みます
(朱書)。
(13)
題名
起案内容を一見して理解できるように、具体的かつ簡潔に記載します。
題名は、「…について」とし、その末尾に往復文書の性質を表す見出し(回答、通知、
依頼等)を括弧書きします。
なお、伺い文を書く場合は、括弧書きは不要です。
(14)
あて先
起案文書には、単に「○○市長」「○○ ○○」等と書き、清書する文
書に「様」を付けます。
あて先が2以上で、欄内に収まらない場合は、「○○ほか 25 件」のように書き、別
文書事務の手引き
223
2007/10/04
記します。
あて先が同種の機関全部である場合は、「各○○」と書きます。
(15)
発信者名
法令等に特別の定めがある場合、又は委任された場合のほかは、市
名又は市長名を用います(市長を○印で囲む)
。ただし、事案の内容、性質等により発
信者名を使い分ける場合は、該当する発信者名を○印で囲みます。
(16)
起案者
所属(課及び担当)名、内線番号、職氏名を記入して認印します。
(17)
決裁欄
下位の職のものから順に、決裁権者まで認印します。
合議欄には、合議を受ける必要のある職名を記入し、順次決裁を受けます。
合議の内容に意見がある場合は、意見欄に記入して回付するか、直接起案者等に問
い合わせます。
打ち合わせ会議等で意志確認をして、合議の必要がない場合は、その会議名、日時、
出席者等を記入し、認印を省略することができます。
(18)
伺い文
伺い文は、処理方針、目的、理由、根拠法令、調査結果、処理の経過
等を決裁権者に説明し、意思決定を求めるものです。
軽易又は常例的な事案については伺い文を省略しても差し支えありません。
伺い文の説明項目が多くなる場合は、別紙として添付することとします(「別紙のと
おり○○します。」
)。
また、事務処理の簡素化のために、次の点に注意します。
ア
説明文が長くなる場合は、結論又は要旨を先に書きます。
イ
伺い文の書出しは、原則として「このことについて」は用いずに、直接用件に入
ります。
ウ
「…してよいでしょうか。
」などの決裁を求める旨の文言は、
「…する。」
「…しま
す。」などの結論を言い切る形で差し支えありません。
(19)
案文
案文は、意思決定の具体的内容を表示するものです。
通常は、起案文書に添付されますが、伺い文や案文の内容が多いときには、「案」や
「案1」、「案2」…と記載して、案文であることを示します。
施行文書の要となるものですから、「正確であること」「分かりやすく親しみやすい
こと」「簡潔に表現すること」を原則として作成します。
なお、文書の末尾には、原則として、連絡先が分かるように課所名、班名、担当者
名、電話番号等を記載します。
(余白又は帳簿による処理)
第23条 内容の軽易なもの又は所定の様式のあるものについては、文書の余白又は一定
の帳簿を設けて起案することができる。
2 諸官庁等からの文書で、その大部分を移記して発送する必要のあるものは、訂正の
箇所を本文のわきに朱書し、本文の書替箇所を朱括弧で表示して、その文書の右余白に
「伺い」と書いて起案することができる。
軽易なもの等の起案は、簡素化し事務の省力化を図るように努めます。
文書事務の手引き
224
2007/10/04
(施行者名)
第24条 文書の施行者名は、原則として市長名を用いるものとする。ただし、文書の性
質又は内容により、特に必要がある場合は、決裁権限を有する者の職及び氏名又は市名
を用いることができる。
2 庁内文書は、事案の軽重により助役名、部長名又は課長名を用いるものとする。た
だし、職名のみを用い、氏名等は、省略することができる。
文書は市長名で施行することが原則です。
(例文処理)
第25条 同一文案で処理することができるものについては、これを最初の回議案で「例
文」として決裁を受け、当該事案が発生した場合には、起案文書に単に伺い及び例文に
よって処理する旨だけを記載し、前条の取扱いをすることができる。
1
本条は、事務処理の簡素化、効率化のため設けられたものですが、この手続によ
ることができる事案については例文処理に努めることとし、事務処理の能率化を図りま
す。
2
個別例文の登録、変更又は削除に当たっては、文案を添付して総務課長と協議します。
(付せん処理)
第26条 軽易な照復又は連絡で、その文書を残す必要のないもの、文書の不備又は差出
人の申出によって返付するものは、付せん用紙(様式第6号)を用いて処理することが
できる。
付せん用紙を用いて処理することができるものは、おおよそ次のとおりです。
(1)
軽易な照会、回答又は連絡で、その文書を残す必要のないもの
