第 1 講 ハウジングライフ(住生活) プランナーへの誘い 1 公的資格としての HLP ⑴ 住宅や住まい方を軸とした人生設計のアドバイス ハウジングライフ(住生活)プランナー(Housing-Life Planner)は、文字どおり、住まいに 関するプランナーと人生設計に関するプランナーとを一体化したことばです。これからの時代に は、どこにどうやって住むかという住まいに関する選択が人生をどう生きるかという選択ときわ めて密接に関わってくるため、ハウジングライフ(住生活)プランニングがますます重要になっ ているからです。 具体的には、公的移住・住みかえ支援制度の利用者に対する制度説明や、住宅や住まいかたを 軸とした人生設計に関するアドバイスを行う専門家を認定する公的資格のことをいいます。HLP は単なる資格ではありません。この資格を活用して一定の報酬を得ることもできます。 以下、この講座ではハウジングライフ(住生活)プランナーを HLP と略することにします。 ⑵ 公的資格としてのハウジングライフ(住生活)プランナー HLP 資格は、一般社団法人移住・住みかえ支援機構(英文名称、Japan Trans-Housing Institute) が認定し、運営を行っています。 以下、この講座では一般社団法人移住・住みかえ支援機構を JTI と略することにします。 後に説明するように、JTI は公的移住・住みかえ支援事業を行う非営利団体です。この事業は、 利用者からマイホームを借り上げて賃料を保証するというものですが、この仕事を適切に行うに は、しっかりした財務基盤が必要です。そこで、国が基金を設定し債務保証を行っています。こ の債務保証を得るためには、基金を保有している公益法人である財団法人高齢者住宅財団 1 から 住替支援保証業務 2 の事業実施主体として認可を受ける必要があります。認可にあたっては、高 齢者住宅財団が承認した資格制度で認定された「住替支援事業説明員」が、公的移住・住みかえ 支援の利用者に対してしっかりとした説明を行うことが義務付けられているのです。JTI の HLP 1 2 財団法人高齢者住宅財団 高齢社会に対応した住宅・生活関連サービス等に関する調査研究、地方公共団体等の高 齢者向け住宅の事業化の支援、生活関連サービスシステム等を備えた高齢者向け公的住宅の管理運営等、高齢者の 賃料債務の保証、住宅改良資金貸付け等に係る債務の保証を行うこと等により、高齢社会に対応した住宅・生活関 連サービス等の整備の推進および高齢者の居住の安定の確保の支援を図り、もって国民の住生活の安定、向上およ び福祉の増進に寄与することを目的とする公益法人。所管は厚生労働省と国土交通省。 住替支援保証業務 公的移住・住みかえ支援制度の実施に際し、異常な空き屋・空き室等のために実施主体が賃料 支払いを行えない場合に備え、高齢者住宅財団がこれを保証する業務。 ─2─ 図1 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い 第1講 資格は現状「住替支援事業説明員」の要件を満たすものとして高齢者住宅財団から承認を受けた 唯一の資格制度です。 住替支援事業説明員と HLP の関係 住替支援事業説明員は、高齢者住宅財団の住替支援保証業務に関する 規程上の呼称です。その具体的な呼称は財団の承認を得た事業実施主体が命名することになっており、JTI は、公的移住・住みかえ支援制度の説明や、住宅や住まいかたを軸とした人生設計に関するアドバイスを 行う専門家という意味で、 「ハウジングライフ(住生活)プランナー」という呼称を採用しています。 ⑶ 公的移住・住みかえ支援制度 いわゆる団塊の世代(¶2-3)が退職期を迎え、充実したアクティブシニア期 3 を送るために、 ¶1-1 移住・住みかえを考える人がこれまで以上に増えてきました。また、 エージドシニア期 3 には施設・ ホームへの入居や子どもとの同居のために住み慣れたマイホームからの住みかえを余儀なくされ る可能性が高まります。公的移住・住みかえ支援制度は、移住・住みかえを希望する 50 歳以上 3 アクティブシニア期とエージドシニア期 多くの者が退職期を迎える 60 歳前後以降の人生をシニアライフと呼ぶと すれば、その前半は、まだ健康に問題がないため、人によってはこれまでどおり働き続けたり、田舎暮らしをしたり、 ボランティア活動を行うといった新たな生きがいのために積極的に活動することができる。この時期を特にアクテ ィブシニアライフ(active senior life)という。これに対し、老いと直面せねばならない人生の最終コーナーのこと を本講座ではエージドシニア期(aged senior life)と呼ぶことにする。何歳から何歳までがアクティブシニア期で 何歳からがエージドシニア期かは客観的にみても個人差が大きい上、それぞれの主観的なとらえ方にも大きく左右 するので明確に定義することは難しい。 ─3─ の国民が保有するマイホームを、JTI が終身で借上げて一定の賃料を保証する一方、これを主と して子育て世代に転貸することによって社会資本として有効活用しようとする制度です 4。