(政務調査費用) (様式ー) 出 張 報 告 書 - 釧路市

(政 務調査 費用 )
(様 式 1)
出
張
報
告
書
平成 24年 ″ 月オ 日
釧 路 市議 会 議 長
黒木 満
様
会 派 名
市政クラブ
代表者名
土岐 政 人
次 の とお り、政務調査費による出張を終 えま したので報告 します。
受
命
者
金安
出
張
先
福 井 県勝 山市 、福 井市
期
間
平成
用
務
福 井県 にお ける学力 向上取組 み に関 す る視 察
潤子
24年 12月 19日
∼
平成
24年 12月 21日
(3日 間)
◎勝 山市村岡小学校
「パナ ソニ ック教育財団研究指定校 の取 り組みについて」
調査 (研 修 )
◎福井県庁
「福井県学力向上センターの取 り組みについて」
結果等 の概 要
詳 細 は別 添 の通 り
備
考
注)1
資料等がある場合 、添付する こ と。資料は、事務局経由で会派へ返 却す るので、
本出張報告書 (原 本)と ともに会派 で保管す ること。
2 調査結果等の概要は、別紙による記載 も認 める。
微
″ 察 (平 成 24年 12月 19日 ∼ 12月 21日
於 勝 山市、福井市)
■パナソニック教 育財 団研 究 指 定校 の取 り組 みについて
第 37回 パ ナ ソニ ック教育財団特別研 究指定校 である勝 山市立村岡小学校 にお ける「大
きく映 して、楽 しく なるほ ど よくわか る授業 づ くり ∼ ICTで わか りやす く伝 える∼」
とい う取 り組みを視察 した。
は じめに勝 山市の ICT整 備状況 つい ていての説明があ り、続 いて村岡小 にお けるこれ
まで の経過、現在 の取 り組み につい て説明を受 けた。ICT活 用 による 「わか りや す く伝 え
るJた めの工夫による成果 を受 けて、現在は『 教科書 の どこを拡大 提示 してい くか』 に
徹底的にこだわ り、また研究 を推進す るための研修や実践 レポー ト 職員室通信等での
発信 を行 つてい るとの こと。村 岡小では ICTの 使用が教員の ス キル ア ップにつ なが り、
この 取 り組みが全 市に広が りつつ ある との ことで あ った。
学力向上 にはまず授 業 の改善が大切であ り、ICT活 用 の 日常化は 、授業における導入 か
ら定 着 の段階で大 きな意義があると述 べ られ た。 ただ し基 本的な学習技能 を育成 しない
まま、単に ICT機 器 を使 って 目先 の変わ った授業 を して も無意味で、村岡小の研 究課題
である 「楽 しくなるほ どよくわか るJを 繰 り返す ことによ り、 スパ イラル 的に学力が向
上す る との ことであった。
以上 の よ うな説 明を受 けた後、実 際 に授 業 の様子 を見学 させ ていただいた。 どの先生
も通常の授業の 中で無理な く ICTを 活用 され てお られ た。 実際に活用 され ている先生達
も 「子 どもの理 解 の進度に合わせ ゆ っ く り説 明でき、大事な部 分 を大き く映す ことで全
員 で共 通 の理解 を図 ることがで きる。 また全 員 が顔 を上 げて同 じものを見てい るので子
ども達の理 解度 を把 握す ることができ、子 どもの理 解度 の把握 によつてそれ に合わせ た
説明ができる」 と仰 ってお られ た。
本十岡小 の学力 の高 さは lCTの 有効性 による もの と思 うと同時に、授業以前 に学 ぶ べ き
様 々 な姿勢 があることを実感 した。 一つに指導主事
学校長 による定期的な授 業参観が
行われ、授業 の遅れが見えるクラス担任 には そ の都度適切 な指導 を行 つてい ることであ
る。 また子 ども達は一 様 に姿勢 が よ く、授業 に しっか り集 中 してい るのが 実 によくわか
つた。 これ は学校 の規律 のす ば らしさである と実感 した。