(2)
文書の不備、違式又は差出人の申出によって返付するもの
(3)
軽易な事件の照会、庁内文書、又は照会に対して督促するもの
(回議)
第27条 起案した文書(以下「起案文書」という。)は、起案者から順次上司に回議し
なければならない。ただし、秘密又は急施を要する事案及び特に命ぜられた事案に関す
る起案文書については、この限りでない。
2 起案文書で特に重要なもの又は特に急いで処理する必要があるものは、持参して回
議しなければならない。
3 起案文書中の金額その他の重要な箇所を回議中に訂正した者は、その箇所に認印し
なければならない。
1
起案文書の回議の順序を規定し、文書がいわゆるりん議制度によって処理されるこ
とを定めています。
2
第2項は、起案文書のうち、いわゆる持回りで行わなければならない場合について定
めています。
特に重要な案件については、決裁権者及び回議を受ける者に起案の趣旨、内容などを
口頭で詳細に説明して決裁権者などの便宜を図り、特に急いで処理する必要のある案件
については、その処理の迅速化に努めます。
文書事務の手引き
225
2007/10/04
3
回議中の起案文書の内容について重大な訂正をしたときは、その訂正の責任を明ら
かにするために、訂正者は訂正箇所に認印しなければなりません。
この規定は、起案者はもちろん、決裁権限を有する職員及び回議を受ける職員など、
この案件の処理に関与する権限を有するすべての職員について適用されます。
また、重大な訂正がなされて決裁されたとき又は廃案になったときは、関係職員に再
び回議し、又はその旨を通知しなければならない。
(合議)
第28条 回議案で他部課に関係あるものは、部長若しくは課長又は所長の決裁を受けた
後、それぞれ関係する他の部長若しくは課長又は所長に合議しなければならない。
2 合議を受けた部課は、特殊の事情があるものを除き、直ちに同意、不同意を決しな
ければならない
3 前項の場合において、その意見を異にするときは関係部課長に協議し、その議が整
わないときは付せんに意見を付し、上司の裁定を受けなければならない
4 合議を経た案を改めようとするとき、又は廃案にしようとするときは、更に合議し
なければならない。
1
合議先については事務決裁規程を参照。
2
合議を受けた部長等がその事案について異議があるときは、一方的に修正すること
なく、主管の部長等と協議の上決定します。
(合議文書の再回付)
第29条 合議を受けた事案で、その結果を知る必要があるものは、起案用紙の欄外に「再
回付」と朱書して再回付を求めることができる。
2 再回付を受けたときは、閲覧のうえ前項の規定による表示の下に認印し、速やかに
主管課に返付しなければならない。
内容に、決裁終了後の再確認が必要な事項があれば、再回付を求めることができます。
(事前協議)
第30条 合議の必要のある事案で、関係課が多数かつ合議内容が複雑なものについては、
前条の合議に代えて連絡会議等であらかじめ関係部長及び課長と協議し、又は文書の写
しを送付して意見を求めるなどして調整を行うことができる。
2 前項の規定により意見の調整ができたときは、前条の合議は省略することができる。
関係課からの意見が多数予想される事案については、事前に会議を開いて調整を図った
ほうが効率的です。
第5章
文書の清書及び発送
(記号及び番号)
第31条 文書には、次の各号により文書記号及び文書番号を付さなければならない。
(1) 条例、規則、規程、告示及び訓令については、年次、市名及び文書の種類に、
文書事務の手引き
226
2007/10/04
総務課に備付ける令達番号簿(様式第7号)により暦年による文書番号を付けること。
(2) 申請に対する許認可等に関する指令については、会計年度の数字、市名の頭文
字、「指令」の文字及び課名の頭文字に、課等に備付ける指令番号簿(様式第8号)
により暦年による文書番号を付けること。
(3) 補助金決定に関する指令については、市名の頭文字、「指令」及び「補」の
文字に、財政課に備付ける指令番号簿により会計年度による文書番号を付けること。
(4) 前3号に掲げるもの以外の文書について、市が自発的にその意思を決定して発
するものには、会計年度の数字、市名の頭文字、課名の頭文字及び「発」の文字に課等
に備え付ける発送文書整理簿により会計年度による文書番号を付けること。収受文書に
基づいて発するものには、「「発」の文字」とあるのは、「「収」の文字」と、「発送文
書整理簿」とあるのは、
「収受文書整理簿」と読み替えるものとする。
