合同C7-2-2-6(PDF形式(2628kb))

今回追加
破砕帯の連続性の検討(地表調査結果)
西
破砕帯露頭A
N
MBC-9
MBC-10
MBC-14
MBC-14’
MBC-11
MBC-13
MBC-7
100 m
70度
MBC-3 MBC-4
MBC-5
MBC-6
東
破砕帯露頭B
30
破砕帯露頭A
54
30
破砕帯露頭B
63
破砕帯露頭A
表土剥ぎを
表土剥ぎを併用
ぎを併用した
併用した地表地質調査
した地表地質調査で
地表地質調査で、露頭A
露頭A、Bで破砕帯が
破砕帯が確認された
確認された。
された。
これらは、
これらは、f破砕帯、
破砕帯、白木-
白木-丹生断層と
丹生断層と比べて小規模
べて小規模で
小規模で、幅広い
幅広いカタクレーサ
イト帯
イト帯を欠くなどの断層岩分布
くなどの断層岩分布が
断層岩分布が異なり、
なり、最新活動は
最新活動は正断層センス
正断層センスを
センスを示す。
→f破砕帯が
破砕帯が、そのままの規模
そのままの規模でこれらの
規模でこれらの地点
でこれらの地点まで
地点まで連続
まで連続することはない
連続することはない。
することはない。
→せん断
せん断センスから
センスから、
から、活断層ではないと
活断層ではないと評価
ではないと評価できる
評価できる。
できる。
破砕帯露頭B
0
0
1m
1m
赤が破砕帯を示す
42
今回追加
断層構造発達史的考察(その2)
(約100万年前以降
100万年前以降:
万年前以降:松田ほか
松田ほか、
ほか、2004など
2004など)
など)
古い時代
時代の
の活動
敷地の
MBC-9
~13の
破砕帯
活断層として
活断層として
活動なし
の活動
なし
逆断層の
繰り返し
(左ずれ逆断
層の場合あり)
東西
東西
圧縮場 展張場
古い時代
時代の
の活動
応力場の転換
活断層として
活断層として
活動あり
の活動
あり
東西展張場
活断層の
活断層の活動開始
敷地の
破砕帯
最近
最近の
の活動
活動なし
なし
(約300万年前以降
300万年前以降:
万年前以降:高橋、
高橋、2004など
2004など)
など)
最近
最近の
の活動
活動あり
あり
白木-丹生
断層
広域的な
広域的な東西圧縮場の
東西圧縮場の発生
南北走向の
南北走向の断層の
断層の
正断層運動
・白木-
白木-丹生断層
・敷地の
敷地の破砕帯
東西展張場を
東西展張場を示唆
白木-丹生
断層
敦賀半島
「もんじゅ」敷地周辺の例
東西圧縮場
現在は
現在は、広域的な
広域的な
東西圧縮場で
東西圧縮場で
南北走向の
南北走向の活断層
は逆断層運動
・白木-
白木-丹生断層
敷地の
f破砕帯
(MBC-1)
左ずれ
正断層
右ずれ
正断層
逆断層
左ずれ
正断層
右ずれ
正断層
右ずれ
逆断層
正断層
粘土状破砕部形成
約6000万年前
6000万年前
(古第三紀)
古第三紀)
花崗岩の
花崗岩の固結・
固結・冷却
広域的な
広域的な節理・
節理・断層の
断層の発生
カタクレーサイト化
構造発達過程の
構造発達過程の検討から
検討から、
から、
「もんじゅ」
もんじゅ」敷地内の
敷地内の、f破砕帯は
破砕帯は、
活断層ではないと
活断層ではないと評価
ではないと評価できる
評価できる
43
「もんじゅ」敷地内データ補強地質調査の現状とまとめ
合同C
合同C5-5
現地調査コメント/データ補強の着目点
「粘土化した
粘土化した部分
した部分の
部分のテキスチャー(
テキスチャー(構造)
構造)を検討し
検討し、古い構造であること
構造であること、
であること、新しい活動
しい活動がないと
活動がないと言
がないと言える
データ補強
データ補強が
補強が必要である
必要である。」
である。」 →データ補強
データ補強の
補強の着目点:
着目点:
破砕帯の
破砕帯の連続性の
連続性の有無、
有無、 粘土状破砕部における
粘土状破砕部における逆断層運動
における逆断層運動の
逆断層運動の繰り返しの有無
しの有無
データ補強の現状
・ボーリング調査やコア解析によって、破砕帯の分布と性状の検討を進めたこ
とにより、当初、連続性の有無が確認できなかったf破砕帯は連続性がなく、
正断層運動が主体であり、古い構造と考えられるデータが補強されつつある。
・その他の破砕帯についても、順次、運動像の確認を進めており、現状では、繰
り返す逆断層運動を示す粘土状破砕部は、確認されていない。
今後の見通し
破砕帯のコア半割面の観察を継続するとともに、薄片観察も場合により併用す
ることによって、敷地内に新しい活動がないことを示すデータが充実できるものと
考えている。
44
今回追加
データ補強調査のまとめ
・「もんじゅ」敷地内データ補強調査として、剥ぎ取りを併用した地表地質調
