AIGス タ ー 生 命 は 今 ま さ に 企 業 価 値 向 上 へ - 東洋経済オンライン

2008 年 9 月、リーマンショックが世界の金融市場を襲い、
世界最大級の保険・金融グループであった
米 AIG も米国政府の救済の対象に。
その余波は AIG スター生命にも及んだが、
同社は﹁自分たちのお客様と会社は、自分たちの手で守る﹂を
旗印に一致団結し、信頼回復に全力投球。
新たな中期経営計画の下で、
再び成長企業への道を歩み始めた。
制作・東洋経済広告企画制作部
金融危機を乗り越え、
スター生命は
今まさに
企業価値向上への
新たな成長ステージへ
A
I
G
AIGスター生命
AIGスター生命カスタマーサービスセンター・
オペレーション部門の皆さん
却も含まれていた。
友野社長にとって最もつらかった
﹁その直前から、とんでもないこと
AIG も大混乱していたことは想像
んどなかったことである。米政府も米
のは、この間、米国からの情報がほと
が起こっていると感じていました。日
に難くないが、不安を感じているお客
自分たちのお客様と会社は、
自分たちの手で守る !
本時間の 日夜には、米 AIG 破綻
という万が一のケースも想定して、
ないことに苛立ちを覚えていた。
様にも社員にも正確な情報を提供でき
友野社長が達した結論はいたって
NY 市場が開いている深夜に社員を
オは避けられましたが、私たちの本当
シンプルだった。
﹁これまでは親会社
四半期ごとに順調に回復してきていま
﹁社長として何ができるのかを自問
の戦いはそこから始まったのです﹂
。
に頼ってきたが、これからは、
﹃自分
そして、将来に向けた投資もしなけれ
す。
私がなによりもうれしかったのは、
出社させ、有事に備えました。結果的
代表取締役社長
AIG スター生命︵以下、スター
たちのお客様と会社は、自分たちの手
ばならない。そのために役員で何度も
する日々だった﹂
。
生命 ︶の友野紀夫社長は、2008
で守る﹄しかない﹂
。
友野紀夫
年 月のリーマン・ブラザーズ破綻直
に公的資金が投入され、最悪のシナリ
15
後、親会社である米 AIG の株価が
AIG エ ジ ソ ン 生 命 と の 経 営 統
﹁バリューアップ カ年計画﹂である。
議論して練り上げた中期経営計画が、
組んでくれたことです。この組織力こ
全社員がこの苦境に一丸となって取り
とを再認識しました﹂
。
そがスター生命の最大の強みであるこ
と会社は、自分たちの手で守る﹂を旗
この計画では、
﹁自分たちのお客様
合が凍結となってから年が明けて
月、スター生命は独自
の企業価値向上を目指す中期経営計画
をこう振り返った。
﹁米 AIG とスター生命は別法人で
獲得は、それまでの半分近い水準にま
平時の 倍にまで達した。新たな契約
出した。しかし、解約は急増し最大で
し、グループ会社と共同で新聞広告も
コールセンターを通じて繰り返し説明
生命は、営業社員による顧客訪問や
て健全に業務を営んでいます﹂
。
スター
な関係を築いてきた提携金融機関もス
り扱うことはしない。それまで良好
あえて米 AIG の子会社の商品を取
生命の経営が健全であったとしても、
り合っている販売代理店では、スター
況にあった。特に、他の保険会社と乗
ものの、新契約獲得は極めて厳しい状
すでに解約は沈静化しつつあった
を含む代理店向けの IT インフラの
業支援を最優先に取り組み、金融機関
力を挙げました。新商品開発などの営
め、お客様の信頼を取り戻すことに全
築期と位置づけた 年。社内体制を固
友野社長はこう語る。
﹁ 年は再構
固たる方針を打ち出した。
乗せ、企業価値を向上させるという確
して復活するためには、アジアという
﹁米 AIG が再びグローバル企業と
したのだ。
売却を撤回し継続保有の方針を打ち出
効果が顕在化してきた
バリューアップ 3 カ年計画
で落ち込んだ。
ター生命商品の販売を停止していた。
整備など、将来につながる施策を実施
成長市場を無視することはできませ
し て 事 態 は 新 た な 展 開 を 迎 え る。
1
2009 年 月、米 AIG は同社の
10
1
年が経過
さらに追い討ちをかけるかのよう
まずやらなければならないことは営業
しました。その結果、新契約の指標は
15
た事業再編方針には、スター生命の売
3
金融危機発生より
に、 月 日に米 AIG が打ち出し
を完全復活させることだと判断した。
を柱に 年間で会社を再び成長軌道に
印に、生産力・収益力・組織力の向上
3
3
の策定に着手した。
1
5