(5) 前号の規定により文書番号を付ける場合において、発送又は収受文書について
担当ごとに文書整理簿を備え付けるときは、担当の頭文字を括弧で囲み、課名の頭文字
の次に付けるものとする。
法規文書等の記号番号例
平成○年鹿角市条例第○号…条例の場合
指令文書の記号番号例
15指令(総)第○号…総務課の申請に対する許認可の場合
15指令(補)第○号…補助金決定の場合
その他の文書の記号番号例
15鹿総発第○号…自発的に作成された総務課の文書の場合
15鹿総収第○号…収受文書により作成された総務課の文書の場合
(文書の印刷)
第32条 文書の印刷は、次に掲げるものを除き、庁内印刷とする。
(1) 納税通知書、納付書等これらに類するもの
(2) 図書、統計書等これらに類するもの
(3) 特別な規格又は印刷によるもの
(4) その他総務課長が、庁内印刷とすることが不適当と認めたもの
2 庁内印刷を行おうとする文書は、当該文書の原稿に印刷申込書(様式第9号)を添
付して、総務課に依頼しなければならない。
3 総務課は、前項の規定により依頼を受けたときは、主管課の希望する日時まで印刷
するように努めなければならない。
4 総務課は、秘密を要する文書の庁内印刷を依頼されたときは、秘密の保持に特に注
意して行わなければならない。
5 庁内印刷は、主管課の責任において行うものとする。
文書の印刷は、電子コピー、庁内印刷、業者発注の方法があるが、その内容や量によっ
て使い分けます。
庁内印刷の作業は総務課において行いますが、主管課は、完成までの日程や注意点等を
よく説明の上、依頼します。
(公印及び割り印)
第33条 発送する文書には、決裁文書と照合のうえ、公印及び割り印を押印しなければ
ならない。ただし、庁内文書及び軽易な庁外文書又は文書の性質上不要と認められるも
のについては、公印及び割り印を省略することができる。
文書事務の手引き
227
2007/10/04
1
公印とは、公務上作成された文書に使用する印章をいい、公印を押印することによ
り、その文書が真正なものであることを認証することを目的しています。
施行する文書には公印の押印を受けなければなりませんが、文書の性質上不要と認め
られる文書については、公印の押印を省略することができます。
おおよそ次の文書については省略することができます。
(1) 市長部局の機関相互の往復文書
(2) 市長部局の機関以外に発する次の文書
ア
辞令、指令書、申請書、証明書等の送付書
イ
刊行物、資料等の送付書
ウ
資料に関する照会又は回答文書
エ
一定の事実を事務上の参考として通知する文書(権利義務の発生にかかわりの
ないものに限る。)
オ
部長若しくは課長又は所長を施行者とする文書で軽易なもの
カ
書簡文書
なお、この規定は制限的な趣旨なので、拡大解釈をしてはなりません。
2
鹿角市公印規程(昭和47年鹿角市規程第4号)により、施行する文書に公印の押印
を受ける場合には、公印管守責任者に提示し、その承認を受けなければならないとされ
ていますが、施行する文書と原議との照合に当たっては、次の点に注意します。
3
(1)
起案用紙の所定欄の記入状況
(2)
公印省略の可否
(3)
施行する文書の規格、枚数
(4)
施行する文書の書式
(5)
施行する文書の用字、用語
(6)
文書記号及び文書番号の記入
(7)
文書の日付
(8)
文書のあて先及び施行者名の表示
(9)
文書の題名、見出しの表示
(10)
主管課等の表示
押印するときは、次の点に注意します。
(1)
押印の位置は、一般に施行者名の最後の1字に半分ほど重なるようにします。
(2)
公印の押印を省略する文書には、市長部局の機関相互の往復文書を除き、施
行者名の下に「(公印省略)」と記載します。
(3)
割印は、行政処分、契約、登記、証明その他権利義務に関する文書の枚数が
2枚以上にわたるとき、その文書に使用した公印を用いて文書の連続する用紙と用紙
とに等分にかかるように押します。
(4)
文書事務の手引き
訂正印は、行政処分、契約、登記、証明その他権利義務に関する文書を訂正
228
2007/10/04
する場合に用います。
訂正の方法は、訂正箇所のあったページの余白に「○字加える」「○字削る」又は
「○字訂正」と記載し、記載箇所に重ねてその文書に使用した公印を押印します。
(5)
総務課で保管する以外の市印及び市長印については、公印管守責任者の所在
する機関の長の専決処理事項(公印規程に規定されている用途)に限り使用すること
ができます。
(文書の発送)
第 34 条 文書、小包及びその他物品の発送は、それぞれの課の文書主任が行うものとする。