査、総掘進長888m、計7本のボーリング調査を行い、これらのボーリングコ
ア、昨年度までに採取されたボーリングコア、および、敷地近傍の活断層で
ある白木-丹生断層のボーリングコアの切断面の観察、薄片観察等のコア
解析を行った。
・敷地内で、当初、連続性の有無が確認できなかったf破砕帯は連続性がな
く、正断層運動が主体であり、現在の応力場における逆断層運動の繰り返
しは認められず、活断層ではないとの評価となった。
・その他の破砕帯についても、逆断層運動の繰り返しは認められず、活断層
とすべき構造は存在しないとの評価に至った。
・以上から、敷地内の破砕帯が古い構造であり、新しい構造がないと言える
データが補強されたと考えられる。
・これまでの海域の海上音波探査、陸域の変動地形学的、および補強され
たデータに基づく地質学的検討の結果、「もんじゅ」敷地内において、活断層
は存在しないとの従来の評価を変更する必要はないと判断される。
45
今回追加
コメント回答
現地調査
現地調査
トレンチ内で見られた風化した花崗岩中のマンガンと思われる黒い部分について、
トレンチ内で見られた風化した花崗岩中のマンガンと思われる黒い部分について、
どのようなものか、分析し確認してほしい。
どのようなものか、分析し確認してほしい。
第5回Cサブワーキンググループ会合
第5回Cサブワーキンググループ会合
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が
破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
横ずれ成分についての検討は、
実施した結果をもとにして、
敷地内の破砕帯の評価を行っている。
大規模な横ずれ断層のモデル断面図
固結した
固結した破砕組織
した破砕組織
断層ガウジ+
断層角礫帯
100
℃
200
℃
高温ガウジ+
再結晶組織
カタクレーサイト+
(Microtectonics 2nd ed.:
ed.:
Passchier・
・Trouw、
Passchier
Trouw、2005)
2005)
マイロナイト帯
300
℃
マイロナイト帯
地下深部でしか形成されない変形組織
「もんじゅ」敷地のような
深成岩地域の場合、
隆起削剥の結果として
岩体が地表に露出しているため、
「古い変形組織」を
「深部でしか形成されない変形組織」
として読み替えることができる。
(田中・
田中・板谷:1998
板谷:1998,
:1998,活断層の
活断層の下になにがあるか
構造岩石学が
が示す震源域の
構造岩石学
震源域の実態,
実態,科学,
科学,vol.68,No.3,p246vol.68,No.3,p246-254)
254)
46
今回追加
古い変形か否か、についての変形組織の検討(白木-丹生断層)
第5回Cサブワーキンググループ会合
第5回Cサブワーキンググループ会合
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
カタクレーサイトファブリック
「Passchier & Trouw, 2005」
Up←
R1
P
Loc.2-4 28.43~28.70m
破砕流動を確認
→低温だが封圧大
→地表付近の変形ではない
→古い活動
P
10mm
逆
断
正断層セ
層 センス
R
1
R1
P
R1
P
1mm
カタクレーサイトの岩片のσオブジェクトから、
逆断層センスが認定できる
カタクレーサイト化(古期)→断層ガウジ形成
(新期)の前後関係が確認できる。
ンス
2mm
白木-
白木-丹生断層は
丹生断層は、カタクレーサイト化
カタクレーサイト化の時期に
時期に左
ずれ成分
ずれ成分を
成分を含む正断層、
正断層、新期に
新期に逆断層運動をして
逆断層運動をして
いる。
いる。このうち、
このうち、カタクレーサイトの
カタクレーサイトの形成時期は
形成時期は古い。
47
今回追加
古い変形か否か、についての変形組織の検討(f破砕帯)
第5回Cサブワーキンググループ会合
第5回Cサブワーキンググループ会合
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
白木-丹生断層と比べて、活動時期が新しい、古いとの判断できる観察事実が破砕帯の組織等にあるかどうか?横ずれ成分はわかるのか?
の
時
P P
左ずれ
と 同
P
R1
R1
ス
P
シ
ー
レ
成
ク
形
タ
カ
造
構
面
P
P
横ずれ確認用薄片
Up← MBC-1 21.48~21.635m
5cm
直交ポーラー
直交ポーラー
右ずれ
単ポーラー
1mm
細粒化の進んだ部分は左ずれ(断層ガウジ部)
周囲のカタクレーサイトは右ずれ
縦ずれ確認
用薄片
細粒化の進んだ部分は正断層センス
周囲のカタクレーサイトは逆断層センス
R 1?
