2013年 8月31日 1295号 次回発行は9月7日 無料/土曜日発行 発行 〒251-0052 藤沢市藤沢462 日本生命藤沢駅前ビル4階 リビング新聞は ● 独自の厳しい掲載基準を設けています。 ● 読者の個人情報の取り扱いについては中面をご覧ください。 ● 木曜日または金曜日にリビングレディがお届けしています。 繁華街や古いアーケードには近づかない まずは自宅のライフラインを確認 地震や台風で看板や割れたガラスが落下、地下 街・地下道への浸水、停電時にはエスカレータ ーや動く歩道が急停止して将棋倒し…など。さ まざまな危険が潜んでいる繁華街は、避難ルー トからははずして。災害時に繁華街にいること もあるので、避難場所を意識しておくことも大切 は 日) ( 日 9月1 ガス 震度5程度 以上の地震を感知 した時、ガスメー ターは自動的に ガス供給を遮断 します 電気 災害時、余 裕があればブレー カーを落として。停 電した場合は、点 検のため復旧まで に時間がかかります の日」 災 防 「 ある 橋は通れないことが あり。 橋は 崩壊 の可 能性 が優 ま た、 物 資 の 輸 送 れな 先 さ れ る た め、 通 避難 いことを想定した ルートも考えましょう 避難場所・避難所の種類を知っておく 避難場所には、火事の熱や煙から身を守る ための「一時避難場所」 「広域避難場所」があ ります。また、住居に危険が迫った場合に移 動する施設を「避難所(地域防災拠点) 」とい います。用途や設備が違うのでチェックを 避難場所のどこに集合するか決めておく 大勢の人が集まる避難場所で、家族を見つけるのは困難で す。 「△△公園の鉄棒の横」など、家族の集合場所を具体的 に決めておくこと 水道 電気で水道 供給をしているマ ンションなどは、停 電で水が出なくな ることも。生活用水 はふだんから用意 災害は 時間との勝負 ハザードマップは 今見るべし! ハザードマップとは、自然災害による被害を予測した地図のこと。 もしもに備えてあなたはチェックしていますか? 建物が密集している地域は避ける 浸水時は、水の流れる方向を読む 周囲の 「急傾斜地崩壊危険 区域」 に注意 建物が古かったり、密集して建っている場所は、 倒壊や広範囲の火災のリスクが高くなります。 ブロック塀が崩れたり、自動販売機が倒れてき たりする恐れもあるので、できるだけ幅の広い 道を避難ルートに設定しましょう 土地の高低差や川の位置から、浸水時に水 がどの方向から流れてくるのか確認してお いて。避難は、高台や建物の高層階などに。 地震のときの避難所が浸水用に指定されて いない場合もあるので注意を。また、水が あふれてからの移動は、マンホールや側溝が見えなかった り、坂の上から水が流れ込んだりするので危険です 和田隆昌さん 災害危機管理アドバイザー。All About「防災」 ガイド。 講演会ほかTVなどマスコミ出演多数。主な著書は「巨 大地震発生!! 」 (KKベストセラーズ) ※リビング新聞公式ウェブサイト 「Living.jp」 で実施。7月25日∼ 8月5日。有効回答数543 背景のマップはイメージです ハザードマップは避難所・避難ルートを 事前に決めるためのもの したり、電気やガスなどが止 地 震、 集 中 豪 雨、 台 風 ⋮。 と和田さん。災害時は自宅待 あなたの街はどんな被害が想 機が基本。ただし、家が被災 定されているか知っています おかなくてはなりません。 て、避難所への移動を考えて まったりする場合を想定し 元にあるという読者は約4割 か? 災害時の危険性を地図 にした﹁ハザードマップ﹂が手 いますが、中身をよく見た人 行きやすく、上記のような避 避 難 所 は、 ﹁まずは指定さ れた所へ。ただし、自宅から 難ルートの危険性が低いとこ はそのうちのわずか約 3割 前に知っておかないと、いざ ︵※︶ 。地域の災 害リスクは事 家庭でどこに集まるかの優先 ﹁避難所 という時では間に合いません。 