平成25年度社会福祉法人雪国ボラントピア事業報告 - Jimdo

平成25年度社会福祉法人雪国ボラントピア事業報告
Ⅰ【総括】
総括として最初に報告すべきことは、利用者の重度高齢化に伴う介護量の増加や余病
の発症等に対処すべく支援係、看護係が日夜尽力したことを挙げたいと思います。
次に、懸案でありました給湯ボイラーの入替、冷温水発生装置の入替及びナースコー
ルの更新工事等、建物・設備等の老朽化に伴う大がかりな設備入替工事を実施したこと
を報告致します。本工事は、短期間で終了できないことから、利用者の生活に支障をき
たさぬよう業者との打合せを密に行い事故等もなく無事に終了することができました。
年間の運営経過としましては、利用者8名の退所に対して新規入所者4名という経営
的には厳しい状況ではありましたが、生活支援課の努力にて大きな事故もなく年度を終
了することができました。また、毎年心配される施設内での感染症の発生についてです
が、感染予防マニュアルに沿った対処により今年度も施設内での感染をみることはあり
ませんでした。
生活介護事業及び短期入所事業に関しましては、利用者の増員が叶わず、特に短期入
所事業については、近郊に老人福祉を提供する施設が増えたこともあり需要が減少した
ことが増員に繋がらなかったものと判断しています。
平成25年度を終えて、利用者の退所と新規利用者の受入。設備・建物等の入替と修
繕。加えて職員の入れ替わり等もあり、利用者には落ち着かず負担を与える日々もあっ
たかも知れませんが、上記のことを踏まえますと大過なく年度を終えることができたの
ではないかと総括致します。
Ⅱ【法人の運営状況】
1
2
理事会・評議員会
開催日 平成25年5月30日
会 場 障害者支援施設マイトーラ 食堂
議 案
・平成24年度社会福祉法人雪国ボラントピア事業報告について
・平成24年度社会福祉法人雪国ボラントピア会計決算について
・役員、評議員の改選について
・その他
開催日 平成26年3月25日
会 場 障害者支援施設マイトーラ 食堂
議 案
・平成25年度社会福祉法人雪国ボラントピア会計補正予算について
・平成26年度社会福祉法人雪国ボラントピア事業計画について
・平成26年度社会福祉法人雪国ボラントピア会計予算について
・規則の改定について
・その他
監 査
開催日 平成25年5月21日
会 場 障害者支援施設マイトーラ 理事長室
監査事項 ・平成24年度の理事の業務執行の状況および財産の状況について監査
を実施しました。
3
幹事会
特別に協議戴く重要案件等が無かったため、「事業計画と予算並びに事業報告と決
算」等での報告で幹事会に代えました。
Ⅲ【各部所の状況】
1 生活支援課 支援係
(1)今年度の入退所の状況は、退所が南魚沼市2名、魚沼市2名、十日町市1名、小
千谷市2名、津南町1名、計8名でありました。内訳は、死亡退所7名、長期入院
による退所が1名でした。新規入所は、南魚沼市2名、魚沼市2名でした。
支援員の産休・育児休暇等により職員体制が整わず、4名のみの新規入所にとど
まりました。
(2)利用者の支援区分(旧・障害程度区分)の見直し判定が実施され、最重度の区分
6の利用者が半数以上を占める状況となり、平均支援区分も上昇しました。
(3)高齢化・重度化は更に進み、胃瘻や腸瘻による吸引やその他医療行為を必要とす
る利用者が増加したことにより、業務量が増えました。
(4)支援員による入浴・排泄・食事の専門部会(ユニット)にて、利用者の処遇向上
や業務の見直し、処遇の統一を図りました。
(5)毎月定期に開催している、スタッフ会議と事故対策委員会において利用者に関す
る情報を共有することで事故防止に対する心構えや手法が身につき、介護の統一も
図ることができました。
また、主任会議も毎月1回再開し、役職者の段階での意見統一を図ることと様々
な問題の解決に努めました。
(6)今年度も支援員の退職・産休・育休等により、夜勤可能な職員の確保が困難であ
ったことから夜勤3人体制を実施することができませんでした。
(7)昨年度に引き続き、介護職員による新潟県喀痰吸引等研修が開催され、支援員1
名を研修に派遣し、認定特定行為従事者認定証を取得致しました。
(8)生活介護事業における日中活動報告
① 活動日
