2.河川事業 く ず りゅうがわ ①九頭竜川 (1) 流域及び河川の概要 九頭竜川は、その水源を福井県と岐 阜県県境の油坂峠(717m)に発し、石 徹白川、打波川等の支川を合わせ、大 野盆地に入り真名川等の支川を合わせ、 福井平野(越前平野)に出て福井市街 地を貫流し日野川と合流、その後は流 れを北に変え日本海に注ぐ一級河川で ある。流域面積は2,930㎞2、幹川流路 延長116㎞。 図 2.1 九頭竜川流域図 流域は、福井、岐阜の両県にまたがり、 福井市をはじめ8市4町からなり、流域の土地利用は山地等が約81%を占め、水田や畑 地等の農地が約13%、宅地等の市街地が約6%となっている。 流域内には約64万人の人々が暮らしており、福井県の県庁所在地である福井市の中心 部は九頭竜川、日野川、足羽川に囲まれた地域で人口と資産が集中している。 洪水時の3つの河川の水位は、福井市街地より高く、一旦堤防が決壊すると甚大な被 害に見舞われるという特徴をもっている。 流域内の年平均雨量は2,770㎜(全国1,800㎜)と多い。 図 2.2 福井市街地断面 (洪水時の水位は市街地より高い) (2)既往出水の概要 九頭竜川において出水をもたらすのは、台風型と梅雨前線型が大半を占め、その内で も台風性出水が特に多い。特に、前線と台風とが相互に刺激しあう場合には大洪水とな る可能性が強いと言える。昭和40年9月の奥越豪雨は、秋に発生した2つの台風の間に 前線性集中豪雨がはさまって生じた特異な出水であり、平成16年7月に発生した福井豪 雨は、日本海から福井県にのびる梅雨前線の活動が活発化し、強い雨雲が日本海から次 から次へと流れ込み、足羽川流域を中心として集中豪雨を発生させた。 -4- 主要洪水最大水位 主要洪水最大流量等 洪水名 布施田 中 角 深 谷 洪水名 中角平均 2日雨量 昭和28年9月 布施田 不 明 不 明 中 角 26日0時 8m90㎝ 深 谷 不 明 不 明 8m50㎝ 昭和28年9月 (5,100) m3/s (2,600) m3/s (2,500) m3/s 207mm 昭和34年9月 27日4、5時 6m36㎝ 27日3、5時 10m40㎝ 27日4時 昭和34年9月 5,280 m3/s * 4,720 m3/s * 1,590 m3/s 238mm 昭和35年8月 30日14、5時 5m57㎝ 昭和35年8月 2,900 m3/s * 2,550 m3/s * 850 m3/s 273mm 昭和36年9月 16日23時 7m10㎝ 16日22時 昭和36年9月 5,780 m3/s * 4,670 m3/s * 1,890 m3/s 363mm 昭和39年7月 9日12時 6m32㎝ 9日11時 9m20㎝ 9日12時 8m56㎝ 昭和39年7月 4,250 m3/s * 2,520 m3/s * 1,620 m3/s 304mm 昭和40年9月 18日4時 6m19㎝ 15日3時 9m80㎝ 18日3時 9m00㎝ 昭和40年9月 4,720 m3/s * 4,630 m3/s * 2,130 m3/s 345mm 昭和47年9月 17日11時 4m74㎝ 17日9時 7m61㎝ 17日9時 7m54㎝ 昭和47年9月 3,670 m3/s ** 1,900 m3/s ** 1,900 m3/s 170mm 昭和50年8月 23日20時 4m86㎝ 23日19時 8m41㎝ 23日20時 7m95㎝ 昭和51年9月 11日4時 4m78㎝ 11日1時 8m88㎝ 11日3時 7m39㎝ 昭和50年8月 4,810 m3/s ** 2,930 m3/s ** 1,970 m3/s 239mm 昭和56年7月 3日8時 4m67㎝ 3日6、5時 9m04㎝ 3日8時 6m96㎝ 昭和51年9月 4,690 m3/s ** 3,350 m3/s ** 1,280 m3/s 268mm 昭和57年8月 2日12時 2m45㎝ 2日12時 4m64㎝ 2日11時 4m95㎝ 昭和56年7月 4,240 m3/s *** 3,880 m3/s *** 2,060 m3/s 213mm 昭和58年9月 28日22時 3m52㎝ 28日22時 6m39㎝ 28日21時 6m16㎝ 昭和57年8月 - 1,560 m3/s *** 1,560 m3/s 152mm 昭和59年4月 20日3時 1m91㎝ 20日2時 5m01㎝ 20日2時 3m30㎝ 昭和58年9月 3,600 m3/s *** 1,790 m3/s *** 1,920 m3/s 179mm 昭和60年7月 7日23時 3m04㎝ 7日23時 5m95㎝ 7日22時 4m96㎝ 昭和60年7月 2,980 m3/s *** 1,760 m3/s *** 1,240 m3/s 125mm 平成元年9月 7日12時 3m65㎝ 7日13時 6m82㎝ 7日13時 5m74㎝ 平成2年9月 20日13時 2m23㎝ 20日12時 4m38㎝ 20日11時 4m56㎝ 平成10年9月 22日24時 3m98㎝ 22日22時 6m90㎝ 22日23時 6m63㎝ 平成16年7月 18日15時 4m36㎝ 18日14時 6m39㎝ 18日13時 7m20㎝ 30日13時 8m44㎝ 30日14時 6m84㎝ 10m28㎝ 16日23時 9m06㎝ 平成元年9月 - 2,140 m3/s *** 1,420 m3/s 207mm 平成2年9月 - 900 m3/s *** 1,440 m3/s 147mm 平成10年9月 4,850 m3/s *** 2,510 m3/s *** 2,450 m3/s 176mm 平成16年10月 21日1時 4m67㎝ 20日24時 7m54㎝ 21日1時 7m17㎝ 平成16年7月 4,730 m3/s *** 2,360 m3/s *** 3,430 m3/s 189mm 平成23年7月 8日 4時 3m28㎝ 8日 3時 5m85㎝ 8日 3時 4m61㎝ 平成16年10月 4,870 m3/s *** 3,220 m3/s *** 3,400 m3/s 205mm はん濫注意水位 5m00㎝ 7m50㎝ 6m00㎝ 平成23年 7月 1,974 m3/s *** 1,200 m3/s 108mm 計画高水位 6m30㎝ 10m00㎝ 8m75㎝ 3,121 m3/s *** 注:( )内は推定値、斜字は高水流観 値、それ以外はHQ式による観測値 *笹生川ダム調節後 **笹生川ダム、九頭竜ダム調節後 ***笹生川ダム、九頭竜ダム、真名川ダム調節後 (3)河川整備計画の概要 1)改修の概要 明治29年に旧河川法が公布され、国内の重要河川とともに連続堤による「九頭竜川改 修基本方針」がたてられ、工事は明治33年(1900年)に着手し、大正13年に竣工した。 その後、相次ぐ洪水により大災害に見舞われたことから改修計画の改訂が行われてお り、現在は安全度を向上させ、上流ダム群による調節および河道改修を進めている。安 全に流下させる河積を確保するため、九頭竜川では掘削、護岸、築堤事業の促進を図っ ている。日野川では平成24年度に低水路の拡幅を主体とした五大引堤事業が完成してい る。 2)九頭竜川水系河川整備計画 平成9年の河川法改正を受け九頭竜川水系では、河川整備の基本となるべき河川整備 基本方針と、今後20~30年後の具体的な河川整備内容を決めた河川整備計画を設定する こととなり、平成18年2月、「九頭竜川水系河川整備基本方針」を施行した。 「九頭 竜川水系河川整備計画」は、関係住民からの意見を聴取、関係自治体の長への意見聴取、 関係機関との調整を行った上で、平成19年2月に策定した。平成21年2月に九頭竜川流 域懇談会を設置し、河川整備計画に基づく事業の進捗状況や点検結果について学識者な どから意見をとりまとめ、事業に反映していく。 図 2.3九頭竜川水系河川整備計画の流量配分図 -5- (戦後最大規模の洪水に対応) 3)目標流量 九頭竜川の河川整備計画における目標流量は、以下のとおりである。 九頭竜川中角地点 : 現況流下能力4,000㎥/s 程度から戦後最大となる昭和36 年9 月型洪水を考慮し、河道で5,500㎥/s 程度の流下能力を確保す る。 