JTI が 運営している公的移住・住みかえ支援制度はマイホーム借上げ制度といいます。 これまでにない新しい制度ですから、 制度内容を専門家がしっかりと説明する必要があります。 また、同制度を利用する以外にも、民間賃貸や、売却、あるいは、担保に供してリバースモーゲ ージを活用するといった方法もありますから、利用者がすべての選択肢の中から、適切な判断が できるようにアドバイスをする必要があります。 図 2 マイホーム借上げ制度の仕組み 2 HLP になると何ができるのか ? ⑴ マイホーム借上げ制度に関する制度説明 ① マイホーム借上げ利用者・利用候補者への制度説明 HLP の行う最も重要な業務が、マイホーム借上げ制度の利用を希望する方々に、制度の内容 を説明するという「住替支援事業説明員」としての仕事です。JTI が現在提供している公的移住・ 住みかえ支援制度を利用する場合、申込に際して住替支援事業説明員(具体的には HLP 資格を 有する者)から制度説明を受けたことを明らかにしなければならないことになっているからです。 説明の内容には、制度の具体的な内容のほか、他の選択肢との比較、その他移住・住みかえに伴 うカウンセリングが含まれます。 なお、多くの場合は制度申込を取扱う協賛事業者の職員で HLP 資格を有する者が行うことが 多いと思われますが、利用者があらかじめ別の HLP から説明を受けていれば、あらためて説明 4 公的移住・住みかえ支援制度の事業主体 非営利団体で高齢者住宅財団が定める要件を満たして承認を受けた主体 であれば公的移住・住みかえ支援制度の事業主体となることができる。同事業の主体となるには、高いリスク管理 能力と実際に借上げ業務を行う実務能力が必要である上、借上げのリスクを適切に処理するためには広域で事業を 展開する必要があるため、現在のところ事業主体として認められているのは JTI だけであるが、将来、JTI に続き第 二の事業主体、第三の事業主体が登場してくる可能性もある。この場合、HLP に相当する制度も事業主体毎に運営 してよいことになっている。なお、住替支援事業説明員に関する研修や認定試験の実施方法については、高齢者住 宅財団に指導要領で定められており、内容の標準化が図られている。 ─4─ を受ける必要はありません。この説明業務を独立して行った場合には、JTI から一定の報酬が支 払われます(詳細は ¶1-7 参照) 。 ② 対象住宅への入居者に対する説明 公的移住・住みかえ支援制度では、シニア層から借上げた住宅を主として若い子育て層に転貸 しますが、新しい制度ですので、通常の賃貸住宅と異なる面が多くあります。こうした点につい 認められた重要な仕事です。 このように、HLP の仕事は、シニア層だけでなく、子育て中の若年層にも深い関係があります。 本講座では第 3 部でマイホーム借上げ制度の内容について詳しく学びます。 ⑵ JTI 関連制度に関する制度説明 JTI はマイホーム借上げ制度に加えて、長寿命住宅の取得を促進するための移住・住みかえ支 援適合住宅制度など、 いくつかの関連制度を運営しています。これらの制度の利用にあたっても、 HLP の資格取得者から制度内容の説明を受けることが義務づけられています。 本講座では第 4 部で JTI の諸制度について詳しく学びます。 ⑶ カウンセリング業務 多くの場合、利用者はマイホーム借上げ制度や、その他の関連制度の説明だけでなく、これら の制度を利用する背景となった、退職後や老後の生活、あるいは子育て期にどのような点に注意 してマイホームを取得すればよいか等、 「ハウジングライフ(住生活) 」に関するさまざまな疑問 や悩みを有しています。HLP は、これに対して、町医者的な存在として相談に応じ、また、必 要に応じて適切な専門家を紹介する役割を担います。こうした HLP の業務をカウンセリング業 務と呼んでいます。 ファイナンシャルプランナーのように高度なノウハウを有する者が HLP としてアドバイスを 行う場合、ビジネスとして有償でレベルの高いカウンセリング業務を行うことも考えられます。 しかし、多くの人はむしろ制度説明に付随する業務として、できる範囲でアドバイスを行うこと が多いでしょう。また、親戚や友人、後輩に対して、HLP で得た知識を活かしてアドバイスを するといったことも考えられます。 カウンセリング業務は主として以下の 3 つに分かれます。 ① アクティブシニア層に対する移住・住みかえ相談 人生 85 年時代を迎え、退職しても 20 年以上残された人生を心身が健康なあいだに積極的に 生きたいと考える人が急増しています。この場合に新しいライフプランと密接に関わってくるの が、「どこで新しい人生を過ごすのか」ということです。もちろん、今住んでいる家に住み続け ることも多いと思います。しかし、通勤・通学のために買ったマイホームは、通勤・通学をしな くなってみると意外と不便で、 新しい生活のイメージに合わない可能性もあります。この場合に、 現在のマイホームをどうするかが非常に大きな問題になります。 ─5─ 第1講 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い て公的資格者として正確な情報を伝え、必要に応じてアドバイスを提供することは HLP にのみ 図 3 シニア期の移住・住みかえ カウンセリングにあたっては、利用者がこれからどんな人生を歩みたいと思っているのかをヒ アリングを通じて明確にします。その上で、もし、移住・住みかえが適切だということになった なら、現在のマイホームを資産として有効活用する方法を、マイホーム借上げ制度の利用も含め てアドバイスします。 日本の高齢者の総財産に占める住宅の割合は金融資産の額をはるかに上回っています。 住宅は、 単に衣・食・住という生活の基盤であるだけでなく、老後を支える財産でもあるのです。高齢化 がどんどんと進む一方で、年金財政は厳しさを増す一方であることを考えると、ライフプランニ ングにおいて、住宅を資産としていかに有効活用するかが重要な問題になってきています。 一方、移住・住みかえにあたっては、移住・住みかえ先の住まいをどうするかが非常に重要な 問題になります。後でみるように、通勤・通学にこだわらないと土地は意外と安いので、夫婦 2 人が楽しく暮らす家を新規に取得しても、現在のマイホームをうまく資産活用できればおつりが くることすらあります。この場合、単に購入・賃貸するだけでなく、各地方自治体が提供してい る移住支援情報や、空き屋バンク 5 等から古民家の情報を得ることも必要です。また、現在のマ イホームを賃貸するにあたっては、耐震改修や修繕・リフォームが必要になることもあるでしょ う 6。HLP には、中立的な立場で、移住・住みかえ先の手当てや現在のマイホームの修繕・リフォ ームに関する相談に乗ることが求められています。 ② エージドシニア期層に対する移住・住みかえ相談 一方、いよいよ老後といわれる時期に入ると、生活サポートや介護サービスが得られるか、子 5 空き屋バンク 人口減少に悩む地方自治体等が、田舎暮らしや古民家の再活用等を求めて地方移住を考えている人 のために、現在、空き屋になっている住宅に関する情報を自治体の空き屋情報窓口や、情報サイトに集積する動き が活発になっている。これを空き屋バンクという。空き屋バンクの情報は、 地域住宅計画推進協議会「空家住宅情報」 (http://www.hope-web.jp/akiya/asp/index.asp)で見ることができる。 6 マイホーム借上げ制度の利用と建物診断 マイホーム借上げ制度を利用するにあたっては、JTI が定めた建物診断を 行い、利用に支障がある部分についてはあらかじめ修繕・リフォームが必要になる。また、貸したい建物が、昭和 56 年(1981 年)5 月 31 日以前(建築確認通知書等の日付)の建物については、古い耐震基準に基づいて建築確認 がなされているため、耐震診断を受診し、基準値が標準⑴の 0.7 未満のものについては耐震改修が必要になる(¶ 3-25)。 ─6─ どもの家や病院に近いか等々、配慮すべきことがそれまでとは全く異なってきます。パートナー に先立たれた場合、いわゆる「おひとり様の老後」を暮らすための生き方を考えた上で、これを 支える住み処を確保せねばなりません。60 歳代を田舎暮らしで幸せに暮らした夫婦もこの時期 になるともう一度自宅に戻ることを考える必要があるかもしれません。ここでも、依然のマイホ ームや現在の住まいをどうするか、そして次の住まいをどう確保するか、あるいはこれからに備 図4 アクティブシニア期の移住・住みかえ相談 移住・住みかえと言っても、北海道や沖縄、あるいは海外への移住、実家のある地域やその近辺への U・ J ターン、田舎暮らしを求めた I ターンといったものから 7、都心の高齢者向けマンションや便利な駅前の アパートへの住みかえ、近くに住むようになった息子・娘夫婦との同居、エージドシニア期における有 料老人ホームや介護施設等へのやむをえない住みかえ等、千差万別です。 多くの人は、退職後の生活について漠然としたイメージしか持っておらず、いざ真剣に考える段にな っても十分な知識や情報を有していないことが多いのです。HLP は、そうした顧客からの相談に対して、 それぞれの事情をよく理解した上で、適切な情報を提供して顧客が具体的な移住・住みかえプランを策 定するお手伝いをします。 このためには、移住・住みかえ先の情報源、移住・住みかえ先の住まいについてのアドバイス、生活 資金のプランニング、病院や介護その他シニア関連サービスや公的支援についてのアドバイス等、幅広 い知識が必要になります。 7 J ターン、I ターン 地方出身者が、出身地に戻る U ターンに対して、出身地の近くの地方都市や郊外に移り住むこ とを J ターン、また、出身地とは無関係な別の地方に移り住むことを I ターンという。以前は、一度都会に出た者が さまざまな理由からふるさとや地方で職場を求めて環流する現象を総称していたが、最近は、アクティブシニア期 を積極的に生きるための移住・住みかえにも用いられる。 ─7─ 第1講 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い えてどのようにリフォームするか等が大きな問題になります。 本講座では第 11 講以下で移住・住みかえカウンセリングのポイントを詳しく学びます。 ③ 子育て層に対する住生活プランニング相談 このように、これからはマイホームに死ぬまで住み続けるとは限らない、むしろ、子育て完了 を機に新しいハウジングライフを考えることが一般的になる時代が訪れようとしています。だと すれば、これから家を購入しようとしている若年層もそうしたことを前提にマイホームの取得を 考える必要があります。仮に今から取得するマイホームが終の棲家となると確信していても人生 何が起こるかわかりません。仮に絶対に動かないと思っていても、最後は介護や支援の受けられ るところに移らざるをえなくなることもあるでしょう。 2006 年に制定された住生活基本法(¶2-24)でも、単にマイホームを取得させるだけの持ち 家政策を転換し、ライフステージ 8 に応じた適切な住まいの提供が新たな政策目標として掲げら れています。 このように、移住・住みかえがあるかも知れないということを前提にした場合、マイホームは 単に「住むところ」としてだけでなく、 「老後を支える資産」として価値が目減りしないものに しておく必要があります。実は、公的移住・住みかえ支援制度やリバースモーゲージは、住宅を 資産として活用する手法として位置づけることができます。こうした手法に関する専門家である HLP には、 「資産としての住宅取得」についてのアドバイザーとしての役割も期待されています。 しかし、今からマイホームを購入してようとしている若年層が自分でそうしたことに気づく ことは簡単ではありません。そこで、JTI では「資産になる」住宅を、死ぬまで安定して借り上 げることのできる長寿命住宅と位置づけて、これを取得しようとする若年層を支援する制度を 2008 年に導入しました。これは、一定の要件を満たした長寿命住宅(移住・住みかえ支援適合 住宅、¶4-1)を取得する場合、年齢にかかわらず、かつ、建物診断を省略ないし簡略化してマ イホーム借上げ制度を利用できるようにしようというものです。移住・住みかえ支援適合住宅を 建築・販売する事業者は、HLP 資格を有する者に業務にあたらせる必要があります。HLP 資格 の取得者には、この制度の説明をきっかけに若い時期から人生 85 年時代を踏まえた資産価値の 高いマイホーム取得の必要性とそのメリットを説明することが求められています。 本講座では第 15 講で子育て層向けカウンセリングのポイントを詳しく学びます。 ⑷ 住生活ナビゲーター このように、HLP は利用者の住生活について踏み込んだアドバイスを行う立場にあります。 ¶1-2 このため、相手方から住宅の新規取得やリフォームにあたって信頼できる事業者の紹介を求めら れることも多いと考えられます。しかし、こうした場合に特定の事業者を紹介すると HLP とし ての中立性を維持することが難しくなります。そこで、JTI では 2009 年より新たに住生活ナビ ゲーターという制度を導入しました。これは、住生活ナビゲーターとして登録した HLP から制 度説明や長寿命住宅の重要性について説明を受けた利用者や利用候補者が、住宅取得やリフォー 8 ライフステージ(life stage) 幼年期、大学卒業までの学齢期、独身の時期、結婚して子どもが出来るまで、子育て 期、ポスト子育て期(エンプティーネスト、empty nest ともいう) 、アクティブシニア期、高齢期、要介護期、とい った人生の各段階のこと。 ─8─ ムを考えている場合に、HLP を介して JTI に自己の個人情報を登録すれば、JTI が同機構に協賛 している優良事業者を紹介するというものです。これにより HLP は事業者と直接接触すること なく複数の優良事業者を紹介することができます。住生活ナビゲーターは、JTI 経由で請負契約 等が成立した場合に事業者が支払う比較的高額の謝礼(¶1-7、表 2)を得ることができます(¶ 4-2)。 HLP 資格者が住生活ナビゲーターに登録する場合、コンプライアンスを中心とした追加的な研修を受 ける必要があります。詳しいことは資格取得後 HLP センターから別途説明があります。 3 HLP の種類 ⑴ HLP ──現在みなさんが受講されているコースです ¶1-3 本講座を受講して修了試験に合格することにより取得できるのが、通常の HLP 資格です。 HLP が住替支援事業説明員としてマイホーム借上げ制度の利用者に対して制度説明・カウン セリングを行った場合には JTI から報酬が支払われます。一方、HLP プロフェッショナルとして 登録していない HLP は JTI 関連業務について JTI 以外から報酬を得ることはできません。 ⑵ HLP ビジネス ¶1-4 協賛事業者(宅地建物取引業者や住宅メーカー、介護事業者等)の職員等がマイホーム借上げ 制度やその他の JTI の関連制度に携わる場合、本講座で学習することに加えて、それぞれの事業 に即した業務・コンプライアンス研修を追加的に受講することが義務づけられています。この研 修を終了した者を一般の HLP と区別するために HLP ビジネスと呼んでいます。HLP ビジネスの 資格取得者は協賛事業者でまとめて登録し、HLP ビジネスの対象者と JTI のやりとりは協賛事業 者を窓口として行います。