平成17年度第4回横浜市環境影響評価審査会会議録 日 開催場 議 出席委 時 所 題 員 平成17年6月3日(金) 13:30∼14:40 関内ホール地下2階 横浜市青少年育成センター研修室1 川崎天然ガス発電所に係る環境影響評価準備書について 猪狩会長 猿田副会長 小沢委員 工藤委員 田丸委員 田村委員 土井委員 野知委員 藤原委員 欠 席 委 員 赤羽委員 今井委員 広谷委員 横山委員 開 催 形 態 公開 議 事 1 平成17年度第3回横浜市環境影響評価審査会の会議録確認 平成17年度第3回審査会会議録を承認した。 2 議題 川崎天然ガス発電所に係る環境影響評価準備書について (1) 準備書に関する補足資料について、事業者が説明した。 (2) 準備書に関する補足資料に係る質疑応答について 【委 員】 前回、委員から窒素酸化物濃度の5分値を出して欲しいという意見がありまし た。図1は排出ガス量、図2は窒素酸化物排出量の5分ごとのプロットですが、 これらのデータがあるのに窒素酸化物濃度が出ていないのはどうしてですか。 【事業者】 窒素酸化物排出量の1時間値の最大が13.9m3 /hになるような条件で5分値を 計算してみたのですが、濃度については正確に示せないので、概要を資料として 提出しました。 【委 員】 窒素酸化物排出量の1時間値が13.9m3/hを超えないように計算しているとい うことですが、そうすると窒素酸化物濃度も計算で出せるのではないですか。 【事業者】 6時から7時までの窒素酸化物濃度について、よろしければ口頭でお答えしま す。 【委 員】 資料の提出ができないのは数値に問題があるということですか。 【事業者】 起動時の安定ではない時間帯については、予想になるので数値は提出しにくい のです。 【委 員】 DSS運転は横浜では初めてなので、どういう状況なのかを知りたいのです。 【委 員】 起動時が不安定なのであれば、5分値で13.9m3/hを超える場合もあり得るの ではないですか。 【事業者】 脱硝効率が低い間は、燃料を抑えて13.9m3/hを超えないようにします。 【会 長】 それなら数値で示してもよいのではないですか。これからこのような事業が増 えてくる可能性もあるので、実態を知りたいのです。 【委 員】 図2で窒素酸化物排出量が波打つように変動しているのはなぜですか。また、 7時30分に低NOx運転に切り替えるということですが、7時に切り替えはできま せんか。 【事業者】 6時15分くらいから7時までは、排ガス量を一定にして燃料を少しずつ増やし ていますが、脱硝効率が上がってくるのでNOx排出量は下がってきます。7時に 脱硝効率が90%になりますので、7時15分ぐらいまで拡散燃焼で燃料を増やして いきます。排ガス量が150万m3/hになった後、7時15分から7時40分ぐらいにか けて、徐々に、排ガス量を一定にして希薄予混合燃焼に切り替えていきます。そ の後、負荷を増やしますので排ガス量、NOx排出量は増加し13.9m3/hに近づき ます。起動が終わった8時ごろから拡散燃焼の種火を小さくしていきますので、 8時15分くらいまでNOx排出量が下がります。 -1- 【委 員】 【事業者】 【事務局】 【事業者】 【委 員】 【事業者】 【委 員】 【委 員】 【事業者】 【委 員】 【事業者】 【委 員】 【会 長】 【委 員】 補助ボイラーを停止した7時に希薄予混合燃焼に切り替えできないのですか。 今回採用する予定のガスタービンでは、排ガス量が150万m3/h程度にならない と切り替えができません。 先ほど質問のあった6時から7時までの窒素酸化物濃度について、口頭でご説 明します。 議事内容として記録されますがよいのですか。 構いません。5時台は補助ボイラーからの排出で11ppmです。6時から6時5分 が22ppm、6時5分から6時10分が18ppm、6時10分から6時15分が17ppmです。そ の後、14、12、11、10と徐々に下がり、7時には8ppmになります。 5ppmになるのはどの時点ですか。 5ppmになるのは7時55分です。 