日野川深谷地点 : 現況流下能力4,000㎥/s 程度から戦後最大となる昭和28 年9 月型洪水を考慮し、河道で4,300㎥/s 程度の流下能力を確保す る。 (4)水質環境の状況 ※ 水質環境基準A類型を満足する河川水は、水道2級 九頭竜川(日野川合流点上流A類型、 (通常の浄水操作で飲用可能)、水産1級(アユ、 日野川合流点下流B類型) サケ等が生育可能)となっている。 日野川(B類型) 水質環境基準B類型を満足する河川水は、水道3級 (飲用のためには高度な浄水施設が必要)、水産2級 平成25年の水質を概観すると、健康項 (コイ、フナ等が生育可能)となっている。 目はすべて基準値以下であった。生活環 境項目については、大腸菌群数が環境基 ※ BOD75%値とはBODの観測値を小さい値から順番に 並べて75%の値をいう。毎月1回測定していた時、年間 準(A類型:1000MPN/100mℓ 以下、B類 12回の観測値を小さい順番に並べて9番目の値になる。 型:5000MPN/100mℓ 以下)を上まわる地 概略の水質を比較する時に使用する。 点が多く、BODでは本川の中角橋及び布 施田橋のBOD75%値がそれぞれ0.6mg/ℓ(A類型基準2.0mg/ℓ 以下)及び0.9mg/ℓ(B類型 基準 3.0mg/ℓ 以下)と環境基準のA及びB類型を満足している。また日野川の深谷で はBOD75%値は1.3mg/ℓ と環境基準のB類型を満足している。 (5)九頭竜川自然再生事業 九頭竜川下流部の水辺では、国の天然 記念物に指定されているオオヒシクイな どの鳥類をはじめとする多種多様な生物 のすみかや餌場として、重要な場所とな っている。また、中流域は、アラレガコ の生息地として国の天然記念物に指定さ れているほか、砂礫河原特有の生物が生 息・生育しているなど、九頭竜川は当該 地域の自然環境において重要な役割を果 たしている。しかしながら、近年、河道 内に木本類や草本類の繁茂が顕著になり砂礫河原が減少するなど、九頭竜川の自然再生 が急務になっている。 また、本川と流入する支川等の合流点で、大きな落差が生じている箇所が存在し、魚 -6- 類などの移動阻害要因の一つとなっている。 平成21年4月には地元住民及び関係機関等が連携して水際環境保全・再生事業、砂礫 河原再生事業、支川・水路連続性再生事業を実施するための「九頭竜川自然再生計画」 が策定され、自然再生事業を実施している。 き た が わ ② 北 川 (1)流域及び河川の概要 北川は、その源を滋賀県と福井 県との境をなす野坂山地の三十三 間山(標高842m)付近に発し、三 重嶽、武奈ヶ嶽にさえぎられた滋 賀県高島市の山間部を南流し、県 境付近において左支川の寒風川を 合わせ、流路を北西に転じ、若狭 町にて右支川鳥羽川を、さらに小 浜市にて右支川野木川と左支川遠 敷川を合わせ日本海に注ぐ幹川流 路延長30.3km、流域面積210.2km2 の一級河川である。 図 2.4 北川流域図 北川流域は、若狭地方の中核都市 である小浜市、京への物資輸送の中 継地として栄えた若狭町、そして琵 琶湖に面し畿内と若狭・北陸地方を 結ぶ陸上・湖上交通の要所として栄 図 2.5 北川断面図 えた高島市の2市1町からなり、大 陸と京都や畿内の中間に位置しているため、古くから文化・経済面で重要な役割を果た してきた。流域の土地利用は、山林等が約83%、水田や畑地等の農地が約13%、宅地等 その他が約4%となっている。 沿川にはJR小浜線、国道27号、162 号、303号の基幹交通施設に加え、敦賀市までの延 伸が計画され整備中である舞鶴若狭自動車道がある。 (2)既往出水の概要 北川において、大災害をもたらし、 また警戒水位を越える出水をもたらし たのは台風によるものが多い。 (3)北川水系河川整備計画 平成20年6月、「北川水系河川整備 主要洪水最大流量・ 水位等 最大流量(高塚) 最高水位(高塚) 昭和28年9月 台風13号 不明 昭和34年8月 台風7号 (907)m3/s 7m63cm 昭和34年9月 台風15号 (1,104)m3/s 7m53cm 昭和40年9月 台風24号 (1,229)m3/s 7m33cm 昭和57年8月 台風10号 817m3/s 6m82cm 平成2年9月 台風19号 864m3/s 6m53cm 平成10年9月 台風7号 884m3/s 7m27cm 平成11年8月 熱帯低気圧 673m3/s 6m82cm 平成16年10月 台風23号 919m3/s 7m55cm 平成23年5月 台風2号 733m3/s 6m67cm 平成25年9月 台風18号 約1,200m3/s 8m20cm はん濫注意水位 6m80cm 計画高水位 8m67cm 洪水名 ※( )は流量計算による推定流量。日雨量は高塚上流域平均日雨量。 -7- 日雨量 254mm 256mm 221mm 298mm 258mm 299mm 159mm 276mm 234mm 146mm 272mm 基本方針」を施工した。「北川水系河川整備計画」は、関係住民からの意見を聴取、関 係自治体の長への意見聴取、関係機関との調整を行った上で、平成24年10月に策定した。 平成26年2月に北川流域懇談会を設置し、河川整備計画に基づく事業の進捗状況や点検 結果について学識者などから意見をとりまとめ、事業に反映して行く。 (4)目標流量 北川の河川整備計画における目標流量は、遠敷川合流点から下流部については、現況 流下能力 1,000 ㎥/s 程度から戦後最大となる昭和 28 年9月洪水を考慮し、河道で 1,400 ㎥/s 程度の流下能力を確保する。 (5)水質環境の状況 北川(A類型) 平成 25 年の水質を概観すると健康項目は九頭竜川と同様すべて基準値以下だった。 生活環境項目については、大腸菌群数が環境基準(A類型:1,000MPN/100mℓ 以下) を上まわる時もみられる。 BOD について見ると高塚橋地点のBOD75%値は0.6mg/ℓ で環境基準A類型(A類型基準 2.0mg/ℓ 以下)を満足している。尚、北川は昭和56年(1981年)から平成24年まで32年 連続近畿地方ベスト1(全17 河川中)である。また、平成24年は全国1位でもある。 ③平成26年度河川事業計画 (1)九頭竜川 1)河川改修 ● 九頭竜川中藤新保(福井市)の河道掘削を実施する。 ● 九頭竜川下野地区(坂井市)、折戸地区(坂井市)、小尉地区・三宅地区(福井 市)、日野川江端地区(福井市)の築堤を継続及び新規実施する。 ● 馬渡川排水樋門(福井市)の改築を継続実施する。 2)維 持 修 繕 九頭竜川の直轄管理区間の堤防点検(年2回の除草含む)、堤防天端補修、塵埃処理 等を行なうほか、河道維持掘削、水閘門の操作及び修繕、護岸補修等を実施する。 3)河川事業調査・水文資料調査 九頭竜川で雨量、水位、流量、水質等水理水文調査、河川水辺の国勢調査及び河川縦 横断測量・水文観測所保守点検等を継続実施する。 4)河川環境整備 九頭竜川自然再生事業計画に基づき、自然再生事業(水際環境保全・再生、砂礫河原 再生、支川・水路連続性再生)を実施する。 ● 福井市内において、九頭竜川自然再生工事を継続実施する。 (2)北川 -8- 1)河川改修 ● 北川水取地区(小浜市)の河道掘削工事を継続実施する。 ● 遠敷川遠敷地区(小浜市)の堤防強化を実施する。 2)維 持 修 繕 北川の直轄管理区間の堤防点検(年2回の除草含む)、堤防天端補修、塵埃処理等を 行なうほか、河道維持掘削、水閘門の操作及び修繕、護岸補修等を実施する。 3)河川事業調査・水文資料調査 北川で雨量、水位、流量、水質等水理水文調査、河川水辺の国勢調査及び河川縦横断 測量・水文観測所保守点検等を継続実施する。 ④河川管理 (1)直轄管理区間 直轄管理区間は以下のように九頭竜川水系で42.2㎞,北川水系で16.5㎞である。 