HLP ビジネスの資格取得者については原則として制度説明について の報酬は支払われず、また、住生活ナビゲーターとして登録してよいか等は協賛事業者との取り 決めに従います。 なお、社内異動等で JTI 関連事業に従事しなくなったり、協賛事業者を退職したりした者が希 望する場合には、通常の HLP や HLP プロフェッショナルとして改めて登録することが可能です。 詳しくは HLP センターに問い合わせてください。 ⑶ HLP プロフェッショナル HLP 資格を有する者が、ファイナンシャルプランナー(ファイナンシャル・プランニング技 能士)資格・弁護士・税理士・公認会計士・司法書士等、専門的な相談業務を行う資格を有す る場合、その他カウンセリング業務を行うに十分な技能・経験が認められると JTI が判断する場 合には、HLP プロフェッショナルとして登録することができます。HLP プロフェッショナルは、 マイホーム借上げ制度の利用者や JTI の諸制度を利用する事業者等にハウジングライフ(住生活) プランニング、アドバイスを提供し、相手方との合意に基づいて報酬を得、また、制度内容に関 ─9─ ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い 第1講 する講演・研修等を行うことができます。HLP プロフェッショナルとして登録を希望される方 は資格取得後に HLP センターに問い合わせてください。 4 ま と め ⑴ いわゆる町医者としての HLP ¶1-5 公的移住・住みかえ支援制度についての専門知識を除くと、その他のアドバイスに必要な知識 は、いずれも既存の専門資格でカバーされているものです。そして、実際に移住・住みかえを検 討中の人や、これから家を買おうとする人が持つであろうさまざまな疑問や悩みに応えるには、 こうした専門家の知識を総動員する必要がでてきます。しかし、HLP がすべての領域について その道の専門家と同じ専門性を身につけることは不可能であり、その必要もありません。ホーム ドクターといわれる近所のお医者様が、家族の日常的な健康相談に乗りつつ、必要に応じて専門 家のいる大病院を紹介してくれるように、HLP は、ジェネラリストとして問題点を発見・指摘 し、必要に応じて各領域の専門家のアドバイスを受けることを勧める役割さえ果たせればよいの です。その意味で、HLP は、移住・住みかえ全般にかかる町医者機能を果たすといってもよい でしょう。 ⑵ ハウジング + ライフ(住生活)プランニング これまで、ハウジングプランニングというと、それぞれのライフステージにおいて、どんな家 に住むかというハード面のアドバイスが中心でした。 また、ライフプランニング(人生設計、生涯設計)というと、何を目標に生きていくか、人生 においてどんな知識や職業、技能、あるいは趣味を身につけていくかといった人生そのもののプ ランニング、あるいは、結婚して子どもを産み育て、老後を安心して過ごしていくためにいかに 家計をマネジメントしていくかという、金融面のプランニングが中心でした。中でも、金融面に おけるライフプランニングは、保険会社や銀行といった金融機関の職員や、ファイナンシャルプ ランナーが担うべき重要な業務と考えられています。最近は、高齢化の進展に伴い、特にシニア 期以降の生き方やファイナンシャルプランニングについての指南を意味することも多いようで す。 これに対し、HLP には、公的移住・住みかえ支援制度の専門家として、また、上述の両方の 領域に通暁した住まいと人生設計についてのアドバイザーとして、そして、シニアライフや住ま い全般に関するいわゆる町医者として、という 3 つの役割を担うことが期待されているのです。 ─ 10 ─ 【より詳しく理解しよう①】 HLP と HLP ビジネスの関係 本文で述べたように、HLP 資格には個人の資格である本来の HLP のほかに、HLP ビジネスと HLP プロフェッショナルがあります。このうち HLP プロフェッショナルはハウジングライフ (住 生活)プランニングのプロをめざす方々のための資格で、HLP・HLP ビジネス両者の上位に位 置づけられます。これに対し、HLP ビジネスは、住替支援事業説明員としての位置づけは HLP と同じですが、JTI の協賛事業者の職員として関連業務に従事しているため、より実務的な知識 やコンプライアンスへの配慮が必要になるという点で違いがあります。 両者の違いが少し分かりにくいため補足的に説明しておきます。特に、協賛社員、協賛事業者 の役職員の方はよく読んで、HLP ビジネスの位置づけについてよく理解していただきたいと思 います。 ⑴ HLP ビジネスの位置づけ ¶1-6 JTI は非営利法人として、移住・住みかえに関わる事業者が協賛社員や協賛事業者として参加 し、その支援や協力を得て日々の業務を行っています。マイホーム借上げ制度を日本全国で展開 するには不動産賃貸のネットワークが欠かせませんが、これを短期間に公的機関が独自に構築す ることは不可能です。