さらに驚 くべ きことに運動会や 学芸会 な どのために授業 をつぶ す ことはな く、授業で
行われて い る延長 線 上にある発表 の場 が それ らであるとの ことで あ った。運動会・ 学芸
会 の練習 の ために 多 くの 時間を費や している釧路市 の小学校 とはず いぶん違 うもの だ と
感 じた。
「学力向上 に特 効薬 はあ りませ ん。 当た り前の ことを 当た り前に続 けて い くだけの こ
とです。Jと い う校長 の言葉 に、学力低下に悩む釧路市は 「当た り前の ことがで きて い な
い」 ことを強 く実感 した。
■福 井 県学 力 向上 センターの取 り組 みについて
福井県学力向上セ ン ター は、「福井型 18年 教育」 を形成す る小学校か ら高校 までの学
校教育段階で、福井独 自の 学力向上対策・ キ ャ リア教育 を実践 し、そ の成果 を分析 ・研
究・ 改善 し、学力 を さらに向上 させ るために平成 24年 5月 に設置 された。
そ もそ も 「福井型 18年 教育」 とは誕生―入学 (6年 )、 小学校 (6年 )、 中学校 (3年 )、
高校 (3年 )の
18年 を トー タルで考え、学校や家庭、地域が手を組み、子 どもたちの発達
段階に応 じてより高い力を身に付けることができる教育を日指 し、特に、生涯にわたる学習
の基礎をつ くる幼児教育 と、18年 教育 の出 口部分で社会に最 も近 い高校教育の充実が大 き
な柱。保育所・ 幼稚園か ら小中高校 までが連携を深め、一貫 した教育を進めるものである。
福井県の教育は、学校、家庭、地域のそれぞれで子 ども達を育てていこうとい う風上が福
井県の学力を支える基盤 となつてお り、家庭・ 地域 学校 の良好な 「環境 Jと 相 互の 「連携J
が教育力を高めるとしている。学校では確 か な学力 の育成 に向け、教育体制 の充実 (例 :県
独 自の少人数教育の推進)・ 指導方法の改善、独 自の学力調査を昭和 26年 度か ら実施、自川
文字学による漢字学習 の推進、教職員同士 も共に学び高め合える取 り組み、さらには県独 自
の体力向上策 も実施 されてい る。家庭 においては、三世代同居率全国 2位 、共働 き率全国
位 とい う中で、子 ども達の祖父母や地域が協力 してお り、家庭が担 う子 どもの生活
1
学習習
慣 として掲げる①あい さつ、②身な り、③ 生活 リズム、④家庭学習、⑤読書の 5項 目につい
て、子ども達の成長 (将 来)に とって大変重要なこととして保護者 の 協力を強 く要請。地域
では福井型 コ ミュニティス クールの推進な ど、教育ばか りではなく、子 ども達 の安全 安心
をも地域で支えている。
さて、学力向上センターの機能 としては大きく 3つ あ り、以下の とお りである。
1)小 中高を通 じた福井 オ リジナルの学力向上対策
。大学入試な どの良問・ 模範答案
実践を推進
独 自デー タベースの整備・ 活用
・ 独 自の学力分析・ 研究に基 づ く教科別指 導書 の作成
・ 習熟度男1少 人数教育の推進
など
2)福 井独 自の小中高―貢教育 システ ムの開発
小中および中高の教科別 教員 の授業改善交流研究会の開催
・ 教科別小中高一 貫授業改善事例集 の作成
・ 教科別小中一 貫教員研修プ ログラムの設定
など
3)希 望 とチャ レンジカにつなが る福井独 自の キャ リア教育を推進
。
「凛 の夢 カルテJ制 度に基づ くキャ リア教育の充実
チャ レンジする先輩 の姿 を伝える 「あこがれ リレー塾 Jの 開催
など
以上、福井県は、子 ども達 の学力、体力 ともに全国上位 の好成績を収めてお り、教育 にお
ける成果が顕著に表れている。夕1路 市における学力問題の解決策 として大 いに参考になる点
があ り、今後生か していきたい と思った。