1)九頭竜川水系 左岸 福井県吉田郡永平寺町谷口1字総社山218番地先 九頭竜川 から海に至る 右岸 福井県吉田郡永平寺町鳴鹿山鹿35字逆水沖5番1地先 左岸 福井市朝宮町32字17番地先 右岸 福井市種池町27字勘要道30番の1地先 日 野 川 31.2km から九頭竜川合流点まで 11.0km 2)北川水系 北 川 福井県三方上中郡若狭町新道73号赤岩3番地先の瓜生大井根堰堤下流端から 海に至る15.2㎞ 遠敷川 小浜市遠敷112号鰐街道36番の1地先の国道橋から北川への合流点まで1.3㎞ (2)水利使用の状況 九頭竜川水系は最上流の九頭竜ダムをはじめ14ヶ所のダム群と、それらの下流に位置 する25ヶ所の水力発電所が示すように水資源開発が進んでいる。中、下流部においては、 鳴鹿大堰に取水口を持つ九頭竜川下流(農林水産省)をはじめ、24件の農業用水の水利 権が許可されており、穀倉地帯で知られる福井平野を潤している。その他にも水道用水 や工業用水、雑用水(消雪用水・公園用水等)として水利権が許可されている。北川水 系では、上流部において北川総合開発の一環として河内川ダムが建設中であり、中流部 から下流にかけて灌漑用の頭首工が9ヵ所あり若狭町及び小浜市の耕地を潤している。 ●九頭竜川水系 (許可水利) 上水 工水 農水 発電 件数 取水量 件数 取水量 件数 取水量 件数 取水量 直轄区間 1 0.7 1 0.390 14 52.639 指定区間 3 1.230 3 0.847 10 42.546 19 426.885 ※貯留権を含む ※直轄区間については、福井河川国道事務所の管理区間のみ計上 -9- 雑用水 件数 取水量 5 0.253 - (m3/sec) 計 件数 取水量 21 53.982 35 471.508 (慣行水利) (ha) 件数 直轄区間 指定区間 (平成26年3月末) かんがい面積 5 1 72 233 ●北川水系 (許可水利) 上水 工水 農水 件数 取水量 件数 取水量 件数 取水量 直轄区間 8 3.101 指定区間 1 1.557 ※指定区間については、特定水利使用のみ記載 発電 件数 取水量 0 0 (m3/sec) 計 件数 取水量 8 3.101 1 1.557 (慣行水利) 直轄区間 指定区間 (ha) 件数 - かんがい面積 - (平成26年3月末) (3)河川敷の利用 九頭竜川では第一期改修(M33~43)の当時から田畑の耕作が占用行為として行われ ているが、今後は可能な範囲で公共用の運動場或いは緑地等に解放し、河川敷の有効利 用を進める。 利用状況一覧 河川名 田 九頭竜川 1,078,000 日野川 219,700 計 1,297,700 畑 132,200 36,200 168,400 牧草地 0 0 0 運動場 2,600 3,200 5,800 (m2) 公園 計 302,700 1,515,500 27,900 287,000 330,600 1,802,500 (平成26年3月末) (4)維持管理 平成24年に河川維持管理計画を定め、これにより維持管理の基準を決めている。また、 平成23年度から、刈草と伐木の無償配布の試行を行い、資源を有効に活用し、CO2削減 や有機物循環利用の推進に取り組む。 く ず り ゅ う が わ な る か お お ぜ き ⑤九頭竜川鳴鹿大堰の管理 (1)事業の概要 鳴鹿大堰は、平成元年度に建設事業に着手、平成15年度に建設工事が完了し、平成16 年度から運用を開始した。堰の目的・諸元は次のとおりである。 1)治水 九頭竜川鳴鹿大堰を設置することにより、洪水を安全に流下させる河道を確保し疎通 能力の増大。 2)流水の正常な機能の維持 既得用水(農業用水最大46.605㎥/s、水道用水最大0.7㎥/s)を引き続き安定して取 水できるようにするとともに、堰下流の河川流量を0.1㎥/s増量し、流水の正常な機能 の維持と増進。 - 10 - 九頭竜川鳴鹿大堰(上流から下流を望む) (2)維持管理 堰周辺の維持管理(除草、塵芥処理等)、放流設備、電気通信設備、放流警報や監視 装置等の点検整備を行うほか、洪水吐ゲート設備等の分解整備、堰制御設備改修、放流 警報設備改修等を実施する。 - 11 -
© Copyright 2024 ExpyDoc