2 文書主任は、発送する文書にあっては文書決裁の状況等、小包及びその他物品にあっ
ては包装の体裁等について点検するものとする。
3 文書主任は、前項の点検を行った場合において、不適当と認めるものは、所要の補正
をさせなければならない。
庁内の文書については、総務課でとりまとめ発送していますが、この際において発送に
不適切な文書や物品等については、適宜総務課長が指導することができます。
第 35 条 文書及び物品の発送は、郵送又は使送とし、郵送のものは料金計器別納により発
送の手続きをとり、使送のものは、文書物品送達簿(様式第 10 号)に記載(軽易なもの
は除く。)して職員に送達させ、受領印を徴するものとする。
2 大量の文書を1度に郵送する場合その他特別の理由があるときは、料金後納印(様式
第 11 号)を押して料金後納差出票(様式第 12 号)により発送の手続きをとることがで
きる。
1
庁内において発送する郵便物は、第1項に定める料金計器(メーリングマシン)を通
し、16時20分までに総務課へ依頼します。
2
支所やその経路上にある施設、官公庁へは至急性、経済性を考慮したメールカーシ
ステム(巡回集配方式)を採用しています。総務課の逓送車が毎日9時30分に本庁を出
発し、本庁とその他の機関との郵便物の集配を行う。本庁において逓送する文書は図書
資料室の文書分類棚へ入れます。
(発送日)
第36条 文書は、当日発送しなければならない。ただし、急を要しない文書については
適当な発送日を定めなければならない。
即日処理の原則(第21条)もふまえ、発送も作成即日発送を原則としますが、これ以外
についても、事案に応じて、計画的に発送しなければなりません。
第6章
文書の整理及び保存
(文書の整理)
第37条 職員は、常に事務環境の向上を旨とし、文書の整理整頓に心掛け、紛失、火災、
盗難等を防止するとともに、重要な文書については、非常災害時に際し必要な措置がで
文書事務の手引き
229
2007/10/04
きるようあらかじめ準備しておかなければならない。
各課長等は、毎年3月及び12月において、事務室内の一斉整理の日を定め、文書の
整理・整頓を行わなければならない。
2
1
文書管理の基本は、個々の職員の意識にあります。また、公文書は市民の財産である
ことから、その管理には細心の注意を払わなければなりません。
2
3月においては、人事異動前の整理及び会計年度により綴られている文書の整理を目
的とし、12月においては、暦年により綴られている文書の整理を目的とします。
(完結文書)
第38条 事案の処理が完結した文書(以下「完結文書」という。)は、速やかに所定の
簿冊にとじ込まなければならない。ただし、簿冊の作成が難しいものにあっては、他の
適当な方法により保存することができる。
2 完結文書の完結年度は、当該文書の完結年月日の属する年度とする。ただし、4月1
日から5月31日までの間において施行する前年度の会計にかかわる完結文書について
は、当該文書の完結年月日の属する年度の前年度に属するものとする。
文書の管理は簿冊方式によって行います。
(製本の要領)
第39条 文書の製本要領は、次のとおりとする。
(1) 文書は、会計年度ごとに製本すること。ただし、暦年ごと又は数年度にわた
ってつづり込むことが適当な完結文書に係る簿冊については、この限りでない。
(2) 書類の紙数により1冊7センチメートルを標準として適宜分冊し、又は数年
若しくは数年度を合冊することができる。
(3) 同一種類の文書で数年にわたり完結するものは最終年の文書に、数種類に関
連するものはその関係の最も深い種類に合冊すること。ただし、継続事業又は一事業
で多数の文書があるものについては、一件書類として製本することができる。
(4) 絵図画、写真、ひな形等で文書とともに製本でき難いものは、別に袋に収容
し、又は結束して文書との関係を記載すること。
(5) 簿冊には、索引目次(様式第13号)を文書の上部(表紙の下部)に添付する
こと。
(6) 文書の製本は背表紙(様式第14号)を付し、所要事項を表示すること。
1
文書には記号番号をつけるので、暦年が文書の区切りの基本となりますが、実際の事
務執行には予算が関係するため、会計年度ごとの文書を製本した方が使いやすく、条例、
規則等の例規文書や、告示や指令等の令達文書は暦年の製本の方が使いやすいなど、そ
の文書の種類に応じて、利用しやすい区分で製本します。
2
簿冊は、適宜文書量に応じて分冊や、合冊し、簿冊に対して文書量が多すぎたり、少
なすぎたりしないようにします。