す。スター生命は日本の法令に基づい
2009 年
急落して ㌦を割り込んだときのこと
9
10
09
の事業再編は大きな進展を見せ、一
た﹂
︵友野社長︶
。やがて、米 AIG
重要であるという経営判断が働きまし
えています﹂
︵友野社長︶
。
となってその達成に突き進みたいと考
もう一段高い目標を設定し、全社一丸
長期に入るということで、今年よりも
ひとつの基準を満たしているといわれ
は 200% を超えていれば健全性の
月末現在で 1274%︵ ※一般的に
1
ん。その戦略拠点としてスター生命が
時は ㌦を割り込んだ同社の株価も、
その原点となるのが、
﹁選ばれる会
お客様から信頼される社員が必要で
1
2
2010 年 月下旬現在では大きく
社、選ばれる保険へ﹂というスローガ
12−2月期
2010年
回復している。
9−11月期
す。特に、お客様と直に接する全国の
6−8月期
2009年
ンだ。
﹁お客様から選ばれる保険会社
3−5月期
3
年目であ
9−11月期
12−2月期
2008年
10
カ年計画の
50
年は
55
﹁
60
4
営業社員や長崎に拠点を構えるカスタ
65
になるためには、まず強い財務基盤が
70
り、反転期と銘打って、新たな成長機
75
マーサービスセンターのオペレーター
80
必要です。この点について当社は、保
新契約年換算保険料(社内基準)の推移
会への投資を実施していきたいと考え
(億円)
85
金融危機以降の主な出来事
2008 年
2009 年
米大手証券リーマン ・ ブラザーズの経営破たんを契機に株
価が急落
9 月 16 日 米 AIG
米 FRB による支援策(融資等)を発表
9 月 18 日 米 AIG
エドワード・M・リディ氏を CEO に任命
9 月 20 日 AIG スター生命 新聞にグループ 5 社共同意見広告を掲載
9 月 23 日 米 AIG
米ニューヨーク連銀との間で融資に関する最終契約書に
調印
10 月 3 日 米 AIG
事業再編について発表
10 月 8 日 米 AIG
AIG の米子会社が米ニューヨーク連銀と証券貸出契約を
締結(追加支援策)
11 月 10 日 米 AIG
米財務省及び米 FRB との間で AIG の包括解決策に合意
米 AIG
2008 年度第 3 四半期決算
11 月 25 日 米 AIG
米不良資産救済プログラムを通じて米財務省に AIG 優先
株 400 億ドルの売却を完了
12 月 24 日 AIG スター生命 AIG エジソン生命との合併手続きの凍結を発表
8 月 3 日 米 AIG
ロバート・H・ベンモシェ氏を社長兼 CEO に任命
10 月 30 日 米 AIG
AIG スター生命を継続して保有することを発表
ています。そして 年は最終年度の成
9 月 15 日 米 AIG
11
(注)日付は、日米ともに現地時間ベース。
09
険会社の安全性を示すための数値であ
るソルベンシーマージン比率が 年
員の採用にあたっては、さまざまな業
12
の育成や継続的なトレーニングに力を
注いでいます。プロデューサーと呼ば
れる営業社員は現在約 4500 名で、
毎年着実に拡大していますが、営業社
﹃プロフェッショナル﹄をスカウトし
ています。当社独自の教育カリキュラ
ムを経て、保険の﹃プロフェッショナ
ル﹄へと生まれ変わります。革新的な
「お客様や会社は自分たちの手
で守る」という信念の下、多くの
若手社員も育ってきた。支払審査
部に所属する入社 4 年目の鈴木愛
美
(すずき・あみ)
さんもその一人。
支払審査部とは、保険金の支払要
件を満たしているかどうかを、客
観的・中立的な立場でチェックす
る部門だ。
「生命保険は、お客様が守って
あげたい『大切な人』のために加
入するという、言わば『夢のある
商品』
です。その中で、保険金のお
支払いは、保険ビジネスの根幹と
もいうべき大事な機能です。もち
ろん、状況次第ではお支払いでき
ないケースもありますが、そうい
う場合でも、お客様の視点で考え、
納得いただける説明を差し上げら
れるよう、最大限の努力をしてい
きたいと考えています。そうする
ことで、本当に信頼していただけ
る生命保険会社になれるのではな
いかなと思います」(鈴木さん)。
全社員で力を合わせ、お客様に
愛される会社にしていきたいとい
う鈴木さん。こうした若手社員の
存在、そして活躍が、スター生命
の企業価値を高め、次の成長を促
す原動力になっていくのだろう。
界で活躍された豊富な社会経験を持つ
選ばれる会社、選ばれる保険へ
る︶
に達しています。
そして、
