配布資料 - 特定非営利活動法人 バイオグリッドセンター関西

バイオグリッド研究会2012
次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
および
インシリコ創薬支援事業について
NPO法人バイオグリッドセンター関西
(公益財団法人都市活力研究所)
志水隆一
2012年5月26日
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
アンケートとヒアリングの実施
• 主な製薬企業に対してアンケートとヒアリング
を実施した。
– アンケート
• 実施期間 2011年9月1日~9月30日
• 回答数 12社 14部署より回答
– ヒアリング
• 実施期間 2011年11月21~22日、12月8日
~9日
• 訪問社数 12社
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
ヒアリング結果
• 製薬企業のニーズ
– 蛋白質、リガンドの結合自由エネルギー計算
– 蛋白質の大規模な構造変化の予測
– 膜蛋白(GPCR, イオンチャネル,トランスポー
ター)の構造変化予測や機能解析(アゴニスト,
アンタゴニストなど)を基にした化合物デザイン
– 蛋白質のアロステリック作用の解析
– 商用アプリを使いたい(性能比較)
など
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
ヒアリング結果
•
興味のある主なアプリケーション
– MARBLE:全原子MD計算
– Platypus-REIN:レプリカ交換MD計算
– Platypus-MM/CG:粗視化による長時間シミュレーション
– Platypus-QM/MM:QM/MM連成計算
– Platypus-QM:量子化学計算
– Café-Mol:粗視化モデル計算
– Cppmd:大規模並列用MDコアアプリ
以上は、グランドチャレンジでの開発アプリ
– MP-CAFEE:蛋白-化合物の結合自由エネルギー計算
– myPresto:化合物のスクリーニング
以上は、グランドチャレンジ以外のアプリ
– AMBER、Gaussian
以上は、流通アプリ
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
ソリューションを提示してもらいたい(個々のアプリの機能ではなく)
探索機能
↓
スクリーニングetc
最適化機能
↓
自由エネルギーetc
ストラテジー策定
↓
ダイナミックシミュレーション
(長時間、広範囲etc)
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
ヒアリング結果
• 製薬企業の意識
– 導入に積極的な企業
• webなどで何ができるか理解できるので自社でトライ
アルユースしたい
• いきなり使えるとは思っていないので、当面は手ほど
きが欲しい(共同研究なども含めて)
– その他企業
• 導入事例、成功事例があれば自社でも使ってみたい
利用アンケート・ヒアリング結果
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次世代スパコンの創薬産業利用促進研究会
アンケート・ヒアリング結果より
• トライアルユースをしたい
HPCI準備段階コンソーシアムで提言し、HPCI
システムの産業利用枠を創設
• 利用支援がほしい
インシリコ創薬支援事業の開始
• 成功事例を見たい
HPCIシステム利用研究課題を申請
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HPCI産業利用枠について
「京」における産業利用枠
HPCI運用事務局webより
https://www.hpci-office.jp/guide/use.html
利用研究課題の種類
特徴
公募回数
利用費用
成果公開
トライアル・ユース
自社の課題を
HPCI共用計算資
源で試行し、利
用可否を判断
随時受付
利用期間は、原
則3ヶ月以内
無償
(最大5万ノード・
時間積の制限有)
公開
(システムの利用情報、
システム情報および成
果が得られなかった場
合の理由)
実証利用
高並列シミュレー
ション技術の有
効性・有用性を
自社の産業課題
で実証
原則年1回
原則無償
成果報告書により公開
(利用者名、利用目的、
成果概要、実施期間、ソ
フトウェア利用情報、シ
ステム情報等)
成果に基づく特許、論文
発表、学会発表の実績
リスト等
個別利用
機密性の高い自
社の産業課題を
自社の費用負担
で実施
原則年1回
有償 (12.68円 /
ノード・時間 )
非公開
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HPCI産業利用枠について
HPCI運用事務局webより
https://www.hpci-office.jp/summary/k_computer.html
「京」における一般利用枠(公募対象)
京調整
高度化枠
一般課題
20%程度
産業利用枠
5 %程度
若手人材育
成枠5 %程度
戦略プログラム
利用枠
成果創出・
加速枠
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インシリコ創薬支援事業について
インシリコ創薬支援事業
• 利用支援がほしい
インシリコ創薬支援事業の事業メニュー
創薬アプリの情報提供(パンフレットの設置など)
創薬アプリの講習会
創薬アプリの相談会
なお、システムに関する利用支援は登録機関であるRIST(一般社団法人高度情報科学技術研究機構)が実施