3
また、簿冊は内容別や、事業別、題名別等、事務処理上で使いやすいように作成しま
す。
4
簿冊に綴ることができない文書については、適宜の方法で保存します。この場合も、
簿冊と同様にその題名や、保存期間等が分かるように明記します。
5
原則として、簿冊にはその中の文書が分かるように索引目次を付けます。また、簿冊
文書事務の手引き
230
2007/10/04
の題名も一見して中身が分かりやすいように具体的に記載します。
6
簿冊には必ず背表紙をつけて、公文書であることを明らかにするとともに、その管理
がしやすいように所要事項をもれなく記載します。
(簿冊台帳)
第40条 課長等は、作成した簿冊について、簿冊台帳(様式第15号)を作成しなければ
ならない。
2 課長等は、毎年度4月30日までに、前年度に作成した簿冊台帳に前条第5号に規定
する索引目次を添えて、総務課長に提出しなければならない。ただし、会計にかかわる
文書については、6月30日までとする。
簿冊台帳の作成により、適正な文書管理を推進するとともに、3月31日現在の全簿冊を
総務課長に報告します。
なお、総務課に提出された簿冊台帳及び索引目次は、鹿角市情報公開条例に基づく検索
目録として使用します。
(種別及び保存期間)
第41条 保存文書の保存期間は、別表2のとおりとする。
2 法令等の規定により定められている保存期間(以下「法定期間」という。)が第1
項に規定する保存期間と異なる文書については、その法定期間を保存期間とし、その法
定期間の間近短期の保存期間に対応する種別をその種別とする。
3 保存期間は、完結の日の属する年度の翌年度の4月1日から起算する。
1
文書の保存期間は、法令で定める文書の効力、重要度、市民の立場からみた利用価値
から判断した保存の必要性等についても十分に考慮し、定められなければなりません。
2
文書の保存期間の「永久」とは、保存期間が11年以上のものをいいます。
3
個々の文書が複数の保存期間に該当するときは、最も長期の保存期間をもって当該文
書の保存期間とします。
4
暦年ごとに整理する文書の保存期間の起算日は、完結年月日の属する年度の翌年度の
4月1日とします。
5
4月1日から5月31日までに施行する文書で、前年度の出納に関するものの保存期間
の起算日は、施行する年度の4月1日とします。
(文書の廃棄)
第42条 保存を要しなくなった文書は、主管課において、簿冊台帳の廃棄年月日の欄に
記載のうえ、廃棄するものとする。
2 前項の規定により廃棄する場合、他に漏れて支障のあるもの、又は印影を盗用され
るおそれのあるものは、抹消、裁断又は焼却のうえ処分しなければならない。
保存期間を経過した文書は、その内容を確認のうえ、速やかに廃棄します。
廃棄した文書は、その経過が分かるように、簿冊台帳の廃棄年月日の欄に記入し、記録
として残しておきます。
保存期間が経過してもなお保存する必要があると認められる文書については、新たに延
文書事務の手引き
231
2007/10/04
長期間を設定し、簿冊台帳の保存終了の年欄、簿冊の背表紙に記入します。
文書の廃棄は、他に漏れて支障があるものなどはもちろん、できるだけ裁断、焼却処分
により行います。
第7章 雑則
(文書の取扱いの特例)
第43条 課長等は、文書の取扱いに関し、この規程の定めるところによりがたいときは、
総務課長の承認を受けて、別に定めることができる。
文書取扱規程は一般的な事務を想定して規定していますので、事務の内容や取扱いなど
の面から、課等において文書取扱規程の適用が困難な場合もあるうるので、文書の取扱い
の特例を認める旨を定めています。
本条の承認を受けようとする場合は、個々の具体例により事前に総務課長と協議しなけ
ればなりません。なお、法令などの規定により特別の定めがある場合は、総務課長の承認
は必要ありません。
(委任)
第44条 この規程に定めるもののほか、文書の管理に関し必要な事項は総務部長が別に定
める。
本条は、文書取扱規程の施行に当たり、必要な運用上の事項を総務部長が定めなければ
ならない旨を定めています。主なものとして、「文書事務の手引き」があります。
附
則
この規程は、平成10年4月1日から施行する。
附
則(平成 11 年3月 26 日規程第3号)
この規程は、平成 11 年4月1日から施行する。
附
則(平成 12 年3月 31 日規程第8号)
この規程は、平成 12 年4月1日から施行する。ただし、第 35 条を改正する規定は、平
成 12 年4月5日から施行する。
文書事務の手引き
232
2007/10/04