ろに行く﹂のが鉄則。 順位をつけて複数決めておき そこで、災害危機管理アド 自体が被災したり、定員オー バ イ ザ ー の 和 田 隆 昌 さ ん に、 バ ー に な る こ と が あ る の で、 地域の災害リスクのポイント ましょう﹂ ︵ 和田さん︶ 。避 難 を教えてもらいました。 出し袋を持って歩いて確認し ルートを決めたら、非常持ち ておくとベストです。 ﹁ ま ず は、 自 宅 周 辺 の リ ス クをハザードマップで見てチ えず、どの方向に危険がある ェックしましょう。難しく考 今回、自宅の周りの リスクを歩いて確認 してくれた読者の小 川恵理さんと娘の美 羽ちゃん。 「近所の住 宅地が火事の危険性 が高いなんてびっく りしました。ルート 選びは大切ですね」 か、 単 純 な 見 方 で O Kで す ﹂ 災害時に親子 で安全に 動けるように 事前に 知っておかな くっちゃ! 地元の防災情報は次のページでチェック 新し く造 成さ れた 地区 や、 高台 の住 宅地、 山間部などは土砂崩れ の危険性があります。 家の周囲に「急傾斜 地崩壊危険区域」に指 定 されている場所があっ たら注意! 情報を活用するのはあなた次第! わがまち防災最新事情 昨年 3 月神奈川県が「津波浸水予想図」を新しく公表。これを受けて、県の沿岸域に位置する 藤沢市、鎌倉市、茅ケ崎市では、新しい取り組みを実施しています。地域別の災害リスクとその 対策、そして最新の防災の取り組みまでを取材しました。 昨年の茅ヶ崎市総合防災訓練の様子 ①津波避難情報マップ ②洪水ハザードマップ 藤沢市 ③揺れやすさマップ ④地域危険度マップ 藤沢市ホームページ http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp でダ ウンロードできるほか、 藤沢市防災危機管理室 (防災センター 4 階) 及び市民センター・公民館で配布されています。 ①津波ハザードマップ ②土砂災害ハザードマップ 鎌倉市 ③洪水・内水ハザードマップ 鎌倉市ホームページ http://www.city.kamakura.kanagawa.jp で ダウンロードできるほか、鎌倉市総合防災課(第 3 分庁舎 2 階) 及び各支所で配布されています(洪水・内水ハザードマップはホー ムページからのダウンロードのみ) 。 ③洪水ハザードマップ 茅ヶ崎市ホームページ https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp でダウンロードできるほか、津波ハザードマップは、茅ヶ崎市役 所及び市内の公民館、市民窓口センターで配布されています(洪 水、防災マップは市役所のみ) 。 ! 万一に備えて… 湘南リビング新聞社の取り組み 「がんばれ!藤沢」 「がんばれ!茅ヶ崎」 湘南リビング新聞社では、藤沢市、茅ヶ崎 市と災害時の協定を結び、大震災が起こっ たときは、 救援情報紙「がんばれ!藤沢」 「が んばれ!茅ヶ崎」 (無料)を発行します。避 難所での生活情報や、行政機関のお知らせ から、医療、住まい、金融、保険など毎日 の生活に必要な情報をお届けしていきます。 取材後記 鎌倉市沿岸部は、平成 24 年 3 月に公表された神奈川 県の想定では津波の高さが 県内で最も高いとされてい ます。大規模な地震が発生 し た 場 合、 海 岸 に 10 メ ー トルを超える津波が押し寄 せる可能性があるといいま す。 神奈川県が公表した津波 浸水予測図に基づき、全市 域において今年 7 月に地震・ 津波避難訓練を実施しまし た。また、津波の影響が予 想される地域において、避 難経路の整備に向けた安全 性の調査、津波避難ビルへ の簡易トイレの配置を行っ ています。 「藤沢防災ナビ」を作成中 です。 