平成26年9月12日 近 畿 財 務 局 東 海 財 務 局 無登録で金融商品取引業を行う者に対する警告書の発出 1.概要 近畿財務局長及び東海財務局長が、株式会社ESPLUS(大阪市淀川区、平成25年9 月末に解散し、現在は清算中。代表清算人 金沢龍男(かなざわたつお)こと金龍男(キム ヨンナム) 、資本金1000万円、金融商品取引業の登録等はない。以下「当社」という。 ) に対して金融商品取引法(以下「金商法」という。 )第187条第1項に基づく調査を行った 結果、当社及び当社の代表清算人金沢龍男こと金龍男(以下「金沢」といい、当社と併せて 「当社ら」という。 )について、以下の法令違反等の事実が認められたことから、本日、当社 らに対し、金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針Ⅱ-1-1(7)に基づき、直ちに 当該行為を取り止めるよう警告書を発出した。 (近畿財務局から当社に対し、東海財務局から金沢に対し警告書を発出。) 2.事実関係 当社は、平成25年10月頃以降、多数の一般投資家に対し、当社の関連会社である外国 法人のCannip Limited(以下「カニップ社」という。 )において出資金を集め、 金沢が役員会会長を務める外国法人のNippon Dragon Resources Inc.の鉱山開発事業へ投資して運用を行うとする「カニップインターナショナルリソー スファンド」という名称のファンド(以下「カニップファンド」という。 )に係る権利の取得 勧誘を行っている。 また、当社は、同月頃以降、多数の一般投資家に対し、 「ワールド・ハッピー・スマイル・ チルドレン有限責任事業組合」を組合の名称とする有限責任事業組合契約に基づく権利(投 資対象、投資条件等はカニップファンドと同一である。 )の取得勧誘を行っている。 金沢は、当社の名古屋事務所(名古屋市中村区)を主要な拠点とし、当社の大阪事務所(大 阪市北区)の責任者及び名古屋事務所の従業員並びに金融商品取引業の登録のない「代理店」 と呼ばれる個人又は法人に指示するなどして、上記取得勧誘行為に当たらせている。なお、 当社は、カニップ社を介して、 「代理店」に対して、勧誘した一般投資家の出資金額に応じた 報酬を毎月支払っている。 以上の結果、平成25年10月頃から同26年6月頃までの間に、延べ75名の一般投資 家に約2億4000万円を出資させた。 当社らの上記各行為は、いずれも、金商法第28条第2項第2号に規定する「第二種金融 商品取引業」に該当し、同法第29条に違反するものである。 当社は平成25年9月末に解散決議を行った旨登記しているものの、当社らは、上記のと おり自ら又は「代理店」を利用するなどして勧誘行為を継続していることに加え、平成24 年1月頃から同26年6月頃までの間、多数の一般投資家に対し、金沢が大韓民国に設立し た金融投資貸付株式会社が組成する「KT」という名称のファンドに係る権利の取得勧誘を 行い、延べ243名の一般投資家に約5億8000万円を出資させた。 ○「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」 (金融庁ホームページへリンク) ○「株式会社ESPLUS及びその役員1名の金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申 立てについて」 (証券取引等監視委員会へリンク) ◇注意事項 ・ 金融商品取引法では、組合などのファンドへの出資を募る者や、ファンド財産の投資 運用を行う者に対して、原則として登録を義務付けています。 ・ 登録を受けずに、一般投資家に対して、ファンドへの出資の勧誘等をすることは、法 律違反の可能性があり、無登録業者による詐欺的な投資勧誘被害が多発しております。 ・ 金融商品取引法上の登録や届出を行っている業者についても、金融庁・財務局が、そ の業者の信用力等を保証するものではありません。登録業者等からファンドへの出資の 勧誘等を受けた場合でも、その業者の信用力を慎重に見極めるとともに、取引内容を十 分に理解したうえで、投資を行うかどうかの判断をすることが重要です。安易な儲け話 には応じないよう、十分にご注意ください。 ◇投資家の皆様へ ・ 株式や社債、ファンド等の取引に関し、高齢者を中心にトラブルが多発しています。 ・ 無登録業者からの勧誘に応じることのないよう、金融商品取引法上の登録や適格機関投 資家等特例業務の届出の有無は、必ずご確認ください。不審に思ったら、一人で悩まず、 すぐに≪きんざい金融ホットライン≫(℡:06-6949-6259)へご相談下さ い。 【連絡・問い合わせ先】 近畿財務局 理財部 証券監督課 ℡:06-6949-6367 東海財務局 理財部 証券監督課 ℡:052-951-2498
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