別表第1(第7条関係)
文書類目基本分類表
0 総務
小分類
0
1
2
3
庶務
市制
市史
秘書
4
5
6
7
8
9
市長会
儀式ほ
管理取
仲介あ
行政区
訴願訴
う賞
締
っせん
域
訟
中分類
0
1
庶務
組織運
庶務
営
2
文書
庶務
法令例
総合企
連絡調
事務管
中央連
規
画
整
理
絡
印刷整
公印
収受発
保存廃
情報公
送
棄
開
理
3
広報広
庶務
聴
4
5
統計
議会
広報活
広聴
動
庶務
庶務
国勢調
工業調
商業調
農林業
事業所
教育調
労働力
各種統
査
査
査
調査
調査
査
調査
計
議長会
議員
本会議
委員会
請願陳
協議会
情
6
7
選挙
監査
庶務
庶務
国会議
県関係
国民審
市関係
住民投
員選挙
選挙
査
選挙
票
業務監
出納検
審査
査
査
8
9
文書事務の手引き
233
2007/10/04
1 人事
小分類
0
1
2
3
4
定員現
要員計
員
画
試験採
昇任昇
配置異
休復職
用
給
動
勤務時
考査
身分
5
6
7
8
9
中分類
0
1
2
庶務
任免
服務
庶務
庶務
庶務
給与
庶務
給与
臨時的
任用
表彰
間
3
退職
分限懲
戒
賃金
退職手
旅費
当
4
5
6
労務
研修
厚生
庶務
庶務
庶務
公務災
職員団
害
体
基本研
派遣研
職場研
修
修
修
年金
福利厚
共済
生
健康管
保険
理
7
8
9
文書事務の手引き
234
2007/10/04
2 財務
小分類
0
1
2
3
4
財政計
財政調
財政公
画
査報告
表
予算
執行管
決算
補助金
前渡金
5
6
7
国保税
入湯税
諸税
財産収
分担金
諸収入
8
9
中分類
0
1
庶務
予算決
庶務
庶務
算
理
2
出納
庶務
資金
収納
支出
3
税務
庶務
市県民
固定資
軽自動
税
産税
車税
使用料
国県支
交付税
手数料
出金
譲与税
調査整
納入督
差押処
欠損繰
納税組
口座振
理
促
分
越
合
替
4
5
税外
収納
庶務
庶務
6
財産
庶務
土地
建物
公有林
7
物品
庶務
備品
消耗品
重要機
寄附金
入
基金
燃料
原材料
諸用品
械器具
8
市債
庶務
長期債
短期債
9
財産区
庶務
財務
議会
土地建
立木
物
文書事務の手引き
235
2007/10/04
3 生活
小分類
0
1
2
3
行政協
証明身
埋火葬
力
分
墓地
編成
届出
記録
4
5
6
7
8
9
中分類
0
1
庶務
戸籍
庶務
庶務
交付閲
覧
2
住民記
庶務
録
3
外国人
録
庶務
登録
4
印鑑
届出登
届出登
録
庶務
届出登
録
5
6
防災
防犯交
通
庶務
庶務
消防団
消火
防犯交
総合交
通安全
通対策
危険物
火災予
水防防
災害救
防災事
予防
防
災
助
業
7
8
9
文書事務の手引き
236
2007/10/04
4 経済
小分類
0
1
2
3
4
5
農業振
農業金
果樹振
植物防
水田再
興
融
興
疫
編
畜産振
飼料対
家畜防
畜産経
興
策
疫
営
林業振
造林
林道治
6
7
8
9
中分類
0
庶務
庶務
1
農務
庶務
2
3
畜産
林務
庶務
庶務
興
4
農産環
庶務
境整備
5
6
商工業
観光
庶務
庶務
山
農業基
農災復
地籍調
盤整備
旧
査
中小企
商業振
工業振
企業誘
鉱業振
業振興
興
興
致
興
観光振
観光施
観光物
資源開
興
設
産
発
7
計量
庶務
計量
8
農地
庶務
農地
9
文書事務の手引き
237
2007/10/04
5 民生
小分類
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
戦傷者
身障者
老人福
知的障
児童福
母子福
生活保
各種団
母子生
等援護
福祉
祉
害者福
祉
祉
護
体
活支援
中分類
0
庶務
庶務
1
援護救
庶務
護
施設
祉
2
国民健
庶務
資格
給付
庶務
雇用促
内職振
労働福
出稼対
勤労青
進
興
祉
策
少年
し尿処
廃棄物
環境衛
環境保
理
処理
生
全
伝染病
結核
その他
保健指
老人保
訪問看
の疾病
導
健
護
献血
康保険
3
4
5
労働
環境
保健衛
庶務
庶務
生
6
保険医
庶務
療
老人医
福祉医
高額療
療
療
養費貸
付
7
8
年金
住宅
庶務
庶務
福祉年
拠出年
金
金
施設整
備
9
保育施
設
文書事務の手引き
庶務
保育
給食
施設管
理
238
2007/10/04
6 建設
小分類
0
1
2
3
4
施工業
事業計
災害工
者
画
事
5
6
7
8
9