また、 仮に可能でもアパートを地主から一括借上げするサブリース事業 (¶ 3-1)と異なり、一戸建てや分譲マンションを 1 室単位で取り扱うマイホーム借上げ制度は、民 間企業からみるとあまり高い収益性が見込むことができません。むしろ、借上げて賃料保証する という機能だけを切り離して JTI のような公的機関が担い、民間事業者がこの制度・機能を活用 したさまざまなビジネス展開を行うことを支援することによって、シニアの持ち家の資産活用に 途を開くと同時に、長寿命住宅の建築を促進するという公的移住・住みかえ支援の目的を達成し ようという共益型モデルの実現をめざしているわけです。 このため、JTI 関連事業に従事する協賛社員・協賛事業者の職員については、積極的に HLP 資 格を取得していただき、制度について十分な背景知識を持っていただくことをお願いしておりま す。 しかし、中立的であるべき HLP が特定企業の従業員としてその企業の JTI 関連事業に直接携 わる場合、利用者との利益が相反する立場に置かれることが十分ありえます。そのため、HLP ビジネスの取得者には、高度な専門性・倫理性が要求されるため、一般の HLP の教程に加えて、 主として対面研修を通じた追加的な研修の受講をお願いしています。 Q:協賛社員や協賛事業者(以下あわせて協賛企業といいます)の役職員は必ず HLP ビジネスを取得する 必要があるのですか ? A:まず、協賛企業の役職員であっても、マイホーム借上げ制度に関連する業務やその他の JTI 関連業務(以 下、あわせて JTI 関連業務といいます)に従事しない場合には、HLP ビジネスを取得する必要はありま ─ 11 ─ ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い 第1講 図 5 HLP パーソナル vs.HLP ビジネス せん。一方、すでに HLP 資格を取得していても、協賛企業内で JTI 関連業務に関与する場合には、必ず HLP ビジネス資格者として協賛企業経由で JTI に再登録する必要があります。 なお、JTI の企業には、住宅メーカーやビルダー、工務店、宅地建物取引業者、リフォーム業者、介護 事業者のように JTI 関連業務に密接に関連する事業者と、金融機関や NPO、自治体、各種団体のように 直接 JTI 関連業務に関与する可能性が低い事業者があります。前者については、HLP ビジネス関連の事 務を JTI との間でとりもつ部署がある場合が多いと思われますが、後者についてはそうした部署が特に 存在しない場合が多いと思われます。しかし、そうした事業者でも、業務によっては HLP ビジネスの追 加研修が必要になる場合がありますので 9、ご自分の仕事が JTI 関連業務と関わりがあると思ったら、JTI に直接問い合わせてください。 Q:現在ファイナンシャルプランナーとして顧客に対してさまざまなカウンセリング業務を行っています が、このたび業務の幅を広げるために HLP 資格を取得することにしました。この場合、HLP ビジネスを 取得する必要がありますか。 A:HLP ビジネスは、本来中立的であるべき HLP が、協賛社員の役員や社員としてその会社の JTI 関連業 務を行う場合に、より実務的な知識とコンプライアンスについて理解をしていただくための資格です。 ご質問のようなアドバイザリー業務は HLP 本来の仕事ということができますので、HLP ビジネスとして 登録していただく必要はありません。HLP 資格を取得後は、次のステップとして HLP プロフェッショナ ルとして認定を受けることも考えてみてください。 9 たとえば、住宅金融支援機構が提供する機構住みかえ支援ローンを利用するには、HLP 資格を有する金融機関職員 が制度の内容について説明する必要がある。 ─ 12 ─ ただし、別途宅地建物取引業者としてマイホーム借上げ制度の契約事務を取り扱う、あるいは工務店 と提携して移住・住みかえ支援適合住宅の販売斡旋を行う、というように、JTI 関連業務を直接実施する 立場になる場合は、あらためて協賛事業者として登録をした上で、HLP ビジネスとして再登録していた だく必要があります。 ① 協賛企業向け特別研修の受講 制度導入時の特例として、協賛企業の役職員については、本講座を修了し認定試験に合格して いなくても、JTI が提供する事前学習教材を学習した上で、対面で実施する特別研修ならびに実 務研修(HLP ビジネスの追加研修に相当)を受講し、修了試験に合格すれば HLP ビジネスとし て登録する制度が認められています 10。 図6 ② HLP 資格 + 追加研修の受講 通常の HLP の資格取得者については、JTI が実施する追加研修を受講すれば HLP ビジネスと 10 ハウスメーカー向け研修、建物診断業者向け研修、賃貸不動産業者向け研修の 3 種類が実施されている。 ─ 13 ─ 第1講 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い ⑵ HLP ビジネスの資格を取得するには して登録することができます。 