口頭で伺いましたが、DSS運転の場合にどのような変動があるのかを聞きた かったのです。排ガス量や吐出速度が変動するため、風速などの気象条件によっ ては問題となる可能性があるので、安全側にあるのかどうかを判断したかったの です。 5月6日の審査会に「環境影響評価準備書についての意見の概要と事業者見 解」が提出されました。その12ページの市民意見にNOx排出量が年間約300トン とありますが、このことは説明しているのですか。 口頭で説明しています。年間の平均稼働率を75%程度とした場合の値です。 この市民意見では、川崎公害訴訟の被告企業は公害・環境対策の強化を約束し たにもかかわらず、NOx排出量が増えてしまうと指摘しています。事業者の見解 では、「環境影響評価法および電気事業法に基づいて環境影響評価を行い、建設 計画に反映していく考えです」と見解を示していますが、これは答えになってい ません。企業の社会的責任ということを踏まえて、NOx排出量を増やすことに対 して、関連会社を含めて他で減らすことは考えられないのですか。 共同出資した親会社が、この事業に関連して環境負荷の削減についてどのよう に考えているかは聞いておりません。新規立地という中で、最大限のものを取り 入れて天然ガスコンバインドサイクル発電という計画にしました。今の段階では 代替措置といえるものは何も持っていませんが、直接実行可能な部分では、実際 の運転に際して、13.9m3/hよりもNOx排出量を下げられるだろうと考えていま す。ただし、新しい設備で対応しているため、試運転などをしてみないと具体的 な数値は出せません。 新規事業者であることはわかりますが、親会社は川崎、横浜で事業をしてきた 会社です。法人格は別でも環境問題については考えるべきだというのが、私たち の認識です。環境負荷を低減しないと意味がありません。技術的には限界でも、 さらに代替の措置で総排出量を減らしてもらいたい。この市民意見はもっともな ことで、企業の社会的責任を問う問題だと思います。 川崎公害訴訟では独立した企業の共同責任が問われました。株主責任というの も企業の責任の一つであり、親会社には株主としての法的責任があります。企業 の活動により影響がある場合には親会社も対策を考えるべきだと思います。企業 として「できません」というのではなく、配慮して努力する姿勢を示す必要があ ります。 方法書の段階では煙突高さが59mでした。航空法を理由にしていましたが、イ ニシャルコストをいかに下げるかだけだったのではないですか。環境への配慮が なされているのか疑問でした。準備書では102mになりましたが、なぜ102mなの か理解できません。 -2- 【会 長】 準備書の段階が最後の意見になりますから、十分に審議する必要があります。 (3) 準備書に関する検討事項一覧について事務局が説明した。 (4) 審議 【委 員】 船舶燃料は工事中だけが該当するのですね。 【事務局】 はい、そうです。 【委 員】 供用時の大気質については、案2がよいと思います。 【会 長】 賛成です。 【委 員】 冷却塔白煙について負荷を抑制するとありますが、発電出力を下げる必要があ りますね。 【事務局】 低NOx運転に影響を及ぼさない範囲で発電出力を下げると、事業者から説明が ありました。 【会 長】 大気質について、本日、欠席された委員に意見を聞いていますか。 【事務局】 意見を踏まえて、検討事項一覧を提出することでご了解いただいています。 【会 長】 他にご意見がないようなので、この内容で答申文案を作成してください。な お、手続経過の表で、縦覧期間の説明については、法律と市条例とで期間が異な ることがわかるように表現してください。 資 料 ・平成17年度第3回(平成17年5月20日)審査会の会議録(案) ・川崎天然ガス発電所環境影響評価準備書 ・川崎天然ガス発電所環境影響評価準備書に関する補足資料 ・川崎天然ガス発電所環境影響評価準備書に関する検討事項一覧 -3-
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