もう 点。
若手社員が考える
野社長︶
。
差し上げられる人物ばかりです﹂
︵友
ズを汲み取り、きちっと相談に乗って
人、あるいは企業・団体トップのニー
コンサルティングにより、一家のご主
不可欠。そこで今年 月に新発売され
とって魅力的な商品を提供することが
績を向上させていくためには、顧客に
のだろうか ? 保険会社が継続的に業
﹁選ばれる保険﹂についてはどうな
再開している。
企業から好評を得ている。
ニーズに応えた商品としてさまざまな
ンス・プラン︶を発売。企業経営者の
ラン﹂
︵スマート・キャッシュ・バラ
給付企業年金﹁Smart
CB プ
として活用できるパッケージ型の確定
変革も必要です。
お客様に最高の保険・
の手で守る。そのためには時に大きな
不変です。自ら築き上げたものは自ら
かに環境が変わろうとも当社の使命は
友野社長は力強く語った。
﹁今後、い
口でも販売されてきたが、先述のとお
が確定した時点ですばやく給付金を受
たのが﹁あんしん先取り入院保険 診
断革命﹂
。傷病の種類に応じて、診断
をつかんでいるのも納得できる。
がったこれらの商品。多くの顧客の心
りやすさを突き詰めて行く中で出来上
お客様の視点で考え、安心とわか
らには当社の企業価値につながること
がお客様からのご支持につながり、さ
一の道であると確信しています。これ
をお届けすることが私たちの生きる唯
サービスをご提供し続け、安心と満足
﹁選ばれる会社﹂の証しはまだある。
り、米 AIG への公的資金投入直後、
け取ることができるという、新しいタ
2012 年 3 月末に廃止となる「適格退
職年金制度」の後継制度として活用で
きるパッケージ型の確定給付企業年金
「Smart-CB プラン」
(スマート・キャッ
シュ・バランス・プラン)
。
この商品は、
「確
定給付企業年金制度」で認められている
キャッシュバランスプランのひとつ。積
立型のシンプルな制度内容で、退職金制
度の運営基盤として導入が可能である。
同社の保険商品は、提携金融機関の窓
すべての提携金融機関がスター生命の
イプの医療保険だ。同保険の契約件数
スマートCBプラン
をここ 年半の経験で改めて痛感し
商品を販売停止にした。しかし、それ
※商品の詳細はパンフレット、ご契約のしおり・約款をご覧ください。
お客様視点で
新たな成長ステージへ
は、当初の目標額を 割強も上回る
ヒット商品になった。
●傷病名に応じて給付金が
素早く受け取れる
●心配な5 大疾病にも備えられる
●先進医療にかかる技術料をカバーできる
● 24 時間電話健康相談やセカンドオピニオンなどの
サービスが利用できる(ティーペック社提供)
ています。当社の企業価値を高め、親
会社の信用力に依存しない強い体制を
構築し、サービス向上を通じてお客様
にご支持いただくことを目指した﹃バ
リューアップ カ年計画﹄を必ずや達
り戻してきたのである。スター生命の
乗り越え、多くの顧客からの信頼を取
ビスマインドによって、幾多の苦難を
ビス、そして社員に一貫しているサー
あろう。革新的な商品と卓越したサー
のトップである﹁友野紀夫﹂の魅力で
る会社愛、社員愛こそが、スター生命
なき執着心、そして、その合間に見せ
ら守るという信念と成長に対するあく
資系企業にあって、お客様と会社を自
とかく合理的と考えられがちな外
います﹂
。
成し、お客様のご期待に応えたいと思
3
5
月末に廃止と
お客様からの問合せ、保険金・給付金の
請求などに電話で対応するカスタマーサー
ビスセンターでは、高度な実践トレーニン
グを経たオペレーターが、安心と満足を提
供するためにお客様サービスの向上に努め
ており、過去に第三者評価機関が行う「問
合せ窓口格付け」で最高の評価を受けてい
る。また、平日に加えて土曜日に営業し、
お客様の利便性を確保して、数多くのお申
し出を受けている。
な財務基盤への評価と営業努力で築か
も今では昔話だ。現在では同社の健全
1
−
最後に、今後のビジョンについて
カスタマーサービスセンター
また、2012 年
診断革命の主な特長
3
なる﹁適格退職年金制度﹂の後継制度
※商品の詳細はパンフレット、保険商品のご案内・約款をご覧ください。
れた良好な関係も相まって、多くの金
あんしん先取り入院保険 診断革命
1
成長への加速プロセスは、今まさに始
まった。
登録番号 AIGスター B-10-432(使用期限 2011/5)
AIGスター GBDB-10-37(使用期限 2011/5)
融機関が、スター生命の商品の販売を
支持され続ける
サービスを目指して
成長 の 軌跡