月曜日から金曜日の13時30分から1階生活介護フロアーにて実施。
② 活動内容
ァ 毎月実施する事業にちなんだ装飾作り
ィ 切り絵、塗り絵、ビデオ鑑賞、ゲーム(輪投げ、オセロ、トランプ等)、
③ 成果と反省
ァ 細かい作業を中心に行ったため、リハビリの効果があったと思います。次
年度以降も利用者の負担とならない程度に作業を継続したいと考えていま
す。
ィ 装飾作りを行い、出来上がった装飾品を居室に貼るなどして、皆さんとて
も喜ばれていました。
ゥ 利用者が楽しく参加できるような企画を考え充実した日中活動となるよう
に努めたいと考えています。
2 生活支援課 支援計画係
(1)個別支援計画の作成を行いました(年2回)
(2)個別支援計画作成のため、利用者から聞き取り調査を行いました。また、他部所
からも情報を収集し、個別支援計画に反映できるよう努めました。
(3)短期入所、生活介護のみの利用者への面接およびその受入、他事業所との連絡調
整を行いスムーズな利用が可能となるよう努めました。
また、定期或いは不定期に開催される、介護保険事業者が開催する利用者の処遇
について検討する「担当者会議」にも出席しました。
(4)利用者の日々の生活上の悩みや申請・手続き等の相談事業も積極的に行いました。
(5)生活支援係の業務(オムツ交換・送迎等)を援助する機会が多くありました。
3 生活支援課 看護係
(1)健康管理
年2回の健康診断を実施。検査項目は胸部レントゲン、採血を年一回。検尿・体重
測定を年2回実施しました。(利用者及び職員)
(2)異常の早期発見・早期受診について、介護職員(支援員)との連携により迅速な
対応ができました。
(3)感染予防
インフルエンザ予防については、利用者全員が予防接種を行い、職員についても、
ほぼ全員が予防接種を受けました。ただ、職員に数名の感染者がありマニュアルに従
い全職員マスク着用の指示を行い利用者の様子観察を密にしました。また、施設内の
換気を徹底し例年通り受診時及び外出時のマスク着用、帰所後には、手洗い・うがい
を行うことを徹底した結果として、施設内での感染はありませんでした。
感染性胃腸炎予防については、利用者には食事前、おやつ前の手洗い・手ふき、排
泄後の手洗いの実施を徹底し、施設内の消毒(手が触れる場所等)も徹底したことで
感染者はみられませんでした。ただし、職員に数名の感染者があり、マニュアルに従
う対応を行いました。
また、施設内研修の一環として、場面想定した嘔吐物処理法を直接処遇職員全員で
学ぶ感染症予防の研修を開催しました。
(4)利用者の健康管理
① 毎月、第2・4金曜日嘱託医による回診
② 健康診断 (4月)
検診項目 身長・体重・血圧・採血・検尿・胸部レントゲン
健康診断 (10月)
検診項目 身長・体重・血圧・検尿
③ インフルエンザ予防接種(希望者57名)
④ 過去5年間の外来受診者状況
H21
H22
H23
H24
H25
年間合計(人) 1,190 1,104 1,067
934
924
一日平均(人)
4.86
4.50
4.35
3.81
3.7
ァ 定期通院者の数には殆ど変動がありませんでしたが、利用者の病状や身体
状況が改善しているわけではありません。定期外受診の件数は減少しました
が入院日数は増加の傾向にありました。
⑤ 過去5年間の入院者状況
H21
H22
H23
H24
H25
内科 延日数
394
424
243
414
661
延人数
21
22
22
20
25
外科 延日数
81
183
231
73
104
延人数
7
12
11
5
6
ァ 入院理由の特徴として、内科では肺炎での入退院の繰り返しと心不全によ
る入院期間の長期化。泌尿器科系の発熱も多くありました。外科では、膀胱
癌、直腸癌、骨折、イレウス等があり、消化器系の病気による入院が多くあ
りました。
また、今年度は7名の死亡退所がありましたが、内3名が点滴のみの治療
でありました。医師からの治療方針の説明の中で家族等が延命治療を希望し
なかったことにより「胃瘻増設」が行われなかったことによるものでした。
利用者は、障害者となり年齢を重ね重度化したことにより身体的・精神的
変化は顕著に現れています。今後ますます重度・高齢化による急変が心配さ
れることから、日常の様子観察が重要視されることと思います。