図7 ⑶ HLP 資格取得をきっかけに協賛事業者になる この講座を受講されている方の中には、すでに住宅供給業や宅地建物取引業、介護関連事業等 に携わっていらっしゃる方が含まれているかもしれません。こうした方が、HLP の資格を日々 の業務に活かすには、JTI の協賛事業者となることが考えられます。すでに本講座で HLP 資格を 取得している場合、追加研修さえ受講すれば HLP ビジネスとして登録し、協賛事業者として JTI 関連業務を直接行っていただけるようになります。 協賛企業が行える JTI 関連業務には以下のようなものがあります。JTI の公的移住・住みかえ 支援事業は、まだまだ緒についたばかりですし、間口が広く奥行きが深いものですから、今後さ まざまな業種の参入によって各種のニュービジネスが企画され実行に移されていく可能性が高い ものと考えられます。 ─ 14 ─ 表1 業種 関連業務 ・既存顧客に対するマイホーム借上げ制度の紹介、申込みの取扱い、建 物診断の実施、リフォームの取扱い ・移住・住みかえ適合住宅の販売(原則として、協賛社員もしくは社員 に準ずる協賛事業者に限る。詳しくは第 3 部第 7 講 5 ⑴参照) リフォーム事業者(建築業者) ・マイホーム借上げ制度に関する建物診断の実施 ・関連リフォームの取扱い 賃貸不動産業者 (宅地建物取引業者)・マイホーム借上げ制度の申込みの取扱い 金融機関 ・機構住みかえ支援ローン、その他の提携住宅ローンの取扱い 介護事業者 ・ケア付き賃貸住宅に対する一括借上げ制度の活用 ・利用者の所有するマイホームの借上げ ・利用希望者が居住するマイホームの借上げ 介護施設、老人ホーム等 ・入所者の所有するマイホームの借上げ ・入所希望者が居住するマイホームの借上げ 自治体、NPO ・住民や顧客に対するマイホーム借上げ制度を組み込んだ住みかえ支援、 他地域からの移住促進制度の導入等 協賛社員や協賛事業者となることにご興味がある方は、JTI まで直接お問い合わせください。 ─ 15 ─ 第1講 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い ハウスメーカー(建築業者) 【より詳しく理解しよう②】 HLP の展開 マイホーム借上げ制度を立ち上げた最初の 3 年間は、業務を熟知した HLP を短期間に養成す るために、特別研修による HLP ビジネス資格の認定のみを行ってきました。しかし、HLP ビジ ネス登録者が 3,000 名を超えて、制度も安定してきたことから、2009 年度より HLP 資格を一 般に開放することとしました。すでに説明したように、本講座で取得していただく資格がこの一 般開放された本来の HLP ということになりますが、業務研修を伴う事業者の役職員向けの HLP ビジネス制度も併行して運用されています。 これまでの住まいに対する考え方は長寿命化に伴って変化しています。また、国の住宅政策も 姿を変えつつあります。こうした大きな時代の変換期において、 「家」と「住まい方」に対する “ 早 めの気づき ” をサポートし、多種多様な選択肢の中から、必要に応じて公的移住・住みかえ支援 事業を普及させていくことが HLP の中心的役割です。 ⑴ 講座の進め方 高齢者住宅財団の指導要領によると、HLP 資格を取得するためには、最低 15 時間相当の研修 が必要とされています。教材に添付されている CD-ROM には HLP に必要な業務知識を網羅的に 集約した「HLP ハンドブック」が収録されていますが、この内容は大量かつ広範囲にわたって おり、このすべてを 15 時間で修得することは不可能です。むしろ、本講座ではこのハンドブッ クを使いこなせるように基礎的な知識や考え方を身につけることを最大の目的としています。こ のため、全体を 15 講に分けて、通信教育講座により 2 か月程度で修了できるよう学習メニュー が用意されています。 教材の学習が完了したら、全国統一の認定試験を受け、合格すれば晴れて HLP として JTI に 資格登録することができます。 なお、受験には別途受験料がかかります。日程や受験料等の詳細は HLP センターのホームページでご 確認ください。 なお公的移住・住みかえ支援事業は常時進展・拡大しており、細かな変更はもちろん、日々新 しい制度や仕組みが導入されています。このため資格登録は見直すこととなっており、登録継続 のためには継続教育を受けることが必要です。 なお、資格登録やその更新には別途手数料がかかります。登録者に提供される資料やサービスの詳細 や登録関連の手数料の詳細は HLP センターに問い合わせてください。 ─ 16 ─ ⑵ ビジネスとしてのハウジングライフ(住生活)プランニング ¶1-7 公的移住・住みかえ支援制度を活用してマイホームをシニア期の生活を支える資産として活用 できるということは、まだあまり知られていません。一方、厳しい経済状況の中で、せっかく取 得した資格をお金に変える途があれば、 それだけ生活が豊かになります。そこで、 JTI では HLP が、 普及促進、④長寿命住宅の普及促進に積極的に取り組んで、マイホーム借上げ制度の普及に貢献 していただいた場合には、少額ながら報酬が支払われます。概略は下表の通りです。 