「藤沢防災ナビ」とは、 今年 2 月に防災対策の基 各種のハザードマップをは 本 と な る「 地 域 防 災 計 画 じめ、平常時から災害時ま (地震災害対策編) 」が全面 で、防災・災害に関する情 改定され、津波、内水・洪水、 報をわかりやすく提供する 土砂災害のハザードマップ 多様なツールの総称。災害 が盛り込まれた防災読本を が発生したときの行動をわ 今年度中に全戸に配布予定 かりやすく編集した冊子は、 です。 今年度中に市内全戸に配布 されます。 解 説 東日本大震災以降、各市町村ではさまざま ■見学しませんか? な新しい取り組みが行われています。一口に 8月 31 日( 土 )午 前 ハザードマップ(避難地図)といっても、 「洪水・ 10 時 か ら 藤 沢 市 消 防 防 津波」 「内水」 「地震」 「土砂災害」と目的によっ 災訓練センターで、M8・ てさまざまなジャンルに分かれています。大切 5の大震災が発生したと なのは、私たち市民一人ひとりが、目的を持っ いう想定で平成 25 年度 てハザードマップを活用し、地域の危険個所 藤沢市総合防災訓練が行 を知り、自発的な危機意識を持つことです。そ わ れ ます。 ( 詳 細は3面 の上で、助け合い、支えあう自助・共助の意 「情報パレット」参照) 識の浸透を図ることこそ「生き抜く」ことにつ ながるのではないかと感じました。 藤沢は県内を流れる河川 の下流域になっているため、 台風などの集中豪雨の際た びたび水害に脅かされてき ました。近年では県による 総 合 的 な 流 域 整 備 が 進 み、 水害の防止と軽減が図られ てきましたが、懸念される のは、海岸域に面する『標 高の低い地域への津波』の 影響です。 鎌倉市 Q.3 今年度の新しい取り組みについて ①津波ハザードマップ ②地震防災マップ 藤沢市 Q .2 災害リスクに対する取り組みは? 茅ケ崎市 Q .1 各市の地形的災害のリスクは? ! ハザードマップはここで手に入れよう ※1 神奈川県が公表した津波 浸水予測図に基づいて、新 たな避難場所、避難ルート の情報を盛り込んだ津波ハ ザ ー ド マ ッ プ が 配 布 さ れ、 今年 7 月このマップを活用 した避難訓練が行われまし た。※ 1 7/3、津波ハザードマップを活用した沿岸部一斉避難 訓練が行われました。この訓練では、相模湾を震源とする 大規模な地震が発生し、大津波警報が発表。 「巨大な」津 波の到達が予想されるという想定で、ハザードマップを片 手に、1800 人の参加者が高台へ避難する訓練を実施しま した。 茅ケ崎市 戦争で市内焼失を免れた 茅ケ崎市が懸念しているの は、地震による家屋の延焼 火災です。市内には幹線道 路がなく、JR 東海道線以南 には木造家屋密集地域が広 がっています。中でもクラ スターと呼ばれる延焼運命 共同体(500 棟以上)の地 域 が、 市 内 に 16 カ 所 存 在 しています。 現在市内に街頭消火器が 2700 カ所設置されており、 昨年度から市民が消火活動 を行えるよう、小型軽量ポ ン プ を 市 内 10 カ 所 の 防 災 資機材格納庫に配備し、訓 練を開始しています。 延焼火災対策として、今 年度市内 152 カ所に 移動 式ホース格納箱 ※ 2 が配 備されます。また、防災情 報 の 伝 達 手 段 と し て 11 月 から、ポケットベルの周波 数を使ってラジオに防災情 報を流す、全国初の新型防 災ラジオ※ 3 を茅ケ崎在住 の希望者に有償配布を開始 します。 ※2 ホースとノズル、消火栓の鍵が格納された可動式格納箱。災 害の時、市民が消火活動できる仕組み作りも確立しました。 ※3 防災行政用無線屋外拡声子局の音声が聞き取りにくい地域対 策として開発されたもの。本体価格 9975 円の内個人負担 2000 円 で市役所で有償配布(ほかに通信料年間 600 円を購入者が負担) 。
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