カタクレーシスと
カタクレーシスと同時の
同時の
面構造形成(
(P面)が
面構造形成
められれば、
認められれば
、
活動であり
であり、
古い活動
であり
、
活断層の
可能性を
活断層
の可能性
を
排除できる
できる。
排除
できる
。
P
2mm
P
P
R1
R1
直交ポーラー
直交ポーラー
逆断層
2mm
R1
正断層
1mm
P
P
カタクレーサイトであれば
カタクレーサイトであれば、
であれば、深い変形である
変形である。
である。これらの変
これらの変
形組織が
が地表で
形組織
地表で認められるためには、
められるためには、長時間かけて
長時間かけて、
かけて、岩
体の隆起削剥で
隆起削剥で、深部から
深部から上昇
から上昇しなければならない
上昇しなければならない。
しなければならない。
(年間10mm
年間10mm隆起
10mm隆起で
隆起で、13万年
13万年なら
万年なら、
なら、1300m
1300m上昇。
上昇。カタク
レーサイト化
レーサイト化は、地下数km
地下数kmで
kmで生じる。)
じる。)
そのため、
そのため、現在の
現在の応力場と
応力場と調和的な
調和的な逆断層成分を
逆断層成分を含ん
だ断層活動でも
断層活動でも、
でも、カタクレーサイトであれば
カタクレーサイトであれば、
であれば、活断層の
活断層の可
能性を
能性を排除し
排除し得る。
48
今回追加
白木-丹生断層トレンチについてのコメント回答
現地調査
現地調査
トレンチ内で見られた風化した花崗岩中のマンガンと思われる黒い部分について、どのようなものか、分析し確認してほしい。
トレンチ内で見られた風化した花崗岩中のマンガンと思われる黒い部分について、どのようなものか、分析し確認してほしい。
AT
シルト
2a2a-3
トレンチ(c地点:Loc.2)
1b1b-1
3b3b-3
砂
礫
巨礫(
巨礫(抜け落ち)
2a2a-1
2a2a-2
①
1b1b-2
地層境界
⑦
⑧
⑨⑩
地層名
Grc
姶良Tn
姶良Tnテフラ
Tnテフラ
降灰層準
(約2.92.9-2.6万年前
2.6万年前)
万年前)
1a
⑤ ②
⑪
⑥
1c
1d1d-1
4a4a-1
4a4a-1
③
④
北から南壁
から南壁を
南壁を観察した
観察したスケッチ
したスケッチ
1b1b-2
3a3a-1
AT
1d1d-2
炭素年代測定試料採取位置
A T 3b3b-1
Grc
4a4a-1
4a4a-2
3b3b-1
4a4a-2
4b
腐植質
3b3b-2
4a’
4a’-1
4c4c-1
4a’
4a’-2
断層
4d4d-1
4a
4a’
4a’-5
4a’
4a’-4
4d4d-3
Grc
粗粒黒雲母花崗岩
4d4d-2
4c4c-2
粗粒黒雲母花崗岩(
粗粒黒雲母花崗岩(変質部)
変質部)
5b5b-1
4a’
4a’-5
Grc
粗粒黒雲母花崗岩(
粗粒黒雲母花崗岩(破砕部)
破砕部)
5b5b-2
全岩分析結果
X線回折分析結果
Qtz
風化花崗岩の
風化花崗岩の暗色部を
暗色部を組成分析
Qtz
Qtz
Qtz
Qtz
Kfs
Kfs
Qtz
Qtz
Kln
Kfs
Qtz
Kfs
成分名 分析値(%) 成分名 分析値(%)
SiO2
64.96 Ng2O
0.13
TiO2
0.1 K2O
3.2
Al2O3
19.68 P2O5
0.01
Fe2O3
1.71 FeO
0.1未満
+
MnO
0.04 H2O
6.12
MgO
0.16 H2O3.06
CaO
0.02
化学組成の
特徴から
から風化変質
風化変質をこうむっている
をこうむっている花崗
化学組成
の特徴
から
風化変質
をこうむっている
花崗
岩であると
であると判断される
判断される。
される。なお,
なお,MnOの
MnOの0.04%は
0.04%は新鮮な
新鮮な江
若花崗岩と
若花崗岩と同様の
同様の値である。
である。
H2OH2O-(湿分あるいは
湿分あるいは含水率
あるいは含水率)
含水率)が多いのに加
いのに加えて
H2O+(
H2O+(強熱減量)
強熱減量)も多いことから有機物
いことから有機物の
有機物の含有が
含有が推定
される。
される。
Kln
①
2θ°
石英,
石英,カリ長石
カリ長石,
長石,カオリン鉱物
カオリン鉱物等
鉱物等が検出され
検出されたが
されたが、
たが、
検出鉱物には
には特別暗褐色
検出鉱物
には特別暗褐色を
特別暗褐色を呈するものはなかった。
するものはなかった。
分析結果からは
分析結果からは,
からは, 暗褐色を
暗褐色を呈するような鉱物
するような鉱物は
鉱物は認められず,
められず,化学組成からも
化学組成からも暗褐色
からも暗褐色を
暗褐色を呈
する成分
する成分が
成分が多いということは認
いということは認められなかった。
められなかった。
暗褐色を
暗褐色を呈した原因
した原因としては
原因としては有機物
としては有機物の
有機物の付着が
付着が推定される
推定される。
される。
49