表 2 HLP が受け取ることのできる報酬一覧 業務内容 要件 JTI が支払う報酬 知人に JTI の制度を説明して情報登録して 知人が JTI のマイホーム借上げ制 2,000 円(¶ 3-21) もらった 度を申し込んだ。 HLP ビジネスとして登録しているか登録す 情報登録をさせた者である場合 上記 2,000 円と併せて 5,000 円 べき立場にある者でない HLP が、利用者 (上記の場合) の依頼や協賛企業の要請に基づいて、マイ ホーム借上げ制度の説明を実施して申込書 上記以外の場合 5,000 円 に担当 HLP として署名捺印した。 知人や後輩等に HLP 資格について説明し、 その者が紹介用申込書によって 5,000 円( 制 度 普 及 費 と し て 受講をはたらきかけた。 受講申込みを行った場合 HLP センターから支払い) 住生活ナビゲーター(¶ 1-2)として登録 し、知人や親戚に対して JTI の長寿命住宅 促進支援策を説明、JTI の協賛企業の取り 扱う長寿命住宅を検討するようにはたらき かけ。 その者が、HLP から渡された申 10 万円(協賛企業が JTI を経 込書を用いて JTI に対して事業者 由して支払い) 紹介依頼を行い、実際に購入契 約や請負契約が成立した場合。 NPO や職場団体等を通じて上記事業をと 当 該 NPO や 団 体 が 窓 口 と し て 上記報酬に加えて、HLP 受講 りまとめて行う場合 JTI との連絡に当たる場合。 料の割引その他の支援を実施。 ⑶ カウンセリング業務の展開 このように、公的資格としての HLP は、マイホーム借上げ制度を中心とした JTI の制度を利 用者に説明するための資格です。しかし、この講座ではそれだけにとどまらず、ハウジングライ フ(住生活)プランニング、すなわち、単なる制度説明を超え、人生 85 年時代におけるそれぞ れのライフステージにあった住生活のあり方について適切にアドバイスできるための知識をノウ ハウが身につくよう、全体の 3 分の 1 程度の分量をカウンセリングの学習にあてています。 HLP 資格を取得したあかつきには、ご自身のハウジングライフ(住生活)を見直すことはも ちろんですが、ぜひ、家族・親戚・友人・知人等の住みかえ相談や長寿命住宅取得の相談に積極 的に応じて、 ハウジングライフ(住生活)に関する意識の向上に務めていただきたいと思います。 また地域によっては積極的に他地域からの移住や域内の住みかえを推進しているところがあり ます。こうした地域では、HLP が NPO 等を通じてボランティア的に相談業務を行うことも増え てくるものと考えられます。 ⑷ 既存ビジネスへの HLP の活用 さらに、ファイナンシャルプランナーや生保の営業職員や募集人、金融パーソン、税理士、弁 ─ 17 ─ 第1講 ハウジングライフ(住生活)プランナーへの誘い ①マイホーム借上げ制度の利用促進、②住替支援事業説明員としての説明業務、③ HLP 制度の 護士、ケアマネジャー、住宅ローンアドバイザー等、シニアの生活に密接にかかわる仕事や資格 を有する者にとって、HLP の知識を得ることは、本来業務の幅を大きく広げることにつながり ます。 受講者が、住宅関連事業に携わっている場合、仮に JTI 関連業務に従事しない場合でも HLP の知識が役にたつことは非常に多いはずです。 このために、資格登録者に対しては、HLP センターの登録者専用サイトを通じて、JTI の最新 書式(後掲:情報会員登録カード) 、利用者向け案内資料等の閲覧をはじめ、さまざまな情報や カウンセリング事例等を提供するほか、相互に情報交換ができるよう支援を行います(支援サー ビスの具体的な内容については資格登録後に HLP センターから説明があります) 。 ⑸ HLP プロフェッショナル HLP は、現在のところファイナンシャルプランナーのように社会的に広く認知された資格で はありませんが、近い将来、ハウジングライフ(住生活)プランニングを主軸としてコンサル ティング、講演活動、執筆活動を行う「プロ」が登場することが期待されます。そこで、JTI は HLP として十分な経験を積んだ者や、HLP 以外の関連領域における専門資格の保有者等、ハウ ジングライフ(住生活)プランニングを提供する上で、高い識見を有すると考えられる方々を HLP プロフェッショナルとして認定し、JTI 制度の推進に積極的に関与していただくための支援 を行うこととしています。 HLP プロフェッショナルとして登録された方々には専用 WEB サイトにマイページが設けられ、 希望に応じてコンサルティング用のホームページが使用でき活動拠点とすることができます。こ のホームページでは、本来の HLP 向けの情報に加えて、専用コンサルティングツールや学習教 材を順次提供します。また、希望者を対象にビジネスセンターを設けることも予定されています ので、資格登録後ビジネス活動に注力していく場合はビジネスセンターへの登録の途も視野に入 れておくとよいでしょう。 図8 ─ 18 ─
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