RCS合成壁工法

建築分野 − 21
仮設壁の
本体利用
RCS合成壁工法
ソイルセメント柱列壁の芯材と地下外壁の合成壁構造(概要と実績)
KT−010124
概 要
ソイルセメント柱列壁
ソイルセメト柱列壁は、仮設用の山留め壁として施工されますが、
芯材のH形鋼は、土水圧に対して十分な耐力があります。今まで、
この H 形鋼は建物の竣工後も埋設されたままで、構造的には寄与し
ていませんでした。RCS(RC造と柱列壁の芯材H鋼のS造)
合成壁工法は、ソイルセメント柱列壁の芯材を地下外壁(鉄筋コン
クリート造)と形鋼コネクタやスタッドコネクタで一体化させる事
により、地下外壁として本体構造に利用できます。これにより、資
源の有効活用および施工の合理化が図れるため、施工コストの低減
が可能です。なお、親杭横矢板工法に用いたH形鋼を芯材とするこ
とも可能です。
芯材(H形鋼)
スタッドコネクタ
地下外壁(後打ち壁)
特 徴
■仮設材として用いられていた H 形鋼を本体構造と
して有効に活用できます。
■地下外壁の壁厚を大幅に低減できるため、鉄筋や
コンクリートの使用量が少なくなり、施工コスト
が低減できます。この効果は、地下階数が多いほ
ど、地下階高が高いほど大きくなります。
■地下部の有効面積が増加するため、敷地の有効利
用に寄与します。
■合成壁として高い剛性を有しているため、切梁支
保工解体時に切梁の盛替えを省くことが可能とな
り、工事の省力化、施工コストの低減につながり
ます。
芯材(H形鋼)
ソイルセメント柱列壁
スタッドコネクタ
形鋼コネクタ
地下外壁(鉄筋コンクリート壁)
芯材(H形鋼)
形鋼コネクタ
地下外壁
スタッドコネクタ
ソイルセメント柱列壁
(鉄筋コンクリート壁)
在来工法
合成壁工法
実 績
■評定
・財団法人 ベターリビングより 2005 年 3 月 11 日付けの評定を取得
件名:RCS合成壁/杭工法の合成構造としての性能
番号:評定 CBL FP001-04 号
■採用建物
・ホテルエドモント新館新築工事(東京都千代田区、地下 2 階)
階高の高い地価外壁に採用 階高:地下1階:6400∼8400、地下 2 階:4800∼6400
・JR 東京総合病院新診療棟新築工事(東京都新宿区、地下 1 階)
免震層のクリアランス確保のため外周に設けられたドライエリア擁壁(H=11∼16.5m)に採用
2005.11
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