更に、ご家族等も高齢化していることも要因なのかも知れませんが、「胃
瘻増設」等を行っての延命治療を希望しないケースが今後多くなっていくこ
とが予想されます。
4 生活支援課 機能訓練係
(1)機能訓練
日中生活介護利用者、入所利用者に対して関節可動域運動、物理療法、筋力増強訓
練といった訓練を中心に実施しました。入所利用者は全体的に高齢化がすすみ、障害
も重度化しています。そのため維持的な機能訓練が多くなっています。またホットパ
ックで疼痛をやわらげるといった緩和的なリハビリが利用者に好まれています。
(2)車椅子のメンテナンス
車椅子の故障は、支援員からの指摘や、理学療法士が気づいたとき、業者に修理を
頼んでメンテナンスを実施しました。機能低下により車椅子の乗車姿勢が悪くなった
利用者に対し、車椅子の再交付を行いました。新規に入所された利用者に車椅子が交
付されるよう手続きを行いました。
入所利用者の多くは、利用期間が長期化し、車椅子の劣化や身体機能の低下が目立
ってきました。それによって、修理や再交付も増えています。
(3)福祉用具の選定
歩行訓練を行う利用者に対し、下肢装具を作成しました。頸部痛を訴える利用者に
頸椎カラーを作成しました。日中生活介護も含めると歩行訓練を実施する利用者がい
ますので、下肢装具の必要性を判断し、業者に作成を依頼しました。
(4)リハビリテーションマネージメント計画
年 3 回リハビリテーション実施計画書を作成し、カンファレンスを実施しました。
新規利用者に対してもリハビリを行う場合、実施計画書を作成し、適切なリハビリの
施行につとめました。障害があっても残存機能を生かし、できるだけ本人が能力を維
持できるようリハビリを計画し、実施しました。
5 総務課 給食係
利用者ひとり一人の栄養及び熱量を十分に確保する目的を達成したことで、利用者の
年間体重の変動もほとんどありませんでした。また、嗜好調査の結果を踏まえた献立作
成を心掛け、更に「目で楽しめる食事作り」を心掛けたことで、喫食率も向上し利用者
に喜ばれる食事提供ができたと思います。
① 利用者一人ひとりの栄養及び熱量の十分な確保。
利用者の嗜好、年齢や障害の特性に配慮した栄養のバランスがとれた食事作りを
心掛け、栄養・マネージメント実施に伴うカンファレンスや支援員による食事介助
時の喫食状況並びに体重測定等で利用者の栄養状態を把握し、ひとり一人の健康状
態に適した食事の提供を行いました。
② 適時・適温の食事提供。喫食2時間前調理の徹底。
喫食2時間前の調理を徹底し、居室配膳においては例年行っているように配膳車
を利用して適温で食事を提供しました。
③ 給食職員の衛生管理
手洗い、食品管理、厨房清掃を徹底し、また定期検便も行い食中毒の発生予防に
努めたことで、食中毒の発生はみられませんでした。
④ 調理器具、食器等の入替
自助食器、御飯茶碗、トレーの入替を行いました。お膳が華やかになるよう、彩
りの良いものを採用しました。
⑤ 行事食(イベント食も含む)を次のとおり実施しました。
4月 春の宴、イベント食(花)、春のお弁当
5月 子供の日メニュー・お弁当食、カルシウム強化メニュー
6月 手打ち蕎麦実演会、神奈川郷土食
7月 七夕ソーメン、土用丑の日(うな丼)、ビタミン強化メニュー
8月 納涼祭、お盆メニュー、京都府郷土食
9月 焼肉大会、敬老の日メニュー
10月 イベント食(里)、文化祭、そば打ち実演会、EPA・DHA強化メニュ
ー
11月 北海道郷土食
12月 お刺身盛り合わせ
1月 お正月料理
2月 恵方巻、にぎり寿司、宮崎県郷土食
3月 亜鉛強化メニュー
※ 今後も季節の食材を使用して彩りよく「目で楽しめる食事」を心掛け、行事食
も充実させて利用者の皆さんに喜んで頂ける食事を提供して行きたいと考えてい
ます。
Ⅳ【委員会活動報告】
1 広報委員会
広報誌発行を目的に活気溢れる誌面となるよう、記事および情報の収集を行いました。
① 年2回の広報誌発行。
発行日 第41号 平成25年9月
配布先
・4市3郡の構成市町村並びに関連社会福祉施設
・役員各位
・入所利用者並びにその家族、生活介護並びに短期入所の利用者
・県、関係諸団体他
2 ボランティア委員会
広く地域にボランティアを呼び掛け、利用者が社会参加できるよう援助することを目