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インシリコ創薬支援事業について
インシリコ創薬支援事業のスキーム
・自社製品の販売
・設定や計算等の受託
・大学とアプリの共同開発
等々
開発したアプリの
産業利用提供
協力
IT企業
プロモーション拠点として活用
・アプリ紹介
・トライアルユース
・受託計算
・産学共同研究
・アプリ利用の相談
・計算の外注
・新しい知見のため大学等
と共同研究などの希望
理研、産総研
製薬企業
受益者負担
受益者負担
※スパコン利用料は実費
主な事業
・相談会開催(IT企業、理研などによる)
・講習会開催(IT企業、理研などによる)
・プロジェクトコーディネート 等々
バイオグリッドセンター関西
(インシリコ創薬支援室(仮))
活動スペース
利活用拠点として活用
・利用方法の修得
・相談
・産学共同研究
計算機リソース
NiCT
大阪大学
関西の大学など
サイバーメディア
阪大スパコン
・・・
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京速コンピュータ
FOCUSスパコン
「京」
民間
データセンター
インシリコ創薬支援事業について
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HPCIシステム利用研究課題について
「京」に構築するインシリコ創薬基盤概要
「京」に構築するインシリコ創薬基盤概要
当該申請において構築するフロー
当該申請において構築するフロー
将来に運用予定の追加フロー
将来に運用予定の追加フロー
既存ライブラリー化合物
(市販化合物・PubChem化合物など)
xxバーチャル化合物空間
10xx
(市販ビルディングブロッグ試薬)
標的タンパク質(立体構造、配列)
Kinases, GPCRs
Ion channels, Nuclear receptors
1次スクリーニング
CGBVS (and/or LBVS)
候補化合物生成
(数十万~数万個)
De novo (PSO‐CGBVS)
ホモロジーモデリング
MOEなど
2次スクリーニング
ドッキングシミュレーション
AutoDock
マルチコンフォーメーション生成
(数個/1タンパク質)
GROMACS / REMD
1次スクリーニング
ドッキングシミュレーション
AutoDock
複数タンパク質に対する選択性予測モデルの構築
ファイナルスクリーニング
結合自由エネルギー計算
GROMACS / MP‐CAFEE
ファイナルスクリーニング
結合自由エネルギー計算
GROMACS / MP‐CAFEE
モデル評価プロトコールの作成
実験データ(ChEMBLデータ)による評価関数、選択基準の選定、計算結果検証
複合体構造
結合自由エネルギー値
複合体構造
結合自由エネルギー値
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*最終的に緑Boxのプログラムの「京」実装を目指します。
HPCIシステム利用研究課題について
HPCIシステム利用研究課題
キナーゼ、GPCRなど約350種
○
○
◎
◎
○
○
○
化合物(3000万)
◎
◎
○
◎
○
○
◎
○
◎
○
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◎
◎
◎
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○
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○
○
○
◎
○
◎
○
一部化合物について実験データと比較あるいはアッセイを実施
一部蛋白についてMP-CAFEEで結合自由エネルギーを計算
○:既知化合物、◎:新規(各社持ち帰り自由に研究可能)
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HPCIシステム利用研究課題について
HPCIシステム利用研究課題の体制
• 参画組織
–
–
–
–
申請主体:NPO法人バイオグリッドセンター関西
製薬企業:A社、S社などのほかにも参画企業募集中
IT企業:(株)京都コンステラ・テクノロジーズ
大学:京都大学大学院薬学研究科
• 役割
– IT企業、大学:アプリチューニング、計算実施
– 製薬企業:計算結果評価
• スケジュール
– 参加企業募集 2012年6月11日
• HPCI-IDを取得の上参加申込書を提出
– 応募締切 2012年6月15日 17:00
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HPCIシステム利用研究課題について
HPCIシステム利用研究課題の体制
• メリット
– 相互作用行列の優先利用
• 各社で優先的に持ち帰り利用可能とする
– 「京」の利用習熟が可能
• 理研 戦略プログラム分野1の支援・指導のもとMPCAFEEを実行する。課題の範囲であれば自社で興味
のある化合物について計算を実施することが可能。
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バイオグリッドセンター関西の立場
HPCIとHPCIコンソーシアム
• 我が国のスパコンの利用環境の整備
HPCIコンソーシアム
正会員
意見集約と提言
賛助会員
国
提言を踏まえ計画を推進
意見
バイオグリッドセンター関西
ユーザ
利用
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HPCIシステム