中分類
0
1
庶務
道路橋
庶務
庶務
りょう
補助事
単独事
道路施
施設管
業
業
設
理
下水道
区画整
2
河川
庶務
施工
3
都市計
庶務
都市計
公園緑
画道路
地
画
4
建築
庶務
理
許可申
請
5
6
7
8
9
文書事務の手引き
239
2007/10/04
7 教育文化
小分類
0
1
2
教育委
員会
3
4
5
6
7
儀式ほ
施設管
教育助
統計調
う賞
理
成
査
8
9
中分類
0
1
総務
学校管
庶務
庶務
財務
施設管
就学援
学令学
指導要
人事管
調査統
通学対
理
助
籍
録
理
計
策
指導研
教育セ
修
ンター
就学援
健康管
学校健
助
理
康会
財務
施設管
教育振
理
興
施設管
大湯環
埋蔵文
文化財
芸術文
理
状列石
化財
保護
化
施設管
体育振
理
興
服務
給与旅
財務
学籍
学校保
分掌
理
2
教育課
庶務
程
3
学校保
学校行
事
庶務
健
4
社会教
教科書
庶務
人事
育
5
6
文化財
社会体
庶務
財務
庶務
育
7
学校
庶務
管理
人事
費
8
幼稚園
庶務
管理
学籍
給食
健
学校保
健
9
文書事務の手引き
240
2007/10/04
8 企業
小分類
0
1
2
3
庶務
人事
施設
経理
4
5
6
7
8
9
中分類
0
上水道
資材材
営業
料
1
簡易水
道
庶務
人事
施設
経理
資材材
営業
料
2
3
4
5
6
7
8
9
文書事務の手引き
241
2007/10/04
9 情報管理
小分類
0
1
2
3
4
5
6
財務
生活
経済
民生
建設
7
8
9
中分類
0
庶務
庶務
業務計
画
1
ドキュ
総務
人事
メント
2
磁気媒
事務管
総務
人事
財務
生活
経済
民生
建設
情報フ
教育文
企業
化
総務
人事
財務
生活
経済
民生
建設
理
4
企業
化
体記録
3
教育文
教育文
企業
化
総務
人事
財務
生活
経済
ァイル
民生
建設
教育文
企業
化
5
6
7
8
9
文書事務の手引き
242
2007/10/04
別表2(第41条関係)
完結文書の種別及び保存
種別
第1種
保存期間
永久保存
第2種
10年保存
第3種
5年保存
第4種
3年保存
第5種
1年保存
文書事務の手引き
対象文書
議会の議決及び会議録等重要書類
条例、規則、及び規程、その他例規に関する書類
市広報
職員の任免、賞罰に関する書類
ほう賞及び表彰に関する文書
不服の申立て、審査の請求、訴訟、調定及び和解に関する
重要な文書
7 調査及び統計で特に重要な文書
8 事務引継ぎに関する重要な文書
9 財産及び市債に関する重要な文書
10 原簿、台帳等で特に重要なもの
11 重要な事業計画及びその実施に関する書類
12 市の沿革、配置分合、境界変更及び名称の変更に関する
文書
13 歳入歳出決算書
14 その他永久保存の必要を認められるもの
1 国又は県の訓令、指令、例規、重要な通知及び往復文書
2 認可、許可、又は契約に関するもの
3 原簿及び台帳
4 寄附受納に関する重要なもの
5 予算、決算及び出納に関する帳票及び証拠書類
6 物品の出納簿
7 市税及び税外収入に関する書類
8 条例、規則等を除く令達で永年保存を要しない文書
9 議会に関する書類で永年保存を要しない書類
10 その他10年保存の必要を認められるもの
1 補助金に関する書類
2 調査、統計、報告、証明等に関するもの
3 工事又は物品に関する書類
4 その他5年保存の必要を認められるもの
1 消耗品及び材料に関する受払簿
2 当直日誌、出勤簿、服務報告書等職員の勤務の実態を証す
るもの
3 照会、回答その他往復文書に関するもの
4 その他3年保存の必要を認められるもの
軽易な文書
1
2
3
4
5
6
243
2007/10/04
様式第1号(第14条関係)
文書収受兼供覧簿
文書主任
収受文書番号
鹿
収第
号
収受月日
平成
年
月
日
確認印
分類記号
-
-
保存年限
閲覧区分
市
市長
永・10・5・3・1(平成
長・助
助役
役・部
部長
長・課
長
次長
班長
主
課
年度保存終了)
課長
査
員
様式第2号(第14条関係)
文
所属年度
番号
収受(発送)
月日
文書事務の手引き
書
整
理
簿
年度
発信(受信)者
来書番号
発信月日
題名
244
回答期限
完結
月日
保存先
保存
年限
2007/10/04
様式第3号(第15条関係)
収受月日
受信者名
特殊取扱文書受領簿
発信者名
様式第4号(第15条関係)
通
受領
(書留)
(金券)
(個)
者印
備考
発信人
受領