的に活動しました。
① 平成25年度来所したボランティア団体名
サークルAmi様、みちの会様、城内ボランティアの会様、八海高校様、民生委
員助成部様、長岡看護福祉専門学校様、高橋喜代子様
「延べ来所人数」
4月・・ 2名 5月・・2名
6月・・ 3名
7月・・1名
8月・・14名 9月・・1名 10月・・16名 11月・・3名
12月・・ 4名 1月・・3名
2月・・ 3名
3月・・3名
② 訪問された団体及び個人
ことこと富田様、六万騎民謡会様、雪華会様、佐藤様、欠之上子供育成会様、
フォレストイントトロ様
③ ボランティア会議開催 3月19日
9名参加
3 感染対策委員会
食中毒、風邪・インフルエンザ等、施設内における感染予防対策を立案実行しました。
① 定期的な冷蔵庫の清掃及びコップの消毒
② 毎日の台ふきんの交換
③ ガーグルベースの消毒
④ 手洗い、うがいの励行
⑤ ノロウイルス対策として、排便時の手袋・ビニール袋の使用
⑥ ノロウイルス対策のマニュアル作成及び処理道具の準備
⑦ 各種研修への参加
⑧ 手洗いポスター、食中毒予防ポスターの作成
4 防災委員会
施設の防災に関する企画・立案を行い、防災避難訓練等を年間計画に基づき実施しま
した。
① 平成25年6月5日 総合消防避難訓練(夜間想定)(南魚沼市消防本部立会)
平成25年10月16日 総合消防避難訓練(夜間想定)(南魚沼市消防本部
立会)
② 毎月、自主点検表に基づいた建物・設備の点検
③ 救命救急法講習(施設内研修委員会と合同開催)
④ 平成25年9月24日南魚沼市消防本部による立入検査が入りましたが、特に
指摘事項はありませんでした。
5 家族会委員会
利用者の家族及び保護者により構成される家族会の運営を補助し、援助するすること
を目的に活動しました。
① 平成25年 4月14日 家族会役員会
4名
家族会総会
28名
6月 9日 清掃活動
22名
8月10日 納涼会
33名
9月29日 家族会役員交流会 3名
10月26日 文化祭
55名
11月17日 清掃活動
18名
親睦会
8名
平成26年 3月18日 役員会
3名
※ 参加人数には、家族会会員以外の参加者の人数も含みます。
その他に家族会個人としてマイトーラの施設行事に多く参加されていました。
② 事業計画・予算及び事業報告・決算書類の作成等
6 施設内研修委員会
職員の資質向上を目的に研修等を実施し活動しました。
① クリーン作戦(4月12日・10月24日)
② 救命救急講習会(11月6日)
③ 感染予防研修会(10月28日)
7 行事委員会
集団生活がマンネリ化しないよう行事を実施、また施設外行事への参加(外出)機会
を多く取り入れることにより利用者の気分転換をはかり、それが心のケアーにもつなが
りました。
別紙1・別紙2
8 施設外交流委員会
実施日
行事名
人数
場所
7/12 県身協主催オセロ交流会
3名 障害者支援施設心和園(三条市)
9/25 県身協主催カローリング大会
3名 リージョンプラザ上越
11/17 障害者スポーツ交流会
4名 ディスポート(南魚沼市)
利用者の身体的レベルが低下してきているため、参加できる行事が少なくなってき
ています。
また、参加者が少ないため、同じ利用者の参加がほとんどとなっています。
9 実習委員会
近郊の高等学校、中学校より施設見学並びに交流体験、職場体験等の依頼が有り、次
のような受入を行いました。
①
7月22日
新潟県立八海高等学校 福祉科3年生を2名受け入れました。
②
8月8日・9日
新潟県立八海高等学校 福祉科3年生を1名受け入れました。
③ 12月2日~12月13日
新潟青陵大学 福祉心理学科3年生を1名受け入れました。
10 事故対策委員会
毎月開催している「スタッフ会議」終了後、事故報告書を基に事故内容の詳細を確認
し検討協議の上、事故防止並びに事故の再発防止に努めました。
県に報告した事故事例は、1件ありました。(右足首骨折)
① 今年度は、ヒヤリ・ハットを含め、124件の事故報告がありました。
② 発生している事故に関して、類似したものについては、減少の傾向が見られま
した。
Ⅴ【施設・設備等の整備状況】
1
設備備品の更新と入替等
① 冷温水発生装置(入替)
③ ナースコール更新
②
④
ボイラー(入替)
パソコンサーバー(入替)