取扱
処理経過
受信人
者印
者印
摘要
題
文書番号
文書事務の手引き
金額
機密文書整理簿
収受月日
標
引受番号
種別
245
2007/10/04
様式第5号(第22条関係)
文書分類
-
起案用紙
-
保存期間
施行取扱い上の注意
永・10・5・3・1(
年度保存終了)
全部開示
情報公開
(
(備考)
文書記号番号:鹿
起
第
-
-
-
)により部分開示・不開示
(
)
号
公印
文書
承認
主任
案:
年
月
日
処 理 期 限:
年
月
日
決
裁:
年
月
日
施
行:
年
月
日 決裁区分 市長・助役・部長・課長・班長
起
案
用
紙
題名
あて先
発信者名
起案者
市長
合議
課
助役
収入役
部長
担当(
部長
)職
次長
課長
市長・助役・収入役・部長・課長
氏名
班長
印
主査
課
員
課長
意見
鹿
文書事務の手引き
角
246
市
2007/10/04
様式第6号(第26条関係)
付 せ ん 用 紙
付せん用紙
課
班
主
担
長
長
査
当
文書記号
発信年月日
年
月
日
発信者
様
様式第7号(第31条関係)
番号
公布等年月日
令達番号簿
題
様式第8号(第31条関係)
名
起案課名
摘要
指令番号簿
収受月日
番号
来書番号
指令先
題
名
摘要
発信月日
・
文書事務の手引き
・
247
2007/10/04
様式第9号(第32条関係)
印刷申込書
印
刷
申
課
氏
名
名
込
書
内線(
)
題名
内容
申込
完成
月日
月
日
原稿
枚数
枚
文書主任
希望日
月
日
確認印
印刷用
上質
中質
印刷
紙種類
ザラ
葉書
枚数
枚
様式第10号(第35条関係)
月
日
内容
様式第11号(第35条関係)
文書事務の手引き
文書物品送達簿
受領
月日
数量
受取人
時刻
受領
印
差出人
備考
料金後納印
248
2007/10/04
様式第12号(第35条関係)
料
金
後
納
郵
便
物
鹿角市役所
郵便物の種類
市内特別(定型)
市内特別(定型
外)
文書事務の手引き
重量
個数
1個の料金
25gまで
65円
50gまで
75円
50gまで
100円
75gまで
115円
100gまで
130円
150gまで
160円
200gまで
195円
250gまで
220円
249
差出票
取扱者名
合計料金
印
摘要
2007/10/04
様式第13号(第39条関係)
索引目次
台帳整理番号
収
受
索引番号
標題
備考
施行日
様式第14号(第39条関係)
次
号
年
番
属
所
背表紙
課
号
次
名
記
年
理
冊
類
了
整
簿
分
完
様式第15号(第40条関係) 簿冊台帳
整理
所属
分類
番号
年次
記号
文書事務の手引き
簿冊名
250
保存
保存終
廃棄
場所
了の年
年月日
2007/10/04
文書分類表
文書分類について、文書取扱規程には次のように定められています。
(文書の分類)
第7条 すべての文書は、文書類目基本分類表(別表第1)により分類整理する。ただし、
戸籍及び住民記録に関する文書、その他総務課長において必要がないと認めたものはこ
の限りでない。
文書分類は、市の公文書を組織機構にとらわれずに、分野によって分類することにより
長期的な事務の適正化及び効率化を図るものです。
文書類目基本分類表には、大分類、中分類、小分類が定められています。
この文書類目基本分類表に更に「簿冊の例」及び「保存期間」を加えたものが文書分類
表です。
文書分類表は、簿冊及び文書に分類記号と保存年限を記入する場合の基準となりますが、
多種多様にわたる文書全部を網羅したものではありませんので、あくまでも一つの基準と
して参考にしてください。つまり、この文書分類表に定めのないものについては、個々の
文書ごとに法令等の定め、文書の効力、利用度、資料価値等を考慮して、文書の処理責任
者である課長等が定めなければなりません。
【文書分類表の見方】
文書は基本的に簿冊によって分けられていますので、分類は簿冊単位で行います。
ただし、あくまでも例示ですので、無理に例に合わせて簿冊を作成する必要はありませ
ん。「○○関係書」と表示されているものについては、その事務についての数種の簿冊を
一まとめにした表現です。
簿冊は使いやすいように作成し、簿冊名は具体的に分かりやすく、保存期間はそれに見
合った期間となるよう、個々に定める必要があります。最終的には、簿冊台帳が最も詳細
な文書分類表といえます。
「*」印は各課が共通的に用いる簿冊の主なものです。
文書事務の手引き
251
2007/10/04
文書事務の手引き
252
2007/10/04